JP4632061B2 - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール Download PDF

Info

Publication number
JP4632061B2
JP4632061B2 JP2007127550A JP2007127550A JP4632061B2 JP 4632061 B2 JP4632061 B2 JP 4632061B2 JP 2007127550 A JP2007127550 A JP 2007127550A JP 2007127550 A JP2007127550 A JP 2007127550A JP 4632061 B2 JP4632061 B2 JP 4632061B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer cover
cover
golf ball
core
innermost
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007127550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007196066A (ja
Inventor
浩貴 下坂
敬介 井原
寛 増谷
道夫 井上
厚紀 笠嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Sports Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Sports Co Ltd filed Critical Bridgestone Sports Co Ltd
Priority to JP2007127550A priority Critical patent/JP4632061B2/ja
Publication of JP2007196066A publication Critical patent/JP2007196066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4632061B2 publication Critical patent/JP4632061B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、3層以上の多層構造のカバーからなるゴルフボールに関し、更に詳述すると、軟らかいフィーリングを有すると共に、ドライバーでのショットではボールの飛び出し速度(ボール初速)が向上し、サンドウェッジ等でのショットでスピンがよくかかりアプローチショット時のコントロール性に優れ、しかも飛び性能に優れたゴルフボールに関する。
従来より、糸巻きゴルフボールやソリッドゴルフボールのカバー材料は、アイオノマー樹脂を主材とし、射出成形法や圧縮成形法等により成形されており、このようなカバーを糸巻きコア、ソリッドコアに被覆したゴルフボールが種々提案されている。
しかしながら、上記ゴルフボールは、必ずしもフィーリング、ボール初速及びスピン特性のいずれの面からも充分に最適化されておらず、スピン特性が良好である場合、ドライバーでのショット時のボール初速が十分に得られなかったり、逆にボール初速が十分である場合、フィーリングが硬くなったり、スピン特性が悪くなりサンドウェッジやパターでのアプローチショット時のコントロール性が低下する場合があり、上記条件をすべて満足する最適なゴルフボールは未だ得られておらず、その開発が望まれていた。
米国特許第705764号明細書
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、良好な軟らかいフィーリングを有し、ドライバーでのショットでのボール初速が向上すると共に、サンドウェッジ等でのショットでのスピン特性が向上し、アプローチショット時のコントロール性に優れたゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、コアと、該コアを被覆する最内層カバーと、この最内層カバーを被覆する1層以上の中間層カバーと、この中間層カバーを被覆する最外層カバーとからなる3層以上の多層構造のカバーを具備するゴルフボールにおいて、上記コアとしてシス構造を少なくとも40%以上有する1,4−ポリブタジエンを基材ゴムとし、これに共架橋剤として不飽和脂肪酸の金属塩及び架橋剤を含むゴム組成物から形成されたソリッドコアを用い、上記最内層カバーと最外層カバーより硬いカバーを中間層に1層以上有すると共に、最内層カバーのすぐ上を覆う一の中間層カバーがアイオノマー樹脂にて形成され、そのショアD硬度が55以上であり、上記最外層カバーの材質が、アイオノマー樹脂,エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリウレタン及びポリエチレンの群から選ばれ、そのショアD硬度が55未満となるように形成することにより、良好なフィーリングを有すると共に、ボール初速が向上し、良好なスピン特性を有するゴルフボールが得られることを見い出した。
即ち、本発明者らは、ボール初速を左右する因子として、ヘッドスピードの速さとボールの反発性とに注目し、このうちヘッドスピードの速さはプレーヤの主観的因子であり、ボールの反発性がボール初速の向上に影響を与えることとなり、この場合、ボールの反発性はコアとカバーとが関係しており、コアの因子が一定の場合、カバーの因子(硬度、厚さ、材質等)によりボール初速は左右されることを知見した。
上記知見に基づき、本発明者らが更に鋭意検討を進めた結果、コアと、該コアを被覆する3層以上の多層構造カバーとを具備するゴルフボールにおいて、最内層カバーと最外層カバーとを最内層カバーのすぐ上を被覆する最内中間層カバーより軟らかく形成すること、特に、最内層カバーのショアD硬度を55度未満に形成することにより、中間の硬いカバー層でボール初速を充分に得ることができるので飛距離の増大を図ることができ、軟らかい最内層カバー及び最外層カバーにより良好なフィーリングを得ることができると共に、スピン特性が向上し、一定のヘッドスピードでサンドウェッジでショットした時のスピン量Bと、ドライバーでショットした時のスピン量Aとの比B/Aが2.5以上と大きくなり、特にアプローチショット時のコントロール性に優れたゴルフボールを得ることができ、従来の単層カバーや2層カバーのゴルフボールに比べて、良好な軟らかいフィーリングを有し、ボール初速が向上し、飛距離を増大できるゴルフボールが得られることを見い出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、コアと、該コアを被覆する最内層カバーと、この最内層カバーを被覆する1層以上の中間層カバーと、この中間層カバーを被覆する最外層カバーとからなる3層以上の多層構造のカバーを具備するゴルフボールにおいて、上記コアとしてシス構造を少なくとも40%以上有する1,4−ポリブタジエンを基材ゴムとし、これに共架橋剤として不飽和脂肪酸の金属塩及び架橋剤を含むゴム組成物から形成されたソリッドコアを用い、上記最内層カバーと最外層カバーより硬いカバーを中間層に1層以上有すると共に、上記最内層カバーのショアD硬度が55度未満であり、最内層カバーのすぐ上を覆う一の中間層カバーがアイオノマー樹脂にて形成され、そのショアD硬度が55以上であり、上記最外層カバーの材質が、アイオノマー樹脂,エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリウレタン及びポリエチレンの群から選ばれ、そのショアD硬度が55未満であることを特徴とするゴルフボールを提供する。
本発明のゴルフボールは、上記構成とすることにより、良好な軟らかいフィーリングを有し、ボール初速が向上し、飛距離が増大すると共に、スピン特性が向上し、特にサンドウェッジやパターでのアプローチショット時のコントロール性に優れたゴルフボールが得られる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールはコアと3層以上の多層構造のカバーを具備し、上記カバーの硬度、厚さ、配置及び材質などの諸因子を最適な状態に調整したものである。
ここで、本発明の多層構造のカバーからなるゴルフボールにおいて、コアを被覆する最内層カバーは好ましくはショアD硬度が55度未満、特に40〜51度、次の最内中間層カバーはショアD硬度が55度以上であり、好ましくは61〜66度であり、更に最外層カバーはショアD硬度が55度未満、好ましくは34〜52度に形成する。この場合、上記3条件を満たすこと、即ち、最内層カバーと最外層カバーとを最内中間層カバーより軟らかく形成することが本発明の優れた作用効果を発揮させるために必要であり、上記カバーのショアD硬度が上記最適範囲をはずれるとフィーリングが硬くなり、ボール初速が出なくなり、スピン特性も低下する場合がある。
なお、本発明では、中間層カバーは1層以上、より好ましくは1〜2層に形成することができ、中間層カバーが2層以上の場合、最内層カバーのすぐ上を覆うカバーを最内中間層カバー(例えば、4層構造のカバーからなる場合には、最外層側から3層目、5層構造のカバーからなる場合には、最外層側から4層目を指す。)とし、これ以外の中間カバー層の硬さは、飛び性能を追求したければ硬いカバーを用い、一方、フィーリング性をより重視したければ軟らかいカバーを用いることが好ましい。
また、最内層カバーの厚さは1.0〜2.0mm、特に1.4〜1.8mmであることが好ましく、その材質は特に制限されないが、アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が好適に使用できる。このアイオノマー樹脂としては、従来から公知のものを用いることができ、例えば、三井・デュポンポリケミカル社製の「ハイミラン」、米国デュポン社製の「サーリン」、エクソン化学社製の「アイオテック」などが例示され、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、アイオノマー樹脂等に二酸化チタン、硫酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム等を添加して、比重、硬度を調整することができる。更に、必要に応じてUV吸収剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散助剤などを添加することもできる。なお、上記最内層カバーをコアに被覆する方法は特に制限されず、通常は予め半球殻状に成形した2枚のカバーでコアを包み、加熱加圧成形するか、カバー用組成物を射出成形してコアを包み込む方法等が好適に採用される。
中間層カバーの厚さは、3層構造のカバーからなるゴルフボールの場合には、1.7〜2.5mm、特に1.9〜2.3mmであることが好ましく、その材質は主に上記同様のアイオノマー樹脂で形成することができ、その被覆方法は制限されず、射出成形法又は加熱加圧成形法が採用できる。
なお、中間層カバーが2層以上の複数層からなる場合には、これらカバーを合わせた全体を中間層カバーと考えて上記厚さの範囲であることが好ましい。またこの場合において、最内層カバーのすぐ上を覆う最内中間層カバーの厚さが複数の中間層カバーのうちで最も厚いことが好ましく、特に1.7mm以上であることが好ましい。また、この最内中間層カバーは複数の中間層カバーのうちで最も硬いことが好ましく、上述したようにショアD硬度が55度以上、特に61〜66度であることが好ましい。この場合、その他の中間層の硬さは最外層カバーや最内層カバーの硬度と同程度もしくはそれよりわずかに小さいことが好ましく、具体的にはショアD硬度が30〜54度、特に30〜52度であることが好ましい。なお、その他の中間層はアイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー等にて形成することができる。
最外層カバーの厚さは、0.02〜1.1mm、特に0.1〜0.5mmであることが好ましく、その材質はアイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、ポリエチレン等を単独で、またはその1種又は2種以上を混合して用いることができる。
この最外層カバーの被覆方法としては、特に制限されず、射出成形法又は加熱加圧成形法が挙げられるが、特に加熱加圧成形法が好適に用いられる。この場合、上記中間層カバーと最外層カバーとでラミネートフィルムを形成することもでき、このラミネートフィルムは2層に限られず、所望により3層、4層或いはそれ以上構成したラミネートフィルムを用いることができる。このラミネートフィルムの形成方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができ、具体的には、ホットメルトラミネーション、エクストルージョンラミネーション(押出し式貼り合わせ)等が例示される。
上記ラミネートフィルムを被覆する方法としては、特に制限されないが、予めコアに最内層カバーを被覆して表面にディンプルを形成してないゴルフボールを形成し、このボール上に上記ラミネートフィルムを被覆し、真空パック機中に移し、パックする。このボールをディンプル形成用金型に移し、90〜150℃、2〜10分間、500〜20,000N/cm2の条件で加熱加圧成形によりボール表面にディンプルを形成する。
なお、本発明において、最外層カバー上に塗膜を形成することは差支えないが、上記最外層カバーは、塗膜としての効果を奏するものであり、必ずしも塗膜を形成する必要はなく、最外層カバー形成後、生じたバリを研磨してそのまま製品とすることが可能である。これにより、塗装工程を省略することができ、均一な厚さの層を形成することもできる。
次に、本発明のゴルフボールは、特に制限されず、糸巻きゴルフボールでも、ソリッドゴルフボールでも好適に使用することができるものであり、以下、その内容について詳述する。
糸巻きゴルフボールの場合には、センターボールとしては、通常、糸巻きゴルフボールに使用されているものを用いることができ、リキッドセンターでもソリッドセンターでもよく、これらはいずれも公知の組成のものとすることができる。
ここで、リキッドセンターを使用する場合、封入液体には水が好適に使用される。この時の比重は1.0〜2.3、特に1.0〜1.7の範囲が好ましく、上記比重を達成するため、微細粉末、界面活性剤等を添加してもよい。上記微細粉末としては水に溶解せずに微細粉末化できるものであればよく、具体的には、硫酸バリウム、亜鉛華、シリカ等の充填剤を挙げることができる。また、界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等を挙げることができる。なお、上記封入液体を充填するためのゴム袋(センターバック)としては、公知の組成のものを使用することができる。
また、ソリッドセンターを使用する場合には、センターボールを形成する高分子配合材料の組成には特に制限はないが、ポリブタジエンゴムを不飽和カルボン酸又はその金属塩で架橋硬化したもの、ポリブタジエンゴムを不飽和カルボン酸エステルで架橋硬化したもの、ポリブタジエンゴムを不飽和カルボン酸又はその金属塩と不飽和カルボン酸エステルとを併用して架橋硬化したもの等を好適に使用することができる。更に、上記組成において、酸化亜鉛、有機過酸化物、充填剤等の他の成分を適宜割合で配合してもよい。
上記センターボールに糸ゴムを巻回して形成した糸巻きコアを用いることができる。ここで、上記センターボールの直径は24〜32mm、特に27〜31mmであることが好ましく、また、その重量は10〜26g、特に16〜23gであることが好ましい。更に、上記糸ゴムの種類、巻回方法なども公知技術に従うことができるが、上記センターボールに糸ゴムを巻回して形成した糸巻きコアの直径は34〜39mm、特に35〜37mm、硬度は100kgの荷重負荷時のたわみ量が2.8〜6.0mm、特に3.6〜4.8mmであることが好ましい。
また、ソリッドゴルフボールの場合には、ソリッドコアに3層以上の多層構造のカバーを被覆してなるマルチピースソリッドゴルフボール等に好適に用いられる。このソリッドコアは、特に制限されるものではないが、重量が22〜32g、特に25〜29gであることが好ましく、また直径33〜38mm、特に34〜36mm、硬度は100kgの荷重負荷時のたわみ量が2.8〜6.0mm、特に3.5〜4.5mmであることが好ましい。
上記ソリッドコアについては、シス構造を少なくとも40%以上有する1,4−ポリブタジエンを基材ゴムとし、これに共架橋剤として不飽和脂肪酸の金属塩及び架橋剤、必要に応じて不活性充填剤を含むゴム組成物から形成されるものである。この場合、所望により上記のポリブタジエンに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を適宜配合してもよい。また、上記の架橋剤としてはジクミルパーオキサイドやジ−t−ブチルパーオキサイドのような有機過酸化物等が例示されるが、特に好ましくはジクミルパーオキサイドである。また、上記共架橋剤として使用される不飽和脂肪酸の金属塩については、特に、炭素原子数3〜8の不飽和脂肪酸(例えばアクリル酸、メタアクリル酸等)の亜鉛塩やマグネシウム塩が例示されるが、アクリル酸亜鉛が特に好適である。なお、架橋剤の配合量は適宜設定され、通常は基材ゴム成分100重量部に対して、0.5〜2重量部程度とされる。更に、不活性充填剤としては酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等が例示され、これらの中では、酸化亜鉛、硫酸バリウムが一般的であり、その配合量はコアとカバーの比重、ボールの重量規格等に左右され、特に制限されないが、通常は基材ゴム100重量部に対して10〜30重量部である。なお、本発明においては酸化亜鉛、硫酸バリウム等の充填剤の配合割合を適宜調整することにより最適なコアの硬度を得ることができる。
上記成分を配合して得られるコア用組成物は通常の混練機、例えばバンバリーミキサーやロール等を用いて混練し、コア用金型で圧縮又は射出成形し、成形体を架橋剤及び共架橋剤が作用するのに十分な温度(例えば架橋剤としてジクミルパーオキサイドを用い、共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いた場合には約130〜170℃)で加熱硬化してソリッドコアを調整することができる。
本発明のゴルフボールは、上記構成とすることにより、ドライバーによりヘッドスピード45m/secでショットした時のスピン量Aと、サンドウェッジによりヘッドスピード19m/secでショットした時のスピン量Bとの比B/Aが2.5以上、より好ましくは2.55〜2.65となり、特にアプローチショット時のコントロール性に優れたものとなる。また、本発明のゴルフボールの硬度は、特に制限されず、100kgの荷重負荷時のたわみ量で2.5〜3.8mm、特に2.7〜3.1mmであることが好ましい。
本発明のゴルフボールは、以上の構成を有するが、その直径、重量及びボール初速はゴルフ規則に従い、直径42.67mm以上、重量はいずれも45.93g以下に形成することができ、またボール初速は250フィート/sec(76.2m/sec)+2%以下とすることができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例、比較例]
下記組成のゴム組成物を用い、常法によりソリッドコアを作成した。
ゴム組成物
シス−1,4−ポリブタジエン 100重量部
アクリル酸亜鉛 24 〃
酸化亜鉛 19 〃
老化防止剤 1 〃
ジクミルパーオキサイド 1 〃
コアは各成分を混練ロールを用いて混練し、155℃で15分間加圧成形することにより形成した。カバーは表1に示したカバー組成に基づき形成し、最内層カバー及び中間層カバーは射出成形により、最外層カバーは実施例1〜4、比較例2についてはフィルム状カバーを金型中で加圧成形により形成した。なお、得られた各ゴルフボールの直径は42.7mmであった。
次に、各ソリッドゴルフボールにつき、下記方法により飛び性能、スピン特性、及び打感を評価した。結果を表2に示す。
飛び性能及びスピン特性
ミヤマエ社製スイングロボットを用い、ドライバー(W#1)でヘッドスピード45m/sec(表ではHS45と略記)及びサンドウェッジ(SW)でヘッドスピード19m/sec(表ではHS19と略記)で打撃し、それぞれの初速(m/sec)、及びスピン量(rpm)を測定した。なお、スピン量の測定にはサイエンスアイ(ブリヂストンスポーツ(株)製)を用いた。
(1)W#1使用クラブ
ヘッド:ブリヂストンスポーツ社製J’s−METAL
ロフト角9.5°,ライ角57°
SUS630ステンレス ロストワックス製法
シャフト:ハーモテックプロ HM−70 LK(先調子)硬さ X
(2)W#1打撃方法
クラブをセットし、そのシャフトが垂直に下がる位置より、10cm前方にボールをセットし、打撃を行なう(図1)
(3)SW使用クラブ
ヘッド:ブリヂストンスポーツ社製J’s−IRON Classical
Edition
ロフト角57°,ライ角62°
S25Cマイルドスチール鍛造
シャフト:ハーモテックプロ HM−70 MK(中調子)硬さ X
(4)SW打撃方法
クラブをセットし、そのシャフトが垂直に下がる位置より、30cm後方にボールをセットし、打撃を行なう(図2)
打感
ヘッドスピード45m/secのプロ3名(表2のA、B、C)により実打したときの感触を下記基準により評価した。
◎:非常に軟らかい
○:軟らかい
△:やや硬い
Figure 0004632061
Figure 0004632061
表1,2の結果から、比較例1はカバーが1層のツーピースソリッドゴルフボールであり、カバーが硬いためにスピン量が充分に得られず、打感もやや硬くなる。また、比較例2と比較例3とはいずれもカバーが2層からなるスリーピースソリッドゴルフボールであり、比較例2は最外層カバーが軟らかく、最内層カバーが硬く形成され、比較例3は最外層カバーが硬く、最内層カバーが軟らかく形成されており、特に比較例3は最外層カバーが硬いためにスピン特性が劣るものである。
これに対して、本発明のゴルフボール(実施例1〜4)は、3層以上の多層構造のカバーからなり、最外層カバーと最内層カバーとを最内中間層カバーより軟らかく形成することにより、初速が出て、スピン特性が向上し、特にサンドウェッジ等のショットでスピン量が増大し、アプローチショット時のコントロール性に優れていることが確認できた。
実施例,比較例におけるドライバーでショットする方法の説明図である。 実施例,比較例におけるサンドウェッジでショットする方法の説明図である。

Claims (4)

  1. コアと、該コアを被覆する最内層カバーと、この最内層カバーを被覆する1層以上の中間層カバーと、この中間層カバーを被覆する最外層カバーとからなる3層以上の多層構造のカバーを具備するゴルフボールにおいて、上記コアとしてシス構造を少なくとも40%以上有する1,4−ポリブタジエンを基材ゴムとし、これに共架橋剤として不飽和脂肪酸の金属塩及び架橋剤を含むゴム組成物から形成されたソリッドコアを用い、かつ上記最内層カバーと最外層カバーより硬いカバーを中間層に1層以上有すると共に、上記最内層カバーのショアD硬度が55度未満であり、最内層カバーのすぐ上を覆う一の中間層カバーがアイオノマー樹脂にて形成され、そのショアD硬度が55以上であり、上記最外層カバーの材質が、アイオノマー樹脂,エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリウレタン及びポリエチレンの群から選ばれ、そのショアD硬度が55未満であることを特徴とするゴルフボール。
  2. 上記最内層カバーと最外層カバーとが最内層カバーのすぐ上を覆う最内中間層カバーより軟らかく形成されている請求項1記載のゴルフボール。
  3. 最内層カバーの材質が、アイオノマー樹脂,ポリエステルエラストマー,ポリアミドエラストマー及びポリウレタンエラストマーの群から選ばれる請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. コアの100kg荷重負荷時のたわみ量が2.8〜6.0mmである請求項1、2又は3記載のゴルフボール。
JP2007127550A 1996-01-12 2007-05-14 ゴルフボール Expired - Fee Related JP4632061B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007127550A JP4632061B2 (ja) 1996-01-12 2007-05-14 ゴルフボール

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2211096 1996-01-12
JP2007127550A JP4632061B2 (ja) 1996-01-12 2007-05-14 ゴルフボール

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01338397A Division JP3994228B2 (ja) 1996-01-12 1997-01-09 ゴルフボール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007196066A JP2007196066A (ja) 2007-08-09
JP4632061B2 true JP4632061B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=38451197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007127550A Expired - Fee Related JP4632061B2 (ja) 1996-01-12 2007-05-14 ゴルフボール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4632061B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US705764A (en) * 1902-06-14 1902-07-29 Eleazer Kempshall Playing-ball.

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2910516B2 (ja) * 1993-07-08 1999-06-23 ブリヂストンスポーツ株式会社 スリーピースソリッドゴルフボール
JP3397420B2 (ja) * 1993-12-28 2003-04-14 住友ゴム工業株式会社 スリーピースソリッドゴルフボール

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US705764A (en) * 1902-06-14 1902-07-29 Eleazer Kempshall Playing-ball.

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007196066A (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3994228B2 (ja) ゴルフボール
US5816937A (en) Golf ball having a multilayer cover
JP3912446B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP3428454B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP3985107B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP2888172B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP2817668B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP3304781B2 (ja) ゴルフボール
JP3516125B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH0724085A (ja) スリーピースソリッドゴルフボール
JP2000070414A (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH09271536A (ja) 糸巻きゴルフボール
JPH09299510A (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP2888197B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH11151321A (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH09262317A (ja) スリーピースソリッドゴルフボール
JP3985106B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH08276033A (ja) ソリッドゴルフボール
JP3575524B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH09271535A (ja) 糸巻きゴルフボール
JPH1133141A (ja) 糸巻きゴルフボール
JP4006549B2 (ja) ソリッドゴルフボール
JP3575525B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JPH10328327A (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP2001079116A (ja) マルチ−ピースソリッドゴルフボール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees