JP4631188B2 - ピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置 - Google Patents

ピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置 Download PDF

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピエゾアクチュエータは、PZT等の圧電材料の圧電作用を利用したもので、容量性素子であるピエゾスタックが充放電により伸長または縮小してピストン等を直線動する。例えば、内燃機関の燃料噴射装置において、燃料噴射用のインジェクタの開閉弁の切り換えをピエゾアクチュエータにより行うものが知られている。ピエゾアクチュエータを駆動するピエゾアクチュエータ駆動回路は、ピエゾスタックに通電すための充放電回路部や、充放電電流や充電量等を制御するための制御部からなる。また、充放電回路部とピエゾスタックとを接続し充電電流および放電電流を流す通電ワイヤが設けられている。
【0003】
充放電回路部の構成としては多重スイッチング方式のものが知られている。これは蓄電用のバッファコンデンサからインダクタを介してピエゾスタックに充電する第1の通電経路が形成されるとともに、バッファコンデンサをダイオードによりバイパスする第2の通電経路が形成されており、オンオフするスイッチング素子により第1の通電経路を繰り返し開閉することにより、スイッチング素子のオン期間には第1の通電経路によりピエゾスタックに漸増する充電電流を流し、スイッチング素子のオフ期間にはインダクタに蓄積されたエネルギーを消費しながら第2の通電経路によりピエゾスタックに漸減する充電電流を流すものである。なお、放電は別のスイッチング素子をオンオフすることにより両通電経路に逆方向の放電電流を流すことでなされる。
【0004】
ピエゾスタックの充電や放電はその両端間電圧をモニタしながら行い、例えばそれが目標電圧に達すると充電完了となる。ピエゾスタックの両端間電圧の検出は、通電ワイヤとの接続端子を検出点として行っている。
【0005】
また、燃料噴射装置として、高圧サプライポンプにより昇圧した燃料をコモンレールに蓄え、該コモンレールからインジェクタに燃料を供給するコモンレール式のものが知られているが、その中には、コモンレールからの燃料をインジェクタの制御油として用いるものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ピエゾスタックの充電時には、ピエゾスタックの両端間電圧が上昇してその前記接続端子におけるモニタ電圧も上昇するが、通電ワイヤのインピーダンスによる電圧降下の分、検出電圧が変動し、検出誤差が生じる。図7は、前記多重スイッチング方式の回路における、充電から放電までのモニタ電圧を示すもので、スイッチング素子がオンオフして充電電流、放電電流が前記のごとく漸増と漸減とを繰り返すため、鋸状にモニタ電圧が変動することになる。
【0007】
また、ピエゾスタックは前記のごとく容量性素子であり、充電が完了してスイッチング素子がオフに固定されても、充電保持状態を保つ。このため充電完了後に通電ワイヤの断線等でピエゾスタックと充放電回路部との導通不良が生じると、放電不能となる。これは、前記燃料噴射装置であれば、燃料噴射を停止することができなくなるという問題を引き起こす。
【0008】
本発明は前記実情に鑑みなされたもので、簡単な構成で、ピエゾスタックの両端間電圧を高精度にモニタすることができ、しかも、通電ワイヤの断線時等にも放電が可能なピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、噴孔を開閉するニードルを有し、コモンレールに蓄えられた高圧の燃料が供給されて該燃料を前記噴孔から噴射するノズル部と、前記コモンレールから燃料が導入され前記ニードルの背圧を発生せしめる背圧室と、該背圧室と低圧源の間に介設された弁室内に弁体を前記低圧源側のポートを閉鎖可能に配設してなり該弁体のリフト量が大きくなるに応じて前記背圧室の圧力を低下せしめる背圧増減手段と、前記弁体を押圧駆動するピエゾスタックを有し該ピエゾスタックの充電量が多いほど前記弁体のリフト量を増大せしめるピエゾアクチュエータとを備えたインジェクタと、
ピエゾアクチュエータに搭載されたピエゾスタックの充電と放電とを行う充放電回路部と、ピエゾスタックの両端間電圧をモニタしながら充放電回路部によるピエゾスタックへの通電を制御する制御部と、充放電回路部とピエゾスタックとを接続し充電電流および放電電流を流す通電ワイヤとを有して、ピエゾアクチュエータを駆動するピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備し、
前記ピエゾアクチュエータ駆動回路は
前記ピエゾスタックの非接地側の端子に、前記通電ワイヤとは別の検出ワイヤを接続してピエゾスタックの両端間電圧のモニタ信号を充放電回路部に取り込み、
かつ、検出ワイヤを介してピエゾスタックと並列に抵抗器を接続してピエゾスタックの放電電流を抵抗器に流す放電用の回路を形成するとともに、該放電用回路を開閉するフェールセーフ用のスイッチ手段を設ける。
【0010】
検出ワイヤには充電電流等は流れないので、高精度にピエゾスタック両端間電圧を検出することができる。しかも、通常のピエゾスタックの放電が不能となっても、フェールセーフ用スイッチ手段をオンすることで検出ワイヤを使ってピエゾスタックの強制的な放電が可能となる。この放電に際しては、単純にフェールセーフ用スイッチ手段をオン側に切り替えるだけであるから制御負担が軽い。
【0012】
簡単な構成で、ピエゾスタックの両端間電圧を高精度にモニタすることができ、しかも、通電ワイヤの断線時等にも放電が可能となる。
【0013】
請求項記載の発明では、請求項の発明の構成において、前記制御部を、
燃料の噴射指令に対しては、前記弁体を着座状態とフルリフト状態との間で切り換えて前記ニードルを開閉する通電制御を実行し、前記コモンレール内の燃料圧力の減圧指令に対しては、ピエゾスタックの充電に先立ち予め前記フェールセーフ用スイッチ手段をオンしておき、前記ニードルが着座状態のままで前記弁体をリフト状態とする通電制御を実行するように設定する。
【0014】
減圧指令に対する通電制御時には、ピエゾスタックを前記ニードルが着座状態のままで前記弁体をリフト状態(以下、ハーフリフトという)とし得る充電量まで充電しておけば、後は、自然に放電が進行して所定時間の後にハーフリフトを維持可能な下限の充電量を下回る。ピエゾスタックの放電パターンは抵抗器とピエゾスタックとで規定される時定数で決まるから、ピエゾスタックを充電するだけで、充電によりハーフリフト状態が持続する時間を単位として、コモンレール圧力の減圧をすることができる。
【0015】
請求項記載の発明では、請求項の発明の構成において、前記インジェクタおよび非接地側の通電ワイヤを、前記充放電回路部を共通として複数設け、
各通電ワイヤには、充放電回路部と接続するインジェクタを選択する選択用のスイッチ手段を設け、
前記制御部を、前記減圧指令に対する通電制御において、予めフェールセーフ用スイッチ手段をオンした後、オンする選択用スイッチ手段を切り替えて、ピエゾスタックを順次、充電するように設定する。
【0016】
減圧要求が大きいときには複数のインジェクタをハーフリフト状態とする必要がある。この場合、減圧指令に対する通電制御を複数のインジェクタに共通の充放電回路部で行おうとすれば、単に充放電回路部と接続するインジェクタを切り換えるだけだと、インジェクタを切り換えながら、順次、ピエゾスタックを充電していき、再び、インジェクタの切り換えを行いながら放電する必要がある。これに対して本発明では、ピエゾスタックの放電は自動でなされるから、インジェクタ数が多くとも制御負担が余り重くならない。
【0017】
【発明の実施の形態】
図2に本発明を適用したディーゼルエンジンのコモンレール式の燃料噴射装置の構成を示す。ディーゼルエンジンの気筒数分のインジェクタ1が各気筒に対応して設けられ(図例ではインジェクタ1は1つのみ図示)、供給ライン55を介して連通する共通のコモンレール54から燃料の供給を受け、インジェクタ1から各気筒の燃焼室内に略コモンレール54内の燃料圧力(以下、コモンレール圧力という)に等しい噴射圧力で燃料を噴射するようになっている。コモンレール54には燃料タンク51の燃料が高圧サプライポンプ53により圧送されて高圧で蓄えられる。
【0018】
また、コモンレール54からインジェクタ1に供給された燃料は、上記燃焼室への噴射用の他、インジェクタ1の制御油圧等としても用いられ、インジェクタ1から低圧のドレーンライン56を経て燃料タンク51に還流するようになっている。
【0019】
CPU61は、駆動ユニット3とともに各インジェクタ1に搭載されたピエゾアクチュエータを駆動するためのピエゾアクチュエータ駆動回路2を構成し、クランク角度等の検出信号に基づいて燃料の噴射時期と噴射量を演算し、これに応じた噴射指令を発する。噴射指令は噴射信号として駆動ユニット3に出力される。噴射信号は「H」と「L」からなる二値信号で、インジェクタ1から所定の期間、燃料を噴射せしめる。
【0020】
また、CPU61は他のセンサ入力等により知られる運転条件に応じた適正な噴射圧となるように制御する。圧力センサ63がコモンレール54に設けられており、コモンレール圧力の検出信号がAD変換器62でデジタル化されてCPU61に入力している。CPU61はコモンレール圧力に基づいて調量弁52を制御してコモンレール54への燃料の圧送量を調整する。また、コモンレール圧力の急な減圧が必要になると、CPU61は減圧指令を発し、後述するようにインジェクタ1の制御油としての燃料を燃料タンク51に戻してコモンレール圧力を減圧させる。
【0021】
図3に前記インジェクタ1の構造を示す。インジェクタ1は棒状体で、図中下側部分がエンジンの図略の燃焼室壁を貫通して燃焼室内に突出するように取り付けられている。インジェクタ1は下側から順にノズル部1a、背圧制御部1b、ピエゾアクチュエータ1cとなっている。
【0022】
ノズル部1aのスリーブ状の本体104内にニードル121がその後端部にて摺動自在に保持されており、ニードル121はノズル本体104の先端部に形成された環状シート1041に着座または離座する。ニードル121の先端部の外周空間105には高圧通路101を介してコモンレール54から高圧燃料が導入され、ニードル121のリフト時に噴孔103から燃料が噴射される。ニードル121にはその環状段面1211に前記高圧通路101からの燃料圧がリフト方向(上向き)に作用している。
【0023】
ニードル121の後方には高圧通路101からインオリフィス107を介して制御油としての燃料が導入されており、ニードル121の背圧を発生する背圧室106が形成される。この背圧は、背圧室106に配設されたスプリング122とともにニードル121の後端面1212に着座方向(下向き)に作用する。
【0024】
前記背圧は背圧制御部1bで増減され、背圧制御部1bは前記ピエゾスタック127を備えたピエゾアクチュエータ1cにより駆動される。
【0025】
前記背圧室106はアウトオリフィス109を介して常時、背圧制御部1bの弁室110と連通している。弁室110は天井面1101が上向きの円錐状に形成されており、天井面1101の最上部に、低圧室111と連通する低圧ポート110aが開口しており、低圧室111はドレーンライン56に通じる低圧通路102と連通している。弁室110の底面には高圧制御通路108を介して高圧通路101と連通する高圧ポート110bが開口している。
【0026】
弁室110内には、下側部分を水平にカットしたボール123が配設されている。ボール123は上下動可能な弁体であり、下降時には、上記カット面で弁座としての弁室底面(以下、高圧側シートという)1102に着座して高圧ポート110bを閉鎖することにより弁室110を高圧制御通路108と遮断し、上昇時には弁座としての上記天井面(以下、低圧側シートという)1101に着座して低圧ポート110aを閉鎖することにより弁室110を前記低圧室111から遮断する。これにより、ボール123下降時には背圧室106がアウトオリフィス109、弁室110を経て低圧室111と連通し、ニードル121の背圧が低下してニードル121が離座する。一方、ボール123の上昇時には背圧室106が低圧室111と遮断されて高圧通路101のみと連通し、ニードル121の背圧が上昇してニードル121が着座する。
【0027】
ボール123はピエゾアクチュエータ1cにより押圧駆動される。ピエゾアクチュエータ1cは、低圧室111の上方に上下方向に形成された縦穴112に径の異なる2つのピストン124,125が摺動自在に保持され、上側の大径のピストン125の上方にピエゾスタック127が上下方向を伸縮方向として配設されている。
【0028】
大径ピストン125はその下方に設けられたスプリング126によりピエゾスタック127と当接状態を維持しており、ピエゾスタック127の伸縮量と同じだけ上下方向に変位するようになっている。
【0029】
ボール123と対向する下側の小径ピストン124と大径ピストン125と縦穴112とで画された空間には燃料が充填されて変位拡大室113が形成されており、ピエゾスタック127の伸長で大径ピストン125が下方変位して変位拡大室113の燃料を押圧すると、その押圧力が変位拡大室113の燃料を介して小径ピストン124に伝えられる。ここで、小径ピストン124は大径ピストン125よりも小径としているので、ピエゾスタック127の伸長量が拡大されて小径ピストン124の変位に変換される。
【0030】
燃料噴射時には、先ず、ピエゾスタック127が充電されてピエゾスタック127が伸長することにより、小径ピストン124が下降してボール123を押し下げる。これによりボール123が低圧側シート1101からリフトするとともに高圧側シート1102に着座して背圧室106が低圧通路102と連通するので、背圧室106の燃料圧が低下する。これにより、ニードル121に離座方向に作用する力の方が着座方向に作用する力よりも優勢となって、ニードル121が離座して燃料噴射が開始される。
【0031】
噴射停止は反対にピエゾスタック127の放電によりピエゾスタック127を縮小してボール123への押し下げ力を解除する。この時、弁室110内は低圧となっており、またボール123の底面には高圧制御通路108から高圧の燃料圧力が作用しているから、ボール123には全体としては上向きの燃料圧が作用している。そして、前記ボール123への押し下げ力の解除により、ボール123が高圧側シート1102から離間するとともに再び低圧側シート1101に着座して弁室110の燃料圧力が上昇するため、ニードル121が着座し噴射が停止する。
【0032】
また、ピエゾスタック127の充電量によっては、ニードル121が着座状態のままボール123がリフト(ハーフリフト)し、燃料が弁室110から燃料タンク51に還流して、コモンレール圧力を速やかに減圧する。
【0033】
図1にピエゾスタック127の充電と放電とを行うピエゾアクチュエータ駆動回路2の構成を示す。なお、説明の便宜のため、適宜、ピエゾスタック127を4つの気筒に対応してピエゾスタック127A、ピエゾスタック127B、ピエゾスタック127C、ピエゾスタック127Dと表すものとする。ピエゾアクチュエータ駆動回路2の駆動ユニット3はピエゾスタック127A〜127Dの充電および放電を行う充放電回路部3a、その制御を行う制御部であるコントローラ39等からなり、ワイヤハーネス4によりピエゾスタック127A〜127Dと接続される。
【0034】
充放電回路部3aには、ワイヤハーネス4の各ワイヤ41A,41B,41C,41D,42a,42b,43A,43B,43C,43Dの線端が接続される接続端子301A,301B,301C,301D,302a,302b,303A,303B,303C,303Dが設けてある。接続端子301A〜301Dは通電用のもので、ピエゾスタック127A〜127Dに1対1に対応して設けられている。接続端子303A〜303Dはモニタ用のもので、ピエゾスタック127A〜127Dに1対1に対応して設けられている。接続端子302a,302bは通電用、モニタ用に共通のものであり、一方302aがピエゾスタック127A,127Bに共通に、他方302bがピエゾスタック127C,127Dに共通に設けられている。共通の接続端子302a,302bが接地側となる(以下、コモン端子という)。
【0035】
ワイヤハーネス4は、通電用の接続端子301A〜301Dと接続される通電ワイヤ41A〜41Dおよびモニタ用の接続端子303A〜303Dと接続されるモニタワイヤ43A〜43Dがピエゾスタック127A〜127Dに1対1に対応して設けられており、通電ワイヤ41A〜41Dおよびモニタワイヤ43A〜43Dの線端はいずれも対応するピエゾスタック127A〜127Dの非接地側の端子と接続されている。これは、通電ワイヤ41A〜41Dとモニタワイヤ43A〜43Dとでワイヤハーネス4側のコネクタの接続ピンが別体でインジェクタ1側のコネクタ内でピエゾスタック127A〜127Dの非接地側の端子と導通する構造であってもよいし、あるいは、ワイヤハーネス4側のコネクタ内で通電ワイヤ41A〜41Dとモニタワイヤ43A〜43Dとが導通する構造であってもよい。また、コモン端子302a,302bと接続されるワイヤ42a,42bはそれぞれピエゾスタック127A〜127D側が二股に分かれており、対応する2つのピエゾスタック127A,127B、ピエゾスタック127C,127Dと接続される。
【0036】
充放電回路部3aは、車載バッテリの給電(+B)で数十〜数百Vの直流電圧を発生するDC−DCコンバータ311、およびその出力端に並列に接続されたバッファコンデンサ312により直流電源31を構成し、ピエゾスタック127A〜127Dの充電用の電圧を出力する。DC−DCコンバータ311は一般的な昇圧チョッパ型の回路で、スイッチング素子3112のオン時にインダクタ3111にエネルギーを蓄積して、スイッチング素子3112のオフ時に逆起電力を発生するインダクタ3111からダイオード3113を介してバッファコンデンサ312に充電される。バッファコンデンサ312は十分静電容量の大きなもので構成され、ピエゾスタック127A〜127Dへの充電作動時にも略一定の電圧値を保つようになっている。
【0037】
直流電源31のバッファコンデンサ312からピエゾスタック127A〜127Dにインダクタ33を介して通電する第1の通電経路32aが設けてあり、通電経路32aには、バッファコンデンサ312とインダクタ33間にこれらと直列に第1のスイッチング素子34aが介設されている。第1のスイッチング素子34aはMOSFETで構成され、その寄生ダイオード(以下、第1の寄生ダイオードという)341aがバッファコンデンサ312の両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。また、インダクタ33とピエゾスタック127A〜127Dは第2の通電経路32bを形成している。この通電経路32bは、インダクタ33と第1のスイッチング素子34aの接続中点に接続される第2のスイッチング素子34bを有し、インダクタ33、ピエゾスタック127A〜127Dおよび第2のスイッチング素子34bを含む閉回路を形成している。第2のスイッチング素子34bもMOSFETで構成され、その寄生ダイオード(以下、第2の寄生ダイオードという)341bがバッファコンデンサ312の両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。
【0038】
通電経路32a,32bはピエゾスタック127A〜127Dのそれぞれに共通であり、そのピエゾスタック127A〜127D側は前記ワイヤハーネス4である。通電経路32a,32bは、充放電回路部3aの出力端であるインダクタ33のピエゾスタック127A〜127D側の端子で分岐して通電用の接続端子301A〜301Dに伸びている。インダクタ33と接続端子301A〜301Dとの間で通電経路32a,32bにはスイッチ手段であるスイッチング素子(以下、適宜、選択スイッチング素子という)35A,35B,35C,35Dが設けてある。選択スイッチング素子35A〜35Dはそれぞれピエゾスタック127A〜127Dと直列に1対1に対応して接続されており、噴射気筒のインジェクタ1のピエゾスタック127A〜127Dに対応する選択スイッチング素子35A〜35Dがオンされる。通電経路32a,32bが当該ピエゾスタック127A〜127Dに選択的に形成されることになる。
【0039】
各選択スイッチング素子35A〜35DはMOSFETが用いられており、その寄生ダイオード(以下、選択寄生ダイオードという)351A,351B,351C,351Dは、バッファコンデンサ312に対して逆バイアスとなるように接続されている。
【0040】
スイッチング素子34a,34b,35A〜35Dの各ゲートにはコントローラ39からそれぞれ制御信号が入力しており、前記のごとく選択スイッチング素子35A〜35Dのいずれかをオンして駆動対象のピエゾスタック127A〜127Dが選択されるとともに、スイッチング素子34a,34bのゲートにはパルス状の制御信号が入力してスイッチング素子34a,34bをオンオフし、ピエゾスタック127A〜127Dの充電制御および放電制御を行うようになっている。
【0041】
共通の接地側の接続端子302a,302bと接地間には抵抗器36E,36Fが設けてある。その両端間電圧はコントローラ39に入力し、ピエゾスタック127A〜127Dの充電電流が検出されるようになっている。
【0042】
第2のスイッチング素子34bには直列に比較的低抵抗の抵抗器36Gが設けてある。その両端間電圧はコントローラ39に入力し、ピエゾスタック127A〜127Dの放電電流が検出されるようになっている。
【0043】
モニタ用の接続端子303A〜303Dには、該接続端子303A〜303Dの電位をコントローラ39に取り込むための線路37A,37B,37C,37Dが形成してある。接続端子303A〜303Dの電位は、各ピエゾスタック127A〜127Dの両端端電圧(以下、ピエゾスタック電圧という)であり、コントローラ39はこれを監視しながらピエゾスタック127A〜127Dの充電と放電とを制御する。
【0044】
また、モニタ用の接続端子303A〜303Dと接地間には、接続端子303A〜303Dと1対1に対応して、直列に接続された抵抗器38A,38B,38C,38Dおよびフェールセーフ用のスイッチ手段であるスイッチング素子(以下、適宜、フェールセーフ用のスイッチング素子という)39A,39B,39C,39Dが介設されている。スイッチング素子39A〜39Dのベースにはそれぞれコントローラ39から制御信号が入力している。
【0045】
コントローラ39は、充電制御時には、第1のスイッチング素子34aのオン期間とオフ期間とを次のように設定し、スイッチング素子34aの制御信号を出力する。すなわち、スイッチング素子34aをオンして第1の通電経路32aに漸増する充電電流を流す。充電電流が予め設定した上限の電流値になるとスイッチング素子34aをオフしてオフ期間に入る。この時、インダクタ33に発生する逆起電力は第2のスイッチング素子34bの寄生ダイオード341bに対して順バイアスであるから、インダクタ33に蓄積されたエネルギーにより第2の通電経路32bに漸減するフライホイール電流が流れ、ピエゾスタック127A〜127Dの充電が進行する。充電電流が下限の電流値(略0)になると再び第1のスイッチング素子34aをオンしてオン期間に入り、これを繰り返す(多重スイッチング方式)。そして、ピエゾスタック電圧が予め設定した電圧に達するとスイッチング素子34aをオフに固定し、充電は完了となる。これにより、ピエゾスタック127A〜127Dが伸長して変位拡大室113を介してボール123を押圧しリフトせしめる。
【0046】
また、放電制御時には、第2のスイッチング素子34bのオン期間とオフ期間とを次のように設定し、第2のスイッチング素子34bの制御信号を出力する。すなわち、第2のスイッチング素子34bをオンして第2の通電経路32bに漸増する放電電流を流す。放電電流が予め設定した電流値(以下、上限電流値という)になるとスイッチング素子34bをオフしてオフ期間に入る。この時、インダクタ33に大きな逆起電力が発生し、インダクタ33に蓄積されたエネルギーによりフライホイール電流を第1の通電経路32aに流しバッファコンデンサ312にエネルギーを回収する。放電電流が下限の電流値(略0)になると再び第2のスイッチング素子34bをオンして、これを繰り返す。そして、ピエゾスタック電圧が0に達するとスイッチング素子34bをオフに固定し、放電は完了となる。このようにピエゾスタック127A〜127Dを放電することで、ピエゾスタック127A〜127Dが縮小して変位拡大室113の燃料圧力によるボール123への押圧力が解除されてボール123が着座する。
【0047】
コントローラ39は、これとともに制御部6aを構成するCPU61からの種々の制御用の信号により、ピエゾスタック127A〜127Dを所定の時期に充電および放電せしめる。かかる制御用信号として充電時期と放電時期とを規定する噴射信号が入力している。噴射信号は、「L」と「H」よりなる二値信号であり、その立ち上がりでピエゾスタック127A〜127Dの充電を開始し、立ち下がりでピエゾスタック127A〜127Dを放電する。したがって、噴射信号の出力時期および長さにより噴射期間が規定される。
【0048】
また、制御用信号として目標充電量である目標のピエゾスタック電圧(以下、目標電圧という)に比例した目標電圧設定信号が入力しており、コントローラ39はピエゾスタック電圧が目標電圧に達するとスイッチング素子34aを前記のごとくオフに固定する。目標電圧設定信号は、噴射指令に対しては、次のように設定される。図4は、ボール123がリフトして弁室110から燃料がリークを開始するピエゾスタック電圧(以下、リーク開始電圧という)、ボール123がフルリフトしてニードル121がリフトし噴射するピエゾスタック電圧(以下、噴射開始電圧という)とコモンレール圧力との関係を示すもので、リーク開始電圧、噴射開始電圧はコモンレール圧力が大きいほど大きくなる。CPU61はROMに噴射開始電圧よりもやや高めの目標電圧とコモンレール圧力との対応関係をマップ等として記憶しており、これに基づいて噴射指令に対する目標電圧を設定する。この目標電圧は、ボール123がフルリフト可能な十分なピエゾスタック電圧が与えられることになる。このとき、コモンレール圧力が高いほど大きな目標電圧が与えられることで、ボール123がフルリフトするのに過不足のない適正な充電を行い得る。
【0049】
また、CPU61は、減圧指令に対しては、次のようにピエゾスタック127A〜127Dの充電時期、目標電圧を決定し、コモンレール圧力を減圧する。前掲図4において、リーク開始電圧と噴射開始電圧との間が、ボール123がハーフリフト可能な電圧の範囲であり、かかる範囲内で目標電圧とコモンレール圧力との対応関係をマップ等として記憶しており、これに基づいて減圧指令に対する目標電圧を設定する。なお、減圧指令における目標のコモンレール圧力(以下、目標圧力という)はCPU61において機関運転状態に基づいて演算されて、コントローラ39に出力される。
【0050】
噴射指令、減圧指令における目標電圧は、マップに代えて、コモンレール圧力に対してピエゾスタック電圧が対応する関数式で与えてもよいのは勿論である。
【0051】
また、制御対象となる気筒を選択するための制御信号もCPU61から出力され、該制御信号により、選択スイッチング素子35A〜35Dのうち、選択された気筒に対応するピエゾスタック127A〜127Dのものがオンする。
【0052】
図5はワイヤの断線等に対するフェールセーフ制御を示すフローチャートで、先ずピエゾスタック127A〜127Dの充電制御がなされると(ステップS11)、線路37A〜37Dから取り込まれるピエゾスタック電圧のモニター電圧が上昇したか否かを判定する(ステップS12)。モニター電圧が上昇していればピエゾスタック電圧のモニタが正常に行われていると判定して、通常制御処理を実行する(ステップS13)。すなわち、ピエゾスタック127A〜127Dの充電をモニター電圧が目標電圧に達するまで行う。そして、モニター電圧が目標電圧に達すると前記のごとく第1のスイッチング素子34aをオフに固定して充電を終了する。モニター電圧を取り込むためのモニタ用ワイヤ43A〜43Dには充電電流が流れないから、ピエゾスタック電圧を、モニタワイヤ43A〜43Dのインピーダンスの影響を受けずにモニターすることができる。これにより、ピエゾスタック電圧を高精度に目標電圧にすることができる。
【0053】
そして、噴射信号が立ち下がるまでピエゾスタック127A〜127Dの充電状態を保持し、噴射信号が立ち下がるとステップS14に進み、ピエゾスタック127A〜127Dの放電制御を実行する。
【0054】
次いで、モニター電圧が減少したか否かを判定する(ステップS15)。モニター電圧が減少していれば、通電ワイヤ41A〜41Dの断線等は生じておらず放電が正常に行われていると判定して、第2のスイッチング素子34bによる放電制御が続行され、電荷がバッファコンデンサ312に回収される。
【0055】
モニタワイヤ43A〜43Dが断線等していると、ピエゾスタック127A〜127Dの充電制御が実行されてもモニター電圧が上昇しない(ステップS12)。この場合はステップS13をスキップしてステップS14に進み、ピエゾスタック127A〜127Dの充電を中止して強制的に放電制御に切り換える。
【0056】
また、充電状態で通電ワイヤ41A〜41Dが断線等すると、放電制御(ステップS14)がなされても実際には放電せず、モニター電圧が減少しない(ステップS15)。この場合は、電圧が減少しないピエゾスタック127A〜127Dと接続されたスイッチング素子39A〜39Dをオンする(ステップS16)。スイッチング素子39A〜39Dをオンすることにより、ピエゾスタック127A〜127Dと抵抗器(以下、適宜、フェールセーフ用の抵抗器という)38A〜38Dよりなる回路が閉成されて、ピエゾスタック127A〜127Dの放電電流が抵抗器38A〜38Dに流れる。これにより、速やかにボール123が着座して、インジェクタ1が燃料を噴射し続ける等の不具合を防止することができる。
【0057】
このように、ピエゾスタック電圧のモニタ用のワイヤ43A〜43Dを、ピエゾスタック127A〜127Dを強制放電せしめるためのワイヤとしても機能させることで、ワイヤ43A〜43Dがピエゾスタック電圧のモニタだけに止まらない、実施価値の高いものとなる。しかも、前記のごとく、モニタワイヤ43A〜43Dには、充電電流や放電電流が流れないから、ピエゾスタック電圧の高精度なモニタが可能である。
【0058】
また、フェールセーフ用のスイッチング素子39A〜39Dがピエゾスタック127A〜127Dに1対1に対応して設けられているので、ワイヤ41A〜41Dの断線により一部のピエゾスタック127A〜127Dが放電不能となった場合に、放電不能となった当該一部のピエゾスタック127A〜127Dを除く他の正常なピエゾスタック127A〜127Dで燃料噴射が可能であり、リンプホームを実現することができる。
【0059】
図6にコモンレール圧力の減圧指令に対する通電制御(図中、減圧制御)のフローチャートを示す。コモンレール圧力が目標圧力に達したか否かに基づいて減圧制御が完了したか否かを判断し(ステップS21)、目標圧力に達していなければ全気筒のフェールセーフ用のスイッチング素子39A〜39Dをオンする(ステップS22)。
【0060】
次いで、減圧制御における第1気筒のピエゾスタック1の目標電圧を演算し、ピエゾスタック127A〜127Dを充電し、目標電圧まで昇圧する(ステップS23)。
【0061】
これにより、第1気筒のインジェクタ1において高圧燃料の燃料タンク51への還流が開始される。
【0062】
次いで、減圧制御における第2、第3、第4気筒のピエゾスタック127B〜127Dの目標電圧の演算およびピエゾスタック127B〜127Dの充電を、気筒選択スイッチング素子35B〜35Dを順次切り換えながら実行する(ステップS24,S25,S26)。第4気筒のピエゾスタック127Dの目標電圧の演算およびピエゾスタック127Dの充電の実行後は、ステップS21に戻る。そして、コモンレール圧力が目標圧力に達していなければ、再びステップS22以降の手順が繰り返され、目標圧力に達したら本フローを抜ける。
【0063】
本減圧制御では、ピエゾスタック127A〜127Dの充電の後、第2のスイッチング素子34bのオンオフによる、そのピエゾスタック127A〜127Dの放電を行うことなく次の気筒のピエゾスタック127A〜127Dの充電に入っていく。そして、各ピエゾスタック127A〜127Dからは、充電の完了後も、これと並列に接続された抵抗器38A〜38Dに電流が流れ、蓄電量が減少し、ピエゾスタック電圧がリーク開始電圧に向かって低下していく。なお、このときの減少速度を規定する時定数は、ピエゾスタック127A〜127Dの静電容量および抵抗器38A〜38Dの抵抗値に依存する。
【0064】
しかして、充電時期の早い第1気筒のインジェクタ1から順次、再びボール123が着座していく。
【0065】
このように、減圧指令に対して、予めフェールセーフ用スイッチング素子39A〜39Dをオンしておくだけでよく、放電制御が不要となるので、複数気筒においてインジェクタ1から高圧燃料を還流するに当たり、第2のスイッチング素子34bの作動が不要で、選択用スイッチング35A〜35Dの作動回数を減じることができる。また、この結果、制御負担も減じられる。
【0066】
これにより、さらにワイヤ43A〜43Dの実施価値を高めることができる。
【0067】
なお、ボール123がハーフリフトを終了して着座する時期は、任意には設定されず、前記時定数等で規定される。時定数等は、例えば次のことを考慮して設定する。図3のインジェクタ1では、ピエゾスタック127が燃料噴射可能に充電された後、仮にその状態をいつまでも続けるとしても、一定時間を越えると次第に閉弁する機械的なフェイルセーフ機構を備えている。すなわち、インジェクタ1はピエゾスタック127の伸長で変位拡大室113内の燃料を圧縮して加圧し、ボール123を押圧する押圧力を発生しており、その燃料圧力はボール123がリフト状態のときはボール123に作用する上向きの付勢力に抗し得る圧力となっている。このため、変位拡大室113内の加圧した燃料はピストン124,125の摺動部から僅かずつ低圧室111等の低圧部にリークし、ボール123のリフト量が低下して背圧室106から低圧室111に抜ける燃料の流量が減少し、これにより背圧が漸次上昇し、終にはニードル121が着座して燃料の噴射が停止することになる。したがって、ハーフリフト持続時間がこの時間よりも短くなるようにする。
【0068】
なお、本実施形態ではモニタワイヤとして、ピエゾスタックの非接地側の端子と導通するもののみを設けたが、ピエゾスタックの接地側の端子と導通するものを併せて設けて、さらにピエゾスタック電圧を高精度でモニタすることもできる。
【0069】
なお、フェールセーフ用のスイッチング素子39A〜39Dをピエゾスタック127A〜127Dに1対1に対応して設けることでリンプホームを実現しているが、フェールセーフ用のスイッチング素子を抵抗器38A〜38Dに共通に1つだけとし、各抵抗器と直列に、ダイオードを、抵抗器から接地側に向かう方向が順方向となるように1対1に対応して設けてもよい。この場合、フェールセーフ用のスイッチング素子をオンすると、その間、他の気筒で実質的に噴射ができなくなるが、放電不能になったピエゾスタック127A〜127Dを搭載したインジェクタ1の燃料の噴射停止は前記機械的なフェールセーフ機構にて対処し、機関停止後にフェールセーフ用のスイッチング素子をオンして、放電不能になったピエゾスタック127A〜127Dの放電を行う。この放電は修理工場等で外部からCPUへの特別なコマンド入力により行われるように設定してもよい。
【0070】
なお、本実施形態は内燃機関の燃料噴射装置に適用したものを示したが、本発明は、ピエゾアクチュエータを備えた装置に適用することができる。
【0071】
さらに、本実施形態では、上述したようにインジェクタ1から燃料が噴射し続ける等の不具合を防止できるだけではなく、ピエゾスタック127A〜127Dが充電保持状態となったまま通電ワイヤが断線し、何らかの異常検出手段にてその断線が検出され、エンジン停止後に修理しようとするとき、ピエゾスタック127A〜127Dに保持されている電荷を確実に除去できるため、修理時における安全性も確保できるという、さらなる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料噴射装置のインジェクタに搭載されたピエゾアクチュエータを駆動する本発明のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図2】前記燃料噴射装置の全体構成図である。
【図3】前記燃料噴射装置のインジェクタを中心とする構成図である。
【図4】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける制御を説明するグラフである。
【図5】前記燃料噴射装置における制御を示す第1のフローチャートである。
【図6】前記燃料噴射装置における制御を示す第2のフローチャートである。
【図7】従来のピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を示すグラフである。
【符号の説明】
1 インジェクタ
1a ノズル部
1b 背圧制御部(背圧増減手段)
1c ピエゾアクチュエータ
110 弁室
110a 低圧ポート
123 ボール(弁体)
127,127A,127B,127C,127D ピエゾスタック
2 ピエゾアクチュエータ駆動回路
3 駆動ユニット
3a 充放電回路部
35A,35B,35C,35D 選択用のスイッチング素子(選択用のスイッチ手段)
38A,38B,38C,38D フェールセーフ用の抵抗器(抵抗器)
39A,39B,39C,39D フェールセーフ用のスイッチング素子(フェールセーフ用のスイッチ手段)
39 コントローラ
4 ワイヤハーネス
41A,41B,41C,41D 通電ワイヤ
43A,43B,43C,43D モニタワイヤ(検出用のワイヤ)
6 制御部
61 CPU

Claims (3)

  1. 噴孔を開閉するニードルを有し、コモンレールに蓄えられた高圧の燃料が供給されて該燃料を前記噴孔から噴射するノズル部と、前記コモンレールから燃料が導入され前記ニードルの背圧を発生せしめる背圧室と、該背圧室と低圧源の間に介設された弁室内に弁体を前記低圧源側のポートを閉鎖可能に配設してなり該弁体のリフト量が大きくなるに応じて前記背圧室の圧力を低下せしめる背圧増減手段と、前記弁体を押圧駆動するピエゾスタックを有し該ピエゾスタックの充電量が多いほど前記弁体のリフト量を増大せしめるピエゾアクチュエータとを備えたインジェクタと、
    ピエゾアクチュエータに搭載されたピエゾスタックの充電と放電とを行う充放電回路部と、ピエゾスタックの両端間電圧をモニタしながら充放電回路部によるピエゾスタックへの通電を制御する制御部と、充放電回路部とピエゾスタックとを接続し充電電流および放電電流を流す通電ワイヤとを有して、ピエゾアクチュエータを駆動するピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備し、
    前記ピエゾアクチュエータ駆動回路は
    前記ピエゾスタックの非接地側の端子に、前記通電ワイヤとは別の検出ワイヤを接続してピエゾスタックの両端間電圧のモニタ信号を制御部に取り込み、
    かつ、検出ワイヤを介してピエゾスタックと並列に抵抗器を接続してピエゾスタックの放電電流を抵抗器に流す放電用の回路を形成するとともに、該放電用回路を開閉するフェールセーフ用のスイッチ手段を設けたことを特徴とする燃料噴射装置
  2. 請求項1記載の燃料噴射装置において、前記制御部を、
    燃料の噴射指令に対しては、前記弁体を着座状態とフルリフト状態との間で切り換えて前記ニードルを開閉する通電制御を実行し、前記コモンレール内の燃料圧力の減圧指令に対しては、ピエゾスタックの充電に先立ち予め前記フェールセーフ用スイッチ手段をオンしておき、前記ニードルが着座状態のままで前記弁体をリフト状態とする通電制御を実行するように設定した燃料噴射装置。
  3. 請求項2記載の燃料噴射装置において、前記インジェクタおよび非接地側の通電ワイヤを、前記充放電回路部を共通として複数設け、
    各通電ワイヤには、充放電回路部と接続するインジェクタを選択する選択用のスイッチ手段を設け、
    前記制御部を、前記減圧指令に対する通電制御において、予めフェールセーフ用スイッチ手段をオンした後、オンする選択用スイッチ手段を切り替えて、ピエゾスタックを順次、充電するように設定した燃料噴射装置。
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