JP4630518B2 - アモナフィド塩 - Google Patents

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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
重要な抗癌剤部分の物理的特性および水溶性を操作する伝統的な製薬プロセス技術により、それらは、強力な鉱酸で水溶性にされている。塩形成は、Branaおよびその共同研究者により記述されているように(米国特許第5,420,137号;1995)、その合成における最終工程として留保されており、この反応合成の必須のまたは戦略的な要素としてよりも、調合目的のための結果論として見なされている。このような一価および二価鉱酸塩は、吸湿性を保持しており、それらの二価の種は、水和物を形成し、また、滅菌注射液、錠剤またはゼラチンカプセルを調製するのに必要な多くの製薬補助剤と非相溶性であることが分かっている。
【0002】
従来技術および一般に受け入れられている方法と対照区別として、本発明者は、アモナフィド(amonafide)およびそのアミノアルキル類似物部分の合成的仕上げ(synthetic elaboration)の初期に有機酸を取り込むことにより、中間体の単離および精製が迅速となり、この合成過程での反応物の濃度が高くなり、さらに望ましい特性(例えば、嵩密度、綿状性および圧縮性)が得られることを発見した。
【0003】
しかも、得られた有機塩は、水中ならびに浸透圧的に平衡な電解質溶液に高い溶解性を示す(これらは、そうでなければ、従来慣用的に使用されている無機鉱酸塩(例えば、塩酸塩およびメチルスルホン酸塩)との共通イオン効果により、非相溶性となる)。さらに、本発明の有機酸塩は、種々の極性を有するプロトン性溶媒および非プロトン性溶媒の両方と高い程度の両親媒的な相溶性を保持しており、それにより、対応する鉱酸塩で得られるよりも、精製および単離の目的のための広範囲の結晶化状態が得られる。
【0004】
【従来の技術】
アモナフィドのプロセス化学を検証すると、従来技術の欠点および得られた鉱酸塩の好ましくない特性が容易に説明でき、本発明は、これらの欠点や好ましくない特性を排除するようにしている。特許および専門文献で記載された合成手法のうち、一般的な共通因子としては、1−アミノ−2,2−N,N−ジメチルアミノエチレンジアミンまたはその類似した置換同族体を、図1で示すように、多環式置換アリール無水物でアシル化する必要がある。それゆえ、アモナフィドについては、BranaおよびSanz(Eur.J.Med.Chem 16:207,1981)の方法によれば、図1の化合物IおよびIIは、エタノール中で配合されて、ミトナフィド(mitonafide)の沈殿物が得られ、これは、次いで、タール状の黒色または褐色副生成物を取り除くために、大容量のエタノールから複数回にわたって再結晶しなければならない。
【0005】
このアシル化は、25mLの溶媒中にて1グラムの前駆体無水物の濃度で行われ得るのに対して、ミトナフィドの再結晶には、タール状物質を含まない一定融点を示す淡いクリーム色の物質を得るために、75mLの溶媒中にて1グラムの濃度で3回再結晶する必要がある。この工程による初期収率は、60〜80%の範囲であるものの、次の精製により、薬学的に受容可能な最終生成物への次の変換のために十分な純度がある物質の正味収率が、30%まで低下する。
【0006】
これらの単離および精製条件はまた、Zee−ChengおよびCheng(米国特許第4,665,071号;1987)により記述されているように、トルエン中でのミトナフィド類似物の合成に続く過剰な気体状塩酸を使った沈殿にも当てはまる。この反応で得られる化学量論および水和率を特定していないミトナフィド塩酸塩は、赤褐色の沈殿であり、12重量%のタールを含有し、水とアルコールとの間で溶解度の差がなく、この場合もやはり、製薬用途に適切な品質の塩酸塩物質を得るために、複数回の再結晶が必要である。
【0007】
本発明では、図1で示すように、現在、そのエタノール反応混合物からのミトナフィド部分(III)の単離が、適切な有機カルボン酸化合物の混合および完全な溶解により促進され、これは、冷却して、母液(これは、従来技術の場合には共に結晶化したであろう着色不純物を多く保持している)から結晶化すると、ほぼ無色の付加物が得られることが分かった。上で記述したBranaおよびその共同研究者の合成手法(Eur.J.Med.Chem 16:207,1981;米国特許第4,204,063号;1980)とは対照的に、このミトナフィドは、その反応手順の最後にアモナフィドそれ自体の滴定を制御して行うことにより得られるアモナフィドのモノ塩酸塩またはモノ硫酸塩に関連して米国特許第5,420,137号(1995)にある代替的教示に従った事後のものではなく、標的アモナフィド化合物の合成の第一工程で、有機塩として、直接的に得られる。
【0008】
当業者はまた、米国特許第4,665,071号(1987)で教示された単離工程としてのミトナフィドの塩形成は、有機酸(これらは、本発明では、塩形成試薬である)が還流状態でさえトルエンおよび類似の非極性溶媒に不溶性であることが知られている限りにおいて、本発明の明らかな先例であるとは解釈できないことも認識している。ミトナフィド塩単離に関して従来技術に従って使用される気体状HClとは異なり、本発明の有機酸は、固体であり、これは、正確な滴定化学量論を達成するために正確に計量でき、これは、一般的な代替法として、気体状の酸を分配する必要があるとき実現し難い目的である。
【0009】
本明細書中に記載される本発明の新規性は、従来技術と対比するとき、そのミトナフィド構造骨格にあるニトロ置換基の触媒水素化分解に関する予想外の発見により、さらに確信される。
【0010】
アモナフィド塩(これは、図1での構造IVと同属である)の形成に関する具体的な従来技術では、Branaおよびその共同研究者(米国特許第5,420,137号;1995)は、前駆体ミトナフィドの特性を記載していないだけでなく、得られたアモナフィド遊離塩基を水素化する方法も記載していない。しかしながら、特にアモナフィドの工業的製造方法に関する従来の開示(スペイン特許第533,542号;1983)では、同じ著者は、この前駆体ミトナフィド遊離塩基のニトロ還元が、還流エタン酸条件下にて、過剰のヒドラジンの存在下で、移動水素化によって、10%炭素担持パラジウム(Pd/C)を使って行われることを明らかにしている。この手順はまた、同じ著者による化学概説文献(Ars Pharmaceutica 36:377〜415,1995)において、好ましい手法として要約されている。
【0011】
当業者は、もし、このミトナフィド前駆体が前成形した酸塩から構成されるなら、このような手法が実施できないことを認識している。このような状況において、このヒドラジンドナー試薬は、イオン交換により中和され、ジイミド(これは、Pd/Cで触媒される活性還元種である)形成用の基質として利用できないことが合理的に予想され得る。実際には、Branaおよびその共同研究者の教示を支持する人なら誰でも、本特許で教示したようなミトナフィドの自明でない代替的(すなわち、直接的)還元に頼るよりもむしろ、遊離塩基前駆体の使用のみを考慮するであろう。
【0012】
広範囲の有機官能基変換では、当業者は、アリールニトロ化合物を対応する置換アニリンに触媒水素化することが、通常、エタノール、エタノールと水の混合物、またはいわゆる普遍溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミド)(これらは、水素化に耐性がある)中で実施されることを認識している。この課題に関する権威ある一流の研究論文(P.N.RylanderによるCatalytic Hydrogenation in OrganicSynthesis,New York:Academic Press,1979およびM.FreifelderによるPractical Catalytic Hydrogenation,New York:Wiley,1971)は、アリールニトロ化合物の溶解度によって、一般的にその水素化媒体としては、水が使用できないことを認めている。
【0013】
これらの専門家はまた、不完全な水素化によるイミンおよびオキシム副生成物を抑止する好ましいプロトン源が、その基質を塩酸と混合することにより得られることを明らかにしている。鉱酸が存在していても、水中での水素化は、伝統的および現代的な水素化の実験室方法および工業的方法の両方において、十分には文書で証明されておらず、特異であると考えられている。有機酸(例えば、酢酸またはギ酸)の使用は、記述されているが、脱水アシル化が起こるという注意書きがあるので、対応するN−アシルアリールアミンは、収率が低い汚染物質として得られる。
【0014】
それゆえ、本発明の状況では、ここで有利であることが分かっている非自明化学操作の先例として、アモナフィド合成および水素化方法のいずれに関する具体的な文献も引用できない。第一に、ミトナフィドおよびその類似物の精製および単離を行うために有機カルボン酸化合物を使用することは、従来、記述されていない。第二に、触媒水素化の直接的な前駆体としてミトナフィドおよびその類似物の有機カルボン酸塩を適用することは、効果的な方法として考えられておらず、普及もしていない。第三に、これらの有機塩の高い水溶性は、それ自体、予想外の現象であるが、専門家の間では、唯一の溶媒としての水中で触媒水素化を行うことを推奨していないことと相俟って、本明細書中で提示した新規手法を探索できなかった。
【0015】
非自明性を立証しているこれらの論点のほかに、さらに、本発明の状況において、有機カルボン酸化合物(特に、それらの好ましい類似物である有機カルボキシ二酸化合物)を使用することは、実用的に有利である。得られたアラルキルナフタルイミド(naphthalimide)塩は、塩酸、メタンスルホン酸または他の鉱酸の一価または二価塩(これらの溶解性は、10重量%未満に低下する)とは対照的に、比例混合により、1:1程度に高い水溶性を示す。滅菌濾過および凍結乾燥前に、投薬単位の工業合成、濾過、精製および調剤の目的のために、バルク処理が促進される。
【0016】
乾燥形状では、これらの有機カルボン酸塩は、低い吸湿性を呈しつつ、それらの類似物である鉱酸塩よりも高い嵩密度、多孔性および緻密性を示す。それゆえ、それらは、単に顆粒化または凝集によるよりもむしろ、直接的な押圧による処理にさらに適切である。
【0017】
生体上の要件の点では、これらの有機カルボキシレートアニオンは、鉱酸アニオンとは異なり、電解質荷電を与えず、中間代謝の通常の細胞経路を通って、生体分解性である。無機酸アニオンまたは有機酸アニオンのいずれかの場合、これらの種が、それらが結合する薬剤部分に対して、電荷平衡、溶解性、機械的特性、吸着特性または吸収特性を与えることは、動かせない事実である。しかしながら、その塩形状それ自体は、その薬理学的活性に影響を与えない(この活性は、多環式アリールおよびアラルキルアミン含有インターカレーター(intercalator)薬剤の場合、それらの抗癌作用である)ことは、医薬および製薬化学にわたって、知られている。
【0018】
例えば、現在の薬局方を検討すると、このインターカレーター薬剤アメンタントロン(amentantrone)は、この遊離塩基、塩酸塩、モノ酢酸塩およびジ酢酸塩として、同等に活性であることが知られており、その塩形状の差は、それらのバルク調合特性にある。他方、その類似物であるNSC−639366は、その塩酸塩または酢酸塩に優先して、そのフマル酸塩として、前臨床で開発されている。アスラクリン(asulacrine)の場合、その好ましい塩形状は、そのイセチオン酸塩である。クリスナトール(crisnatol)およびエキサテカン(exatecan)については、それは、メシレートであり、これは、薬学的に最も安定である。多くの他の種類の薬剤は、多様な作用モードを有するが、有機酸の塩として開発されている。例えば、クレボプリド(抗嘔吐薬)、アルモトリプタン(almotriptan)(抗片頭痛薬)およびピゾチフェン(pizotifen)(抗ヒスタミン薬)のL−リンゴ酸塩は、それらの各個の医薬特性を変えることなく、高い溶解性を示している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、水中ならびに浸透圧的に平衡な電解質溶液に高い溶解性を示す(これらは、そうでなければ、従来慣用的に使用されている無機鉱酸塩(例えば、塩酸塩およびメチルスルホン酸塩)との共通イオン効果により、非相溶性となる)化合物を提供することである。さらに、本発明の目的は、種々の極性を有するプロトン性溶媒および非プロトン性溶媒の両方と高い程度の両親媒的な相溶性を保持し、それにより、対応する鉱酸塩で得られるよりも、精製および単離の目的のための広範囲の結晶化状態を有する有機酸酸塩を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の構造式により表わされる化合物であって:
【0021】
【化5】
Figure 0004630518
ここで、
R1は、−(CHHR3R4Xであるか、またはR2が−NHR6R7である場合、R1は、−(CHHR3R4Xもしくは−(CHNR3R4であり;
R2は、−OR5、ハロゲン、−NR6R7、−NHR6R7X、スルホン酸、ニトロ、−NR5COOR5、−NR5COR5または−OCOR5であり;
R3およびR4は、独立して、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基であり;
各R5は、独立して、−HまたはC1〜C4アルキル基であり;
R6およびR7は、独立して、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基であり;
nは、0〜3の整数であり;そして
は、有機カルボン酸化合物のカルボキシレートアニオンである、
化合物、である。そのことにより上記目的が達成される。
【0022】
好適な実施形態においては、nが、2であり、
R2が、−NO、−NHまたは−NH であり、そして
R3およびR4が、同一であり、そして−H、−CHまたは−CHCHである。
【0023】
好適な実施形態においては、R3およびR4が、−CHである。
【0024】
好適な実施形態においては、Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0025】
好適な実施形態においては、Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0026】
好適な実施形態においては、Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0027】
好適な実施形態においては、Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0028】
好適な実施形態においては、Xが、リンゴ酸イオンである。
【0029】
好適な実施形態においては、上記化合物が、一価である、請求項1に記載の化合物。
【0030】
本発明はまた、アモナフィドリンゴ酸塩である。
【0031】
本発明はまた、一価アモナフィドリンゴ酸塩である。
【0032】
本発明はまた、以下の構造式により表わされる生成化合物を調製する方法であって:
【0033】
【化6】
Figure 0004630518
該生成化合物は、以下の構造式により表わされる出発化合物から調製され、
【0034】
【化7】
Figure 0004630518
ここで、
R1は、−(CHHR3R4Xであり;
R3およびR4は、独立して、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基であり;
nは、0〜3の整数であり;そして
は、有機カルボン酸化合物のカルボキシレートアニオンであり;
該方法は、該出発化合物を水中で水素化して、それにより、該生成化合物を形成する工程を包含する、
方法、である。
【0035】
好適な実施形態においては、nが、2であり、そして
R3およびR4が、同一であり、そして−H、−CHまたは−CHCHである。
【0036】
好適な実施形態においては、R3およびR4が、−CHである。
【0037】
好適な実施形態においては、Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0038】
好適な実施形態においては、Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0039】
好適な実施形態においては、Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0040】
好適な実施形態においては、Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0041】
好適な実施形態においては、上記生成化合物を調製する方法において、Xが、リンゴ酸イオンである。
【0042】
好適な実施形態においては、上記生成化合物を調製する方法において、R3およびR4が、−CHである場合、Xが、リンゴ酸イオンである。
【0043】
好適な実施形態においては、上記出発化合物が、HXと以下の構造式で表わされる前駆化合物とを反応させることにより調製され:
【0044】
【化8】
Figure 0004630518
ここで、R10が、−(CHNR3R4である。
【0045】
好適な実施形態においては、nが、2であり、そしてR3およびR4が、共に、メチルである。
【0046】
好適な実施形態においては、HXが、C1〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸である。
【0047】
好適な実施形態においては、HXが、C1〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸である。
【0048】
好適な実施形態においては、HXが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸である。
【0049】
好適な実施形態においては、HXが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸である。
【0050】
好適な実施形態においては、上記化合物を調製する方法において、HXが、リンゴ酸である。
【0051】
好適な実施形態においては、上記生成化合物を調製する方法において、R3およびR4が、共に、メチルである場合、HXが、リンゴ酸である。
【0052】
好適な実施形態においては、上記生成化合物を調製する方法において、上記出発化合物が、水素化前に結晶化される。
【0053】
好適な実施形態においては、R3およびR4が、−CHである場合、上記出発化合物が、水素化前に結晶化される。
【0054】
好適な実施形態においては、上記前駆化合物が、無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHNR3R4とを反応させることにより調製される。
【0055】
好適な実施形態においては、上記前駆化合物が、無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHN(CHとを反応させることにより調製される。
【0056】
本発明はまた、アモナフィドの有機カルボン酸塩を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHN(CHとを反応させて、ミトナフィドを形成する工程;
b)ミトナフィドを有機カルボン酸化合物と反応させて、ミトナフィドの有機カルボン酸塩を形成する工程;
c)該ミトナフィドの有機カルボン酸塩を結晶化する工程;および
d)該ミトナフィドの結晶化有機カルボン酸塩を水中で水素化して、該アモナフィドの有機カルボン酸塩を形成する工程、を包含する、
方法、である。
【0057】
好適な実施形態においては、上記有機カルボン酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸である。
【0058】
本発明はまた、アモナフィドのリンゴ酸塩を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHN(CHとを反応させて、ミトナフィドを形成する工程;
b)ミトナフィドをリンゴ酸と反応させて、ミトナフィドのリンゴ酸塩を形成する工程;
c)該ミトナフィドのリンゴ酸塩を結晶化する工程;および
d)該ミトナフィドの結晶化リンゴ酸塩を水中で水素化して、該アモナフィドのリンゴ酸塩を形成する工程、を包含する、
方法、である。
【0059】
本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤および上記の化合物を含有する、薬学的組成物である。
【0060】
本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤および上記の化合物を含有する、薬学的組成物である。
【0061】
本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤および上記の化合物を含有する、薬学的組成物である。
【0062】
本発明はまた、癌に罹っている被験体を治療する方法であって、該被験体に、有効量の上記の化合物を投与する工程を包含する、方法である。
【0063】
本発明はまた、癌に罹っている被験体を治療する方法であって、該被験体に、有効量の上記の化合物を投与する工程を包含する、方法である。
【0064】
本発明はまた、癌に罹っている被験体を治療する方法であって、該被験体に、有効量の上記の化合物を投与する工程を包含する、方法である。
【0065】
本発明の1実施形態は、構造式(I)により表わされる化合物である:
【0066】
【化9】
Figure 0004630518
R1は、−(CHHR3R4Xであるか、またはR2が−NHR6R7のとき、R1は、−(CHHR3R4Xもしくは−(CHNR3R4である。
【0067】
R2は、−OR5、ハロゲン、−NR6R7、−NHR6R7、スルホン酸、ニトロ、−NR5COOR5、−NR5COR5または−OCOR5である。
【0068】
R3およびR4は、別個に、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環基である。
【0069】
各R5は、別個に、−HまたはC1〜C4アルキル基である。
【0070】
R6およびR7は、別個に、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環基である。
【0071】
nは、0〜3の整数である。
【0072】
は、有機カルボン酸化合物のカルボキシレートアニオンである。適切な有機カルボン酸の例は、以下で提供されている。
【0073】
本発明の他の実施形態は、構造式(II)により表わされる生成化合物を調製する方法である:
【0074】
【化10】
Figure 0004630518
この生成化合物は、構造式(III)により表わされる出発化合物を水中で水素化することにより、調製される:
【0075】
【化11】
Figure 0004630518
構造式(II)および(III)のR1は、−(CHHR3R4Xであり、そしてn、R3、R4およびXは、構造式(I)で記述したとおりである。この水素化は、アルコール性溶媒、鉱酸、有機酸またはヒドラジンを混合することなく、実行できる。
【0076】
本発明の他の実施形態は、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤および本発明の化合物を含有する製薬組成物である。
【0077】
本発明の他の実施形態は、癌に罹っている被験体を治療する方法である。この方法は、被験体に、本発明の化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0078】
【発明の実施の形態】
本発明は、構造式(I)により表わされるアモナフィドの有機カルボン酸塩およびアモナフィド誘導体および前駆体の有機カルボン酸塩に関する。好ましくは、構造式(I)では、nは、2であり;R3およびR4は、同一であり、そして−H、−CHまたは−CHCHであり;そしてR2は、−NO、−NHまたは−NH である。さらに好ましくは、nは、2であり;R3およびR4は、−CHであり;そしてR2は、−NO、−NHまたは−NH である。Xに適切な値は、以下で提供されている。
【0079】
本発明はまた、構造式(III)により表わされる化合物を水中で水素化することにより、構造式(II)により表わされるアモナフィドおよび誘導体の有機酸塩を調製する方法に関する。好ましくは、構造式(II)および(III)では、nは、2であり;R3およびR4は、同一であり、そして−H、−CHまたは−CHCHである。さらに好ましくは、nは、2であり;そしてR3およびR4は、−CHである。Xに適切な値は、以下で提供されている。
【0080】
最も好ましくは、本発明は、アモナフィドの有機カルボン酸塩およびそれらを調製する方法に関する。アモナフィドの構造は、構造式(IV)により表わされる:
【0081】
【化12】
Figure 0004630518
2個のアミン基を有する本明細書中で開示した化合物は、アモナフィド塩を含めて、一価(このことは、これらのアミン基の1個がプロトン化されていることを意味する)または二価(このことは、両方のアミン基がプロトン化されていることを意味する)であり得る。二価化合物は、2種の異なるモノカルボン酸化合物(すなわち、構造式(I)の2個のXは、2種の異なるモノカルボン酸化合物を表わす)により、2モル当量の同一モノカルボン酸化合物(すなわち、構造式(I)の2個のXは、それぞれ、1モル当量の同一モノカルボン酸化合物を表わす)により、または1モル当量のジカルボン酸化合物(すなわち、構造式(I)の2個のXは、共に、1種のジカルボン酸化合物を表わす)により、プロトン化できる。あるいは、3モル当量の二価化合物は、2モル当量のトリカルボン酸化合物によりプロトン化される。これらの可能性の全ては、上記構造式(I)および(IV)内に含まれることを意味する。
【0082】
有機カルボン酸化合物とは、1個またはそれ以上の炭素原子およびカルボン酸官能基を有する有機化合物である。本発明の化合物を調製する際に使用するのに適切な有機カルボン酸化合物は、水溶性(典型的には、20重量/容量%より高い水溶解度)であり、アリールアミンおよびアルキルアミンと水溶性塩を生成し、そしてpKa>2.0を有する。アリールカルボン酸、脂肪族カルボン酸(典型的には、C1〜C4)、脂肪族ジカルボン酸(典型的には、C2〜C6)、脂肪族トリカルボン酸(典型的には、C3〜C8)およびヘテロアルキルカルボン酸が含まれる。脂肪族カルボン酸は、完全に飽和であり得る(アルキルカルボン酸)か、または1単位またはそれ以上の不飽和を有し得る。ヘテロアルキルカルボン酸化合物は、1個またはそれ以上のメチレン基またはメタン基をヘテロ原子(例えば、O、SまたはNH)で置換した脂肪族カルボン酸化合物である。ヘテロアルキルカルボン酸化合物の例には、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボン酸化合物(すなわち、1個のメチレン基またはメタン基をO、SまたはNHで置換したC2〜C6アルキルモノカルボン酸化合物)およびC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸化合物(すなわち、1個のメチレン基またはメタン基をO、SまたはNHで置換したC2〜C7アルキルジカルボン酸化合物)が挙げられる。
【0083】
脂肪族カルボン酸化合物は、直鎖または分枝であり得る。脂肪族カルボン酸は、1個またはそれ以上の官能基で置換(官能化)できる。例には、水酸基(例えば、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸およびヒドロキシC4〜C10ヒドロキシ脂肪族トリカルボン酸)、アミン(例えば、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸およびアミノC4〜C10脂肪族トリカルボン酸)、ケトン(例えば、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケトC3〜C8ジカルボン酸またはケトC4〜C10トリカルボン酸)または他の適切な官能基が挙げられる。
【0084】
適切な有機酸の例には、以下がある:
・飽和脂肪族モノカルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸またはプロピオン酸);
・不飽和脂肪族モノカルボン酸(例えば、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸または4−メチル−3−ペンテン酸);
・官能化した酸(例えば、ヒドロキシカルボン酸(例えば、乳酸、グリコール酸、ピルビン酸、マンデル酸));
・ケトカルボン酸(例えば、オキサロ酢酸およびα−ケトグルタル酸);
・アミノカルボン酸(例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸);
・飽和脂肪族ジカルボン酸(例えば、マロン酸、コハク酸またはアジピン酸);
・不飽和脂肪族ジカルボン酸(例えば、マレイン酸またはフマル酸);
・官能化したジ−およびトリカルボン酸(例えば、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸);
・十分な水溶性を有するアリールカルボン酸(例えば、4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、アントラニル酸、アニス酸およびバニリン酸)。
【0085】
非芳香族窒素含有複素環式環は、その環内に0個、1個またはそれ以上の追加ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素または硫黄)を含有する非芳香族窒素含有環である。この環は、5員、6員、7員または8員であり得る。例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロヘプチルまたはN−フェニルピペラジニルが挙げられる。
【0086】
構造式(III)により表わされる化合物の水素化は、水素雰囲気下にて、5ポンド/平方インチ(psi)と50psiの間の圧力(好ましくは、13psiと17psiの間の圧力)で、実行される。水素化触媒(例えば、Pd/C、Pt/C、PtO、ラネーニッケルおよび活性化した元素状態の鉄または亜鉛)が必要である。水素化後、一価の化合物が得られる。対応する二価の化合物は、この生成物をさらなる当量の同一または異なるカルボン酸化合物と反応させることにより、得られ得る。
【0087】
構造式(III)により表わされる出発化合物は、対応する遊離塩基(すなわち、ここで、R1は、−(CHNR3R4である)を有機カルボン酸化合物と反応させることにより、調製され得る。好ましくは、得られた生成物は、水素化の前に結晶化される。この遊離塩基は、HN(CHNR3R4を無水3−ニトロ−1,8−ニトロナフタル酸と反応させることにより調製され得、ここで、n、R3およびR4は、構造式(I)で定義した通りである。この反応を実行するための特定の条件は、米国特許第4,204,063号において記載あされ、その全教示は本明細書中で参考として援用される。
【0088】
本明細書中で開示された化合物は、被験体における癌(例えば、白血病および乳癌)の処置に有用である。「被験体」とは、哺乳動物、好ましくは、ヒトであるが、また、獣医学的処置が必要な動物、例えば、ペット(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)および実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)であり得る。
【0089】
「有効量」とは、この化合物を多剤耐性癌に罹った被験体に投与した場合に、有益な臨床的結果が達成される化合物の量である。「有益な臨床的結果」とは、腫瘍塊の減少、腫瘍増殖速度の低下、転移の減少、癌に付随した症状の重症度の軽減および/またはその治療を行わなかった場合と比較した被験体の寿命の伸長が挙げられる。被験体に投与する化合物の正確な量は、その疾患または状態の種類および重症度、被験体の特徴(例えば、全身的健康状態、年齢、性別、体重および薬剤に対する耐性)に依存する。それはまた、癌の程度、重症度および種類にもまた依存する。当業者は、これらの要因および他の要因に依存して、適切な投薬量を決定し得る。治療用途に対する開示化合物の有効量は、典型的には、静脈注入による5日間のサイクルで、約0.35ミリモル/体表面積1平方メートル(mmole/msq)/日と約2.25ミリモル/体表面積1平方メートル(mmole/msq)/日の間、好ましくは、1mmole/msqと1.5mmole/msqの間の範囲である。
【0090】
これらの開示化合物は、任意の適切な経路により(例えば、カプセル、懸濁液または錠剤で経口的にを含む)、あるいは非経口投与により投与される。非経口投与には、例えば、全身投与(例えば、筋肉内注射、静脈内注射、皮下注射または腹腔内注射)が挙げられ得る。これらの化合物はまた、処置する癌の種類に依存して、経口的(例えば、食餌)に、局所的に、吸入(例えば、気管支内、鼻内、経口吸入または鼻腔内ドロップ)により、または直腸から、投与され得る。経口投与または非経口投与は、好ましい投与形態である。
【0091】
これらの開示化合物は、癌の処置のための薬学的組成物の一部としての薬学的に受容可能なキャリアと共に、この被験体に投与され得る。投与する化合物の処方は、選択する投与経路によって変わる(例えば、溶液、乳濁液、カプセル)。適切な薬学的キャリアは、この化合物と相互作用しない不活性成分を含有し得る。標準的な薬学的処方技術(例えば、Reminigton’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Easton,PAに記載されたもの)が使用され得る。非経口投与に適切な薬学的キャリアには、例えば、滅菌水、生理食塩水、静菌生理食塩水(約0.9%mg/mlのベンジルアルコールを含有する生理食塩水)、リン酸緩衝生理食塩水、ハンクス液、リンガー乳酸塩などが挙げられる。(例えば、硬質ゼラチンまたはシクロデキストランの被覆で)組成物をカプセル化する方法は、当該技術分野で公知である(Bakerら、「Controlled Release of Biological Active Agents」,John Wiley and Sons,1986)。
【0092】
【実施例】
本発明の方法は、以下の実施例によってより詳細に説明されるが、これらは、いずれの様式でも限定するものとは解釈されない。アモナフィドおよびその類似物の有機酸塩形成過程に続いて、形成された生成物は、クロマトグラフィおよびNMRスペクトルによって決定され得る。形成された塩は、質量スペクトルおよび元素分析により、さらに特徴付けられる。
【0093】
(実施例I:有機酸(L−リンゴ酸)塩としてのインターカレーター薬剤(アモナフィド)の直接合成)
以下の合成スキームは、図で示した反応を詳細に説明するように意味される。
【0094】
(ミトナフィドリンゴ酸塩(III、FW447.42)の調製)
反応物:
(I)無水3−ニトロ−1,8−ニトロナフタル酸(FW243.18、CAS3027−38−1、純度99%、ACROS,cat.#27873−0250);
(II)N,N−ジメチルエチレンジアミン(FW88.15、CAS108−00−9、純度99%、ACROS,cat.#11620−100);
L−リンゴ酸(FW134.09、CAS97−67−6、純度99%、ACROS,cat.#15059−1000)
合成手順:
添加漏斗および機械パドル攪拌機を取り付けた3Lの三つ口丸底フラスコで、無水物(I)100グラム(0.41モル、1当量)を、無水エタノール1300mlと配合した。その懸濁液を激しく攪拌しつつ、ジアミン(II)40グラム(0.45モル、1.1当量)の無水エタノール100ml溶液を、急速な滴下で添加した。攪拌を12時間(一晩)継続し、その後、この混合物を1時間還流した。
【0095】
80℃の内部温度まで冷却した後、この反応フラスコに、L−リンゴ酸60グラム(0.42モル、1.09当量)の予備加熱したエタノール100ml溶液(80℃)を一度に添加し、攪拌を3時間継続した。攪拌を停止し、その反応系が室温に達した後、濾過により、粗ミトナフィドリンゴ酸塩を回収した。それらの固形物を無水イソプロパノール1リットルに再懸濁し、再濾過し、そしてジエチルエーテルでリンスした。次いで、それらを乾燥皿に移し、機械的に粉末化し、そして乾燥オーブン中にて、0.1 Torrで、12時間にわたって30℃まで加熱しつつ、真空乾燥した。
【0096】
褐色固形物(160グラム、収率87%)が得られ(融点160〜162℃)、これは、表1で示した条件下にて、HPLCにより同質であり、プロトンNMRスペクトル(重酢酸、80MHz)は、理論値と一致していた:リンゴ酸塩−CH、2.8ppm、非対称二重線、2H;N,N−(CH、3.1ppm、一重線、6H;イミド−N−CH、3.7ppm、縮合三重線、2H;アミノ−N−CHおよびリンゴ酸塩−CH、4.6ppm、多重線、3H;アリール−CH、8〜9.3ppm、2個の明白な三重線および二重線、5H;OH、11.4ppm、一重線、3H。
【0097】
その生成物を水性エタノール(1グラムのIIIあたり、水/エタノールを1/5(v/v))に懸濁し、沸騰するまで加熱し、そして熱濾過により任意の不溶性物質を除去することにより、再結晶を行った。冷却し、その塊を濾過し、ジエチルエーテルでリンスし、そして真空乾燥して、淡褐色の複屈折板(140グラム、全収率76%、融点163〜164℃)が得られた。
【0098】
(アモナフィドリンゴ酸塩(IV、FW417.42)の調製)
合成手順:
ミトナフィドリンゴ酸塩(III)134グラム(0.3モル)の溶液を、Parr水素化加圧ボトルにて、アルゴンブランケット下で、脱イオン脱気水1リットルに懸濁した。1.4グラムの10%Pd/Cを添加し、次いで、この混合物を脱気し、水素ガスでパージし(3回)、次いで、Parr装置に接続し、そして水素ガスで15psiまで加圧した。この反応系を室温で激しく振盪すると、2時間以内に、褐色懸濁液ではなく黄色溶液になった。それを、さらに12時間(一晩)そのままにして、水素化した。
【0099】
その水素ヘッドスペースを脱気して窒素で置き換えた後、この反応混合物を活性炭40グラムと共に攪拌し、50℃まで暖め、そしてブフナー漏斗で、予め洗浄したセライト濾過助剤を上に載せた濾紙に通した。その濾液を、2リットルの丸底フラスコにて、50℃の温度調節した加熱浴を備えたロータリーエバポレーターで、減圧下で濃縮した。シロップ状濃縮物のメニスカスに沿って薄い外被(これは、240グラムと250グラムの間の重量である)が形成し始めたとき、このフラスコを12時間(一晩)冷却して(4℃)、結晶化を行った。
【0100】
得られたマスタードイエローの結晶および母液をイソプロパノール(これは、1リットルの全容量を数回で加えた)で倍散した。さらに2時間冷却した後、この懸濁液を濾過し、イソプロパノールおよびジエチルエーテルで洗浄して、加熱真空オーブン(40〜50℃、0.5 Torr、14時間)中で乾燥した後、マスタードイエローの粉末(融点182〜184℃)として、IV(113グラム、91%)を得た。この物質は、表1で示した条件下にて、HPLCにより同質であり、プロトンNMRスペクトル(重水素化過酢酸(perdeuterated acetic acid)、80MHz)は、理論値と一致していた:リンゴ酸塩−CH、2.8ppm、非対称二重線、2H;N,N−(CH、3.1ppm、一重線、6H;イミド−N−CH、3.7ppm、縮退三重線、2H;アミノ−N−CHおよびリンゴ酸塩−CH、4.6ppm、多重線、3H;アリール−CH、7.4〜8.2ppm、2個の明白な多重線、5H;OH、11.4ppm、一重線、5H。
【0101】
その生成物を水(1グラムのIVあたり、1/4(w/v))に溶解し、そして1/1 イソプロパノール/メタノール(1グラムのIVあたり1/6(w/v))の熱混合物と混合し、沸騰するまで加熱し、そして熱濾過により任意の不溶性物質を除去することにより、再結晶を行った。まず室温まで冷却し、次いで、12時間冷却すると(0〜4℃)、その塊を濾過し、イソプロパノールに続いてジエチルエーテルでリンスし、そして真空乾燥して、90gのマスタードイエローの菱形結晶(85グラム、全収率68%、融点184〜185℃)が得られた。
【0102】
【表1】
Figure 0004630518
* 末端キャップ化(遮蔽)カラムを使用すべきである
** CHCN、HO、Me/OH(v/v/v)
AMFm=アモナフィドリンゴ酸塩
MiTn=ミトナフィドリンゴ酸塩
(実施例2:滴定によるアモナフィド有機カルボン酸塩の合成)
実施例2の方法(これは、その有機酸を最初に取り込む一連の工程によるアモナフィドの全合成を説明している)は、L−リンゴ酸塩以外の有機酸の使用にまで広げることができる。これらは、その反応流れに適切で有効な化学的方法に一致している場合、任意の段階で、この合成スキームに取り込むことができる。都合良く説明する手段として、塩の集団を、半自動様式で容易に調製した。それらの任意の類似物および同属種(類似のアラルキルアミン誘導塩基度特性を有する)は、典型として、同等に適切であることが理解できるはずである。
【0103】
まず第一に、規定量の塩基性基質を供給するために、個々の反応容器に、アモナフィドのストック溶液を分配した。次いで、それを、第二溶液(これは、1化学量論当量の適切な有機カルボン酸を含有し、その酸性度は、3以上の水性pKaに一致している)で滴定した。得られた混合物を、イオン的に反応している種が完全に溶解し中和するように暖め、得られた塩を、冷却の際に、生成物として堆積させた。これらの溶液はまた、その反応収率を最適化するために、冷却前に濃縮され得る。しかしながら、最適な結果を得るためには、この操作での反応溶媒は、それらの反応物が個々にそれらのイオン的な組合せよりも溶解性であるように、選択するべきである。
【0104】
例証的な例では、その遊離塩基性物質を、Branaらの米国特許第5,183,821号に従って、合成した。アリコートを、1グラム/20mlの濃度で、沸騰している無水エタノールに溶解した。このように調製した溶液10mは、1.765mMolの物質を含有しており、従って、一価有機塩を得るために、当量の適切な有機カルボン酸で中和される。アモナフィドは、理論的に二価であるので、また、2当量の有機酸で滴定して、二価塩を得ることができる。それゆえ、添加できる酸等価物の数は、少なくとも、インターカレーターである遊離薬剤中の塩基性等価物の計算最小数に合致すべきであり、このような数の最大値を超えない。
【0105】
しかしながら、本実施例の目的上、塩の形成は、1当量に制限されており、従って、沸騰水10〜20ml中に1.765mMolを含有する有機カルボン酸溶液を調製し、たった今記述した濃度および容量で、この薬剤遊離塩基の数個の複製100ml部分の各々に個々に添加した。全ての成分を完全に溶解するために、この混合溶液を再度沸騰した後、次いで、室温で冷却し、そして一晩冷蔵し、それから、得られた結晶塩を濾過により採取し、ジエチルエーテルでリンスすることにより乾燥し、そして真空下で乾燥させた。
【0106】
表2は、対応する結晶性一価塩を生成するために、アモナフィドを滴定するのに使用した有機カルボン酸のリストを提供する。このようにして得られた塩は、実施例1で上で記述したように、化学的同質性のためのクロマトグラフィー、および構造特徴付けのためのNMRまたは質量スペクトルにより、様々に特徴付けられ得る。元素組成による特徴付けもまた、素性検証の好都合な方法である。表2で示すように、第I部の実測組成および第II部の理論元素組成は、極めてよく一致しており、このことは、これらの反応生成物が、有機塩基および有機酸の任意のこのような一価付加物について予想されるように、各反応物の等モル付加を構成することを立証している。
【0107】
【表2】
Figure 0004630518
構造的な同一性および純度のそれ以上の確認はまた、各場合において、重水素化過酢酸(perdeutero acetic acid)中でのNMR分析により行い、アモナフィドおよびコハク酸の塩は、実施例1で調製したリンゴ酸塩と匹敵する類似物である限り、代表的なものであった。それゆえ、表2、第I部、項目Aに従って調製した塩は、アモナフィドおよびコハク酸の1当量の組合せとして、理論値に一致するプロトンNMRスペクトル(重水素化過酢酸、80MHz)を示した:コハク酸塩−CH、2.7ppm、一重線、6H;N,N−(CH、3.1ppm、一重線、6H;イミド−N−CH、3.7ppm、縮退三重線、2H;アミノ−N−CH、4.6ppm、縮退三重線、2H;アリール−CH、7.4〜8.3ppm、2個の明白な多重線、5H;OH、11.4ppm、一重線、4H。
【0108】
本実施例は、例えば、項目E〜Fのように、数個のキラル分子の使用を例示しているものの、対応するラセミ形状または代替の鏡像体のこのような酸を使って、塩形成の目的のための適切な結果を得ることができる。それゆえ、この場合のL−鏡像異性体の選択は、この教示の制約と見なすべきではなく、むしろ、当業者に理解されるように、生物学的な実験の目的に適切な最も一般的に利用できるこのような有機カルボン酸の形態であると見なすべきである。
【0109】
本発明は、その好ましい実施形態を参照して、特に示され記述されているものの、当業者は、添付の特許請求の範囲に含まれる本発明の範囲を逸脱することなく、形態および詳細に関して種々の変更を行い得ることを理解している。
以下の構造式により表わされるアモナフィドまたはアモナフィド類似物が開示されている:
【0110】
【化13】
Figure 0004630518
R1は、−(CHHR3R4Xであるか、またはR2が−NHR6R7のとき、R1は、−(CHHR3R4Xもしくは−(CHNR3R4である;
R2は、−OR5、ハロゲン、−NR6R7、−NHR6R7X、スルホン酸、ニトロ、−NR5COOR5、−NR5COR5または−OCOR5である;
R3およびR4は、独立して、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基である;
各R5は、独立して、−HまたはC1〜C4アルキル基である;
R6およびR7は、独立して、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基である;
nは、0〜3の整数である;そして
は、有機カルボン酸化合物のカルボキシレートアニオンである、
構造式(I)により表わされるある種の化合物を調製する方法もまた、開示されている。
【0111】
【発明の効果】
本発明によれば、水中ならびに浸透圧的に平衡な電解質溶液に高い溶解性を示す(これらは、そうでなければ、従来慣用的に使用されている無機鉱酸塩(例えば、塩酸塩およびメチルスルホン酸塩)との共通イオン効果により、非相溶性となる)化合物が提供される。さらに、本発明によれば、種々の極性を有するプロトン性溶媒および非プロトン性溶媒の両方と高い程度の両親媒的な相溶性を保持し、それにより、対応する鉱酸塩で得られるよりも、精製および単離の目的のための広範囲の結晶化状態を有する有機酸酸塩が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本明細書中で開示した方法によるアモナフィドリンゴ酸塩の合成を示す概略図である。このアモナフィド構造骨格の多くの他の有機カルボン酸塩は、本明細書中で開示した方法により、調製できる。

Claims (5)

  1. アモナフィドリンゴ酸塩。
  2. 一価アモナフィドリンゴ酸塩。
  3. アモナフィドのリンゴ酸塩を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
    a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHN(CHとを反応させて、ミトナフィドを形成する工程;
    b)ミトナフィドをリンゴ酸と反応させて、ミトナフィドのリンゴ酸塩を形成する工程;
    c)該ミトナフィドのリンゴ酸塩を結晶化する工程;および
    d)該ミトナフィドの結晶化リンゴ酸塩を水中で水素化して、該アモナフィドのリンゴ酸塩を形成する工程、を包含する、
    方法。
  4. 薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤および請求項に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。
  5. 癌に罹っている被験体を治療するための組成物であって、有効量の請求項に記載の化合物を含む、組成物。
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