JP4626698B2 - 情報処理装置及び方法、表示装置、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置及び方法、表示装置、並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置及び方法、表示装置、並びにプログラムに関し、特に、OFDM復調におけるFFT処理後の信号品質の劣化を抑えることが可能になった情報処理装置及び方法、表示装置、並びにプログラムに関する。
地上デジタル放送の変調方式として、直交周波数分割多重方式(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。OFDM方式とは、多数の直交搬送波を用い、各搬送波をPSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)で変調する方式をいう。
OFDM方式は、多数のサブキャリアに伝送帯域全体を分割するため、サブキャリア1波あたりの帯域は狭くなり、伝送速度は遅くなる。しかしながら、OFDM方式は、トータルの伝送速度という点で考えると、従来の変調方式と変わらないという特徴を有している。
また、OFDM方式は、多数のサブキャリアが並列に伝送されるために、シンボル速度が遅くなるという特徴を有している。そのため、1シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができる。これにより、マルチパスによる影響を受けにくくすることができるという特徴をOFDM方式は有していることになる。
さらに、OFDM方式では、複数のサブキャリアにデータが割り当てられる。このため、逆フーリエ変換を変調時に行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより送信回路を構成することができる。また、フーリエ変換を復調時に行うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより受信回路を構成することができる。
OFDM方式においては、信号の伝送はOFDMシンボルと称される単位で行われる。
図1は、OFDMシンボルを示す図である。
図1に示されるように、1OFDMシンボルは、送信時にIFFT処理が施される信号区間である有効シンボルと、有効シンボルの後半の一部分の波形がコピーされたガードインターバル(以下、GIと称する)とから構成される。GIは、時間軸上で有効シンボルの前の位置に挿入される。
このようなOFDMシンボルが複数集められて1つのOFDM伝送フレームが形成される。例えば、日本における地上デジタル放送の規格としては、ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)規格がある。このISDB-T規格においては、204のOFDMシンボルから1つのOFDM伝送フレームが形成される。
OFDM伝送フレームを受信する受信側では、各OFDMシンボルの有効シンボルに対してFFT処理が施されることでOFDM復調が行われる。
但し、マルチパス環境下では、直接波としての主波の他に、主波に対して所定時間だけ遅延して到来する遅延波も存在することがある。この場合、同じOFDMシンボルであっても、主波におけるOFDMシンボルと遅延波におけるOFDMシンボルとでは到来時刻が異なっている。そこで、異なるOFDMシンボル同士の干渉であるシンボル間干渉(以下、ISI(Inter-Symbol Interference)と称する)が生じる。
主波の到来時刻からGIを超えない時間範囲で遅延波が到来する場合、FFT処理を施す区間として、シンボル間干渉に侵されていない区間を利用することができる。これにより、FFT処理後の信号品質の劣化を防ぐことができる。
特開2005−303440号公報
しかしながら、主波の到来時刻からGIを超えた時間範囲内で遅延波が到来する場合、いずれの区間を用いても、シンボル間干渉に侵されている区間に対してFFT処理を施すことになる。従って、FFT処理後の信号がシンボル間干渉の影響を受けることになる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、OFDM復調におけるFFT処理後の信号品質の劣化を抑えることができるようにするものである。
本発明の第1の側面の情報処理装置は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する受信手段と、前記受信手段に受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施すFFT演算手段と、前記受信手段に受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定手段と、前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定するシンボル間干渉量推定手段と、前記所定区間の複数の候補の中から、前記シンボル間干渉量推定手段により推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として前記FFT演算手段に供給する探索手段と、前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定する遅延広がり推定手段とを備え、前記シンボル間干渉量推定手段は、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量を推定し、さらに、前記遅延広がり推定手段により推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施す
本発明の第1の側面の情報処理方法は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する情報処理装置が、受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施す場合、受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定し、推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定し、前記所定区間の複数の候補の中から、推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として決定し、前記推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定するステップを含み、前記シンボル間干渉量の推定においては、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量が推定され、さらに、前記推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理が施される
本発明の第1の側面のプログラムは、コンピュータを、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する受信手段と、前記受信手段に受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施すFFT演算手段と、前記受信手段に受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定手段と、前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定するシンボル間干渉量推定手段と、前記所定区間の複数の候補の中から、前記シンボル間干渉量推定手段により推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として前記FFT演算手段に供給する探索手段と、前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定する遅延広がり推定手段とを備え、前記シンボル間干渉量推定手段は、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量を推定し、さらに、前記遅延広がり推定手段により推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施す情報処理装置として機能させる
本発明の第2の側面の表示装置は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する受信手段と、前記受信手段に受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施すFFT演算手段と、前記FFT演算手段によりFFTが施された前記OFDM信号に対応する映像を表示する表示手段と、前記受信手段により受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定手段と、前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定するシンボル間干渉量推定手段と、前記所定区間の複数の候補の中から、前記シンボル間干渉量推定手段により推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として前記FFT演算手段に供給するする探索手段と、前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定する遅延広がり推定手段とを備え、前記シンボル間干渉量推定手段は、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量を推定し、さらに、前記遅延広がり推定手段により推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施す
本発明の第1の側面においては、OFDM方式で伝送されたOFDM信号が受信され、受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)が施され、受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルが推定され、推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量が推定され、前記所定区間の複数の候補の中から、推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補が探索され、探索された候補が前記所定区間とされ、前記推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりが推定される。また、前記シンボル間干渉量の推定においては、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量が推定され、さらに、前記推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理が施される
本発明の第2の側面においては、OFDM方式で伝送されたOFDM信号が受信され、受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)が施され、FFTが施された前記OFDM信号に対応する映像が表示され、受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルが推定され、推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量が推定され、前記所定区間の複数の候補の中から、推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補が探索され、探索された候補が前記所定区間とされ、前記推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定するステップを含み、前記シンボル間干渉量の推定においては、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量が推定され、さらに、前記推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理が施される
本発明によれば、OFDM復調におけるFFT処理後の信号品質の劣化を抑えることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した情報処理装置の実施形態として、4つの実施の形態(以下、それぞれ第1乃至第4の実施形態と称する)について説明する。よって、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(遅延プロファイルを用いて適切なFFT区間を求める例)
2.第2の実施形態(正しい遅延プロファイルを得るために遅延プロファイルを補正する例)
3.第3の実施形態(FFT窓処理を実行するのに適切なFFT区間を求める例)
4.第4の実施形態(FFT窓処理を実行するのに適切なFFT区間を求める他の例)
<1.第1の実施形態>
[OFDM復調装置の構成例]
図2は、本発明が適用される情報処理装置の第1の実施形態としてのOFDM復調装置の構成例を示す図である。
第1の実施形態のOFDM復調装置10には、アンテナ11、チューナ12、A/D(Analog/Digital)変換部13、直交復調部14、シンボル同期部15、及びFFT部16が設けられている。さらに、OFDM復調装置10には、SP抽出部17、時間方向伝送路推定部18、周波数補間フィルタ選択部19、周波数補間部20、除算部21、誤り訂正部22、及び表示部23が設けられている。
[OFDM復調装置10の処理例]
図3は、OFDM復調装置10の処理(以下、OFDM復調処理と称する)の一例について説明するフローチャートである。
ステップS1において、チューナ12は、アンテナ11により受信されたRF信号をIF信号に周波数変換し、A/D変換部13に供給する。
ステップS2において、A/D変換部13は、IF信号に対してA/D変換を施し、その結果得られるデジタルのIF信号を直交復調部14に供給する。
ステップS3において、直交復調部14は、所定の周波数(搬送波周波数)のキャリア信号を用いて、デジタル化されたIF信号を直交復調し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。
直交復調部14から出力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT演算される前のいわゆるOFDM時間領域信号である。このOFDM時間域信号は、直交復調された結果、実軸成分(Iチャンネル信号)と虚軸(Qチャンネル信号)とを含んだ複素信号となる。OFDM時間領域信号は、FFT部16に供給される。
ステップS4において、シンボル同期部15は、時間方向伝送路推定部18からの伝送路推定値群を用いて、FFTスタート時刻を決定してFFT部16に供給する。ここで、FFTスタート時刻とは、FFT処理を施す区間(以下、FFT区間と称する)の開始時刻をいう。これにより、FFT区間も決定される。このようなシンボル同期部15による一連の処理を、以下、シンボル同期処理と称する。シンボル同期部15やシンボル同期処理の詳細例については、後述する。
ステップS5において、FFT部16は、OFDM時間領域信号のうち、FFTスタート時刻に基づくFFT区間の範囲のデータに対してFFT演算処理を施す。その結果得られる信号は、FFT演算後のいわゆる周波数領域の信号である。このことから、以下、OFDM時間領域信号に対してFFT演算が施された後の信号を、OFDM周波数領域信号と称する。即ち、OFDM周波数領域信号は、FFT部16から出力されて、SP抽出部17及び除算部21に供給される。
ステップS6において、SP抽出部17は、OFDM周波数領域信号からSP信号を抽出し、SP信号の変調成分の除去を行なう。その結果として、SP信号の位置での伝送路特性が推定され、SP抽出部17から時間方向伝送路推定部18に供給される。
ここで、SP信号(スキャッタードパイロット信号)とは、OFDM受信装置側において伝送路特性(周波数特性)を推定するために用いられる分散パイロット信号をいう。
OFDM伝送フレームを形成するOFDMシンボルとしては、データを伝送するデータ搬送波の他に、このSP信号も存在する。即ち、SP信号も、それぞれのサブキャリアに割り当てられる。
図4は、サブキャリアへのSP信号の割り当てを示す図である。図4において、1つの丸印は1つのOFDMシンボルを示している。白丸印は、伝送の対象になるデータ搬送波を示している。黒丸印は、SP信号を示している。
SP信号は、既知の振幅と位相を持つ複素ベクトルであり、図4に示されるように、OFDM伝送フレームにおいて3サブキャリア毎に配置される。SP信号とSP信号の間には伝送の対象になるデータ搬送波が配置される。OFDM受信機においては、伝送路特性の影響を受けて歪んだ状態でSP信号が得られる。この受信時のSP信号と、既知の送信時のSP信号とを比較することによって、伝送路特性が取得される。
図3に戻り、ステップS7において、時間方向伝送路推定部18は、SP信号の位置での伝送路特性に基づいて、各OFDMシンボル毎に、SP信号が配置されているサブキャリアの時間方向の伝送路特性を推定する。その結果、全てのOFDMシンボルに対して、周波数方向に3サブキャリア毎の伝送路特性が推定され、時間方向伝送路推定部18から出力されることになる。
なお、以下、時間方向伝送路推定部18から出力されるデータを、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群と称する。さらにまた、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群を、伝送路推定値群と適宜略称する。SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群は、シンボル同期部15、周波数補間フィルタ選択部19、及び周波数補間部20に供給される。
ステップS8において、周波数補間フィルタ選択部19は、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群に基づいて、周波数補間部20で用いる周波数補間フィルタのフィルタ種類を選択する。周波数補間フィルタ選択部19は、選択したフィルタ種類を示す周波数補間フィルタ選択信号を周波数補間部20に供給する。
ステップS9において、周波数補間部20は、周波数補間フィルタ選択信号によって示されるフィルタ種類の周波数補間フィルタを用いて、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群に対してフィルタ処理を施すことにより、周波数方向の伝送路特性を推定する。その結果、全サブキャリアの伝送路推定値群が得られ、周波数補間部20から除算部21に供給される。
ステップS10において、除算部21は、FFT部16からのサブキャリア毎のOFDM周波数領域信号を、そのサブキャリアの伝送路推定値で除算する。これにより、伝送路の補償が行われる。除算部21は、その結果得られるサブキャリア毎のOFDM周波数領域信号をOFDM復調後の信号として、後段の回路に出力する。なお、出力されるOFDM復調後の信号を、以下、OFDM復調出力信号と称する。
OFDM復調出力信号は、誤り訂正部22に供給される。誤り訂正部22は、送信側でインターリーブされている信号に対してデインターリーブ処理を施す。これにより、デパンクチャ、ビタビ復号、拡散信号除去、及びRS(Reed Solomon)復号を通して、復号データが得られ、誤り訂正部22から表示部23に出力される。表示部23は、復号データに対応する映像を表示する。
以下、図5乃至図10を参照して、シンボル同期部15の詳細例について説明する。
[シンボル同期部15の構成例]
図5は、図2のシンボル同期部15の詳細な構成例を示す図である。
シンボル同期部15は、IFFT部41、ISI推定部42、及び最小値探索部43から構成される。
IFFT部41は、伝送路推定値群に対して逆FFT変換(以下、IFFT処理と称する)を施し、その結果得られる遅延プロファイルを、ISI推定部42に供給する。
ここで、遅延プロファイルとは、送信側の装置(図示せず)からOFDM復調装置10に到達する伝送路の時間域でのインパルス応答をいう。
なお、図5のSP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群の下方の図に示される矢印は、1つの伝送路推定値を示している。この図に示されるように、各伝送路推定値は、サブキャリア番号のそれぞれに対して与えられている。但し、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群は、当然ながらSP信号を含むサブキャリア以外のサブキャリアについての伝送路推定値を含まない。従って、この図において、SP信号を含むサブキャリア以外のサブキャリアについてのサブキャリア番号についての伝送路推定値は0となっている点に留意すべきである。
ISI推定部42は、FFTスタート時刻の候補(以下、FFTスタート時刻候補と称する)を順次設定し、FFTスタート時刻候補に対するISIの量(以下、ISI量と称する)を順次推定していく。ISI推定部42は、全FFTスタート時刻候補に対するISI量を推定し終えると、全FFTスタート時刻候補に対するISI量のそれぞれを最小値探索部43に供給する。
即ち、例えば、ISI推定部42は、各FFTスタート時刻候補に対応するフィルタ位置に所定のフィルタを配置する。例えば図5のISI推定部42のブロック図内に描画された形状のフィルタが配置される。このフィルタを、以下、ISI推定フィルタと称する。なお、ISI推定フィルタの詳細については、図7等を参照して後述する。ISI推定部42は、ISI推定フィルタを用いてIFFT処理後の遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、各FFTスタート時刻候補に対するISI量をそれぞれ推定する。これにより、各FFT区間候補に対するISI量がそれぞれ推定される。
最小値探索部43は、全FFTスタート時刻候補の中から、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補を、FFTスタート時刻として探索して出力する。即ち、例えば、最小値探索部43は、図5の最小値探索部43のブロック図内に描画された図の最小点と記述された▲(黒三角の印)により示されるFFTスタート時刻候補を、FFTスタート時刻として探索して出力する。これにより、FFT区間も決定される。
[遅延プロファイルを用いたISI量の推定]
図6は、遅延プロファイルを用いたISI量の推定について説明するための図である。
図6Aは、マルチパス環境下のOFDM時間領域信号の構成を示す図である。図6Bは、遅延プロファイルを示す図である。
図6において、水平右方向は時間方向を示しており、各時刻は、OFDM時間領域信号の到来時刻を示す。
図6Aの例では、OFDM時間領域信号の直接波を含む3つのパスp1乃至p3が存在している。
各パスp1乃至p3の図6中上下方向の幅は、各パスp1乃至p3のパワー(以下、パスパワーと称する)と等価な幅とされている。
図6Bには、パスp1乃至p3のそれぞれの遅延プロファイルpp1乃至pp3が各矢印として示されている。各遅延プロファイルpp1乃至pp3の到来時刻は、各パスp1乃至p3の有効シンボルYSとGIとの境界の時刻を示している。また、各遅延プロファイルの矢印の長さは、各パスのパスパワーと等価の長さとされている。なお、遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれの矢印の長さ(パスパワー)を、以下、P1乃至P3と表すとする。
なお、図6Aにおいて、FFT演算の処理対象となっているOFDMシンボル(図中符号GI,YSが付されているOFDMシンボル)の直前のOFDMシンボルを、以下、前OFDMシンボルMSと称する。また、FFT演算の処理対象となっているOFDMシンボルの次のOFDMシンボルを、以下、次OFDMシンボルTSと称する。なお、これらの前提は、以降においても同様である。
ISI量は、各パスのISIに侵食されている区間(以下、ISI侵食区間と称する)の長さとパスパワーの積の、全パスについての和として求められる。
いま、図6Bに示されるようなFFT区間候補が設定されたとする。
この場合、パスp1を基準にして考えると、パスp2とのISIは、パスp2のFFT演算の処理対象となっているOFDMシンボル以外のOFDMシンボルにおけるFFT区間候補の部分(図中符号ISIが付されている部分)で生じる。この部分の時間方向の長さを、以下、ISI侵食区間dt2と称する。また、パスp3とのISIは、パスp3のFFT演算の処理対象となっているOFDMシンボル以外のOFDMシンボルにおけるFFT区間候補の部分(図中符号ISIが付されている部分)で生じる。この部分の時間方向の長さを、以下、ISI侵食区間dt3と称する。この場合、ISI量は、dt2×P2+dt3×P3と推定される。
なお、図6の例では、パスp2とのISI及びパスp3とのISIは、いずれも、前OFDMシンボルMSで生じている。しかしながら、ISIは、FFT区間候補によっては、次OFDMシンボルTSで生じる可能もある点に留意すべきである。
以上に説明したISI量の推定演算を、ISI推定フィルタを用いて遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことによって実現することができる。
[ISI推定フィルタのフィルタ形状]
図7は、ISI推定フィルタの一例を示す図である。
図7において、縦軸はフィルタ係数をゲイン(gain)で示している。横軸はタップインデックスを示している。なお、以降のISI推定フィルタのフィルタ形状を示す図でも同様である。
図7の例のISI推定フィルタFIは、GIの長さの区間(以下、GI区間と称する)に対応するタップインデックスの区間でフィルタ係数が0となる形状を有している。なお、GI区間の時間的な後端(図中の、GI区間の右端)を、以下、後端f1と称する。GI区間の時間的な前端(図中の、GI区間の左端)を、以下、前端f2と称する。さらに、ISI推定フィルタFIは、後端f1より時間的に後の区間で、後端f1からの距離(以下、後端距離と称する)に比例してフィルタ係数が増加する形状を有している。即ち、ISI推定フィルタFIは、後端f1より時間的に後の区間で、傾きα1(α1>0)の一次直線の形状を有している。なお、傾きα1は、フィルタ係数の、後端距離に対する増加率を示している。傾きα1の値は任意であるが、本実施の形態では、1であるとする。また、ISI推定フィルタFIは、前端f2より時間的に前の区間で、前端f2からの距離(以下、前端距離と称する)に比例してフィルタ係数が増加する形状を有している。即ち、ISI推定フィルタFIは、前端f2より時間的に前の区間で、傾きα2(α2<0)の一次直線の形状を有している。なお、傾きα2は、フィルタ係数の、前端距離に対する増加率を示している。傾きα2の値は任意であるが、本実施の形態では、−1であるとする。
但し、図7に示したフィルタ形状は、ISI推定フィルタFIのフィルタ形状の一例に過ぎない。ISI推定フィルタFIは、下に凸形状のフィルタであれば足りる。
[フィルタ処理によるISI量の推定の原理]
ISI推定フィルタFIを用いたフィルタ処理によるISI量の推定の原理について説明する。
図8は、遅延プロファイルとISI推定フィルタFIを重ねた状態を示す図である。
図8において、横軸は到来時刻を示している。図示せぬ縦軸は、遅延プロファイルについてはパスパワーを、ISI推定フィルタFIについてはフィルタ係数を、それぞれ示している。なお、以降の遅延プロファイルとISI推定フィルタを重ねた状態を示す図においても同様である。
なお、図8の遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれは、図6の遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれと同じものである。また、図8のISI推定フィルタFIは、図7のISI推定フィルタFIと同じものである。
図8に示されるように、前端f2がFFT区間候補の時間的な前端(FFTスタート時刻候補)に一致するように、ISI推定フィルタFIは配置される(従って、FFTスタート時刻候補としては、前端f2における到来時刻が用いられる)。図8の例では、遅延プロファイルpp1は、GI区間内にあるが、遅延プロファイルpp2及びpp3は、いずれも後端f1の時間的に後に存在する。いま、遅延プロファイルpp2及びpp3の後端距離を、それぞれ、DT2及びDT3とする。この場合、遅延プロファイルpp1に対して適用されるフィルタ係数は0である。遅延プロファイルpp2に対して適用されるフィルタ係数は、遅延プロファイルpp2の後端距離DT2となる。遅延プロファイルpp3に対して適用されるフィルタ係数は、遅延プロファイルpp3の後端距離DT3となる。
ISI推定部42は、IFFT処理後の全データに対して、ISI推定フィルタFIを用いたフィルタ処理を施す。これにより、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算されることになる。その結果としてISI量が推定される。
Figure 0004626698
・・・(1)
なお、式(1)において、NNは、IFFT処理後の全データのデータポイント数(IFFTポイント数)を示す。
図8の例では、IFFT処理後の全データの中で、パスパワー×フィルタ係数として0でない値を持つものは、次のものになる。即ち、そのようなものは、遅延プロファイルpp2に対応するデータポイントにおけるP2×DT2と、遅延プロファイルpp3に対応するデータポイントおけるP3×DT3だけとなる。従って、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算された結果、P2×DT2+P3×DT3という処理結果が取得される。なお、後端距離DT2は、前述したISI侵食区間dt2に等しい。後端距離DT3は、前述したISI侵食区間dt3に等しい。従って、この処理結果は、P2×dt2+P3×dt3、即ち、前述したISI量に一致する。
このように、ISI推定フィルタFIを用いたフィルタ処理によってISI量を推定することができる。以降においては、基本的に、このISI量の推定の手法が採用される。
[ISI推定部42の処理]
図9は、図5のISI推定部42の処理を説明するための図である。
図9A1乃至図9C1は、遅延プロファイルとISI推定フィルタFIを重ねた状態を示す図である。図9A2乃至図9C2は、各FFTスタート時刻候補に対するISI量を示す図である。
図9A2乃至図9C2において、横軸はFFTスタート時刻候補を示している。図示せぬ縦軸はISI量を示している。なお、以降のFFTスタート時刻候補に対するISI量を示す図においても同様である。
図9A1乃至図9C1の遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれは、図6の遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれと同じものである。また、図9A1乃至図9C1のISI推定フィルタFIは、図7のISI推定フィルタFIと同じものである。
なお、この例では、ISI推定フィルタのフィルタ位置はN個あるとする。また、到来時刻が小さい方のフィルタ位置から順にISI推定フィルタがスイープされるとする。なお、到来時刻が小さい方からx番目のフィルタ位置を、以下、x(1≦x≦N)番目のフィルタ位置と称する。
スイープを開始する時、即ち、FFTスタート時刻候補がt1である時(1番目のフィルタ位置の時)、例えば、図9Aの例では、遅延プロファイルpp1乃至pp3のうちの遅延プロファイルpp1のみがGI区間に含まれている。
ISI推定部42は、IFFT処理後の全データに対して、ISI推定フィルタFIを用いたフィルタ処理を施す。これにより、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算される。その結果としてISI量が推定される。
図9A1では、IFFT処理後の全データの中でパスパワーとして0以外の値を持つものは、遅延プロファイルpp1乃至pp3だけとなっている。これらのうちの遅延プロファイルpp1は、GI区間内にある。遅延プロファイルpp2及びpp3は、後端f1の時間的に後にある。遅延プロファイルpp2及びpp3のそれぞれの後端距離は、DT2a及びDT3aのそれぞれとなっている。従って、遅延プロファイルpp1、pp2、及びpp3に対して適用されるフィルタ係数は、それぞれ、0、DT2a、及びDT3aとなる。よって、IFFT処理後の全データの中で、パスパワー×フィルタ係数として0でない値を持つものは、次のようになる。即ち、そのようなものは、遅延プロファイルpp2に対応するデータポイントにおけるP2×DT2aと、遅延プロファイルpp3に対応するデータポイントおけるP3×DT3aとなる。従って、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算された結果、P2×DT2a+P3×DT3aという処理結果が取得される。これにより、FFTスタート時刻候補t1に対するISI量D1が、pp2×DT2a+pp3×DT3aと推定される。図9A2には、このISI量D1が示されている。
そして、ISI推定部42は、現在の1番目のフィルタ位置から所定時間だけ後の(図中右方向の)2番目のフィルタ位置にISI推定フィルタFIを配置し直す。
同様にして、FFTスタート時刻候補t2以降のISI量が推定される。
即ち、FFTスタート時刻候補tk(2≦k≦N-1)の時(k番目のフィルタ位置の時)、例えば、図9Bの例では、遅延プロファイルpp1乃至pp3のうちの遅延プロファイルpp1及びpp2がGI区間に含まれている。
ISI推定部42は、IFFT処理後の全データに対して、ISI推定フィルタFIを用いたフィルタ処理を施す。これにより、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算される。その結果としてISI量が推定される。
図9B1では、IFFT処理後の全データの中でパスパワーとして0以外の値を持つものは、遅延プロファイルpp1乃至pp3だけとなっている。これらのうちの遅延プロファイルpp1及びpp2は、GI区間内にある。遅延プロファイルpp3は、後端f1の時間的に後にある。遅延プロファイルpp3の後端距離は、DT3bとなっている。従って、遅延プロファイルpp1、pp2、及びpp3に対して適用されるフィルタ係数は、それぞれ、0、0、及びDT3bとなる。よって、IFFT処理後の全データの中で、パスパワー×フィルタ係数として0でない値を持つものは、遅延プロファイルpp3に対応するデータポイントおけるP3×DT3bとなる。従って、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算された結果、P3×DT3bという処理結果が取得される。これにより、FFTスタート時刻候補tkに対するISI量Dkが、pp3×DT3bと推定される。図9B2には、このISI量Dkが示されている。
そして、ISI推定部42は、現在のk番目のフィルタ位置から所定時間だけ後のk+1番目のフィルタ位置にISI推定フィルタFIを配置し直す。
FFTスタート時刻候補tkの時、遅延プロファイルpp1だけでなく遅延プロファイルpp2もGI区間に含まれており、残る遅延プロファイルpp3の後端距離DT3bは、FFTスタート時刻候補t1のときの後端距離DT3aに比べて小さい。従って、FFTスタート時刻候補tkでのISI量Dkは、FFTスタート時刻候補t1でのISI量D1に比べて小さくなる。
同様にして、FFTスタート時刻候補t(k+1)以降のISI量が推定される。
FFTスタート時刻候補tNの時(N番目のフィルタ位置の時)、例えば、図9Cの例では、遅延プロファイルpp1乃至pp3のうちの遅延プロファイルpp3のみがGI区間に含まれている。
ISI推定部42は、IFFT処理後の全データに対して、ISI推定フィルタFIを用いたフィルタ処理を施す。これにより、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算される。その結果としてISI量が推定される。
図9B1では、IFFT処理後の全データの中でパスパワーとして0以外の値を持つものは、遅延プロファイルpp1乃至pp3だけとなっている。これらのうちの遅延プロファイルpp3は、GI区間内にある。遅延プロファイルpp1及びpp2は、前端f2の時間的に前にある。遅延プロファイルpp1及びpp2の前端距離は、それぞれ、DT1c及びDT2cとなっている。従って、遅延プロファイルpp1、pp2、及びpp3に対して適用されるフィルタ係数は、それぞれ、DT1c、DT2c、及び0となる。よって、IFFT処理後の全データの中で、パスパワー×フィルタ係数として0でない値を持つものは、次のものになる。即ち、そのようなものは、遅延プロファイルpp1に対応するデータポイントおけるP1×DT1cと、遅延プロファイルpp2に対応するデータポイントおけるP2×DT2cになる。従って、IFFT処理後の全データが式(1)に代入されて演算された結果、P1×DT1c+P2×DT2cという処理結果が取得される。これにより、FFTスタート時刻候補tNに対するISI量DNが、P1×DT1c+P2×DT2cと推定される。図9C2には、このISI量DNが示されている。
FFTスタート時刻候補tNの時、パスパワーが小さい遅延プロファイルpp3だけがGI区間に含まれている。従って、FFTスタート時刻候補tNでのISI量DNは、FFTスタート時刻候補tkでのISI量Dkに比べて大きくなる。
このようにして、全FFTスタート時刻候補t1乃至tNに対するISI量がそれぞれ推定される。その結果、図9C2に示されるように、各FFTスタート時刻候補に対するISI量は、下に凸の形状で変化することになる。これにより、次に説明するような、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補の探索が可能となる。
[最小値探索部43による探索結果]
図10は、図5の最小値探索部43によるFFTスタート時刻候補の探索結果の一例を説明するための図である。
図10Aは、遅延プロファイルを示す図である。図10Bは、各FFTスタート時刻候補に対するISI量を示す図である。図10Cは、OFDM時間領域信号の構成を示す図である。
図10Aの遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれは、図6の遅延プロファイルpp1乃至pp3のそれぞれと同じものである。また、図10Bの各FFTスタート時刻候補に対するISI量は、図9C2の各FFTスタート時刻候補に対するISI量と同じものである。
図10Bの例では、全ISI量のうちの最小のISI量は、ISI量Dkとなっている。従って、ISI量Dkが得られた時のFFTスタート時刻候補(FFTスタート時刻候補tk)が、FFTスタート時刻として探索された。
図10Cに示されるように、このFFTスタート時刻は、パスp1のGIと有効シンボルYSとの境界に一致している。この場合、パスパワーの最も少ないパスp3のみがISIに侵されており、確かにISI量が最小となっていることが分かる。
[シンボル同期部15の処理例]
図11は、図6のシンボル同期部15の処理(図5のステップS4のシンボル同期処理)の一例を説明するフローチャートである。
ステップS21において、シンボル同期部15のIFFT部41は、伝送路推定値群に対してIFFT処理を施すことで遅延プロファイルを取得する。
ステップS22において、ISI推定部42は、ISI推定フィルタをスイープさせながら、遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、各FFTスタート時刻候補に対するISI量を推定する。
ステップS23において、最小値探索部43は、ISI量が最小になるFFTスタート時刻候補を、FFTスタート時刻として探索して出力する。
<2.第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態のOFDM復調装置では、正しい遅延プロファイルを得るために遅延プロファイルを補正する。
なお、第2の実施形態のOFDM復調装置についての理解をより容易にするために、正しい遅延プロファイルを得るという補正の目的について説明する。
上述したように、ISDB-T規格では、3サブキャリアに1つの割合でSP信号が配置されている。従って、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群に対してIFFT処理を施すと、有効シンボル長Tuの1/3(Tu/3)毎の折り返し(エイリアシング)によるまぼろしの遅延プロファイルが現れる。換言すると、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群が同じであっても、次に説明するプリエコーの場合と、ポストエコーの場合の2つの場合がありうる。
[プリエコーとポストエコー]
図12は、プリエコーとポストエコーについて説明するための図である。
図12A1は、プリエコーの場合のOFDM時間領域信号の構成を示す図である。図12A2は、プリエコーの場合の遅延プロファイルを示す図である。図12A3は、プリエコーの場合の伝送路推定値群を示す図である。図12B1は、ポストエコーの場合のOFDM時間領域信号の構成を示す図である。図12B2は、ポストエコーの場合の遅延プロファイルを示す図である。図12B3は、ポストエコーの場合の伝送路推定値群を示す図である。
図12A1の例では、OFDM時間領域信号は、パスp1とパスp2から構成される。パスp2を基準とすると、パスp1は、基準とするパスp2に対して先行している。プリエコーとは、このような先行しているパスをいう。この場合、図12A2に示されるように、パスp1の遅延プロファイルpp1も、基準とするパスp2の遅延プロファイルpp2に対して時間的に前に存在している。図12A3には、これらの遅延プロファイルpp1及びpp2に対応するIFFT処理前の伝送路推定値群が示されている。
図12B1の例では、OFDM時間領域信号は、パスp2とパスp3から構成される。ここで、パスp2は、図12A1のパスp2と同じものである。このパスp2を基準とすると、パスp3は、基準とするパスp2に対して遅延している。ポストエコーとは、このような遅延しているパスをいう。この場合、図12B2に示されるように、パスp3の遅延プロファイルpp3も、基準とするパスp2の遅延プロファイルpp2に対して時間的に後に存在している。図12B3には、これらの遅延プロファイルpp1及びpp3に対応するIFFT処理前の伝送路推定値群が示されている。
図12B3の伝送路推定値群は、図12A3の伝送路推定値群と一致している。従って、伝送路推定値群に対してIFFT処理を施すことで得られる遅延プロファイルだけから、プリエコーとポストエコーを識別することは不可能である。
シンボル同期部15では、プリエコーとポストエコーを識別し、正しい遅延プロファイル(以下、真の遅延プロファイルと称する)を求めることが要求される。
そこで、第2の実施形態以降の実施形態では、IFFT処理により得られる遅延プロファイルが、真の遅延プロファイルに補正される。この補正を行う際には、遅延プロファイルをある基準となる位置を中心として回転する必要がある。この基準となる位置を、以下、基準位置と称する。なお、遅延プロファイルの回転については、後述する。
以上のように、遅延プロファイルの補正の目的は、真の遅延プロファイルを得ることにある。
[OFDM復調装置の構成例]
図13は、第2の実施形態のOFDM復調装置の構成例を示す図である。
なお、図13において、図4における対応する部分には同じ符号を付しており、その説明を適宜省略する。
図13のOFDM復調装置100は、図2のOFDM復調装置10と基本的に同一の構成とされる。但し、図13のOFDM復調装置100には、相関ピーク重心計算部111が、基準位置としての後述する重心位置を求めるブロックとして追加されている。さらに、図13のOFDM復調装置100には、図2のOFDM復調装置10におけるシンボル同期部15に代えて、シンボル同期部112が、重心位置に基づきFFT区間を決定するブロックとして設けられている。
即ち、OFDM復調装置100には、アンテナ11、チューナ12、A/D変換部13、直交復調部14、FFT部16、SP抽出部17、及び時間方向伝送路推定部18が設けられている。さらに、OFDM復調装置100には、周波数補間フィルタ選択部19、周波数補間部20、除算部21、誤り訂正部22、表示部23、相関ピーク重心計算部111、及びシンボル同期部112が設けられている。
相関ピーク重心計算部111は、直交復調部14からのOFDM時間領域信号を有効シンボル長Tuだけ遅延させ、遅延後のOFDM時間領域信号と遅延させていないOFDM時間領域信号との相関をとる相関処理を行う。その結果として、相関値群が得られる。相関ピーク重心計算部111は、相関値群に対して移動平均処理を施す。その結果得られる相関値群の各相関値は、簡易的な遅延プロファイルとみなすことができる。相関ピーク重心計算部111は、全ての簡易的な遅延プロファイルについての重心位置(以下、適宜、重心位置と称する)を式(2)を用いて求める。相関ピーク重心計算部111は、求めた重心位置をシンボル同期部112に供給する。
重心位置=〔Σ(パスパワー×到来時刻)〕/〔Σ(パスパワー)〕 ・・・(2)
なお、式(2)において、Σは、移動平均処理が施された相関値群の全データポイントについての積算を意味する。また、式(2)において、パスパワーとは、簡易的な遅延プロファイルに対応するパスパワーを意味する。従って、パスパワーは、簡易的な遅延プロファイルの長さとして求めることができる。
シンボル同期部112は、時間方向伝送路推定部18からの伝送路推定値群を用いて、遅延プロファイルを推定する。シンボル同期部112は、重心位置を用いて遅延プロファイルを補正する。シンボル同期部112は、補正後の遅延プロファイルからFFTスタート時刻を決定してFFT部16に供給する。このようなシンボル同期部112による一連の処理を、以下、シンボル同期処理と称する。シンボル同期部112やシンボル同期処理の詳細例については、後述する。
[シンボル同期部112の構成例]
図14は、図13のシンボル同期部112の詳細な構成例を示す図である。
なお、図14において、図5における対応する部分には同じ符号を付しており、その説明を適宜省略する。
図14のシンボル同期部112は、図5のシンボル同期部15と基本的に同じ構成とされる。但し、図14のシンボル同期部112には、重心位置補正部131が、重心位置に基づき遅延プロファイルを補正するブロックとして追加されている。
即ち、シンボル同期部112は、IFFT部41、ISI推定部42、最小値探索部43、及び重心位置補正部131から構成されている。
[重心位置補正部131の処理の詳細]
重心位置補正部131は、IFFT部41からの重心位置が中心となるように、遅延プロファイルを補正し、補正後の遅延プロファイルをISI推定部42に供給する。即ち、重心位置補正部131は、遅延プロファイルを基準位置を中心として回転する。例えば、重心位置補正部131は、全ての遅延プロファイルのうち、重心位置からTu/6より離れて存在する遅延プロファイルを削除する。重心位置補正部131は、その代わりに、削除した遅延プロファイルの折り返しの遅延プロファイルであって、プロファイル中心位置からTu/6以内の遅延プロファイルを新たに追加する。
図15は、図14の重心位置補正部131による遅延プロファイルの補正について説明するための図である。
図15Aは、補正前の遅延プロファイルを示す図である。図15Bは、補正後の遅延プロファイルを示す図である。
図15Aの例では、補正前の遅延プロファイルとして、遅延プロファイルpp1及びpp2が存在している。
いま、図15Aに示されるように、重心位置が遅延プロファイルpp2の右側に与えられたとする。
重心位置補正部131は、遅延プロファイルpp1及びpp2のうち、重心位置からTu/6より離れて存在する遅延プロファイルを削除する。これにより、図15Bに示されるように、遅延プロファイルpp1が削除される。重心位置補正部131は、その代わりに、削除した遅延プロファイルpp1の折り返しの遅延プロファイルであって、プロファイル中心位置からTu/6以内の遅延プロファイルを新たに追加する。これにより、図15Bに示されるように、遅延プロファイルpp1'が新たに追加される。
即ち、この例では、遅延プロファイルpp1及びpp1'のうちの遅延プロファイルpp1'が真の遅延プロファイルとされたことになる。従って、ポストエコーが識別されたことになる。
このようにして、重心位置補正部131は、プリエコーとポストエコーを識別して、遅延プロファイルの間違いを補正できる。換言すると、重心位置補正部131は、重心位置の推定情報を用いることで、遅延プロファイルの推定精度を向上させることができる。従って、重心位置補正部131は、ISI量の推定精度を高めることができ、その結果、高精度にFFT区間を決定することができる。
[シンボル同期処理の処理例]
図16は、図14のシンボル同期部112の処理例について説明するフローチャートである。
なお、図16のステップS61の処理は、図11のステップS21の処理と同じである。また、図16のステップS63及びS64の処理は、図11のステップS22及びS23の処理と同じである。従って、これらの処理の説明を省略する。
ステップS62において、シンボル同期部112の重心位置補正部131は、IFFT部41からの重心位置が中心となるように、遅延プロファイルを補正し、補正後の遅延プロファイルをISI推定部42に供給する。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態のOFDM復調装置では、FFT窓処理を行う際に適切なFFT区間を求める。
第3の実施形態のOFDM復調装置の理解をより容易にするために、まずFFT窓処理と、FFT窓処理を行う際に適切なFFT区間について説明する。
短遅延広がり環境、即ち、遅延広がりがGI区間に比べて小さい環境において、ISIに侵されていないGIの区間(以下、ISIに侵されていないGI区間と称する)を用いて、FFT処理後のS/Nを向上する処理が知られている。この処理がFFT窓処理である。このFFT窓処理については、例えば、特開2005−303440号公報に記載されている。このFFT窓処理を行う際に適切なFFT区間とは、ISIに侵されていないGI区間を最大限にとることができるようなFFT区間を指す。
[OFDM復調装置の構成例]
図17は、OFDM復調装置の構成例を示す図である。
なお、図17において、図13における対応する部分には同じ符号を付しており、その説明を適宜省略する。
図17のOFDM復調装置200は、図13のOFDM復調装置100と基本的に同一の構成とされる。但し、図17のOFDM復調装置200には、図13のOFDM復調装置100におけるFFT部16及び周波数補間フィルタ選択部19に代えて、FFT部211及び周波数補間フィルタ選択部212がそれぞれ設けられている。さらに、図17のOFDM復調装置200には、図13のOFDM復調装置100におけるシンボル同期部112に代えて、シンボル同期部213が設けられている。
即ち、OFDM復調装置200には、アンテナ11、チューナ12、A/D変換部13、直交復調部14、SP抽出部17、時間方向伝送路推定部18、及び周波数補間部20が設けられている。さらに、OFDM復調装置200には、除算部21、誤り訂正部22、表示部23、相関ピーク重心計算部111、FFT部211、周波数補間フィルタ選択部212、及びシンボル同期部213が設けられている。
周波数補間フィルタ選択部212は、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値から遅延広がりを求め、シンボル同期部213に供給する。ここで、遅延広がりとは、真の遅延プロファイルが分布している時間範囲をいう。例えば、周波数補間フィルタ選択部212は、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群から、真の遅延プロファイルを求める。周波数補間フィルタ選択部212は、求めた真の遅延プロファイルから、遅延広がりを求める。
[遅延広がり]
図18は、遅延広がりを説明するための図である。
図18Aは、OFDM時間領域信号の構成を示す図である。図18Bは、真の遅延プロファイルを示す図である。
図18の例では、図中左から順に真の遅延プロファイルpp1乃至pp3が存在する。従って、真の遅延プロファイルpp1乃至pp3のうちの時間的に最前の遅延プロファイルpp1から最後の遅延プロファイルpp3までの時間範囲が、遅延広がりとして求められる。
シンボル同期部213は、遅延広がり及び重心位置を用いて、時間方向伝送路推定部18からの伝送路推定値群から、FFTスタート時刻を決定してFFT部211に供給する。これにより、FFT区間も決定される。また、シンボル同期部213は、ISIに侵されていないGI区間を遅延広がりから割り出し、FFT部211に通知する。このようなシンボル同期部213による一連の処理を、以下、シンボル同期処理と称する。シンボル同期部312やシンボル同期処理の詳細例については、後述する。
FFT部211は、ISIに侵されていないGI区間を考慮して、適切なFFT窓を設定し、遅延プロファイルに対してFFT処理を施す。FFT部211は、FFT処理後の信号をOFDM周波数領域信号として除算部21に供給する。
[シンボル同期部213の構成例]
図19は、図17のシンボル同期部213の詳細な構成例を示す図である。
図19において、図14における対応する部分には同じ符号を付しており、その説明は適宜省略する。
図19のシンボル同期部213には、図14におけるISI推定部42に代えて、フィルタ形状可変ISI推定部221が設けられている。
即ち、シンボル同期部213は、IFFT部41、最小値探索部43、重心位置補正部131、及びフィルタ形状可変ISI推定部221から構成されている。
フィルタ形状可変ISI推定部221は、遅延広がりに応じて、ISI推定フィルタFIのフィルタ形状を変更する。フィルタ形状可変ISI推定部221は、フィルタ形状の変更後のISI推定フィルタFIをスイープさせながら、重心位置補正部131からの補正後の遅延プロファイルに対して、ISI推定フィルタFIでフィルタ処理を施す。これにより、各FFTスタート時刻候補に対するISI量が推定される。
[フィルタ形状可変ISI推定部221の処理例]
図20は、図19のフィルタ形状可変ISI推定部221の処理例について説明するための図である。
図20A1は、OFDM時間領域信号の構成を示す図である。図20A2は、遅延プロファイルを示す図である。図20Bは、ISI推定フィルタFIのフィルタ形状を示す図である。
図20BのISI推定フィルタFIは、基本的に、図7のISI推定フィルタFIと同じ形状を有している。但し、図20BのISI推定フィルタFIでは、フィルタ係数が0となる区間(以下、0区間と称する)の長さが、遅延広がりに応じて変更される。即ち、例えば、0区間の長さが、遅延広がりの長さに変更される。
これは即ち、遅延広がりと0区間とが常に一致することを意味する。従って、ISI推定フィルタの0区間の前端f2が、全遅延プロファイルのうちの時間的に最も前の遅延プロファイルに一致するとする。この場合、0区間の後端f1も、全遅延プロファイルのうちの時間的に最も後の遅延プロファイルに一致する。従って、この条件を満たすフィルタ位置にISI推定フィルタが配置されているとき、ISI量は0と推定される。これに対して、この条件を満たすフィルタ位置からISI推定フィルタが時間方向にどちらにずれても、ISI量は0より大きくなる。従って、0区間の長さが遅延広がりの長さに変更されると、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補は常に1つだけ求まることになる。
[最小値探索部43の探索結果]
図21は、図19の最小値探索部43によるFFTスタート時刻候補の探索結果の一例を説明するための図である。
図21Aは、各FFTスタート時刻候補に対するISI量を示す図である。図21Bは、OFDM時間領域信号の構成を示す図である。
なお、図21Aの各FFTスタート時刻候補に対するISI量は、図20A2の遅延プロファイルに対して、図20BのISI推定フィルタを用いて、フィルタ処理を施すことで得られたものである。
図21Aにも示されているように、ISI推定フィルタFIの0区間が遅延広がりの長さに設定されると、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補は1つだけ求まる。この1つだけ求まったFFTスタート時刻候補がFFTスタート時刻とされる。これにより、図21Bに示されるように、パスp1及びp2のうち、時間的に前のパスp1におけるGIと有効シンボルYSの境界がFFTスタート時刻として求まる。これにより、ISIに侵されていないGI区間が最大となる。その結果、FFT処理後のS/Nを向上させることが可能となる。
[シンボル同期処理の例]
図22は、図19のシンボル同期部213の処理例について説明するフローチャートである。
なお、図22のステップS111及びS112の処理は、それぞれ、図16のステップS61及びS62の処理と同じである。また、図22のステップS114及びS115の処理は、それぞれ、図16のステップS63及びS64の処理と同じである。従って、これらの処理の説明を省略する。
ステップS113において、フィルタ形状可変ISI推定部221は、遅延広がりに応じて、ISI推定フィルタFIのフィルタ形状を変更する。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態のOFDM復調装置でも、FFT窓処理を行う際に適切なFFT区間を求める。
[OFDM復調装置の構成例]
図23は、OFDM復調装置の構成例を示す図である。
なお、図23において、図17における対応する部分には同じ符号を付しており、その説明を適宜省略する。
図23のOFDM復調装置300は、図17のOFDM復調装置200と基本的に同一の構成とされる。但し、図23のOFDM復調装置300には、図17のOFDM復調装置200における周波数補間フィルタ選択部212及びシンボル同期部213に代えて、周波数補間フィルタ選択部311及びシンボル同期部312がそれぞれ設けられている。また、図23のOFDM復調装置300では、図17のOFDM復調装置200における相関ピーク重心計算部111を削除されている。相関ピーク重心計算部111では、基準位置としての重心位置が求められていた。その代わりに、周波数補間フィルタ選択部311では、基準位置としての後述するプロファイル中心位置が求められる。
即ち、OFDM復調装置300には、アンテナ11、チューナ12、A/D変換部13、直交復調部14、SP抽出部17、時間方向伝送路推定部18、及び周波数補間部20が設けられている。さらに、OFDM復調装置300には、除算部21、誤り訂正部22、表示部23、FFT部211、周波数補間フィルタ選択部311、及びシンボル同期部312が設けられている。
周波数補間フィルタ選択部311は、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値群に基づいて、等化後のS/Nを最大化するように、周波数補間部20で用いる周波数補間フィルタのフィルタ種類を求める。さらに、周波数補間フィルタ選択部311は、等化後のS/Nを最大化するように、フィルタリング対象となる時間範囲の中心位置を、プロファイル中心位置として求める。周波数補間フィルタ選択部19は、選択したフィルタ種類を示す周波数補間フィルタ選択信号を周波数補間部20に供給する。また、周波数補間フィルタ選択部311は、求めたプロファイル中心位置を、シンボル同期部312に供給する。さらに、周波数補間フィルタ選択部311は、SP信号を含むサブキャリアの伝送路推定値から遅延広がりを求め、シンボル同期部312に供給する。
シンボル同期部312は、プロファイル中心位置及び遅延広がりを用いて、時間方向伝送路推定部18からの伝送路推定値群から、FFTスタート時刻を決定してFFT部211に供給する。これにより、FFT区間も決定される。このようなシンボル同期部312による一連の処理を、以下、シンボル同期処理と称する。シンボル同期部312やシンボル同期処理の詳細例については、後述する。
[シンボル同期部312の構成例]
図24は、図23のシンボル同期部312の詳細な構成例を示す図である。
図24において、図19における対応する部分には同じ符号を付しており、その説明は適宜省略する。
図24のシンボル同期部312には、図19におけるフィルタ形状可変ISI推定部221及び最小値探索部43に代えて、ISI推定部42(図14)及び探索範囲制限最小値探索部332がそれぞれ設けられている。さらに、図24のシンボル同期部312には、図19における重心位置補正部131に代えて、中心位置補正部331が設けられている。
即ち、シンボル同期部312は、IFFT部41、ISI推定部42、中心位置補正部331、及び探索範囲制限最小値探索部332から構成されている。
なお、中心位置補正部331は、重心位置補正部131と基本的に同一の処理を行う。但し、中心位置補正部331では、重心位置の代わりに、プロファイル中心位置を用いて、遅延プロファイルに対して補正を行う。
[ISI推定部42で受信されるOFDM時間領域信号の例]
図25は、図24のISI推定部42で受信されるOFDM時間領域信号の一例を示す図である。
図25Aは、OFDM時間領域信号の構成を示す図である。図25Bは、遅延プロファイルを示す図である。
図25のOFDM時間領域信号は、2つのパスp1及びp2から構成されている。
なお、この例でも、短遅延広がり環境、即ち、遅延広がりがGI区間に比べて小さい環境を想定している。
ISI推定部42において、図7のISI推定フィルタFIをスイープさせながら、図25の遅延プロファイルに対してフィルタ処理を行ったとする。この場合、後述する図26Aに示されるような、各FFTスタート時刻候補に対するISI量が取得される。
[探索範囲制限最小値探索部332の処理例]
探索範囲制限最小値探索部332は、図6等の最小値探索部43に対して、FFTスタート時刻候補の探索区間を遅延広がりに応じて制限する機能が追加されたブロックである。探索範囲制限最小値探索部332は、例えば、FFTスタート時刻候補の探索区間を、プロファイル中心位置の遅延広がりの1/2だけ前から、プロファイル中心位置の遅延広がりの1/2だけ後までの区間に制限する。探索範囲制限最小値探索部332は、制限した探索区間の中から、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補を探索する。
図26は、図24の探索範囲制限最小値探索部332の処理例を説明するための図である。
図26Aは、各FFTスタート時刻候補に対するISI量を示す図である。図26Bは、ISI量が最小となるFFT区間候補の探索結果を示す図である。
なお、図26Aの各FFTスタート時刻候補に対するISI量は、上述したように、図25Bの遅延プロファイルに対して図7のISI推定フィルタを用いてフィルタ処理が施されることで得られたものである。
図26Aの例では、探索区間(図中網掛けのない区間)の中から、プロファイル中心の遅延広がりの1/2だけ前のFFTスタート時刻候補が、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補として探索された。なお、プロファイル中心の遅延広がりの1/2だけ前のFFTスタート時刻候補を、以下、前エコー位置のFFTスタート時刻候補と称する。この例に限らず、多くの場合、前エコー位置のFFTスタート時刻候補が、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補として探索される。
探索範囲制限最小値探索部332は、探索したFFTスタート時刻候補をFFTスタート時刻に決定する。これにより、図26Bに示されるように、パスp1及びp2のうち、時間的に前のパスp1におけるGIと有効シンボルYSの境界の時刻がFFTスタート時刻として求まる。これにより、ISIに侵されていないGI区間が最大となる。その結果、第3の実施の形態の場合と同等のFFT処理後のS/N向上効果を得ることが可能となる。
[シンボル同期部312の処理例]
図27は、図24のシンボル同期部312の処理例について説明するフローチャートである。
なお、図27のステップS131の処理は、図22のステップS111の処理と同じである。また、図27のステップS133の処理は、図16のステップS63の処理と同じである。従って、これらの処理の説明を省略する。
ステップS132において、シンボル同期部112の中心位置補正部131は、IFFT部41からのプロファイル中心位置が中心となるように、遅延プロファイルを補正し、補正後の遅延プロファイルをISI推定部42に供給する。
ステップS134において、探索範囲制限最小値探索部332は、FFTスタート時刻候補の探索区間を、プロファイル中心位置の遅延広がりの1/2だけ前から、プロファイル中心位置の遅延広がりの1/2だけ後までの区間に制限する。探索範囲制限最小値探索部332は、制限した探索区間の中から、ISI量が最小となるFFTスタート時刻候補を探索して出力する。
なお、図24のシンボル同期部312によるFFTスタート時刻の決定手法に関連して、FFT窓処理を行う際の簡易的なFFTスタート時刻の決定手法(以下、簡易FFTスタート時刻決定手法と称する)について説明する。
簡易FFTスタート時刻決定手法では、プロファイル中心位置と遅延広がりから、簡易的な計算によりFFTスタート時刻を決定する。
即ち、簡易FFTスタート時刻決定手法では、(プロファイル中心位置−遅延広がり/2)を、前エコー位置のFFTスタート時刻候補として求める。この前エコー位置のFFTスタート時刻候補をFFTスタート時刻とすることで、シンボル同期部312と同等の実FFTスタート位置を決定することが可能となる。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータに、プログラム記録媒体からインストールされる。または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
[ハードウェアの構成例]
図28は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU401,ROM(Read Only Memory)402,RAM(Random Access Memory)403は、バス404により相互に接続されている。
バス404には、さらに、入出力インタフェース405が接続されている。入出力インタフェース405には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部406、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部407、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部408が接続されている。さらに、入出力インタフェース405には、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部409、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア411を駆動するドライブ410が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU401が、例えば、記憶部408に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース405及びバス404を介して、RAM403にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU401)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)であるリムーバブルメディア411に記録して提供される。プログラムは、パッケージメディアであるリムーバブルメディア411に記録して提供される。なお、パッケージメディアとしては、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどが用いられる。あるいは、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、ディジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア411をドライブ410に装着することにより、入出力インタフェース405を介して、記憶部408にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部409で受信し、記憶部408にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM402や記憶部408に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
OFDMシンボルを示す図である。 OFDM復調装置の構成例を示す図である。 図2のOFDM復調装置の処理例を説明するフローチャートである。 サブキャリアへのSP信号の割り当てを示す図である。 図2のシンボル同期部の詳細な構成例を示す図である。 遅延プロファイルを用いたISI量の推定について説明するための図である。 ISI推定フィルタのフィルタ形状の一例を示す図である。 遅延プロファイルとISI推定フィルタFIを重ねた状態を示す図である。 図5のISI推定部の処理を説明するための図である。 図5の最小値探索部によるFFTスタート時刻候補の探索結果の一例を説明するための図である。 図6のシンボル同期部の処理例を説明するフローチャートである。 プリエコーとポストエコーを説明するための図である。 OFDM復調装置の構成例を示す図である。 図13のシンボル同期部の詳細な構成例を示す図である。 図14の重心位置補正部による遅延プロファイルの補正について説明するための図である。 図14のシンボル同期部の処理例を説明するフローチャートである。 OFDM復調装置の構成例を示す図である。 遅延広がりを説明するための図である。 図17のシンボル同期部の詳細な構成例を示す図である。 図19のフィルタ形状可変ISI推定部の処理例を説明するための図である。 図19の最小値探索部によるFFTスタート時刻候補の探索結果の一例を説明するための図である。 図19のシンボル同期部の処理例を説明するフローチャートである。 OFDM復調装置の構成例を示す図である。 図23のシンボル同期部の詳細な構成例を示す図である。 図24のISI推定部で受信されるOFDM時間領域信号の一例を示す図である。 図24の探索範囲制限最小値探索部の処理例を説明するための図である。 図24のシンボル同期部の処理例を説明するフローチャートである。 本発明を適用したコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
10 OFDM復調装置, 15 シンボル同期部, 41 IFFT部, 42 ISI推定部, 43 最小値探索部, 100 OFDM復調装置, 111 相関ピーク重心計算部, 112 シンボル同期部, 131 重心位置補正部, 200 OFDM復調装置, 211 FFT部, 212 周波数補間フィルタ選択部, 213 シンボル同期部, 221 フィルタ形状可変ISI推定部, 300 OFDM復調装置, 311 周波数補間フィルタ選択部, 312 シンボル同期部, 331 中心位置補正部, 332 探索範囲制限最小値探索部, 401 CPU, 402 ROM, 403 RAM, 404 バス, 405 入出力インタフェース, 406 入力部, 407 出力部, 408 記憶部, 409 通信部, 410 ドライブ, 411 リムーバブルメディア

Claims (4)

  1. OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段に受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施すFFT演算手段と、
    前記受信手段に受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定手段と、
    前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定するシンボル間干渉量推定手段と、
    前記所定区間の複数の候補の中から、前記シンボル間干渉量推定手段により推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として前記FFT演算手段に供給する探索手段と、
    前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定する遅延広がり推定手段とを備え、
    前記シンボル間干渉量推定手段は、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量を推定し、
    さらに、前記遅延広がり推定手段により推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施す
    情報処理装置。
  2. OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する情報処理装置が、受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施す場合、
    受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定し、
    推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定し、
    前記所定区間の複数の候補の中から、推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として決定し、
    前記推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定するステップを含み、
    前記シンボル間干渉量の推定においては、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量が推定され、
    さらに、前記推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理が施される
    情報処理方法。
  3. コンピュータを、
    OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段に受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施すFFT演算手段と、
    前記受信手段に受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定手段と、
    前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定するシンボル間干渉量推定手段と、
    前記所定区間の複数の候補の中から、前記シンボル間干渉量推定手段により推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として前記FFT演算手段に供給する探索手段と、
    前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定する遅延広がり推定手段とを備え、
    前記シンボル間干渉量推定手段は、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量を推定し、
    さらに、前記遅延広がり推定手段により推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施す情報処理装置として機能させる
    プログラム。
  4. OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で伝送されたOFDM信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段に受信された前記OFDM信号のうち所定区間の信号に対して、FFT(Fast Fourier Transform)を施すFFT演算手段と、
    前記FFT演算手段によりFFTが施された前記OFDM信号に対応する映像を表示する表示手段と、
    前記受信手段により受信された前記OFDM信号から遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定手段と、
    前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルを用いて、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対するシンボル間干渉量を推定するシンボル間干渉量推定手段と、
    前記所定区間の複数の候補の中から、前記シンボル間干渉量推定手段により推定された前記シンボル間干渉量が最小となる候補を探索し、探索された候補を前記所定区間として前記FFT演算手段に供給するする探索手段と、
    前記遅延プロファイル推定手段により推定された前記遅延プロファイルの遅延広がりを推定する遅延広がり推定手段とを備え、
    前記シンボル間干渉量推定手段は、シンボル間干渉期間を示すフィルタ係数が時間方向に変化するフィルタであって、その変化の形状が下に凸の形状であるフィルタを、前記所定区間の複数の候補のそれぞれに対応する各フィルタ位置に配置して、前記フィルタを用いて前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施すことで、前記複数の候補のそれぞれに対する前記シンボル間干渉量を推定し、
    さらに、前記遅延広がり推定手段により推定された前記遅延広がりに応じて、前記フィルタの形状を変更し、変更後のフィルタを用いて、前記遅延プロファイルに対してフィルタ処理を施す
    表示装置。
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