JP4626102B2 - 光ディスク記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスク記録装置に関し、本番記録中のレーザ光出力の検出および制御を容易にし、また本番記録を開始する前のレーザダイオード駆動電流値の設定を容易にしたものである。
【0002】
【従来の技術】
CD−R,CD−RW等の記録可能型CD規格ディスク、DVD−R,DVD+RW,DVD−RAM,DVD−RW等の記録可能型DVD規格ディスク、光磁気ディスク、その他各種の記録可能型光ディスクの記録は、記録信号に応じて光出力が変調されたレーザ光を光ディスクの記録層に照射することにより行われる。このとき、レーザ光の光出力は、記録層の感度に応じて適正な値に制御する必要がある。光ディスク記録装置で使用されるレーザダイオードの駆動電流値対光出力特性を図2に示す。これによれば、光ディスクの記録および再生に使用する光出力の領域において、光出力は駆動電流に応じて直線的に変化する。温度が高くなると発光効率が低下するため、同じ光出力を実現するのに必要な駆動電流値は、温度が低い場合に比べて増加し、また、駆動電流値の変化に対する光出力の変化が小さくなる(特性の傾きが緩やかになる。)。
【0003】
このような特性のレーザダイオードを用いて光ディスクの記録を行う場合、レーザ光出力を記録信号波形に応じて2つのレベルまたは3つのレベルに制御する必要がある。従来は、本番記録中に、これら2つまたは3つのレベルの全てについて、必要な駆動電流値をALPC(Automatic Laser Power Control)で制御して求めるか、あるいは3つのレベルのうちの任意の2つのレベルについて、必要な駆動電流値をALPCで制御して求め、該求められた2つの駆動電流値を直線で結ぶ特性から、残りの1つのレベルについて、必要な駆動電流値を演算で求めて制御するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のレーザダイオード駆動電流値の制御手法によれば、少なくとも2つのレベルについて、必要な駆動電流値をALPCで制御して求める必要があり、制御が複雑であった。また、このALPCで制御して求めるレベルのうち少なくとも一方が、記録信号波形の持続時間が短いレベルである場合には、該レベルについて光モニタ(フロントモニタ、バックモニタ等)の出力波形がなまるため(特に速度倍率を高めて記録する場合に顕著である。)、光出力を正確に検出するのが難しく、光出力を正確に検出するためには、応答速度の速い高価な光モニタを搭載する必要があった。
【0005】
この発明は前記従来の技術における問題点を解決して、本番記録中のレーザ光出力の検出および制御を容易にし、また本番記録を開始する前のレーザダイオード駆動電流値の設定を容易にした光ディスク記録装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の光ディスク記録装置は、レーザ光出力を記録信号に応じて複数のレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する第1のレーザ駆動電流源と、他のレベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する1または複数の他のレーザ駆動電流源と、これら第1および他のレーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、記録信号波形に応じて、前記他のレーザ駆動電流源をオン、オフして前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記複数のレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、前記第1のレーザ駆動電流源から供給されるレーザ駆動電流値を検出する電流検出器と、前記他のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記複数のレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記第1のレーザ駆動電流源(例えば再生レベルのレーザ光出力を実現するレーザ駆動電流値)から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路とを具備してなるものである。これによれば、本番記録中は、前記複数のレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行えばよいので、本番記録中のレーザ光出力の検出が容易である。
【0007】
特に、本番記録中にレーザ光出力の検出を行うレベルを、前記複数のレベルのうちの記録信号波形の平坦期間が最も長く得られるレベルにすれば、記録信号波形の持続時間が短いレベルについてレーザ光出力を検出する必要がなくなり、例えば8倍速以上の中高速記録時あるいは16倍速以上の高速記録時においても応答速度の速い高価な光モニタを不要とすることができる。例えば、レーザ光出力を記録信号に応じて記録レベル、消去レベル、ボトムレベル(再生レベル)の3つのレベルに変調してCD−RWディスクに記録を行う場合には、記録信号波形の平坦期間が最も長く得られる消去レベルについて前記本番記録中のレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該消去レベルについて設定されたレベルに一致するように第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を制御することができる。また、レーザ光出力を記録信号に応じて記録レベル、ボトムレベル(再生レベル)の2つのレベルに変調してCD−Rディスクに高速記録を行う場合には、記録信号波形の平坦期間が最も長く得られる記録レベルについて前記本番記録中のレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該記録レベルについて設定されたレベルに一致するように第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を制御することができる。また、レーザ光出力を記録信号に応じてライトトップレベル、ライトベースレベル、ボトムレベル(再生レベル)の3つのレベルに変調してCD−Rディスクに中高速記録を行う場合には、記録信号波形の平坦期間が最も長く得られるボトムレベルについて前記本番記録中のレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該ボトムレベルについて設定されたレベルに一致するように第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を制御することができる。また、レーザ光出力を記録信号に応じて記録レベル、ボトムレベル(再生レベル)の2つのレベルに変調してDVDディスクに記録を行う場合には、記録信号波形の平坦期間が最も長く得られるボトムレベルについて前記本番記録中のレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該ボトムレベルについて設定されたレベルに一致するように第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を制御することができる。また、前記制御回路は、前記本番記録中に、前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流の制御により該レーザ駆動電流が変動した場合に、他のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流の設定値を変更する制御を行うことができる。
【0008】
この発明の光ディスク記録装置は、レーザ光出力を記録信号に応じて低レベル、高レベルの2つのレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する低レベル用レーザ駆動電流源と、前記高レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する高レベル用レーザ駆動電流源と、これら低レベル用、高レベル用レーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、記録信号波形に応じて、前記高レベル用レーザ駆動電流源をオン、オフして前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記2つのレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、前記低レベル用レーザ駆動電流源から供給されるレーザ駆動電流値を検出する電流検出器と、前記高レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記2つのレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記低レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路とを具備してなるものである。前記制御回路は、例えば、温度によって変動するレーザ駆動電流値対レーザ光出力特性に応じて、所定の低レベルのレーザ光出力を実現するために前記低レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値に対する所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記高レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を求めるための関数が設定され、本番記録を開始する前に、前記レーザダイオードを前記低レベル用レーザ駆動電流源で駆動した時のレーザ光出力が前記所定の低レベルとなるように該低レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御し、該制御されたレーザ駆動電流値に基づき前記関数から前記所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記高レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を求め、前記高レベル用レーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を該求められた値に設定して本番記録を開始する制御を行うものとすることができる。
【0009】
この発明の別の光ディスク記録装置は、レーザ光出力を記録信号に応じて低レベル、中間レベル、高レベルの3つのレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する第1のレーザ駆動電流源と、前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第2のレーザ駆動電流源と、前記高レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第3のレーザ駆動電流源と、これら第1、第2、第3のレーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、記録信号波形に応じて、前記第2、第3のレーザ駆動電流源を、ともにオフ、第2をオンして第3をオフ、第2をオフして第3をオンのいずれかに制御して前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記3つのレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、前記第1のレーザ駆動電流源から供給されるレーザ駆動電流値を検出する電流検出器と、前記第2および第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流をそれぞれ設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記3つのレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路とを具備してなるものである。前記制御回路は、例えば、 温度によって変動するレーザ駆動電流値対レーザ光出力特性に応じて、所定の低レベルのレーザ光出力を実現するために前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値に対する所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を求めるための関数が設定され、本番記録を開始する前に、前記レーザダイオードを前記第1のレーザ駆動電流源で駆動した時のレーザ光出力が前記所定の低レベルとなるように該第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御し、該制御されたレーザ駆動電流値に基づき前記関数から前記所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を求め、さらに該制御された第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値および該求められた第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を直線で結ぶ特性から、所定の中間レベルのレーザ光出力を実現するために前記第2のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を求め、前記第2、第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を該求められた値にそれぞれ設定して本番記録を開始する制御を行うものとすることができる。
【0010】
この発明のさらに別の光ディスク記録装置は、レーザ光出力を記録信号に応じて低レベル、中間レベル、高レベルの3つのレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する第1のレーザ駆動電流源と、前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第2のレーザ駆動電流源と、前記高レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第3のレーザ駆動電流源と、これら第1、第2、第3のレーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、記録信号波形に応じて、前記第2、第3のレーザ駆動電流源を、ともにオフ、第2をオンして第3をオフ、ともにオンのいずれかに制御して前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記3つのレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、前記第1のレーザ駆動電流源から供給されるレーザ駆動電流値を検出する電流検出器と、前記第2および第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流をそれぞれ設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記3つのレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路とを具備してなるものである。
【0011】
この発明の実施の形態に記載のレーザダイオード駆動電流値設定方法は、レーザ光出力を記録信号に応じて2つのレベルまたは3以上のレベルに変調して光ディスクの記録を行うに際して、温度によって変動するレーザ駆動電流値対レーザ光出力特性に応じて、1のレベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値に対する他の1のレベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値を求めるための関数を予め設定し、本番記録を開始する前に、前記1のレベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値を実測で求め、他の1のレベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値を、該実測で求められたレーザ駆動電流値に基づき、前記関数から求めて設定するものである。これによれば、1のレベルについて必要な駆動電流値を実測で求めるだけで、他のレベルに必要な駆動電流値を演算で求めて設定することができるので、所定のレーザ光出力を実現するためのレーザダイオード駆動電流値の設定が容易である。この発明の実施の形態に記載のレーザダイオード駆動電流値設定方法において、前記レーザ駆動電流値の実測は、例えば、光モニタで検出されるレーザ光出力が所定レベルとなるようにレーザ駆動電流値をフィードバック制御し、その結果実現されるレーザ駆動電流値を測定することにより行うことができる。また、この発明の実施の形態に記載のレーザダイオード駆動電流値設定方法は、さらに別のレベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値を、前記求められた1のレベルおよび他の1のレベルのレーザ光出力を実現するための各レーザ駆動電流値を直線で結ぶ特性から演算で求めて設定するものとすることができる。前記関数は、例えば、前記2つのレベルまたは3以上のレベルのうち少なくとも2つのレベルのレーザ光出力について、該レーザ光出力が得られる各レーザ駆動電流値を少なくとも2つの温度条件下で実測で求めた少なくとも4つのレーザ駆動電流値に基づいて設定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を説明する。ここでは、レーザ光出力を記録信号に応じて、それぞれ所定の低レベルP、高レベルPの2つのレベル(あるいは、それぞれ所定の低レベルP、中間レベルP、高レベルPの3つのレベル)に変調して光ディスクの記録を行う場合について説明する。なお、この実施の形態において、低速記録、中高速記録、高速記録とは、それぞれ標準速(1倍速)に対して概ね次の速度倍率で記録することを意味するものとする。
低速記録:1〜4倍速
中高速記録:8倍速以上
高速記録:16倍速以上
【0013】
この発明の光ディスク記録装置の実施の形態を図1に示す。この光ディスク記録装置は、CD−R/Wドライブ(CD−RディスクおよびCD−RWディスクの記録再生が可能な光ディスク記録装置)あるいはDVD−Rドライブ等として構成されるものである。光ディスクの記録を行うレーザダイオード10は定電流源12,14,16からの電流I,I,Iを適宜加算した電流で駆動される。電流I,I,Iの関係を図3に示す。(a)は1つのピットを形成するレーザ駆動駆動電流波形、(b)、(c)、(d)はその構成要素である電流I,I,Iである。電流Iは、所定の低レベルP(例えば再生レベル)を実現するレーザ駆動電流に相当する。電流Iは、所定の中間レベルPを実現するレーザ駆動電流と電流Iとの差分に相当する。電流Iは、所定の高レベルPを実現するレーザ駆動電流と電流Iとの差分に相当する。図1において、スイッチ18,20は、それぞれ電流I,Iのオン、オフを行う。記録信号生成器21からは記録信号が生成される。中間レベルパルス発生器23は、記録信号から中間レベルのパルス期間{図3(c)のパルス期間}を検出して該パルス期間を示すパルスを発生し、スイッチ18を、該中間レベルのパルス期間でオン、それ以外のレベルのパルス期間でオフする。高レベルパルス発生器26は、記録信号から高レベルのパルス期間{図3(d)のパルス期間}を検出して該パルス期間を示すパルスを発生し、スイッチ20を、該高レベルのパルス期間でオン、それ以外のレベルのパルス期間でオフする。電流検出器22,24は、それぞれ電流I,Iの電流値の検出を行う。
【0014】
フォトダイオード28はフロントモニタあるいはバックモニタを構成し、レーザダイオード10から出射されるレーザ光を受光して、そのレーザ光出力に応じた検出電流を出力する。この検出電流は、電流−電圧変換器30で電圧信号に変換される。タイミングパルス発生器32は、記録信号の低レベル、中間レベル、高レベルの各パルス期間中のタイミングで、サンプルタイミングパルスを出力する。サンプルホールド回路34,36,38は、該サンプルタイミングパルスで指示される、記録信号の低レベル、中間レベル、高レベルの各タイミングで、電流−電圧変換器30の出力信号をそれぞれサンプルホールドする。これにより、サンプルホールド回路34,36,38からは、記録信号の低レベル、中間レベル、高レベルにおけるレーザ光出力の検出信号が出力される。これら検出信号のうち、スイッチ40,42,44で選択された1つのレベルのレーザ光出力検出信号が比較器46に入力される。比較器46は、該レーザ光出力検出信号と、DAC(D/Aコンバータ)48から出力される、そのレベルについてのレーザ光出力目標値との偏差を算出し、検出値が目標値に一致するように定電流源12の出力電流値Iを制御する。これにより、レーザダイオード10から出射されるレーザ光の該レベルの光出力は、そのレベルの目標値に一致するようにALPC制御される。
【0015】
アンプ50は、スイッチ52が接点aに接続されているときに比較器を構成し、サンプルホールド回路38から出力される高レベルのパルスの光出力検出値を入力し、DAC54から出力される高レベルのパルスの光出力目標値との偏差を算出し、検出値が目標値に一致するように定電流源16の出力電流値Iを制御する。また、アンプ50は、スイッチ52が接点bに接続されているときにバッファアンプを構成し、定電流源16から出力する電流Iを、DAC54からの指令値に制御する。DAC56は定電流源14から出力する電流Iの指令値を出力する。マイコン58には、温度によって変動するレーザダイオード10のレーザ駆動電流値対レーザ光出力特性に応じて、所定の低レベルPのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値Iに対する所定の高レベルPのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値Iを求めるための関数が設定されている。マイコン58は、DAC48,54,56から適宜のレーザ光出力目標値あるいは電流指令値を出力する制御、スイッチ18,20,40,42,44,52の切換制御等を行う。
【0016】
図1の光ディスク記録装置の制御について説明する。
〔1〕関数の設定
本光ディスク記録装置の工場出荷前に、温度によって変動するレーザダイオード10のレーザ駆動電流値対レーザ光出力特性に応じて、所定の低レベルPのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値Iに対する所定の高レベルPのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値Iを求めるための関数を予め設定する。図4は、光ディスク記録装置で使用されるレーザダイオードの各温度での駆動電流値対光出力特性を示す。これによれば、光ディスクの記録および再生に使用する光出力の領域において、光出力は駆動電流に応じて直線的に変化する。温度が高くなると発光効率が低下するため、同じ光出力を実現するのに必要な駆動電流値は、温度が低い場合に比べて増加し、また、駆動電流値の変化に対する光出力の変化が小さくなる(特性の傾きが緩やかになる。)。関数の設定は次のようにして行われる。
【0017】
スイッチ52を接点aに接続し、低温下(例えば、摂氏25度。調整開始時の温度をそのまま利用することができる。)で、レーザダイオード10を該当するディスク種類の低速記録モード(CD−R/Wドライブの場合は、例えばCD−R系の低速記録波形出力を使用することができる。)で標準光出力点灯にて駆動し(高レベルPのパルス期間ではスイッチ20をオン、スイッチ18をオフする。)、サンプルホールド回路34で低レベルPのレーザ光出力を検出し、サンプルホールド回路38で高レベルPのレーザ光出力を検出する。比較器46は該検出された低レベルPのレーザ光出力とDAC48から出力されるその目標値とを比較し、その偏差が0となるように定電流源12をALPC制御する。比較器50は該検出された高レベルPのレーザ光出力とDAC54から出力されるその目標値とを比較し、その偏差が0となるように定電流源16をALPC制御する。ALPC制御によって定まった定電流源12,16の電流値IL1,IH1を電流検出器22,24で検出する。次に、レーザダイオード10の温度を上昇させて(例えば、摂氏45度。メカ調整、光学調整等に伴い必然的に生じる温度上昇をそのまま利用することができる。)、レーザダイオード10を該当するディスク種類の低速記録モード(CD−R/Wドライブの場合は、例えばCD−R系の低速記録波形出力を使用することができる。)で標準光出力点灯にて同様に駆動し、サンプルホールド回路34で低レベルPのレーザ光出力を検出し、サンプルホールド回路38で高レベルPのレーザ光出力を検出する。比較器46は該検出された低レベルPのレーザ光出力とDAC48から出力されるその目標値とを比較し、その偏差が0となるように定電流源12をALPC制御する。比較器50は該検出された高レベルPのレーザ光出力とDAC54から出力されるその目標値とを比較し、その偏差が0となるように定電流源16をALPC制御する。ALPC制御によって定まった定電流源12,16の電流値IL2,IH2を電流検出器22,24で検出する。マイコン58は、これら求められた電流値IL1,IH1,IL2,IH2に基づき、任意の温度においてALPC制御で定められる低レベルPのレーザ光出力を実現するための電流値ILXに基づき、高レベルPのレーザ光出力を実現するための電流値IHXを演算で求めるための関数を作成する。
【0018】
マイコン58で作成される関数について説明する。図4において、IL1がIL2まで変化したときのIH1,IH2の関係は、
L2/IL1=K・(IH2/IH1) (1)
但し、K:定数
となる。したがって、上記検出されたIL1,IH1,IL2,IH2を(1)式に代入してKの値を算出すれば、任意の温度で所定の低レベルPのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値ILXに対し、その温度で所定の高レベルPのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流値IHXは次式から求めることができる。
HX=(ILX・IH1)/(K・IL1) (2)
マイコン58には、(2)式の関数が設定される。あるいは、(2)式でIH1/(K・IL1)は定数であり、これをAと置くと、(2)式は
HX=A・ILX (3)
と表されるので、(3)式の関数をマイコン58に設定する。
なお、CD−R/Wドライブの場合は、マイコン58に設定された(2)式または(3)式は、CD−Rディスク、CD−RWディスクの記録に共通に使用することができる。
【0019】
〔2〕本番記録開始直前の初期設定
ユーザ使用段階で、本番記録開始直前(例えば、電源投入時、ディスク交換時等)に前記関数に基づき初期設定が行われる。この初期設定は、マイコン58の制御により次のようにして行われる。
i)スイッチ18,20をオフし、スイッチ52を接点bに接続して、DAC48から低レベルPの目標値を出力し、サンプルホールド回路34で検出される低レベルPのレーザ光出力が、該目標値に一致するように定電流源12をALPC制御する。
ii)ALPC制御の結果定電流源12から出力される電流ILXを電流検出器22で検出する。
iii)検出された電流ILXに基づき、前記設定された(2)式または(3)式の関数から、所定の高レベルのレーザ光出力Pを実現するために定電流源16から供給する電流値IHXを求める。
iv)中間レベルPを使用する場合には、
MX=IHX・(P−P)/(P−P) (4)
から所定の中間レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IMXを求める。
v)DAC54から指令する電流Iの指令値を、上記求められた電流値IHXに設定する。中間レベルを使用する場合は、さらに、DAC56から指令する電流Iの指令値を、上記求められた電流値IMXに設定する。以上で、本番記録開始直前の初期設定を終了する。
【0020】
〔3〕本番記録
本番記録時はスイッチ52を接点bに接続する。記録を行う光ディスク種類に応じて、記録信号波形の平坦期間(持続時間)が最も長く得られるレベルについて、マイコン58からレーザ光出力の目標値を出力し、サンプルホールド回路34,36,38のうち該当するもので、そのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、比較器46で目標値と検出値の偏差を求め、該偏差が0となるように定電流源12をALPC制御する。これにより、該レベルはその目標値に制御される。ALPCで制御される電流値Iが変化(温度変化等により、電流検出器22で検出される電流値Iが当初の設定値から変化)し、その変化量が所定の許容値を越えた場合(例えば、長時間ポーズ状態が続いた場合等に生じることがある。)は、記録を中断して、この変化した電流値IをILXの新たな目標値として、(2)式または(3)式の関数から、所定の高レベルのレーザ光出力Pを実現するための新たな電流値IHXを求め、DAC54から指令する電流Iの指令値を、この求められた電流値IHXに変更する。また、中間レベルPを使用する場合には、(4)式から所定の中間レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IMXを求め、DAC56から指令する電流Iの指令値を、この求められた電流値IMXに変更する。そして、記録を続行する。
【0021】
光ディスク種類ごとの図1の光ディスク記録装置の記録時の制御の具体例について説明する。図5は、各種光ディスクに各種速度倍率で記録する時の、記録信号で変調されたレーザ光出力波形の一例を示す。破線はレーザダイオードから出射されるレーザ光の実際の出力波形、実線は該レーザ光を受光する光モニタ(フォトダイオード)の出力波形である。光モニタの出力波形は、その応答遅れにより波形がなまり、記録信号波形が持続時間の短いパルス状を示す区間では、光モニタ出力は実際のレーザ光出力に相当するレベルまで到達せず、実際のレーザ光出力を正確に検出することができない。そこで、光ディスク種類ごとに、記録信号波形の平坦期間(持続時間)が最も長く得られるレベルについてレーザ光出力の検出を行う。
【0022】
〔A〕CD−Rディスクの中高速記録
図5(a)は、CD−Rディスクを中高速記録するときのレーザ光出力波形の一例であり、低レベルPとしてボトムレベル(再生レベル)、中間レベルPとしてライトベースレベル、高レベルPとしてライトトップレベルが設定されている。ボトムレベルPは記録膜に変化を与えない光出力、ライトベースレベルPは記録膜に変化を与えて記録(ピット形成)を行う光出力、ライトトップレベルPはピット前縁の形成を促進するために付加する光出力である。このうち、ライトトップレベルPの平坦期間は短くレーザ光出力を正確に検出するのが難しい。また、ライトベースレベルPの平坦期間も、形成するピット長が短い場合には短く、レーザ光出力を正確に検出するのが難しい。これに対し、ボトムレベルPの平坦期間は他の2つのレベルに対し比較的長く得られるので、ボトムレベルPについてレーザ光出力の検出を行うようにする。
【0023】
i)関数の設定
高低2つの温度でCD−Rの低速記録モード(例えば、CD−R系の低速記録波形を用いて、標準光出力点灯にて低速記録する。)にて所定のボトムレベルPおよび所定のライトトップレベルPを実現するための電流値IL1,IH1,IL2,IH2をALPC制御で求めて、前記(1)式によりK値を求め、前記(2)式または(3)を設定する。
ii)本番記録開始直前の初期設定
本番記録開始直前の温度下で所定のボトムレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値ILXをALPC制御で求め、この求められたILXに基づき、前記(2)式または(3)式から所定のライトトップレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに設定する。さらに、前記(4)式から所定のライトベースレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IMXを算出し、DAC56の指令値をこの算出されたIMXに設定する。
iii)本番記録
ボトムレベルPを検出し、それが所定の目標値に一致するように定電流源12をALPC制御する。その結果、定電流源12から出力される電流値Iは、所定のボトムレベルPを実現するための値に制御される。ALPCで制御される電流値Iが変化(例えば、温度上昇に伴い電流値が増加)し、その変化量が所定の許容値を越えた場合は、記録を中断して、この変化した電流値Iを新たな目標値ILXとして、前記(2)式または(3)式から所定のライトトップレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに変更する。さらに、前記(4)式から所定のライトベースレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IMXを算出し、DAC56の指令値をこの算出されたIMXに変更する。
なお、CD−Rディスクの低速記録時は、例えば図5(a)の括弧内に示すように、ライトベースレベルPについてレーザ光出力の検出を行い、それが所定の目標値に一致するように定電流源12をALPC制御することができる。
【0024】
〔B〕DVD−Rディスクの高速記録
図5(b)は、DVD−Rディスクを記録するときのレーザ光出力波形の一例であり、低レベルPとしてボトムレベル(再生レベル)、高レベルPとして記録レベルが設定されている。ボトムレベルPは記録膜に変化を与えない光出力、記録レベルPは記録膜に変化を与えて記録(ピット形成)を行う光出力である。ピット形成は分割パルスで行われるので、記録レベルPの平坦期間は短くレーザ光出力を正確に検出するのが難しい。これに対し、ボトムレベルPの平坦期間は記録レベルに対し比較的長く得られるので、ボトムレベルPについてレーザ光出力の検出を行うようにする。
【0025】
i)関数の設定
高低2つの温度でDVD−Rの低速記録モード(例えば、DVD−R系の低速記録波形を用いて、標準光出力点灯にて低速記録する。)にて所定のボトムレベルPおよび所定の記録レベルPを実現するための電流値IL1,IH1,IL2,IH2をALPC制御で求めて、前記(1)式によりK値を求め、前記(2)式または(3)を設定する。
ii)本番記録開始直前の初期設定
本番記録開始直前の温度下で所定のボトムレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値ILXをALPC制御で求め、この求められたILXに基づき、前記(2)式または(3)式から所定の記録レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに設定する。中間レベルPは使用しないので、DAC56の指令値IMXは0に設定する。
iii)本番記録
ボトムレベルPを検出し、それが所定の目標値に一致するように定電流源12をALPC制御する。その結果、定電流源12から出力される電流値Iは、所定のボトムレベルPを実現するための値に制御される。ALPCで制御される電流値Iが変化(例えば、温度上昇に伴い電流値が増加)し、その変化量が所定の許容値を越えた場合は、記録を中断して、この変化した電流値Iを新たな目標値ILXとして、前記(2)式または(3)式から所定の記録レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに変更する。
【0026】
〔C〕CD−Rディスクの高速記録
図5(c)は、CD−Rディスクを高速記録するときのレーザ光出力波形の一例であり、低レベルPとしてボトムレベル(再生レベル)、高レベルPとして記録レベルが設定されている。このとき、低速記録に比べて記録レベルPのデューティ比を上げて記録する場合がある。この時には記録レベルPの平坦期間はボトムレベルPの平坦期間に対して長く得られる。そこで、記録レベルPについてレーザ光出力の検出を行うようにする。
【0027】
i)関数の設定
高低2つの温度でCD−Rの低速記録モード(例えば、CD−R系の低速記録波形を用いて、標準光出力点灯にて低速記録する。)にて所定のボトムレベルPおよび所定の記録レベルPを実現するための電流値IL1,IH1,IL2,IH2をALPC制御で求めて、前記(1)式によりK値を求め、前記(2)式または(3)を設定する。
ii)本番記録開始直前の初期設定
本番記録開始直前の温度下で所定のボトムレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値ILXをALPC制御で求め、この求められたILXに基づき、前記(2)式または(3)式から所定の記録レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに設定する。中間レベルPは使用しないので、DAC56の指令値IMXは0に設定する。
iii)本番記録
記録レベルPを検出し、それが所定の目標値に一致するように定電流源12をALPC制御する。その結果、定電流源12から出力される電流値Iは、所定の記録レベルPを実現するための値に制御される。ALPCで制御される電流値Iが変化(例えば、温度上昇に伴い電流値が増加)し、その変化量が所定の許容値を越えた場合は、記録を中断して、この変化した電流値Iを新たな目標値ILXとして、前記(2)式または(3)式から所定のボトムレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに変更する。
【0028】
〔D〕CD−RWディスクの記録(低〜高速の全ての記録速度倍率に適用)
図5(d)は、CD−RWディスクを記録するときのレーザ光出力波形の一例であり、低レベルPとしてボトムレベル(再生レベル)、中間レベルPとして消去レベル、高レベルPとして記録レベルが設定されている。ボトムレベルPは記録膜に変化を与えない光出力、消去レベルPは消去を行う光出力、記録レベルPは記録膜に変化を与えて記録(ピット形成)を行う光出力である。ピット形成は、記録レベルP、ボトムレベルPに交互に切り替わる分割パルスで行われるので、記録レベルP、ボトムレベルPの平坦期間は短くレーザ光出力を正確に検出するのが難しい。これに対し、消去レベルPの平坦期間は他の2つのレベルに対し比較的長く得られるので、消去レベルPについてレーザ光出力の検出を行うようにする。
【0029】
i)関数の設定
高低2つの温度でCD−RWの低速記録モードにて所定のボトムレベルPおよび所定の記録レベルPを実現するための電流値IL1,IH1,IL2,IH2をALPC制御で求めて、前記(1)式によりK値を求め、前記(2)式または(3)を設定する。なお、CD−R/RWドライブの場合は、CD−Rの低速記録モードにて前記(2)式または(3)を設定すれば、これをCD−RWの記録にも共通に使用することができるので、CD−RW専用に前記(2)式または(3)を設定しなくてもよい。
ii)本番記録開始直前の初期設定
本番記録開始直前の温度下で所定のボトムレベルPを実現するためのレーザ駆動電流値ILXをALPC制御で求め、この求められたILXに基づき、前記(2)式または(3)式から所定の記録レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに設定する。さらに、前記(4)式から所定の消去レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IMXを算出し、DAC56の指令値をこの算出されたIMXに設定する。
iii)本番記録
消去レベルPを検出し、それが所定の目標値に一致するように定電流源12をALPC制御する。その結果、定電流源12から出力される電流値Iは、所定のボトムレベルPを実現するための値に制御される。ALPCで制御される電流値I変化(例えば、温度上昇に伴い電流値が増加)し、その変化量が所定の許容値を越えた場合は、記録を中断して、この変化した電流値Iを新たな目標値ILXとして、前記(2)式または(3)式から所定の記録レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IHXを算出し、DAC54の指令値をこの算出されたIHXに変更する。さらに、前記(4)式から所定の消去レベルPを実現するためのレーザ駆動電流値IMXを算出し、DAC56の指令値をこの算出されたIMXに変更する。
【0030】
レーザ駆動電流I,I,Iの関係の別の例を図6に示す。(a)は1つのピットを形成するレーザ駆動駆動電流波形、(b)、(c)、(d)はその構成要素である電流I,I,Iである。電流Iは、所定の低レベルP(例えば再生レベル)を実現するレーザ駆動電流に相当する。電流Iは、所定の中間レベルPを実現するレーザ駆動電流と電流Iとの差分に相当する。電流Iは、所定の高レベルPを実現するレーザ駆動電流と電流I+Iとの差分に相当する。このとき、図1の中間レベルパルス発生器23は、記録信号から中間レベルおよび高レベルのパルス期間{図6(c)のパルス期間}を検出して、スイッチ18を、該中間レベルおよび高レベルのパルス期間でオン、それ以外のレベルのパルス期間でオフし、高レベルパルス発生器26は、記録信号から高レベルのパルス期間{図6(d)のパルス期間}を検出して、スイッチ20を、該高レベルのパルス期間でオン、それ以外のレベルのパルス期間でオフする。図7は図6のレーザ駆動電流I,I,Iの関係をレーザダイオードの駆動電流値対光出力特性上で示したものである。レーザ駆動電流I,I,Iの関係をこのように設定して記録を行う場合は、DAC54から出力する電流IHXの指令値は、前記(2)式で求められるIHXから前記(4)式で求められるIMXを差し引いた値に設定すればよい。
【0031】
なお、この発明は、各種光ディスクに各種記録速度倍率で記録(低速記録〜高速記録)する場合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の光ディスク記録装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 光ディスク記録装置で使用されるレーザダイオードの駆動電流値対光出力特性を示す線図である。
【図3】 電流I,I,Iの関係を示す波形図である。
【図4】 光ディスク記録装置で使用されるレーザダイオードの駆動電流値対光出力特性を示す線図で、関数の設定手法を説明するための図である。
【図5】 各種光ディスクに各種速度倍率で記録する時の、記録信号で変調されたレーザ光出力波形の一例を示す図である。
【図6】 電流I,I,Iの関係の別の例を示す波形図である。
【図7】 図6の関係をレーザダイオードの駆動電流値対光出力特性上で示した線図である。
【符号の説明】
10…レーザダイオード、12…第1のレーザ駆動電流源、低レベル用レーザ駆動電流源、14…他のレーザ駆動電流源、第2のレーザ駆動電流源、16…他のレーザ駆動電流源、高レベル用レーザ駆動電流源、第3のレーザ駆動電流源、18,20…スイッチ(レーザ駆動電流源オン、オフ手段)、22…電流検出器、28…フォトダイオード(光モニタ)、58…マイコン(制御回路)。

Claims (5)

  1. レーザ光出力を記録信号に応じて低レベル、中間レベル、高レベルの3つのレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、
    前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する第1のレーザ駆動電流源と、
    前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第2のレーザ駆動電流源と、
    前記高レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第3のレーザ駆動電流源と、
    これら第1、第2、第3のレーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、
    該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、
    記録信号波形に応じて、前記第2、第3のレーザ駆動電流源を、ともにオフ、第2をオンして第3をオフ、ともにオンのいずれかに制御して前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記3つのレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、
    前記第2および第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を固定値にそれぞれ設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記3つのレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路と、
    前記3つのレベルのうちのレーザ光出力の検出を行うレベルを選択する選択手段と
    を具備してなる光ディスク記録装置。
  2. 前記制御回路が、温度によって変動するレーザ駆動電流値対レーザ光出力特性に応じて、所定の低レベルのレーザ光出力を実現するために前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値に対する所定の中間レベルおよび所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記第2、第3のレーザ駆動電流源から供給する各レーザ駆動電流を演算で求めるものであり、本番記録を開始する前に、前記レーザダイオードを前記第1のレーザ駆動電流源で駆動した時のレーザ光出力が前記所定の低レベルとなるように該第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御し、該制御されたレーザ駆動電流値に基づき前記所定の中間レベルおよび前記所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記第2、第3のレーザ駆動電流源から供給する各レーザ駆動電流を演算で求め、前記第2、第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を該求められた固定値にそれぞれ設定して本番記録を開始する制御を行う請求項1記載の光ディスク記録装置。
  3. 前記第1のレーザ駆動電流源から供給されるレーザ駆動電流値を検出する電流検出器をさらに具備し、
    前記制御回路が、前記本番記録中に、前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流の制御により前記電流検出器で検出される該レーザ駆動電流が変動してその変化量が所定の許容値を超えた場合に、該本番記録を中断し、該変化したレーザ駆動電流値に基づき前記所定の中間レベルおよび前記所定の高レベルのレーザ光出力を実現するために前記第2、第3のレーザ駆動電流源から供給する各レーザ駆動電流を演算で求め、該第2、第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流値を該求められた固定値にそれぞれ設定して本番記録を続行する制御を行う請求項2記載の光ディスク記録装置。
  4. レーザ光出力を記録信号に応じて低レベル、中間レベル、高レベルの3つのレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、
    前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する第1のレーザ駆動電流源と、
    前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第2のレーザ駆動電流源と、
    前記高レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第3のレーザ駆動電流源と、
    これら第1、第2、第3のレーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、
    該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、
    記録信号波形に応じて、前記第2、第3のレーザ駆動電流源を、ともにオフ、第2をオンして第3をオフ、ともにオンのいずれかに制御して前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記3つのレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、
    前記第2および第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を固定値にそれぞれ設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記3つのレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路と
    を具備してなり、
    前記レーザ光出力の検出を行うレベルが前記中間レベルである光ディスク記録装置。
  5. レーザ光出力を記録信号に応じて低レベル、中間レベル、高レベルの3つのレベルに変調して光ディスクの記録を行う光ディスク記録装置において、
    前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流に相当する電流を供給する第1のレーザ駆動電流源と、
    前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記低レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第2のレーザ駆動電流源と、
    前記高レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流と前記中間レベルのレーザ光出力を実現するためのレーザ駆動電流の差電流に相当する電流を供給する第3のレーザ駆動電流源と、
    これら第1、第2、第3のレーザ駆動電流源から供給される電流を加算した電流で駆動されるレーザダイオードと、
    該レーザダイオードのレーザ光出力を検出する光モニタと、
    記録信号波形に応じて、前記第2、第3のレーザ駆動電流源を、ともにオフ、第2をオンして第3をオフ、ともにオンのいずれかに制御して前記レーザダイオードのレーザ光出力を前記3つのレベルに制御するレーザ駆動電流源オン、オフ手段と、
    前記第2および第3のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を固定値にそれぞれ設定して本番記録を開始し、本番記録中に、前記3つのレベルのうちの特定の1つのレベルについてレーザ光出力の検出を行い、該検出されたレーザ光出力が、該レベルについて定められた所定のレベルに一致するように前記第1のレーザ駆動電流源から供給するレーザ駆動電流を制御する制御回路と
    を具備してなり、
    前記レーザ光出力の検出を行うレベルが前記高レベルである光ディスク記録装置。
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