JP4623232B2 - 希土類系ボンド磁石 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に被膜を有する希土類系ボンド磁石に関するものである。
希土類系の磁石は、優れた磁気性能をもつことから、幅広い分野で利用されている。なかでも、磁石粉末とバインダ樹脂との混合物(コンパウンド)を用い、磁石粉末をバインダ樹脂で結合してなる希土類系ボンド磁石は、優れた磁気特性に加え、形状の自由度が高く、寸法精度もよいという特徴がある。そのため、希土類系ボンド磁石は、自動車電装モータ、家電用小型モータ等を中心に広く利用されている。近年、自動車用電装モータの小型化の要請に応え、希土類系ボンド磁石、特に異方性希土類系ボンド磁石を使用した小型モータが採用されてきている。これらのボンド磁石の活用の進展に伴い、最近では、150℃以上の高温でも使用可能な希土類系ボンド磁石が要求されてきている。
希土類系ボンド磁石は、Nd−Fe−B系ボンド磁石、Sm−Fe−N系ボンド磁石などが代表的であるが、希土類元素を含むため酸化されやすい。特に、使用環境が高温になると酸化は促進され、磁力の低下など磁気特性の悪化の原因となる。また、液体中で使用される場合には、水分による酸化とともに液体が浸入することで樹脂の膨張が起こり、磁気特性が悪化すると同時に形状が維持できなくなることがある。優れた磁気特性と形状維持とを長期にわたって発揮させるために、希土類系ボンド磁石の表面を各種被膜で被覆して保護することが行われている。
たとえば、スプレー塗装または電着塗装などにより希土類系ボンド磁石の表面に樹脂塗装を施している。また、特許文献1では希土類系ボンド磁石の表面に金属被膜を成膜してから、さらに非晶質炭素膜を金属被膜に成膜している。また、対象がボンド磁石ではないが、特許文献2では、希土類系焼結磁石の表面に非晶質炭素膜を成膜することが開示されている。非晶質炭素膜は、高温環境下で安定であり、機械的特性のみならず耐食性、耐薬品性および酸素バリア性に優れるため、保護膜として好適である。
特開2005−32845号公報 特開2005−268340号公報
希土類系ボンド磁石に樹脂塗装を施すことにより形成される樹脂塗膜は、大気および水分と磁石粉末との接触をある程度遮断することができる。そのため、樹脂塗膜の形成により希土類系ボンド磁石の耐酸化性は向上する。しかし、樹脂塗膜は、高温になるほど膨張したり分解したりしやすくなる。したがって、希土類系ボンド磁石の使用環境が高温になるほど、樹脂塗膜の酸素透過性が高くなって酸素の遮断効果が低くなり、酸化が進行して希土類系ボンド磁石の磁気特性が低下する傾向にある。また、機械的強度も十分ではない。つまり、希土類系ボンド磁石に樹脂塗膜を施すだけでは、用途によっては十分な耐酸化性が得られない。
金属被膜は、酸素と磁石粉末との遮断効果が樹脂塗膜よりも大きい。そのため、表面に金属被膜をもつ特許文献1に記載の希土類系ボンド磁石は、耐酸化性が向上する。しかし、樹脂塗膜、非晶質炭素膜および金属被膜は、この順で酸素を透過しやすく、非晶質炭素膜は金属皮膜ほどの酸素遮断効果をもたない。つまり、特許文献1のように、金属被膜の上にさらに非晶質炭素膜を形成しても、金属被膜の弱点である耐摩耗性は向上するが、耐酸化性のさらなる向上効果は望めない。換言すれば、希土類系ボンド磁石の表面に良好な金属被膜を形成しさえすれば耐酸化性は十分に得られるため、非晶質炭素膜の形成は不要である。
ところが、希土類系ボンド磁石は比較的気孔を多くもつため、その表面にめっきにより金属被膜を形成すると、めっき用水溶液が気孔に浸透して希土類系ボンド磁石の内部からの腐食が起こりやすい。また、電解めっきでは、あらかじめ希土類系ボンド磁石を導体化処理する必要があり、工程が煩雑となる。さらに、希土類系ボンド磁石を金属基材に組み付けた状態で電解めっきを行うと、希土類系ボンド磁石よりも金属基材にめっきされやすいため、希土類系ボンド磁石の表面に金属被膜が十分に形成されない。また、金属被膜を形成する他の方法として、イオンプレーティング等の物理蒸着(PVD)法がある。しかし、希土類系ボンド磁石は、通常、その表面に凹凸を有する複雑な形状をもつ。PVD法では、金属原子または粒子が被成膜面に垂直に堆積するので、表面に凹凸がある希土類系ボンド磁石に均一に金属被膜を形成することは困難である。希土類系ボンド磁石の表面に金属被膜が形成されていても、金属被膜が不均一であると、高温での使用中に成膜が不十分な部分から酸化が進行するため、磁気特性および耐酸化性が劣化する。また、化学蒸着(CVD)法で金属被膜を形成する場合は、原料ガスとして非常に高価な有機金属化合物を含むガスを使用するため、工業的に成立しない。すなわち、希土類系ボンド磁石に金属被膜を良好に形成できれば、希土類系ボンド磁石に理想的な耐酸化性が付与されるが、工業的に成立しえない。
また、特許文献2では、希土類系焼結磁石の表面に直接非晶質炭素膜を成膜してもよいとされている。そこで、本発明者等は、希土類系ボンド磁石の表面に直接非晶質炭素膜を成膜してみたが、耐酸化性の向上は不十分であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、高温での磁石の耐酸化性を向上させることにより優れた磁気特性を長期にわたって発揮する希土類系ボンド磁石を提供することを目的とする。
前述のように、希土類系ボンド磁石の表面に直接非晶質炭素膜を成膜しても、耐酸化性の向上は小さかった。そこで、本発明者等は、保護膜として有効な非晶質炭素膜を希土類系ボンド磁石の表面に成膜しても希土類系ボンド磁石の耐酸化性が向上し難いのは、希土類系ボンド磁石の表面状態が影響していることを新たに見出した。そして、圧縮成形などの一般的な方法で製造される従来の希土類系ボンド磁石では、その表面に磁石粉末と樹脂との両方が表出することに着目した。希土類系ボンド磁石の表面状態に基づき非晶質炭素膜を形成した希土類系ボンド磁石の耐酸化性について鋭意研究した結果、一般的な蒸着法により従来の希土類系ボンド磁石の表面に直接非晶質炭素膜を成膜すると、磁石粉末の表面に非晶質炭素膜を形成し難いところがあり、そこから酸化が進行したのだと推測した。そこで、磁石粉末を保持する樹脂に磁石粉末を埋没させて、非晶質炭素膜を成膜する前の希土類系ボンド磁石の表面に磁石粉末を表出させないようにすることを想到した。
すなわち、本発明の希土類系ボンド磁石は、希土類元素を含む磁石粉末と該磁石粉末を保持するバインダ樹脂部とからなる磁石本体と、該磁石本体の表層を被覆する樹脂層と、
該樹脂層上に形成された非晶質炭素膜と、からなることを特徴とする。
磁石粉末を高い割合で含む従来のボンド磁石では、その表面に磁石粉末と樹脂との両方が表出しやすい。本発明の希土類系ボンド磁石では、磁石本体の表層に樹脂層をもつことで、磁石粉末は磁石本体の表層において樹脂部に埋没している。つまり、本発明の希土類系ボンド磁石では、磁石本体の最表面はほとんど樹脂からなり、その表面に直接に非晶質炭素膜が形成されている。そのため、均一な非晶質炭素膜が形成されやすい。
ところで、樹脂層を構成する樹脂は、軟質であって、非晶質炭素膜(Hv800〜3000程度)の硬さと大きく異なる。通常、変形しにくく硬い材料の線膨張係数は小さく、変形しやすい軟らかい材料の線膨張係数は大きい。そのため、非晶質炭素膜と樹脂層との間でも、線膨張係数差または変形能が大きく異なることが予想される。したがって、樹脂層に非晶質炭素膜が成膜できたとしても、高温での線膨張係数差または高温の変形能の差に起因して非晶質炭素膜が割れたり剥離したりすることで、高温での耐酸化性が大きく低下すると思われた。本発明の希土類系ボンド磁石では、磁石本体の表面、つまり、ほとんどが樹脂である樹脂層の表面に直接非晶質炭素膜が形成されている。ところが、軟質な樹脂層の上に硬質な非晶質炭素膜を形成しても、従来常識に反し、非晶質炭素膜は割れたり剥がれたりすることなく磁石本体の表面に十分に密着し、非晶質炭素膜は耐酸化性を付与する保護膜としての機能を十分に果たす。この予想外の効果のメカニズムは定かではないが、結果から推測すると以下のように考えられる。
磁石本体では、磁石粉末と樹脂とが共存するため、バインダ樹脂部は磁石粉末に拘束されている。拘束状態においては、磁石粉末と樹脂との物理的特性が平均化される。たとえば、線膨張係数であれば、樹脂の線膨張係数(8×10−5/K程度)と、磁石粉末の線膨張係数(3×10−6/K程度)との間の値となる。磁石粉末が高密度で存在する場合には、バインダ樹脂部が磁石粉末に拘束されている部分の線膨張係数は、磁石粉末の線膨張係数により近い値となる。そして、バインダ樹脂部が磁石粉末に拘束されている部分の物理的特性は、磁石粉末をほとんど含まない樹脂層にも影響する。つまり、樹脂層の物理的特性も磁石粉末に近付き、樹脂層と非晶質炭素膜との線膨張係数の差は小さくなり、高温における非晶質炭素膜の割れや剥離が起こりにくくなって、本発明の希土類系ボンド磁石の耐酸化性が向上すると推測される。もしくは、高温での樹脂層の変形能が、線膨張係数と同様の理由により非晶質炭素膜の変形能に近付いたため、高温における非晶質炭素膜の割れや剥離が起こりにくくなると思われる。その結果、本発明の希土類系ボンド磁石は、非常に優れた高温での耐酸化性を示す。
(1−1)は樹脂塗膜を形成する前の磁石本体、(1−2)は樹脂層として樹脂塗膜をもつ磁石本体、(1−3)は磁石本体に非晶質炭素膜を成膜した本発明の希土類系ボンド磁石、の表面付近を模式的に示す断面図である。 (2−1)は樹脂層としてスキン層をもつ磁石本体、(2−2)は磁石本体に非晶質炭素膜を成膜した本発明の希土類系ボンド磁石、の表面付近を模式的に示す断面図である。 本発明の希土類系ボンド磁石の一例を模式的に示す断面図である。 耐久試験に用いた試料(疑似モータ)を模式的に示す断面図である。 実施例および比較例の希土類系ボンド磁石の耐酸化性を示すグラフである。
10,20,30:磁石本体
11,21,31:磁石粉末(磁石粒子) 31’:微粉末
12,22,32:樹脂部
13:樹脂層(樹脂塗膜) 14:バインダ樹脂部
23,33:スキン層
91,92,93:非晶質炭素膜
以下に、本発明の希土類系ボンド磁石(以下「本発明のボンド磁石」と略記)を実施するための最良の形態を説明する。本発明のボンド磁石は、磁石本体と非晶質炭素膜とを備える。磁石本体は、磁石粉末と樹脂部とからなる。
磁石粉末は、希土類元素を含む。磁石粉末には、希土類系ボンド磁石に用いられる一般的な磁石粉末を用いればよい。具体的には、希土類−鉄−窒素系磁石粉末(たとえばSm−Fe−N系の合金粉末)、希土類−鉄−硼素系磁石粉末(たとえばNd−Fe−B系の合金粉末)および希土類−コバルト系磁石粉末(たとえばSmCo17型、SmCo型などのSm−Co系異方性磁石粉末に代表されるSm−Co系の合金粉末)などの公知の合金組成をもつ希土類系磁石粉末が挙げられる。また、それらの組成系の磁石粉末において、硬磁性相と軟磁性相がナノメーターオーダーの組織で共存する磁石粉末であるナノコンポジット系希土類磁石粉末でもよい。これらのうちの一種を単独あるいは二種以上を混合して用いてもよい。また、これらの希土類系磁石粉末において、高い磁気特性を必要とする場合は異方性磁石粉末が利用され、着磁の容易性などを利用する場合には等方性磁石粉末が利用される。異方性磁石粉末および等方性磁石粉末は、いずれか一方を単独あるいは両者を混合して用いてもよい。すなわち、磁石粉末は、一種類の磁石粉末はもちろんのこと、組成の異なる磁石粉末を含んでもよいし、異方性磁石粉末および等方性磁石粉末をともに含んでもよい。
希土類元素の種類に特に限定はないが、イットリウム(Y)を除く希土類元素であって、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)およびルテチウム(Lu)のうちの少なくとも一種からなるとよい。特に好ましいのは、Nd、Sm、Pr、Dy、Tbである。
また、磁石粉末は、平均粒径に差がある二種以上の粉末を含んでもよい。つまり、磁石粉末は、平均粒径の小さい微粉末を含んでもよい。微粉末としては、上記の各種合金粉末の他、フェライト粉末やナノコンポジット系希土類磁石粉末等を用いてもよく、亜鉛、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の金属または金属酸化物からなる非磁性粉末としてもよい。高い磁気特性を得るためには、磁石粉末は、平均粒径の異なる磁石粗粉末と磁石微粉末とを含むのが好ましい。磁石粗粉末と磁石微粉末との好ましい組合せの具体例としては、磁石粗粉末がNd−Fe−B系合金粉末で磁石微粉末がSm−Co系合金粉末および/またはSm−Fe−N系合金粉末、磁石粗粉末がSm−Co系合金粉末で磁石微粉末がSm−Fe−N系合金粉末、磁石粗粉末および微粉末のいずれもNd−Fe−B系合金粉末、などが挙げられる。特に、本発明のボンド磁石の耐熱性を向上させるためには、微粉末としてSm−Co系合金粉末を用いるのが好ましい。微粉末がSm−Co系合金粉末であれば、磁石粉末全体のキュリー点が上昇するとともに保磁力が向上する。その結果、本発明のボンド磁石は、耐熱性とともに耐酸化性にも優れた磁石となる。
ここで、磁石粗粉末などの粗粉末は、その平均粒径が50〜150μmさらには80〜130μmであるのが好ましい。また、微粉末は、その平均粒径が20μm以下さらには1〜10μmであるのが好ましい。なお、本明細書において磁石粉末の平均粒径は、レーザ回折により測定されたボリュームミーディアン径(VMD)とする。
つまり、本発明のボンド磁石では、少なくとも希土類を含む磁石粒子を含むのであれば、磁石粉末の合金組成、磁石粉末が異方性であるか等方性であるか、および磁石粉末の平均粒径にかかわらず複数種類の粉末の混合物からなる磁石粉末を用いることができる。
樹脂部は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれからなってもよい。熱可塑性樹脂としては、たとえば、ナイロン66、ナイロン12、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられ、これらのうちの一種または二種以上を混合して用いることができる。一方、熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、メラミン樹脂などが挙げられ、これらのうちの一種または二種以上を混合して用いることができる。
磁石本体の形状に特に限定はなく、本発明のボンド磁石の用途に応じた形状であればよい。たとえば、本発明のボンド磁石をモータに使用するのであれば、円筒形状である。また、使用条件などに応じて酸化防止剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
磁石本体は、磁石本体全体を100体積%としたとき、磁石粉末を50体積%以上含むとよい。磁石粉末の含有割合が50体積%以上であれば、ボンド磁石として十分な磁石特性が得られる。また、50体積%未満では、磁石粉末と樹脂とが共存していてもバインダ樹脂部が磁石粉末に拘束されにくい。その結果、磁石本体の表面(すなわち樹脂層の表面)の線膨張係数などの物理的特性は樹脂と同等になり、その表面に対して非晶質炭素膜が十分に密着しない。そのため、ボンド磁石は、高温において優れた耐酸化性を発揮しない。磁石本体は、全体を100体積%としたとき、磁石粉末を80体積%以上さらには85体積%以上含むとよい。磁石粉末を高密度で含むことで、高い磁気特性が得られるだけでなく、非晶質炭素膜が磁石本体の表面に対して十分に密着する。つまり、高い磁気特性を示すとともに優れた耐酸化性を示す希土類系ボンド磁石が得られる。
本発明のボンド磁石では、磁石粉末は、樹脂部に埋没した状態にある。このとき、全ての磁石粉末が樹脂部に埋没していることが望まれるが、従来のボンド磁石に比べて、磁石粉末の表出面積が少なくなればよい。樹脂部の構成としては、次の二つが好ましい。(1)磁石粉末を保持するバインダ樹脂部と、磁石本体の表層に位置し磁石粉末を被覆する樹脂層と、からなる。(2)バインダ樹脂部および樹脂層が、同一の樹脂材料からなるとともに互いに一体的に連続するバインダ樹脂からなる。以下に(1)および(2)をそれぞれ説明する。
(1)たとえば、高い磁気特性を得るために、磁石粉末を高い体積割合で含み高密度の成形体を圧縮成形により成形することがある。通常、このような圧縮成形は9ton/cm程度の高い面圧で行われる。このように成形された成形体は、相対的に樹脂量が少ないため、圧縮されることで成形体の表面に染み出す樹脂が十分でなく、磁石粉末が表出した表面をもつ成形体が形成されやすい。また、リング形状の成形体を後述の加熱磁場中成形する場合、純鉄で構成される磁気回路形成部が成形圧により変形しやすいため、圧縮成形時の面圧を4t/cm以下に抑える必要がある。そのような低い面圧下では、成形体の表面への樹脂の染み出しがさらに困難となり、磁石粉末が表出した表面をもつ成形体が形成されやすい。図1(1−1)は、脱型後の成形体の表面付近を模式的に示す断面図である。成形体は、複数の磁石粒子で構成される磁石粉末11とそれを保持するバインダ樹脂部14とからなる。成形体の表面10s’は、樹脂の染み出しが弱く磁石粉末11が表出し、場合によっては磁石粉末11が表面10s’で突出して存在する。図1(1−2)のように、磁石本体10は、成形体の表面10s’に樹脂層13を備えることで、磁石粉末11が樹脂層13に覆われる。すなわち、磁石本体10において、磁石粉末11は、バインダ樹脂部14および樹脂層13からなる樹脂部12に埋没する。そして、図1(1−3)のように、樹脂層13上に非晶質炭素膜91を成膜することで、本発明のボンド磁石が得られる。
このとき、樹脂層は、磁石本体を構成するバインダ樹脂部と同じ樹脂からなってもよいし、異なる種類の樹脂からなってもよい。樹脂層は、既に説明したバインダの樹脂に好適な樹脂のうちの一種または二種以上を混合して用いることができる。樹脂層は、磁石粉末が覆われる膜厚であればよく、50μm以下、20〜50μmさらには20〜30μmであるとよい。樹脂層の厚さが50μmを超えると、磁石粉末による樹脂部の拘束効果が樹脂層の表面にまで影響しにくくなり、樹脂層の表面付近の物理的特性は樹脂と同等となり、樹脂層と非晶質炭素膜との線膨張係数の差は大きくなる。そのため、樹脂層の表面と非晶質炭素膜との密着性が低下し、非晶質炭素膜に割れや剥離が生じやすくなり、ひいては本発明のボンド磁石の耐酸化性を低下させる原因となる。また、一度の工程で形成できる樹脂層の厚さには限界があるため、50μmを超える樹脂層を形成すると、生産性が低下する。一方、樹脂層を20μm未満の厚さで形成するのは難しく不均一になりやすく、樹脂層が十分に形成されない部分が生じるため好ましくない。なお、樹脂層の厚さは、磁石本体を表面に対して垂直に切断したときの、磁石本体の最表面から磁石粒子の表面までの最短距離の算術平均値とする。
上記(1)の形態の樹脂部を備える本発明のボンド磁石は、磁石粉末と樹脂とからなる混合物を調製する調製工程と、混合物から磁石粉末と該磁石粉末を保持するバインダ樹脂部とからなる成形体を得る本成形工程と、成形体の表面に樹脂塗膜を形成する塗膜形成工程と、樹脂塗膜の表面に非晶質炭素膜を形成する非晶質炭素膜形成工程と、を経て製造される。
調製工程では、所定の配合比の磁石粉末と樹脂とを秤量して混合物を調製すればよい。用いられる磁石粉末および樹脂は、既に説明した通りである。調製された混合物は、本成形工程にて成形され、磁石粉末とそれを保持するバインダ樹脂部とからなる成形体が得られる。本成形工程にて採用する成形方法に特に限定はないが、成形型内で混合物に圧力を加えつつ樹脂を軟化または溶融させ、その後、樹脂を硬化させて成形体を得る圧縮成形が望ましい。圧縮成形であれば、成形体を100体積%としたとき磁石粉末の割合が80体積%以上の成形体を容易に作製できるが、成形体の表面に磁石粉末が表出しやすい。そこで、次の塗膜形成工程において、成形体の表面に樹脂塗膜を形成する。なお、圧縮成形の他、押出成形、カレンダー成形、射出成形などにより成形体を作製してもよい。
塗膜形成工程は、成形体の表面に樹脂塗膜、すなわち樹脂層を形成する工程である。樹脂塗膜の形成方法に特に限定はなく、使用する樹脂塗料に応じた塗装方法および硬化条件を選択すればよい。
非晶質炭素膜形成工程は、樹脂塗膜の表面に非晶質炭素膜を形成する工程である。なお、非晶質炭素膜形成工程については、後に詳説する。
さらに、調製工程後の混合物に、樹脂が軟化または溶融した状態で配向磁場を印加して磁石粉末を配向させる配向工程を行ってもよい。磁石粉末が異方性磁石粉末を含む場合には、配向工程において磁場を印加して異方性磁石粉末を特定の方向に配向させた後、磁場を印可したまま本成形を行えばよい。なお、配向工程を含む製造方法は、一般に、加熱磁場中成形と呼ばれる。さらに、調製工程後の混合物を成形して素形体を得る予成形工程を含んでもよい。混合物を予め所定の形状の素形体に成形し、その素形体を磁場中にある成形型内で加熱磁場中成形することで、寸法精度のよい成形体が得られる。
なお、本発明のボンド磁石を他の部材に組み付けて用いる場合には、本成形工程以降に組み付けを行えばよい。すわなち、本成形工程で得られた成形体を他の部材に組み付けてから樹脂塗膜および非晶質炭素膜を形成してもよいし、樹脂塗膜の形成が終了した後の成形体(磁石本体)を他の部材に組み付けてから非晶質炭素膜を形成してもよい。もちろん、非晶質炭素膜形成工程の終了後、すなわち、成形体に樹脂塗膜も非晶質炭素膜も成膜してから他の部材に組み付けてもよい。(2)また、樹脂部は、連続するバインダ樹脂からなってもよい。すなわち、(1)においてバインダ樹脂部と樹脂層とが同じ樹脂からなるとともに一体的で連続している構成である。このような構成は、磁石本体の成形時に、磁石本体の表面に、樹脂層のかわりとなるスキン層が形成されることで得られる。
図2(2−1)は、例として、磁石粉末の体積割合が低い成形体を圧縮成形により成形する場合において、スキン層をもつ磁石本体(成形体)20の表面付近を模式的に示す断面図である。磁石本体20は、複数の磁石粒子で構成される磁石粉末21とそれを保持する樹脂部22とからなる。樹脂部22は、既に説明した樹脂材料(バインダ樹脂)からなる。樹脂部22の表層は、磁石粉末21を含まず同じバインダ樹脂からなるスキン層23である。磁石本体20の表面20sにおいて、スキン層23で磁石粉末21が覆われることで、磁石粉末21が樹脂部22に埋没した磁石本体20をなす。そして、図2(2−2)のように、スキン層23上に非晶質炭素膜92を成膜することで、本発明のボンド磁石が得られる。スキン層23は、圧縮成形などの成形時に成形型表面(すなわち成形体の表面)にバインダ樹脂が染み出すことで磁石粉末21は樹脂部22に埋もれるため、成形型から脱型した後も、磁石粉末21は磁石本体20の表面にほとんど表出しない。なお、磁石粉末21が若干表出しても、耐酸化性は向上する。
スキン層の厚さは10μm以下が好ましく、さらに好ましくは5μm以下、3μm以下である。スキン層は、製造上、10μmを超える厚さにするのは困難である。磁石粉末が樹脂部に埋没しないおそれがある場合には、スキン層の上にさらに樹脂層を形成してもよい。なお、スキン層の厚さは、磁石本体を表面に対して垂直に切断したときの、磁石本体の最表面から磁石粒子の表面までの最短距離の算術平均値とする。
上記(2)の形態の樹脂部を備える本発明のボンド磁石は、磁石粉末と樹脂とからなる混合物を調製する調製工程と、混合物から磁石粉末と該磁石粉末を保持する樹脂部とからなり表層に樹脂からなるスキン層をもつ成形体を得る本成形工程と、スキン層の表面に非晶質炭素膜を形成する非晶質炭素膜形成工程と、を経て製造される。また、必要に応じて、上記の配向工程および/または予成形工程を含んでもよい。スキン層は、本成形工程において形成される。そのため、樹脂塗膜を形成する上記の塗膜形成工程は必須ではない。つまり、本成形工程においてスキン層が形成されれば、塗膜形成工程を省略することができる。以下に、本成形工程について説明する。
本成形工程は、混合物から磁石粉末と該磁石粉末を保持する樹脂部とからなり表層に樹脂からなるスキン層をもつ成形体を得る工程である。スキン層は、調製工程における磁石粉末と樹脂との混合比、本成形工程における加熱温度および成形圧力を制御することによって所望の厚さで形成される。特に、磁石本体に占めるバインダ樹脂の体積割合が通常よりも多くなるように混合物を調製すると、本成形工程において成形型表面に樹脂が染み出しやすく、スキン層が形成されやすい。なお、スキン層は、上記の微粉末を含む磁石粉末を用いる場合であっても同様に形成される。
スキン層は、(1)の形態のボンド磁石がもつ樹脂層に比べて薄いため、高温領域での非晶質炭素膜の磁石本体の表面への密着性がさらに向上する。また、スキン層は、極薄く形成されるため、磁石粉末が樹脂層に覆われることによる磁力の低下が抑制される。たとえば、モータは、ステータとロータとの間のエアギャップによってその出力が大きく変わる。モータに(2)の形態のボンド磁石を使用すると、非磁性であるスキン層が極薄いため、エアギャップは実質的に小さくなる。その結果、モータの出力が向上する。
(1)の樹脂層と(2)の樹脂層(つまりスキン層)とで高温における非晶質炭素膜の密着性に差が生じる理由は、概ね次のように考えられる。バインダ樹脂部が磁石粉末に拘束されている部分の物理的特性が樹脂層にも影響することは、既に述べた通りである。その影響を受けて、樹脂層と非晶質炭素膜との線膨張係数の差もしくは変形能の差が小さくなり、高温における非晶質炭素膜の割れや剥離が起こりにくくなるが、その影響は樹脂層が薄いほど顕著である。(1)の樹脂層は、主として樹脂塗膜として形成されるため、膜厚が20μm以上となり、比較的厚い。これに対し、スキン層の厚さは数μm程度であり、スキン層の表面は、バインダ樹脂部が磁石粉末に拘束されている部分(図2(2−1)、破線よりも下側に相当)の影響をより受けやすい。さらに、スキン層は、バインダ樹脂部と同一の樹脂材料からなり互いに一体的で連続しているため、その影響はより一層顕著である。つまり、スキン層の物理的特性は磁石粉末の物理的特性に大きく近付き、スキン層と非晶質炭素膜との線膨張係数の差はさらに小さくなり、スキン層の表面への非晶質炭素膜の密着性は向上する。
また、既に説明したように、本発明のボンド磁石において、磁石粉末は、磁石粗粉末および微粉末といったように、平均粒径に差がある二種以上の粉末を含んでもよい。微粉末を含むことにより、バインダ樹脂部を拘束する磁石粉末の割合を増加させることができるため、樹脂層と非晶質炭素膜との線膨張係数の差あるいは高温での変形能の差がより小さくなり、高温での非晶質炭素膜の剥離や割れが一層抑制される。また、(2)の形態のようにバインダ樹脂部と樹脂層(スキン層)とが連続する場合には、スキン層の直下に微粉末を高密度に充填することが出来る。スキン層の直下に微粉末が高密度に充填された状態を、図3を用いて以下に説明する。
図3は、磁石粗粉末と磁石微粉末とを含む磁石粉末を用いた場合の本発明のボンド磁石の表面付近を模式的に示す断面図である。磁石本体30は、磁石粗粉末31および磁石微粉末31’と樹脂部32とからなる。磁石粉末31および31’は樹脂部32に保持される。樹脂部32の表層はスキン層33であって、スキン層33で磁石粉末31および31’が覆われることで、磁石粉末31および31’が樹脂部32に埋没した磁石本体30をなす。このとき、スキン層33の直下に、主として磁石微粉末31’からなる層が形成される。この層は、圧縮成形の際に磁石粗粉末31の間からバインダ樹脂が染み出すと同時に微粉末31’が染み出すこと、あらかじめ磁石粗粉末31の表面に微粉末31’を存在させること、などにより形成される。スキン層33の直下に形成される主として磁石微粉末31’からなる層の形成により、磁石本体30の表面部には、図2(2−2)の磁石本体20の表面部よりも高密度で磁石粉末が存在する。主として磁石微粉末31’からなる層は、その物理的特性が磁石粉末にさらに近付くため、スキン層33の物理的特性も非晶質炭素膜にさらに近付く。その結果、高温での非晶質炭素膜の割れや剥離がより一層抑制され、本発明のボンド磁石の耐酸化性が向上すると思われる。
本発明のボンド磁石において、非晶質炭素膜は磁石本体の表面に直接形成されている。なお、非晶質炭素膜は、少なくとも保護が必要な磁石本体の表面に形成されていればよい。
非晶質炭素(ダイヤモンドライクカーボン:DLC)膜は、主として炭素を含み、非晶質構造をもつ炭素材料からなる被膜である。
DLC膜は、その組成により表面硬さおよび酸素バリア性が変化する。酸素バリア性は、DLC膜に含まれる水素量に影響され、水素含有量が少ない方が酸素を透過させにくい。そのため、DLC膜全体を100原子%としたときの水素含有量を好ましくは40原子%以下さらに好ましくは20原子%以下とすることで、酸素の透過量が低減され、本発明のボンド磁石の耐酸化性が向上する。一方、DLC膜は、水素含有量が多くなる程、DLC膜の表面硬さが低下する傾向にある。なお、DLC膜は、水素の他、珪素、酸素、チタン、アルミニウム、クロムなどを含んでもよい。
DLC膜は、上記の非晶質炭素膜形成行程において成膜される。DLC膜は、プラズマCVD法のなどの化学蒸着(CVD)法またはスパッタリングやイオンプレーティングなどの物理蒸着(PVD)法のような一般的な真空蒸着法により成膜すればよい。特に望ましいのはCVD法であり、磁石本体の表面に凹凸があったり、磁石本体の形状が複雑形であったりする場合でも、均一なDLC膜の成膜が可能である。
なお、ボンド磁石の形状、あるいはボンド磁石を他の部材に組み付けた状態での形状が、複雑な形状である場合、ボンド磁石の表面に均一にDLC膜を成膜するには、プラズマCVD法が好適である。プラズマCVD法では、対象物の形状に応じたバイアス源を配置できるからである。たとえば、DLC膜を成膜する対象物が、後述の実施例1(図4)に示す有底円筒形状の場合、その外形に沿ったバイアス源を作製し、成膜の際には、バイアス電界を対象物の外側から内側に印加して、イオン化したガス原料を加速する。そして、対象物の内側にガス原料を誘導することにより、内周面の形状が複雑な場合であっても、内周面全面に密着性良くDLC膜を形成することができる。たとえば、内周面に底面と対向する面が存在しても、DLC膜は内周面全体に均一に成膜される。
CVD法に用いられる原料ガスは、Cの化学式で記載できる炭化水素系化合物ガスであり、xは1以上、yは2以上であればよい。たとえば、メタン、アセチレン、トルエン、アダマンタンなどを原料として用いることで、水素を含有するDLC膜が得られる。
DLC膜の膜厚に特に限定はないが、工業的には50nm〜50μmの範囲であるのが好ましい。DLC膜の膜厚が厚くなるほど、耐酸化性は向上する。なお、DLC膜の膜厚は、成膜時間で所望の厚さに調節すればよい。
本発明のボンド磁石は、磁石本体の表面(つまり樹脂層の表面)に直接形成された非晶質炭素膜を有するが、磁石本体の表面と非晶質炭素膜との間に、M−C結合、M−N−C結合、もしくはM−O−C結合を有する化合物からなる中間層を有してもよい。ここで、M、CおよびNは、それぞれ原子を表し、Mは金属または珪素、Cは炭素、Nは窒素、Oは酸素である。中間層が樹脂層と非晶質炭素膜との間に介在することで、内部応力が緩和され、樹脂層と非晶質炭素膜との密着性がさらに向上する。中間層は、Mとして珪素、チタン、アルミニウム、などを含むのが好ましい。具体的には、SiC膜、SiCN膜、SiCNO膜、TiC膜、TiCN膜、AlC膜、AlCN膜、AlCNO膜などが挙げられるが、特に好ましくは、SiC膜またはSiCN膜である。これらの中間層は、DLC膜と同様に、一般的な真空蒸着法により成膜するとよい。中間層は、密着性の点から、10nm〜1μmの膜厚で形成されるのがよい。なお、中間層の厚さは、真空蒸着により成膜するのであれば、成膜時間で所望の厚さに調節すればよい。
以上説明した本発明のボンド磁石は、好ましくは5%以下さらに好ましくは4%以下の磁束量変化率を示す。なお、「磁束量変化率」は、150℃で1000時間大気中に放置して耐久試験を行った前後の磁束量から算出される値である。耐久試験前の磁石の磁束量をφ、試験後の磁石の磁束量をφとしたとき、(φ−φ)×100/φ[%]で求められる。
以上、本発明の希土類系ボンド磁石およびその製造方法の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、本発明の希土類系ボンド磁石の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
[成形体の作製]
磁石粉末としてd−HDDR処理されたNdFeB系異方性磁石粉末(組成;Fe−12.5at%Nd−6.4at%B−0.5at%Dy−0.3at%Ga−0.2at%Nb)およびSmCo系異方性磁石粉末(組成;Co−19.6at%Fe−10.9at%Sm−7.0at%Cu−2.5at%Zr)(85体積%)と、耐熱性に優れるノボラック型エポキシ樹脂粉末(15体積%)と、を混合したコンパウンドを準備した。なお、準備したNdFeB系異方性磁石粉末の平均粒径は115μm(粗粉末)、SmCo系異方性磁石粉末の平均粒径は12μm(微粉末)であった。粗粉末と微粉末との体積比は80:20とした。NdFeB系異方性磁石粉末にDyを添加することで保磁力が向上し、耐熱性が向上する。上記SmCo系異方性磁石粉末は、Dy入りのNdFeB系異方性磁石粉末と同等の保磁力を有しており、更に、キュリー点が高いため高い耐熱性を有する。
上記コンパウンドを金型内で圧粉成形して、素形体を得た。次に、加熱磁場中にある成形装置の金型に素形体を配置し、エポキシ樹脂粉末が軟化または溶融状態(つまり粘度の低い状態)となるように金型を135℃に加熱しながら、1.3Tの磁場を印加して磁石粉末を配向させた。素形体に磁場を印加した後、磁場を保持しつつ3.3ton/cmの面圧で加圧した。その後、150℃で30分間保持してエポキシ樹脂を硬化させ、磁石粉末がエポキシ樹脂により結合された外径33mmφ、内径30mmφ、高さ25mmの円筒形の成形体を得た。
[耐久評価用試料(疑似モータ)の作製]
得られた成形体を、鋼製で略有底円筒形状のモータケースの円筒部内に圧入した。なお、本実施例では圧入するだけで成形体をケースに固定しているが、成形体をケースに接着してもよい。次に、成形体の表面(内周面および両端面)にエポキシ樹脂塗料を塗装した。塗料を塗装後125℃で40分間焼成して樹脂塗膜を形成し、磁石本体を得た。
なお、樹脂塗膜の膜厚を測定したところ、膜厚は20μmであった。膜厚の測定は、円筒形の磁石本体を中心軸に沿って半分に切断し、切断面において磁石本体の最表面から磁石粒子の表面までの最短距離を測定して得た。測定位置は、軸方向の中央部および中央部から軸方向に8mm離れた両端部の三箇所とした。中央部および両端部それぞれにおいて軸方向の1mmの範囲で、磁石本体の最表面から個々の磁石粒子の表面までの最短距離を10点測定し算術平均値を求め、さらに、三箇所での算術平均値の平均値を膜厚とした。また、磁石本体を100体積%としたときの磁石粉末の占める割合は、85体積%であって、コンパウンドにおける体積割合と同等であった。
さらに、磁石本体の内周面および両端面を含むモータケースの内側に、DLC膜を成膜した。DLC膜は、公知のプラズマCVD装置を使用し、原料ガスとしてメタン(CH)を用い、成膜時の真空度(CHのガス圧)0.2Torr(26.7Pa)、成膜温度(磁石本体の表面温度)100℃のもとで成膜を行った。1時間の成膜により膜厚1.0μmのDLC膜が形成された。
その後、着磁を行い、耐久評価用試料とした。図4に、耐久評価用試料の断面を模式的に示す。耐久評価用試料40は、略有底円筒形状のモータケース41と、モータケース41の円筒部内に圧入された磁石本体42と、を備える。磁石本体42の内周面42iおよび軸方向の両端面42eには、樹脂塗膜が形成される。さらに、モータケース41の内周面41i、樹脂塗膜が形成された磁石本体42の内周面42iおよび軸方向の両端面42eには、DLC膜が成膜されている。
すなわち、上記手順により、磁石本体の表面に樹脂塗膜およびDLC膜を備える希土類系ボンド磁石#01をもつ実施例1の耐久評価用試料を得た。なお、実施例1では、DLC膜が耐久評価用試料(モータケース)の内側全体に均一に成膜されていることが確認できた。
[比較例1]
樹脂塗膜を形成しない他は実施例1と同様の手順で、磁石本体の表面にDLC膜を備える希土類系ボンド磁石#C1をもつ耐久評価用試料を作製した。
[比較例2]
DLC膜を成膜しない他は実施例1と同様の手順で、磁石本体の表面に樹脂塗膜を備える希土類系ボンド磁石#C2をもつ耐久評価用試料を作製した。
[比較例3]
樹脂塗膜およびDLC膜のいずれも形成しない他は実施例1と同様の手順で、表面が未処理の希土類系ボンド磁石#C3をもつ耐久評価用試料を作製した。
[評価]
上記の各耐久評価用試料を、大気中150℃に1000時間放置して、耐久試験を行った。各試料を150℃のドライオーブンに入れてから、所定の時間で取り出し、室温に冷却した後、磁束計により磁束量を測定することで、各試料の耐酸化性を評価した。耐酸化性は、耐久試験前の試料の磁束量をφ、所定時間tで取り出した後の磁束量をφとしたとき、(φ−φ)×100/φ[%]で求められる磁束量変化率で評価した。結果を図5に示す。
磁石本体の表面に樹脂層もDLC膜もいずれももたない#C3では、1000時間後の磁束量は8%程度低下した。#C3の希土類系ボンド磁石では、希土類元素を含む磁石粉末が表面に表出しており、磁気特性が低下したのは、表面から酸化が進行したからである。表面に樹脂塗膜またはDLC膜をもつ#C1および#C2は、#C3よりも磁束量の低下割合が少なく耐酸化性に優れたが、磁束変化率は5%を超え、十分ではなかった。樹脂塗膜のみの#C2では、高温下での耐酸化効果が保持されなかった。また、#C3の表面にDLC膜を直接成膜した#C1では、表出する磁石粉末の表面がDLC膜で完全に覆われなかった部分が観察された。さらに、#C1では、DLC膜に割れまたは剥がれが観察され、DLC膜による酸素の遮蔽効果が十分でなかったと推測される。樹脂層とDLC膜とをともに備える#01は、磁束量の低下率が5%を大きく下回った。磁石本体の表面に表出する磁石粉末を樹脂塗膜で覆った後でDLC膜を成膜したことで、DLC膜が表面全体に均一に成膜され、高温での耐酸化性が大きく向上した。
なお、表1に、希土類系ボンド磁石の表面状態と耐久試験後(1000時間後)の磁束量変化率をまとめて示す。
Figure 0004623232

Claims (12)

  1. 希土類元素を含む磁石粉末と該磁石粉末を保持するバインダ樹脂部とからなる磁石本体と、
    磁石本体の表層を被覆する樹脂層と、
    該樹脂層上に形成された非晶質炭素膜と、
    からなることを特徴とする希土類系ボンド磁石。
  2. 前記バインダ樹脂部および前記樹脂層は、同一の樹脂材料からなる請求項1記載の希土類系ボンド磁石。
  3. 前記磁石粉末は、平均粒径の異なる磁石粗粉末と磁石微粉末とを含む請求項1または2記載の希土類系ボンド磁石。
  4. 前記磁石微粉末は、希土類−コバルト系磁石粉末である請求項3記載の希土類系ボンド磁石。
  5. 前記磁石粗粉末はネオジウム−鉄−硼素(Nd−Fe−B)系磁石粉末であ
    前記磁石微粉末はサマリウム−コバルト(Sm−Co)系磁石粉末である請求項4記載の希土類系ボンド磁石。
  6. 前記非晶質炭素膜は、炭素を主成分とし、該非晶質炭素膜全体を100原子%としたときに40原子%以下の水素を含む請求項1〜5のいずれかに記載の希土類系ボンド磁石。
  7. さらに、前記磁石本体の表面と前記非晶質炭素膜との間に、Mを金属または珪素、Cを炭素、Nを窒素、Oを酸素、としたとき、M−C、M−N−C、もしくはM−O−Cで表される結合を有する化合物からなる中間層を有する請求項1〜6のいずれかに記載の希土類系ボンド磁石。
  8. 前記中間層は、SiC膜またはSiCN膜である請求項7記載の希土類系ボンド磁石。
  9. 前記磁石本体は、前記磁石粉末と前記バインダ樹脂部とを圧縮成形した成形体からなる請求項1に記載の希土類系ボンド磁石。
  10. 前記磁石粉末は、前記磁石本体を100体積%としたときに80体積%以上である請求項9に記載の希土類系ボンド磁石。
  11. 前記樹脂層は樹脂塗膜からなる請求項9または10に記載の希土類系ボンド磁石。
  12. 前記樹脂層はスキン層である請求項1または2に記載の希土類系ボンド磁石。
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