JP4620834B2 - ボンディングシート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブル印刷回路基板用ボンディングシート、TAB(Tape Automated Bonding)用テープに使用するボンディングシート、複合リードフレーム用ボンディングシート、および積層材料等に使用されるボンディングシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高機能化、高性能化、小型化が進んでおり、それらに伴って用いられる電子部品に対する小型化、軽量化が求められてきている。そのため半導体素子パッケージ方法やそれらを実装する配線材料または配線部品も、より高密度、高機能、かつ、高性能なものが求められるようになってきた。特に、半導体パッケージ、COL(チップ・オン・リード)パッケージおよびLOC(リード・オン・チップ)パッケージ、MCM(Multi Chip Module)等の高密度実装材料や多層FPC(フレキシブル印刷回路基板)等のプリント配線板材料、さらには航空宇宙材料として好適に用いることのできる、良好な接着性を示す材料が求められている。例えばプリント配線板材料においては、高密度の実装化が進み、フレキシブル印刷回路基板の多層化要求が高まるにつれ、各層の貼り合わせに使用されるボンディングシートには一層の性能向上が望まれているが、これまでのものは接着性、耐熱性および柔軟性と加工性等に難点があるため、しばしば問題になっている。
【0003】
このような背景において、接着性、耐熱性および柔軟性と加工性の良好なボンディングシートが強く要求されている。
【0004】
従来ボンディングシート用の接着剤としては、NBR/フェノール樹脂、エポキシ・フェノール樹脂/NBR、NBR/エポキシ樹脂、エポキシ樹脂/ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂/アクリル樹脂、アクリル樹脂等が用いられていた。
【0005】
しかしこれらの接着剤には一長一短があり、例えばNBR系は、熱劣化が大きく、接着性に優れているフェノール系およびエポキシ系の接着剤は、柔軟性に劣る。柔軟性に優れているポリエステル系の接着剤は耐熱性が低い。柔軟性に優れているアクリル系の接着剤は耐熱性が低く、高温、長時間の加熱、圧着が必要であり、加工性に劣るなどの点で問題が生じており、いまだ満足できるものを見ない現状である。
【0006】
これらを解決するために、ポリイミドが検討されている。ポリイミドは、種々の有機ポリマーの中でも耐熱性に優れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野まで幅広く用いられ、接着剤としても用いられている。
【0007】
例えば、芳香族ポリイミドは、優れた耐熱性、機械特性、電気特性等により、電気電子材料に広く用いられている。しかしながら、一般的な芳香族ポリイミドは不溶不融である。そのため、溶液状で被着体に塗布する耐熱性接着剤用途等では、前駆体である溶液状のポリアミック酸溶液を被着体に塗布し、加熱等によりイミド化反応を完了させる方法が採られてきた。しかしこの方法では、イミド化を完了させるために300℃近い高温を要することや、イミド化時の縮合水の発生により、欠陥の発生等が起こる。また、他の樹脂、例えば熱硬化性樹脂とポリアミック酸溶液を混合すると、熱硬化性樹脂がポリアミック酸中のアミド基と反応する場合もあって、混合する樹脂の選択が制限される。そこで可溶性のポリイミドが種々検討されており、特開平11−071457号や特開平11−222523号公報にはシロキサン構造を有する可溶性ポリイミドが開示されている。しかしながら、これらの可溶性ポリイミドは、シロキサン含有量が多いと耐熱性が低下し、シロキサン含有量が少ないと溶解性が発現し難くなり吸水率も高いといった問題を有しており、良好な溶解性と、高耐熱性、低吸水率を併せ持つポリイミドを得ることは困難である。
【0008】
一方、前述したとおり、耐熱性の高いポリイミド系接着剤は、接着するために300℃前後の高温と高圧力を要し、接着力もそれほど高いとはいえない。
【0009】
また、従来のポリイミド系接着剤は吸水率が高く、例えば、吸水率の高いポリイミド系接着剤を使用したリードフレームを半田浴に浸漬する際、膨れ等を生じやすいといった問題を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる現状にかんがみ前記問題点を解消して接着性、耐熱性、柔軟性、加工性、および低吸水率性にすぐれたボンディングシートの提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を行ってきた結果、後述する特定のポリイミドおよびエポキシ樹脂を含む樹脂組成物からなる接着剤により上記目的を達成するボンディングシートが得られることを見い出し、本発明に至った。
【0012】
すなわち、本発明は、少なくとも接着層を包含するボンディングシートにおいて、該接着層が、ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物からなり、ここで、該ポリイミド樹脂が、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、のいずれの有機溶媒に対しても、20℃で10%以上の溶解性を示す可溶性ポリイミド樹脂であることを特徴とする、ボンディングシートを提供する。
【0013】
なお、ここでいう可溶性ポリイミド樹脂の溶解性とは、溶液100g中の溶質(可溶性ポリイミド樹脂)の量(グラム数)を百分率で表した溶解度をさす。
【0014】
可溶性ポリイミド樹脂は、ガラス転移温度が120℃以上、吸水率が2.0%以下であることが好ましい。
【0015】
そして、可溶性ポリイミド樹脂は、好ましくは、下式(1)で表されるエステル酸二無水物を含む酸二無水物成分と、ジアミン成分またはジイソシアナート成分との反応により得られるポリイミド樹脂である。
【0016】
【化6】
Figure 0004620834
(式中、Xは、
−(CH2k−、または芳香環を含む二価の基を示し、kは1〜10の整数。)
ここで、前記エステル酸二無水物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物;下式(2)が好ましい。
【0017】
【化7】
Figure 0004620834
また、可溶性ポリイミド樹脂は、好ましくは、下式(3)で表されるジアミンまたはジイソシアナートを含むジアミン成分またはジイソシアナート成分と、酸二無水物成分との反応により得られるポリイミド樹脂である。
【0018】
【化8】
Figure 0004620834
(式中、Aは、
−NH2、−NCOを示す。
式中、Yは、
−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2m−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
ここで、前記式(3)で表されるジアミンとしては1,3−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン;下式(4)が好ましく、ジイソシアナートとしては1,3−ビス(イソシアナートフェノキシ)ベンゼン;下式(5)が好ましい。
【0019】
【化9】
Figure 0004620834
【0020】
【化10】
Figure 0004620834
一方、本発明のボンディングシートを構成する接着層の樹脂組成物は、好ましくは、
イ)可溶性ポリイミド樹脂 100重量部
ロ)エポキシ樹脂 3〜100重量部
ハ)硬化促進剤または硬化剤 0.5〜 50重量部
を主成分とする。
【0021】
さらに、本発明のボンディングシートは、好ましくは、少なくとも片面に離型フィルムを有する。
【0022】
ここで、離型フィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPEN(ポリエチレンナフタレート)を主体とするフイルムが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明のボンディングシートは少なくとも接着層を包含する。この接着層は、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、のいずれの有機溶媒に対しても、20℃で10%以上の溶解性を示す可溶性ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物からなる。
【0024】
可溶性ポリイミド樹脂は、一般的なポリイミドにも適用される合成手順により製造できる。以下に代表的な合成手順を示す。
【0025】
まず、酸二無水物成分とジアミン成分とを有機溶媒中で反応させてポリアミド酸を合成する。この場合、酸二無水物成分とジアミン成分は、等モル又はほぼ等モル、好ましくは酸二無水物成分:ジアミン成分=0.98:1〜1.02:1のモル比で用い、各成分の添加順序は任意である。
【0026】
ここで、酸二無水物は下式(1)で表されるエステル酸二無水物が好ましく、エステル酸二無水物を用いて合成したポリイミド樹脂は低吸水率性を有するので、反応させる酸二無水物成分の50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特には90モル%以上用いることが好ましい。
【0027】
【化11】
Figure 0004620834
(式中、Xは、
−(CH2k−、または芳香環を含む二価の基を示し、kは1〜10の整数。)
式(1)で表されるエステル酸二無水物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、4,4’−ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、1,4−ナフタレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、1,2−エチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、1,3−トリメチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、1,4−テトラメチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、1,5−ペンタメチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、1,6−ヘキサメチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)などが好ましく、これらの1種を、または2種以上を組み合わせて酸二無水物成分の一部または全部として用いることができる。
【0028】
上記のエステル酸二無水物のうち特に式(2);
【0029】
【化12】
Figure 0004620834
で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(以下ESDAと表す。)を用いると低吸水率性に加えて溶媒に対する溶解性や加工特性や耐熱性においてバランスがとれたポリイミド樹脂が得られるため特に好ましい。
【0030】
一方、酸二無水物成分と反応させるジアミンは、下式(3)で表されるジアミンが好ましく(但しこの場合の置換基Aは、NH2である。)、これらの1種を、または2種以上を組み合わせてジアミン成分として用いることができる。
【0031】
【化13】
Figure 0004620834
(式中、Aは、
−NH2、−NCOを示す。
式中、Yは、
−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2m−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
式(3)で表されるジアミンを用いて合成したポリイミド樹脂は、有機溶媒に対する良好な溶解性を示すので、反応させるジアミン成分の50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特には90モル%以上が好ましく用いられる。なお、式(3)において、複数個のYは各繰り返し単位間で同一であっても異なっていても良く、各ベンゼン環には、メチル基やエチル基などの炭化水素基やBrやClなどのハロゲン基が導入されていても良い。
【0032】
式(3)のジアミンのうち、1,3−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン;式(4)を用いたポリイミド樹脂は、より良好な溶解性を示し、反応させるジアミン成分の50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特には90モル%以上が好ましく用いられる。
【0033】
【化14】
Figure 0004620834
更に、メタ位にアミノ基を有する1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いると、パラ位にアミノ基を有する1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いる場合よりも更に良好な溶解性を示すポリイミドが得られるので、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンは特に好ましいジアミン成分である。
【0034】
ポリアミド酸の合成に用いる有機溶媒としては、一般的にはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nーメチルー2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、フェノール、クレゾール、クロロフェノール等の非プロトン系極性溶媒または、フェノール系溶媒が挙げられ、これらを単独又は2種以上の混合溶媒として用いることもできる。更にこれらの極性溶媒とともにアセトン、トルエン、ベンゼン等のポリアミド酸の非溶媒との混合溶媒も用いることができる。
【0035】
反応温度は80℃以下、好ましくは0〜50℃である。反応時間は30分〜50時間で任意に設定できる。反応が進行するにつれてポリアミド酸が生成し、反応液の粘度が上昇する。
【0036】
ポリイミドはポリアミド酸を脱水閉環して得られる。脱水閉環は熱的な方法によっても化学的な方法によっても行うことができる。熱的脱水閉環はポリアミド酸の溶液を加熱して行っても良いし、ポリアミド酸溶液をガラス板、金属板、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のフィルム状の支持体に流延又は塗布し、80℃〜300℃で熱処理して行っても良い。またテフロンコート等の離型処理を施した容器に直接ポリアミド酸溶液を入れ、減圧下で加熱乾燥させ、ポリイミドを得ることもできる。加熱時間は処理量や加熱温度により異なるが、一般には最高温度に達してから1分〜5時間の範囲が好ましい。
【0037】
化学的に閉環する方法では上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と必要に応じて触媒量の3級アミンを加え、熱的に脱水閉環する方法と同様な加熱処理を行なって、目的のポリイミドを得ることができる。上記脱水剤としては一般的には無水酢酸、無水プロピオン酸等の酸無水物が使用される。また、上記3級アミンとしてはピリジン、イソキノリン、トリメチルアミン、イミダゾール、ピコリン等が挙げられる。
【0038】
本発明の可溶性ポリイミド樹脂を得る他の方法として、有機溶媒中または有機溶媒の非存在下で、酸二無水物成分とジイソシアナート成分とを反応させる方法が挙げられる。この方法によれば、ポリアミド酸を経由せずに直接ポリイミドを得ることが出来る。
【0039】
ここで、好ましい酸二無水物としては、上述したジアミン成分との反応に好ましく用いられる酸二無水物が全て当てはまる。
【0040】
一方、酸二無水物成分と反応させるジイソシアナートは、前記式(3)で表されるジイソシアナートが好ましく(但しこの場合の置換基Aは、NCOである。)、これらの1種を、または2種以上を組み合わせてジイソシアナート成分として用いることができる。
【0041】
式(3)で表されるジイソシアナートを用いて合成したポリイミド樹脂は、有機溶媒に対する良好な溶解性を示すので、反応させるジイソシアナート成分の50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特には90モル%以上が好ましく用いられる。なお、式(3)において、複数個のYは各繰り返し単位間で同一であっても異なっていても良く、各ベンゼン環には、メチル基やエチル基などの炭化水素基やBrやClなどのハロゲン基が導入されていても良い。
【0042】
式(3)のジイソシアナートのうち、1,3−ビス(イソシアナートフェノキシ)ベンゼン;式(5)を用いたポリイミド樹脂は、より良好な溶解性を示し、反応させるジアミン成分の50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特には90モル%以上が好ましく用いられる。
【0043】
【化15】
Figure 0004620834
更に、メタ位にイソシアナート基を有する1,3−ビス(3−イソシアナートフェノキシ)ベンゼンを用いると、パラ位にイソシアナート基を有する1,3−ビス(4−イソシアナートフェノキシ)ベンゼンを用いる場合よりも更に良好な溶解性を示すポリイミドが得られるので、1,3−ビス(3−イソシアナートフェノキシ)ベンゼンは特に好ましいジイソシアナート成分である。
【0044】
以上説明した合成手順によりにN,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、のいずれの有機溶媒に対しても、20℃で10%以上の溶解性を示す可溶性ポリイミド樹脂が得られる。
【0045】
上記の可溶性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂組成物からなる接着層を有するボンディングシートを、電子材料分野等の接着剤として用いる場合、ポリイミドの吸水率は2.0%以下が好ましいが、より好ましくは1.5%以下、特に好ましくは1.0%以下である。このように低い吸水率の可溶性ポリイミド樹脂を使用すれば誘電特性が良好な電子回路基板材料が得やすい等の理由による。また、ガラス転移温度は120℃以上が好ましいが、より好ましくは150℃以上、特に好ましくは160℃以上である。特に240℃前後の半田リフロー炉を通す基板材料に用いる場合には、160℃以上のガラス転移温度は重要である。
【0046】
更に、上記の可溶性ポリイミド樹脂が、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、のいずれの有機溶媒に対しても、20℃で10%以上の溶解性を示すことはを本発明のボンディングシートを作製する上で好ましいが、コストや生産効率、作業環境等の点から溶解性は15%以上がより好ましく、20%以上は特に好ましい。
【0047】
本発明のボンディングシートの接着層を構成する樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック樹脂等のグリシジルエーテル型、環状脂肪族エポキシ樹脂、芳香族型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等を単独または2種以上を混合して用いることができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828,834,1001,1002,1003,1004,1005,1007,1010,1100L、等)、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート5050,5051,5051H等)、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコートESCN―220L、220F、220H、220HH、180H65、等)、ノボラック型(油化シェルエポキシ製1032H60、日本化薬社製EPPN−502H、等)、ナフタレンアラルキルノボラック型(新日鐵化学社製ESN−375、ESN−185、等)、ビフェノール型(油化シェルエポキシ社製YX4000H、等)、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
更に、本発明のボンディングシートの接着層を構成する樹脂組成物に硬化促進剤または硬化剤を添加することは好ましい。
【0049】
硬化促進剤としては、イミダゾール系化合物、例えば2−アルキルイミダゾール、2−アルキル−4−メチルイミダゾール、2−アルキル−4−エチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−アルキルイミダゾール(アルキル基の炭素数は1〜4が好ましい)、2−フェニルイミダゾール、2,4−ジフェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等がある。他の硬化促進剤としては、酸無水物、例えば無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水トリメリット酸等がある。更に他の硬化促進剤としては、アミン系物質、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシレンジアミン、ジアミンフェニルメタン等が挙げられる。これらは、単独もしくは2種以上を混合して用いることができる。
【0050】
硬化剤としては、例えば、3,3’−DDS(3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン)、4,4’−DDS(4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン)、等を含む市販のものは全て使用可能で、特に限定されない。
【0051】
なお、本発明のボンディングシートの接着層を構成する樹脂組成物は、好ましくは、下記の主成分からなる。
イ)可溶性ポリイミド樹脂 100重量部
ロ)エポキシ樹脂 3〜100重量部
ハ)硬化促進剤または硬化剤 0.5〜 50重量部
より好ましくは、以下の通りである。
イ)可溶性ポリイミド樹脂 100重量部
ロ)エポキシ樹脂 5〜 50重量部
ハ)硬化促進剤または硬化剤 1〜 20重量部
特に好ましくは、以下の通りである。
イ)可溶性ポリイミド樹脂 100重量部
ロ)エポキシ樹脂 8〜 30重量部
ハ)硬化促進剤または硬化剤 2〜 15重量部
本発明は、上記イ)、ロ)、ハ)を主成分とする樹脂組成物からなる接着層によって、最も好ましく所期の目的効果を達成する。上記組成の範囲外では、次のような不都合が生じるおそれがある。すなわち、
ロ)成分のエポキシ樹脂が3重量部未満では、接着性が低下し、100重量部を越えると、耐熱性が低下するおそれがある。
【0052】
ハ)成分の硬化促進剤または硬化剤が、0.5重量部未満では、エポキシ樹脂の硬化が進まず、接着性が低下し、50重量部を越えると、耐熱性が低下するおそれがある。
【0053】
本発明のボンディングシートの製造方法は、特に限定されない。
【0054】
前記樹脂組成物を溶媒に溶解させ、支持体上に流延または塗布し、加熱を行って溶媒を除去する方法が代表的であるが、可溶性ポリイミド樹脂に対応するポリアミド酸とエポキシ樹脂およびその他の添加剤を溶液状態で支持体上に流延または塗布し、加熱を行って溶媒の乾燥とイミド化を行ってもよい。いずれにせよ、最適な加熱温度と加熱時間は樹脂組成によって異なるので、種々の加熱温度と加熱時間を組み合わせた実験を行って条件を求めれば良い。
【0055】
支持体上に流延または塗布する方法に制限は無い。従来公知のコンマコーター、ダイコーター、ロールコーター、ナイフコーター、リバースコーター、グラビアコーター、ブレードコーター、スピンコーター等の塗布装置を使用して流延または塗布ができる。流延または塗布の厚みは、乾燥後の接着層厚みで3〜100μmが好ましい。
【0056】
支持体としては、金属ベルト、金属ドラム、プラスチックフィルム等が用いられる。プラスチックフィルムを支持体にする場合には、接着層を乾燥したのちに支持体より剥がし取らずに、そのまま巻き取ることも可能である。この場合、プラスチックフィルムは、本発明のボンディングシートにおいてコア層又は離型フィルム層を構成する。
【0057】
プラスチックフィルムがコア層を構成する場合は、ポリイミドフィルムが好ましい。また、離型フィルムを構成する場合には、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPEN(ポリエチレンナフタレート)を主体とするフイルムが好ましい。
【0058】
また、支持体より引き剥がす方法を採用する場合、単層のフィルム状接着剤が得られる。この場合は、フィルム状接着剤を、例えば2枚の離型フィルムの間に貼り合わせ、離型フィルム/接着剤/離型フィルムの3枚重ねの構成のボンディングシートとすることもできる。作製方法は、例えばバッチ式でシート状に製造することもできるし、例えば連続式でロール状に積層物を巻き取って製造することもできる。
【0059】
離型フィルムとフィルム状接着剤の積層方法は、特に限定は無いが、熱プレス法、真空プレス法、オートクレーブプレス法、熱ロールプレス法、寸動プレス等が、挙げられる。工業的には、長尺の連続加工が可能な熱ロールプレス法と寸動プレス法が好ましい。
【0060】
【実施例】
次に実施例と比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各例中の部数および%は全て重量による。
【0061】
はじめに、合成例1〜9を示し、ポリイミドの合成比較例1〜3を示す。その後、実施例について、説明する。
【0062】
実施例における物性の測定方法は次の通りである。
(a)溶解性
有機溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフランを準備し、各々の有機溶媒80gにポリイミド20gを加えて20℃で充分に攪拌後、ポリイミドが完全に溶解しているか否かを目視で調べた。
(b)ガラス転移温度
島津製作所 DSC CELL SCC−41示差走査熱量計(DSC)を使用し、昇温速度10℃/分の条件で、吸熱開始温度を測定した。この吸熱開始温度をガラス転移温度とした。ガラス転移温度が高いほど耐熱性に優れる。
(c)吸水率
吸水率は、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にポリイミド溶液をキャストし、100℃×30分加熱乾燥させた後、PETフィルムを除去し、ピン枠に固定、さらに170℃×30分加熱乾燥させ、ポリイミドシート(25μm)とし、その後はASTM D−570に準拠し、150℃、30分乾燥後重量を測定し、蒸留水中に24時間(20℃、60%RH環境下)浸漬後、表面に付着した水を拭き取り、重量を算出した。
吸水率(%)=[(浸漬後重量−乾燥時重量)/乾燥時重量]×100
(d)剥離強度
剥離強度は、JISC6481に準処して行った。接着剤を銅箔の粗面と向き合わせて接着させ、銅箔/接着剤/銅箔の構成で熱プレスした後、接着剤を硬化させた。このサンプル(銅箔/接着剤/銅箔の構成)を使用し、5mm幅のサンプルを90°方向に50mm/minの速度で銅箔を引きはがして剥離強度を測定した。
(e)半田耐熱性
接着剤を銅箔の粗面と向き合わせて接着させ、銅箔/接着剤/銅箔の構成で熱プレスした後、接着剤を硬化させた。このサンプル(銅箔/接着剤/銅箔の構成)を常態(20℃、60%Rh、24時間)で保存した後、このサンプルを、260℃の半田浴に10秒間浸漬し、外観をチェックし、フクレ(膨れ)等の観測を行った。
【0063】
(合成例1) 容量500mlのガラス製フラスコに64.3g(0.1487mol)の3,3’−ビス(アミノフェノキシフェニル)スルフォン:
【0064】
【化16】
Figure 0004620834
及びN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと表す)280gをとり、撹拌した。ジアミン溶解後、25℃、窒素雰囲気下でESDA85.7g(0.1487mol)を粘度に注目しながら徐々に添加し、粘度1500poise(25℃)のポリアミド酸溶液を得た。
【0065】
このポリアミド酸溶液にDMF150g、β−ピコリン35g、無水酢酸60gを加え1時間撹拌した後、さらに100℃の温度雰囲気下で1時間撹拌し、イミド化させた。その後、高速で撹拌したメタノール中にこの溶液を少しずつ滴下した。メタノール中に析出した糸状のポリイミドを100℃で30分乾燥後、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行い、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミドを得た。ガラス転移温度は180℃、吸水率は0.9%であった。得られたポリイミドのDMF、1,4―ジオキサン(以下ジオキサンと表す)、1,3−ジオキソラン(以下ジオキソランと表す)、テトラヒドロフラン(以下THFと表す)のそれぞれに対する溶解性を調べたところ20%以上の溶解性を示した。
【0066】
(合成例2) ジアミン成分を4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン:
【0067】
【化17】
Figure 0004620834
にする以外は合成例1と同様にしてポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は230℃、吸水率は0.8%であった。
【0068】
(合成例3) ジアミン成分を4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチル エチリデン)]ビスアニリン:
【0069】
【化18】
Figure 0004620834
にする以外は合成例1と同様にして、ポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は210℃、吸水率は0.9%であった。
【0070】
(合成例4) 実施例1で得たポリアミド酸を減圧下、200℃で加熱することにより、ポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は180℃、吸水率は0.9%であった。
【0071】
(合成例5) 500mlのガラス製フラスコにDMF280gをとり、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート:
【0072】
【化19】
Figure 0004620834
及びESDAを0.1487molずつ加え撹拌した。
撹拌溶液をテフロンコートしたバットにいれ、真空オーブン中200℃、3時間加熱乾燥させ、ポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は200℃、吸水率は0.8%であった。
【0073】
(合成例6) ジアミン成分を3、3’−ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン:
【0074】
【化20】
Figure 0004620834
0.1338mol及びα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(APPS)0.0149molとする以外は実施例1と同様にポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は130℃、吸水率は1.4%であった。
【0075】
(合成例7) 容量500mlのガラス製フラスコに43.5g(0.1487mol)の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン:
【0076】
【化21】
Figure 0004620834
及びN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと表す)201gをとり、撹拌した。ジアミン溶解後、25℃、窒素雰囲気下でESDA64.3g(0.1487mol)を粘度に注目しながら徐々に添加し、粘度1500poise(25℃)のポリアミド酸溶液を得た。
このポリアミド酸溶液にDMF150g、β−ピコリン35g、無水酢酸60gを加え1時間撹拌した後、さらに100℃の温度雰囲気下で1時間撹拌し、イミド化させた。その後、高速で撹拌したメタノール中にこの溶液を少しずつ滴下した。メタノール中に析出した糸状のポリイミドを100℃で30分乾燥後、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行い、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミドを得た。ガラス転移温度は160℃、吸水率は0.9%であった。得られたポリイミドのDMF、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン(以下ジオキサンと表す)、テトラヒドロフラン(以下THFと表す)のそれぞれに対する溶解性を調べたところ20%以上の溶解性を示した。
【0077】
(合成例8) 合成例7で得たポリアミド酸を減圧下、200℃で加熱することにより、ポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は160℃、吸水率は0.9%であった。
【0078】
(合成例9) 500mlのガラス製フラスコにDMF201gをとり、1,3−ビス(3−イソシアナートフェノキシ)ベンゼン:
【0079】
【化22】
Figure 0004620834
及びESDAを0.1487molずつ加え撹拌した。
撹拌溶液をテフロンコートしたバットにいれ、真空オーブン中200℃、3時間加熱乾燥させ、ポリイミドを得た。得られたポリイミドは前記いずれの有機溶媒にも20%以上の溶解性を示し、ガラス転移温度は160℃、吸水率は0.9%であった。
【0080】
(比較合成例1) ESDAをビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)に変えるほかは実施例1と同様にしてポリイミドを得た。得られたポリイミドは、DMF、ジオキサン、ジオキソラン、THFに不溶であった。
【0081】
(比較合成例2) ジアミン成分を4,4’−ジアミノジフェニルエーテルに変更する以外は実施例1と同様にポリイミドを得た。得られたポリイミドは、DMF、ジオキサン、ジオキソラン、THFに不溶であった。
【0082】
(比較合成例3) 容量500mlのガラス製フラスコにDMF280gに3、3’−ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン(以下、BAPP−Mという)0.1338mol及びα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(APPS)0.01487molを仕込み窒素雰囲気下で撹拌溶解する。さらに溶液を氷水で冷やしつつ、かつフラスコ内の雰囲気を窒素置換しながら撹拌しながらBPDA 0.1487molを粘度に注目しながら徐々に添加した。粘度が1000poiseに達したところでBPDAの添加をやめポリアミド酸重合体溶液を得た。
【0083】
このポリアミド酸溶液にDMF150g、β−ピコリン35g、無水酢酸60gを加え1時間撹拌した後、さらに100℃下で1時間撹拌し、イミド化させた。その後、高速で撹拌したメタノール中にこの溶液を少しづつ垂らした。メタノール中に析出した糸状のポリイミドを100℃で30分乾燥後、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行い、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。得られたポリイミドはDMF、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、THFに不溶であった。
【0084】
(実施例1〜19および比較例1〜4)
第1表〜第3表に示すとおり、ポリイミド、エポキシ樹脂、および硬化促進剤または硬化剤の混合物を、記載の溶媒で作製し、接着剤を作製した。
【0085】
次いでこれら各接着剤溶液を乾燥後の塗布厚さが、記載の25μm〜50μmの厚みにになるように、100μmのポリエチレンテレフタレートフイルムに塗布し、40℃×2分乾燥させ引き剥がした後、ピン枠に固定し、120℃×5分、170℃×3分、加熱乾燥し溶剤を除去した。これに25μm〜50μmの離型フィルム(PETまたはPEN)を熱プレスにより、温度140℃×圧力10kg/cm2×3分で圧着積層し、ボンディングシートを作製した。
【0086】
次に、このボンディングシートの物性を測定するために、離型フィルムを取り除いた接着剤シートを、18μmの電解銅箔の粗面と積層し、温度200℃×圧力30kg/cm2×5分で圧着積層し、積層フィルムを作製し、接着剤層を170℃×3時間硬化させることによって、接着剤からなる積層フィルムを作製した。
【0087】
このようにして得られた積層フイルムの特性は第1表および第2表に示すとおりであり、第3表に示した比較例からみても本発明のボンディングシートを用いたものが、すぐれた接着性、半田耐熱特性をもつことがわかる。
【0088】
【表1】
Figure 0004620834
【0089】
【表2】
Figure 0004620834
【0090】
【表3】
Figure 0004620834
【0091】
【発明の効果】
本発明により接着性、半田耐熱性にすぐれたボンディングシートの提供が可能になった。本発明のボンディングシートは、使用される可溶性ポリイミド樹脂が、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソランやTHFのような低沸点溶媒に固形分濃度10%以上溶解するため、塗膜や接着剤としての加工性に優れる。また、使用される可溶性ポリイミド樹脂のガラス転移温度が高く低吸水率であるため、本発明のボンディングシートは、接着剤、複合材料、電気電子材料等の分野での応用が可能で、具体的にはプリント配線基板、フレキシブル配線基板、テープキャリア、半導体集積回路素子等の電子部品の接着剤、接着フィルムとして、また、アルミ、鉄、セラミック、繊維、フィラー等の接着剤、結束剤として使用され得る。

Claims (7)

  1. 少なくとも接着層を包含するボンディングシートにおいて、該接着層が、下記(i)、(ii)および(iii):
    (i)ポリイミド樹脂
    (ii)エポキシ樹脂
    (iii)硬化促進剤または硬化剤
    を含有する樹脂組成物からなり、ここで、該ポリイミド樹脂が、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、のいずれの有機溶媒に対しても、20℃で10%以上の溶解性を示す可溶性ポリイミド樹脂であり、
    該可溶性ポリイミド樹脂が、下式(1)で表されるエステル酸二無水物を含む酸二無水物成分と、ジアミン成分またはジイソシアナート成分との反応により得られるポリイミド樹脂であり、
    前記ジアミン成分は、下式(3)で表されるジアミンを含むジアミン成分であり、前記ジイソシアナート成分は、下式(3)で表されるジイソシアナートまたは4,4´−ジフェニルメタンジイソシアナートを含むジイソシアナート成分であることを特徴とする、ボンディングシート。
    Figure 0004620834
    (式中、Xは、−(CH −、または芳香環を含む二価の基を示し、kは1〜10の整数。)
    Figure 0004620834
    (式中、Aは、−NH 、−NCOを示す。式中、Yは、−C(=O)−、−SO −、−O−、−S−、−(CH −、−NHCO−、−C(CH −、−C(CF −、−C(=O)O−、または結合を示す。mおよびnは1以上5以下の整数である。)
  2. 可溶性ポリイミド樹脂のガラス転移温度が120℃以上、吸水率が2.0%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のボンディングシート。
  3. 可溶性ポリイミド樹脂が、下式()で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物を含む酸二無水物成分と、前記ジアミン成分または前記ジイソシアナート成分との反応により得られるポリイミド樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載のボンディングシート。
    Figure 0004620834
  4. 可溶性ポリイミド樹脂が、下式(4)で表される1,3−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼンまたは下式()で表される1,3−ビス(イソシアナートフェノキシ)ベンゼンを含むジアミン成分またはジイソシアナート成分と、前記酸二無水物成分との反応により得られるポリイミド樹脂であることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載のボンディングシート。
    Figure 0004620834
    Figure 0004620834
  5. 接着層を構成する樹脂組成物の主成分が、
    イ)可溶性ポリイミド樹脂 100重量部
    ロ)エポキシ樹脂 3〜100重量部
    ハ)硬化促進剤または硬化剤 0.5〜50重量部
    である請求項1ないしのいずれか1項に記載のボンディングシート。
  6. 少なくとも片面に離型フィルムを有する、請求項1ないしのいずれか1項に記載のボンディングシート。
  7. 離型フイルムが、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPEN(ポリエチレンナフタレート)を主体とする離型フイルムであることを特徴とする、請求項6記載のボンディングシート。
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