JP4619841B2 - コンクリート舗設における舗設機械の移送方法および移送装置 - Google Patents
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ところで、前記コンクリート舗設においては、1つの舗設レーンのコンクリート舗設が終了する毎に、次の舗設レーンの舗設起点まで前記コンクリート舗装機械(舗設機械)を移動させねばならない。この場合、舗設レーンに沿って設置した舗設用レール上を走行しながらコンクリート舗設をする舗設機械では路面上を走行することができないので、従来は、1つの舗設レーンの舗設終点で舗設を終了した舗設機械を移動式クレーンで吊り上げて前記1つの舗設レーンから撤去し、次の舗設レーンの舗設起点まで移動し、該舗設レーンの舗設用レール上に設置する。次の舗設レーンが相当に離れている場合は、特許文献2に記載されているように、前記舗設機械をそのまま、または一旦分解して大きなクレーンで運搬車両に積み込んで舗設起点付近まで運搬して、そこで前記クレーンを用いて舗設機械をそのまま、または再組立を行って舗設起点の案内レール上に設置する。
すなわち、請求項1に係るコンクリート舗設における舗設機械の移送方法は、舗設レーンに沿って舗設起点から舗設終点まで複数の舗設機械が順次同一方向へ走行しながらコンクリートを舗設する作業を繰り返して複数の舗設レーンのコンクリート舗設を行う場合に、1つの舗設レーンの舗設終点で舗設を終了した各舗設機械を次の舗設レーンの舗設起点に移送する舗設機械の移送方法において、
前記各舗設機械を、先に舗設を終了したものから順に1つの舗設レーンの舗設終点側から台車式の移送装置に積み込んで仮置き用舗設レーンまで移動させ、一旦、該仮置き用舗設レーンにその出口側から搬入して舗設作業順と逆の順序に並べ、しかる後に、仮置き用舗設レーンに並べた舗設機械を、搬入順と逆の順序で該仮置き用舗設レーンの出口側から前記移送装置に積み込んで次の舗設レーンまで移動させ、該次の舗設レーンにその舗設終点側から搬入して舗設起点まで移動させることを特徴としている。
平面視四角形状のフレームに配置した走行車輪を駆動装置によって回転させることにより走行する台車と、前記舗設レーンに沿って設置された一対の舗設用レール間の間隔に合わせた間隔を有して前記フレーム上に平行に設置した一対の搭載レールと、該各搭載レールの一端部に延長して設けられ、先端部が前記舗設用レールに連絡可能な積込レールとを備えていることを特徴としている。
すなわち、請求項1に係るコンクリート舗設における舗設機械の移送方法によれば、1つの舗設レーンで舗設を終了した舗設機械を、舗設終点で順次台車式の移送装置に積み込んで仮置き用舗設レーンに移動して待機させておき、最後の舗設機械が舗設を終了したときに、舗設順と逆の順序で各舗設機械を前記移送装置によって次の舗設レーンの舗設終点に搬入し、各舗設機械を自走させて舗設起点まで移動させることにより、各舗設機械を次の舗設レーンに舗設順に整列させることができる。
したがって、舗設に用いる複数の舗設機械を分解し、またはそのままで移動式クレーンで吊り上げ、1つの舗設レーンの舗設終点側から次の舗設レーンの舗設起点まで移動させて再組立をしたり、舗設終点でクレーンで運搬車両に積み込んだ舗設機械を、舗設起点まで運搬した後にクレーンで運搬車両から降ろすといった作業を必要としないので、クレーン作業に伴う玉掛け作業も不要であり、舗設機械の移送作業を安全に、かつ極めて効率的に行うことができる。また、舗設機械を一時待機させるための仮置き用舗設レーンを、各舗設レーンで兼用できるので、仮置き用舗設レーンを専用に設ける必要がなく、用地を効率的に活用することができる。
図1〜図4において、1は本発明の一実施の形態に係るコンクリート舗設における舗設機械の移送装置である。この舗設機械の移送装置1は、平面視で四角形状をしたフレーム2に配置した走行車輪3を駆動装置4によって回転させることにより移動する台車5と、前記フレーム2上に間隔をあけて平行に設置した一対の搭載レール6,6と、該各搭載レール6,6の一端部(図1、図2で右端部)に延長して設けられた積込レール7,7とを備えている。
前記各横フレーム材11,11は、右側の走行車輪3の位置より所定距離だけ内側(図1、図2で左側)に寄った位置までは上面が水平面部11a,11aとして形成され、該位置から一端部にわたり、一端部側に行くにしたがって低くなるように傾斜した傾斜面部11b,11bとして形成されている。そして、前記搭載レール6,6は前記横フレーム材11,11の上面に沿って固定されており、同様に水平面部6aと傾斜面部6bとを有している。
なお、前記積込レール7とピン25には、ブラケット23,23間で積込レール7がピン25の軸方向に大きく移動するのを制限(若干の遊びは許容する)する半円環状の規制部材25a,25aが固着されている。
前記各積込レール7,7の先端側には、該積込レール7,7と前記舗設用レールR2,R2との段差を解消するために、前記傾斜面7aの延長面上に整合して舗設用レールR2の上面に連続する傾斜面29aを設けた補助レール29,29が、前記舗設用レールR2,R2に設置されて接続されるようになっている。前記各補助レール29,29の両端部の下部には、前記舗設用レールR2,R2に跨って補助レール29,29を舗設用レールR2,R2に係合させる係止部材30,30が固定されている。
図9において、Sは空港エプロン等の広い面積を有するコンクリート舗装をすべき舗設領域である。該舗設領域Sは、コンクリート舗装を行う舗設機械の舗設幅に合わせた幅を有し、図9で左右方向に延長されて複数の平行に整列された舗設レーンs(s1,s2,s3,・・・sn)に分割され、各舗設レーンs1〜snは、例えば、舗設レーンs1から順に1つおきに、最後の舗設レーンsnに向けてコンクリート舗装の施工(コンクリート舗設)が行われ、舗設済みの舗設レーンsのコンクリートが固まった時点で、未舗設の舗設レーンsの舗設を行うようになっている。
先ず、作業者が前記移送装置1のステップ19に乗って操作盤20を操作して、駆動装置4を作動させることにより、舗設が行われている1つの舗設レーンs3における舗設終点b側の端部位置まで前記移送装置1を走行させて移動させ、その積込レール7,7の一端部を案内レールR2,R2上に載せると共に、補助レール29,29を案内レールR2,R2上に載せて積込レール7,7の先端部に接続させた(積込レール7,7を案内レールR2,R2に掛け渡した)状態とする。そして、舗設を終了して舗設終点bに先行して到着した舗設機械M1を移動装置1の搭載レール6,6上へイ矢方向に自走させて積み込む(図10(a)参照)。
なお、最後に1つの舗設レーンs3から移送装置1に積み込まれた舗設機械M5は、仮置き用舗設レーンs7に搬入せずに、次の舗設レーンs5に直接搬入してもよい。
そのため、舗設に用いる複数の舗設機械M1〜M5を分解し、またはそのままで移動式クレーンで吊り上げ、1つの舗設レーンs3の舗設終点b側から次の舗設レーンs5の舗設起点aまで移動させて再組立をしたり、舗設終点bでクレーンで運搬車両に積み込んだ舗設機械M1〜M5を、舗設起点aまで運搬した後にクレーンで運搬車両から降ろすといった作業を必要としないので、クレーン作業に伴う玉掛け作業も不要であり、舗設機械M1〜M5の移送作業を安全に、かつ極めて効率的に行うことができる。
また、舗設機械M1〜M5を一時待機させるための仮置き用舗設レーンを、各舗設レーンで兼用できるので、仮置き用舗設レーンを専用に設ける必要がなく、用地を効率的に活用することができる。
また、前記搭載レール6,6の一端側部分と積込レール7,7の上面は、搭載レール6,6側の一端部側が高く積込レール7,7の先端部側が低くなるように連続した傾斜面に形成されて前記舗設レーンsの案内レールR2,R2の上面に連絡可能とされた構成とされているので、案内レールR2,R2に対して移送装置1の搭載レール6,6が高く段差がついている場合であっても、舗設機械M1〜M5の案内レールR2,R2から移送装置1への積み込みと移送装置1から案内レールR2,R2への搬入とを円滑、容易に行うことができる。
2 フレーム
3 走行車輪
4 駆動装置
5 台車
6 搭載レール
7 積込レール
29補助レール
a 舗設起点
b 舗設終点
M1〜M5 舗設機械
S 舗設領域
s、s1〜sn 舗設レーン
R1 案内レール
R2 案内レール(舗設用レール)
Claims (5)
- 舗設レーンに沿って舗設起点から舗設終点まで複数の舗設機械が順次同一方向へ走行しながらコンクリートを舗設する作業を繰り返して複数の舗設レーンのコンクリート舗設を行う場合に、1つの舗設レーンの舗設終点で舗設を終了した各舗設機械を次の舗設レーンの舗設起点に移送する舗設機械の移送方法において、
前記各舗設機械を、先に舗設を終了したものから順に1つの舗設レーンの舗設終点側から台車式の移送装置に積み込んで仮置き用舗設レーンまで移動させ、一旦、該仮置き用舗設レーンにその出口側から搬入して舗設作業順と逆の順序に並べ、しかる後に、仮置き用舗設レーンに並べた舗設機械を、搬入順と逆の順序で該仮置き用舗設レーンの出口側から前記移送装置に積み込んで次の舗設レーンまで移動させ、該次の舗設レーンにその舗設終点側から搬入して舗設起点まで移動させることを特徴とするコンクリート舗設における舗設機械の移送方法。 - 複数の舗設レーンにコンクリートを舗設する舗設機械を、1つの舗設レーンでの舗設が終了した後に、他の舗設レーンに移動させる際に使用する舗設機械の移送装置であって、
平面視四角形状のフレームに配置した走行車輪を駆動装置によって回転させることにより走行する台車と、前記舗設レーンに沿って設置された一対の舗設用レール間の間隔に合わせた間隔を有して前記フレーム上に平行に設置した一対の搭載レールと、該各搭載レールの一端部に延長して設けられ、先端部が前記舗設用レールに連絡可能な積込レールとを備えていることを特徴とするコンクリート舗設における舗設機械の移送装置。 - 前記走行車輪は案内レール上に乗って走行する車輪であって、前記各搭載レールは前記走行車輪の走行方向に直交して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート舗設における舗設機械の移送装置。
- 前記搭載レールの一端側部分と積込レールの上面は、搭載レールの一端部側が高く積込レールの先端部側が低くなるように連続した傾斜面に形成されて前記舗設用レールの上面に連絡可能とされていることを特徴とする請求項2または3に記載のコンクリート舗設における舗設機械の移送装置。
- 前記積込レールは、基端部が前記搭載レールの一端部に上下方向に回動、固定可能に支持されると共に、先端部に積込レールを前記舗設用レールに係合させる係止部材が設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のコンクリート舗設における舗設機械の移送装置。
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