JP4618183B2 - Dc−dcコンバータおよびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は,DC入力を受けてこれと異なるDC出力を負荷に供給するDC−DCコンバータ回路に関する。さらに詳細には,スイッチング素子の両端電圧がゼロとなるタイミングでスイッチング動作を行う自然転流方式において大電流時の損失の低減を図ったDC−DCコンバータ回路およびその制御方法に関するものである。
従来から,スイッチング素子のオンタイミングを制御することで確実にゼロ電圧スイッチングを行わせるDC−DCコンバータが提案されている(例えば特許文献1)。この種のDC−DCコンバータは,インダクタとキャパシタとスイッチング素子とを有している。それらの接続により昇圧型,降圧型等の種類に分類される。従来の昇圧型のDC−DCコンバータの基本構成の1例を図15に示す。この構成では,基本的にはスイッチング素子Swのオンオフにより,入力電圧Vinを変換した出力電圧Voutを得る。
このDC−DCコンバータは,スイッチング素子Swの両端電圧Vx,インダクタLの電流ILについて,図16のような波形を示す。ここで,スイッチング素子Swがオンである間は,共振用キャパシタCrにより電圧Vxの上昇が抑えられる。これによりゼロ電圧オフスイッチングを実現している(toff )。そして,スイッチングオフ後に共振用キャパシタCrからインダクタLに電流を逆流させることにより(図16中の矢印R),電圧Vxを低下させている。これによりゼロ電圧オンスイッチングを実現している(ton)。これが自然転流方式によるソフトスイッチングであり,昇圧型以外の他の種類のDC−DCコンバータでも同様に実現できる。
特開2002−209377号公報
しかしながら前記した従来のDC−DCコンバータには,次のような問題点があった。大電流用途(100A程度またはそれ以上)の場合に電流損失が大きいことと,構成素子のサイズを大きくしておく必要があることである。その理由は,図16に示した電流ILの波形が,ゼロクロスする三角波であることによる。ゼロクロスとは,三角波形の下端付近が横軸(IL=0)と交差していることである。これは,ソフトスイッチングを実現するためには電流が逆流する期間(矢印R)が必要であることによる。
そのため,電流ILの波形の振幅は,電流ILの平均値IL(avr)の2倍以上必要である。このために,電流オーバーヘッド分が大きい。電流ILの最大値も大きい。電流損失は電流ILの最大値にほぼ依存するので,大電流用途の場合には電流損失が大きくなってしまうのである。また,電流ILの最大値が大きいことから,スイッチオフ期間に電流を受け止める共振用キャパシタCrは大容量のものでなければならない。大容量の共振用キャパシタCrには多くの電荷が蓄積されるので,逆流電流も多く必要とする。このためさらに電流ILの振幅を増大させる方向に作用する。むろんインダクタLも,大電流に対応した大型のものである必要がある。
本発明は,前記した従来のDC−DCコンバータが有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,電流オーバーヘッド分が小さく,小さな体格で大電流に対応でき損失も少ないDC−DCコンバータおよびその制御方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明のDC−DCコンバータは,並列に配置され,各々が,インダクタと,インダクタの一端に接続されたキャパシタと,インダクタとキャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部を有し,負荷への出力を検知し,その検知結果に基づいて,複数の入力変換部のうち実際に出力を行うものを決定するようになっている。
そして本発明のDC−DCコンバータの制御方法では,並列に配置され,各々が,インダクタと,インダクタの一端に接続されたキャパシタと,インダクタとキャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部を有するDC−DCコンバータにおいて,負荷への出力を検知し,その検知結果に基づいて,複数の入力変換部のうち実際に出力を行うものを決定する。
これにより,1つの入力変換部当たりの出力負担を軽減し,電流オーバーヘッド分を小さくしている。そしてこのことにより,損失を減少させるとともに,小さな体格で大電流に対応できるようにしている。
本発明のDC−DCコンバータはさらに出力負荷の変動に対して,入力変換部ごとのスイッチング素子のオンオフタイミングを,負荷を増やす場合にはオン時間とオフ時間とをともに長くし,負荷を減らす場合にはオン時間とオフ時間とをともに短くするように決定するオンオフタイミング設定部と,オンオフタイミング設定部での決定に従って,入力変換部ごとのスイッチング素子へ操作信号を出力するドライバと,オンオフタイミング設定部で決定されたオンオフタイミングに基づいて負荷への出力を検出する出力検出部と,出力検出部の検出結果に基づいて,複数の入力変換部のうち実際に出力を行うものを決定する駆動列設定部とを有しており,駆動列設定部は,負荷への出力がより小さいときにはより少ない数の入力変換部による出力を決定し,負荷への出力がより大きいときにはより多い数の入力変換部による出力を決定するものであり,オンオフタイミング設定部は,駆動列設定部で出力すると決定された入力変換部についてのみ,スイッチング素子のオンオフタイミングを決定するものである。
また,本発明のDC−DCコンバータの制御方法では,負荷への出力の検知結果に基づいて入力変換部ごとのスイッチング素子のオンオフタイミングを決定し,決定されたオンオフタイミングに従って入力変換部ごとのスイッチング素子へ操作信号を出力し,決定されたオンオフタイミングに基づいて負荷への出力を検出し,検出された負荷への出力に基づいて,複数の入力変換部のうち実際に出力を行うものを決定するとともに,負荷への出力がより小さいときには,実際に出力を行う入力変換部の数をより少なくし,負荷への出力がより大きいときには,実際に出力を行う入力変換部の数をより多くし,実際に出力を行うと決定された入力変換部についてのみ,スイッチング素子のオンオフタイミングを決定する。
すなわち,負荷への出力に応じて,高負荷であれば多数の入力変換部で,低負荷であれば少数の入力変換部で出力を行うのである。これにより,電流オーバーヘッドの抑制と,駆動周波数の過度な高周波化の抑制とを両立させている。ここにおいて,負荷への出力の検出を,電流検知ではなく,オンオフタイミングに基づいて行っている。このため,出力検出のための損失がほとんどない。
本発明の別のDC−DCコンバータは,並列に配置され,各々が,インダクタと,インダクタの一端に接続されたキャパシタと,インダクタとキャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部と,負荷への出力に基づいて,複数の入力変換部におけるスイッチング素子のオン時間を決定するオン時間決定部と,オン時間決定部での決定に従って,複数の入力変換部の1つであるマスタ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力するマスタドライバと,オン時間決定部が決定したオン時間に基づいて,複数の入力変換部のうちマスタ以外のものであるスレーブ入力変換部の各々における,マスタ入力変換部のオンオフ動作に対する位相差を算出する位相差算出回路と,位相差算出回路が算出した位相差に基づいて,各スレーブ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力するスレーブドライバとを有している。
これに対応するDC−DCコンバータの制御方法では,並列に配置され,各々が,インダクタと,インダクタの一端に接続されたキャパシタと,インダクタとキャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部を有するDC−DCコンバータにおいて,負荷への出力に基づいて,複数の入力変換部におけるスイッチング素子のオン時間を決定し,決定されたオン時間に従って,複数の入力変換部の1つであるマスタ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力し,決定されたオン時間に基づいて,複数の入力変換部のうちマスタ以外のものであるスレーブ入力変換部の各々における,マスタ入力変換部のオンオフ動作に対する位相差を算出し,算出された位相差に基づいて,各スレーブ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力する。
このように,複数の入力変換部にマスタスレーブの概念を割り付けている。これにより,各入力変換部が基本的に同一の周波数で動作するようにしている。こうして,回路内に多様な周波数が共存することを防止している。
この場合のDC−DCコンバータではさらに,オン時間決定部へのオン時間決定指示信号を出力するとともに,それより高い頻度で位相差算出回路への位相差算出指示信号を出力する指示信号出力部を有し,オン時間決定部は,指示信号出力部からオン時間決定指示信号を受けたときにのみオン時間の変更を行うものであり,位相差算出回路は,指示信号出力部から位相差算出指示信号を受けたときにのみ位相差の変更を行うものであることが望ましい。
すなわち,スレーブ入力変換部における位相差の変更を,マスタ入力変換部におけるオン時間の変更よりも高い頻度で行うのである。これにより,マスタにおけるオン時間制御とスレーブにおける位相差制御との間で齟齬が生じることを防止している。
本発明によれば,電流オーバーヘッド分が小さく,小さな体格で大電流に対応でき損失も少ないDC−DCコンバータおよびその制御方法が提供されている。さらに,動作周波数の一律化により動作を安定化させている。
以下,本発明を具体化した最良の形態に係るDC−DCコンバータについて,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1の形態]
本形態のDC−DCコンバータは,図1に示すように構成されている。図1のDC−DCコンバータは基本的に,多数の要素コンバータE1,E2,…,Exを並列に配置してなるものである。以下,各要素コンバータE1,E2,…,Exを区別しない場合には,添え数字を省いて「要素コンバータE」ということがある。各要素コンバータEに対しては,直流の入力電圧Vinが入力されるようになっている。図1のDC−DCコンバータの出力側には,負荷Wと並列に平滑用キャパシタCが配置されている。
要素コンバータE1は,インダクタL1,スイッチング素子SW1,共振用キャパシタCr1,ダイオードD1を有している。インダクタL1の一端は入力側に接続されている。インダクタL1の出力側にはダイオードD1が順方向に配置されている。インダクタL1とダイオードD1との間のノードには,スイッチング素子SW1の一端および共振用キャパシタCr1の一端が接続されている。これらの他端はともに接地されている。他の各要素コンバータE2〜Exも,要素コンバータE1と同様に構成されている。よってそれらの構成素子についても,要素コンバータ間での区別を考慮せずに,添え数字を省いてインダクタL,スイッチング素子SWなどと記載することがある。今後の説明で登場する構成や信号等についても同様とする。なお,素子や配線の寄生容量を共振用キャパシタCrとして用いてもよい。
図1のDC−DCコンバータには,要素コンバータE1,E2,…,Exの他に,制御部1が設けられている。制御部1は,各要素コンバータE中のスイッチング素子SWをコントロールするものである。このため制御部1には,入力電圧Vinおよび出力電圧Vout が入力されるようになっている。また,各要素コンバータEにおけるスイッチング素子SWの両端間電圧V1,V2,…,Vxの入力をも受けるようになっている。そして,各スイッチング素子SWのゲート電極に対して,制御電圧VG1,VG2,…,VGxを出力するのである。
制御部1の内容を図2に示す。制御部1には,各要素コンバータEに対応して,ON/OFFタイミング設定回路Ts1,Ts2,…,TsxおよびドライバDr1,Dr2,…,Drxが設けられている。各ON/OFFタイミング設定回路Tsは,入力電圧Vinと,出力電圧Vout と,対応する要素コンバータEにおける電圧Vの入力を受け,対応するドライバDrを駆動する。そしてドライバDrは,対応するスイッチング素子SWのゲート電極へ向けて制御電圧VGを出力するのである。
制御部1にはこの他,ON時間検出部2と,駆動列設定回路3とが設けられている。ON時間検出部2は,負荷Wへ出力している電流を,各要素コンバータEにおけるオン時間の長さによって検出するブロックである。駆動列設定回路3は,ON時間検出部2の検出結果に基づいて,要素コンバータE1,E2,…,Exのうち実際に駆動するものを決定するブロックである。
このDC−DCコンバータでは基本的に,各要素コンバータEがそれぞれ自然転流方式のDC−DCコンバータとしての機能を発揮する。すなわち,各要素コンバータEがそれぞれ,入力電圧Vinをスイッチング素子SWのオンオフにより変換した出力電圧Vout を出力する。そして負荷Wへ給供される電流は,各要素コンバータEからの出力電流の合計となる。
ここにおいて,各要素コンバータEにおけるスイッチング素子SWのオン時間は,出力電圧Vout が所望の値になるように,各ON/OFFタイミング設定回路Tsにより設定される。それは次の理由による。本形態のような自然転流方式では,インダクタ電流ILの波形は,最小値付近でゼロクロスする三角波となる。その最小値は,インダクタLのインダクタンスと共振用キャパシタCrの静電容量とで決まる一定値となる。
ここで,インダクタ電流の増分ΔIは次式で表される。
ΔI = (Vin・Ton)/L
式中のLはインダクタLのインダクタンスであり,Tonはスイッチング素子SWのオン時間である。これより,電流増分ΔIはスイッチング素子SWのオン時間に比例する。インダクタ電流ILの最小値をゼロとみなすと,インダクタ電流ILはゼロから増加することになる。そうすると増分ΔIは電流波形の振幅である。電流波形の振幅ΔIは,平均電流値(図3および図4中のIL(avr))の2倍ということになる。つまり電流波形の振幅はスイッチング素子SWのオン時間に比例するのである。電流振幅ΔIは出力電流に比例するので結局,出力電流値自体がオン時間に比例するのである。よって,オン時間の調整により負荷Wへの供給電流を調整できるのである。
なお,オン時間が長いとオフ時間も長い。オン時間が長いということはインダクタ電流ILの最大値が大きく,これが最小値に戻るまでに長い時間がかかるからである。よってスイッチングの周波数は一定せず,低負荷であるほど高周波となる。
各ON/OFFタイミング設定回路Tsは具体的には,出力負荷の変動に対して,スイッチング素子SWのオンからオフまでの時間(以下,オン時間という)を次のように調整して対処する。すなわち,負荷(出力電流)を増やす場合には,図4に示すようにオン時間を長くする。この場合,最大電流値が大きいことから,スイッチング素子SWのオフ時間(オフからオンまでの時間)も長くなる。一方,負荷を減らす場合には,図3に示すようにオン時間を短くする。この場合,最大電流値が小さいことから,スイッチング素子SWのオフ時間も短くなる。そして各ドライバDrは,対応するON/OFFタイミング設定回路Tsでのオン時間の設定に従って制御電圧VGを出力する。
ここで各ON/OFFタイミング設定回路Tsにおけるオン時間の設定の状況が,ON時間検出部2によりモニタされている。これにより,負荷Wへの出力を検出している。出力は前述のようにオン時間に依存するので,オン時間のモニタリングにより負荷Wへの供給電流を検出できるのである。
そしてその検出結果は,駆動列設定回路3に伝えられる。これにより駆動列設定回路3は,負荷Wへの出力に応じて,要素コンバータE1,E2,…,Exのうち実際に駆動するものを決定する。例えば要素コンバータEの総数が3である場合には,出力が小さい状況(例えば100W以下)であれば要素コンバータE1のみを駆動することに決定する。出力が中くらいの状況(例えば100W以上200W以下)であれば要素コンバータE1,E2を駆動することに決定する。出力が大きい状況(例えば200W以上)であればすべての要素コンバータEを駆動することに決定する。そのしきい値はあらかじめ定めておく。
要素コンバータEの個数がもっと多ければより精細な決定ができる。あるいはより広範囲な出力に対応できる。なお,駆動すべき要素コンバータEの個数がその総数より少ない場合に具体的にどの要素コンバータEを駆動するかについては,あらかじめ定めておけばよい。
この決定に従い,各ON/OFFタイミング設定回路Tsが,オン時間を設定する。すなわち,駆動しないと決定された要素コンバータEのON/OFFタイミング設定回路Tsはオン時間の設定を行わず,駆動すると決定された要素コンバータEのON/OFFタイミング設定回路Tsはオン時間の設定を行う。また,駆動すると決定された要素コンバータEが複数ある場合には,オン時間の設定に位相差が設けられる。これにより,駆動される各要素コンバータEの電流波形が時間的に均等に分散して配置されるようにする。かくして,各ドライバDrがそれぞれのタイミングに従い,制御電圧VGを出力する。
これにより得られる各要素コンバータEのインダクタ電流ILを図5に示す。図5は,要素コンバータEの個数が4以上でありその中の4つが駆動されている状況における電流波形を示している。この状況では,4つの要素コンバータE1〜4のインダクタ電流IL1〜4の間に,4分の1周期の位相差がある。各インダクタ電流ILの波形は,基本的に図16の下段に示した従来の単独型DC−DCコンバータにおける電流波形と同様であるが,縦軸スケールが小さいものとなっている。
例えば,12Vの入力電圧Vinから,本形態の4並列構成のDC−DCコンバータで42Vの出力電圧Vout および720Wの出力電力を得る場合を考える。各要素コンバータEにおけるインダクタLのインダクタンスが300nHであり,共振用キャパシタCrの静電容量が30nFであることとする。すると,個々のインダクタ電流ILの波形は,最大値ILmax=42A,最小値ILmin=−10A,周波数525kHzの三角波となる。このとき,スイッチング素子SW1〜4およびダイオードD1〜4で発生する損失の合計は15Wで,4つのインダクタLの合計体格としては6,000mm3程度で十分である。平滑用キャパシタCの容量としては50μF程度でよい。
これに対し,単独型DC−DCコンバータ(図15)で同等の出力を得ようとすると,共振用キャパシタCrの静電容量は120nFが必要である。そしてインダクタ電流ILの波形は,最大値ILmax=148A,最小値ILmin=−20A,周波数165kHzの三角波となる。この場合には,スイッチング素子SWおよびダイオードDで発生する損失の合計は29Wで,インダクタLの必要な合計体格は16,000mm3である。平滑用キャパシタCの容量としては600μF程度が必要である。これより本形態の並列型DC−DCコンバータでは,単独型DC−DCコンバータに比して,損失の低減およびインダクタ等の小型化が達成されていることがわかる。
本形態のDC−DCコンバータは,多数の要素コンバータEを並列に配置した構成により,単独の大サイズコンバータと比較して,次のような利点を有している。まず,個々の要素コンバータEの電流負担が小さい。すなわち,各要素コンバータEにおけるインダクタ電流ILの絶対値が小さくて済む。このため,共振用キャパシタCrの容量が小さくてもゼロ電圧スイッチングに支障がない。また,インダクタ電流ILが小さいということは,逆流時(図16の矢印R)に入力側へ戻す電荷量も小さくてよいということである。このことから,逆流電流の絶対値が小さくて済み,個々のインダクタ電流の電流オーバーヘッド分を抑制できる。また,要素コンバータE間で位相をずらすことにより,平滑用キャパシタCの容量も小さくできる。
本形態のDC−DCコンバータではまた,負荷Wへの供給電流に応じて,実際に駆動する要素コンバータEの個数を変更することにしている。このため,出力状況に応じた適切な数の要素コンバータEにより負荷Wへの電力供給を行うことができる。すなわち,低出力の場合には少ない数の要素コンバータEのみが駆動される。これにより,1つの要素コンバータE当たりの出力をある程度確保し,ソフトスイッチングの周波数が過度に上昇するのを防いでいる。その一方で高出力の場合には多くの要素コンバータEが駆動される。これにより,1つの要素コンバータE当たりの出力負担が過大になるのを防いでいる。
さらにここにおいて,負荷Wへの供給電流の検出を前述のようにオン時間のモニタリングにより行っている。このため,電流自体を検出する場合と比較して,低損失かつ高精度,低コストである。抵抗器により電流を検出する場合にはジュール損失が避けられないからである。また,ホール素子により電流を検出する場合には精度や信頼性,コストの面で問題があるからである。
図1に示したのは昇圧型のDC−DCコンバータに本発明を適用した例であるが,降圧型あるいは反転型のDC−DCコンバータにも本発明の適用が可能である。図6に降圧型の例を,図7に反転型の例を,それぞれ示す。むろんこれらにおいても,上記と同様の効果が得られる。
[第2の形態]
本形態のDC−DCコンバータは,図8に示すように構成されている。このDC−DCコンバータは,多数の要素コンバータEm,Es1〜Esxを並列に配置したものである点では,第1の形態のものと共通する。図8では,インダクタとキャパシタとによるフィルタを入力側および出力側の双方に備えた例を示している。
また,図8における要素コンバータEm,Es1〜Esxは,いずれも,図9に示すように構成されている。これは,図1のDC−DCコンバータの要素コンバータEにおけるダイオードDをトランジスタによるスイッチング素子SWBで置き換えたものである。図中ではその制御信号であるゲート電圧をVGBで示している。図9中のスイッチング素子SWAは,図1中のスイッチング素子SWと同等のものである。図中ではその制御信号であるゲート電圧をVGAで示している。
この構成でスイッチング素子SWBは,基本的に,スイッチング素子SWAのオンオフと逆向きに操作される。これにより,ダイオードを用いた場合と同等の機能を果たすようにされている。図9の構成の方が整流のための損失は少ない。ダイオードの順方向抵抗よりトランジスタのオン抵抗の方が小さいからである。ただしこのことは必須ではない。
以下の説明では,図9中の構成要素について,要素コンバータEmのものであれば添え字「m」を,要素コンバータEs1〜Esxのものであれば添え字「s」を付して表記することがある。また,要素コンバータEs1〜Esxを個別に区別して指し示す場合には,その番号を添え数字として付すことがある。逆に,要素コンバータEs1〜Esxを区別せずに,添え数字を省略して単に要素コンバータEsと記すことがある。
本形態の第1の形態に対する主たる相違点は,マスタ・スレーブの概念が導入されていることである。すなわち図8のDC−DCコンバータでは,複数の要素コンバータの1つであるEmがマスタであり,残りのEsはすべてスレーブである。すなわち,図8のDC−DCコンバータでは,マスタ要素コンバータEmとスレーブ要素コンバータEsとに異なる役割を与えている。具体的には,マスタ要素コンバータEmは,位相の基準およびオン時間の決定の役割を有する。そして,スレーブ要素コンバータEsは,マスタ要素コンバータEmの動作に対し一定の位相差で動作する。
このために図8の回路中の制御部2は,図10に示すように構成されている。図10の制御部2には,マスタ要素コンバータEm用として,タイミング決定回路21mとソフトスイッチング制御回路22mとが設けられている。また,スレーブ要素コンバータEs用として,位相差算出回路20s,タイミング決定回路21s,ソフトスイッチング制御回路22sが設けられている。位相差算出回路20s,タイミング決定回路21s,ソフトスイッチング制御回路22sは,スレーブ要素コンバータEs1〜Esxのそれぞれに対し1組ずつ設けられている。
マスタ用のタイミング決定回路21mは,DC−DCコンバータ全体としての出力電圧Vout に基づいて,スイッチング素子SWAのオン時間の幅T1を決定する。図11に示すようにこれは,スイッチング素子SWAの両端電圧Vがゼロに維持されたままインダクタ電流ILが増加していく時間である。これが長いほど,得られる出力電圧Vout が高くなる。出力電圧Voutをモニタすることにより,時間幅T1を調整して目標の出力電圧Vout を得るのである。すなわち,出力電圧Voutが目標値より低い場合には時間幅T1を大きくし,出力電圧Vout が目標値より高い場合には時間幅T1を小さくするのである。言い替えると,必要な負荷が増えた場合には時間幅T1を大きくし,必要な負荷が減った場合には時間幅T1を小さくするのである。これにより,必要な負荷に応じて動作周波数も変化する。
ソフトスイッチング制御回路22mは,決定された時間幅T1に基づいて,要素コンバータEmのスイッチング素子SWAm,SWBmへの操作信号であるゲート電圧VGAm,VGBmを出力するドライバである。具体的には,図11中の時間幅T1の間はスイッチング素子SWAがオンとされ,スイッチング素子SWBがオフとされる。時間幅T1が経過したところでスイッチング素子SWAがオフされる。スイッチング素子SWAの両端電圧Vが上がりきるとスイッチング素子SWBがオンされる。その後,オフ時間の終わりの時点で両端電圧Vがゼロになるようにスイッチング素子SWBがオフされる。そして両端電圧Vがゼロになったところでスイッチング素子SWAがオンされ,次サイクルのオン時間が始まる。
スレーブ用の位相差算出回路20sは,スレーブ要素コンバータEsにおける動作の,マスタ要素コンバータEmの動作に対する位相差を算出する。基本的には,スレーブ要素コンバータEsの実働個数に応じて,その時点での動作周期に対して各要素コンバータの動作波形が均等に配置されるように位相差が決定される。つまり位相差は,その時点での動作周期に対する比率として決定される。このため,負荷の変動により動作周期が変化すると,位相差の実時間も変化する。このことが,各位相差算出回路20s1〜20sxのそれぞれにおいて,該当するスレーブ要素コンバータEsのために行われる。
スレーブ用のタイミング決定回路21sは,該当するスレーブ要素コンバータEsにおけるスイッチング素子SWAs,SWBsのオンオフ操作のタイミングを決定する。具体的には,マスタにおけるスイッチング素子SWAm,SWBmの操作タイミングを基準とし,これを遅延させたタイミングとする。その遅延量は当然,前段の位相差算出回路20s1で算出された位相差である。スレーブ用のソフトスイッチング制御回路22sは,前段のタイミング決定回路21sで決定されたタイミングに基づき,該当するスレーブ要素コンバータEsのスイッチング素子SWAs,SWBsへの操作信号であるゲート電圧VGAs,VGBsを出力するドライバである。これにより各スレーブ要素コンバータEsは,マスタ要素コンバータEmの動作周波数と共通の周波数で動作する。
これによる図8のDC−DCコンバータ全体の動作は,図12のグラフのように表される。図12は,各要素コンバータEm,Esにおけるインダクタ電流ILの波形のタイミング関係を示している。図12では,マスタのインダクタ電流ILmの波形に対して,各スレーブのインダクタ電流ILs1,ILs2,……がそれぞれの位相差φ1,φ2,……を持った波形を示している。
このDC−DCコンバータでは,オン時間幅T1はマスタが決定し,各スレーブはそれに従うことになる。このため,各要素コンバータの実際の出力には各々の構成素子(インダクタ,キャパシタ等)の製造ばらつきが反映される。よって,各要素コンバータはまちまちの出力を行うことになる。例えば,マスタ要素コンバータEmが100W,スレーブ要素コンバータEs1が90W,スレーブ要素コンバータEs2が110W,……といった具合である。しかしマスタにおけるオン時間幅T1の決定により,トータルとしての出力制御がなされる。マスタではトータルの出力電圧Vout に基づいてオン時間幅T1を決定しているからである。
このように各要素コンバータ間に出力のばらつきがあっても,よほど大きなばらつきでない限り,負荷側から見れば特に問題はない。トータルの出力電圧Vout はマスタにより制御されているからである。つまり,個々の要素コンバータごとにそれぞれ出力制御を行う必要はない。また,このように各要素コンバータ間に出力のばらつきがあっても,スイッチング周波数は共通である。スイッチング周波数はマスタのオン時間幅T1の設定により決定され,各スレーブはその周波数に従うからである。このため,回路内に多様な周波数が共存することがない。
逆に,マスタスレーブの概念をなくすと,回路内に多様な周波数が共存することになる。この場合には各要素コンバータがそれぞれ独自にオン時間幅T1を設定することになり,これには各々の構成素子の製造ばらつきが反映されるからである。
各要素コンバータ間におけるスイッチング周波数がまちまちであると,次のような弊害が予想される。すなわち,各要素コンバータの動作間の位相差が安定しないのである。このため,最初に適切に位相差を設けて動作を分散させておいても,動作の繰り返しにより位相差が変わってしまう。このため最悪のケースでは,すべての要素コンバータが同じタイミングで動作することもあり得る。こうなるとリップルが大きいので,入出力のフィルタとして大容量のものが必要である。本形態では,マスタスレーブの概念を採用することにより,このような弊害を防止しているのである。
[第3の形態]
本形態のDC−DCコンバータの全体構成は,図8に示した第2の形態と同じである。第2の形態に対する本形態の違いは,制御部にある。本形態のDC−DCコンバータは,図10の制御部4に代えて,図13の制御部5を備えたものである。図13の制御部5は,図10の制御部4にスケジューラ23を追加したものである。スケジューラ23は,所定のタイミングで指示信号m,指示信号sを出力するものである。指示信号mは,マスタのタイミング決定回路21mに対しオン時間幅T1の調整を指示する信号である。指示信号sは,スレーブの位相差算出回路20sに対し位相差の調整を指示する信号である。
本形態では,マスタのタイミング決定回路21mにおけるオン時間幅T1の調整は,指示信号mを受けたときにのみ行われる。それ以外のときにはオン時間幅T1は固定である。同様に,スレーブの位相差算出回路20sにおける位相差の調整は,指示信号sを受けたときにのみ行われる。それ以外のときには位相差は固定である。
そしてスケジューラ23における指示信号mの発生頻度は,図14に示すように,指示信号sの発生頻度より低い。そのため,オン時間幅T1の調整は,位相差の調整と比較して,たまにしか実施されない。
このようにすることの利点は,次のような問題への対処にある。図8に示したマスタスレーブ型の並列DC−DCコンバータでは,前述のようにマスタは電圧制御,スレーブは位相差制御と役割が分かれており,それぞれ独立に調整を行う。そのために動作状況によっては,マスタとスレーブとで調整動作に齟齬が生じることがある。例えば,マスタが出力を絞る向きの調整(例.オン時間幅T1の短縮)をしているのにスレーブは逆に出力を増やす向きの調整(例.スイッチング素子SWAsのオフタイミングの位相差の増加)が行われることがある。その逆もあり得る。このような状況では,トータル出力に発振が生じる可能性がある。そうなると,所望の制御ができず適切な出力が得られないことがある。
その一方で,この種のDC−DCコンバータの主たる用途である車載アクチュエータ用途を考えると,次のことがいえる。すなわち,車載アクチュエータ用途では一般に,負荷へ供給すべき電力の変動速度は,ソフトスイッチングの周期(図12等のグラフにおける波形の周期)に比して非常に遅い。このため,電力変動への対処,すなわちオン時間幅T1の調整は,位相差の調整に比して,少ない頻度で実施すれば十分なのである。
よって,図14に示した指示信号mおよび指示信号sの発生頻度の関係で,十分に車載アクチュエータ用途に対応できる。そして,このように両指示信号の発生頻度を異ならせることで,オン時間幅T1の調整と位相差の調整とが同時に行われる確率が著しく低くなっている。これにより,前述したマスタスレーブ間の調整動作の齟齬が生じにくいのである。
以上詳細に説明したように本実施の形態に係るDC−DCコンバータでは,多数の要素コンバータを並列にした構成により,電流オーバーヘッドを抑制し,キャパシタやインダクタを小型化させている。また,出力に応じて適切な個数の要素コンバータを実際に駆動することにしている。また,そのための出力電流の検出をオン時間のモニタリングにより行うことにより,検出のための損失を低減させている。さらに,多数の要素コンバータの1つをマスタとして残りをスレーブとすることにより,出力制御と位相制御を分離させている。また,出力制御の頻度を位相制御の頻度より下げることにより,動作を安定させている。かくして,個々の要素コンバータでソフトスイッチングを行いつつ,位相差を保ちながら周波数可変を行うDC−DCコンバータとしている。これにより,低損失,低体格,かつ動作の安定性にすぐれたDC−DCコンバータが実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示であり,本発明を何ら限定するものではない。よって本発明は当然に,その趣旨から逸脱することなく種々の改良・変形が可能である。例えば,第1の形態に限らず第2,第3の形態においても,降圧型や反転型のDC−DCコンバータへの適用が可能である。また,逆に第1の形態においても,ダイオードをトランジスタによるスイッチング素子で置き換えることができる。また,入出力のフィルタの構成についても,いずれの形態のものでも他の形態に適用可能である。また,制御部中の各制御ブロックについては,いかなる具体的構成でもよい。アナログ,デジタルのいずれでもよい。
第1の形態に係る昇圧型のDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。 図1のDC−DCコンバータにおける制御部を示すブロック図である。 図1の要素コンバータにおける大負荷時の電流波形図である。 図1の要素コンバータにおける小負荷時の電流波形図である。 図1のDC−DCコンバータにおける電流の波形図(4並列構成の場合)である。 第1の形態に係る降圧型のDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。 第1の形態に係る反転型のDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。 第2の形態に係るDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。 図8のDC−DCコンバータにおける要素コンバータの構成を示す回路図である。 図8のDC−DCコンバータにおける制御部を示すブロック図である。 図9の要素コンバータにおける動作波形図である。 図8のDC−DCコンバータにおける電流の波形図である。 図8のDC−DCコンバータにおける制御部の別の例を示すブロック図である。 図13のスケジューラにおける指示信号の発生頻度を示すタイミング図である。 従来のDC−DCコンバータの回路図である。 図15のDC−DCコンバータにおける電圧および電流の波形図である。
符号の説明
Cr,Cr1〜Crx 共振用キャパシタ
Dr1〜Drx ドライバ
E1〜Ex 要素コンバータ
Em 要素コンバータ(マスタ)
Es1〜Esx 要素コンバータ(スレーブ)
L,L1〜Lx インダクタ
Ts1〜Tsx オンオフタイミング設定回路
SWA,SW1〜SWx スイッチング素子
1,4,5 制御部
2 オン時間検出部
3 駆動列設定回路
21m タイミング決定回路(マスタ)
22m ソフトスイッチング制御回路(マスタ)
20s1,20s2 位相差算出回路
21s1,21s2 タイミング決定回路(スレーブ)
22s1,22s2 ソフトスイッチング制御回路(スレーブ)
23 スケジューラ

Claims (6)

  1. 並列に配置され,各々が,インダクタと,前記インダクタの一端に接続されたキャパシタと,前記インダクタと前記キャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部と
    出力負荷の変動に対して,入力変換部ごとのスイッチング素子のオンオフタイミングを,負荷を増やす場合にはオン時間とオフ時間とをともに長くし,負荷を減らす場合にはオン時間とオフ時間とをともに短くするように決定するオンオフタイミング設定部と,
    前記オンオフタイミング設定部での決定に従って,入力変換部ごとのスイッチング素子へ操作信号を出力するドライバと,
    前記オンオフタイミング設定部で決定されたオンオフタイミングに基づいて負荷への出力を検出する出力検出部と,
    前記出力検出部の検出結果に基づいて,前記複数の入力変換部のうち実際に出力を行うものを決定する駆動列設定部とを有し,
    前記駆動列設定部は,負荷への出力がより小さいときにはより少ない数の入力変換部による出力を決定し,負荷への出力がより大きいときにはより多い数の入力変換部による出力を決定するものであり,
    前記オンオフタイミング設定部は,前記駆動列設定部で出力すると決定された入力変換部についてのみ,スイッチング素子のオンオフタイミングを決定するものであることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 並列に配置され,各々が,インダクタと,前記インダクタの一端に接続されたキャパシタと,前記インダクタと前記キャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部と,
    負荷への出力に基づいて,前記複数の入力変換部におけるスイッチング素子のオン時間を決定するオン時間決定部と,
    前記オン時間決定部での決定に従って,前記複数の入力変換部の1つであるマスタ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力するマスタドライバと,
    前記オン時間決定部が決定したオン時間に基づいて,前記複数の入力変換部のうちマスタ以外のものであるスレーブ入力変換部の各々における,前記マスタ入力変換部のオンオフ動作に対する位相差を算出する位相差算出回路と,
    前記位相差算出回路が算出した位相差に基づいて,各スレーブ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力するスレーブドライバとを有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  3. 請求項2に記載のDC−DCコンバータにおいて,
    前記オン時間決定部へのオン時間決定指示信号を出力するとともに,それより高い頻度で前記位相差算出回路への位相差算出指示信号を出力する指示信号出力部を有し,
    前記オン時間決定部は,前記指示信号出力部からオン時間決定指示信号を受けたときにのみオン時間の変更を行うものであり,
    前記位相差算出回路は,前記指示信号出力部から位相差算出指示信号を受けたときにのみ位相差の変更を行うものであることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  4. 並列に配置され,各々が,インダクタと,前記インダクタの一端に接続されたキャパシタと,前記インダクタと前記キャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部を有するDC−DCコンバータの制御方法において
    出力負荷の変動に対して,入力変換部ごとのスイッチング素子のオンオフタイミングを,負荷を増やす場合にはオン時間とオフ時間とをともに長くし,負荷を減らす場合にはオン時間とオフ時間とをともに短くするように決定し,
    決定されたオンオフタイミングに従って入力変換部ごとのスイッチング素子へ操作信号を出力し,
    決定されたオンオフタイミングに基づいて負荷への出力を検出し,
    検出された負荷への出力に基づいて,前記複数の入力変換部のうち実際に出力を行うものを決定するとともに,負荷への出力がより小さいときには,実際に出力を行う入力変換部の数をより少なくし,負荷への出力がより大きいときには,実際に出力を行う入力変換部の数をより多くし,
    実際に出力を行うと決定された入力変換部についてのみ,スイッチング素子のオンオフタイミングを決定することを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法。
  5. 並列に配置され,各々が,インダクタと,前記インダクタの一端に接続されたキャパシタと,前記インダクタと前記キャパシタとの間のノードに一端が接続されたスイッチング素子および整流素子とを備えた複数の入力変換部を有するDC−DCコンバータの制御方法において,
    負荷への出力に基づいて,前記複数の入力変換部におけるスイッチング素子のオン時間を決定し,
    決定されたオン時間に従って,前記複数の入力変換部の1つであるマスタ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力し,
    決定されたオン時間に基づいて,前記複数の入力変換部のうちマスタ以外のものであるスレーブ入力変換部の各々における,前記マスタ入力変換部のオンオフ動作に対する位相差を算出し,
    算出された位相差に基づいて,各スレーブ入力変換部に対しスイッチング素子の操作信号を出力することを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法。
  6. 請求項5に記載のDC−DCコンバータの制御方法において,
    スレーブ入力変換部における位相差の変更を,マスタ入力変換部におけるオン時間の変更よりも高い頻度で行うことを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法。
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