JP4617855B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭やオフィス、レストラン、工場などで使用される誘導加熱装置に関するものであり、干渉音を抑制可能としたものである。
従来、この種の誘導加熱装置において、複数台の誘導加熱手段が近接設置された場合、各誘導加熱手段の加熱コイルがそれぞれ異なる周波数で駆動される際に干渉音が発生する。これを抑制するために、複数の加熱コイルを同じ周波数で駆動するようにした技術(例えば、特許文献1参照)や、複数の加熱コイルの駆動周波数差が可聴周波数以下または以上となるように設定する技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開2002−8840号公報 特開2004−37775号公報
しかしながら、前記従来の構成では、いずれも誘導加熱装置におけるインバータ回路または昇圧回路による高周波電力制御と、力率改善回路による高調波電流抑制とを同時に行う際に、それぞれの回路に内蔵される磁性体を有する複数のインダクタ、すなわち複数の加熱コイルまたは防磁コア材近傍に設置されたインダクタにそれぞれの回路の動作周波数に基づいた周波数の電流が流れると、複数のインダクタの駆動周波数差に基づいて発生する干渉音を抑制することができないという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、インバータ回路と昇圧回路と力率改善回路に内蔵される複数のインダクタの駆動周波数差に基づいて発生する干渉音を抑制する、または聞こえなくすることを可能とした誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善する力率改善回路と、前記力率改
善回路の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって前記力率改善回路の出力以上の電圧に昇圧する昇圧回路と、前記昇圧回路の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路と、前記力率改善回路、前記昇圧回路及び前記インバータ回路にそれぞれ内蔵される磁性体を有するインダクタとを備え、前記インバータ回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作周期数N回、動作させた後、動作周期T’で動作周期数N’回、動作させて、前記インバータ回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返し、前記昇圧回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作させた後、動作周期T ’で動作させて、前記昇圧回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返し、前記力率改善回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作させた後、動作周期T ’で動作させて、前記力率改善回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返すことにより、可聴周期以下の所定周期Ta(ただし、Ta=T・N+T’・N’)毎に、前記インバータ回路の前記スイッチング素子、前記昇圧回路の前記スイッチング素子、前記力率改善回路の前記スイッチング素子のゲート電圧位相が略同じになるようにしたものである。
これによって、干渉音が抑制可能となる。
本発明の誘導加熱装置は、インバータ回路、昇圧回路、力率改善回路に内蔵される磁性体を有する複数のインダクタの駆動周波数差Δfに起因して発生する干渉音を抑制する、または聞こえなくすることが可能となるものである。
第1の発明は、商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善する力率改善回路と、前記力率改善回路の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって前記力率改善回路の出力以上の電圧に昇圧する昇圧回路と、前記昇圧回路の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路と、前記力率改善回路、前記昇圧回路及び前記インバータ回路にそれぞれ内蔵される磁性体を有するインダクタとを備え、前記インバータ回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作周期数N回、動作させた後、動作周期T’で動作周期数N’回、動作させて、前記インバータ回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返し、前記昇圧回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作させた後、動作周期T ’で動作させて、前記昇圧回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返し、前記力率改善回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作させた後、動作周期T ’で動作させて、前記力率改善回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返すことにより、可聴周期以下の所定周期Ta(ただし、Ta=T・N+T’・N’)毎に、前記インバータ回路の前記スイッチング素子、前記昇圧回路の前記スイッチング素子、前記力率改善回路の前記スイッチング素子のゲート電圧位相が略同じになるようにした誘導加熱装置とすることにより、干渉音が抑制可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における誘導加熱装置として誘導加熱調理器を示したものである。
図に示すように、商用電源1は低周波交流電源である200V商用電源であり、ブリッジダイオードである整流回路と低周波フィルター(以下、整流回路)2の入力端に接続される。そして、商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善する力率改善回路33と、力率改善回路33の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率改善回路の出力以上の電圧に昇圧する昇圧回路10と、昇圧回路10の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路11とを備えている。
力率改善回路33は第4のスイッチング素子31のオン・オフによって力率を改善し、昇圧回路10は第3のスイッチング素子5のオン・オフによって任意の電圧に昇圧し、インバータ回路11は第1のスイッチング素子12及び第2のスイッチング素子13のオン・オフによって高周波電流を発生させるものであり、加熱コイル17と対向して配置される鍋19を加熱するように構成している。
また、整流回路2のカソード側の出力端に力率改善用に用いられる第2のチョークコイル30が接続される。さらに、第2のチョークコイル30と整流回路2のアノード側の出力端間に第3のスナバコンデンサ39と第4のスイッチング素子31の並列接続体が接続される。また、第4のダイオード32は第4のスイッチング素子31の高電位側端子(コレクタ)に接続するよう配置される。第2のチョークコイル30、第4のスイッチング素子31、第4のダイオード32、第3のスナバコンデンサ39は力率改善回路33を構成
する。
力率改善回路33の出力端、つまり第4のダイオード32のカソード側端子と第4のスイッチング素子31の低電位側端子(エミッタ)間に第1の第1の平滑コンデンサ3が接続される。第1の平滑コンデンサ3は、入力電圧を平滑して昇圧回路10にエネルギーを供給するものである。
第1の平滑コンデンサ3の高電位側出力端間には第1のチョークコイル4が接続される。第1のチョークコイル4の出力端と第1の平滑コンデンサ3の低電位側端子間に第1のスナバコンデンサ8と第4のダイオード7と第3のスイッチング素子5の並列接続体が接続される。また、第3のスイッチング素子5の高電位側端子(コレクタ)に第3のダイオード6が接続するように配置される。さらに、第3のダイオード6のカソード側端子と第3のスイッチング素子5の低電位側端子(エミッタ)間に第2の平滑コンデンサ9が接続される。第1のチョークコイル4、第3のスイッチング素子5、第3のダイオード6、第4のダイオード7、第1のスナバコンデンサ8、第2の平滑コンデンサ9は昇圧回路10を構成する。第2の平滑コンデンサ9は、第1の平滑コンデンサ3の電圧を昇圧した電圧をインバータ回路11に供給するものである。
インバータ回路11は昇圧回路10の出力端、つまり第2の平滑コンデンサ9の両端に接続される。第2の平滑コンデンサ9の両端には、第1のスイッチング素子12と第2のスイッチング素子13とを直列接続したものが接続される。第1のスイッチング素子12と第2のスイッチング素子13にはそれぞれ第1のダイオード(逆導通素子)14、第2のダイオード(逆導通素子)15が逆並列に(スイッチング素子の高電位側端子(コレクタ)とダイオードのカソードが接続されるように)接続される。また、第2のスイッチング素子13(第1のスイッチング素子12であってもよい)に並列に第2のスナバコンデンサ16が接続される。さらに、第2のスイッチング素子13(第1のスイッチング素子12であってもよい)に並列に加熱コイル17と共振コンデンサ18の直列接続体が接続される。加熱コイル17は負荷である鍋19と対向して配置されている。
また、インバータ回路11の入力電流を検知する入力検知部20と、使用者による操作に基づいた入力設定に応じた電流参照値を出力する入力設定部42が第1の比較部22によって比較され、第1の比較部22と入力設定に応じた発信周波数信号を出力する第1の発振部(マイコン)21から出力された信号が第1の可変導通比設定部23に出力される。第1の可変導通比設定部23では、第1の発振部21に基づいた駆動周波数で、第1のスイッチング素子12と第2のスイッチング素子13の導通比を設定し、第1のスイッチング素子12と第2のスイッチング素子13を排他的に導通制御する。第1の制御回路24は、これらの入力検知部20、第1の発振部21、第1の比較部22、第1の可変導通比設定部23、入力設定部42を内包する。
また、インバータ回路11の入力電圧となる第2の平滑コンデンサ9電圧を検知する電圧検知部25から出力された信号は、基準電圧26と第2の比較部27によって比較され、第2の比較部27からは所定のインバータ回路11の入力電圧が得られるよう第2の可変導通比設定部28に信号が出力される。第2の可変導通比設定部28では、第2の発振部(マイコン)41による基準発振に基づいた駆動周波数で、第3のスイッチング素子5の導通比を設定し、第3のスイッチング素子5の導通制御を行う。第2の制御回路29は、これらの電圧検知部25、第2の比較部27、第2の可変導通比設定部28、第2の発振部41を内包する。
また、力率改善回路33の第4のスイッチング素子31を制御する第3の制御回路40は、誘導加熱装置の入力電流を検知する入力電流検知器35を備え、入力電流検知器35
の出力と参照正弦波発生回路34の出力を第3の比較部36で比較し、第3の比較部36からは参照正弦波と同等の入力電流が得られるよう第3の可変導通比設定部38に信号が出力される。第3の可変導通比設定部38では、第3の発振器(マイコン)37による基準発振に基づいた駆動周波数で第4のスイッチング素子31の導通比を設定し、第4のスイッチング素子31の導通制御を行う。この際、第3の発振部37の発振周波数が昇圧回路10及びインバータ回路11の動作周波数よりも高くなるように設定する。これにより、図2に示すように、各回路の入力に相当する電圧値が最も低くなる力率改善回路33のスイッチング回数が増えることになり、スイッチング損失の増加を極力少なくすることが可能である。第3の制御回路40は、これらの参照正弦波発生回路34、入力電流検知器35、第3の比較部36、第3の発振部37、第3の可変導通比設定部38を内包する。
さらに、第1、2及び3の発振部21、37、41は互いの発振周波数を認識できるように電気的に配線・接続されており、他の発振部の発振周波数をもとに所定周期Ta期間内における力率改善回路33と昇圧回路10とインバータ回路11に内蔵される磁性体を有する複数のインダクタ、すなわち複数の加熱コイルまたは防磁コア材近傍に設置されたインダクタの駆動周波数を設定するものである。
以上のように構成された誘導加熱調理器において、以下動作を説明する。
まず、商用電源1は整流回路2により全波整流され、整流回路2の出力端に接続された力率改善回路33に供給され、力率改善回路33の出力端には第1の平滑コンデンサ3が接続されている。第1の平滑コンデンサ3は非常に大きな容量に設定されているため、第1の平滑コンデンサ3電圧のエンベロープ(包絡線)が平滑されて昇圧回路10に供給される。
力率改善回路33は商用電源1が第1の平滑コンデンサ3の電圧よりも小さい場合に力率改善回路33に含まれる第4のダイオード32がターンオンできずに入力電流波形が歪み、力率が著しく低くなる際に、入力電流検知器35が参照正弦波発生回路34の出力と等しくなるように第3の可変導通比設定部38の出力を変化させる第3の制御回路40により第4のスイッチング素子31がターンオンする。これにより、商用電源1から第2のチョークコイル30を介して入力電流が流れるようになり、商用電源1側に歪んだ入力電流を流さないようにするものである。
第4のスイッチング素子31がターンオンすると整流回路2のダイオードブリッジがターンオンするため、商用電源1に流れる電流が急激に第4のスイッチング素子31に流れるため、第4のスイッチング素子31は、ターンオン時はハードスイッチング動作することになる。第3の可変導通比設定部38で設定されたオン時間が経過してスイッチング素子31がターンオフすると、第3のスナバコンデンサ39が第4のスイッチング素子31に並列に接続されているため、第4のスイッチング素子31に印加される電圧が緩やかな時間変化率(第3のスナバコンデンサ39の容量に依存)で上昇するZVS動作をする。第3の発振部37の基準発振周波数が決定する1周期が経過すると再び第4のスイッチング素子31がターンオンするものである。以上が力率改善回路33の1周期における動作であり、力率改善回路33の各部動作波形は図3に示すようになる。
第1の平滑コンデンサ3電圧は昇圧回路10により任意の電圧に昇圧され、第2の平滑コンデンサ9を介してインバータ回路11に供給される。
昇圧回路10は、図4に示す動作波形のように、第3のスイッチング素子5がターンオンしている期間中に第1のチョークコイル4にエネルギーを蓄え、第3のスイッチング素子5がターンオフすると、第1のチョークコイル4に蓄えられたエネルギーが第3のダイ
オード6を介して第2の平滑コンデンサ9を充電することで昇圧動作をするものである。つまり第3のスイッチング素子5の通期間を長く設定することで、より高い電圧を出力することができる。また、第3のスイッチング素子5は第4のダイオード7と第1のスナバコンデンサ8が並列に接続されているため、第3のスイッチング素子5をオフする時、第1のスナバコンデンサ8が傾きをもって充電開始し、第3のスイッチング素子5はZVSターンオフ動作を実現する。第3のスイッチング素子5がオフしている期間中に第1のスナバコンデンサ8は充電後に放電を開始し、第1のスナバコンデンサ8が放電完了すると、第4のダイオード7がオンする。第4のダイオード7がオンしている期間中に第3のスイッチング素子5のゲートにオン信号を入力しておくと、第4のダイオード7がオフして、第3のスイッチング素子5に電流が転流し、第3のスイッチング素子5はZVS&ZCSターンオン動作を実現し、再びチョークコイル4にエネルギーを蓄える。以上が昇圧回路10の1周期の動作である。力率改善回路33の出力にあたる第1の平滑コンデンサ3が、昇圧回路10によって図2(d)に示すように昇圧され第2の平滑コンデンサ9に出力される。
昇圧回路10によって昇圧された第2の平滑コンデンサ9電圧はインバータ回路11に供給される。インバータ回路11は、図5に示すように、第1のスイッチング素子12及び第2のスイッチング素子13のオン・オフによって加熱コイル17に所定の周波数の高周波電流を発生するように動作させ鍋19を加熱する。第1のスイッチング素子12がオンしている状態から、オフすると第2のスナバコンデンサ16が傾きをもって放電するため、第1のスイッチング素子12はZVSターンオフ動作を実現する。第2のスナバコンデンサ16が放電しきると、第2のダイオード15がオンし、第2のダイオード15がオンしている期間中に第2のスイッチング素子13のゲートにオン信号を加えると、第2のダイオード15がターンオフして第2のスイッチング素子13に電流が転流し、第2のスイッチング素子13はZVS&ZCSターンオフ動作を実現する。第2のスイッチング素子13がオンしている状態からオフすると、第2のスナバコンデンサ16は傾きをもって充電するため、第2のスイッチング素子13はZVSターンオフ動作を実現する。第2のスナバコンデンサ16が商用電源1と同じ電圧まで充電されると、第1のダイオード14がオンし、第1のダイオード14がオンしている期間中に第1のスイッチング素子12のゲートにオン信号を加えると、第1のダイオード14がターンオフして第1のスイッチング素子12に電流が転流し、第1のスイッチング素子12はZVS&ZCSターンオン動作を実現する。以上がインバータ回路11の1周期の動作である。
ここで、図7に基づき、発明者らが実験から得た干渉音についての知見について説明する。干渉音は2つ以上の周波数の異なる音波が干渉することによって発生する、ものである。
図7は、周波数の異なる2つの音波のある地点(位相差がkとなる地点)における干渉の様子を示している。図に示すように、周波数f1=20kHzの音波y(t)43と、周波数f2=22kHzの音波y(t)44の合成波y(t)45は重ね合わせの定理により(数1)のように表される。
Figure 0004617855
前記合成波y(t)45は、前記(式3)より包絡波形となり、その周波数は(数2)で与えられることが分かる。
Figure 0004617855
図7に示すように、合成波y(t)45の音圧レベルは包絡線46の1周期中に小→大→小→大→小と変化して2度人間の鼓膜を圧迫することになる。つまり人間には合成波y(t)45の包絡線46の半周期を1周期とする干渉音が聞こえることになり、その周波数は(数3)で表される。
Figure 0004617855
結局、2つの音波の周波数差に相当する音が干渉音として人間の耳に聴こえることになる。
つまり、各誘導加熱装置の加熱コイルやインダクタ近傍に設置され防磁コア材などの振動要因となる物質から発生する加熱コイルやインダクタに流れる電流周波数に依存する複数の音波が干渉することで、図に示すような合成波y(t)45が生じることになり、合成波y(t)45の包絡線46の半周期、つまり複数の音波の周波数差に相当する干渉音が発生する。
本実施の形態においては、力率改善回路33、昇圧回路10及びインバータ回路11にそれぞれ内蔵される磁性体を有する複数のインダクタの駆動周期を所定の整数倍した期間が、可聴周期以下に設定された所定周期毎に略同じになるように複数のインダクタの駆動周波数を周期的に変化させるものである。
つまり、第1の制御回路24と第2の制御回路29と第3の制御回路40において、第1のスイッチング素子12、第2のスイッチング素子13、第3のスイッチング素子5、第4のスイッチング素子31の各スイッチングタイミングを設定する際に、例えば、図6に示すようなゲート電圧信号を設定する。このことにより、所定周期Ta期間内に第1のスイッチング素子12と第2のスイッチング素子13をTで2周期動作させ、その後T’に変化させて1周期動作させ、また、第3のスイッチング素子5の動作周期をTで3周期動作させて、その後T’に変化させ1周期動作させ、さらに、第4のスイッチング素子31の動作周期をTで8周期動作させ、その後T’に変化させて1周期動作させるようにする。すると、図6に示すように、所定周期Ta経過後には第1のスイッチング素子12、第2のスイッチング素子13、第3のスイッチング素子5、第4のスイッチ
ング素子31におけるゲート電圧信号の位相差が略同じにすることが可能となり、力率改善回路33と昇圧回路10とインバータ回路11にそれぞれ内蔵される磁性体を有する複数のインダクタから発生する音波の干渉音を抑制できる。
ただし、図6は(数4)における(式4)(式5)及び(式6)で表される第1のスイッチング素子12と第2のスイッチング素子13のオン、オフの時比率1、第3のスイッチング素子5の時比率3、及び第4のスイッチング素子31の時比率4が0.5の場合を示しているが、各時比率がそれぞれ0.5以外でも何ら問題ないことは言うまでもない。
Figure 0004617855
さらに、図6におけるT’及びT ’とその動作周期数N’及びN’は、T及びT の動作周期数をN及びNとすると、(式7)を満たすように選定される。
・N+T’・N’=T ・N+T ’・N’=Ta 式7
また、所定周期Taはインバータ回路11の動作周期T、昇圧回路10の動作周期T3、及び力率改善回路33の動作周期Tよりも長く、さらに可聴周波数に相当する周期Tbよりも短く設定される期間であり、(式8)を満たすように選定される。
<Ta∩T <Ta∩Ta<Tb 式8
(式7)及び(式8)を満足することにより、可聴周波数に相当する周期Tbよりも短い所定の周期Ta毎に第1のスイッチング素子12、第2のスイッチング素子13、第3のスイッチング素子5、第4のスイッチング素子31におけるゲート電圧信号の位相差が略同じに補正することが可能となり、インバータ動作周波数に起因する音波の合成波が有する包絡線波形の半周期は可聴周波数に相当する周期Tbよりも短いため、干渉音は可聴周波数以上となり、干渉音を抑制することができる。さらに、(式7)及び(式8)を満たすようにT、N、T’、N’、T 、N、T ’、N’、Taを変化させることにより、インバータ回路11の動作周波数を変化させると加熱コイル17に発生する高周波電力が変化することになり、インバータ回路11の動作周波数を変化させるPFM方式で電力制御することができる。
上記のように本実施の形態における誘導加熱装置は、力率改善回路33、昇圧回路10及びインバータ回路11にそれぞれ内蔵される磁性体を有する複数のインダクタの駆動周期を所定の整数倍した期間が、可聴周期以下に設定された所定周期毎に略同じになるように複数のインダクタの駆動周波数を周期的に変化させることにより、複数の音波の周波数差が可聴周波数領域以上になるため、合成波が人間の鼓膜を圧迫する周波数が可聴周波数以上となり干渉音が抑制可能となる。
また、所定周期Taは、複数のインダクタの駆動周期以上かつ駆動周期の最小公倍数以下の範囲で可聴周期以下または以上となるように決定することにより、複数の音波の周波数差に相当する周期よりも短い周期毎に、力率改善回路33と昇圧回路10とインバータ回路11にそれぞれ内蔵される複数のインダクタから発生する周波数の異なる音波の位相差を略同じに補正し、複数の音波の周波数差を可聴周波数以上とすることが可能となり、複数のインダクタから発生する音波が干渉することによって発生する干渉音を抑制するこ
とができる。
また、力率改善回路33、昇圧回路10、インバータ回路11に含まれるそれぞれ磁性体を有するインダクタの駆動周波数を、それぞれ所定周期期間内に2パターン以上の異なる駆動周波数で動作させることにより、所定周期毎に複数の誘導加熱装置から発生する周波数の異なる音波のある地点における合成波の位相差を略同じに補正することが可能となり、複数のインダクタから発生する音波が干渉することによって発生する干渉音を抑制することができる。
また、高周波電力制御は、昇圧回路10及びインバータ回路11それぞれに含まれる磁性体を有するインダクタの駆動周波数を変化させることで制御することにより、力率改善回路33と昇圧回路10とインバータ回路11の動作周波数を変化させるPFM方式を用いて干渉音を抑制しながら複数の誘導加熱装置の電力を制御することができる。
また、高周波電力制御は、所定周期Taを変化させることで制御することにより、複数のインダクタの駆動周波数を切り替えるパターン数が増やせるようになり、複数のインダクタの駆動周波数、つまり力率改善回路と昇圧回路とインバータ回路の動作周波数を変化させるPFM方式を用いて干渉音を抑制しながら複数の誘導加熱装置の電力を制御することができる。
また、力率改善回路33に含まれる磁性体を有するインダクタの駆動周波数を、昇圧回路10及びインバータ回路11に含まれる磁性体を有するインダクタの駆動周波数より高く設定することにより、昇圧回路10及びインバータ回路11よりも入力電力が低い力率改善回路33のスイッチング回数を増やすことになり、各回路の動作周波数の高周波化に伴うスイッチング損失の増大を極力少なくすることができる。
さらに、力率改善回路33、昇圧回路10、インバータ回路11は、各回路に含まれる磁性体を有するインダクタの駆動周波数差が可聴周波数以下または以上になると、所定の出力に応じた駆動周波数に固定して、所定周期期間内に各回路に含まれる磁性体を有するインダクタの駆動周波数を変化させないようにしたことにより、供給する高周波電力を所定周期期間内に周期的に変化させることなく安定した所定の高周波電力を供給することが可能となり、複数のインダクタの駆動周波数差が可聴周波数以下または可聴周波数以上となる範囲において複数のインダクタの駆動周波数、つまり力率改善回路と昇圧回路とインバータ回路の動作周波数を所定の出力に応じて変化させるPFM方式を用いて干渉音を抑制しながら複数の誘導加熱装置の電力を制御することができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱装置は、インバータ回路、昇圧回路、力率改善回路に内蔵される磁性体を有する複数のインダクタの駆動周波数差Δfに起因して発生する干渉音を抑制する、または聞こえなくすることが可能となるものであるので、誘導加熱調理器としてはもちろんのこと、誘導加熱式コピーローラー、誘導加熱式溶解炉、誘導加熱式ジャー炊飯、またはその他の誘導加熱式加熱装置としても適用できる。
本発明の実施の形態における誘導加熱装置の回路図 同誘導加熱装置における各回路の電圧波形図 同誘導加熱装置における力率改善回路の電流・電圧波形図 同誘導加熱装置における昇圧回路の電流・電圧波形図 同誘導加熱装置におけるインバータ回路の電流・電圧波形図 同誘導加熱装置における各スイッチング素子の制御信号を示す図 誘導加熱装置における周波数が異なる音波の干渉の様子を示す図
1 商用電源
10 昇圧回路
11 インバータ回路
17 加熱コイル
19 鍋
24 第1の制御回路
29 第2の制御回路
40 第3の制御回路

Claims (1)

  1. 商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善する力率改善回路と、前記力率改善回路の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって前記力率改善回路の出力以上の電圧に昇圧する昇圧回路と、前記昇圧回路の出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路と、
    前記力率改善回路、前記昇圧回路及び前記インバータ回路にそれぞれ内蔵される磁性体を有するインダクタとを備え、
    前記インバータ回路の前記スイッチング素子を、
    動作周期Tで動作周期数N回、動作させた後、動作周期T’で動作周期数N’回、動作させて、前記インバータ回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返し、
    前記昇圧回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作させた後、動作周期T ’で動作させて、前記昇圧回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返し、
    前記力率改善回路の前記スイッチング素子を、動作周期Tで動作させた後、動作周期T ’で動作させて、前記力率改善回路に内蔵したインダクタの駆動周波数を変化させる動作を繰り返すことにより、
    可聴周期以下の所定周期Ta(ただし、Ta=T・N+T’・N’)毎に、前記インバータ回路の前記スイッチング素子、前記昇圧回路の前記スイッチング素子、前記力率改善回路の前記スイッチング素子のゲート電圧位相が略同じになるようにした誘導加熱装置。
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