JP4617646B2 - (メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルション及びその製造方法、並びにそれを用いてなる被覆剤。 - Google Patents

(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルション及びその製造方法、並びにそれを用いてなる被覆剤。 Download PDF

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Description

本発明は、同一ミセル内にウレタン樹脂部分と(メタ)アクリル樹脂部分とを含有する(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルション及びその製造方法と、この(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを用いた被覆剤に関する。詳しくは、プラスチック、紙、金属、木材、繊維等の塗料や接着剤等の用途に利用した際に優れた接着性、耐溶剤性を発現すると共に、実質的に有機溶剤や3級アミン等の揮発性の有機化合物を含有せず、臭気や毒性等の問題のない(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルション及びその製造方法と、この(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを用いた被覆剤に関するものである。
従来、基材の表面被覆剤としては、耐汚染性や耐水性の点から溶剤系樹脂が使用されていたが、近年では、大気汚染や化学物質過敏症等の問題から有機溶剤が塗膜中に残存しない被覆剤が望まれている。
有機溶剤を含有しない被覆剤として、水性エマルションが使用されている。しかし、従来の水性エマルションでは、界面活性剤を使用しているために、耐汚染性や耐水性に劣るという問題がある。また、特に水性ウレタンエマルションでは、製造工程において多くの場合有機溶剤を使用しているため、有機溶剤に起因する問題の解決にはなっていない。
そこで、有機溶剤を使用しない水性ウレタンエマルションとして、アクリルモノマー中で、ジイソシアネート化合物と、イオン形成基及び水酸基を含有する化合物とポリオールとを反応させた後に、イオン形成基を中和後に乳化し、アクリル重合させることにより、溶剤を実質的に含有しないウレタン樹脂部分とアクリル樹脂部分とを含有するアクリル複合ウレタン樹脂水性エマルションとすることが報告されている。この場合、乳化基としてカルボン酸等の酸性官能基を使用した場合には、酸を中和しなければ乳化しないため、乳化に先立ち、中和を行う必要がある。この中和剤としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物類、アンモニアやトリエチルアミン、アルカノールアミン等3級アミン類が挙げられるが、このうち、アルカリ金属の水酸化物の使用は、次の理由により適当ではない。即ち、アクリルモノマー中で合成されたイソシアネート基末端のプレポリマーを水酸化ナトリウムや、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物で中和する場合、これらは固体であり、ウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液には溶解しないため、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの水溶液として添加する必要がある。しかしながら、その水溶液は塩基性を有しているためか、イソシアネート基に対して触媒的に作用し、イソシアネート末端プレポリマーに添加するとイソシアネート基が3量化反応を起こしたり、イソシアネート基と水との反応を促進して乳化中に高分子量化する。このため、乳化時にゲル状化して水性エマルションを得ることが困難となる。
一方、無機塩を乳化基とする方法として予め酸性官能基をアルカリ金属で中和させた無機塩を形成させた化合物をプレポリマー化反応時もしくは中和時に添加する方法も考えられるが、無機塩を有する化合物は親水性が非常に高く、親水性の低い有機溶剤や、ジイソシアネート化合物やポリオール等の疎水性が高い有機化合物への溶解性が極端に低いために導入が困難である。
このようなことから、一般的には中和剤としてはアンモニアやトリエチルアミン等の3級アミンを使用することが知られている(特許文献1)。しかしながら、これら、3級アミン類の中でも水酸基を含有しない3級アミン、例えば、アンモニアやトリエチルアミン等を使用した場合には乾燥時に一部が揮発するために、作業場所に散逸したり、あるいは完全には回収されないために外部に漏洩する可能性もあり、臭気と毒性が問題視されている。更に、一部は塗膜中に残存するために、塗工終了後の製品からアミン臭がしたり、経時により大気中に散逸されるために3級アミンの臭気と毒性が完全には解消されていないという問題がある。
中和剤の揮散を防止する技術として、水酸基を含有するアルカノールアミン類を中和剤として使用することが知られている。即ち、アルカノールアミン類は水分散型硬化剤を併用した場合、イソシアネート基と水酸基との反応で塗膜中に固定化させるため、その散逸が防止される。しかしながら、この場合でも、水分散型硬化剤の配合比によっては完全には反応しきれないため、未反応のアルカノールアミンが残存する可能性があり、中和剤の揮散の根本的な解決には至っていない。
USP4,644,030
本発明は、有機溶剤や3級アミン等の揮散の問題がなく、実質的に有害揮発成分を殆ど含有しない(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを提供することを目的とする。
本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造方法は、同一ミセル内に、無機塩により中和された酸性官能基を有するウレタン樹脂部分と(メタ)アクリル樹脂部分とを含有する(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを製造する方法であって、以下の(1)〜(6)の工程を有することを特徴とする。
(1)分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマー中で、ポリイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及び分子中に2個の水酸基と1個以上の酸性官能基とを有する化合物を反応させてプレポリマー化を行う第1工程。
(2)分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する化合物で、第1工程で得られたウレタンプレポリマー中の酸性官能基を中和させる第2工程。
(3)水を添加して乳化させる第3工程。
(4)鎖延長剤を用いて鎖延長する第4工程。
(5)アルカリ金属の水酸化物により、前記酸性官能基の0.130meq/g以上を塩交換により中和する第5工程。
(6)(メタ)アクリル系モノマーを重合させる第6工程。
(ただし、鎖延長剤として水を使用する場合には上記第4工程を独立した工程とする必要はなく、上記第6工程において、(メタ)アクリル系モノマーの重合時に鎖延長反応を行うことができる。即ち、鎖延長剤として水を使用する場合には第6工程の(メタ)アクリル系モノマー重合時に水とイソシアネート基との反応により鎖延長反応を同一工程で行える。水以外の鎖延長剤を用いる場合は、鎖延長剤を用いて鎖延長する第4工程を独立させる必要がある。)
本発明において、(メタ)アクリル樹脂部分は、(メタ)アクリル系モノマーと、分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する化合物との重合体であることが好ましい。また、酸性官能基はカルボキシル基であり、カウンターイオンが、ナトリウム及び/又はカリウムであることが好ましい。また、分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する化合物は、ジメチルアミノエチルアクリレート及び/又はジメチルアミノエチルメタクリレートであることが好ましい。
(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションにおいては、(メタ)アクリル樹脂の周囲にウレタン樹脂が位置した構造が一つのミセルを形成している。言い換えると、ウレタン樹脂中に組み込まれている乳化基が乳化剤として作用するため、ミセルの外側に配置され、乳化基を含有してない(メタ)アクリル樹脂を内側にしたコアシェル構造となっている。なお、コアシェル構造とは、具体的には同一ミセル内に異なる樹脂組成の成分が存在し、中心部分(コア)と外殻部分(シェル)とで異なる樹脂組成となっている構造をいう。
本発明においては、このような(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造に当たり、分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基を有する化合物(以下「塩基性/ラジカル重合性化合物」と称す場合がある。)を中和剤として使用して乳化を行ってエマルション化した後、アルカリ金属の水酸化物で塩交換反応を行って乳化基を無機塩とし、解離した塩基性/ラジカル重合性化合物を重合させて樹脂組成物中に導入することで、実質的に有機溶剤や3級アミン等の揮発性の有機化合物を含有しない完全水性エマルションを得る。即ち、乳化後に添加されたアルカリ金属の水酸化物は触媒作用を発現せず、乳化基とアルカリ金属塩を形成する。一方で、アルカリ金属塩とするための塩交換により遊離した塩基性/ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合性官能基を有することから、(メタ)アクリル系モノマーの重合時に(メタ)アクリル樹脂中に共重合して取り込まれるため、揮散の問題はない。
のような本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造方法により製造された(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションとポリイソシアネート硬化剤とを含有する被覆剤は、有害揮発成分の散逸の問題はない。
本発明によれば、プラスチック、紙、金属、木材、繊維等の塗料や接着剤等の用途に利用した際に優れた接着性、耐溶剤性を発現すると共に、実質的に有機溶剤や3級アミン等の揮発性の有機化合物を含有せず、臭気や毒性等の問題のない(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルション及びその製造方法と、この(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを用いた被覆剤が提供される。
以下に本発明の実施の形態を、前記(1)〜(6)の各工程に従って詳細に説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル及び/又はメタクリル」を意味する。「(メタ)アクリレート」等についても同様である。
(1) 第1工程
第1工程では、分子内に活性水素基を含有しない、即ち、イソシアネート基に対して非反応性の(メタ)アクリル系モノマー中で、ジイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及び分子中に2個の水酸基と1個以上の酸性官能基とを有する化合物(以下「イオン基形成化合物」と称す場合がある。)を反応させてプレポリマー化を行うことにより、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液を得る。
このプレポリマー化において、ジイソシアネート化合物のNCO基と、ポリオール化合物及びイオン基形成化合物を合わせた活性水素基の比率NCO/OH(モル比)の上限は、通常3.0以下、好ましくは2.0以下であり、下限は通常1.1以上、好ましくは1.2以上である。NCO/OH(モル比)が3.0を超えると未反応のイソシアネートモノマーが過剰になり、乳化不良になる。NCO/OH(モル比)が1.1未満の場合は、プレポリマーの粘度が高いために乳化不良となり、また、乳化可能範囲の粘度にすると形成される塗膜が脆くなる。
プレポリマー化反応は通常50〜100℃で行うが、後述の(メタ)アクリル系モノマーの熱による重合を防ぐため、空気の存在下でp−メトキシフェノール等の重合禁止剤を(メタ)アクリル系モノマーに対して20〜3000ppm程度の範囲で加えておくことが好ましい。また、この際、ウレタン化反応の触媒としてジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジオクトエート、スタナスオクトエート等の有機スズ化合物やトリエチルアミン、トリエチレンジアミン等の3級アミン化合物等をイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに対して0.1〜1重量%程度使用しても良い。
ジイソシアネートとしては、溶解性や得られる水性エマルションの耐候性の観点からイソホロンジイソシアネート(IPDI)が最も好ましい。その他、性能上問題のない範囲で2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,4−TDIと2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)との混合物、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を混合使用することも可能である。また、必要に応じ上記TDI、HMDI、IPDI等の3量体、或いはトリメチロールプロパン等との反応物である多官能性イソシアネートを少量併用することも可能である。
分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物としては、ウレタン合成に一般的に使用されるポリオールが使用可能である。具体的にはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、シリコンポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては環状エーテルを開環重合して得られるもの、例えばポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリテトラメチレンポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールとしてはジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸等)又はその無水物と低分子量ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等)との重縮合によって得られるもの、例えばポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリブチレンセバケート等、低分子量ジオールへのラクトンの開環重合によって得られるもの、例えばポリカプロラクトン、ポリメチルバレロラクトン等が挙げられる。ポリエーテルエステルポリオールとしては、ポリエステルポリオールに環状エーテルを開環重合したもの、ポリエーテルポリオールとジカルボン酸とを重縮合したもの、例えばポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペート等が挙げられる。ポリカーボネートポリオールとしては低分子量ジオールとアルキレンカーボネート又はジアルキルカーボネートとから脱グリコール又は脱アルコールによって得られるポリブチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等が挙げられる。ポリオレフィンポリオールとしてはポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。シリコンポリオールとしてはポリジメチルシロキサンポリオール等が挙げられる。
ポリオール化合物としては、これらの1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
ポリオール化合物としては、これらの中でも耐候性の観点からはポリカーボネートポリオールが好ましい。また、20℃で固体状態のポリオールを使用すると、20℃でのプレポリマーの粘度が高くなり、乳化が行えなくなる可能性があることから、20℃で液状のポリカーボネートが好ましく、また、Tgが−20℃を超えるものであると20℃付近では液状でも高粘度であるため、プレポリマーの粘度が高く乳化不良になる可能性があることから、Tgが−20℃以下のものが好ましく、具体的には3−メチル−1,5−ペンタンジオールを含有するポリカーボネートポリオールであり、さらに好ましくは3−メチル−1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとがモル比で95:5〜40:60の範囲であるポリカーボネートポリオールが好ましい。1,6−ヘキサンジオールの含有量がこれ以上多くなると、得られるプレポリマーの粘度が高くなり、乳化不良を引き起こす可能性がある。
このポリオール化合物の数平均分子量の上限は通常3000以下、好ましくは2500以下で、下限は通常1000以上、好ましくは1500以上である。この分子量が小さすぎるとポリオールとしての機能が発揮されず、大きすぎると得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、水分散時に凝集物の発生や、分散不良を引き起こしたり、親水基量が低下するために水分散が不良になる傾向がある。
分子中に2個の水酸基と1個以上の酸性官能基を含有するイオン基形成化合物としては、水酸基とカルボキシル基とを含有する化合物を用いることができ、例えばジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールヘプタン酸、ジメチロールノナン酸、1−カルボキシ−1,5−ペンチレンジアミン、ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸等のアルカノールカルボン酸類、ポリオキシプロピレントリオールと無水マレイン酸や無水フタル酸とのハーフエステル化合物等が挙げられる。
イオン基形成化合物としては、溶解性や製造上の観点からジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸が好ましく、特に好ましくはジメチロールブタン酸である。
イオン基形成化合物としては、その他、物性等に問題のない範囲で、スルホン酸アルカリ金属塩、例えば2−スルホ−1,4−ブタンジオールナトリウム塩、5−スルホ−ジ−β−ヒドロキシエチルイソフタレートナトリウム塩、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノエチルスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノエチルスルホン酸テトラエチルアンモニウム塩、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノエチルスルホン酸ベンジルトリエチルアンモニウム塩等も使用可能である。
イオン基形成化合物は、その酸性官能基量として、ウレタン樹脂固形分当たり、好ましくは数平均分子量500/酸性官能基1個以上、7000/酸性官能基1個以下の範囲となるように用いることが好ましい。この値が小さすぎると得られる水性エマルションの塗膜物性や耐水性が悪くなる傾向がある。また、大きすぎるとウレタンプレポリマーの自己乳化性が不足し、分散粒子の平均粒子径が大きくなり、分散安定性が悪くなるばかりでなく、緻密な塗膜が形成しにくくなる。また、該ウレタンプレポリマー溶液を水に分散する際、前記ポリオキシエチレン基含有アクリルモノマーを添加することによって、水への分散が良好となり尚かつ均一でより安定な分散液が得られる。
分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマーとしては水酸基、カルボキシル基、シラノール基、アミノ基、グリシジル基等を含有しない(メタ)アクリル系モノマーを使用することができる。例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド/テトラヒドロフラン共重合体の(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体の(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールルモノアリルエーテル等が挙げられ、アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド等のアミド基を有するもの、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート等の三級アミノ基を有するモノマー、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等の窒素を含有するモノマー、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の脂環式モノマー、また、スチレン、α−メチルスチレン、メタクリル酸フェニル等の芳香族系モノマー、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等の含珪素モノマー、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の含フッ素モノマー等が挙げられる。その他、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル系モノマーの中で、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の活性水素基を含有しないオキシエチレン基を含有する化合物は、乳化時において、ウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液の親水性を向上させ、転相時の粘度を低下させることにより、乳化を容易にすることが可能となるため併用することが好ましい。
このようなポリオキシエチレン基含有(メタ)アクリルモノマーは通常水へ分散する前、即ち第2工程の中和前又は中和時に添加しても良い。これらのモノマーは室温で液体のものと固体のものがあり、液体のものはそのまま添加し、固体のものは加熱溶解した後に添加することができる。ポリオキシエチレン基含有(メタ)アクリルモノマーの添加量は全(メタ)アクリルモノマー中に0.5重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。この添加量が0.5重量%未満ではウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液の水分散化に対する効果が不十分であり、添加量が30重量%を超えると最終的に得られる樹脂の耐水性や耐熱性が低下する。また、該ウレタンプレポリマー溶液の粘度を下げる効果と取り扱い易さの点から、特に分子中にエチレンオキサイド単位(CHCHO)を2個以上、20個以下程度有するモノマーが好ましく、このようなポリオキシエチレン基含有(メタ)アクリルモノマーを使用することによって、形成される樹脂塗膜を乾燥する際の製膜性が良好となる。
また、表面保護や表面被覆剤として使用する場合には、得られる塗膜物性上の観点から(メタ)アクリル系モノマーとしては、そのTg(複数の(メタ)アクリル系モノマーを混合使用する場合には、後述の計算により求められたTg)が60℃以上のものが好ましい。このような(メタ)アクリル系モノマーとしては、ホモポリマーであれば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソボニルメタクリレート、シクロペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。また、複数の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類を混合して使用することも可能である。混合して用いる場合、混合物のTgは各(メタ)アクリル酸アルキルエステルのホモポリマーのTgから、混合比に基いて計算することができる。例えば、Tg60℃以上のメチルメタクリレート100重量部に対してTg60℃未満のブチルメタクリレートを50重量部以下混合した場合であれば、計算上のTgは60℃以上にすることが可能である。
なお、前述のポリオキシエチレン基含有(メタ)アクリルモノマーのように、活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマーは、第1工程でその全量を用いずに、第2工程以降のウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマーを追加しても良い。この場合、追加時期は特に限定されず、例えば、後述のウレタンプレポリマーの中和工程前又は後の任意の時期に添加することができる。また、中和したウレタンプレポリマーを水に分散させた後、この分散液に(メタ)アクリル系モノマーを添加しても良い。
(2) 第2工程
第2工程では、第1工程で得られたウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液中のイオン基形成化合物の酸性官能基を中和する。即ち、ウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液を水に分散するためには、前記のイオン基形成化合物をウレタンプレポリマー分子鎖に組み込んで、イオン基形成に必要な特定の中和剤を加え、ウレタンプレポリマーに自己乳化性を付与する。
本発明においては、この中和剤として、分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する塩基性/ラジカル重合性化合物を用いる。このような塩基性/ラジカル重合性化合物であれば、後述の第5工程でアルカリ金属の水酸化物と塩交換して遊離した後、第6工程の(メタ)アクリル系モノマーの重合工程において、そのラジカル重合性官能基の存在で同時に重合体中に再び取り込まれ樹脂組成物中に固定されるため、従来の3級アミンのような揮発の問題はない。
この塩基性/ラジカル重合性化合物としては、具体的には、アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド等のアミド基を有するもの、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有するモノマー、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等の窒素を含有するモノマー等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
このような塩基性/ラジカル重合性化合物による、第1工程で得られたウレタンプレポリマーのカルボキシル基等の酸性官能基に対する中和率の上限は、通常100モル%以下で、下限は通常0.1モル%以上、好ましくは70モル%以上である。この中和率が70%未満では乳化能が不足し、次工程で乳化が十分に行えずに凝集物が生成したり、乳化状態が不安定で経時的に分離する可能性がある。ただし、この中和率は後述する第5工程でアルカリ金属の水酸化物を添加した時点で安定な乳化物が得られる程度であれば、実用上は大きな問題はない。
このような塩基性/ラジカル重合性化合物は、イソシアネート基を活性化させる触媒効果を有するために、第1工程のプレポリマー化反応時に添加するよりは、プレポリマー化反応が終了した後に独立工程として添加することが好ましい。しかしながら、プレポリマー化反応の条件によっては第1工程中に塩基性/ラジカル重合性化合物を添加し、塩基性/ラジカル重合性化合物による中和工程を第2工程として独立させずに第1工程から直接第3工程の水添加による乳化工程に移行することも可能である。
また、物性や毒性上問題ない範囲で、ウレタンプレポリマーの酸性官能基を中和して塩を形成して親水性化するための中和剤として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエタノール等の3級アミン類を上記塩基性/ラジカル重合性化合物と共に併用することも可能である。
(3)第3工程
第3工程では、第2工程における中和後のウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液に水を添加して分散させて乳化する。水に分散する方法としては、通常の撹拌機による分散で可能である。また、ホモミキサー、ホモジナイザー、ディスパー、ラインミキサー等を使用しても良い。
(4)第4工程
第4工程では、第3工程の乳化液に鎖延長剤を添加して鎖延長を行う。なお、水を鎖延長剤として使用する場合には、後述の第6工程の(メタ)アクリル系モノマーの重合時に水とイソシアネート基が反応して鎖延長を起こすため、鎖延長は特に独立させた工程で行う必要なない。しかしながら、塗膜物性等の要求性能上必要であれば、水以外の鎖延長剤を添加し、第4工程の鎖延長工程を独立した工程とする。
水以外の鎖延長剤としては、活性水素を有する公知の鎖延長剤を用いることができ、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキサンジアミン、シクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン類、ヒドラジン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
(5)第5工程
第5工程では、第2工程で乳化基となっている酸性官能基と、塩基性/ラジカル重合性化合物との塩を、アルカリ金属の水酸化物を用いて塩交換反応を行うことにより酸性官能基の無機塩を形成させる。
ここで使用されるアルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。他に炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属類と弱酸からなる塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化セシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物を併用しても良い。
これらの中でも、塩基性が強いアルカリ金属類の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属類と弱酸との塩が好ましい。より好ましくはアルカリ金属類の水酸化物であり具体的には水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムが好ましい。アルカリ金属類と弱酸との塩を使用した場合には、塩交換反応により遊離の弱酸が系内に存在する可能性があることと、特に炭酸塩系を使用した場合には、塩交換反応時に炭酸が生成するために、炭酸が水と二酸化炭素に分解して発泡する可能性がある。
アルカリ金属の水酸化物は、通常0.1重量%以上、好ましくは5重量%以上で、通常60重量%以下、好ましくは50重量%以下の水溶液として添加することが好ましい。この水溶液の濃度が高過ぎるとアルカリ性が強いために樹脂が析出する可能性があり、低過ぎると樹脂溶液の固形分が低くなりすぎる傾向がある。
この第5工程の塩交換反応により形成される乳化基、言い換えると酸性官能基の無機塩の樹脂中の含有量の上限は通常0.450meq/g(樹脂固形分に対して)以下、好ましくは0.4meq/g以下であり、下限は通常0.130meq/g以上、好ましくは0.14meq/g以上である。無機塩の含有量が0.130meq/g未満であると、親水基量が不足しているためか、次工程の(メタ)アクリル系モノマーの重合時に凝集物が発生し乳化不良になる。無機塩の含有量が0.45meq/gより多くなると、親水性が高くなりすぎて、塗膜の耐水性が低下する可能性がある。なお、無機塩の含有量が0.130meq/g未満の場合でも、前述した3級アミン類により、酸性官能基と塩基性/ラジカル重合性化合物との塩の塩交換を行うことも可能である。
(6)第6工程
第6工程の(メタ)アクリル系モノマーの重合には公知のラジカル重合法が適用できる。この第6工程の重合時には、第5工程において、塩交換により外れた塩基性/ラジカル重合性化合物は、(メタ)アクリル系モノマーと共に共重合し、モノマーとしては殆ど残存しないものとなる。
重合開始剤としては、水溶性開始剤、油溶性開始剤を共に使用可能であり、油溶性開始剤を使用する場合はウレタンプレポリマーの(メタ)アクリル系モノマー溶液に添加しておくことが好ましい。これら重合開始剤は、通常、(メタ)アクリル系モノマーに対して0.05重量%以上、5重量%以下の範囲で用いられ、重合温度は20〜100℃が好ましい。レドックス系開始剤を用いた場合の重合温度は75℃以下で十分である。
重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチルバレロニトリル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、ラウリルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジンカーボネート等の有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の無機パーオキサイド化合物がある。有機又は無機パーオキサイド化合物は、還元剤と組み合わせてレドックス系開始剤として使用することも可能である。還元剤としては、L−アスコルビン酸、L−ソルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、ロンガリット等が挙げられる。
重合開始剤の添加に際しては、始めに全量を一括仕込みする方法、全量を時間をかけて滴下する方法、始めに一部分仕込んで残りを後から追加する方法のいずれでも良い。また、重合を押し切り残存モノマーを減らすために重合の途中、或いは一旦重合を終えた後に重合開始剤を追加して重合を加えることもできる。この際、重合開始剤の組み合わせは任意に選ぶことができる。
重合工程では、(メタ)アクリル系モノマーの重合における分子量を調節する目的で、公知の連鎖移動剤、例えばオクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ターシャルドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等の使用も可能である。
なお、水を鎖延長剤として使用する場合には、前述の如く、(メタ)アクリル系モノマーの重合時に水とイソシアネート基が反応して鎖延長を起こすため、鎖延長と(メタ)アクリル系モノマーとの重合を一工程で行うことができる。
(7)水酸基含有(メタ)アクリル系モノマー添加工程
耐水性、耐汚染性の向上を目的として、反応系に水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーを添加することが行われるが、この場合、第3工程の乳化終了後、第4工程の鎖延長工程の前に添加することが好ましい。即ち、第1工程のプレポリマー化反応時や、第2工程の中和終了後と第3工程の乳化前に添加することも可能ではあるが、第1工程のプレポリマー化反応時に添加する場合には、水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーの添加量によっては、プレポリマー化反応時にイソシアネート基が消失してしまい、分子量が短いために十分な物性が得られない可能性があり、第2工程の中和終了後と第3工程の乳化前に添加する場合には、基本的には第1工程と同様にウレタンプレポリマーの末端のイソシアネート基と水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーとが反応し、イソシアネート基が全て消失し、物性上問題になる可能性がある。
水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノメタクリレート等の(メタ)アクリル酸と脂肪族又は脂環族グリコールとのエステル化物、ポリカプロラクトンモノアクリレート、ポリカプロラクトンモノメタクリレート、ポリテトラメチレンエーテルモノアクリレート、ポリテトラメチレンエーテルメタクリレート等のポリオール類の水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステル化反応等により得られる化合物、トリメチロールプロパンモノアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンジアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等の3個以上の水酸基を含有する化合物の少なくとも1つの水酸基を残して、他の水酸基と(メタ)アクリル酸等とのエステル化反応に得られる化合物、並びにこれらの混合物等が挙げられる。なお、前述した活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマーも性能上問題無い範囲で上記の水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーに混合して使用することも可能である。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
上記水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーの中でも、耐候性等の観点から、脂肪族又は脂環族グリコールから誘導される(メタ)アクリル酸エステル類が好ましく、(メタ)アクリル酸と炭素数2以上、4以下のジオールとのエステル化物が更に好ましく、耐水性や塗膜物性の観点から、特に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートが好ましい。
上記水酸基含有(メタ)アクリルモノマーの樹脂中の含有量は、樹脂固形分換算の水酸基価として上限が通常50mg−KOH/g以下、好ましくは25mg−KOH/gであり、下限は通常1mg−KOH/g以上、好ましくは3mg−KOH/g以上である。この水酸基価が1mg−KOH/g未満であると、水酸基が架橋点として寄与しないために耐汚染性が向上せず、水酸基価が50mg−KOH/gを超えると、水酸基量が高くなり、塗膜自体の親水性が向上するために耐汚染性特に耐水性が低下することが推測される。
以上の通り、本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを製造するための具体的な製造方法としては、[I]〜[IV]の方法が挙げられる。ただし、以下の[I]〜[IV]の方法において、前述の如く、第1工程と第2工程とを同時に行うことも可能である。
[I] 以下の(1)〜(6)の工程を経る方法
(1) 分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマー中で、ポリイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及びイオン基形成化合物を反応させてプレポリマー化を行う第1工程。
(2) 塩基性/ラジカル重合性化合物で、第1工程で得られたウレタンプレポリマー中の酸性官能基を中和させる第2工程。
(3) 水を添加して乳化させる第3工程。
(4) 水以外の鎖延長剤を用いて鎖延長する第4工程。
(5) アルカリ金属の水酸化物により、前記酸性官能基の0.130meq/g以上を塩交換により中和する第5工程。
(6) (メタ)アクリル系モノマーを重合させる第6工程(この工程で、前工程の塩交換反応により遊離した塩基性/ラジカル重合性化合物は、共重合体中に取り込まれる。)。
[II] 以下の(1)〜(7)の工程を経る方法
(1) 分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマー中で、ポリイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及びイオン基形成化合物を反応させてプレポリマー化を行う第1工程。
(2) 塩基性/ラジカル重合性化合物で、第1工程で得られたウレタンプレポリマー中の酸性官能基を中和させる第2工程。
(3) 水を添加して乳化させる第3工程。
(4) 水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーを混合する第4工程。
(5) 水以外の鎖延長剤を用いて鎖延長する第5工程。
(6) アルカリ金属の水酸化物により、前記酸性官能基の0.130meq/g以上を塩交換により中和する第6工程。
(7) (メタ)アクリル系モノマーを重合させる第7工程(この工程で、前工程の塩交換反応により遊離した塩基性/ラジカル重合性化合物は、共重合体中に取り込まれる。)。
[III] 以下の(1)〜(5)の工程を経る方法
(1) 分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマー中で、ポリイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及びイオン基形成化合物を反応させてプレポリマー化を行う第1工程。
(2) 塩基性/ラジカル重合性化合物で、第1工程で得られたウレタンプレポリマー中の酸性官能基を中和させる第2工程。
(3) 水を添加して乳化させる第3工程。
(4) アルカリ金属の水酸化物により、前記酸性官能基の0.130meq/g以上を塩交換により中和する第4工程。
(5) 水により鎖延長延長すると共に、(メタ)アクリル系モノマーを重合させる第5工程(この工程で、前工程の塩交換反応により遊離した塩基性/ラジカル重合性化合物は、共重合体中に取り込まれる。)。
[IV] 以下の(1)〜(6)の工程を経る方法
(1) 分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマー中で、ポリイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及びイオン基形成化合物を反応させてプレポリマー化を行う第1工程。
(2) 塩基性/ラジカル重合性化合物で、第1工程で得られたウレタンプレポリマー中の酸性官能基を中和させる第2工程。
(3) 水を添加して乳化させる第3工程。
(4) 水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーを混合する第4工程。
(5) アルカリ金属の水酸化物により、前記酸性官能基の0.130meq/g以上を塩交換により中和する第5工程。
(6) 水により鎖延長延長すると共に、(メタ)アクリル系モノマーを重合させる第6工程(この工程で、前工程の塩交換反応により遊離した塩基性/ラジカル重合性化合物は、共重合体中に取り込まれる。)。
上記の各工程を経て得られる本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションのウレタン樹脂と(メタ)アクリル樹脂との固形分重量比は25/75〜60/40の範囲であることが好ましい。また、固形分(不揮発分)含量の上限は通常50重量%以下、好ましくは40重量%以下であり、下限は通常5重量%以上、好ましくは30重量%以上である。固形分(不揮発分)含量が多すぎると十分に乳化せず、少なすぎると樹脂濃度が低くなりすぎて、表面被覆剤等としての用途において塗膜が薄くなりすぎ、その効果を十分に発揮できない可能性がある。
本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションは、機械的物性、基材への密着性、耐候性、耐ブロッキング性、耐溶剤性、耐水性、顔料分散性等に優れることから、塗料、インキ、接着剤、各種バインダー樹脂及びコーティング材、プライマーとして好適に使用可能である。また、各用途の必要に応じ、顔料、染料、レベリング剤、増粘剤、消泡剤、架橋剤、耐光安定剤、製膜助剤等の公知の添加剤を配合し、固形分(不揮発分)を20重量%以上、70重量%以下程度の範囲として使用することができる。
本発明の被覆剤は、このような本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションと、ポリイソシアネート硬化剤とを必須成分とするものである。
ポリイソシアネート硬化剤は、プラスチック基材等への密着性及び耐汚染性を向上させるために加えられるものである。この目的に用いることができる水分散型ポリイソシアネート硬化剤としては、イソシアネート基の平均官能基数が2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、1分子中に1個の活性水素基とノニオン型親水性基を含有する化合物を付加させたものが挙げられる。
1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物としては、例えば、ポリイソシアネート化合物の3量化によってイソシアヌレート環を導入(イソシアヌレート化反応)したポリイソシアヌレート化合物、有機ジイソシアネートと多官能活性水素化合物との反応により得られるイソシアネート基末端ポリウレタンポリイソシアネート化合物等が挙げられる。これらは、それぞれ従来公知の方法で得られる。
ポリイソシアネート化合物としては水分散した場合の水とイソシアネートとの反応性の観点から、脂肪族系ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートが好ましい。この中でも水への分散性を考慮すると脂肪族ジイソシアネート、とりわけヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
1分子中に1個の活性水素基とノニオン型親水性基を含有する化合物としては、具体的にはメトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、ブトキシポリエチレングリコール、炭素数13以上、15以下の混合アルコールのエチレンオキサイド等のアルキルアルコールのエチレンオキサイド付加物、フェノキシポリエチレングリコール、メトシキポリエチレングリコールモノアリルエーテル等が挙げられる。
上記のポリイソシアネートとこれら、1分子中に1個の活性水素基とノニオン型親水性基を含有する化合物との反応(ウレタン化反応)は、従来公知の方法で行われる。
このウレタン化反応における温度は、通常10〜90℃の範囲から選ばれ、特にそのための触媒は不要であるが、場合によってはジブチルチンジラウレートやジブチルチンジオクトエート等の有機錫系触媒、オクタン酸鉛等の有機鉛系触媒、或いはトリエチルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジアザビシクロウンデセン等の3級アミン系化合物の触媒を使用することも効果的である。ウレタン化反応の進行は、反応の途中段階のNCO含有量の測定により追跡することができる。
これらの反応は、無溶剤でも溶剤中でも可能である。反応前後の共用性の面から、用いる溶剤としては上述のイソシアヌレート化反応で使用されるケトン系、酢酸エステル系、炭化水素系等の不活性溶剤の1種又は2種以上を用いることが好ましい。
本発明の被覆剤において、本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションとポリイソシアネート硬化剤との混合割合は、固形分重量比で1〜100:1であることが好ましい。この範囲よりも樹脂組成物水性エマルションが多いと架橋密度が不十分で耐汚染性が低下する傾向があり、少ないとポリイソシアネート基が過剰となり、塗膜物性が低下する可能性がある。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート210.9g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n(分子中のエチレンオキサイド単位数)=9)17.3gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)13.8gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水547.5gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液10.1gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.4gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、乳化重合体の平均粒子径、及び粘度を下記方法で測定し、結果を表1に示した。
<平均粒子径>
日機装社製「Microtrac UPA−150」を用いて測定した。
<粘度>
東京計器社製「VISCONIC−EMD」を用い、1°34’のローターで100rpmの回転数で測定した。
実施例2
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート211.8g、イソホロンジイソシアネート32.5g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.6g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.4gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)13.8gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水549.7gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液6.1gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.7gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例3
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート211.6g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)13.1gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水547.5gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液10.1gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.4gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例4
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート223.3g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)1.4gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水547.5gを滴下したところ、ウレタンプレポリマー溶液が不均一に分散した状態になった。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液10.1gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.4gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例5
下記工程1〜6により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート200.5g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)13.8gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水547.5gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)10.4gを添加した。
(工程5)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液10.1gを添加した。
(工程6)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.4gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例6
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート119.2g、イソホロンジイソシアネート52.9g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)119.0g、ジメチロールブタン酸17.6g、p−メトキシフェノール0.01gを仕込み(NCO/OHモル比=1.33)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.2gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)18.7gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水579.6gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液13.7gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム1.6gを脱塩水60.5gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例7
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート210.1g、イソホロンジイソシアネート32.3g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.1g、ジメチロールブタン酸12.9g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.2gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)13.7gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水548.7gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
45.9重量%水酸化カリウム水溶液10.7gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.0gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例8
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート212.1g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)12.6gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水547.5gを滴下し、ウレタンプレポリマー溶液を乳化した。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液10.1gを添加した。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.4gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例9
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションを製造した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート215.5g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製、Tg=−33℃)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gと2−ビニルピリジン(2−VP)9.2gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水547.5gを滴下したところ、ウレタンプレポリマー溶液が水中に不均一に分散した状態になった。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液10.1gを添加して乳化させた。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら、過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.4gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、おさまった後に温度を75℃に保ち3時間反応させてウレタンプレポリマーの水による鎖延長とアクリルモノマーの重合を行った。3時間後にはイソシアネート基の赤外吸収が消滅し、また、固形分測定からアクリルモノマーの転化率も99%以上に達していることを確認し、固形分含量35重量%の樹脂組成物水性エマルションを得た。
得られた水性エマルションについて、実施例1と同様にして乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
実施例10
実施例9において、工程1と工程2を次のように変更したこと以外は、同様にして樹脂組成物水性エマルションを製造し、同様に乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート216.4g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gと1−ビニルイミダゾール(1−VI)8.2gを加えて均一に混合した。
実施例11
実施例9において、工程1と工程2を次のように変更したこと以外は、同様にして樹脂組成物水性エマルションを製造し、同様に乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート216.0g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)8.7gを加えて均一に混合した。
実施例12
実施例9において、工程1と工程2を次のように変更したこと以外は、同様にして樹脂組成物水性エマルションを製造し、同様に乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート213.5g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとN,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA)11.1gを加えて均一に混合した。
実施例13
実施例9において、工程1と工程2を次のように変更したこと以外は、同様にして樹脂組成物水性エマルションを製造し、同様に乳化重合体の平均粒子径及び粘度を測定し、結果を表1に示した。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート220.0g、イソホロンジイソシアネート32.4g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製)58.3g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み(NCO/OHモル比=1.25)、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.3gとアクリロニトリル(AN)4.6gを加えて均一に混合した。
比較例1
下記工程1〜5により樹脂組成物水性エマルションの製造を試みたが、工程5において、乳化した重合体が凝集し、製造不能であった。
(工程1)
冷却管、温度計、仕込み口、撹拌装置を備えた4つ口の2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート213.4g、イソホロンジイソシアネート32.6g、平均分子量2000のポリカーボネートジオール(クラレポリオールC−2090:クラレ製)58.6g、ジメチロールブタン酸13.0g、p−メトキシフェノール0.02gを仕込み、80℃まで昇温し、5時間反応させてウレタンプレポリマーのアクリルモノマー溶液を得た。
(工程2)
40℃まで冷却し、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=9)17.4gとN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)12.4gを加えて均一に混合した。
(工程3)
脱塩水549.7gを滴下したが転相できず、乳化不良になった。
(工程4)
34.8重量%水酸化ナトリウム水溶液5.1gを添加して乳化させた。
(工程5)
フラスコに窒素ガスを導入しながら過硫酸カリウム2.4gを脱塩水94.8gに溶解して加え、分散液を徐々に昇温した。50℃付近で発熱したが、その後、乳化重合体が凝集し、製造不能となった。
なお、表1には、各例における反応条件(中和率等)と製造された樹脂水性組成物エマルションのウレタン樹脂/アクリル樹脂比、親水基量(比較例1では製造予定の値)を併記した。
Figure 0004617646
表1より、本発明によれば、無機塩により中和された酸性官能基を有するウレタン樹脂部分と(メタ)アクリル樹脂部分とを含有する(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションが提供されることが分かる。
なお、得られた(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションについて、ガスクロマトグラフィー(カラム:DB−1(ジーエルサイエンス(株)製、0.32mm×30m×0.25μm)、インジェクション温度250℃、カラム温度80→200℃、ディテクター温度300℃)で確認したところ、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムとの塩交換反応で放出された塩基性/ラジカル重合性化合物は、樹脂中に取り込まれ、揮発の問題はないことが確認された。
本発明の(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションは、優れた接着性、耐溶剤性を発現すると共に、実質的に有機溶剤や3級アミン等の揮発性の有機化合物を含有せず、臭気や毒性等の問題がないため、プラスチック、紙、金属、木材、繊維等の塗料や接着剤等の用途に有用である。

Claims (4)

  1. 同一ミセル内に、無機塩により中和された酸性官能基を有するウレタン樹脂部分と(メタ)アクリル樹脂部分とを含有する(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションを製造する方法であって、以下の(1)〜(6)の工程を有することを特徴とする(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造方法。
    (1)分子内に活性水素基を含有しない(メタ)アクリル系モノマー中で、ポリイソシアネート化合物、分子中に2個以上の水酸基を含有するポリオール化合物、及び分子中に2個の水酸基と1個以上の酸性官能基とを有する化合物を反応させてプレポリマー化を行う第1工程。
    (2)分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する化合物で、第1工程で得られたウレタンプレポリマー中の酸性官能基を中和させる第2工程。
    (3)水を添加して乳化させる第3工程。
    (4)鎖延長剤を用いて鎖延長する第4工程。
    (5)アルカリ金属の水酸化物により、前記酸性官能基の0.130meq/g以上を塩交換により中和する第5工程。
    (6)(メタ)アクリル系モノマーを重合させる第6工程。
    (ただし、鎖延長剤として水を使用する場合には上記第4工程を独立した工程とする必要はなく、上記第6工程において、(メタ)アクリル系モノマーの重合時に鎖延長反応を行うことができる。)
  2. 請求項1において、(メタ)アクリル樹脂部分が、(メタ)アクリル系モノマーと、分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する化合物との重合体であることを特徴とする(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造方法。
  3. 請求項1又は2において、酸性官能基がカルボキシル基であり、カウンターイオンが、ナトリウム及び/又はカリウムであることを特徴とする(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造方法。
  4. 請求項2又は3において、分子内に少なくとも1個の塩基性官能基と少なくとも1個のラジカル重合性官能基とを有する化合物が、ジメチルアミノエチルアクリレート及び/又はジメチルアミノエチルメタクリレートであることを特徴とする(メタ)アクリル複合ウレタン系樹脂組成物水性エマルションの製造方法。
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