JP4615672B2 - シュリンク蓋用成形シート及びシュリンク蓋付包装体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱収縮性のシートを、天板部と、その周縁から垂下するスカート部とを有する形状に成形したもので、開口部の周縁にフランジ部を有する容器に被せ、スカート部を熱収縮させてフランジ部の下面側に巻き込ませて取り付けるシュリンク蓋用成形シート及びそれを用いたシュリンク蓋付包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シュリンク蓋用成形シートとしては、0.13〜0.18mmのポリスチレンシートを成形したものであって、それを用いたシュリンク蓋付包装体について、シュリンク蓋を取り除いて開封するときに、熱収縮されているスカート部から天板部を横断する方向にシュリンク蓋を切り開くことができるよう、スカート部の下縁からタブを延出させ、このタブの両側にノッチを形成したものが知られている(特開平8−133280号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のシュリンク蓋用成形シート及びそれを用いたシュリンク蓋付包装体には次のような問題がある。
【0004】
(1)タブを引っ張って両ノッチから裂け目を伝播させるときに、裂け目の伝播方向が安定せず、途中でタブがちぎれやすい。また、同時に2箇所から裂かなければならず、特に開封開始時に力がいる。
【0005】
(2)天板部を横断してシュリンク蓋を切り開くことができても、シュリンク蓋の周縁はフランジ付容器のフランジ部に巻き付いているので、切れ目から左右に引き開いて剥がさなければシュリンク蓋を除去できず、容器の開放に手間がかかる。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、シュリンク蓋付包装体の開封時に確実かつ簡単にシュリンク蓋を除去できるようにすることを目的とする。
【0007】
本発明の第1は、熱収縮性シートで構成され、天板部と、天板部の周縁から垂下するスカート部を備えたシュリンク蓋用成形シートにおいて、厚みが20〜75μmで、ORSが縦横共に4〜25kg/cm2の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着した積層シートで構成され、かつ、一側縁が前記スカート部の下縁の延長方向に一連に連なり、他側縁が前記スカート部の下縁と交差した状態でタブが設けられ、前記タブの他側縁と前記スカート部の下縁との間にノッチ部が形成されていることを特徴とするシュリンク蓋用成形シートを提供するものである。
【0008】
上記本発明の第1は、前記ノッチ部が、前記スカート部の下縁に対してタブ寄りに斜めに向けて形成されていること、
貼り合わされた2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム間に印刷が施されていること、をその好ましい態様として含むものである。
【0009】
また、本発明の第2は、上記本発明の第1に係るシュリンク蓋用成形シートが、開口部周縁にフランジ部を有する容器に被せられ、スカート部が熱収縮されてフランジ部の下面側に巻き込まれていること、すなわち、スカート部端部の内径がフランジ部端部との接触点でのスカート部内径より小さくなっていることを特徴とするシュリンク蓋付包装体を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、図1に基づいて本発明に係るシュリンク蓋用成形シートを説明する。
【0011】
図示されるように、本発明に係るシュリンク蓋用成形シート1は、天板部2と、天板部2の周縁から垂下するスカート部3を有する蓋形状をなしている。
【0012】
スカート部3の下縁からは外方にタブ4が延出している。図示されているタブ4は、対角位置に2箇所設けられている。タブ4は1箇所でもよいが、上記のように2箇所設けたり、更にはそれ以上設けることもできる。
【0013】
各タブ4は、それぞれ一側縁がスカート部3の下縁の延長方向に一連に連なり、他側縁がスカート部3の下縁と交差した状態で設けられている。また、各タブ4の上記他側縁の基部にはV形のノッチ部5が形成されている。このノッチ部5は、後述する本シュリンク蓋付包装体の開封時の引き裂き開始部となるもので、当該ノッチ部5が形成されたスカート部3の下縁に対してタブ4寄りに斜めに向けて形成されている。このようなタブ4とノッチ5とすると、ノッチ5を起点とする裂け目の伝播を後述する方向に誘導しやすくなる。
【0014】
本シュリンク蓋用成形体シート1は、熱収縮性シートに、圧空成形、真空成形若しくはプレス成形などによって、上記天板部2の周縁からスカート部3が垂下した形状を付与した後、輪郭形状に沿って打ち抜くことで得ることができる。
【0015】
次に、上記シュリンク蓋用成形シート1を用いた本発明に係るシュリンク蓋付包装体について図2〜図4で説明する。
【0016】
本発明に係るシュリンク蓋付包装体は、図2に示されるように、開口部の周囲にフランジ部6を有する容器7上に上記シュリンク蓋用成形シート1を被せ、天板部2で容器7の開口部を覆うと共に、フランジ部6の縁部からスカート部3を垂下させ、容器7の側方から赤外線、熱風などを当ててスカート部3を加熱し、図3に示されるように、スカート部3を熱収縮させてフランジ部6の下面側に巻き込ませ、シュリンク蓋用成形シート1を容器7に取り付けられたシュリンク蓋1′とすることで得られる。図1で説明したタブ4及びノッチ部5は、上記熱収縮で多少変形するものの、フランジ部6の下面側に巻き込まれた状態で残されることになる。
【0017】
シュリンク蓋用成形シート1の径は、容器7に被せやすいよう、容器7の径より5〜20%大きくしておくことが好ましい。また、シュリンク蓋用成形シート1のスカート部3の高さは、容器7の高さの7〜25%程度が好ましく、特に容器7上に被せたときの安定性から、7mm以上であることが好ましい。
【0018】
本発明は、特に開封機構に特徴を有する。本発明のシュリンク蓋付包装体においては、図1に示されるタブ4を摘んで引っ張ることにより、ノッチ部5を起点とした裂け目をフランジ部6の先端部付近に沿って伝播させることができる。即ち、本発明によれば、図4に示されるように、ノッチ部5(図1参照)を起点として、裂け目をフランジ部6の先端部付近に沿って伝播させ、熱収縮してフランジ部6の下面側に巻き込まれたスカート部3部分を、フランジ部6に沿って天板部2から切り離して、テープ状に引き剥がすことができる。従って、上記ノッチ5を起点とした引き裂き後は、容器7上にはスカート部3が除去された天板部2のみが残されることになり、これを摘み取るだけでシュリンク蓋1′を取り外して容器7を開放することができる。
【0019】
上記のような開封機構は、本シュリンク蓋用成形シート1を構成する熱収縮性シートとして、厚みが20〜75μmで、ORS(ASTM−D−1504に準拠し、該当フィルムのビカット軟化点+30℃のシリコーンオイル浴中で測定したピーク応力値。)が縦横共に4〜25kg/cm2の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着した積層シートを用いることで得ることができる。このような積層シートを用いることで上記開封機構が得られる理由は必ずしも明らかではない。しかし、シュリンク蓋付包装体におけるシュリンク蓋1′は、フランジ部6の先端部付近を境に、スカート部3側と天板部2側で熱収縮状態が大きく相違することから、本発明で用いる積層シートは、この熱収縮状態の境界に沿って切れやすくなる性質を有するものであると考えられる。
【0020】
本シュリンク蓋付包装体は、上記のように、熱収縮したスカート部3を容器7の周囲からぐるりと切り取ることで開封されるもので、半周ずつ開封できるよう、前述の対角位置に2箇所タブ4を設けておくと、開封作業がさらに行いやすくなる。
【0021】
更に本発明について説明すると、本発明のシュリンク蓋用成形シート1は、単層シートではなく、二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着積層した積層シートを用いて形成されるものである。単層の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムでは、シュリンク蓋用成形シート1への良好な成形性(型再現性)、必要な天板部2の張り、フランジ部6へのスカート部3のきれいな巻き付き性などを満たすと共に、タブ4をちぎれさせることなくフランジ部6の先端部に沿って裂け目を伝播させることが困難になる。
【0022】
各二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを構成するポリスチレン系樹脂とは、ビニル芳香族炭化水素の重合体、ビニル芳香族炭化水素とこれと共重合可能な単量体との共重合体及びゴム強化ビニル芳香族炭化水素重合体から選ばれる重合体組成物をいい、これらの中でも全重合体組成物に含有されるビニル芳香族炭化水素が93重量%以上の重合体組成物が好ましい。また、ビニル芳香族炭化水素とは、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのスチレン系単量体をいう。
【0023】
好ましいポリスチレン系樹脂としては、透明性と剛性の高さから、汎用ポリスチレンを挙げることができる。特に、汎用ポリスチレンに、透明性を損なわない範囲で、例えば脂肪族不飽和カルボン酸エステルとの共重合体などを混合すると、成形性を向上させることができるので好ましい。
【0024】
各二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを構成するポリスチレン系樹脂は、全樹脂組成物のビカット軟化点(ASTM−D−1504に準拠し、該当樹脂組成物を200℃で厚み4mmのシートとし、荷重1kg、昇温速度2℃/分の条件で測定した値。)が90℃を超え115℃未満であることが好ましく、更に好ましくは95℃以上110℃以下である。ビカット軟化点が90℃以下であると、熱収縮挙動が鋭敏になりすぎ、タブ4が収縮しすぎたり天板部2が変形しやすくなる他、シュリンク蓋1′の耐熱性が不足しやすい。ビカット軟化点が115℃以上となると、シュリンク蓋用成形シート1への成形時の温度が高くなって、成形サイクルが長くなりやすい。
【0025】
接着積層する2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムのビカット軟化点は等しいことが最も好ましいが、ビカット軟化点に差がある場合、10℃未満であることが好ましい。ビカット軟化点の差が大きすぎると、シュリンク蓋用成形シート1への成形時にカールして型再現性(成形型に忠実な形状へ成形可能であること。)が低下しやすくなる。
【0026】
各二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、良好な開封性(タブ4をちぎれさせることなくフランジ部6の先端部に沿って裂け目を伝播させられること。)と、天板部2の張りと、フランジ部6へのスカート部3のきれいな巻き付き状態を得るために、ORSが縦横共に4〜25kg/cm2であることが必要で、縦横いずれか一方のORSが10kg/cm2以上であることが好ましい。二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの縦横いずれかのORSが4kg/cm2未満であると、天板部2と間の物性の差が小さいと同時に収縮力が弱く、スカート部3を熱収縮させた際、裂け目の伝播がフランジ部6の先端部から外れてタブ4がちぎれやすくなり、開封性が低下すると共に、天板部2が弛みがちになったり、容器7のフランジ部3にきれいにスカート部3が巻き付きにくくなる。二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの縦横いずれかのORSが25kg/cm2を超えると、スカート部3を熱収縮させた際に脆弱になりすぎると同時に収縮力が強くなりすぎ、タブ4がちぎれやすくなって開封性が低下すると共に、容器7のフランジ部6が収縮力で変形したり、これに伴って天板部2が波打ちやすくなる。
【0027】
接着積層する2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムのORSは等しいことが最も好ましいが、ORSに差がある場合、縦横共に15kg/cm2以下であることが好ましい。ORSの差が大きすぎると、シュリンク蓋用成形シート1への成形時にカールして型再現性が低下しやすくなると共に、スカート部3がきれいにフランジ部6に巻き付きにくくなる場合もある。
【0028】
各二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、115℃のシリコーンオイル中に10秒浸漬させたときの熱収縮率が縦横共に10〜75%であることが好ましい。収縮率が小さすぎると、スカート部3を熱収縮させたときの収縮量が不足し、フランジ部6への巻き付き状態の仕上がりが悪くなりやすい。収縮率が大きすぎると、スカート部3の熱収縮時にタブ4が過剰に熱収縮しやすい。
【0029】
接着積層する2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの熱収縮率は等しいことが最も好ましいが、収縮率に差がある場合、縦横共に30%以下であることが好ましい。収縮率の差が大きすぎると、シュリンク蓋用成形シート1への成形時にカールして型再現性が低下しやすくなると共に、スカート部3がきれいにフランジ部6に巻き付きにくくなる場合もある。
【0030】
各二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、厚みが20〜75μmであることが必要で、好ましくは25〜70μmである。二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの厚みが25μm未満であると、得られる積層シートをシュリンク蓋用成形シート1へ成形する際の型再現性が悪く、シュリンク蓋用成形シート1が変形しやすくなる。また、二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの厚みが75μmを超えると、開封の際の裂け目をフランジ部6の先端部に沿わせにくくなったり、タブ4がちぎれやすくなって、開封性が低下する。
【0031】
二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着積層することで得られる積層シートの全体厚みは60〜150μmであることが好ましい。積層シートの全体厚みが小さすぎたり大きすぎると、上記と同様に、シュリンク蓋用成形シート1への成形時の型再現性が悪くなつて変形しやすくなったり、開封性が低下しやすくなる。
【0032】
接着積層される2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの厚みは等しいことが最も好ましいが、厚みに差がある場合、厚い方の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの厚みが薄い方の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの厚みの2.4倍を超えない範囲であることが好ましい。厚みの差が大きすぎると、シュリンク蓋用成形シート1への成形時にカールして型再現性が低下しやすくなると共に、熱収縮させたスカート部3が割れやすくなって、開封性が低下しやすくなる。
【0033】
2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの接着積層は、例えばドライラミネート、ワックスラミネートなどによって行うことができる。接着剤は一般に使用されているものでよく、また通常と同様に0.5〜3μm程度の厚みで介在させることが好ましい。本発明で使用する積層シートは、接着層を介して2枚積層したものでることから、熱収縮した積層シートの切り裂き時に加わる衝撃負荷が2枚に分散される結果、単層のシートに比して割れにくく、開封時のタブ4のちぎれを生じにくくなっていると考えられる。
【0034】
2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを接着積層するに先立って、一方の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの接着積層側面に、包装体に必要な印刷を施しておくことが好ましい。このようにすると、印刷層が2枚の二軸延伸スチレン系樹脂フィルムに挟まって保護され、印刷落ちを防止することができる。
【0035】
二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着積層した積層シートの弾性率は、220〜450kg/mm2であることが好ましい。弾性率が小さすぎると、天板部2の剛性が不足して弛みやすく、弾性率が大きすぎると引き裂き時に大きな力が必要となりやすい。
【0036】
【実施例】
まず、実施例及び比較例に先だって、表1に示されるa〜hの二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム(シート)を用意した。
【0037】
表1において、PSはポリスチレン(数平均分子量33万)、HIPSはハイインパクトポリスチレン(ゴム分濃度6重量%、ゴム平均粒子径3μm)、縦方向とはフィルム(シート)製造時の巻き取り方向、横方向とは縦方向に対する直角方向である。各フィルム(シート)の延伸はバブル延伸法にて行い、延伸温度を107〜128℃の範囲内で調整し、表1に示される延伸倍率とした。
【0038】
表1において、ORSは、ASTM−D−1540に準拠し、該当フィルム(シート)のビカット軟化点+30℃のシリコーンオイル浴で測定したピーク応力値である。ビカット軟化点は、ASTM−D−1525に準拠し、該当樹脂組成物を200℃で厚み4mmのシートとし、加重1kg、昇温速度2℃/分の条件で測定した値である。また、収縮率は、115℃のシリコーンオイル浴中に10秒間浸漬させて求めた値である。
【0039】
実施例1
表1に示されるフィルムdとeを用い、フィルムdの片面に単色の格子模様印刷を施した後、この印刷面にフィルムeを1μm厚の接着剤を介在させたドライラミネート法で接着積層し、合計厚み100μmのサンプルシートとした。
【0040】
一方、容器として、鍋焼きうどんセット包装用のアルミ箔製のフランジ付の容器を用意し、この容器に合わせて、上記サンプルシートに130℃の熱板加熱を伴う圧空成形と打ち抜き加工を施して、図1に示されるような2箇所のタブとノッチを有するシュリンク蓋用成形シートを作製すると共に、成形性の評価を行った。また、成形は、印刷を施したフィルムd側が蓋の外面側となるように行った。
【0041】
上記容器に上記シュリンク蓋用成形シートを被せ、容器の側方から赤外線ヒータでスカート部を3秒間加熱して熱収縮させることで、シュリンク蓋付包装体とすると共に、シュリンク性の評価を行った。
【0042】
得られたシュリンク蓋付包装体について、一方のタブを摘んで引っ張り、開封性の評価を行った。
【0043】
各評価基準は下記の通りである。
【0044】
成形性:成形型の形状が再現できているか否かを、天板部の平面性を中心に目視観察して評価した。評価は、天板部が平面で、成形型の形状が十分に再現されていると認められるものを◎、天板部に若干カールが認められたものを○、天板部に目立つカールが認められたものを△とした。
【0045】
シュリンク性:スカート部を熱収縮させた後、得られたシュリンク蓋付包装体のシュリンク部分を中心に目視観察して評価した。評価は、熱収縮したスカート部がフランジ部の下面側に十分に巻き込まれていると共に、タブの曲がりや容器の変形のないものを◎、タブにやや曲がりが認められたものを○、タブに目立つ曲がりが認められたものやスカート部の巻き込みにやや不足が認められたものを△、熱収縮が不足でスカート部の巻き込みが不十分であったり、熱収縮が過剰で容器が変形したものを×とした。
【0046】
開封性:熱収縮されたスカート部が、容器のフランジ部の先端部付近に沿って、大きな抵抗感や引っ掛かりなくスカート部の切り離しが行えた場合を◎、多少抵抗感や引っ掛かりのあったものを○、途中でタブのちぎれを生じたものを△、開封開始直後にタブのちぎれを生じたものを×とした。
【0047】
結果を表2に示す。
【0048】
実施例2
表1に示されるフィルムbとgを用い、フィルムbの片面に印刷を施した他は実施例1と同様にして同様の評価を行った。
【0049】
結果を表2に示す。
【0050】
比較例1
表1に示されるフィルムhを単独でサンプルシートとし、その片面に印刷を施し、この印刷面が蓋の外面となるように成形した他は実施例1と同様にして同様の評価を行った。
【0051】
結果を表2に示す。
【0052】
比較例2
表1に示されるフィルムaとgを用い、フィルムaの片面に印刷を施した他は実施例1と同様にして同様の評価を行った。
【0053】
結果を表2に示す。
【0054】
比較例3
表1に示されるフィルムfを2枚用い、一方のフィルムfの片面に印刷を施した他は実施例1と同様にして同様の評価を行った。
【0055】
結果を表2に示す。
【0056】
比較例4
表1に示されるフィルムcを2枚用い、一方のフィルムcの片面に印刷を施した他は実施例1と同様にして同様の評価を行った。
【0057】
結果を表2に示す。
【0058】
比較例5
表1に示されるフィルムhを2枚用い、一方のフィルムhの片面に印刷を施した他は実施例1と同様にして同様の評価を行った。
【0059】
結果を表2に示す。
【0060】
【表1】
Figure 0004615672
【0061】
【表2】
Figure 0004615672
【0062】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したとおりのものであり、本発明のシュリンク蓋用成形シートを用いて得られる本発明のシュリンク蓋付包装体は、容器のフランジ部の下面側に熱収縮して巻き込まれているスカート部を、タブを引っ張ることで、フランジ部の先端部付近に沿って連続的に切り離しながら引き剥がすことができ、簡単かつ確実にシュリンク蓋を容器から分離することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシュリンク蓋用成形シートの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るシュリンク蓋用成形シートを容器上に被せた状態の断面図である。
【図3】図2の状態からスカート部を熱収縮させた状態の断面図である。
【図4】本発明に係るシュリンク蓋付包装体の開封機構を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 シュリンク蓋用成形シート
1′ シュリンク蓋
2 天板部
3 スカート部
4 タブ
5 ノッチ部
6 フランジ部
7 容器

Claims (4)

  1. 熱収縮性シートで構成され、天板部と、天板部の周縁から垂下するスカート部を備えたシュリンク蓋用成形シートにおいて、厚みが20〜75μmで、ORSが縦横共に4〜25kg/cm2の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムを2枚接着した積層シートで構成され、かつ、一側縁が前記スカート部の下縁の延長方向に一連に連なり、他側縁が前記スカート部の下縁と交差した状態でタブが設けられ、前記タブの他側縁と前記スカート部の下縁との間にノッチ部が形成されていることを特徴とするシュリンク蓋用成形シート。
  2. 前記ノッチ部が、前記スカート部の下縁に対してタブ寄りに斜めに向けて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシュリンク蓋用成形シート。
  3. 貼り合わされた2枚の二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム間に印刷が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシュリンク蓋用成形シート。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載のシュリンク蓋用成形シートが、開口部周縁にフランジ部を有する容器に被せられ、スカート部が熱収縮されてフランジ部の下面側に巻き込まれていることを特徴とするシュリンク蓋付包装体。
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