JP4613895B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4613895B2
JP4613895B2 JP2006212541A JP2006212541A JP4613895B2 JP 4613895 B2 JP4613895 B2 JP 4613895B2 JP 2006212541 A JP2006212541 A JP 2006212541A JP 2006212541 A JP2006212541 A JP 2006212541A JP 4613895 B2 JP4613895 B2 JP 4613895B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
flow rate
filter
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006212541A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008038709A (ja
Inventor
聡 中澤
道博 畠
徳幸 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2006212541A priority Critical patent/JP4613895B2/ja
Publication of JP2008038709A publication Critical patent/JP2008038709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4613895B2 publication Critical patent/JP4613895B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、排ガス中の粒子状物質(スート)を捕集するフィルタを備えた内燃機関、特にディーゼル機関の制御装置に関するものである。
従来より、ディーゼルエンジンの排気通路中にDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ;diesel particulate filter、以下単にフィルタとも言う)を設け、排ガス中に含まれる粒子状物質(スート又はPM)をフィルタで捕集するとともにフィルタに堆積したスートを燃焼させてフィルタを再生するようにした技術が知られている。
一方、やはり従来よりエンジンの排気通路と吸気通路とを連通し、排ガスの一部を吸気通路に還流させることでNOxを低減するようにしたEGR装置が広く知られている。このようなEGR装置では主に部分負荷運転領域で排ガスを還流させるようにしており、排ガスの還流量は主にEGR通路上に介装された開閉弁(EGRバルブ)の開度を調整することにより制御される。
EGR装置の制御手法としては、いわゆるλ(ラムダ)制御が知られている。ここでλ制御とは、エンジンの体積効率ηと、筒内の未燃空気量(新気とEGRガス残留との合計)や燃料噴射量とから筒内燃焼場における推定空気過剰率λ(理論空燃比に対する比)を算出するとともに、エンジン運転状態に基づいて目標空気過剰率λT を求め、推定空気過剰率λが目標空気過剰率λT となるようにEGRバルブ開度,スロットルバルブ開度及び燃料噴射量等を制御するものである。
ところで、上述したようなフィルタを装着した車両では、フィルタでスートの堆積と燃焼(再生)とを繰り返すため、エンジンの排圧が常に変化することになる。このため、排圧変化に応じて実際の体積効率ηが変化することになるが、従来のEGR制御(λ制御)ではフィルタの存在を想定していないため、フィルタにスートが堆積して排圧が上昇した場合であっても何ら補正を実施していない。
このため、従来のλ制御では、排圧が変化した場合であっても排圧変化分を反映させた最適な推定空気過剰率λを設定することができず、NOx排出量が増大してしまう。スートを主成分とするスモークはフィルタにより低減できるがNOxはフィルタのような後処理装置では低減できないため排ガス性能の向上を図るには排圧上昇時にNOxが増加しないようにλ制御を補正する必要がある。
なお、例えば下記の特許文献1には、DPF上流側の排気管内圧力を検出するセンサを設け、この圧力センサで検出される排気管内圧力からDPF捕集量(スートの堆積量)を算出し、このDPF捕集量に対応する噴射圧力補正量を基準噴射圧力に加算して実噴射圧力を決定する技術が開示されている。
特許第324433号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、スートの堆積量に応じて燃料噴射量補正することはできるものの、排圧変化に応じて体積効率を補正するような技術ではなく、排圧変化時にEGR制御(λ制御)の精度を高めることはできないという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、排圧変化に応じてエンジンの体積効率を精度よく補正できるようにした、内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明の内燃機関の制御装置は、排気通路中に介装され、排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタを備えた内燃機関の制御装置であって、該フィルタを通過する排気流量(Q)を算出する排気流量算出手段と、該フィルタの前後差圧(ΔP)を検出する前後差圧検出手段と、該排気流量算出手段で算出された排気流量(Q)と該前後差圧検出手段で検出された前後差圧(ΔP)とに基づき排圧指標(SootDP)を算出する排圧指標算出手段と、該排気流量算出手段で算出された排気流量(Q)と該排圧指標算出手段で算出された排圧指標(SootDP)とに基づき補正係数(k〔=f(SootDP,Q)〕)を算出する補正係数算出手段と、該内燃機関の体積効率(η)を算出する体積効率算出手段と、該補正係数算出手段で算出された補正係数(k)と該体積効率算出手段で算出された体積効率(η)に基づき補正体積効率(ηc)を算出する補正体積効率算出手段と、該補正体積効率算出手段で算出された補正体積効率(ηc)を用いて該内燃機関の制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
なお、該補正体積効率算出手段で算出した補正体積効率(ηc)を用い、該内燃機関の推定空気過剰率(λ)を設定する推定空気過剰率設定手段をさらに備え、該制御手段が、該推定空気過剰率設定手段で設定された推定空気過剰率(λ)を用いて該内燃機関を制御するのが好ましい。
また、該内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通し、該排気通路内の排気を該吸気通路内に還流させるEGR装置をさらに備え、該制御手段が、該推定空気過剰率設定手段で設定された推定空気過剰率(λ)に基づき該EGR装置の排気還流量を制御するのが好ましい。
さらには、該フィルタの上流側絶対圧(P)を検出する絶対圧検出センサと、該フィルタの後温度(T)を検出する温度検出センサと、該絶対圧検出センサで検出されたフィルタ上流側絶対圧(P)と該温度検出センサで検出されたフィルタ後温度から推定されるフィルタ推定温度(Tp)とを用い、該排気流量算出手段で算出した排気流量を補正する排気流量補正手段とをさらに備え、該排圧指標算出手段が、該前後差圧検出手段で検出された該フィルタの前後差圧(ΔP)と、該排気流量補正手段で補正された補正排気流量(Qc)とに基づいて排圧指標を算出し、該補正係数算出手段が、該排圧指標算出手段で算出した排圧指標(SootDP)と該排気流量補正手段で補正された補正排気流量(Qc)とに基づき補正係数(k)を算出するのが好ましい。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、排圧変化時の補正を施した、より正確な値の体積効率を算出することができ、この補正後の体積効率を用いて内燃機関の種々の制御をより正確に行うことができる(請求項1)。
また、この補正後の体積効率を用いて精度の高い推定空気過剰率を求めることができ、この推定空気過剰率を用いて内燃機関の種々の制御をより正確に行うことができる(請求項2)。
また、排圧変化時の補正を施した体積効率を用いた推定空気過剰率に基づきEGR制御(λ制御)を実行することで、排気中のスモークの増加を抑えつつ、NOxの発生を低減することができる(請求項3)。
また、補正排気流量を用いて排圧指標を算出することで、補正後体積効率の値をより一層正確に求めることができ、体積効率を用いた種々の制御の精度をさらに高めることができる(請求項4)。
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明すると、図1はその全体構成を示す模式図、図2はその要部構成を示す模式的なブロック図である。
さて、図中1はエンジン(内燃機関)であって、本実施形態では軽油を主燃料とするディーゼルエンジンが適用されている。また、このエンジン1には吸気マニホールド3を介して吸気通路2が接続され、同様に、排気マニホールド4を介して排気通路5が接続されている。
また、この排気通路5上には、公知のDPF(フィルタ)10が介装されている。詳細は図示しないが、フィルタ10は全体が多孔質材で形成されており、上流側が開口し下流側が閉塞された第1通路と、上流側が閉塞され下流側が開口した第2通路とが交互に隣接して配設されている。これにより、フィルタ10に供給された排ガスは、多孔質の壁部を介して第1通路から第2通路に流入し、このときに排ガス中のスート或いはPM(カーボンCを主体とする粒子状物質)が壁部において捕集されるようになっている。
また、エンジン1には吸気を過給するターボチャージャ(過給機)7が付設されている。このターボチャージャ7は主に排気通路5に介装されたタービン8と、吸気通路2に介装されたコンプレッサ9とから構成されており、排ガスのエネルギによりタービン8及びコンプレッサ9が駆動されて吸気が過給されるようになっている。なお、本発明においてはターボチャージャ(過給機)7は必須の構成要件ではなく、ターボチャージャ7は設けられていなくても良い。
また、エンジン1にはEGR装置11が付設されている。ここで、EGR装置11はエンジン1の排気通路5と吸気通路2とを連通するEGR通路(連通路)12と、このEGR通路12中に介装されたEGRバルブ13とを備えて構成されている。
そして、EGRバルブ13の開度を制御することで、排気通路5の排ガスの一部を吸気通路2に還流させてNOxの低減を図るようになっている。また、EGRバルブ13はエンジン運転状態に応じて後述のコントローラ(ECU)31で設定される制御信号に基づき開閉駆動されるようになっている。
次に、エンジン1の制御系の構成について説明すると、吸気通路2には、エンジン1の吸入空気量qを検出するエアフローセンサ(AFS)21及びインテークマニホールド圧を検出するセンサ26が設けられている。また、排気通路5には、フィルタ10の前後差圧ΔPを検出する差圧センサ22(前後差圧検出手段)と、フィルタ10の下流側の温度Tを検出する温度センサ(温度検出センサ)23と、フィルタ10の上流側の圧力(絶対圧)Pを検出する圧力センサ(絶対圧検出センサ)24とが設けられている。また、エンジン1には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ25も設けられている。なお、図示はしないが、エンジン1には、これらのセンサ以外にもエンジン1の水温を検出する水温センサや、大気圧を検出大気圧センサ等の種々のセンサ類が設けられている。
また、図2に示すように、これらの各センサ21〜2は、いずれもエンジン1の作動を制御する制御手段としてのコントローラ(ECU)31の入力ポートに接続されている。
また、コントローラ31の出力ポートにはエンジン1のシリンダ内に燃料を噴射するインジェクタ14及びEGR量を調整するためのEGRバルブ13が接続されており、コントローラ31で設定された制御信号に基づき燃料噴射量及び燃料噴射タイミング並びにEGRバルブ13の開度が制御されるようになっている。なお、図示はしないがコントローラ31の出力ポートには上述以外の種々の機器やアクチュエータが接続されている。
次に、本装置の要部構成について説明すると、図2に示すように、コントローラ31には、フィルタ10を通過する排気流量Qを算出する排気流量算出手段32,上記排気流量算出手段32で算出された排気流量Qを補正する排気流量補正手段33,フィルタ10のスート堆積量に相関する排圧指標SootDPを算出する排圧指標算出手段34,上記排圧指標Soot DP から体積効率ηを補正する補正係数kを求める補正係数算出段35,エンジン1の体積効率ηを算出する体積効率算出手段36,補正係数算出手段35で算出された補正係数k〔=f(SootDP,Q)〕を用いて体積効率を補正する補正体積効率算出手段37及び補正体積効率ηcを用いてエンジン1の推定空気過剰率λを設定する推定空気過剰率設定手段38が設けられている。
このうち、排気流量算出手段32では、エアフローセンサ21で検出された吸気流量qに基づいて下式(1)により排気流量Q[L/min]を算出するようになっている。
Q=(A+B×α)×V×60・・・・・(1)
但し、式(1)において、
A;吸入空気量q[g/sec]÷空気分子量[g/mol]、
B;燃料噴射量[g/sec]÷燃料分子量[g/mol]、
α;燃焼によって増加するモル数(燃料の性状に応じて適当な値が設定される)、
V;標準状態での体積[L/mol]である。
また、式(1)の“60”は、排気流量Qの単位を1分あたりの流量に換算するための係数である。
また、排気流量補正手段33では、上記排気流量算出手段32で算出された排気流量Qを圧力センサ24で得られたフィルタ上流圧力P及び温度センサで得られたフィルタ下流温度Tに基づいて下式(2)を用いて補正し、これにより補正排気流量Qcを算出するようになっている。
Qc=Q×(Pc/Tc)・・・・・(2)
但し、式(2)において、
Pc;絶対圧P[kPa]÷(絶対圧P[kPa]+排気管の圧力損失PL [kPa])
Tc;273[K]÷(273[K]+DPF下流温度T[℃])である。
なお、式(2)はいわゆるボイル・シャルルの法則を適用したものである。また、排気管の圧力損失PLは予め記憶させた所定値を適用しても良いし、エンジン回転数をパラメータとする所定のマップから読み込んでも良い。
また、DPF下流温度Tに代えてフィルタ10の推定温度Tpを用いても良い。具体的には、フィルタ後温度Tに基づいてフィルタ10の内部の温度を推定するフィルタ温度推定手段(図示省略)を設け、このフィルタ温度推定手段で算出されたフィルタ推定温度Tpを用いてTcを求めてもよい。この場合、Tcは下式(2′)で算出される。
Tc=273[K]÷(273[K]+DPF推定温度Tp[℃])・・・・・(2′)
次に、このようにして求めた補正排気流量Qcと、差圧センサ22で得られたフィルタ10の差圧ΔPに基づいて、排圧指標算出手段34において排圧指標Soot DPが求められるようになっている。ここで、排圧指標Soot DPはフィルタ10の主に表層における目詰まり状態、又はスートの堆積状態、又はこれらに起因する排圧の上昇度合いを表す指標であり、本実施形態においてはスート堆積量自体が排圧指標Soot DPとして適用されている。
また、図示はしないが、排圧指標算出手段34には差圧ΔP及び補正排気流量Qcをパラメータとしてスート堆積量を読み出すマップが予め記憶されており、このマップから排圧指標Soot DPとしてのスート堆積量が得られるようになっている。
また、排圧指標Soot DPが得られると、補正係数算出手段35において上記排圧指標SootDPからエンジン1の体積効率ηを補正するための補正係数k〔=f(SootDP,Qc)〕が算出されるようになっている。
ここで、図3は補正係数kの特性の一例を示すグラフであり、横軸が排圧指標SootDP(スート堆積量)であり、縦軸が補正係数kである。このグラフは、補正係数kと排圧指標SootDPとの関係を示すものであり、各特性線はそれぞれ補正排気流量Qcを変更したデータである。
このグラフに示すように、補正係数kは排圧指標SootDPと補正排気流量Qcをパラメータとした関数で近似することができる。
一方、体積効率算出手段36では、負圧センサ26で得られるインテークマニホールド内圧(インマニ圧)及びエンジン回転数センサ25で得られた回転数Neに基づいてエンジン1の体積効率ηが算出される。
そして、補正体積効率算出手段37では、補正係数算出手段35で算出された補正係数kを体積効率算出手段36で算出された体積効率ηに乗じることにより補正体積効率ηcが算出される〔下式(3)参照〕。
ηc=k・η・・・・・(3)
また、推定空気過剰率設定手段38では体積効率ηに代えて補正体積効率ηcを用いて推定空気過剰率λが設定される。なお、この推定空気過剰率λの設定手法自体は従来より公知であるので、詳しい説明は省略するが、従来は単に体積効率ηを用いていたのに対して、本実施形態においては、排圧指標Soot DPを反映させた補正体積効率ηcを用いて推定空気過剰率λが設定されるのである。これにより、推定空気過剰率設定手段38で設定される推定空気過剰率λは、排圧の変化を考慮した(或いは、フィルタ10のスート堆積を反映した)空気過剰率となる。
また、推定空気過剰率λが設定されると、この推定空気過剰率λが目標空気過剰率λTとなるようにインジェクタ14及びEGRバルブ13に制御信号が出力されて、この制御信号に基づいてインジェクタ14及びEGRバルブ13の作動が制御されるようになっている。
つまり、図示はしないが、コントローラ31には、現在の運転状態に基づき目標空気過剰率λTを算出する目標空気過剰率算出手段が設けられており、上述した推定目標空気過剰率λと目標空気過剰率λTとの偏差がなくなるようにフィードバック制御が実行されるようになっている。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置は上述のように構成されているので、その作用を説明すると以下のようになる。
図4は、所定の排ガスモードでの走行時における車速,補正係数k及びNOx排出量を示す図であって、線aはフィルタ10にスートの堆積がない場合の特性を、線bはフィルタ10に所定量のスートが堆積した状態であって、且つ体積効率ηを補正しなかった場合の特性、線cはフィルタ10に所定量のスートが堆積した状態であって、且つ体積効率ηを補正した場合の特性をそれぞれ示している。
補正係数kについては、線a及び線の場合はいずれも補正しない場合であり、一定値となる。これに対して、本実施形態のように体積効率ηを補正した場合には、線に示すように、主に加速時に補正係数が上昇する。これは加速に伴いフィルタ10に堆積するスートが増大するためである。
この補正により体積効率ηがフィルタ10に堆積したスートを反映した値となり、EGR制御(λ制御)を実施した場合における推定空気過剰率λをより正確な値に設定することができ、結果的にNOxの増加を抑制することができるという利点がある。
特に、線cで示すように、本実施形態のように体積効率ηを補正した場合には線aで示すスート未堆積時と同等のNOx排出量に抑制することができる。なお、線bで示すように、従来の制御ではスート堆積時にはNOx排出量が増大してしまっている。
図5はフィルタ入口圧力(即ち、排圧)に対するスモーク排出量,NOx排出量及び体積効率ηに対する補正係数の変化の特性を体積効率の補正の有無とで分けてそれぞれ示す図であって、線a1〜a3は補正有りの場合の特性を、また線b1〜b3は補正無しの場合の特性を示している。
図示するように、排圧が上昇(スートの堆積量が増大)すると、補正を実施しない場合は当然ながら線b1に示すように体積効率ηの補正係数は変化しないが、本実施形態のような補正を行うことにより線a1に示すように補正係数が増大する。
これにより、補正を実行しない場合は、線b2に示すように排圧上昇に伴いNOx排出量が増大してしまうが、本制御を実施した場合には線a2に示すように、NOx排出をスート未堆積時と同等まで抑制することができた。また、線a3,b3に示すように、このときのスモークの排出量の増大も僅かであり、スモークとNOxの両方の排出を抑制することができる。なお、スモークが増大したとしても、スモーク自体は煤,スートが主成分であり、フィルタ10等の後処理装置で比較的容易に低減可能であるため、本実施形態のようにスモークの僅かな増大はほとんど問題とならない。
以上詳述したように、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置によれば、排気流量算出手段32で算出した排気流量Qと排圧指標算出手段3で算出した排圧指標SootDPとに基づきエンジン1の体積効率ηを補正するので、排圧の変化を反映した適切な体積効率を算出することができる。さらに、この補正後の体積効率ηcを用いて精度の高い推定空気過剰率λを求めることができる利点がある。
また、このような推定空気過剰率λに基づきEGR装置の排気還流量を制御することにより、排気中のスモークの増加を抑えつつ、NOxの発生を低減することができるという利点がある。
また、排圧指標算出手段34において、フィルタの前後差圧ΔPと補正排気流量Qcとに基づいて排圧指標SootDPが算出されるとともに、補正係数算出手段35において、排圧指標算出手段34で算出された排圧指標SootDPと補正排気流量Qcとに基づき補正係数kが算出されるので、この補正係数kを用いて補正体積効率ηcの値の精度をさらに高めることができ、EGR装置11の制御等、体積効率を用いた種々の制御の精度をさらに高めることができるという利点がある。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形例が可能である。例えば上述の実施形態では排圧指標Soot DPをフィルタ前後差圧ΔPと補正排気流量Qcとから求めているが、フィルタ前後差圧ΔPと排気流量Qとから求めてもよい。また、上述の実施形態では、補正係数kを排圧指標SootDPと補正排気流量Qcとに基づいて求めているが、排気流量Qと排圧指標SootDPとに基づいて補正係数kを求めても良い。
また、本実施形態では、補正体積効率算出手段37で得られた補正体積効率ηcを目標空気過剰率を算出するために用いるとともに、この目標空気過剰率を用いてEGR装置11の制御を実施しているが、補正体積効率ηcはこのような制御にのみ適用されるものではなく、体積効率をパラメータとする種々の制御に適用可能であるのはいうまでもない。具体的にはディーゼルエンジン以外の内燃機関や、EGR装置(外部EGR)を備えない内燃機関に対する制御等に適用することができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の要部構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の要部構成を示す図であって補正係数の特性を示す図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の作用を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置の作用を説明するための図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
2 吸気通路
5 排気通路
10 フィルタ(DPF)
11 EGR装置
12 EGR通路
13 EGRバルブ
22 前後差圧センサ
23 温度検出センサ
24 絶対圧検出センサ
25 回転数センサ
31 コントローラ(制御手段)
32 排気流量算出手段
33 排気流量補正手段
34 排圧指標算出手段
35 補正係数算出手段
36 体積効率算出手段
37 補正体積効率算出手段
38 目標空気過剰率設定手段

Claims (4)

  1. 排気通路中に介装され、排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタを備えた内燃機関の制御装置であって、
    該フィルタを通過する排気流量を算出する排気流量算出手段と、
    該フィルタの前後差圧を検出する前後差圧検出手段と、
    該排気流量算出手段で算出された排気流量と該前後差圧検出手段で検出された前後差圧とに基づき排圧指標を算出する排圧指標算出手段と、
    該排気流量算出手段で算出された排気流量と該排圧指標算出手段で算出された排圧指標とに基づき補正係数を算出する補正係数算出手段と、
    該内燃機関の体積効率を算出する体積効率算出手段と、
    該補正係数算出手段で算出された補正係数と該体積効率算出手段で算出された体積効率に基づき補正体積効率を算出する補正体積効率算出手段と、
    該補正体積効率算出手段で算出された補正体積効率を用いて該内燃機関の制御を行う制御手段とを備える
    ことを特徴とする、内燃機関の制御装置。
  2. 該補正体積効率算出手段で算出した補正体積効率を用い、該内燃機関の推定空気過剰率を設定する推定空気過剰率設定手段をさらに備え、
    該制御手段が、該推定空気過剰率設定手段で設定された推定空気過剰率を用いて該内燃機関を制御する
    ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 該内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通し、該排気通路内の排気を該吸気通路内に還流させるEGR装置をさらに備え、
    該制御手段が、該推定空気過剰率設定手段で設定された推定空気過剰率に基づき該EGR装置の排気還流量を制御する
    ことを特徴とする、請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 該フィルタの上流側絶対圧を検出する絶対圧検出センサと、
    該フィルタの後温度を検出する温度検出センサと、
    該絶対圧検出センサで検出されたフィルタ上流側絶対圧と該温度検出センサで検出されたフィルタ後温度から推定されるフィルタ推定温度とを用い、該排気流量算出手段で算出した排気流量を補正する排気流量補正手段と、
    をさらに備え、
    該排圧指標算出手段が、該前後差圧検出手段で検出された該フィルタの前後差圧と、該排気流量補正手段で補正された補正排気流量とに基づいて排圧指標を算出し、
    該補正係数算出手段が、該排圧指標算出手段で算出した排圧指標と該排気流量補正手段で補正された補正排気流量とに基づき補正係数を算出する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の内燃機関の制御装置。
JP2006212541A 2006-08-03 2006-08-03 内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP4613895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006212541A JP4613895B2 (ja) 2006-08-03 2006-08-03 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006212541A JP4613895B2 (ja) 2006-08-03 2006-08-03 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008038709A JP2008038709A (ja) 2008-02-21
JP4613895B2 true JP4613895B2 (ja) 2011-01-19

Family

ID=39174039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006212541A Expired - Fee Related JP4613895B2 (ja) 2006-08-03 2006-08-03 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4613895B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5060378B2 (ja) * 2008-04-23 2012-10-31 大阪瓦斯株式会社 ガス分析方法及びガス分析装置
JP5932052B2 (ja) * 2012-10-30 2016-06-08 三菱重工業株式会社 内燃機関の制御装置及びその制御方法
JP6631786B2 (ja) * 2015-12-28 2020-01-15 三菱自動車工業株式会社 排気後処理システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000220532A (ja) * 1999-01-27 2000-08-08 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンのegr制御装置
JP2003065033A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Mitsubishi Motors Corp パティキュレートフィルタの再生時期判定装置
JP2003083034A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Mitsubishi Motors Corp 排気浄化装置
JP2004011625A (ja) * 2002-06-12 2004-01-15 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の空燃比制御装置
JP2004068806A (ja) * 2002-06-14 2004-03-04 Denso Corp 内燃機関の排気浄化装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000220532A (ja) * 1999-01-27 2000-08-08 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンのegr制御装置
JP2003065033A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Mitsubishi Motors Corp パティキュレートフィルタの再生時期判定装置
JP2003083034A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Mitsubishi Motors Corp 排気浄化装置
JP2004011625A (ja) * 2002-06-12 2004-01-15 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の空燃比制御装置
JP2004068806A (ja) * 2002-06-14 2004-03-04 Denso Corp 内燃機関の排気浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008038709A (ja) 2008-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3801135B2 (ja) エンジンの排気ガス浄化装置
US7155334B1 (en) Use of sensors in a state observer for a diesel engine
JP4111094B2 (ja) 排気後処理装置付過給エンジンの制御装置および制御方法
US7607295B2 (en) Particulate accumulation amount estimating system
JP4120524B2 (ja) エンジンの制御装置
WO2009099077A1 (ja) Dpf堆積量推定装置
JP4270175B2 (ja) パティキュレート堆積量推定装置
JP2016136011A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2006316744A (ja) 内燃機関の排気処理装置
JP4613895B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2005240719A (ja) フィルタの再生時期検出装置およびフィルタの再生制御装置
JP4572762B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP4542489B2 (ja) 内燃機関のエキゾーストマニホールド内温度推定装置
JP5434685B2 (ja) 空燃比検出装置
JP2006316743A (ja) 内燃機関の排気処理装置
JP5004036B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
US7707827B2 (en) Exhaust gas purifying apparatus for internal combustion engine
JP4737159B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置及び粒子状物質排出量推定方法
JP4415739B2 (ja) エンジン排気微粒子の捕集量検出装置
JP5365264B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008157187A (ja) エンジンのegr制御装置
JP2006257996A (ja) 粒子状物質酸化速度算出装置、粒子状物質堆積量算出装置及び内燃機関排気浄化装置
JP3629752B2 (ja) 内燃機関の吸・排気系圧力推定装置
JP5849685B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4114571B2 (ja) ディーゼルエンジンの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100921

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101004

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4613895

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees