JP4613462B2 - 車軸用軸受装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体に駆動輪を支持するための車軸用軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記駆動輪支持に用いるタイプの車軸用軸受装置の基本構成として、例えば実施形態の説明に引用する図1に示すようなものがある。
【0003】
図1では、ハブホイール1の中心孔に、等速ジョイント2の椀形外輪21の軸部25をスプライン結合して、ハブホイール1を軸方向両端から挟む形態で結合し、それら両方にまたがる外周に複列転がり軸受3を配設した構造にしている。
【0004】
この例では、ハブホイール1と等速ジョイント2の椀形外輪21の軸部25とを、複列転がり軸受3の2つの内輪軌道として兼用することにより、複列転がり軸受3の2つの内輪を省略した構造にしている。
【0005】
ここで、ハブホイール1と等速ジョイント2の椀形外輪21とを結合するための構造について説明する。
【0006】
つまり、ハブホイール1の内周面において軸方向中間領域に雌スプライン14を設け、この雌スプライン14の軸方向両側に径方向外向きに拡径する円筒面15,16を設ける一方で、等速ジョイント2に備える椀形外輪21の軸部25の外周面においてもハブホイール1の雌スプライン14と車両インナ側の円筒面15とに対応して、雄スプライン28と円筒面27とを設け、前記円筒面どうしを嵌合することによりハブホイール1と等速ジョイント2の椀形外輪21との芯出しを行い、スプライン14,28を嵌合することによりハブホイール1と等速ジョイント2との間で回転トルクの伝達を行わせるようにしている。
【0007】
そして、等速ジョイント2の椀形外輪21の軸部25における自由端を径方向外向きに屈曲させてハブホイール1の車両アウタ側の円筒面16と雌スプライン14との境の段壁面に対してかしめつけることにより、複列転がり軸受3に予圧を付与するようにしている。このとき、ハブホイール1の車両インナ側端面が、軸部25の円筒面27と内輪軌道面26との境の段壁面29に対して軸方向から当接されていれば、前記かしめによりハブホイール1の車両インナ側端部に圧縮応力を発生させることができて、複列転がり軸受3に対して所定の予圧を付与することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では、以下のような理由により、複列転がり軸受3に対して付与する予圧を高精度に管理しにくいことが指摘され、ここに改良の余地がある。
【0009】
つまり、ハブホイール1の車両インナ側の円筒面15および軸部25側の円筒面27における各軸方向長さや、ハブホイール1の雌スプライン14および軸部25の雄スプライン28の車両インナ側端縁の位置などが製造公差によりばらつくことが原因で、ハブホイール1に対して等速ジョイント2の軸部25を結合する過程で、ハブホイール1側の雌スプライン14の車両インナ側端縁が、軸部25側の雄スプライン28の車両インナ側端縁に対して当接して、ハブホイール1の車両インナ側端面が、軸部25の円筒面27と内輪軌道面26との境の段壁面29に対して当接せずに離れてしまうことがある。
【0010】
このような状況が発生すると、複列転がり軸受3に対して付与する予圧を適正に管理できなくなるために、計算どおりの寿命を確保できなくなる。
【0011】
このような事情に鑑み、本発明は、車軸用軸受装置において、ハブホイールと軸との結合過程で、複列転がり軸受に対して付与する予圧管理を正確に行えるようにし、計算どおりの寿命を確保できるようにすることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る車軸用軸受措置は、請求項1に示すように、車輪が取り付けられるハブホイールと、ハブホイールの中心孔に対して嵌合される軸と、前記ハブホイールを車体に対して回転自在に支持する複列転がり軸受と、前記軸をハブホイールに対して軸方向で位置決めした状態で各々を結合するとともに前記複列転がり軸受に対して予圧を付与する結合手段とを備え、前記ハブホイールの中心孔において車両インナ側に円筒面が、また車両アウタ側にスプラインまたはセレーションが設けられている一方で、前記軸の外周において車両インナ側に前記ハブホイール側の円筒面に対して嵌合する円筒面が、また前記車両アウタ側に前記ハブホイール側のスプラインまたはセレーションに対して嵌合するスプラインまたはセレーションが設けられており、前記ハブホイールの車両インナ側端面が、前記軸の円筒面と当該円筒面よりも車両インナ側に設けられる大径部との境の段壁面に対して軸方向から当接されている一方で、前記ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁が、前記軸側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁から離されているとともに、前記軸の車両インナ側に、等速ジョイントが設けられており、この等速ジョイントに備える椀形外輪の小径側に前記軸が一体に連接されており、前記軸が、前記複列転がり軸受の車両インナ側内輪を、また、前記ハブホイールが、前記複列転がり軸受の車両アウタ側内輪をそれぞれ兼用しており、前記ハブホイール側の円筒面の内径寸法が、該ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの歯元円径及び軸部側のスプラインまたはセレーションの歯先円径よりも大きく設定され、前記ハブホイール側の円筒面の内径寸法が、前記軸における等速ジョイントの椀形外輪の付け根側の円筒面の外径寸法以上の大きさに設定されており、当該軸側の円筒面の外径寸法が、該軸側のスプラインまたはセレーションの歯先円径よりも大きく設定されているとともに、前記ハブホイール側の円筒面における軸方向長さが、軸側のスプラインまたはセレーションよりも長く設定されており、前記軸側のスプラインまたはセレーションの各歯先とハブホイール側のスプラインまたはセレーションの各歯元と圧接させる大径合わせに設定するとともに、前記いずれか一方のスプラインまたはセレーションにねじれ角をつけて両者の歯面を圧接させることにより、前記スプラインまたはセレーションによる嵌合部分に径方向および周方向のしめしろがつけられている。
【0018】
要するに、本発明では、ハブホイールの車両インナ側端面を、軸の円筒面と当該円筒面よりも車両インナ側に設けられる大径部との境の段壁面に対して軸方向に当接させる一方で、ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁を、軸側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁に当接させずに離す構造にしている。これにより、結合手段でハブホイールと軸とを結合すると同時に複列転がり軸受に対して予圧を付与させるときに、ハブホイールの車両インナ側端面と軸の段壁面との当接部分に対して任意の圧縮応力を加えることが可能になって、前記予圧管理が簡単かつ正確に行えるようになる。
【0020】
また、軸が、複列転がり軸受の車両インナ側内輪を、ハブホイールが、複列転がり軸受の車両アウタ側内輪をそれぞれ兼用しているから、複列転がり軸受の内輪を省略したものであり、コスト低減を図るうえで有利となる。
【0022】
また、ハブホイール側の円筒面の内径寸法が、該ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの歯元円径及び軸部側のスプラインの歯先円径よりも大きく設定され、ハブホイール側の円筒面の内径寸法が、軸における等速ジョイントの椀形外輪の付け根側の円筒面の外径寸法以上の大きさに設定されており、当該軸側の円筒面の外径寸法が、該軸側のスプラインまたはセレーションの歯先円径よりも大きく設定されているとともに、ハブホイール側の円筒面における軸方向長さが、軸側のスプラインまたはセレーションよりも長く設定されているから、組み付け時にスプラインの位置合わせを容易に行ううえで有利となるとともに、ハブホイールに対して軸を挿入するときに、ハブホイール側の円筒面に対して軸側のスプラインを抵抗少なく通過させるとともに、円筒面どうしの嵌合をスプラインまたはセレーションによる嵌合よりも先に行わせるように設定しているから、スプラインまたはセレーションの位相合わせが容易に行えるとともに、スプラインまたはセレーションの嵌合を進行させる過程で、ハブホイールと軸との姿勢が傾かないようにガイドすることができるなど、結合作業が簡単かつ迅速に行えるようになる。
【0023】
また、軸側のスプラインまたはセレーションの各歯先とハブホイール側のスプラインまたはセレーションの各歯元と圧接させる大径合わせに設定するとともに、前記いずれか一方のスプラインまたはセレーションにねじれ角をつけて両者の歯面を圧接させることにより、スプラインまたはセレーションによる嵌合部分に径方向および周方向のしめしろがつけられているから、ハブホイールに対して軸を結合した後は当該両者の径方向ならびに周方向のがたが小さく抑制される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0025】
図1から図6は、本発明の一実施形態を示している。図1は、車軸用軸受装置の縦断面図、図2は、図1の要部を拡大して示す図、図3は、ハブホイールと等速ジョイントとを分離した状態を示す縦断面図、図4は、ハブホイールに対する等速ジョイントの挿入途中段階を示す縦断面図、図5は、図1の(5)−(5)線断面の矢視図、図6は、ハブホイールと等速ジョイントとのスプライン嵌合部分の平面展開図である。
【0026】
図例の車軸用軸受装置は、ハブホイール1と、等速ジョイント2と、複列転がり軸受3とを備えている。
【0027】
ハブホイール1は、中空構造となっており、その外周面の車両アウタ側には径方向外向きのフランジ11が形成されている。このハブホイール1の外周面においてフランジ11よりも車両インナ側の領域は、下記複列転がり軸受2において車両アウタ側の玉32群の内輪軌道面12とされる。なお、上記フランジ11に対してディスクブレーキ装置のディスクロータ4および車輪(図示省略)があてがわれて複数のボルト5により取り付けられる。
【0028】
等速ジョイント2は、周知のツェッパタイプのCVJ(Constant Velocity Joint)が用いられており、椀形外輪21、内輪22、複数の玉23群、保持器24などを備えている。この椀形外輪21の小径側には、軸部25が突出する状態で一体に形成されており、椀形外輪21と軸部25との境界部分が下記複列転がり軸受3において車両インナ側の玉32群の内輪軌道面26とされる。なお、上記内輪22に対してアクスルシャフト6がスプライン嵌合されて止め輪(符号省略)などで抜け止め固定される。このアクスルシャフト6の他端側は、図示しないが、別の等速ジョイントを介して車両のデファレンシャル装置に取り付けられる。
【0029】
複列転がり軸受3は、二列の軌道溝を有する単一の外輪31と、二列で配設される転動体としての複数の玉32と、二つの冠形保持器33とを備えており、上記ハブホイール1の内輪軌道面12と等速ジョイント2の椀形外輪25の内輪軌道面26とを内輪とする構成になっている。外輪31の外周面の軸方向中間には径方向外向きのフランジ34が設けられており、このフランジ34が車体の一部であるナックル7に対してボルト8で取り付けられる。
【0030】
次に、上記各構成要素の組み付け形態について説明する。
【0031】
まず、上記ハブホイール1の中心孔に対して等速ジョイント2の軸部25を挿入しつつ、ハブホイール1と等速ジョイント2とにまたがる外周に複列転がり軸受3を装着する。このとき、等速ジョイント2に備える椀形外輪21の本体部分がハブホイール1に対して軸方向隣り合わせに配置される。
【0032】
この後、予め等速ジョイント2の軸部25の自由端側に設けていた円筒部分(図1の二点鎖線参照)を径方向外向きに屈曲してハブホイール1の車両アウタ側所定部位に対してかしめつけることにより、複列転がり軸受3に対して所要の予圧が付与される。このかしめ部には、符号13を付してある。
【0033】
ところで、この実施形態では、上記ハブホイール1と等速ジョイント2との結合部分を工夫しているので、以下で詳細に説明する。
【0034】
具体的に、ハブホイール1の中心孔の軸方向中間領域には、雌スプライン14が設けられ、この雌スプライン14の軸方向両側には、円筒面15,16が設けられている。
【0035】
また、等速ジョイント2の椀形外輪21の軸部25において、付け根側には内輪軌道面26よりも小径の円筒面27が設けられ、また、自由端側には雄スプライン28が設けられている。
【0036】
そして、上記ハブホイール1の車両インナ側の円筒面15に対して等速ジョイント2側の軸部25の円筒面27が嵌合され、ハブホイール1の雌スプライン14が軸部25の雄スプライン28に対して嵌合される。
【0037】
ここで、上記ハブホイール1の中心孔に対して軸部25を挿入して軸方向で位置決め結合した状態において、図2に示すように、ハブホイール1の車両インナ側端面を、軸部25における円筒面27と内輪軌道面26との境の段壁面29に対して軸方向から当接させる一方で、ハブホイール1側の雌スプライン14の車両インナ側端縁を、軸部25側の雄スプライン28の車両インナ側端縁から離すように設定している。
【0038】
このようにするには、ハブホイール1における車両インナ側の円筒面15の軸方向長さをA1、雌スプライン14の軸方向長さをB1、軸部25の円筒面27の軸方向長さをA2、雄スプライン28の軸方向長さをB2としたとき、A1>A2、B1<B2の関係にすればよい。
【0039】
これにより、ハブホイール1に対して軸部25を挿入した状態で、軸部25の自由端を径方向外向きにかしめるときに、このかしめ時の加圧力でもってハブホイール1の車両インナ側端面と軸部25の段壁面29との当接部分に対して任意の圧縮応力を加えることが可能になって、複列転がり軸受3に対して付与する予圧を簡単かつ正確に管理できるようになる。このように、複列転がり軸受3に対して適正な予圧を付与できるから、その転がり特性や寿命を設計どおりに設定できるようになる。
【0040】
ところで、この実施形態では、上記ハブホイール1と軸部25とに関する円筒面15,27どうしの嵌合部分とスプライン14,28による嵌合部分との2ヶ所について、さらに、ハブホイール1に対する等速ジョイント2の軸部25の挿入作業を簡単かつ迅速に行えるようにしたうえで、前記両者の径方向ならびに周方向のがたを抑制するために、下記(a)〜(d)を規定している。
【0041】
(a) 挿入初期段階において、ハブホイール1の円筒面15に対して軸部25の雄スプライン28を抵抗少なく通過させるために、ハブホイール1における車両インナ側の円筒面15の内径C1と、雄スプライン28の歯先円径D2とを、C1>D2の関係に設定する。
【0042】
(b) 挿入途中段階において、円筒面15,27どうしを、スプライン14,28よりも先に嵌合させるようにするために、ハブホイール1における車両インナ側の円筒面15の軸方向長さA1と、雄スプライン28の軸方向長さB2とを、A1>B2の関係に設定する。但し、上述したようにA1>A2、B1<B2の関係は保つものとする。
【0043】
(c) 円筒面15,27どうしが嵌合してからスプライン14,28による嵌合が始まる挿入後半段階における挿入抵抗を少なくするために、ハブホイール1における車両インナ側の円筒面15の内径C1と、軸部25の円筒面27の外径C2とを、C1≧C2の関係に設定することにより、円筒面15,27どうしの嵌合を行っている。
【0044】
(d) スプライン14,28の嵌合部分について、径方向および周方向のがたを無くすために、雌スプライン14の歯元円径D1と雄スプライン28の歯先円径D2とを、D1≦D2の関係、つまりいわゆる大径合わせに設定するとともに、雄スプライン28について、図6に示すように、所定のねじれ角θをつけることにより、雄スプライン28の歯面を雌スプライン14の歯面に対して斜めに接触させて、歯間にしめしろを付ける。
【0045】
これら(a)から(d)のように各部の寸法関係を規定すれば、ハブホイール1の中心孔に対して等速ジョイント2側の軸部25を挿入するときに、ハブホイール1の車両インナ側の円筒面15に対して軸部25の雄スプライン28を抵抗少なく通過させることができて、まず、図4に示すように、ハブホイール1側の円筒面15に対して軸部25側の円筒面27を嵌合することができる。
【0046】
この後、ハブホイール1の雌スプライン14に対して軸部25の雄スプライン28の位相を合わせてから、軸部25の挿入を進行させることにより、ハブホイール1の雌スプライン14に対して軸部25の雄スプライン28が嵌合することになる。
【0047】
このように、ハブホイール1側の円筒面15に対して軸部25の雄スプライン28をすきまばめにするとともに、円筒面15,27どうしの嵌合を、スプライン14,28の嵌合よりも先に行わせるようにしているから、スプライン14,28の位相合わせを容易に行うことができるとともに、スプライン14,28の嵌合を進行させる過程で、ハブホイール1と等速ジョイント2との姿勢が傾かないようにガイドすることができるので、挿入作業が簡単かつ迅速に行えるようになる。
【0048】
しかも、円筒面15,27どうしの嵌合しめしろを大きく設定しているものの、スプライン14,28の嵌合しめしろを小さく設定しているから、ハブホイール1と等速ジョイント2とを結合した後は、当該両者の径方向ならびに周方向のがたを無くすことができる。
【0049】
このように、ハブホイール1の中心孔に対して等速ジョイント2に備える椀形外輪21の軸部25を挿入する作業を簡単かつ迅速に行うことができるとともに、ハブホイール1と等速ジョイント2とを径方向ならびに周方向のがたをなくした状態で結合できてトルク伝達ロスを抑制できるようになる。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や応用が可能である。
【0051】
(1)上記実施形態では、等速ジョイント2の軸部25の自由端をかしめる構造にしているが、それに代えて、図7に示すように、軸部25の自由端側の外周面を雄ねじ形状として、ここにナット9を螺合する構造としてもよい。つまり、請求項の結合手段は、上記実施形態で示した軸部25の段壁面29とかしめ部26とで挟む構造の他に、軸部25の段壁面29とナット9とで挟む構造も含まれる。
【0053】
(2)上記実施形態では、ハブホイール1と軸部25とにスプライン14,28を設けているが、セレーションにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】
請求項1から6の発明に係る車軸用軸受装置は、ハブホイールの車両インナ側端面を、軸の円筒面と当該円筒面よりも車両インナ側に設けられる大径部との境の段壁面に対して軸方向に当接させる一方で、ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁を、軸側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁に当接させずに離す構造にしているから、ハブホイールと軸とを結合すると同時に複列転がり軸受に対して予圧を付与させるときに、ハブホイールの車両インナ側端面と軸の段壁面との当接部分に対して任意の圧縮応力を加えることが可能になって、前記予圧管理を簡単かつ正確に行うことができるようになる。
【0055】
特に、請求項3の発明では、複列転がり軸受の内輪を省略したものであり、コスト低減を図るうえで有利となる。
【0056】
また、請求項5の発明では、ハブホイールに軸を挿入するときに、スプラインまたはセレーションの嵌合よりも先に円筒面どうしを抵抗少なく嵌合させるようにしているから、スプラインまたはセレーションの位相合わせを容易に行うことができるとともに、スプラインまたはセレーションの嵌合を進行させる過程で、ハブホイールと軸との姿勢が傾かないようにガイドすることができて、結合作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
【0057】
また、請求項6の発明では、スプラインまたはセレーションの嵌合部分にしめしろを付けているから、ハブホイールと軸とを結合した後は当該両者の径方向ならびに周方向のがたを小さく抑制できるようになるなど、トルク伝達ロスの低減に貢献できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車軸用軸受装置の縦断側面図
【図2】図1の要部を拡大して示す図
【図3】図1のハブホイールと等速ジョイントとを分離した状態を示す縦断面図
【図4】ハブホイールに対する等速ジョイントの挿入途中を示す縦断面図
【図5】図2の(5)−(5)線断面の矢視図
【図6】ハブホイールと等速ジョイントとのスプライン嵌合部分の平面展開図
【図7】本発明の他の実施形態に係る車軸用軸受装置の縦断側面図
【符号の説明】
1 ハブホイール
2 等速ジョイント
3 複列転がり軸受
7 ナックル
11 ハブホイールのフランジ
14 ハブホイールの雌スプライン
15 ハブホイールの車両インナ側の円筒面
21 等速ジョイントの椀形外輪
25 椀形外輪の軸部
26 軸部の内輪軌道面
27 軸部の円筒面
28 軸部の雄スプライン
29 軸部の段壁面

Claims (1)

  1. 車輪が取り付けられるハブホイールと、ハブホイールの中心孔に対して嵌合される軸と、前記ハブホイールを車体に対して回転自在に支持する複列転がり軸受と、前記軸をハブホイールに対して軸方向で位置決めした状態で各々を結合するとともに前記複列転がり軸受に対して予圧を付与する結合手段とを備え、前記ハブホイールの中心孔において車両インナ側に円筒面が、また車両アウタ側にスプラインまたはセレーションが設けられている一方で、前記軸の外周において車両インナ側に前記ハブホイール側の円筒面に対して嵌合する円筒面が、また前記車両アウタ側に前記ハブホイール側のスプラインまたはセレーションに対して嵌合するスプラインまたはセレーションが設けられており、前記ハブホイールの車両インナ側端面が、前記軸の円筒面と当該円筒面よりも車両インナ側に設けられる大径部との境の段壁面に対して軸方向から当接されている一方で、前記ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁が、前記軸側のスプラインまたはセレーションの車両インナ側端縁から離されているとともに、
    前記軸の車両インナ側に、等速ジョイントが設けられており、この等速ジョイントに備える椀形外輪の小径側に前記軸が一体に連接されており、
    前記軸が、前記複列転がり軸受の車両インナ側内輪を、また、前記ハブホイールが、前記複列転がり軸受の車両アウタ側内輪をそれぞれ兼用しており、
    前記ハブホイール側の円筒面の内径寸法が、該ハブホイール側のスプラインまたはセレーションの歯元円径及び軸部側のスプラインまたはセレーションの歯先円径よりも大きく設定され、前記ハブホイール側の円筒面の内径寸法が、前記軸における等速ジョイントの椀形外輪の付け根側の円筒面の外径寸法以上の大きさに設定されており、当該軸側の円筒面の外径寸法が、該軸側のスプラインまたはセレーションの歯先円径よりも大きく設定されているとともに、前記ハブホイール側の円筒面における軸方向長さが、軸側のスプラインまたはセレーションよりも長く設定されており、
    前記軸側のスプラインまたはセレーションの各歯先とハブホイール側のスプラインまたはセレーションの各歯元と圧接させる大径合わせに設定するとともに、前記いずれか一方のスプラインまたはセレーションにねじれ角をつけて両者の歯面を圧接させることにより、前記スプラインまたはセレーションによる嵌合部分に径方向および周方向のしめしろがつけられていることを特徴とする車軸用軸受装置。
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