JP4608322B2 - 渦流探傷マルチコイル式プローブの製造方法 - Google Patents
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Description
トにおける保守検査、航空機の保守検査等の非破壊検査に用いる渦流探傷プローブの製造方法に関する。
通常、渦流探傷マルチコイル式プローブ100は、図20及び図21に示すように、ハウジング101、複数の探傷コイル102、複数の探傷コイル102が埋め込まれたコイルホルダ103を有する保持部105、マルチプレクサ基板106、ケーブル107とを備えており、ハウジング101と保持部105との間の4点を図示しないビスにより締め付けて両者を固定している。
このような渦流探傷マルチコイル式プローブ100を使用する場所は、機械の運転などのために温度変化が発生する場合が多く、プローブの温度が変化する。またプローブ自体に内蔵されているマルチプレクサ基板106や探傷コイル102の発熱によりプローブの温度が変化する。
ここで、探傷コイル102のリフトオフと探傷感度低下のシミュレーション結果を図24に示す(計算に使用したパラメータ・条件は表1参照。)。このように探傷コイル102のリフトオフが大きくなるほど探傷感度が低下する。
なお上記の説明では、ハウジング材質をアルミニウムとして、感度バラツキの算出を行っている。
このプローブは、表面に探傷コイルパターンが形成されたプリント基板が、プローブ本体に装着されている。この構成の場合、温度変化があったとしてもフレキシブルコイルがプローブの熱変形に追従するため、撓みは発生せず、撓みによる探傷感度ばらつきの増大を抑えることができる。
このプローブによれば、距離が変動しても信号を補正することによって、撓みによる探傷感度ばらつきの増大を抑えることができる。
さくして感度バラツキの増大を抑え、検査精度を向上することができる渦流探傷マルチコ
イル式プローブの製造方法を提供することを目的とする。
本実施形態に係る渦流探傷マルチコイル式プローブ1は、図1に示すように、図示しない電源回路及び制御部を内蔵する探傷装置本体2とケーブル3を介して接続されて、検査対象面T1を探傷する渦流探傷装置5を構成している。探傷装置本体2には、電源スイッチなどの各種操作スイッチ6が設けられるとともに、表示装置である液晶モニター7が配されている。
マルチプレクサ基板15には、二つのコネクタ15a、15bとが配されている。
探傷コイル8とマルチプレクサ基板15とは、フレキシブルケーブル16によって接続されている。フレキシブルケーブル16の一端はコイル端子を接続するパターン16aとされており、他端はマルチプレクサ基板15とコネクタ15aを介して接続されている。
マルチプレクサ基板15の他端とケーブル3とがコネクタ15bを介して接続されることによって、探傷コイル8は、フレキシブルケーブル16とマルチプレクサ基板15とを介してケーブル3と電気的に接続される。
コイルホルダ10には、製造の際に使用する後述の第一ベース部28に配された位置出しピン32を貫通可能な位置出し孔10cと長孔10d(図4(a)に図示)と、対向面10a側に形成された断面視略矩形状の凹部10eとが配されている。
コイルホルダ10の両側面部には、複数の探傷コイル8のX方向中心部と最外部とが位置する個所に、溝形状のスミ入れ等によるマーキング(指標部)20が配されている。
第二ハウジング22は、第一ハウジング21と略対称のL字状に構成されている。
即ち、ハウジング13は、第一ハウジング21、第二ハウジング22を組み合わせることによって、保持部12を検査対象面T1側に配して矩形枠状に形成されている。
第一ハウジング21、第二ハウジング22、ハウジング蓋23、保持部12の各合わせ目には、図示しないOリングなど防水シーリングを配置して防滴構造とするのが好ましい。
この製造方法は、コイルホルダ10の成形工程(S01)と、複数の探傷コイル8内に挿通可能な複数の位置決めピン(軸部)27が立設された第一ベース部28上に、位置決めピン27が貫通可能な貫通孔30aと位置決めピン27とを係合させながら第二ベース部30を接続してコイルホルダ10を第二ベース部30上に載置する工程(S02)と、位置決めピン27に複数の探傷コイル8を挿通する工程(S03)と、探傷コイル8をコイルホルダ10に固定する工程(S04)と、コイルホルダ10を第二ベース部30から取り外して凹部10eにコーティング層11を充填する工程(S05)と、ハウジング13にコイルホルダ10を取り付ける工程(S06)とを備えている。
ここで、第一ベース部28と第二ベース部30とは、組立用の治具として使用されるものとされている。第一ベース部28はさらに、第二ベース部30を載置する第一平坦面28aと、第二ベース部30を位置決めするピン31と、コイルホルダ10を第一ベース部28上に固定するためのコイルホルダ10の位置出しピン32とを備えている。
また、位置決めピン27は、上述したコイルホルダ10の収容孔17と同様に、長手方向(X万向)に沿って2列に、かつ、各列の位置決めピン27がオフセットする位置に配されている。
貫通孔30aは、位置決めピン27の直経よりも広い幅を有して、位置決めピン27のX方向の各列の長さよりも長く延びて二列に形成されている。
開口部33aは、位置出しピン32の直径よりも広い径を有して配されている。段部33には探傷コイル8を搭載するための搭載面33bが配されている。
まず、複数の位置決めピン27にそれぞれ探傷コイル8を取り付ける。この際、位置決めピン27が互いにオフセットされて配されているので、各探傷コイル8をそれぞれの位置決めピン27に取り付けることにより、隣り合う探傷コイル8を等間隔に保持している。
探傷コイル8を搭載するときには、探傷コイル8の端面8aは、段部33の搭載面33bに接触するように搭載する。これによって探傷コイル8のZ方向位置をそろえることになる。このとき、段部33の高さが凹部10eの深さよりも小さいので、探傷コイル8の端面8aが凹部10e内に突出する位置に配される。
この状態において探傷コイル8及びコイルホルダ10が共に接着治具36に固定されるため、探傷コイル8とコイルホルダ10との相対的な位置が決定される。
ここでは、接着剤Gによって固定する。
ここで使用する接着剤Gとしては、例えば、UV接着剤(ワールドロック8463(協立)、ワールドロック8403(協立)、ワールドロック8130(協立)ワールドロック8840(協立)、836TNS(協立)、326UVBLUE(ロックタイト))、瞬間接着剤(アロンα(セメダイン))エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤などが挙げられる。
なお、この製造の際には、探傷コイル8を位置決めピン27に取り付けた後に、コイルホルダ10を接着治具36に載置しても構わない。
ここでは、まず、第二ベース部30とコイルホルダ10とを取り付けた状態で、第二ベース部30の把持部35を把持して、第二ベース部30をピン31に沿って上方向(Z方向)に引き抜く。この際、第一ベース部28に対して第二ベース部30が傾いて引き抜かれることがないため、探傷コイル8に位置決めピン27からの負荷を与えることがなく、探傷コイル8にダメージを与えずに、かつ、探傷コイル8の脱落を抑えてスムーズに引き抜くことができる。
その後コイルホルダ10を第二ベース部30から取外してコイル接着を完了する。
ここで位置出し孔10c、長孔10dは探傷コイル8を接着する際にコイルホルダ10の位置決めのために使用したものを流用する。
これにより探傷コイル8とコイルホルダ10との固定をコーティング層11を介して接着固定することになり、両者の固定を確実に行うことができる。
こうして、コーティング層11の硬化を行ってコーティング層11の作成を完了し、保持部12が完成する。
コーティング層の材料としては、シリコン樹脂やウレタン樹脂、テフロン(登録商標)樹脂など、コイルホルダ10よりも剛性が低く弾性のある材質を用いてもよく、コイルホルダ10の温度変化に対する変形にコーティング層11を追従させることで、温度変化によるコイルホルダ10の撓みを解消できる。
また、接着・硬化の際にはコイルホルダ10をコーティング層治具37の表面37aに押し付けながら行うのが好ましい。これにより、Z方向に関してコーティング層11の表面11aをコイルホルダ10の対向面10aと同一高さにあわせて滑らかな表面として作成することができる。
この際、コーティング層治具37の表面37aに離型剤を塗っておくことによって、コーティング層治具37とコーティング層11が配された保持部12との剥がれを容易とすることができ、コーティング層11の表面を滑らかにすることができる。
さらに、コーティング層11の硬化時に脱泡(真空脱泡)を行うことによって、気泡のないコーティング層11とすることができる。
ここでは、保持部12をコーティング層治具37から取り外した後、フレキシブルケーブル16と探傷コイル8の図示しないコイル端末とをはんだなどにより接続する。同時にフレキシブルケーブル16を保持部12に接着などにより固定する。
次に、マルチプレクサ基板15にケーブル3を取り付け、フレキシブルケーブル16の端部をマルチプレクサ基板15のコネクタ15aに取り付ける。
この際、コイルの搭載位置を示すマーキング20の範囲内を探傷可能領域として移動する。
環境温度が変化しても、温度変化量に比べてリフトオフ量や感度差の変化が著しく小さいことがわかる。
従って、探傷コイル8のリフトオフばらつきを小さくして感度バラツキの増大を抑え、検査精度を向上することができる。
また、テーパ部18が配されているので、移動の際、渦流探傷マルチコイル式プローブ1の移動方向の前方に検査対象面T1から突出する突起等の障害物が存在していても、テーパ部18によってコイルホルダ10の対向面10aまで滑らかに案内されて、障害物の有無にかかわらず保持部12を検査対象面T1に対して滑らかに移動することができる。
また、マーキング20が配されているので、リフトオフの少ない状態で、さらに探傷コイルによる探傷可能範囲内に正確に検査対象面T1を配することができ、探傷精度をより向上することができる。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る渦流探傷マルチコイル式プローブ40の保持部41が、図6に示すように、探傷コイル8のそれぞれと電気的に接続されるコイル基板42を備え、探傷コイル8が、コイル基板42を介してコイルホルダ43に支持されているとした点である。
コイル基板42には、図7及び図8に示すように、厚さ方向(Z方向)に貫通する略円筒状の収容孔17が複数形成されており、これら収容孔17に各々探傷コイル8が収容されている。これら収容孔17の内径は探傷コイル8の外径よりも大きく形成されている。収容孔17は、コイル基板42の長手方向に、例えば、X方向に沿って2列とされ、かつ、各列の収容孔17がオフセットされて配置されている。なお、各探傷コイル8は、その周縁部を収容孔17の内周側に接着剤Gで固定することによりコイル基板42に対して固定されている。
なお、フレキシブルケーブル45の他端は、マルチプレクサ基板15のコネクタ15aに接続されており、これによりマルチプレクサ基板15と探傷コイル8とが電気的に接続されている。
保持部41には、コイルホルダ43とコイル基板42の裏面42Bとによって凹部42eが形成されており、凹部42eにコーティング層11が配されている。
この製造方法は、第一ベース部28上に接続された第二ベース部30にホルダ基板を載置する工程(S11)と、位置決めピン27に複数の探傷コイル8を挿通する工程(S12)と、探傷コイル8をコイル基板42に固定する工程(S13)と、検査対象面と接触するコーティング層11が充填される凹部42eを形成させてコイル基板42をコイルホルダ43に固定する工程(S14)と、コイルホルダ43を第二ベース部30から取り外してコーティング層を凹部42eに充填する工程(S15)と、ハウジング13にコイルホルダ43を取り付ける工程(S16)とを備えている。
ここでは、探傷コイル8の端面8aを段部33の搭載面33bに合わせることによって、探傷コイル8の端面8aとコイル基板42の裏面42Bとが一致して、コイル基板42に対する位置出しがなされる。
即ち、コイルホルダ43の対向面43aからコイルホルダ43のフランジ部48の底面48aまでの距離は、第二ベース部30の段部33とコイル基板42の板厚とをあわせた距離と略同一とされている。
この状態で、図示しない接着剤などでコイル基板42とコイルホルダ43とを固定する。
接着の際には探傷コイル8を搭載面33bに押し付けながら、かつ、コイルホルダ43を第二平坦面30bに押し付けながら行うのが好ましい。これにより、Z方向に関して複数の探傷コイル8の端面8aの位置を催実に揃えることができる。
なお、探傷コイル8の端末をコイル基板42のパターン47のそれぞれに電気的に接続するのは、探傷コイル8をコイル基板42に固定する工程(S14)の前でもよい。
特に、コイルホルダ43のない状態で探傷コイル8の装着をコイル基板42に対して行うことができ、広い作業ペースを確保して作業性を向上することができる。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る渦流探傷マルチコイル式プローブ50の保持部51が、ハウジング13に嵌合可能な略ロの字の枠状に形成されたコイルホルダ52と、コイルホルダ52の底部位置に配されたコーティング層11と、コイルホルダ52の中のコーティング層53上に充填される発砲樹脂からなる充填材55とを備えているとした点である。
発泡樹脂とすることによって、コイルホルダ52より剛性が低くなり、コイルホルダ52の温度変化に伴う変形に充填材55を追従させることができる。
但し、コーティング層53は、傷の検出を行う際に検査対象面T1に対して直接接触して擦れるため、耐磨耗性に優れる材料から形成されることが好ましい。
また、充填材55は、発泡樹脂に限らず、ゴムのような剛性が低い弾性をもち、コイルホルダ52の枠内に充填して探傷コイル8を固定できる材料であればよい。
まず、予めシート状で厚みが均一に作られたコーティング層53に、探傷コイル8の端面8aをコーティング層53の上面53aに接するように載置して接着剤などで固定する。このとき探傷コイル8のX,Y方向位置の位置決めは図示しない治具を用いて行う。
次に探傷コイル8が固定されたコーティング層53をコイルホルダ52の枠内に挿入した状態で、充填材55をコイルホルダ52の枠内に充填する。
こうして保持部51が形成される。
そして、充填材55の剛性が低いので、コイルホルダ52の温度変化に追従させて変形させることができ、充填材55に固定されている探傷コイル8と検査対象面T1との相対距離を変えずにリフトオフの発生を抑えることができる。
また、コイルホルダ52は枠状に形成されているので、探傷コイル8の配置や形状が異なる他タイプの渦流探傷マルチコイル式プローブを製造する場合に部品を流用でき、製造コストを下げることができる。
即ち、渦流探傷においては、渦流探傷マルチコイル式プローブの形状を測定対象物に応じた形状とする必要がある(探傷コイル(形状、特性)や探傷コイル数、探傷コイルの間隔が様々となる)ために、部品の共有化ができるというのは製造コストを下げることは大きな意味をもつといえる。
例えば、上記実施形態では、マーキング20はスミ入れ等による溝形状としているが、これに限らず、図12に示すように、コイルホルダ60の側面60bに設けた凹形部61内に充填したマーキング62としてもよいし、図13に示すように、コイルホルダ63の側面63bに丸形スミ入れとしたマーキング65としてもよく、または印刷(シルクスクリーン、タンポ印刷、ホットスタンプ)などでもよく、検査をする際にセンサ一位置(コイル位置)がわかるようなマーキングがされていればよい。
また渦流探傷においては、測定対象物に応じた特性をもつ渦流探傷マルチコイル式プローブをそれぞれ準備しなければならないが、プローブ毎にケーブルを準備する必要が無いためプローブのコストを安くすることができる。
他の熱可塑性樹脂としては、例えば、PA(ナイロン)、PBT(ポリブチレンテレフタラート)、PES(ボリエーテルサルホン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などや、複数のベース樹脂を組みあわせたポリマーアロイでもよい。また熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル等でもよい。
即ち、ベースとなる樹脂と無機フィラーとの組み合わせにより熱膨張係数がハウジングの熱膨張係数と略同一にすることができればよい。例として表6に示すような樹脂があげられる。表3に、ベース樹脂・フィラー充填量(GFはグラスファイバーの略)・熱膨張係数を示す。
例えば、ベース樹脂に対して無機フィラーとしてシリカ(SiO2)を充填した樹脂材料の、フィラーの充填量−熱膨張係数の関係を表7に示す。
無機フィラーの充填量を調整することにより、熱膨張係数を調整することができ、高温時の感度バラツキを変えることができることがわかる。つまり製品仕様により決定される高温時の感度バラツキにあわせた渦流探傷マルチコイル式プローブを作成することができる。
例えばチタン製のハウジングを使う場合、コイルホルダの構成材料は、無機フィラーが充填された材料で熱膨張係数がハウジングの熱膨張係数と略同一となる値のものを選定することにより、感度バラツキの増大を防ぐことができる。
またマルチプレクサ基板とフレキシブルケーブルを一体化したリジッドフレキ(図示しない)構成としてもよい。こうすることでコネクタレストなり部品点数を減らすことができる。
さらに、マルチプレクサ基板をフレキシブルケーブルに実装する構成(図示しない)としてもよい。こうすることで渦流探傷マルチコイル式プローブの小型化をはかることができる。
この場合、コイルホルダ72と、探傷コイル8が取り付けられたコイル基板42との組立てにおいては、図15(b)に示すように、コイルホルダ72の対向面72aからフランジ部48の底面48aまでの距離が、第二ベース部30の段部33とスペーサ73の厚みとコイル基板42の厚みとをあわせた距離とが略同一となるスペーサ73を使用する。
そして、コイルホルダ72の対向面72aを第二ベース部30の第二平坦面30bに接触するように、探傷コイル8の端面8aが、第二ベース部30の段部33の搭載面33bに接触するように、かつ、コイルホルダ72のフランジ部48の底面48aがコイル基板42の表面42Aに接触するようにコイルホルダ72を接着治具36に載置する。
このとき、探傷コイル8の端面8aが段部33の搭載面33bとが一致し、コイル基板42の裏面42Bと探傷コイル8の端面8aとの間にすき間が生じる。
この状態で固定をする。この際、探傷コイル8を搭載面33bに押付けながら、かつ、コイルホルダ72を第二平坦面30bに押付けながら行うことが好ましい。
この場合、コイルホルダ75と、探傷コイル8が取り付けられたコイル基板42との組立てにおいては、コイルホルダ75の対向面75aからフランジ部76の底面76aまでの距離が、第二ベース部30の段部33と図示しないスペーサの厚みとコイル基板42の厚みをあわせた距離と略同一となるスペーサを使用する。
このとき、コイルホルダ75のフランジ部76の底面76aとコイル基板42の表面42Aとの間にすき間ができるが、この部分に接着剤がまわるように、またはフランジ部76とコイル基板42との間でブリッジするように接着固定する。この際、探傷コイル8を搭載面33bに押付けながら、かつ、コイルホルダ75を第二平坦面30bに押付けながら行うことが好ましい。
このように、探傷コイル8とコイルホルダ75とのZ方向が接着治具36で位置出しされているので、コイル基板42の裏面42Bから探傷コイル8の端面8aが突出され、コイル基板42の表面42Aとコイルホルダ75のフランジ部76の底面76aとの間にすき間が配されていてもよく、コイルホルダ75のフランジ部76の底面76aの平面度・公差や、コイル基板42の厚み公差を緩めることができる。
この場合、コイルホルダ78の対向面78aと探傷コイル8の端面8aとの位置出しは、組立ての際に使用するスペーサ73の厚さを調整して行う。
また、コイル基板42と探傷コイル8との固定や、端子の接続を別工程にて予め行っておいてもよい。この場合、予め探傷コイル8の位置決めとコイル端子の接続とが完了したコイル基板42をコイルホルダ78の上方から挿入してフランジ部80上に載置・固定する。
この場合、フレキシブルケーブル82とマルチプレクサ基板15のコネクク15aとを接続することによって、上記第2の実施形態と同様の作用・効果を奏することができることに加え、部品点数を減らすことができる。
なお、コイル基板81に配されるケーブルは、フレキシブルケーブルでなくリード線や同軸ケーブルでもよい。
この場合も上述と同様の効果を得ることができる。
この場合、上述と同様の効果に加えて、渦流探傷マルチコイル式プローブの小型化を図ることができる。
8 探傷コイル
8a 端面
10、43、52、60、63、72、75、78 コイルホルダ
10a、72a 対向面
11、53 コーティング層
12、41、51、70、77 保持部
13、66 ハウジング
20、62、65 マーキング(指標部)
21、67 第一ハウジング
22 第二ハウジング
42、81 コイル基板
55 充填材
Claims (2)
- 導線を巻回してなる複数の探傷コイルを支持する収容孔と、検査対象面と接触するコーティング層が充填される凹部とを備えるコイルホルダの成形工程と、
前記複数の探傷コイル内にそれぞれ挿通可能な軸部が立設された第一ベース部上に、前記軸部が貫通可能な貫通孔が配された第二ベース部を前記貫通孔に前記軸部を挿通しながら接続して前記コイルホルダを前記第二ベース部上に載置する工程と、
前記軸部に前記複数の探傷コイルを挿通する工程と、
前記探傷コイルを前記コイルホルダに固定する工程と、
前記コイルホルダを前記第二ベース部から取り外して前記凹部に前記コーティング層を充填する工程と、
前記コイルホルダと略同一の熱膨張係数を有するハウジング部に前記コイルホルダを取り付ける工程とを備えていることを特徴とする渦流探傷マルチコイル式プローブの製造方法。 - 導線を巻回してなる複数の探傷コイル内にそれぞれ挿通可能な軸部が立設された第一ベース部上に、前記軸部が貫通可能な貫通孔が配された第二ベース部を前記貫通孔に前記軸部を挿通しながら接続し、前記第二ベース上に前記探傷コイルを支持する収容孔を備えるホルダ基板を載置する工程と、
前記軸部に前記複数の探傷コイルを挿通する工程と、
前記探傷コイルを前記コイル基板に固定する工程と、
検査対象面と接触するコーティング層が充填される凹部を形成させて前記コイル基板を該コイル基板と略同一の熱膨張係数を有するコイルホルダに固定する工程と、
前記コイルホルダを前記第二ベース部から取り外して前記凹部に前記コーティング層を充填する工程と、
前記コイルホルダと略同一の熱膨張係数を有するハウジング部に前記コイルホルダを取り付ける工程とを備えていることを特徴とする渦流探傷マルチコイル式プローブの製造方法。
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