JP4606272B2 - 冷却システムの電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両の空調をなす冷却システムの電動圧縮機に係わり、特に二酸化炭素ガスを冷媒として使用する冷却システムに好適した電動圧縮機に関する。
昨今の環境情勢を鑑みると、冷却システムが車両の空調に使用される場合、その冷媒はR134a等の冷媒に比べ、二酸化炭素ガス等の自然冷媒の方が好ましい。しかしながら、二酸化炭素ガスの断熱指数はR134aに比べて高いので、圧縮機、即ち、圧縮ユニット内にて圧縮された冷媒がその吐出室に吐出されるとき、圧縮冷媒の吐出温度及び吐出圧力は何れもR134aに比べて二酸化炭素ガスの方が高くなる。
冷媒の吸入室が吐出室に隣接して配置された往復動型圧縮機に関しては、吐出室と吸入室との間に断熱空間を確保する一方、吐出室を区画する壁の外面に冷却フィンを備えた圧縮機が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の圧縮機は、吐出温度の上昇に伴う吸入冷媒の温度上昇を断熱空間により抑制する一方、吐出温度の低下を冷却フィンにより達成できるものと考えられる。
特開2004-183534号公報
しかしながら、特許文献1の冷却フィンは、圧縮機の周囲に向けて放熱するだけの機能しか発揮しないため、冷媒の吐出温度を十分に低下させることができない。このため、吐出室の気密性を確保するシール部材や、冷媒中に含まれ且つ圧縮ユニットの潤滑に使用される潤滑オイルを早期に劣化させてしまうことが考えられる。
また、圧縮機の駆動源に電動機が使用される場合、冷媒の吐出圧の上昇は、電動機の出力軸に加わる負荷を増大させることから、電動機からの発熱量もまた大きくなる。
しかしながら、特許文献1の冷却フィンは電動機の発熱を抑制するうえで何ら機能せず、電動機に含まれるステータ巻線の絶縁材や絶縁相関紙等を早期に劣化させてしまうので、ステータ巻線自体にも耐熱性に優れたものが要求される。
一方、電動機のケーシング内に吸入冷媒の一部を導入し、電動機の発熱を抑制することも考えられる。しかしながら、ケーシング内は電動機のコアやステータ、ステータ巻線等により占有されているため、ケーシング内に吸入冷媒のための流路を十分に確保することは困難である。
更に、吐出圧力の上昇は圧縮ユニットからの騒音をも増大させるので、この冷媒として二酸化炭素ガスを使用する圧縮機にあってはその騒音対策もまた望まれている。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、圧縮吐出冷媒の吐出温度上昇や電動機の発熱を抑制し、更には、その圧縮ユニットからの騒音をもまた低減することができる冷却システムの電動圧縮機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の冷却システムの電動圧縮機は、密閉ハウジングと、この密閉ハウジング内に囲繞空間を残して収容され、ロータ及びステータを有する電動機と、密閉ハウジング内に電動機と隣接して配置され、電動機により駆動されて冷却システムからの還流冷媒を吸入して圧縮し、この圧縮冷媒を吐出室を介して冷却システムに送出する圧縮ユニットと、密閉ハウジング内に確保され、圧縮ユニットに冷媒を吸入させる吸入空間と、密閉ハウジング内に確保され、圧縮ユニットの吐出室を区画する壁の少なくとも一部に外側から隣接して配置された隣接空間と、吸入空間、隣接空間及び囲繞空間を互いに接続し、前記各空間の代表流路断面積よりも小さな流路断面積を有する接続管路と、密閉ハウジングに設けられ、吸入空間、隣接空間及び囲繞空間の1つに還流冷媒を導く導入ポートとを具備する(請求項1)。
上述した請求項1の電動圧縮機によれば、冷却システムからの還流冷媒は導入ポートを通じて、吸入空間、隣接空間及び囲繞空間の何れかの空間に導入され、この後、この導入空間から他の2つに空間に流入される。従って、還流冷媒は、吸入空間、隣接空間及び囲繞空間にそれぞれ供給される。
隣接空間は吐出室に隣接しているので、隣接空間内の還流冷媒は吐出室内の圧縮冷媒、即ち、吐出冷媒との間にて熱交換するので、吐出冷媒の温度が低下する。
隣接空間は吸入空間に対して流体的に接続されているから、吸入空間から圧縮ユニット内に吸入される還流冷媒、つまり、吸入冷媒の温度が上昇することになるが、吸入冷媒の温度は電動機の温度に対して十分に低いので、囲繞空間に供給された還流冷媒は電動機を冷却する。
各接続管路は上述の各空間の代表断面積よりも小さい流路断面積を有して、隣接空間、囲繞空間及び吸入空間を互いに流体的に接続しているから、これら空間は消音器として機能し、圧縮ユニット、具体的には還流冷媒の吸入に伴い、その吸入室から伝播する騒音を低減する。
具体的には、接続管路は、吸入空間、隣接空間及び囲繞空間を直列的に接続するものであって、導入ポートは隣接空間に連なっている(請求項2)。この場合、冷却システムからの還流冷媒は先ず導入ポートを通じて隣接空間に導入されるから、隣接空間内の還流冷媒は、吐出室内の吐出冷媒を効果的に冷却できる。
また、吸入空間は、囲繞空間の下流に配置されるか(請求項3)、又は、隣接空間と囲繞空間との間に配置される(請求項4)。
更に、隣接空間及び前記吸入空間の少なくとも一方は共鳴型消音器として形成されているのが好ましい(請求項5)。
圧縮ユニットは固定及び可動のスクロールを備えたスクロール型圧縮ユニットであるか(請求項6)、又は、ピストン型圧縮ユニットである(請求項7)。
何れのタイプの圧縮ユニットにあっても、冷媒として二酸化炭素ガスを使用することができる(請求項8)。
請求項1,6〜8の冷却システムの電動圧縮機は、隣接空間の還流冷媒と吐出室内の吐出冷媒との間、また、囲繞空間内の還流冷媒と電動機との間にてそれぞれ熱交換を行わせているから、圧縮冷媒の吐出温度が低下する。この結果、吐出室のシール部材や圧縮冷媒中の潤滑オイルの劣化が抑制され、電動圧縮機の信頼性が向上する。更に、電動機のステータ巻線等は囲繞空間内の還流冷媒により冷却されるので、電動機の発熱を効果的に抑制することができ、電動圧縮機の信頼性向上に大きく寄与する。加えて、隣接空間、吸入空間及び囲繞空間の三者を相互に接続する接続管路は、これら三者の空間を消音器として機能するので、吸入室から伝播する騒音を効果的に低減することができる。
請求項2の電動圧縮機は、冷却システムからの還流冷媒を先ず隣接空間に導入させているから、最も温度の高い吐出冷媒と温度の低い還流冷媒との間で熱交換が行われるので、吐出冷媒の温度をより効果的に低下させることができる。
請求項3の電動圧縮機は、吸入空間が囲繞空間の下流に配置されているので、囲繞空間の還流冷媒はその温度が比較的低い状態のまま電動機のステータ巻線との間にて熱交換を行えるので、電動機の温度をより一層低下させることができる。
請求項4の電動圧縮機は、隣接空間と囲繞空間との間に吸入室が配置されているので、隣接空間と吸入空間とを互いに隣接して配置でき、その消音機能をより高めることができる。
請求項5の電動圧縮機は、隣接空間及び囲繞空間の一方が共鳴型消音器を形成するので、圧縮ユニットの騒音のうち、特定の周波数を有する騒音を効果的に低減できる。
図1を参照すると、第1実施例に係わる冷却システムの電動圧縮機は円筒形状の密閉ハウジング10を備えている。この密閉ハウジング10はその内部に仕切壁12を有し、この仕切壁12は密閉ハウジング10内を電動機室14及び圧縮ユニット室16とに区画している。
電動機室14内には電動機18が収容され、この電動機18は駆動軸20に取り付けられたロータ22と、このロータ22を囲むステータ24と有し、このステータ24にステータ巻線26や絶縁相関紙(図示しない)等が備えられている。
図示の実施例の場合、ステータ24はディスク形状のステータホルダ28を介して密閉ハウジング10の内周壁に支持され、ステータホルダ28はその周方向に間隔を存して複数の貫通孔30を有する。
電動機18の駆動軸20は仕切壁12側の一端に大径端部32を有し、この大径端部32は仕切壁12に軸受34を介して回転自在に支持されている。大径端部32からはクランクピン36が圧縮ユニット室16内に向けて突出し、クランクピン36は圧縮ユニット38に連結されている。
この実施例の場合、圧縮ユニット38は、互いに噛み合う可動スクロール40及び固定スクロール42を有したスクロール型圧縮ユニットであって、可動スクロール40の端板がクランクピン36に偏心ブッシュ及びニードル軸受(何れも図示せず)を介して支持されている。可動及び固定スクロール40,42は互いに噛み合う渦巻壁を有し、これら渦巻壁間にて圧縮室が形成される。なお、渦巻壁は対応するスクロールの端板に一体に形成されている。
電動機18のロータ22、即ち、その駆動軸20が回転されると、クランクピン36は可動スクロール40に回転運動を付与し、これにより、可動スクロール40はその自転が阻止された状態で、固定スクロール42に対して旋回運動する。可動スクロール40の旋回運動は、可動スクロール40の外周側にて形成された圧縮室をその中央に向けて移動させ、この移動に伴い、圧縮室の容積が減少する。なお、可動スクロール40の旋回半径は、駆動軸20の軸線とクランクピン36の軸線との間の軸線間距離により決定される。
固定スクロール42の端板と圧縮ユニット室16の端壁16aとの間には耐圧性を有する円筒状の吐出ヘッド44が配置され、この吐出ヘッド44は密閉ハウジング10に対して固定スクロール42を固定するのに使用されている。吐出ヘッド44内には吐出室46が形成され、この吐出室46はシール部材48を介して気密にシールされている。即ち、シール部材48は吐出ヘッド44と固定スクロール42との間や、吐出ヘッド44と圧縮ユニット室16の端壁16aとの間にそれぞれ配置されている。
固定スクロール42の端板にはその中央に吐出孔(図示しない)が形成され、この吐出孔は吐出弁(図示しない)により開閉される。なお、吐出弁はリード弁体を有し、吐出室46側の固定スクロール42の端板外面に配置されている。
一方、吐出室46は吐出ポート50を介して冷却システム、つまり、その冷媒循環経路に接続され、吐出ポート50は吐出ヘッド44及び圧縮ユニット室16の端壁16aを貫通して形成されている。
この実施例の場合、冷却システムは車両の空調に使用されるものであって、その冷媒循環経路は二酸化炭素ガスの冷媒で満たされる一方、冷媒循環経路にはガスクーラ、膨張弁、そして、蒸発器等の種々の機器が介挿され、これら機器は電動圧縮機とともに冷却システムを構成する。
また、この実施例の場合、冷媒には潤滑オイルが含まれており、この潤滑オイルは電動機18や圧縮ユニット38における種々の摺動面の潤滑や圧縮ユニット38内の圧縮室のシールに使用される。
一方、圧縮ユニット室16の端壁16aにはパイプからなる導入ポート52が貫通して設けられ、この導入ポート52の外端は冷却システムの冷媒循環経路に接続されている。従って、導入ポート52は冷却システムの蒸発器から戻る還流冷媒を受け取ることができる。
導入ポート52の内端には導入フード56が接続されている。この導入フード56は圧縮ユニット室16内にて、吐出ヘッド44の外周面の一部又は全体を覆うように配置され、その内部が吐出室46に隣接した隣接空間58として形成されている。具体的には、導入フード56は、吐出ヘッド44の周方向でみて、吐出ヘッド44における外周面の一部を覆うような形状を有し、隣接空間58は吐出ヘッド44の外周面のみに接している。なお、吐出ヘッド44の軸線方向でみたとき、導入フード56は吐出ヘッド44の軸線方向全長に亘って延びている。
導入フード56からは接続管60が仕切壁12に向けて延びており、接続管60の先端は仕切壁12を貫通し、電動機室14内に臨んでいる。
一方、仕切壁12には接続管60とは別の接続管62が貫通して設けられ、この接続管62は接続管60に対して電動機18の直径方向に離間して配置されている。圧縮ユニット室16内に位置する接続管62の端には吸入フード64が接続されており、この吸入フード64は圧縮ユニット38の外側に配置されている。
より詳しくは、圧縮ユニット38の周方向でみて、吸入フード64は圧縮ユニット38における外周面の一部を覆い、そして、圧縮ユニット38の軸線方向でみて、吸入フード64は圧縮ユニット38の軸線方向全長に亘って延びている。吸入フード64の内部は、圧縮ユニット38に対する吸入空間66を形成し、この吸入空間66に対し、圧縮ユニット38の外周側にて形成された圧縮室が開放、つまり、接続される。
図1からも明らかなように接続管60,62の流路断面積は、隣接空間58、電動機室14(即ち、電動機18を囲繞する囲繞空間)及び吸入空間66の各代表断面積よりも小さく、ここでの代表断面積とはその空間を密閉ハウジング10の軸線方向に対して横断する断面でみたときの有効平均流路断面積を表す。
上述したように導入ポート52に導入フード56及び接続管60が順次接続されていれば、冷却システムからの還流冷媒は図1中の矢印で示すように、導入フード56内の隣接空間58を経て電動機室14に流入し、そして、電動機室14から接続管62を通じて吸入フード64内、即ち、吸入空間66に流入する。
上述した第1実施例の電動圧縮機によれば、電動機18の駆動を受け、圧縮ユニット38の可動スクロール40が旋回運動すると、圧縮ユニット38は吸入空間66内の還流冷媒をその圧縮室に吸入し、この後、圧縮室は固定スクロール42の吐出口に向けて移動する。この移動過程にて、圧縮室の容積が徐々に減少される結果、圧縮室内の冷媒が圧縮される。
圧縮室が吐出口に到達し、その圧縮冷媒の圧力が吐出弁の締切圧に打勝つと、吐出弁が開弁される。この開弁時点にて、圧縮冷媒は圧縮室から吐出口を通じて吐出室46に吐出され、そして、吐出室46から吐出ポート50を通じて冷却システムに送出される。冷却システムに送出された吐出冷媒は蒸発器にて周囲空気の冷却に使用された後、圧縮機の導入ポート52に戻される。即ち、冷媒は冷却システム内、即ち、その冷媒循環経路を圧縮機を通じて循環する。
圧縮機にて圧縮される冷媒は前述したように二酸化炭素ガスであるから、吐出室46に吐出された圧縮冷媒の温度及び圧力は何れも冷媒がR134aの場合に比べて高い。しかしながら、導入ポート52から導入される還流冷媒は先ず、導入フード56内つまり吐出室46に隣接した隣接空間58に導入されるから、隣接空間58内の還流冷媒は吐出ヘッド44を介して吐出室46内の吐出冷媒から熱を受け取る。このような吐出冷媒との間での熱交換は吐出冷媒の温度を低下させる。
この後、隣接空間58内の還流冷媒は電動機室14に流入するが、還流冷媒の温度は前述した熱交換により上昇しても、定常駆動状態での電動機18の発熱温度よりも低い。それ故、電動機室14内の還流冷媒は電動機18に対する冷媒としても十分に機能し、つまり、電動機18との間にて熱交換を行い、電動機18の巻線絶縁材や絶縁相関紙等を効果的に冷却する。この結果、巻線絶縁材や絶縁相関紙等の劣化が抑制され、電動機18における作動上の信頼性を向上させることができる。
また、電動機18の効果的な冷却が保証される結果、そのステータ巻線の耐熱グレードを下げることも可能になり、電動機18に安価なステータ巻線を使用でき、電動機18のコスト低減に大きく寄与する。
電動機室14内にて電動機18の冷却に使用された還流冷媒は、この後、接続管62を通じて吸入フード64内つまり吸入空間66に流入し、そして、前述したように吸入空間66から圧縮ユニット38の圧縮室に吸入される。
圧縮室への吸入冷媒は、前述したように隣接空間58内での熱交換のみならず電動機室14内でも熱交換を行うので、圧縮冷媒の吐出温度を低下させることができる。
この結果、吐出室46の気密を確保するシール部材48や、冷媒中に含まれる潤滑オイルの劣化が共に抑制され、このことも、圧縮機における作動上の信頼性を向上させる。
更に、隣接空間58と電動機室14との間を接続する接続管60及び電動機室14と吸入空間66との間を接続する接続管62はその流路断面積が隣接空間58、電動機室14及び吸入空間66の代表断面積よりも小さいので、これら接続管60,62は、隣接空間58、電動機室14及び吸入空間66とともに消音器を構成することになる。
従って、圧縮ユニット38から吸入空間66に向かって伝播する騒音は、吸入空間66から電動機室14を経て隣接空間58に伝播される過程にて段階的に消音され、圧縮ユニット38の騒音を大きく低減できる。
更に、隣接空間58、電動機室14、吸入空間66及び接続管60,62は何れも密閉ハウジング10内に配置されているので、たとえ隣接空間58や吸入空間66から冷媒が漏出するとしても、冷媒が密閉ハウジング10外、つまり、冷却システム外に排出されてしまうようなことはなく、上記各空間や接続管の配置を容易に行うことができる。
本発明は上述した第1実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能であり、第2〜第4実施例に係わる電動圧縮機について以下に説明する。なお、第2〜第4実施例の電動圧縮機を説明するにあたり、説明の重複を避けるため、第1実施例の電動圧縮機の部材及び部位と同様な機能を発揮する部材及び部位には同一の参照符号を付し、その説明は省略する。
図2は第2実施例の電動圧縮機を示す。
図2の電動圧縮機の場合、吸入フード64は導入フード56に隣接して配置され、これらフード56,64は接続管68により互いに接続されている。そして、吸入フード64と電動機室14とは接続管70を介して接続されている。具体的には、導入フード56、吸入フード64及び電動機室14は密閉ハウジング10の軸線に沿うように一直線上に配置されている。なお、接続管68,70の流路断面積が隣接空間58、電動機室14及び吸入空間66の各代表断面積よりも小さいことは言うまでもない。
上述した第2実施例の電動圧縮機によれば、導入フード56の隣接空間58に導入された還流冷媒は、吐出冷媒との熱交換を行った後、接続管68を介して吸入フード64内つまり吸入空間66に流入される。そして、吸入空間66内の還流冷媒はその一部が圧縮ユニット38の圧縮室に吸入される一方、接続管70を介して電動機室14に流入する。
第2実施例の電動圧縮機の場合にも、吸入空間66内の還流冷媒つまり吸入冷媒は隣接空間58内にて吐出冷媒と熱交換を行うことから、吐出冷媒の温度は低下する。また、この場合にも、電動機室14内の還流冷媒が電動機18を十分に冷却できることは言うまでもない。
従って、第2実施例の電動圧縮機は第1実施例の場合と同様な利点を発揮する。また、第2実施例の場合には、隣接空間58、吸入空間66及び電動機室14が第1実施例の場合に比べて、互いに隣接して配置されているので、消音器として機能をより有効に発揮することができ、圧縮ユニット38からの騒音を更に低減可能となる。
図2には、第3実施例の電動圧縮機もまた併せて示されている。
第3実施例の場合、隣接空間58及び電動機室14は少なくとも何れかが共鳴型消音器として形成されている。
第3実施例の電動圧縮機は第1及び第2実施例の利点に加えて、圧縮ユニット38から発生する騒音のうち、所定波長の騒音を効果的に減衰させることができ、圧縮ユニット38の低騒音化を図ることができる。
なお、第3実施例の電動圧縮機にあっては、電動機室14を共鳴室に形成してもよいし、電動機室14及び隣接空間58を共に共鳴室として形成し、これら電動機室14及び隣接空間58にて、互いに波長の異なる騒音を選択的に減衰させることができる。
図3は第4実施例の電動圧縮機を示す。
図3の電動圧縮機はスクロール型の圧縮ユニット38に代えて、ピストン型圧縮ユニット72を備え、この圧縮ユニット72はシリンダブロック74、バルブプレート76及びシリンダヘッド78を有する。シリンダブロック74内には複数のシリンダボア80が形成され、これらシリンダボア80内にピストン82が嵌合されている。ピストン82のテール84は一対のシュー(図示しない)を介して斜板86に接続され、この斜板86は電動機18の駆動軸20により回転される。斜板86の回転運動はピストン82の往復運動に変換され、これにより、シリンダボア80内の圧縮室はその容積が増減される。
一方、シリンダヘッド78には、その中央に吸入空間としての吸入室88が形成される一方、吸入室88を囲むようにして環状の吐出室90が形成されている。
また、バルブプレート76には各圧縮室毎に吸入孔92及び吐出孔94が形成されている。吸入孔92及び吐出弁94は吸入弁及び吐出弁(共に図示せず)を介して、吸入室88及び吐出室90に接続可能である。
シリンダヘッド78の外周面には導入フード56が配置され、この導入フード56から延びる接続管60は電動機室14に接続されている。一方、電動機室14から延びる接続管62は、シリンダヘッド78内を経て吸入室88に接続されている。
従って、第1実施例の電動圧縮機の場合と同様に、冷却システムからの還流冷媒は導入ポート52から隣接空間56に一旦導入された後、隣接空間56から接続管60を介して電動機室14に流入し、そして、電動機室14から接続管62を通じ、吸入室88に流入することができる。
それ故、圧縮ユニット72が駆動されると、吸入室88から吸入孔92及び吸入弁を介して各圧縮室に還流冷媒が吸入され、そして、吸入冷媒は圧縮室内にて圧縮された後、圧縮室から吐出孔94及び吐出弁を介して吐出室90に吐出される。
上述したピストン型圧縮ユニット72にあっても、隣接空間56は吐出室90に隣接して配置されているから、隣接空間56内の還流冷媒は吐出室90内の吐出冷媒との間にて熱交換を行うことができ、そして、電動機室14に流入した還流冷媒を電動機18の冷却に使用することができる。更に、隣接空間56、電動機室14及び吸入室88は接続管60,62を介して接続されているから消音器としても機能する。従って、第4実施例の電動圧縮機もまた第1及び第2実施例の場合と同様な利点を有する。
更に、上述した第2〜第4実施例の場合、隣接空間、電動機室(囲繞空間)及び吸入空間は何れも接続管を介して直列的に接続されているが、これら空間の相互間の接続は導入ポートと接続される空間に対して、他の2つ空間が並列に接続されるものであってもよい。しかも、接続管は接続通路に置換可能であり、そして、導入ポートと接続される空間は隣接空間に限らず、囲繞空間又は吸入空間であってもよい。
また、本発明が揺動型やベーン型等の他の形式の電動圧縮機にも同様に適用可能であることは言うまでもない。
第1実施例の電動圧縮機を示した概略断面図である。 第2及び第3実施例の電動圧縮機を併せて示した概略断面図である。 第4実施例の電動圧縮機を示した概略断面図である。
符号の説明
10 密閉ハウジング
14 電動機室(囲繞空間)
18 電動機
22 ロータ
24 ステータ
38,72 圧縮ユニット
46,90 吐出室
52 導入ポート
58 隣接空間
60,62 接続管(接続管路)
66 吸入空間
68,70 接続管(接続管路)
88 吸入室(吸入空間)

Claims (8)

  1. 密閉ハウジングと、
    前記密閉ハウジング内に囲繞空間を残して収容され、ロータ及びステータを有する電動機と、
    前記密閉ハウジング内に前記電動機と隣接して配置され、前記電動機により駆動されて冷却システムからの還流冷媒を吸入して圧縮し、この圧縮冷媒を吐出室を介して前記冷却システムに送出する圧縮ユニットと、
    前記密閉ハウジング内に確保され、前記圧縮ユニットに冷媒を吸入させる吸入空間と、
    前記密閉ハウジング内に確保され、前記圧縮ユニットの前記吐出室を区画する壁の少なくとも一部に外側から隣接して配置された隣接空間と、
    前記吸入空間、前記隣接空間及び前記囲繞空間を互いに接続し、前記各空間の代表流路断面積よりも小さい流路断面積を有した接続管路と、
    前記密閉ハウジングに設けられ、前記吸入空間、前記隣接空間及び前記囲繞空間の1つに前記還流冷媒を導く導入ポートと
    を具備したことを特徴とする冷却システムの電動圧縮機。
  2. 前記接続管路は、前記吸入空間、前記隣接空間及び前記囲繞空間を直列的に接続し、前記導入ポートは前記隣接空間に連なっていることを特徴とする請求項1に記載の冷却システムの電動圧縮機。
  3. 前記吸入空間は、前記囲繞空間の下流に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の冷却システムの電動圧縮機。
  4. 前記吸入空間は、前記隣接空間と前記囲繞空間との間に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の冷却システムの電動圧縮機。
  5. 前記隣接空間及び前記囲繞空間の少なくとも一方は共鳴型消音器として形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の冷却システムの電動圧縮機。
  6. 前記圧縮ユニットは、固定及び可動のスクロールを備えたスクロール型圧縮ユニットであることを特徴とする請求項2に記載の冷却システムの電動圧縮機。
  7. 前記圧縮ユニットは、ピストン型圧縮ユニットであることを特徴とする請求項2に記載の冷却システムの電動圧縮機。
  8. 前記冷媒は二酸化炭素ガスであることを特徴とする請求項2に記載の冷却システムの電動圧縮機。
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