JP4604760B2 - 交流電動機駆動システム - Google Patents

交流電動機駆動システム Download PDF

Info

Publication number
JP4604760B2
JP4604760B2 JP2005046613A JP2005046613A JP4604760B2 JP 4604760 B2 JP4604760 B2 JP 4604760B2 JP 2005046613 A JP2005046613 A JP 2005046613A JP 2005046613 A JP2005046613 A JP 2005046613A JP 4604760 B2 JP4604760 B2 JP 4604760B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
phase
current
switching element
switching elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005046613A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006238541A (ja
Inventor
章夫 鳥羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Systems Co Ltd filed Critical Fuji Electric Systems Co Ltd
Priority to JP2005046613A priority Critical patent/JP4604760B2/ja
Publication of JP2006238541A publication Critical patent/JP2006238541A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4604760B2 publication Critical patent/JP4604760B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、回転型や直動型の交流電動機駆動システムに関し、特に電動機の回転子または可動子の位置センサを有さない、いわゆるセンサレス駆動システムにおいて、電動機が空転している状態からシステムを起動する手段に特徴を有する交流電動機駆動システムに関するものである。
図4は、後述する特許文献1に記載された従来技術に相当するブロック図である。
図4において、スイッチング素子及び受動素子によって構成される電力変換器1は、交流または直流の電源4から電力を供給されて電力変換を行い、回転機としての交流電動機3に電力を供給している。
電力変換器1は、制御部2によって制御されている。交流電動機3は、回転子に界磁極を有しているため、端子を開放した状態で回転子を回転させると誘起電圧を発生する。このような電動機を、本明細書ではまとめて界磁付き電動機(界磁付同期電動機)と呼ぶ。
一般に、界磁付き電動機を駆動するためには、回転子の位置に応じた電圧及び電流を供給する必要がある。回転子の位置を検出するセンサとして、ロータリーエンコーダ等の光電式位置センサや、ホール素子等を用いた電磁式位置センサが知られている。
しかし、信頼性、耐環境性、コスト等の観点から、これらの位置センサを使用しないで回転子位置を推定する、いわゆるセンサレス駆動が要求されている。
このセンサレス駆動を行うために、図4に示す制御部2は以下のように構成されている。
まず、21は電流変換処理部である。この電流変換処理部21は、交流電動機3の電流センサ5A,5Bから得られた二相の電流から三相電流を合成し、この三相電流を直交回転座標に変換する。
また、22は制御演算器である。この制御演算器22は、電力変換器1から交流電動機3に電力を供給している状態で回転子位置を推定し、電力変換器1が供給するべき電圧及び電流を演算して所定のスイッチング素子に与えるオン・オフ信号を出力する。回転子位置の推定に当たり、制御演算器22は電流変換処理部21から交流電動機3の電流に関する種々の情報を取得し、これらに基づいて必要な演算を行っている。なお、電流変換処理部21及び制御演算器22等により実行される界磁付き電動機のセンサレス駆動技術は周知であるため、ここでは詳述を省略する。
さて、界磁付き電動機の位置センサレス駆動における大きな課題の一つは、回転子が空転している状態から電力変換器を起動する方法(フリーラン起動と呼ぶ)である。
すなわち、図4に示したように、制御系では交流電動機3の電流に基づいて制御を行っているため、電力変換器1が停止していて電流が流れていない状態では、交流電動機3の情報が全く得られない。回転子が停止していれば、例えばある位相で電流が通流するように電力変換器1の出力電圧を調整し、これによって回転子の位置を引き込んでから運転を開始することができる。
しかし、回転子が空転している状態で電力変換器1をランダムに起動して電圧を発生させると、交流電動機3が動的な誘起電圧を発生しているために電流制御が不能になって正常に起動できない場合がある。また、最悪の場合には、過電流によって電力変換器1のスイッチング素子を破損し、交流電動機3が永久磁石を有する場合には不可逆減磁させる危険もある。
このような問題を解決する手段として、交流電動機の空転時に、その巻線を電力変換器によって瞬間的に短絡させ、このときに流れる電流に基づき回転子位置を推定して電力変換器を起動する方法が、特許文献1に開示されている。
この特許文献1には、交流電動機運転用の電力変換器を構成するスイッチング素子のうち少なくとも一つをオンすることにより交流電動機の巻線を短絡し、そのときに流れる巻線電流に基づいて回転子の位置を推定することが開示されている。これは、交流電動機の巻線を短絡した際に誘起電圧によって流れる巻線電流が、交流電動機の回転子の位置と速度、及び交流電動機の回路定数によって一義的に決まるので、この巻線電流を解析することによって回転子の位置及び速度が計算できることに着目したものである。
図4に示す従来技術では、制御部2内のフリーラン起動演算部23が、上述した巻線短絡のための電力変換器1内のスイッチング素子へのオン・オフ信号の生成、電流変換処理部21から得られる電流情報に基づく回転子空転時の回転子位置推定演算、及び、得られた回転子位置情報に基づく起動シーケンスの実行を行っている。
そして、電力変換器1の起動後は、通常動作に移行するために、切替スイッチ24によってフリーラン起動演算部23側から制御演算器22側に処理が切り替えられる。この切替スイッチ24の操作は、制御部2の動作を統括する制御切替部25が行っている。
更に、他の従来技術として、後述する特許文献2に記載されたブラシレスDC電動機の駆動方法が知られている。
この従来技術は、三相インバータにより回転子位置センサを有しないブラシレスDC電動機を駆動する方法において、空転中のブラシレスDC電動機の回転子速度及び回転子位相を検出する際に、インバータ内の直列接続された二つのスイッチング素子のオン・オフ比率を制御することによって確定される出力電圧値が三相とも同一になるように電圧を出力し、かつ、その際の少なくとも二相分の電動機電流検出値を利用するものである。
さて、特許文献1には、交流電動機の全相巻線を短絡したときの挙動が詳述されているものの、一部の相の巻線のみを短絡して回転子位置を推定する具体的方法については開示されていない。また、通常、電力変換器と交流電動機との間には、フィルタリアクトル等の受動回路部品がしばしば挿入されるが、特許文献1ではこのような場合について特に考慮されていない。更に、特許文献2にも、三相のうち一部の相の巻線のみを短絡して回転子位置を推定する具体的方法は開示されていない。
これらの点に鑑み、多相交流電動機の空転時において、多相のうちの一部の相の巻線を短絡して流れる電流に基づいて回転子や可動子の位置を推定する具体的手段を開示し、電力変換器の起動を確実かつ簡便に行えるようにした交流電動機用電力変換装置が、本出願人による特願2004−306890として出願されている。
図5は上記先願にかかる発明の主要部の回路図であり、交流電動機(界磁付き電動機)が三相である場合を示している。
図5において、10は、IGBT等の自己消弧型スイッチング素子Q,Q,Q,Q,Q,Q、及び、これらにそれぞれ逆並列接続されたダイオードD,D,D,D,D,Dからなる三相の電力変換器(インバータ)、30は電力変換器10により運転される交流電動機である。
電動機30の空転時において、図5に示す如く、U相(スイッチング素子Q,Qからなる相)の下アームのスイッチング素子Qにのみオン信号を与え、残りのスイッチング素子にはオフ信号を与える状態を考える。なお、どのスイッチング素子をオンさせる場合にも、以下の説明は同様に当てはまる。
図6は、スイッチング素子Qのみをオンした場合の等価回路図であり、電力変換器10は、実質的にスイッチング素子Q及びダイオードD,D,Dから構成される。
電動機30の各相の誘起電圧が三相平衡正弦波であるものとし、回転子における磁極のN極の方向をd軸とし、d軸とU相巻線の励磁軸との間の角度(電気角)をθとすると、回転子が正転する場合(θが増大する方向)には各相の誘起電圧は図7のようになり、また、以上の関係をベクトル図で表すと図9のようになる。すなわち、各相の誘起電圧の値を、それぞれ120°の位相差をもつU,V,W軸に投影し、これら三つのベクトルを合成したものとして図9の誘起電圧ベクトルeが定義される。この誘起電圧ベクトルeは、一般にd軸と直交するq軸に現れ、d−q座標系と共に速度ωで回転する。
ここで、図7に示すように360°を60°ずつに6分割することにより、それぞれを領域<I>〜領域<VI>とする。なお、図7、図9(及び、後述の回転子逆転時に関する図8)において、電気角θ、誘起電圧、及び各領域の位置は整合している。
図6、図7から、回転子の空転時に一つのスイッチング素子のみをオンした場合に電流がどのように流れるかは、各相誘起電圧e,e,eの位相(大小関係)によって変わることが分かる。すなわち、次の三つの現象が起こり得る。
(1)電流が流れない。(誘起電圧の状態:領域<III>,<IV>)
(2)ある二相にのみ電流が流れる。(誘起電圧の状態:領域<II>,<V>)
(3)三相すべてに電流が流れる。(誘起電圧の状態:領域<I>,<VI>)
上記(1)〜(3)の現象を利用して電流の流れ方を観測することにより、誘起電圧位相が領域<I>〜領域<VI>のどの状態になっているかを判別することができる。例えば、上述したスイッチング素子Qのみをオンする場合には、オンした際に(1)〜(3)のうち何れの現象が現れるかによって、対応する誘起電圧の状態が決まり、しかも誘起電圧位相は回転子の位置と同期しているため、回転子の位置を知ることができる。
回転子が逆転する場合(θが減少する方向)には、各相の誘起電圧は図8のようになり、この場合でも、正転時と同様の現象が現れることは明らかである。
更に、上記原理に基づいて、以下に述べるように、より高精度な回転子位置の推定が可能となる。
例えば、上記の例で回転子が正転する場合には、スイッチング素子Qのみをオンした際に電流が流れない場合、図7から、誘起電圧ベクトルeは領域<III>または領域<IV>に存在すると判定することができる。この判定を行った後に、スイッチング素子Qのオン状態を継続または断続する。その間、電流が流れなければ、誘起電圧ベクトルeは領域<III>または領域<IV>に存在し続けていることになる。
一方、上記の例で回転子が逆転する場合には、スイッチング素子Qのみをオンした際に電流が流れなければ、図8から、誘起電圧ベクトルeはやはり領域<III>または領域<IV>に存在すると判定することができる。
やがて、回転子の回転によって各相誘起電圧e,e,eの位相が変化し、誘起電圧ベクトルeが領域<III>または領域<IV>から出ると、電流を阻止していたダイオードDまたはDに順方向電圧が印加され、電流が流れ始める。この電流の通流を検出すれば、誘起電圧ベクトルeが領域<II>と<III>との境界、または、領域<IV>と<V>との境界の何れかに存在することをピンポイントで特定することができる。換言すれば、誘起電圧の位相を特定することができ、これに同期している回転子の位置を推定することができる。
更に、電流ゼロの状態からV相電流が通流してW相電流はゼロのままという状態に変化した場合、すなわちダイオードDに電流が流れ、ダイオードDには電流が流れない状態に変化した場合には、各相誘起電圧の大小関係は、
W相誘起電圧e>U相誘起電圧e>V相誘起電圧e
であることになるため、図7から分かるように、回転子が正転していること、及び、そのときの電気角が150°であることを直ちに判定することができる。
一方、電流ゼロの状態からW相電流が通流してV相電流はゼロのままという状態に変化した場合、すなわちダイオードDに電流が流れ、ダイオードDには電流が流れない状態に変化した場合には、各相誘起電圧の大小関係は、
V相誘起電圧e>U相誘起電圧e>W相誘起電圧e
であることになるため、この場合には回転子が逆転していること、及び、そのときの電気角が210°であることを直ちに判定することができる。
また、回転速度の大きさ│ω│については、流れた短絡電流の振幅から計算すればよい。すなわち、無負荷誘起電圧の振幅は速度に比例し、また今回の状況では位相が既知であるため、電流の振幅も回転速度によって一義的に決まるからである。
以上により、回転子の位置と回転方向(ωの極性)、及び回転子の速度│ω│が明らかになるから、ある時刻tにおける回転子の位置θを次の数式1から推定することができ、これによって時刻tにおける電力変換器10の起動が可能となる。
[数式1]
θ=θ+ω(t−t)
ただし、θ;時刻tにおいて判定された回転子の位置
ここで、一連の動作はごく短時間に行われるため、回転子の回転速度ωは一定と見なせるものとしている。
次に、前述のようにスイッチング素子Qのみをオンして短絡電流を検出した後に、更に6個のスイッチング素子のうちの一つ、代表的にはQ以外のスイッチング素子をオンして短絡電流を流し、前記と同様な操作を実施することによっても回転子の位置や速度を求めることが可能である。特に、2回目のオンの後に電流が流れない場合には、電流が流れるまでオン状態を継続または断続し、電流が流れたら、その時刻をtとし、判別した回転子の位置をθとすることにより、数式2を用いて回転子の速度ωを極性付きで求めることができる。
[数式2]
ω=(θ−θ)/(t−t)
続いて、上述した簡便な速度検出方法を確実に行う方法を以下に述べる。
上記説明の中で、電流が無通流状態にてスイッチング素子Qのオン状態を継続し、電流が通流した時点で誘起電圧の位相が判別できることを述べた。このことから、次にどのスイッチング素子をオンした場合に電流が流れない状態になるかを特定することができる。
例えば、電流検出の結果、回転方向が正転で、誘起電圧ベクトルeが時刻tにおいて領域<IV>から<V>に切り替わったことを判別したとする。この場合、誘起電圧ベクトルeは領域<V>に存在するため、各相の誘起電圧誘起電圧の大小関係は、
W相誘起電圧e>U相誘起電圧e>V相誘起電圧e
となっている。
従って、スイッチング素子QまたはQを直ちにオンしても、ダイオードDまたはDの作用によって電流は通流しない。続けて、同様にスイッチング素子QまたはQのオン状態を継続または断続すれば、やがて回転子の回転によって電流が通流するので、その時刻をtとし、前述の方法で判別できる回転子の位置をθとすることにより、数式2によって回転子の速度ωを極性付きで求めることができる。
なお、2回目にオンするスイッチング素子をQとすれば、回転子が電気角で60°回転した時点で領域<VI>に移り、各相の誘起電圧誘起電圧の大小関係は、
U相誘起電圧e>W相誘起電圧e>V相誘起電圧e
となるため、電流が通流する。
また、2回目にオンするスイッチング素子をQとすれば、回転子が電気角で120°回転した時点で領域<I>に移り、各相の誘起電圧誘起電圧の大小関係は、
U相誘起電圧e>V相誘起電圧e>W相誘起電圧e
となるため、電流が通流する。
検出タイミングの誤差を考慮した場合、より長い期間にわたって電流無通流状態が続くQオンのモードを選択する方が、速度の検出誤差は小さくなる。一方、Qをオンさせるモードを選択すれば、電流がより早く通流するため、電力変換器10の起動までの時間を短くすることができる。
以上のように、最初のスイッチング素子のオンによって電流が通流しなければ、効率よく回転子の位置を推定できることが分かる。従って、最初にあるスイッチング素子をオンし、電流が流れた場合にはそのスイッチング素子をオフし、全てのスイッチング素子の中から順次一つを選んで電流が通流しなくなるまで同様の動作を繰り返すことが考えられる。
更に、2回目以降に選ぶスイッチング素子はどれでもよいが、オン・オフを繰り返すスイッチング素子を最初に選んだスイッチング素子に限定すれば、新たにスイッチング素子を選ぶ手間が省け、操作を簡単化できる。また、回転子が回転している限り、一つのスイッチング素子のオン・オフを繰り返していればやがて誘起電圧の位相変化によって電流は流れなくなるため、効率的な回転子位置推定を確実に実施することができる。
ここで、上述したフリーラン起動とは直接関係ないが、スイッチング素子の駆動回路について、図5のU相アーム部(スイッチング素子Q,Q、ダイオードD,D)を例にとって以下に説明する。
図10において、GDU,GDUはそれぞれスイッチング素子Q,Qの駆動回路、Cはコンデンサ、Vは直流電源、Dはダイオードである。上記駆動回路Q,Qの電源の負極すなわち基準電位は、スイッチング素子Q,Qの負極(図のようにIGBTを用いる場合はエミッタ)にそれぞれ接続される。従って、上アームのスイッチング素子Qの基準電位は、上下アームのスイッチング素子Q,Qのスイッチングによって切り替わる。このことから、上アームのスイッチング素子Qの駆動回路GDUの電源を下アームのスイッチング素子Q用の電源と共用することができず、両電源は独立したものを用意する必要がある。これを最も単純に実現するには、上アームのスイッチング素子Q用の電源として、下アームのスイッチング素子Q用の電源とは絶縁された電源を用いればよいが、一般に絶縁された電源は高価である。
図10の回路は、上記の点を考慮して、上アームのスイッチング素子Q用の電源を安価に実現する構成の例である。
下アームのスイッチング素子Q用の電源には、通常の直流電源Vが使用されるが、上アームのスイッチング素子Q用の電源にはコンデンサCが使用される。このコンデンサCには、下アームのスイッチング素子Q、電源V及びダイオードDの作用により、駆動回路GDUに電力を供給するための電荷が断続的に蓄積(チャージアップ)される。ここでは、このような動作をするための回路をチャージアップ回路と呼ぶ。このチャージアップ回路は、インバータの直流電圧部の負極の電位を基準電位とするものである。
次に、上記チャージアップ動作を説明する。いま、上アームのスイッチング素子Qがオフ、下アームのスイッチング素子Qがオンであるとすると、V→D→C→Qのループ回路が形成されるため、コンデンサCの電圧が電源Vの電圧までチャージアップされる。原理的には、このチャージアップ動作は瞬時に行われるものの、実際には上記ループ回路中に抵抗分やリアクタンス分が存在するため、ある時定数をもってチャージアップがなされる。なお、この時定数は、通常は数[μs]〜1[ms]程度の比較的短いものとなる。
こうしてコンデンサCがチャージアップされると、駆動回路GDUによってスイッチング素子Qをオン・オフすることが可能となる。
従って、インバータの通常動作である上下アームのスイッチング素子のオン・オフの繰り返しにより上記チャージアップ動作も同時に行われ、上アームのスイッチング素子Q用の駆動回路GDUが常時動作可能な状態に維持される。
上記のチャージアップ回路は、図11に示すように、一つのアーム部において3個以上の複数のスイッチング素子が直列接続されている場合にも適用することができる。この種のスイッチング素子の直列接続は、高圧インバータや多レベルインバータにおいて用いられる。
なお、図11において、Qu1,Qu2,Qx1,Qx2はスイッチング素子、Du1,Du2,Dx1,Dx2,D’,D’,D’はダイオード、GDUu1,GDUu2,GDUx1,GDUx2は駆動回路、Cu1,Cu2,Cx1はコンデンサ、V’は直流電源である。
図11の回路では、スイッチング素子Qx1の駆動回路GDUQx1用のコンデンサCx1のチャージアップはスイッチング素子Qx2のオンにより、スイッチング素子Qu2の駆動回路GDUu2用のコンデンサCu2のチャージアップはスイッチング素子Qx1,Qx2のオンにより、更に、スイッチング素子Qu1の駆動回路GDUu1用のコンデンサCu1のチャージアップは、コンデンサCu2のチャージアップ後にスイッチング素子Qu2をオンすることによって、それぞれなされるものである。
なお、以上のようにスイッチング素子の駆動用電源としてチャージアップ回路を用いる場合には、インバータの通常動作を開始する前に、チャージアップ動作を実施しておく必要がある。
特開平11−75394号公報(請求項1、段落[0009]〜[0012]、図2、図3等) 特開平10−191685号公報(請求項3、段落[0038]〜[0041]、図6等)
さて、インバータの負荷が界磁付き電動機であり、この電動機の空転中に不用意にチャージアップ動作を実施すると、電動機が誘起電圧を発生しているため、チャージアップ動作に伴ってスイッチング素子がオンすることにより、電動機の巻線が短絡されて過大な電流が流れる。この電流により、一般的に装備されている過電流保護手段によってインバータが停止してしまい、正常な動作を行わせることができないという問題がある。
そこで本発明の課題は、チャージアップ回路を有する電力変換器によって界磁付き電動機を駆動するシステムにおいて、電動機が空転している状態でもシステムを正常かつ高精度に起動可能な交流電動機駆動システムを提供することにある。
また、本発明は、電動機の回転方向が正逆何れでもよい場合に、電動機と電力変換器との接続端子の組み合わせを任意とした交流電動機駆動システムを提供することも課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、直流電圧部と、少なくとも2個のスイッチング素子を直列に接続してなりその両端が前記直流電圧部に並列接続された複数個のアーム部と、からなる電力変換器と、この電力変換器により駆動され、かつ、前記複数個のアーム部におけるスイッチング素子同士の接続点に端子がそれぞれ接続される多相の界磁付き電動機と、を有する交流電動機駆動システムにおいて、
前記各スイッチング素子の駆動回路は、前記直流電圧部の負極の電位を基準電位とするチャージアップ回路によって電力を供給され、
前記電動機の空転状態における前記電動機の回転子位置情報を得るために前記スイッチング素子の少なくとも1個をオンする動作が、前記チャージアップ回路のチャージアップ動作を、少なくとも部分的に兼ねることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1において、
前記電動機の空転状態における前記電動機の回転子位置情報を得るために、前記スイッチング素子のうち、各アーム部における前記電動機との接続点よりも負極側にある全てのスイッチング素子をオンするものである。
請求項3に記載した発明は、請求項1において、
前記スイッチング素子としての自己消弧型半導体スイッチング素子にダイオードを並列に接続し、
前記電動機の空転状態における前記電動機の回転子位置情報を得るために、
前記スイッチング素子のうち、一つの相のアーム部における前記電動機の接続点よりも負極側にある全ての下アームスイッチング素子をオンし、これにより前記電動機に電流が通流した場合には前記下アームスイッチング素子のうち少なくとも1個のスイッチング素子をオフして電流を消滅させ、前記下アームスイッチング素子をオンしても電流が通流しなくなるまで前記オン・オフ動作を繰り返し、前記下アームスイッチング素子をオンしても電流が通流しなくなったら前記下アームスイッチング素子のオン状態を断続または継続し、
再び電流が通流したら、前記下アームスイッチング素子のうち少なくとも1個のスイッチング素子をオフし、かつ、オンしても電流が通流しない別の相の下アームのスイッチング素子のオン状態を断続または継続し、
上記と同様の動作を全ての相について実施した後にシステムを起動するものである。
請求項4に記載した発明は、請求項3において、
前記電動機の相数が3であり、
前記電力変換器の電流検出手段が三相のうち二相に設けられており、残りの一相の電流を、前記電流検出手段により検出された他の二相の電流値から検出する場合に、
最初にスイッチング素子をオンするアーム部の相を、前記電流検出手段が設けられていない相とするものである。
請求項5に記載した発明は、
多相交流電動機を運転する電力変換器と、前記電動機の巻線電流を所定値に制御するために前記電力変換器を構成するスイッチング素子にオン・オフ信号を生成して出力する制御手段と、を備え、かつ、
前記電動機の回転子の空転時に、前記制御手段により、前記スイッチング素子のうち少なくとも1個をオンさせて前記電動機の巻線を短絡させ、その際に流れる巻線電流に基づき回転子の位置及び回転方向を推定して前記電力変換器を起動する交流電動機駆動システムにおいて、
前記電力変換器の起動後に、その起動前に前記起動手段により推定した回転方向に基づいて運転を継続することにより、前記電動機の各相端子と前記電力変換器の各相出力端子との接続を任意に組み合わせ可能としたものである。
すなわち、電動機の回転方向がどちらでもよい場合、例えば発電機に適用する場合に、フリーラン起動技術を用いることによって電動機と電力変換器とのそれぞれの接続端子の組み合わせを任意としたものである。
本発明によれば、チャージアップ回路を有する電力変換器によって界磁付き電動機を駆動するシステムにおいて、いわゆるフリーラン起動を高精度に実現することができる。
また、電動機と電力変換器との接続端子の組み合わせを任意にすることにより、使い勝手や汎用性を向上させることが可能である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
ここで、以下の説明は、界磁付き電動機の相数が3であり、かつ電力変換器として各アーム部が上下アームとも1個ずつのスイッチング素子により構成されるインバータを用いた構成について行うものとする。ただし、本発明は上述した電動機の相数や、スイッチング素子の数を始めとした電力変換器の構成に何ら限定されるものではない。
まず、請求項1にかかる発明について説明する。
前述したチャージアップ動作は、何れかのアーム部の下アームのスイッチング素子をオンさせることにより行われ、また、界磁付き電動機の回転子位置を推定するために巻線を少なくとも部分的に短絡して電流を通流させる動作は、何れかのアーム部の上下アームのうちの少なくとも1個のスイッチング素子をオンすることにより行われる。
従って、回転子位置を推定するために巻線を短絡する動作を下アームのスイッチング素子をオンさせて行うことにより(言い換えれば、空転状態の電動機の回転子位置情報を得るために電力変換器のスイッチング素子の少なくとも1個をオンする動作が、チャージアップ回路のチャージアップ動作を少なくとも部分的に兼ねることにより)、回転子位置の推定動作とチャージアップ動作とを一度に実施することができ、これによって、両動作を効率よく確実に実現可能となる。
このような着想を具体化すると、以下の通りである。
図1は、請求項2に記載した発明の実施形態を示すタイミングチャートであり、例えば図5における三相(U,V,W相)全ての下アームのスイッチング素子Q,Q,Qを同時にオン・オフ(短絡・開放)させることにより、回転子位置の推定動作とチャージアップ動作とを同時に実行する場合のものである。
図1に示すように、U,V,W相全ての下アームのスイッチング素子Q,Q,Qに対し、例えば3回のオン・オフ信号を繰り返し与える。このとき流れる短絡電流(U相電流、V相電流、W相電流)に基づき、前述した特許文献1の段落[0021]〜[0043]に開示されている技術を用いることにより、回転子位置、速度及び回転方向を推測することができる。
この3回のオン・オフ動作により、同時に、各相の上アームのスイッチング素子Q,Q,Qの電源としてのコンデンサ(例えばスイッチング素子Qについては、図10におけるコンデンサC)がチャージアップされ、やがて、図1に示す如く、各相の上アームのスイッチング素子Q,Q,Qの電源としての各コンデンサの電圧が下アームの駆動電源電圧値に等しくなるため、上アームのスイッチング素子Q,Q,Qの駆動回路が動作可能となる。
このように、下アームのスイッチング素子Q,Q,Qをオン・オフさせることで、回転子位置等の推定及びチャージアップ動作を同時に行うことができ、システムを起動する準備が整うため、速やかに通常動作に移行することができる。
なお、スイッチング素子のオン・オフ動作は3回には限らず、例えば別の種類のチャージアップにおいてより多くの回数が必要となる場合、あるいは回転子位置や速度の推定精度を高めたい場合には、オン・オフ動作の回数を更に増やせばよい。また、これらの要請が少ない場合には、逆に2回に減らしてもよい。
本実施形態によれば、全相同時短絡によって回転子位置等の推定及びチャージアップ動作と位置推定を行えるため、起動時間を短くできるという利点がある。
次に、請求項3に記載した発明の実施形態を説明する。図2は、この実施形態の動作を概念的に表したタイミングチャートである。
本実施形態は、多相のうちの一部の相のみを短絡させる部分相短絡によって回転子位置を推定する場合のものであり、前述した先願に係る特願2004−306890に記載された技術を応用している。
図2に示すように、U,V,W相と順番に下アームのスイッチング素子Q,Q,Qをオンする動作を一巡させ、上記先願に記載された方法で回転子位置、速度及び回転方向を推定し、通常動作に移行する。
すなわち、スイッチング素子Qをオンさせた場合、図6〜図8により、正転時には回転子位置が電気角で30°〜150°、逆転時には210°〜330°の範囲内にあれば電流が流れず、このままスイッチング素子Qのオンを維持すると、U相とV相またはW相との大小関係が入れ替わって電流の通流が開始する。このタイミングを検出すれば回転子位置が150°または210°にあることを検出でき、更に、V相またはW相のどちらに通流したかによって回転方向を判別することができる。図2の場合には、スイッチング素子Qのオンを維持することによりU相及びV相に通流しているので、このとき回転子位置が150°であり、回転方向は正転であると判別できる。
なお、最初にスイッチング素子Qをオンさせて直ちに電流が通流してしまう場合には、回転子位置が、U相無負荷誘起電圧が最小である位相角範囲の上記30°〜150°(正転時)または210°〜330°(逆転時)に存在しないことになる。このとき、スイッチング素子Qのオン・オフを繰り返していれば、やがて回転子の回転によってU相無負荷誘起電圧が最小となり、スイッチング素子Qをオンさせても電流が通流しなくなるので、これを確認した後に、スイッチング素子Q,Q,Qを順番にオンする動作を行えばよい。
図2のタイミングチャートは、上述したスイッチング素子Qのオン・オフを繰り返して電流が通流しないことを確認した後の動作を示している。
前述したように、例えば回転子位置が150°で回転方向が正転であることが判明したら、図2に示すごとくスイッチング素子Qをオフし、同時にV相の下アームのスイッチング素子Qをオンする。このとき、先に述べたのと同様の原理によって電流は直ちには通流せず、回転子位置が270°に達した時点でV相及びW相間の電流通流が開始する。
こうして2回の電流通流の間に、回転子は電気角で120°回転するため、その間の所要時間で120°を割ることにより、単位時間当たりの回転角度、すなわち回転速度を知ることができる。
以上により、回転子の位置、速度及び回転方向が分かるため、システムを速やかに起動することが可能である。
本実施形態において、図2に示すようにU,V,W相と順番に下アームのスイッチング素子Q,Q,Qをオンする動作は、同時に上アームのスイッチング素子Q,Q,Qの駆動回路に対するチャージアップ動作を兼ねている。すなわち、U相下アームのスイッチング素子Qのオンにより、U相上アームのスイッチング素子Qに接続された電源としてのコンデンサ(図10におけるコンデンサC)がチャージアップされてその電圧が下アームの駆動電源電圧値に等しくなり、以下同様に、上アームのスイッチング素子Q,Qに接続されたコンデンサがチャージアップされて各スイッチング素子Q,Q,Qの駆動回路が順次、動作可能となる。
この実施形態によれば、オンしても直ちに電流が通流しないアームを選択的にオンすることにより、チャージアップ動作に伴って流れる電流を最小限に抑えることができる。従って、チャージアップ動作に伴って電動機に発生する瞬間的なトルク外乱を抑制することができる。
次いで、図3は請求項4に係る発明の実施形態を示している。なお、図3において、20は、各相電流に基づいて電力変換器10の各相上下アームのスイッチング素子に対するゲート信号を生成するフリーラン起動演算部であり、前述した各実施形態によって回転子位置の推定動作とチャージアップ動作とを同時に実行可能である。
三相負荷の中性点電流がゼロの場合、三相電流の合計はゼロとなる。これを利用し、三相インバータでは、図3に示すように電流検出器40,40によって二相(例えばV相、W相)の電流のみを検出し、残りの一相(U相)については、検出した二相の電流を電流演算部50により加算して符号を反転することにより求める場合が殆どである。
これを数式で表すと、検出する二相の電流をi,i、計算で求める一相の電流をiとすれば、次のようになる。
[数式3]
=−(i+i
さて、電流検出値には、現実にはゲインの誤差とオフセットが存在する。更にはノイズが重畳するという問題もある。これらの問題による悪影響は、上述のように二相の電流検出値から残りの一相の電流を計算する方式では、計算によって求められる当該一相において最も大きくなる。例えば、数式3から分かるように、オフセットの変動範囲は計算によって求められる相では他の二相の変動範囲の合計になるし、また、検出値に重畳するノイズが同じ波形の場合には、計算により求められる相では振幅が他相の2倍になる。
従って、部分相短絡によってフリーラン起動を行う場合には、最初に通流する相を、計算によって電流値を求める相(図3の例ではU相)とすることが好ましい。すなわちその場合、スイッチング素子をオンさせて電流検出を監視する相が電流を直接検出する二相となるため、誤差の影響を受けにくいためである。更に、最初の電流検出において残りの一相を計算する必要がないため、高速動作にも適すると言える。
最後に、請求項5に係る発明の実施形態を説明する。
通常のセンサレス駆動システムでは、電動機の端子をインバータの特定の出力端子に結合する。すなわち、電動機とインバータとの両端子に、三相の場合には例えばU,V,Wと名前を付け、これらが一致するように結線を行う。このことにより、各相端子にある相順で電流を通流した場合に、回転子が意図した方向に回転する。
しかし、例えば発電機のように外力によって駆動される場合には、回転方向は外力によって決まるため、センサレス駆動システム側で決定する必要はない。
そこで、以上に述べたようなフリーラン起動技術を使って、回転状態において相順を検出し、検出した相順に基づいて起動後の運転を行うようにすれば、回転方向がどのようになっていても正しい動作を行わせることができる。この方法によれば、各相の相順と回転方向との関係は、起動前に回転子の位置、速度、回転方向を推定する際に決定されるため、事前に発電機とインバータとの端子結合を整合させておく必要はなくなる。
例えば、インバータの出力端子:U,V,Wを電動機端子:V,U,Wに順次接続するように設定してもよく、あるいは、インバータの出力端子:U,V,Wを電動機端子:V,W,Uに順次接続するように循環させてもよい。
すなわち、発電機端子のインバータ出力端子への結合が一対一でありさえすれば、接続端子の組合せがどのようになされていてもよいことになり、これによって汎用性の向上、及び製造コストや調整コストの低減を図ることができる。
請求項2に記載した発明の実施形態を示すタイミングチャートである。 請求項3に記載した発明の実施形態を示すタイミングチャートである。 請求項4に記載した発明の実施形態を示す構成図である。 特許文献1に記載された従来技術を示す構成図である。 先願に記載された発明の主要部を示す構成図である。 図5における巻線短絡時の等価回路図である。 図6における回転子正転時の各相の誘起電圧を示す図である。 図6における回転子逆転時の各相の誘起電圧を示す図である。 図6における誘起電圧ベクトルの説明図である。 スイッチング素子の駆動回路の構成図である。 スイッチング素子の駆動回路の構成図である。
符号の説明
,Q,Q,Q,Q,Q:自己消弧型スイッチング素子
,D,D,D,D,D:ダイオード
10:電力変換器(インバータ)
20:フリーラン起動演算部
30:交流電動機(界磁付き電動機)
40,40:電流検出器
50:電流演算部

Claims (5)

  1. 直流電圧部と、少なくとも2個のスイッチング素子を直列に接続してなりその両端が前記直流電圧部に並列接続された複数個のアーム部と、からなる電力変換器と、
    この電力変換器により駆動され、かつ、前記複数個のアーム部におけるスイッチング素子同士の接続点に端子がそれぞれ接続される多相の界磁付き電動機と、
    を有する交流電動機駆動システムにおいて、
    前記各スイッチング素子の駆動回路は、前記直流電圧部の負極の電位を基準電位とするチャージアップ回路によって電力を供給され、
    前記電動機の空転状態における前記電動機の回転子位置情報を得るために前記スイッチング素子の少なくとも1個をオンする動作が、前記チャージアップ回路のチャージアップ動作を、少なくとも部分的に兼ねることを特徴とする交流電動機駆動システム。
  2. 請求項1に記載した交流電動機駆動システムにおいて、
    前記電動機の空転状態における前記電動機の回転子位置情報を得るために、前記スイッチング素子のうち、各アーム部における前記電動機との接続点よりも負極側にある全てのスイッチング素子をオンすることを特徴とする交流電動機駆動システム。
  3. 請求項1に記載した交流電動機駆動システムにおいて、
    前記スイッチング素子としての自己消弧型半導体スイッチング素子にダイオードを並列に接続し、
    前記電動機の空転状態における前記電動機の回転子位置情報を得るために、
    前記スイッチング素子のうち、一つの相のアーム部における前記電動機の接続点よりも負極側にある全ての下アームスイッチング素子をオンし、これにより前記電動機に電流が通流した場合には前記下アームスイッチング素子のうち少なくとも1個のスイッチング素子をオフして電流を消滅させ、前記下アームスイッチング素子をオンしても電流が通流しなくなるまで前記オン・オフ動作を繰り返し、前記下アームスイッチング素子をオンしても電流が通流しなくなったら前記下アームスイッチング素子のオン状態を断続または継続し、
    再び電流が通流したら、前記下アームスイッチング素子のうち少なくとも1個のスイッチング素子をオフし、かつ、オンしても電流が通流しない別の相の下アームのスイッチング素子のオン状態を断続または継続し、
    上記と同様の動作を全ての相について実施した後にシステムを起動することを特徴とする交流電動機駆動システム。
  4. 請求項3に記載した交流電動機駆動システムにおいて、
    前記電動機の相数が3であり、
    前記電力変換器の電流検出手段が三相のうち二相に設けられており、残りの一相の電流を、前記電流検出手段により検出された他の二相の電流値から検出する場合に、
    最初にスイッチング素子をオンするアーム部の相を、前記電流検出手段が設けられていない相とすることを特徴とする交流電動機駆動システム。
  5. 多相交流電動機を運転する電力変換器と、前記電動機の巻線電流を所定値に制御するために前記電力変換器を構成するスイッチング素子にオン・オフ信号を生成して出力する制御手段と、を備え、かつ、
    前記電動機の回転子の空転時に、前記制御手段により、前記スイッチング素子のうち少なくとも1個をオンさせて前記電動機の巻線を短絡させ、その際に流れる巻線電流に基づき回転子の位置及び回転方向を推定して前記電力変換器を起動する起動手段を有する交流電動機駆動システムにおいて、
    前記電力変換器の起動後に、その起動前に前記起動手段により推定した回転方向に基づいて運転を継続することにより、前記電動機の各相端子と前記電力変換器の各相出力端子との接続を任意に組み合わせ可能としたことを特徴とする交流電動機駆動システム。
JP2005046613A 2005-02-23 2005-02-23 交流電動機駆動システム Expired - Fee Related JP4604760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005046613A JP4604760B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 交流電動機駆動システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005046613A JP4604760B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 交流電動機駆動システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006238541A JP2006238541A (ja) 2006-09-07
JP4604760B2 true JP4604760B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=37045601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005046613A Expired - Fee Related JP4604760B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 交流電動機駆動システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4604760B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6678079B2 (ja) * 2016-07-14 2020-04-08 株式会社日立製作所 同期電動機制御装置およびその制御方法
SE544612C2 (en) 2019-05-07 2022-09-20 Bombardier Transp Gmbh A method of determining the position of a freely rotating rotor in a permanent magnet motor, and a control ciruit and a system therefore

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069784A (ja) * 1999-08-26 2001-03-16 Toyota Motor Corp 同期モータ制御装置および制御方法
JP2002272198A (ja) * 2001-03-15 2002-09-20 Fuji Electric Co Ltd 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP2005006453A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Toshiba Corp モータ駆動装置及び洗濯機,並びにモータの駆動制御方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069784A (ja) * 1999-08-26 2001-03-16 Toyota Motor Corp 同期モータ制御装置および制御方法
JP2002272198A (ja) * 2001-03-15 2002-09-20 Fuji Electric Co Ltd 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP2005006453A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Toshiba Corp モータ駆動装置及び洗濯機,並びにモータの駆動制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006238541A (ja) 2006-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10892698B2 (en) Current detection apparatus and control apparatus of rotary electric machine
JP5502126B2 (ja) 多重巻線回転機の駆動装置
US20070296371A1 (en) Position sensorless control apparatus for synchronous motor
CN109728761B (zh) 马达驱动控制装置
JP6767213B2 (ja) インバータ制御装置および電動機駆動システム
JP4295059B2 (ja) 直流電圧検出回路の故障診断装置およびモータ制御システム
JP6685452B1 (ja) 回転電機の制御装置
JP4771126B2 (ja) 同期電動機駆動装置
JP2019208329A (ja) センサレスベクトル制御装置及びセンサレスベクトル制御方法
JP2022066913A (ja) モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法
JP4604760B2 (ja) 交流電動機駆動システム
JP4103051B2 (ja) 交流電動機用電力変換装置
JP6750364B2 (ja) 回転電機の回転角推定装置
US9935575B2 (en) Power conversion device and control method for same, and electric power steering control device
US10491144B2 (en) Magnetic pole position detection device and motor control device
JP2017034767A (ja) 3相ブラシレスモータのセンサレス駆動方法
JP5853644B2 (ja) 線電流検出装置および電力変換システム
JP5376218B2 (ja) モータ制御装置
JP4529596B2 (ja) 交流電動機駆動システム
JP2020061917A (ja) 回転電機の制御装置
WO2019031157A1 (ja) 三相同期電動機の制御装置並びにそれを用いる電動パワーステアリング装置
JP6958230B2 (ja) 回転電機の制御装置
JP7367628B2 (ja) インバータの制御装置
WO2016143120A1 (ja) 交流回転機の制御装置および電動パワーステアリングの制御装置
JP2019033589A (ja) 回転電機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080116

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080919

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080919

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100907

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4604760

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees