JP4604013B2 - プレス機械のワーク搬送装置 - Google Patents
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Description
そして、例えば3次元トランスファフィーダの場合、フィードバー114は、クランプ、リフト、アドバンス、ダウン、アンクランプ、リターンを繰り返すことで、ワークを下流側の下金型113上に順次移送する。
フィードバー114をフィード方向に移動させるフィード駆動部115はプレスフレーム110の上流側又は下流側側面に固定されている。フィードバー114をクランプ方向に移動させるクランプ駆動部116と、フィードバー114をリフト方向に移動させるリフト駆動部117とは、左右のアプライト121間で、かつベッド123上に設置されている。
金型交換の際には、フィンガも次の金型に適合したものに交換する必要がある。このとき、フィンガ交換は、金型と同様外段取りで行うため、フィンガをフィードバー114と共にムービングボルスタ130に載せてワーク搬送領域から外側に移動する必要がある。そこで、フィードバー114は、フィードバー114がワーク搬送領域から外側に移動する際にアプライト121と干渉する位置にある固定部と、ムービングボルスタ130に載せられワーク搬送領域から外側に移動する移動部とに分割可能に構成されている。そして金型交換の際には、移動部を固定部から分離し、移動部のみをムービングボルスタ130とともにワーク搬送領域から外側に移動してフィンガ交換を行う。
このサーボモータ駆動によるフィード駆動部115、クランプ駆動部116、及びリフト駆動部117は次のように構成されている。フィード駆動部115には、第1のサーボモータを駆動源とするボールねじ機構が設けられ、フィードバー114をフィード方向に往復動させている。クランプ駆動部116には第2のサーボモータを駆動源とするボールねじ機構が設けられ、フィードバー114をクランプ方向に往復動させ、リフト駆動部117には第3のサーボモータを駆動源とするラック&ピニオン機構が設けられ、フィードバー114をリフト方向に往復動させている。
また、フィード駆動部115を内蔵したフィードボックスがプレス本体側面から外側に大きく突出しているため、材料供給装置あるいはワーク搬出用のロボットを設置する際に邪魔になる上、プレスラインとして広い設置スペースが必要になるという問題がある。
以上のように、サーボモータ駆動やその他の対策方法によっても、構造の簡素化の効果は十分ではなく、さらなる構造の簡素化、コスト削減の要求は高い。
第4の発明は、第2の発明のプレス機械のワーク搬送装置において、クランプ駆動機構は、前記駆動源としてリニアモータを備えていることを特徴とする。
第6の発明は、第2の発明のプレス機械のワーク搬送装置において、クランプ駆動機構は、前記駆動源としてサーボモータを備えていることを特徴とする。
フィードキャリアがバーに対してワーク搬送方向に移動するので、フィードキャリアのワーク搬送方向の移動可能範囲が広くなる。また、通常リフト方向の移動距離は、ワーク搬送方向の移動距離に比べて小さいので、フィードキャリアのリフト方向長さが小さくなる。よって、フィードキャリアが小さく軽く構成され、フィード駆動機構及びリフト駆動機構として容量の小さいものを採用でき、これらのフィード駆動機構及びリフト駆動機構をムービングボルスタに配置することが可能となる。
したがって、従来とは異なり、フィード駆動部を内蔵したフィードボックスが不要になるため、プレス本体からフィードボックスが突出せず、プレス機械全体がコンパクトになる。そして、フィードボックスが突出しないことによりプレス機械の近傍にワーク搬出用のロボット等を配置することも可能となる。また、従来フィードボックスとともにアプライト間に設置されていた、リフト駆動部を内蔵したリフトボックスも不要になり、ワーク搬送装置が簡素化する。
また、フィードキャリアがそれぞれ独立に移動制御可能に構成されているので、フィードキャリアの移動距離や、移動のタイミングなどの各設定が金型に合わせて自由に設定可能となる。したがって、多様なプレス工程にも柔軟に対応可能となり、汎用性が向上する。
また、アプライトの裏に位置するアイドル工程に対する搬入出用ワーク保持具を、特別な装置を付加することなく外段取りで交換可能になる。これによっても、金型交換作業が容易になる。
また、フィード駆動機構及びリフト駆動機構がムービングボルスタに配置される場合としては、フィード駆動機構及びリフト駆動機構が直接ムービングボルスタ上に配置される場合と、ムービングボルスタ上に載置された部材などを介して間接的に配置される場合とを問わない。
第4の発明によれば、クランプ駆動機構がリニアモータを備えているので、非接触の移動が可能で、かつ回転部分を有しないから、ワーク搬送装置の耐久性が向上するとともに、駆動時の騒音が低減する。また、リニアモータが用いられているので、設置スペースが小さくて済み、高速搬送及び高精度の位置決めが可能となる。
第6の発明によれば、クランプ駆動機構がサーボモータを備えているので、クランプ駆動機構のコストが低減されるとともに、動力伝達機構にボールねじ機構、ラック及びピニオンによる機構等の通常の機構が採用可能となり、ワーク搬送装置及びプレス機械の保守及び調整が容易になる。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係るワーク搬送装置を備えたトランスファプレス(プレス機械)1の正面図である。図2はワーク搬送装置であるトランスファフィーダ41の斜視図である。図3ないし図5はトランスファフィーダ41の部分拡大図を示している。
まず、図1に示されるように、トランスファプレス1の、プレスフレーム10の下部に位置するベッド23上には柱状のアプライト21が4本立設し、アプライト21の上面にクラウン20が設置されている。このクラウン20にはスライド駆動装置が内蔵されており、クラウン20の下方に位置するスライド22を昇降駆動させている。そして、このスライド22の下面に上金型12が取付けられている。前記スライド22に対向するムービングボルスタ30の上面には下金型13が設置され、上金型12、下金型13の協働によってワークがプレス成形される。上金型12及び下金型13を挾んで左右一対のバー14,14がムービングボルスタ30上に、ワーク搬送方向に平行に延設されている。
このように1つのリフトキャリア72に複数のフィンガ76,76が設けられ、複数のワーク81が保持可能に構成されているので、リフト用リニアモータ73の設置数を低減でき、トランスファフィーダ41の構造の簡素化を促進できるとともに、製造コストを低減できる。
なお、第1実施形態では、ワーク81を保持するワーク保持具は、ワーク81を位置決めしながら載置するフィンガ76を用いているが、これに限らず例えば図7のようにワーク81を把持するグリッパ77であってもよい。また、第1実施形態では、リフトキャリア72には2つのフィンガ76,76が設けられているが、フィンガ76、76の設置数は、金型に合わせて1つであっても、3つ以上であってもよい。
なお、リニアモータのマグネット板は固定側、コイル板は移動側で説明したが、マグネット板は移動側、コイル板は固定側としても良い。
(1)まず、ワーク81が第1加工工程でプレス加工され、スライド22が上昇に転ずる。
この時、フィンガ76が固着したリフトキャリア72は、ダウン位置(リフトストローク下降端)にいる。また、リフトキャリア72を支承したクランプキャリア62は、アンクランプ位置(クランプストローク離間端)にいる。クランプ用リニアモータ63でクランプキャリア62を駆動すると、クランプキャリア62がクランプ用レール61,61に沿って、アンクランプ位置からクランプ位置(クランプストローク接近端)へクランプ動し、第1加工工程の下金型13上のワーク81を、フィンガ76に載置させる。
(3)ワーク81が第2加工工程に到達したら、リフト用リニアモータ73でリフトキャリア72を駆動して、リフトキャリア72をダウン位置までダウン動させ、第2加工工程の下金型13上にワーク81をセットする。
なお、前述のフィンガ76がアンクランプ位置まで移動し、上金型12との干渉域外に退避した後、スライド22の下降動作を行い、その下面に取着した上金型12と下金型13との間でワーク81を挟みこみ、且つ加圧して所定の第2加工工程のプレス加工を行う。
なお、フィードキャリア52はそれぞれ単独でフィード用レール51上を移動可能に構成されているので、アプライト21の間隔がさらに狭く、最下流または最上流のフィンガ76がアプライト21間の寸法よりも大きい場合は、フィードキャリア52間の距離を詰めればよい。
次に、第2実施形態のトランスファフィーダ41Aについて、図12により説明する。図12はワーク搬送装置であるトランスファフィーダ41Aの斜視図である。第1実施形態で説明したものと同様のものは同じ符号を付し説明を省略する。
また、フィードキャリア52A、クランプキャリア62A、およびリフトキャリア72Aの動作についても第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、第3実施形態のトランスファフィーダ41Bについて、図13により説明する。図13はワーク搬送装置であるトランスファフィーダ41Bの斜視図である。第1実施形態で説明したものと同様のものは同じ符号を付し説明を省略する。
なお、第1実施形態のように、全てのフィードキャリア52にリニアモータを設け、それぞれのリニアモータを互いに同期駆動させてもよい。
次に、第4実施形態のトランスファフィーダ41Cについて、図14により説明する。図14はワーク搬送装置であるトランスファフィーダ41Cの斜視図である。第1実施形態で説明したものと同様のものは同じ符号を付し説明を省略する。
以上の構成により、第4実施形態のトランスファフィーダ41Cは、フィードキャリア52がフィード動を行い、リフトキャリア72がリフト動を行うことにより、2次元動作が可能となる。
(1)まず、ワーク81が第1加工工程でプレス加工され、スライド22が上昇に転ずる。
この時、リフトキャリア72に設置されたクロスバー78は、第1加工工程と第2加工工程の中間の待機位置に配置されている。この待機位置では、リフトキャリア72は、リフト位置(リフトストローク上昇端)に位置している。プレス加工が終了すると、リフトキャリア72が支承されたフィードキャリア52は、制御駆動されて第1加工工程側にリターン動する。そしてクロスバー78が、待機位置から第1加工工程へ移動する。
次に、リフトキャリア72をダウン位置(リフトストローク下降端)まで下降させ、クロスバー78に配設されたバキュームカップ79によって、第1加工工程の下金型13上のワーク81を吸着する。
(2)次に、ワーク81をバキュームカップ79によって吸着した状態で、リフトキャリア72をリフト位置(リフトストローク上昇端)までリフト動させる。さらに、フィードキャリア52を制御駆動してフィード動させる。その結果、バキュームカップ79によって吸着されたワーク81を、第1加工工程から第2加工工程へ搬送する。
(3)ワーク81が第2加工工程に到達したら、リフトキャリア72をダウン位置までダウン動させ、第2加工工程の下金型13上にワーク81をセットする。そして、バキュームカップ79の吸着力を解除する。
(4)下金型13上にワーク81をセット完了後、リフトキャリア72をリフト位置までリフト動させ、かつフィードキャリア52を制御駆動してリターン動させて、最初の待機位置まで移動させる。
なお、クロスバー78が待機位置まで移動し、上金型12との干渉域外に退避した後、スライド22の下降動作を行い、その下面に取着した上金型12と下金型13との間でワーク81を挟みこみ、且つ加圧して所定の第2加工工程のプレス加工を行う。
トランスファプレスにおける近年の傾向として、既存のプレス機械のカム駆動のワーク搬送装置をサーボ制御駆動の装置に交換して、高速化、ワーク多種対応化などの機能を高める、プレスのレトロフィットが盛んに行われてきている。ところが、今までのようにフィード方向の駆動源をサーボモータとした場合においても、プレス本体の搬出側(またはワーク搬入側)側面に突出して配設された、フィード装置の主要部であるフィードボックスは残り、結果的にフィードボックスの交換をすることになっていた。フィードボックスが大型・重量物であり、しかもプレス本体の側面に突出して設けられているため、プレス本体にフィードボックス取付け座を溶接する工事などを含むフィードボックスの交換工事には、多くの工事日数を要していた。
このようなレトロフィットでは、稼動中の生産加工ラインの長い停止期間を必要とするため、ユーザの生産に支障をきたしていた。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (9)
- プレス機械のワーク搬送装置において、
ムービングボルスタに設置されるとともに、ワーク搬送方向に平行に配置される一対のバーと、
前記一対のバーの各々に、前記バーに沿って前記ワーク搬送方向に移動自在に設けられた複数のフィードキャリアと、
駆動源を含んで前記ムービングボルスタに設置され、前記駆動源の駆動力により前記フィードキャリアをワーク搬送方向に駆動するフィード駆動機構と、
前記フィードキャリアに、前記リフト方向に移動自在に設けられるベースと、
前記フィードキャリアに設けられ、前記ベースを上下動させるリフト駆動機構と、
前記ベースに着脱自在に設けられ、ワークを保持するワーク保持具とを備え、
前記フィードキャリアは、
それぞれ単独で移動制御可能に構成されるとともに、
当該プレス機械の平面視において、ワーク搬送動作中は前記ワーク搬送方向の最上流および最下流のワーク保持具が前記ムービングボルスタからそれぞれ上流側および下流側へ突出する位置に移動可能であり、前記プレス機械の金型交換時は前記ワーク保持具が前記ムービングボルスタから上流側および下流側へ突出しない位置に移動可能である
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項1に記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記ベースは、クランプ方向に移動自在に設けられ、
前記バーを移動させることなく前記ベースを前記クランプ方向に駆動するクランプ駆動機構を、前記フィードキャリアに設けた
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項1または請求項2に記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記フィード駆動機構及び前記リフト駆動機構のうち少なくとも1つは、前記駆動源としてリニアモータを備えた
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項2に記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記クランプ駆動機構は、前記駆動源としてリニアモータを備えている
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項1または請求項2に記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記フィード駆動機構及び前記リフト駆動機構のうち少なくとも1つは、前記駆動源としてサーボモータを備えている
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項2に記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記クランプ駆動機構は、前記駆動源としてサーボモータを備えている
ことを特徴とするプレス機械のワークー搬送装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記バーには、複数の前記フィードキャリアが支承され、
隣接する前記フィードキャリアは、連結手段で連結されている
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記ベースには、複数工程分の前記ワーク保持具が着脱自在に設けられている
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載のプレス機械のワーク搬送装置において、
前記一対のバーの間隔を調整するバー間隔調整装置を備えた
ことを特徴とするプレス機械のワーク搬送装置。
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