JP4603298B2 - パルプの漂白方法 - Google Patents

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本発明は、酸処理後洗浄したパルプをアルカリ性条件下で、紫外光及び/又は可視光を照射することを特徴とするパルプの漂白方法に関するものである。
紙パルプ工場の漂白工程から排出される物質が環境に与える影響に関心が集まる中、従来の塩素及び/又は塩素系薬品を主に用いた漂白方法から、塩素を使わないECF漂白や更に進んで塩素系薬品を全く使用しないTCF漂白が全世界的に主流となりつつある。このような背景から、ECF漂白やTCF漂白で使用される薬品としては、二酸化塩素や過酸化水素、酸素、オゾンなどの薬品類に限定されてきている。しかしながら、これらの薬品のみでは、組合せも自ずと限定されることもあり、漂白によって得られるパルプ品質、特に白色度には限界があり、あるいはそれを得るためには高価な薬品を大量に使用しなければならない等の問題がでてきている。これらの問題を解決するために、これまでにない漂白性能に優れた非塩素系薬品、あるいは新たな漂白方法の開発が求められている。
従来からパルプに由来する各種の金属が酸素系漂白薬品の分解を促進し、酸素系漂白薬品を無駄に消費することが知られている。そこで、この金属を除去し、酸素系漂白薬品の漂白効率を高める技術として、比較的低温の酸処理および/またはキレート剤処理などが提示されている。この酸処理の技術として、リグノセルロース材料から製造されたパルプを酸素漂白によって脱リグニンする方法において、まず、パルプに亜硝酸塩および酸を添加してパルプを前処理し、続いて酸素漂白を行う漂白方法、あるいは、蒸解処理された化学パルプに対して、酸処理を行った後、アルカリ性媒体中で過酸化物と加圧酸素による脱リグニンを行う漂白方法が開示されている(例えば、特許文献1、あるいは、特許文献2)。また、このほか、蒸解処理された化学パルプに対して、高温高圧酸素漂白処理を行い、次いで酸処理またはキレート剤処理を行った後、アルカリ性媒体中で過酸化物、または過酸化水素と酸素により脱リグニン・漂白を行う漂白方法が開示されている(例えば、特許文献3)。
また、ECFまたはTCF漂白パルプの退色に係わる物質に関する最近の新たな知見として、従来のリグニンやその変性物以外にヘキセンウロン酸が関与していることが知られ出している。このヘキセンウロン酸は、蒸解工程においてヘミセルロース中のメチルグルクロン酸から脱メチルすることで生成する.このヘキセンウロン酸はパルプの退色性に関与していると言われている.このヘキセンウロン酸を除去する方法の一つとして、比較的高温の酸処理技術が提示されている.これは、漂白前のパルプを高温且つ酸性下で処理することにより、このヘキセンウロン酸およびリグニン変性物を酸加水分解し除去するものである.例えば、硫酸塩法またはアルカリ法によって製造したセルロースパルプの懸濁液を加熱し、約85〜150℃で約2〜5のpHで処理し、セルロースパルプ中のヘキセンウロン酸の少なくとも約50%を除去し、パルプのカッパー価を2〜9単位減少させる技術が開示されている(特許文献4参照。)。
また、光照射を利用する漂白技術として、未晒しKPの過酸化水素漂白において紫外光を照射する技術(例えば、非特許文献1、あるいは特許文献5参照)、あるいは未晒しKPの酸素漂白において紫外光を照射する技術(例えば、非特許文献2、参照参照)が開示されている。
あるいは、還元剤を用いるパルプの漂白方法において紫外光及び/又は可視光を照射する技術(特許文献6参照)、あるいは、酸化剤として、ROOR’で示される有機過酸化物の存在下、紫外及び/又は可視光を照射する技術(特許文献7参照)、が開示されている。
特許第2895977号公報 特開平6−101186号公報 特開平6−158573号公報 特表平10−508346号公報 特開2002−88673号公報 特開2002−88671号公報 特開2002−88672号公報 B.Marccia,et al.J34〜J39、JOURNAL OF PULP AND PAPER SCIENCE: VOL.17,NO.2,March 1991 J.AbBot,et al.p198〜202、Appita Vol,46,No.3,May 1993
本発明の目的は、前述の様な、パルプの酸処理あるいは光照射技術を更に発展させ、塩素系薬品を軽減し、かつ従来の漂白方法と比較してより効率的な漂白方法を開発することにある。
発明者らは、鋭意検討の結果、酸処理後洗浄したパルプをpH10〜13の範囲のアルカリ性条件下、波長100〜400nmの紫外光及び/又は可視光を照射することにより、非常に効率の良い非塩素系の漂白方法を見出し、本発明に至ったものである。
発明の実施の形態
本発明の漂白方法の対象となるパルプは、酸処理後洗浄したクラフトパルプ(KP)であり、特に未晒しKP、酸素脱リグニンKP、オゾン漂白KPが好適である。また、パルプ原料としては、特に限定するものではなく、広葉樹木材あるいは針葉樹木材の他、ケナフ、麻、イネ、バカス、竹等の植物でも良い。
本発明の酸処理に使用する酸の種類は、無機酸でも有機酸でも良い。無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、亜硫酸、亜硝酸、リン酸、二酸化塩素発生装置の残留酸などの鉱酸を使用できる。好適には、硫酸である。有機酸としては、酢酸、乳酸、蓚酸、クエン酸、蟻酸などを使用できる。酸処理時のpHは、1.0〜6.0の範囲であり、好ましくは1.0〜5.0、更に好ましくは2.0〜5.0、最適には2.5〜3.5である。pHが1.0未満の場合はヘキセンウロン酸等と有害金属の除去は充分であるが、酸が過剰であるため粘度低下が大きくなる。一方、pHが6.0を超えると酸濃度が低く、ヘキセンウロン酸等と有害金属の除去が不十分となる。ヘキセンウロン酸の多い広葉樹パルプの場合、酸処理時のpHを2.5〜3.5とすると、酸処理の温度を下げることが可能であり、酸処理コストを低減できるという効果が生じてくる。 酸処理は大気圧下、加圧下のいずれでも実施可能であり、処理温度としては80℃〜180℃、好ましくは80℃〜130℃である。温度が30℃以上かつ80℃未満では金属除去の面では効果はあるが、ヘキセンウロン酸等の除去効果がない。なお、100℃未満であれば耐圧性の反応容器を必要としないので設備コスト的に有利である。
酸処理時のパルプ濃度は、0.1〜50重量%の範囲であり、好ましくは1.0〜30重量%、更に好ましくは2.0〜20重量%である。
ヘキセンウロン酸等と有害金属の除去効果は、酸処理時のpH、反応温度、および反応時間で決定される。これより、反応時間は他の2条件に合わせて適宜設定されるが、反応温度90℃での反応時間1.5〜6時間、反応温度95℃での反応時間50分間〜5時間、反応温度100℃での反応時間30分間〜4.5時間、反応温度120〜130℃での反応時間5〜50分間が典型とされている。
また、酸性条件下で行われるオゾン漂白も、本願の対象とする酸処理の一形態であり、通常の酸性オゾン漂白の条件が適用できる。ちなみに、一般的な酸性オゾン漂白の条件は、オゾン濃度1〜20重量%のオゾンガスを用いて、pH1.0〜8.0、パルプ濃度0.1〜50重量%、温度は25〜95℃、が好適とされている。また、ここでの圧力についても負圧の状態から加圧された状態まで特に限定されない。
なお、酸処理に際しては、EDTA、DPTA等のキレート剤を併用することにより、光照射処理における更に大きな漂白反応促進効果が得られる。
酸処理の結果、その後の紫外光及び/又は可視光の光照射処理において漂白効果が促進される理由は明白ではないが、パルプ中の残留リグニンと金属イオン、特に鉄イオンとが金属錯体を形成し、これが光照射処理によって着色化する。従って、酸処理によって金属イオンを除去することによって光照射処理による漂白効果が向上すると推察される。
本発明において、オゾンを含む酸処理の後に、処理パルプの脱水及び/又は洗浄を行うが、これらはパルプ製造において公知の脱水機及び/又は洗浄機を用いることができる。また、洗浄には新水のほか、酸処理以降の漂白工程で発生する漂白排水や抄紙工程から発生する抄紙排水等を使用することができる。
本発明においては、前記酸処理したパルプに対して、アルカリ性条件下で、波長100〜400nmの紫外光及び/又は可視光を照射するが、アルカリ性条件としては、pHは10〜13である。広葉樹パルプを処理とする場合には、pH10〜12が、また針葉樹パルプを処理とする場合には、pH11〜13が特に好ましい。なお、このpH調整のために使用するアルカリとしては、通常のアルカリ性薬剤が使用可能であるが、取扱い易さ等の点からNaOH、KOH、珪酸Na、炭酸Naが、特に好ましい。
本発明の光照射処理時の、パルプ濃度は0.1〜12重量%が好ましい。0.1重量%未満では漂白反応効率は高くなるものの、エネルギー効率が低下するため好ましくない。12重量%を超える場合には、照射装置内でのパルプスラリ−の流動性が悪くなるため、漂白反応効率が低下するため好ましくない。
また、この照射処理時の、パルプスラリーの温度は20〜95℃が好ましく、20℃未満では漂白反応効率が低く、また一方、95℃を超える場合には、パルプ品質悪化の可能性がでてくることや、あるいは反応装置内圧力が大気圧を超える可能性がでてくるため、耐圧性を考慮した装置設計が必要となるなど点で、いずれも好ましくない。
本発明の照射装置において、照射する光の波長としては、100〜400nmの波長が好ましいが、200〜360nmの波長が特に好ましい。100nm未満の波長では、セルロースの光分解が促進されるためパルプ強度が著しく低下し、また400nmを超える波長では、光着色物質の光励起が不十分であるため光漂白性が大幅に低下するので、いずれも好ましくない。
照射する光源としては、100〜400nmの波長領域の光を持つものが使用でき、具体的には、キセノンショートアークランプ、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ等〔木下忍「UV照射装置」、接着(2002年、46巻7号)p20〜27、あるいは杉森彰「光化学 第8章光化学の実験方法I」、(裳華房、1998年発行)p126〜136、参照〕が一例として挙げられ、これらの1種あるいは2種以上を任意に組合せて使用することができる。
また、照射反応装置においてパルプが受ける照射の程度は、照射反応装置内でのパルプの滞留時間を調節することや、照射光源のエネルギー量を調節すること等により、任意に設定できる。照射反応装置内でのパルプの滞留時間調節の具体的な一例を挙げれば、照射装置内のパルプ濃度を水希釈によって調節することや、あるいは空気や窒素等の不活性気体をパルプスラリー中に吹き込むことによってパルプ濃度を調節することなどである。これらの条件は、目標とする光照射反応後のパルプ品質(白色度等)にあわせて、適宜設定できる。
また、135〜242nmの波長領域の光を照射する場合、光源周辺の気層部には通常空気が存在するためオゾンが生成する。本発明においては、この光源周辺部に連続的に空気を供給する一方で、生成するオゾンを連続的に抜き出し、光照射原料に注入することにより、系外からオゾンを供給すること無しに、反応の助剤としてオゾンを利用することができる。また更に、光源周辺の気層部に酸素を供給することにより更に大量のオゾンを得ることができる。もちろん、発生したオゾンは、光照射反応時の助剤としてだけでなく、通常のオゾン漂白にも使用できる。このように、本発明では、光照射反応装置で副次的に発生するオゾンを利用できることも大きな利点である。
この考え方を更に積極的に応用して、光照射反応装置に用いる光源を、波長100〜400nmに特性波長領域を持ち、かつ特性波長の異なる光源のうちから複数を選定して用いることができる。具体的には、オゾン発生効率の高い135〜242nmの狭い波長特性を持つ光源と、光照射反応に適した100〜400nmの波長領域をまんべんなく持つ光源との組合せ等であり、これにより更に高い漂白効率を得ることができる。
また、本発明の光照射処理においては、助剤として、還元剤(NaBH4、ヒドラジン、水素)、酸化剤(酸素、オゾン)、過酸化物(過酸化水素、過酢酸、過炭酸Na、過ホウ酸Na)、水素供与性有機化合物(アルコール、鎖状アミンとして、エチルアミン、ジエチルアミン、また環状アミンとして、テトラメチルピペリジン)、アセチル基を有する有機化合物(α−アセチル−γ−ブチロラクトン、アセトール、アセトン)を併用して、照射反応効率を高めることができる。
本発明における光照射反応装置を用いるシステムの一例を、図1に示す。
酸処理されたパルプは、光照射原料調整タンク(10)に受け入れられ、ここで撹拌されながら、光照射反応に適した温度・pH・パルプ濃度に調整される。調整された光照射原料1は、光照射反応装置供給ポンプ(11)により、光照射反応装置(12)に送られる。必要により、その前に、薬液として光照射反応における還元剤等の助剤が添加される。なお、この助剤の添加場所としては、図1の薬液添加場所の他、光照射原料調整タンク(10)、あるいは両方であっても良く、助剤の性質あるいは光照射反応条件にあわせて任意に設定できるが、迅速に反応する助剤あるいはそれ自体分解性の高い助剤については、できるだけ光照射反応装置(12)に入る直前、すなわち図1の薬液添加場所に添加することが好ましい。
また、必要に応じて、光照射反応装置(12)に入る前に、気体を供給することができる。これにより、光照射反応装置(12)内でのパルプ濃度(この場合、気体の密度が小さいので、容量%として考慮)の調整が可能となるため、光照射反応装置(12)内でのパルプの滞留時間あるいは照射反応時間を任意に調整できる。なお、この場合に用いる気体の種類としては、空気あるいは窒素等の不活性気体が好適であり、これらを微細気泡としてパルプスラリー中に分散して用いる。また、光反応の助剤のうち、水素、酸素、オゾン等の気体を用いる場合にも、同様に図Eの場所に供給することができる。
次に、光照射反応装置(12)を出た光照射反応後のパルプは、目標とするパルプ品質が得られたものについては、光照射反応を終了し次工程へ送る(C1: 光照射反応後のパルプ1)。また、一方目標とするパルプ品質が得られなかったものについては、光照射反応を繰返すため再循環する(C2:光照射反応後のパルプ2)。この、C1とC2の比率に関しては、目標とするパルプ品質に対応させて、任意に設定することができる。
なお、照射反応装置については、基本的には照射光源部とパルプスラリー容器部から構成され、照射光源部がパルプスラリー容器部の内部に存在する内部照射型と、照射光源部がパルプスラリー容器部の外部に存在する外部照射型とがあるが〔杉森彰「光化学 第8章光化学の実験方法I」、(裳華房、1998年発行)p126〜136、参照〕、本発明においては、特に限定されない。また、照射光源部からの光がパルプスラリーに照射されるが、通常、光源部周辺には空気等の気体が存在するため隔壁が必要である。その際、光エネルギーが減衰することなく隔壁を透過するために、隔壁材質の選定が重要である。
本発明において、例えば、300nmより長波長の光を用いる場合は、硬質ガラス製のものを用いることができるが、254nmより短波長の光を用いる場合は、石英ガラス製のものを用いる。なお、このパルプスラリー容器の光透過反応に関与しない部分の材質については、用いる光の波長に対して劣化の少ない材質の中から適切なものを選定することができる。
光照射反応装置の一例を図2に示す。酸処理されたパルプを光照射反応に適した温度・pH・パルプ濃度に調整し、更に必要により還元剤等の助剤を添加した後、スラリー(a1)として、この反応層(20)に(25)より注入される。注入されたパルプスラリーは、装置(20)内で流動しながら、光照射光源(22)で発生し隔壁(21:石英ガラス管)を通過した光による照射反応を行った後、装置出口(26)から排出される。
また、必要に応じて、光照射反応装置(20)に付設される散気装置(24)を通じて、気体を供給することができる。これにより、光照射反応装置(20)内でのパルプ濃度(この場合、気体の密度が小さいので、容量%として考慮)の調整が可能となるため、光照射反応装置(20)内でのパルプの滞留時間あるいは照射反応時間を任意に調整できる。なお、この目的で用いる気体の種類としては、空気あるいは窒素等の不活性気体が好適であり、これらを微細気泡としてパルプスラリー中に分散して用いる。
一方、光反応の助剤のうち、水素、酸素、オゾン等の気体を用いる場合にも、この散気装置(24)を通じて、気体を供給することができる。
また、図2に示す様に、光照射光源として135〜242nmの波長領域の光を用い、光源冷却用気体(b1)として、空気あるいは酸素を注入した場合、光照射部から排出される気体中にはオゾンが存在する。このオゾンを含む排出ガスは、散気装置(24)を通じて光照射反応装置(20)内のパルプスラリー中に注入することにより、系外からオゾンを供給すること無しに、反応の助剤としてオゾンを利用することができる。また、発生したオゾンは、光照射反応時の助剤以外の通常のオゾン漂白にも使用できる。また水素、酸素、オゾン等の光照射反応の助剤として効果のある気体を系外から注入し、併用することもできる。これら気体の利用に関しては、三方弁(23a、23b)を付設することにより任意に設定できる。
なお、光照射反応装置において、温度・pHの調節装置、ガス濃度検出装置等の付帯設備を必要に応じて任意に付設することができる。
また、本発明の光照射処理は1回以上複数回繰り返すことができるが、これは漂白効率や目標とするパルプ品質(白色度)、あるいは組合せる他の漂白方法との関係等の状況にあわせて適宜設定できる。光照射処理は1回以上複数回繰り返す例は、(1)図1における光照射装置を2個以上設けることができる。この場合には、シリーズであっても、パラレルであってもよい。(2)図1における光照射装置の中に照射光源を複数個(特性の同じものでも、異なるものでもよい)設けることができる。(3)図1に示されるシステム内を再循環することができる。
本発明の漂白方法は、塩素系、非塩素系を問わず他の全ての公知の漂白方法と任意に組合せることができる。具体的には、他の漂白方法に続いて本発明の漂白方法とする、あるいは、本発明の漂白方法に続いて他の漂白方法とすることができる。特に、本発明の漂白を行った後、過酸化水素処理をすることが、好ましい。また、これらのシーケンスを複数回繰り返すこともでき、その際、異なる漂白方法のと間に洗浄段を設けることもできる。また、光照射システムを組み込んだ漂白シーケンスを複数回繰り返すこともできる。なお、光照射処理を複数行う際には、光照射処理後に、洗浄を行うことが好ましい。
次に実施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
〈パルプ物性の測定〉
カッパー価の測定 カッパー価の測定:JIS P 8211に準じて行った。
パルプの白色度測定:パルプを離解後、Tappi試験法T205os−71(JIS P 8209)に従って坪量60g/m2のシートを作製し、JIS
P 8148に準じてパルプの白色度を測定した。
〈実験装置〉
本願実施例で用いた実験装置を図3に示した。
光照射反応槽(1)として、3Lガラス製シリンダー(100mmφ×620mmH)を用いた。この光照射反応槽(1)には、図に示す攪はん機(4)、散気管(5)の他、温度調節装置並びにpH測定器を備えている。また、光照射光源(16W低圧水銀ランプ、日本フォトサイエンス社製AY−1)は、石英ガラス管(45mmφ×470mmH、厚さ2mm)内に設置し、光照射光源周辺には、空気を注入できる構造となっている。
[実施例1]
日本製紙株式会社製の広葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプ(カッパー価11.6、ISO白色度45.6%)を用いた。
以下の条件で酸処理を行い、カッパー価5.5、白色度47.5%のパルプを得た。
酸処理条件:パルプ濃度10重量%、pH3.0(硫酸使用)温度95℃、処理時間180分。処理終了後、パルプを水洗した。
このようにして得られた酸処理パルプの5g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.25重量%とした後、NaOH及びH2SO4を用いて酸性〜アルカリ性領域にわたるpHのパルプスラリーを調整した。これらのスラリーを図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、処理時間120分、254nmに主波長を持つ低圧紫外線ランプを使用の条件で光照射反応を行った。反応を終了したパルプは、洗浄した後、シートを作成し白色度を測定した。結果を図4及び表1に示した。図4中、光照射反応における処理pHが10〜13のパルプスラリー(3サンプル)を実施例1とし、10未満のパルプスラリーを参考例1(4サンプル)とした。
[実施例2]
実施例1と同じ広葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプを用いて、以下の条件でオゾン処理を行い、カッパー価3.0、白色度56.6%のパルプを得た。
オゾン処理条件:パルプ濃度10%、オゾン添加量7kg/ADTP、温度50℃、処理時間30秒、pH2.5(硫酸使用)。
このようにして得られたオゾン処理パルプの5g(絶乾)採り、実施例1と同様な条件で、酸性〜アルカリ性領域にわたるpHのパルプスラリー調整、及び光照射反応を行なった後、得られたパルプの白色度を測定した。結果を図4及び表1に示した。図4中、光照射反応における処理pHが10〜13のパルプスラリー(3サンプル)を実施例2とし、10未満のパルプスラリーを参考例2(4サンプル)とした。
[比較例1]
実施例1と同じ広葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプの5g(絶乾)採り、実施例1と同様な条件で、酸性〜アルカリ性領域にわたるpHのパルプスラリー調整、及び光照射反応を行なった後、得られたパルプの白色度を測定した。結果を図4及び表1に示した。
Figure 0004603298
[実施例3]
実施例1と同じ酸処理パルプの5g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.25重量%とした後、(NaOH及びH2SO4を用いて)pH11.5のパルプスラリーを調整した。このスラリーを図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、254nmに主波長を持つ低圧紫外線ランプを使用の条件で、処理時間を変えた光照射反応を行った。反応を終了したパルプは、洗浄した後、シートを作成し白色度を測定した。結果を図5及び表2に示した。
[実施例4]
実施例2と同じオゾン処理パルプの5g(絶乾)採り、実施例3と同様な条件で、処理時間を変えた光照射反応を行ない白色度を測定した。結果を図5及び表2に示す。
[比較例2]
比較例1と同じ広葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプの5g(絶乾)採り、実施例3と同様な条件で、処理時間を変えた光照射反応を行ない白色度を測定した。結果を図5及び表2に示した。
Figure 0004603298
[実施例5]
日本製紙株式会社製の針葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプ(カッパー価9.1、ISO白色度33.3%)を用いた。
以下の条件で酸処理を行い、カッパー価9.1、白色度34.3%のパルプを得た。
酸処理条件:パルプ濃度10重量%、pH3(硫酸添加)温度95℃、処理時間180分。処理終了後、パルプを水洗した。
このようにして得られた酸処理パルプの5g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.25重量%とした後、NaOH及びH2SO4を用いて酸性〜アルカリ性領域にわたるpHのパルプスラリーを調整した。これらのスラリーを図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、処理時間120分、254nmに主波長を持つ低圧紫外線ランプを使用の条件で光照射反応を行った。反応を終了したパルプは、洗浄した後、シートを作成し白色度を測定した。結果を図5及び表3に示した。
[比較例3]
実施例5と同じ針葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプの5g(絶乾)採り、実施例5と同様な条件で、酸性〜アルカリ性領域にわたるpHのパルプスラリー調整、及び光照射反応を行なった後、得られたパルプの白色度を測定した。結果を図6及び表3に示した。
Figure 0004603298
[実施例6]
日本製紙株式会社製の広葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプ(カッパー価9.5、ISO白色度47.5%)を用いた。
以下の条件で酸処理を行い、カッパー価5.5、白色度48.6%のパルプを得た。
酸処理条件:パルプ濃度10重量%、pH3(硫酸添加)、温度85℃、処理時間180分。処理終了後、パルプを水洗した。
このようにして得られた酸処理パルプの5g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.5重量%とした後、NaOHを用いてpH11.5のパルプスラリーを調整した。これらのスラリーを図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、処理時間120分、254nmに主波長を持つ低圧紫外線ランプを使用の条件で光照射反応を行った。反応を終了したパルプは、洗浄した後、シートを作成し白色度を測定した。結果を表4に示した。
[比較例4]
実施例6と同じ酸処理パルプの15g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.5重量%とした後、図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、pH11.5で、120分間オゾン処理を行った(光照射光源は不使用)。この間のパルプに対する積算オゾン添加量は、0.7重量%であった。結果を表4に示した。
[実施例7]
実施例6と同じ酸処理パルプを15g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.5重量%とした後、図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、pH11.5で、120分間、254nmに主波長を持つ低圧紫外線ランプを使用してオゾン処理と光照射反応を同時に行った。この間のパルプに対する積算オゾン添加量は、0.7重量%であった。結果を表4に示した。
[実施例8]
実施例1と同じ広葉樹酸素脱リグニン後のクラフトパルプ(カッパー価11.6、ISO白色度45.6%)を用いて、以下の条件でオゾン処理を行い、カッパー価3.0、白色度56.6%のパルプを得た。
オゾン処理条件:パルプ濃度10%、オゾン添加量7kg/ADTP、温度55℃、処理時間30秒、pH2.5。
このようにして得られたオゾン処理パルプの15g(絶乾)採り、パルプ濃度を0.5重量%とした後、図3の実験装置に注入し、撹拌しながら、温度25℃、pH11.5で、120分間、254nmに主波長を持つ低圧紫外線ランプを使用して光照射反応を行った。結果を表4に示した。
Figure 0004603298
本発明における照射反応装置を用いるシステムの一例を示す図である。 本発明で用いる内部照射型の照射反応装置を示す図である。 本発明実施例で用いた内部照射型の照射反応装置を示す図である。 L材パルプを用いた光照射処理における処理pHと白色度の関係を示した図である。 L材パルプを用いた光照射処理における光照射時間と白色度の関係を示した図である。 N材パルプを用いた光照射処理における処理pHと白色度の関係を示した図である。
符号の説明
10:光照射原料調整タンク
11:光照射反応装置供給ポンプ
12:光照射反応装置
20:光照射反応槽
21:石英ガラス管
22:光照射光源
23a,23b:三方弁
24:散気装置、散気管
25:パルプスラリー入口
26:パルプスラリー出口
27:攪拌機

Claims (6)

  1. パルプの漂白方法であって、酸処理後洗浄したパルプを、pH10〜13の範囲であるアルカリ性条件下で、波長100〜400nmの紫外光及び/又は可視光を照射することを特徴とするパルプの漂白方法。
  2. 前記酸処理が、pH1〜6、温度80℃以上の条件下で行われることを特徴とする請求項1記載のパルプの漂白方法。
  3. 前記酸処理が、オゾンの存在下、pH1.0〜8.0、温度25〜95℃、の条件下で行われることを特徴とする請求項1記載のパルプの漂白方法。
  4. 光照射処理が、還元剤、過酸化物、水素供与性有機化合物の群の中から選ばれた少なくとも1種類の化合物の存在下で行われることを特徴とする請求項1〜いずれか記載のパルプの漂白方法。
  5. 前記紫外光及び/又は可視光の照射光源が、波長特性の異なる複数光源からなることを特徴とする請求項1〜いずれか記載パルプの漂白方法。
  6. 光照射処理を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1〜いずれか記載のパルプの漂白方法。
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