JP4601040B2 - 結束用テープ - Google Patents

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本発明は、電気機器や自動車等で使用される電線・ケーブルを結束するための結束用テープに関する。尚、本発明の結束用テープの配合組成を示す「部」等の単位は、特に断らない限り質量基準で表示する。
電気機器や自動車等の電線・ケーブルを結束する結束用テープとして、生産コストが低く、単独で難燃性に優れているところから従来よりポリ塩化ビニル等のハロゲン化ビニル樹脂を含有する樹脂組成物を原料とするフィルムが使用されてきた。例えば、焼却廃却処分するために電線・ケーブルを燃焼すると、ポリ塩化ビニル樹脂組成物から腐食性を有する塩化水素ガスが発生するという問題点を有している。そこで、近年、ハロゲン化物を用いない絶縁体としてポリエチレン等のオレフィン系樹脂組成物を自動車のワイヤハーネス等、高温を発する箇所の電線・ケーブルの絶縁体に用いる試みがなされている。しかし、自動車のワイヤハーネス等の自動車用電線の絶縁体にハロゲン化物でないオレフィン系樹脂組成物を用いても、自動車用電線等の集束や保護に用いる結束テープにハロゲン化物を用いては燃焼時に、ハロゲン系ガスを発生することになる。そこで、このような自動車用電線等の集束や保護に用いる結束テープにも燃焼時有害なハロゲン系ガスを発生しない非ハロゲン結束テープが使われ始めている。
このような非ハロゲン樹脂組成物を原料とするフィルムを用いた結束用テープとして、本出願人は、エチルアクリレートとエチレンからなる共重合体と、水酸化マグネシウムを配合した組成物をフィルム基材としたことを特徴とするテープを開示している(例えば特許文献1)。
特開平5−201462号公報
しかしながら、これらの非ハロゲン樹脂組成物を原料とするフィルムを用いた結束用テープは、例えば、自動車のエンジンルームなどの複雑な電線・ケーブルを結束するテープとして使用するには、作業性や手切れ性に問題がある場合があった。
本発明は従来の欠点を解決し、結束用テープとして必要とされる柔軟性、巻き付け作業性及び手切れ性をバランスよく兼ね備えた結束用テープを提供することにある。
即ち、本発明はフィルム基材がエチレンアクリル酸エステル共重合体100部に対してポリプロピレン系樹脂1〜200部及び粒子径0.5μm〜10μmの無機質充填剤1〜100部からなる結束用テープである。また、エチレンアクリル酸エステル共重合体が、エチレン-エチルアクリレートポリマー、エチレン−メチルアクリレートポリマー、エチレン−プロピルアクリレートポリマーから選ばれる結束用テープである。
さらに、フィルム基材に電子線を照射し架橋した結束用テープである。さらに、JIS C 2107に準拠した背面粘着力が1.5〜5.0N/10mmである結束用テープである。また、フィルム基材の片面に粘着剤層を形成した結束用テープである。
柔軟性に優れ、さらにポリ塩化ビニル系テープと同等の作業性及び手切れ性を有した結束用テープを得ることができる。
一般にポリオレフィン系樹脂に無機質充填剤を添加した組成物でフィルム基材を構成する場合、被粘着物への追従性及び巻き付け作業性等の点から結束用テープに要求される柔軟性及び伸長性を考慮すると、ポリオレフィン系樹脂としては、比較的高融点の高密度ポリエチレン(HDPE)などは適切ではなく、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)などの低融点のポリオレフィン系樹脂を使用するのが好ましい。しかしながら、このような低融点のポリオレフィン系樹脂は熱変形しやすく、ポリオレフィン系樹脂を基材にした結束用テープは耐熱変形性の点で良好な結果が得られない。
本発明においてエチレンアクリル酸エステル共重合体に対してポリプロピレン系樹脂を配合する理由は、ポリプロピレン系樹脂単独では融点130〜170℃であるため、高温かつ狭い温度域に結束用テープ製造時の加工温度(180〜220℃)を設定しなければならなくなるが、エチレンアクリル酸エステル共重合体樹脂を配合すると、加工温度域を低温かつ拡大させることができるので製造しやすくなるためである。また、結束用テープとして、取り扱い性や感触が従来の塩ビ結束用テープと似ているためである。
フィルム基材に用いることができるエチレンアクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−エチルアクリレートポリマー、エチレン-メチルアクリレートポリマー、エチレン−プロピルアクリレートポリマーなどがあり、エチレンアクリル酸エステル共重合体は、各々単独で使用しても良いが、複数種併用して使用しても良い。また前記のアクリル酸をメタクリル酸に代えたもの、前記共重合体に必要に応じてカルボキシル基などの官能基を含む無水マレイン酸などの低分子を付加または置換し変性した変性体等、それ自体は従来公知のもの、あるいはこれらの混合物等が用いられ、フィルム基材の要求特性、コストなどの諸事情に応じて樹脂の種類、混合比率を任意に選択することができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレンホモポリマー、更に結晶性の高い高結晶性ホモポリマー、プロピレンーエチレン共重合体であるポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックポリマー、ポリプロピレンとCH2=CHR(R:炭素数2〜8の脂肪族及び芳香族)を重合したポリプロピレンブロックポリマー、ポリプロピレンをハードセグメントとしエチレン−プロピレンラバー(EPR)、エチレン−プロピレンジエンラバー(EPDM)及びアクリロニトリルブタジエンラバー(NBR)、天然ゴム(NR)等をソクトセグメントとし溶融混練及びリアクターで重合したポリプロピレンポリマー(TPO)等がある。ポリプロピレン系樹脂は、各々単独で使用しても良いが、複数種併用して使用しても良い。
ポリプロピレン系樹脂の配合量は、エチレンアクリル酸エステル共重合体100部に対して1〜200部の範囲である。ポリプロピレン系樹脂が1部未満では、基材が柔らかく伸びやすくなり、作業性、手切れ性が低下する。一方でポリプロピレン系樹脂が200部を超えると、基材の加工温度が上昇し、加工性が失われ、さらに基材が剛直になり耐ピンホール性が低下し、柔軟性が失われる。
無機質充填剤を配合する理由は、フィルム基材の手切れ性を向上させる一方、成形加工時の熱伝導を大きくすることでフィルム基材の冷却効果を上げ、フィルム基材で生じる歪みを小さく抑えるためである。無機質充填剤の粒子径は、0.5μm〜10μmの範囲である。粒子径が、0.5μm未満であると作業性や手切れ性が悪くなる。一方で粒子径が、10μmを超えるとフィルム基材の引張強度、破断伸度の低下が生じるとともに柔軟性の低下やピンホールが発生を引き起こしてしまう。粒子径は、レーザ回析法で測定した平均粒子径である。
無機質充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド、酸化ジリコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化モリブデン、ハイドロタルサイト、スネークタイト、硼酸亜鉛、無水硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、酸化アンチモン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、赤燐、タルク、アルミナ、シリカ、ベーマイト、ベントナイト、珪酸ソーダ、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等がある。これらを単独あるいは複数種を併用して使用しても良い。
無機質充填剤の配合量は、エチレンアクリル酸エステル共重合体100部に対し1〜100部の範囲である。無機質充填剤が1部未満では、難燃性が向上しないとともに、作業性や手切れ性も悪くなる。一方で無機質充填剤が100部を超えると、引張強度、破断伸度の低下が生じるとともに柔軟性の低下やピンホールが発生を引き起こしてしまう。更に、テープ切断面の白化が抑制できなく外観不良となる。
無機質充填剤を非ハロゲン系難燃剤として配合した場合は、チャー(炭化層)の形成を図り、フィルム基材の難燃性を向上させることもできる。
結束用テープの形状には温度依存性がある。例えば、120℃以上の高温下に結束用テープが置かれると、結束用テープのフィルム基材が変形又は収縮する。しかし、フィルム基材に電子線を照射して架橋することにより、この温度依存性を少なくすることができる。なお、この際の電子線の照射量は、10〜30Mrad(メガ・ラド)の範囲がよい。好ましくは、15〜25Mradの範囲が良い。照射量が10Mrad未満では、温度依存性が改善されない。一方で照射量が30Mradを超えると、電子線によりフィルム基材が劣化してしまい、後加工での加工性に問題が生じる。
電子線架橋を促進するための架橋剤を添加しても良い。具体的な架橋剤としては、分子内に炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物やオリゴマーが良く、例えばアクリレート系化合物、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマ−が有る。
フィルム基材には、必要に応じて本発明の効果を阻害しない範囲で無機質難燃剤の他に有機系難燃剤、着色剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、滑剤、安定剤、その他の添加剤を配合することができる。
フィルム基材の片面に粘着剤層を形成してもよい。粘着剤層を構成するための粘着剤としては、一般的に用いられている粘着剤を適宜使用することができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤等を用いることができる。また、これら粘着剤を望ましい性能にするために、粘着付与剤、老化防止剤及び硬化剤等を配合することができる。
ゴム系粘着剤のベースポリマーとしては、天然ゴム、再生ゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレン、NBR、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体などが好ましい。
ゴム系粘着剤には、必要に応じて、架橋剤、軟化剤、充填剤、難燃剤等を添加することができる。具体的な例としては、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤、軟化剤として液状ゴム、充填剤として炭酸カルシウム、難燃剤として水酸化マグネシウムや赤リン等の無機難燃剤等が挙げられる。
アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体又は共重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル又は共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、オクチルエステルなど)、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸N−ヒドロキシアミド、(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステル(例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレートなど)、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどが挙げられる。これらのうち、主モノマーとしては、通常、そのホモポリマー(単独重合体)のガラス転移温度が−50℃以下となるアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
粘着性付与樹脂剤としては、軟化点、各成分との相溶性等を考慮して選択することができる。例として、テルペン樹脂、ロジン樹脂、水添ロジン樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、脂肪族系及び脂環族系などの石油樹脂、テルペン−フェノール樹脂、キシレン系樹脂、その他の脂肪族炭化水素樹脂または芳香族炭化水素樹脂等を挙げることができる。粘着性付与樹脂の軟化点は65〜130℃が好ましく、更には軟化点65〜130℃の石油樹脂の脂環族飽和炭化水素樹脂、軟化点80〜130℃のポリテルペン樹脂、軟化点80〜130℃の水添ロジンのグリセリンエステルなどがより好ましい。これらは、単独、複合いずれの形態でも使用可能である。
老化防止剤は、ゴム系粘着剤がゴム分子中に不飽和二重結合を持つために酸素や光の存在下で劣化しやすいためそれを改善するために用いる。
老化防止剤としては、例えば、フェノール系老化防止剤、アミン系老化防止剤、ベンズイミダゾール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、リン系老化防止剤等の単独物または混合物を挙げることができる。
アクリル系粘着剤用硬化剤としては、例えば、イソシアネート系、エポキシ系、アミン系などを挙げることができ、これらの単独物のみならず混合物であってもよい。
イソシアネート系硬化剤としては、具体的には多価イソシアネート化合物、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネート等がある。
結束用テープのJIS C 2107に準拠した背面粘着力は、1.5〜5.0N/10mmの範囲が好ましい。背面粘着力が1.5N/10mm未満では、結束用テープを電線・ケーブルに巻きつけた場合に剥がれが生じる。一方で背面粘着力が5.0N/10mmを超えると、巻き戻しが重くなり結束用テープを電線・ケーブルに巻きつける際に結束用テープに伸びが生じ、巻きつけ時の作業性が悪くなることがある。
背面粘着力の値は、引張試験機を用いた測定値より算出した値であり、このような測定ができる評価装置としては、例えば島津製作所株式会社製の商品名「AGS―500A」等が挙げられる。
背面粘着力の値を制御する方法としては、粘着剤等の配合を調整する方法、成形時における成形条件を調整する方法等、公知の方法を組み合わせることによって可能となる。
粘着剤等の配合を調整する方法としては、ゴム系又はアクリル系粘着剤中の粘着付与剤の添加量による方法がある。例えば、粘着付与剤であるテルペンフェノールの添加量を多くすることで、背面粘着力が増加する。
結束用テープの成形時における成形条件を調整する方法としては、粘着剤を塗工する際の厚さ制御による方法がある。例えば、粘着剤を厚く塗布すれば、背面粘着力が増加する。
また、結束用テープの背面に剥離剤を塗布する方法がある。例えば、アルキルペンダント系剥離剤を塗布することで、背面粘着力が減少する。
フィルム基材を成形する手段は、特に限定されるものでないが、前記の各種材料を慣用の溶融混練等や各種混合装置(1軸または2軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー等)を使用して各成分が均一に分散するように混合し、当該混合物をカレンダー成形機によりフィルムに成形し、所望のテープ幅に裁断することにより、得られる。カレンダー成形におけるロール配列方式は、例えば、L型、逆L型、Z型などの公知の方式を採用でき、また、ロール温度は通常150〜220℃、好ましくは160〜200℃の範囲に設定する。
フィルム基材の厚さは、通常10〜1000μm、好ましくは50〜400μmである。結束用テープは、様々な形態をなす電線に巻き付ける作業に対応するため、一般に、フィルム基材の厚さが厚くなると作業性が低下する。
結束用テープの粘着剤層を構成する粘着剤、粘着剤付与剤及び老化防止剤等のフィルム基材への塗布方法としては、従来公知の方法を使用でき、例えば、流延法、ロールコーター法、リバースコータ法、ドクターブレード法などが使用できる。粘着剤層の厚みは、粘着性や取扱性を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常5〜40μmが好ましい。さらに好ましくは10〜30μmである。5μm以下では粘着力が低下することがあり、40μmを超えると塗工性能が悪くなる。
以下、本発明に係る実施例を、表1を参照しつつ、比較例と対比しながら説明する。
Figure 0004601040

表1において、「背面粘着力」とは、JIS C 2107に準拠して測定した。温度23±2℃、湿度50±5%RHに設定された評価試験室内で、試験を行う結束用テープを貼り付けたSUS試験板に試験片を圧着し、圧着ローラーを300mm/minの速さで1往復させた後、20〜40分放置後、試験板から試験片を300mm/minの速さで引き剥がした際の数値を背面粘着力とし、n=3以上の平均値を記載した。
表1において、「耐ピンホール性」とは、長さ100mmに形成した結束用テープを引張速度300mm/分で長さ200mmになるまで延伸し、結束用テープ表面のピンホールの有無を目視で判定したものである。ピンホールがないものを良好(○)とし、ピンホールが1つ以上発生したものを不良(×)とした。
表1において、「柔軟性」とは、電線・ケーブルに結束用テープをハーフラップ状で巻き付けた際、電線・ケーブルに巻き付けた結束用テープの浮き及び巻き付け終わりの切断時に端末部分の端末剥がれの有無を目視で判断した。浮き、端末剥がれの無いものを良好(○)とし、浮き、端末剥がれの有るものを不良(×)とした。
表1において、「作業性」とは、直径1mmの電線・ケーブルに結束用テープを巻き付けた場合の使い勝手を判定してものである。巻き付け中に結束用テープの伸びまたは切れがないものを良好(○)とし、伸びまたは切れが有るものを不良(×)とした。
表1において、「手切れ性」とは、長さ100mmに形成した結束用テープを横方向に人間の手で切断し、結束用テープの切断面の切り口の状態を評価したものである。切り口がきれいに切れたものを良好(○)とし、切り口が伸びて切れるものを不良(×)とした。
なお、表1中の「総合評価」は、全ての特性値が良好(○)であるものを適(○)とし、いずれか1つでも特性値が満たされないものを不適(×)とした。
(実施例1)本実施例における結束用テープのフィルム基材の配合は、エチレンアクリル酸エステル共重合体としてエチレン−エチルアクリレート(三井デュポン社製)100部とポリプロピレン系樹脂としてポリプロピレンランダムコポリマー(出光社製)60部、粒子径3.0μmの無機質充填剤として水酸化マグネシウム(神島化学社製)30部、その他少量の安定剤、滑剤、着色剤を含有させたものである。背面粘着力は3.0N/10mmである。粘着剤として、天然ゴムとSBRの混合物からなるゴム系粘着剤を含有し、この配合剤をバンバリーミキサーで混練し、カレンダー加工で約0.1mmの厚さに形成した後、幅25mmのテープ状に切断して、実施例1の結束用テープを得た。
本実施例1においては、全ての特性値が良好と評価され、目的とする柔軟性、巻き付き作業性及び手切れ性等を持ち合わせた結束用テープが得られた。なお、以下に説明する比較例は、特に記載しない限り本実施例と同様のものである。
(実施例2)ポリプロピレンランダムコポリマー30部とリアクターポリプロピレン(TPO)30部とした以外は、実施例1と同様な配合とした。全ての特性値が良好と評価され、目的とする結束用テープが得られた。
(実施例3)粘着剤をゴム系粘着剤からアクリル系粘着剤とした以外は、実施例1と同様な配合とした。全ての特性値が良好と評価され、目的とする結束用テープが得られた。
(比較例1〜2)実施例1のプロピレンランダムコポリマーの配合量を0.5部に変更した比較例1では、フィルム基材が柔らかすぎて伸びすぎるために作業性、手切れ性が得られなかった。また、実施例1のプロピレンランダムコポリマーの配合量を300部に変更した比較例2では、フィルム基材が硬くなり、耐ピンホール性と柔軟性が得られなかった。
(比較例3〜4)実施例1の水酸化マグネシウムの配合量を0.5部に変更した比較例3では、フィルム基材が柔らかくなり作業性、手切れ性が得られなかった。実施例1の水酸化マグネシウムの配合量を150部に変更した比較例4では、フィルム基材が硬くなり耐ピンホール性と柔軟性が得られなかった。
(比較例5〜6)実施例1の水酸化マグネシウムの粒子径を0.3μmに変更した比較例5では、フィルム基材が柔らかくなり作業性、手切れ性が得られなかった。実施例1の水酸化マグネシウム粒子径を15.0μmに変更した比較例6では、フィルム基材が硬くなり耐ピンホール性と柔軟性が得られなかった。
表1には示さなかったが、実施例1の加熱変形率は−43%であった。この加熱変形率は、140℃で5分間熱処理した後、23℃で30分以上放置した結束用テープと処理前の結束用テープの、長手方向における長さの変形率であり、該結束用テープの温度依存性を示したものである。他の実施例として、該実施例1のフィルム基材に20Mradの電子線を照射して架橋させると、その加熱変形率が−6%となり温度依存性が少なくなった。
実施例1、2は、従来のポリ塩化ビニル系テープと同等の引張強度、破断伸度、電気絶縁性(体積固有抵抗値で1×1012Ω・cm以上)、耐電性及び破壊電圧を備えていた。

Claims (4)

  1. フィルム基材が、エチレン-エチルアクリレートポリマー100部に対して、(i)ポリプロピレンランダムコポリマー又はこれとリアクターポリプロピレン(TPO)の混合物1〜200部及び(ii)レーザ回析法で測定した際の平均粒子径が0.5μm〜10μmの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド、酸化ジリコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化モリブデン、ハイドロタルサイト、スネークタイト、硼酸亜鉛、無水硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、酸化アンチモン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、赤燐、タルク、アルミナ、シリカ、ベーマイト、ベントナイト、珪酸ソーダ、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムから選ばれる少なくとも1種の無機質充填剤1〜100部を含んでなる結束用テープ。
  2. フィルム基材に電子線を照射し架橋した請求項1記載の結束用テープ。
  3. JIS C 2107に準拠した背面粘着力が1.5〜5.0N/10mmである請求項1又は2記載の結束用テープ。
  4. フィルム基材の片面に粘着剤層を形成した請求項1乃至3記載の結束用テープ。
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