JP4598675B2 - 金属ベルト及びそれに使用する押しゴマ - Google Patents

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Description

この発明は、駆動プーリと被動プーリとの間に掛け渡される無端帯状をなす金属ベルト、及び、それに使用する押しゴマに関するものである。
例えば、自動車の無段変速機等に使用される金属ベルトは、無端帯状をなす少なくとも一層の金属バンドと、このバンドの長さ方向に沿って相対的に摺動可能に係止及び積層された多数の押しゴマとにより構成されている。各押しゴマは駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の内側面と摩擦接触するボディ部と、そのボディ部の中央に立設したピラー部を介して設けられたヘッド部とから構成されている。ピラー部の左右両側に一対のバンド挿通溝が設けられている。この種の金属ベルトは、一般に二帯式と呼ばれている。
各押しゴマは、金属板材をブランキングして製造され、一対のバンド挿通溝の間隔は通常2mm以下であって極めて狭い。金属ベルトがプーリの環状V溝を周回するときに、傾動状態の押しゴマにおけるバンド挿入溝の角部がバンドと接触する。その接触によるバンドへの負荷の集中を軽減するために角部の面取り仕上げを行うことが必須であるが、効率的な仕上げ方法を見出すことは殆ど不可能に近い。その結果、バンドの寿命が短くなってしまうという心配があった。
このような心配を解消するため、本出願人はいくつかの提案をすでに行っている。例えば、特許第3111186号公報(特許文献1)に記載のように、押しゴマを金属板材のブランキングから製造する代わりに、鋭利な角部が全く存在しない単体の線材、例えば断面形状が円形、楕円形、または角部が円弧状に面取りされた四角形の線材を折り曲げ成形した後、プレスして押しゴマを形成している。その押しゴマは、プーリの環状V溝の両側内面と好適に摩擦接触可能な傾斜面をその両外側面に有するボディ部と、そのボディ部の2つの傾斜面の延長線に沿ってそれぞれ立設された一対のピラー部と、各ピラー部の先端から内向きに延出されて対向して配置された一対の鉤状部とを備えている。一対の鉤状部によって形成された開口部にはバンドが挿通され、同バンドがボディ部上のバンド載置面に載置されている。このような金属ベルトは一般に一帯式と呼ばれている。この金属ベルトでは、バンドと押しゴマとの係止を保証するため、リテーナがバンドのさらに外周において、一対の鉤状部に係止可能に配置されている。
特開2002−5241号公報(特許第3461790号公報)(特許文献2)に記載の金属ベルトにおいては、前記の特許文献1と同じように、押しゴマを、単一の線材を折り曲げて成形した後、プレスしてバンド載置面以外の部分を製品寸法よりも大きめに形成し、次に、所定の製品形状に応じてトリミングを施している。それにより、ボディ部の表面に係合突起及び凹孔からなる係合手段を形成し、かつ、ボディ部の摩擦接触面をディンプル状としたものである。
また、より高出力が期待できる広幅のバンドを採用する時には、弧形のバンド載置面上のバンドの接触圧がバンドの幅方向に沿って、より不揃いになることが容易に理解できる。(例えば、特開昭58−50139号、右下欄の記載を参照。)
この問題を解消するため、特開2003−42235号公報(特許第3559006号公報)(特許文献3)には、前述した特許文献1及び2とほぼ同様の押しゴマを備え、特に、2つの連続する弧形の断面を有するバンドを備えた金属ベルトが開示されている。押しゴマのバンド載置面は、バンドの形状に応じて、弧形に形成されている。従って、バンドによる各押しゴマのバンド載置面に対する接触圧が均質化されるとともに、バンドが各押しゴマのバンド載置面においてバンドの幅方向に沿って左右に「ぶれる」ことが防止され、それに加えて、最内層のバンドとバンド載置面との間に、図3に示すような油溜りができるので、バンドの長寿命化が期待できるものである。
一方、特許文献1の金属ベルトを用いた車両の走行テストの結果によれば、単体の線材から形成された押しゴマには鋭角部が存在せず、円弧状の滑り面を備えているため、金属ベルトがプーリの環状V溝を周回する時、押しゴマが傾動状態になっても、バンドとの接触部には負荷が集中することなく、その負荷の集中に伴う問題が大幅に改善された。しかし、リテーナが破断するという意外な問題が生じることがわかった。
すなわち、この金属ベルト31は、図22及び図23に示すように、その組み付け時において、バンド挿通用の開口部33より幅広のリテーナ42を、押しゴマ32の開口部33に通過させねばならず、そのためにリテーナ42を断面逆U字状に撓曲させて、リテーナ42の幅を開口部より狭くしなければならない。この組み付け作業性を良好にするために、リテーナ42には長孔43が透設されているが、金属ベルト31がプーリ間を直進しているときに、リテーナ42が微妙に上下動する挙動を示し、長孔43の近傍に集中応力が与えられて、リテーナ42の破断が発生したことがわかった。リテーナ42の長孔43近傍が亀裂発生部42Wとなった。
幅広のリテーナを、リテーナの幅より狭い押しゴマの開口部に通すには、リテーナに撓曲性は不可欠であり、押しゴマをリテーナに挿通する金属ベルトの組み付け作業を能率的に遂行するには、リテーナに対する長孔の透設は許容しなければならず、長孔の大きさを段階的に縮小してテストを重ねた。その結果、長孔によるリテーナの強度劣化の防止は、別体の付加により解決せざるをえないという結論に達した。リテーナの破断は、リテーナに付加される引張応力によるものではなく、リテーナの板厚方向に繰り返し付加される曲げ応力が長孔近傍に集中することによるものである。したがって、リテーナの強度劣化を防止するものとして、リテーナの板厚方向の動きを抑えるリングを嵌装すれば、リテーナの強度を向上させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、リテーナの強度を確保し、もって金属ベルトの長寿命化を達成しようとすることにある。
また、別の目的は、プーリとの間の動力の伝達ロスを減少できる押しゴマ、及びその押しゴマを用いた金属ベルトを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の第一の態様によれば、金属製の無端帯状の少なくとも一層のバンドと、そのバンドの長さ方向に沿って摺動可能に係止及び積層された多数の金属製の押しゴマとを備え、駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される金属ベルトが提供される。その金属ベルトの押しゴマは、単一の線材を折り曲げ成形した後、プレスすることにより形成され、かつ、前記環状V溝の両側内面にそれぞれ摩擦接触し得るように傾斜する側方接触面をその両外側面に有するボディ部と、そのボディ部の2つの接触面の延長線に沿ってそれぞれ立設され、かつ、ボディ部の側方接触面に連続する外側面を有する一対のピラー部と、各ピラー部の先端から内方に向かって延出形成されて対向して配置された一対の鉤状部とを備えている。前記一対の鉤状部によって開口部が区画されるとともに、その開口部内において前記ボディ部上にバンド載置面が形成され、前記バンドは各押しゴマの開口部に挿通されて前記バンド載置面に載置される。前記バンドと押しゴマとの係止を保証するため、金属製のリテーナがバンドの外周において前記一対の鉤状部に係止可能に配置され、そのリテーナの外周にリテーナの変形を抑止するためのリングが装着されている。
前記リングの内周長は、前記リテーナの外周長よりも0.5〜1.0mmだけ長く設定されていることが望ましい。前記リングの幅Wと押しゴマの開口部の幅Wとの間には、W≦Wの関係が成立することが望ましい。前記リングの板厚は0.15〜0.25mmであることが好ましい。
隣接する押しゴマ同士の整列を強制及び保証するための突起と凹孔のセットが、前記鉤状部に2箇所、ボディ部に1箇所の合計3箇所に形成されており、前記凹孔は対応する突起と相似形をなしていることが望ましい。
前記ボディ部の接触面は、プーリとの間の動力伝達ロスを減少させるために、押しゴマの進行方向に対して傾斜し、ボディ部の進行方向前側に位置する角部が鈍角(θ)に形成されていることが望ましい。
前記ピラー部の外側面は前記ボディ部の側方接触面と同様に傾斜していることが好ましい。別の例として、前記ボディ部の側方接触面には、押しゴマの進行方向前側においてプーリの環状V溝の内側壁面との間に間隙を形成するための段差(β)が形成されていることが望ましい。前記ピラー部の外側面は前記ボディ部と同様の段差を有することが望ましい。
前記ボディ部の側方接触面及びピラー部の外側面には、押しゴマの進行方向と平行に延びる複数の凹溝が形成され、各凹溝の進行方向前側の幅は進行方向後側の幅よりも広く形成されていることが望ましい。
本発明の別の態様によれば、駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される金属ベルトに使用され、その金属ベルトの長さ方向に沿って相互に積層される押しゴマが提供される。その押しゴマは、前記両プーリの環状V溝の内側面と摩擦接触する接触面を備え、その接触面にはプーリの内側面に形成される油膜を切り裂くための油膜破壊部が形成されていることに特徴を有する。
前記押しゴマは進行方向の前側に位置する前面と後側に位置する後面とを有し、前記押しゴマの前面と前記接触面とがなす角度は鈍角に設定されていることが望ましい。
前記押しゴマの後面と前記接触面とによって形成される稜線により、前記油膜破壊部が構成されていることが望ましい。
前記接触面の前半部が押しゴマの前面に対して鈍角をなすように形成され、かつ、接触面の後半部が押しゴマの後面に対して鈍角をなすように形成され、油膜破壊部として機能する稜線は接触面全体の幅方向中央において接触面の全長にわたって延びていることが望ましい。
前記接触面の前部に、接触面の全長にわたって延びる段差が形成され、その段差によって形成される稜線が油膜破壊部として機能することが望ましい。
前記接触面の前部が押しゴマの前面に対して鈍角をなすように形成され、接触面の中央には、接触面の全長にわたって延びる溝が形成され、その溝の内壁と前記接触面とにより、油膜破壊部として機能する稜線が形成されていることが望ましい。前記溝は断面矩形状であることが望ましい。前記溝は断面三角形状であってもよい。
油膜を切り裂くための油膜破壊部が形成されている前記の押しゴマの接触面には、押しゴマの進行方向と平行に延びる複数の凹溝が形成されていることが望ましい。
さらに、より高い出力と長寿命が期待できる本発明の態様によれば、無端帯状をなす金属バンドと、その金属バンドに相対移動可能に係止された多数の押しゴマとよりなり、駆動プーリと被動プーリの間に掛装されて、被動プーリの回転数を無段に変速可能にする金属ベルトが提供される。その金属ベルトの金属バンドは、複数の弧形が連続する断面形状を有する薄板状をなす複数のリングが積層されて構成されており、前記金属バンドの外周に、撓曲性を利用せず2枚に分割した、この金属バンドと押しゴマとを係止する無端帯状の無垢のリテーナが設けられ、そのリテーナの外周に、金属バンドの積層方向における振動による変形を抑止するための無端帯状の無垢のリングが設けられ、前記リテーナ及びリングは前記金属バンドの断面形状に類似した弧形の断面形状を有する。前記押しゴマには、プーリと摩擦接触し得るように傾斜する接触面をその両外側面に有するボディ部と、このボディ部の2つの接触面の延長線に沿ってそれぞれ延びるピラー部とが設けられ、各ピラー部の先端において対向する一対の鉤状部を形成して、金属バンドを挿通するための開口部が設けられ、ボディ部上面のバンド載置面の形状が、前記バンドの断面形状にほぼ相似の断面形状に形成されている。
前記押しゴマは金属線材製であることが望ましい。押しゴマのバンド載置面は、前記バンドの断面形状に類似した複数の弧形が連続する断面形状を有し、かつ、バンド載置面の曲率半径は前記バンドの弧形の曲率半径より大であることが望ましい。
第一実施形態の金属ベルトの断面図。 金属ベルトの斜視図。 (a)は金属ベルトの断面図、(b)は油溜りを示す部分拡大図。 (a)は押しゴマに用いられる線材の断面図、(b)は別の線材の断面図。 押しゴマの成形状態を説明するための正面図。 押しゴマの側面図。 (a)、(b)、(c)は3組の係合突起及び凹孔の関係を説明する図。 (a)は従来の係合突起及び凹孔との関係を示す図、(b)は本実施形態の係合突起及び凹孔との関係を示す図。 押しゴマの各部の厚さを説明する側面図。 押しゴマの特にプーリ間における進行状態を示す概略図。 (a)は可動プーリと金属ベルトとを示す断面図、(b)は可動プーリの一部を拡大して示す断面図。 (a)は押しゴマの平面図、(b)は押しゴマの摩擦傾斜面及びピラー部の形状を示す部分拡大平面図。 別の押しゴマの摩擦傾斜面及びピラー部の形状を示す部分拡大平面図。 (a)は押しゴマの斜視図、(b)は摩擦傾斜面及びピラー部の凹溝を説明するための平面図、(c)は押しゴマの凹溝を示す部分拡大側断面図、(d)は別の押しゴマの凹溝を示す部分拡大側断面図。 押しゴマにおける負荷トルクとスリップ率との関係を示すグラフ。 (a),(b)は押しゴマの摩擦傾斜面及びピラー部の凹溝を示す拡大図。 金属ベルトの組み付けを説明する正面図。 金属ベルトの組み付けを説明する平面図。 金属ベルトの組み付けを説明する側面図。 サンドブラストによる押しゴマの凹凸を示す正面図。 変速機を説明する側面図。 従来の金属ベルトの断面図。 従来の金属ベルトの斜視図。 第二実施形態における押しゴマの斜視図。 (a)は本実施形態の押しゴマを示す部分側面図、(b),(c),(d),(e),(f)はそれぞれ押しゴマの変形例を示す部分側面図。 (a)は図25(b)の押しゴマの凹溝を示す図、(b)は図25(d)の押しゴマの凹溝を示す図。 (a)は第二実施形態の押しゴマの作用を示す説明図、(b)は従来の押しゴマの作用を示す説明図。 (a)は第三実施形態の金属ベルトの断面図、(b)はリテーナ及びリングの断面形状の変形例の断面図。 (a)は押しゴマの成形状態を説明するための正面図、(b)は押しゴマの側面図。 (a)は金属ベルトの斜視図、(b)は金属ベルトを組み付ける説明図。 (a)は金属バンドに押しゴマを組み付ける状態を示す平面図、(b)は同じく側面図。 (a)は図30(a)のリテーナとは異なる形状のリテーナを有する金属ベルトの斜視図、(b)は同じく金属ベルトを組み付ける説明図。
以下、この発明を自動車の無断変速機において具体化した第一実施形態について、図面に従って詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の金属ベルト1は、複数の押しゴマ2、複数のバンド11、一枚のリテーナ12、及び、リテーナ12の変形を抑止するためのリング13から構成されている。押しゴマ2は、図4(a)に示すように、角部21が円弧状に面取りされた断面四角形の単体の線材20によって製造されている。この線材20に代えて、図4(b)に示すような、断面円形の線材22を使用してもよい。
押しゴマの製造時には、まず、線材20が所望長さに切断され、曲げ加工される。図5における破線により、曲げ加工品2Mを示す。次に、その曲げ加工品2Mがプレスされて、図5に実線で示す押しゴマ2に成形される。この押しゴマ2はボディ部3、一対のピラー部5及び一対の鉤状部6を備えている。ボディ部3は、図1に示す駆動プーリ52及び被動プーリ56の環状V溝の両内側面に好適にそれぞれ摩擦接触し得るように傾斜する2つの側方接触面4を、その両外側面に有し、かつ、バンド11を載置するためのバンド載置面3Uを備えている。一対のピラー部5は、前記ボディ部3の各接触面4の延長線に沿って、ボディ部3から先開き方向に立設されている。従って、ピラー部5の外側面はボディ部3の側方接触面4に連続し、同一平面上に位置している。そのため、以後の説明において、ボディ部3の側方接触面4という用語は、ボディ部3の側方接触面4及びピラー部5の外側面の両方を指し示すものとする。一対の鉤状部6は、各ピラー部5の先端部から内側に向かって延出されて対向して配置されている。バンド載置面3Uは、図1、図3(a)及び図5に示すように、2つの連続する弧形の断面を有し、中央部に油溜OPを有する。
図5、6に示すように、押しゴマ2の前面2Fには、横方向に延びるピッチラインP(あるいはロッキングエッジともいう。)が設定され、そのラインPの下側には、傾斜面9が設けられている。傾斜面9は、押しゴマ2が2つのプーリの間の直線状軌跡に沿って直線的に進行している状態から、一方のプーリの環状V溝に差し掛かって円弧状軌跡に沿って進行する時、隣接する押しゴマが互いに強力に押され易いように傾動可能にするためのものである。
さらに、図12(a),(b)に示すように、押しゴマ2の進行方向Sに対してボディ部3の側方接触面4が鋭角をなすように、角度α°に相当する逃げがプレス時に形成され、側方接触面4が進行方向に対して傾斜しており、ボディ部3の進行方向前側に位置する角部が鈍角θになるように形成されている。これに代えて、図13に示すように、ボディ部3の側方接触面4に段差βを設けることも有効である。この段差βは、押しゴマ2の進行方向前側においてプーリ52、56の環状V溝の内側壁面との間に間隙を形成する。図16(a),(b)に示すように、ボディ部3の側方接触面4には断面円弧状の凹溝10がプレスにより刻設されて、押しゴマ2が完成されている。
また、押しゴマ2の前面2Fにおいて、左右の鉤状部6にそれぞれ1箇所、前記傾斜面9に1箇所の合計3箇所に、押しゴマ2の進行方向前側に向かって突出する突起7が形成されるとともに、その反対側の後面に凹孔8が設けられている。なお、突起及び凹孔の個数については、3箇所に限定されることはない。
3箇所の突起7及び凹孔8においては、図7(a)、(b)、(c)及び図10に示すように、押しゴマ2が直線状軌跡に沿って進行しているプーリ52、56間(図21参照)では、特定の一つの押しゴマ2の鉤状部6における突起7が、進行方向前側の隣接する押しゴマ2の鉤状部6における凹孔8に係合し、かつ、特定の一つの押しゴマ2の鉤状部6における凹孔8に、進行方向後側の隣接する押しゴマ2の鉤状部6における突起7が係合する。それにより、各押しゴマ2の振れ及び捩れが阻止されて、押しゴマ2同士の挙動が制御される。一方、プーリ周回中では、傾斜面9における突起7及び凹孔8が隣接する押しゴマ2の対応する凹孔8及び突起7とそれぞれ係合し、隣接する押しゴマ同士の挙動制御の補助をする。
図7(c)に示すように、プーリ周回中において、周回軌跡の内側に位置する突起7と凹孔8との間のクリアランス、及び、周回軌跡の外側に位置する突起7及び凹孔8との間のクリアランスは、周回軌跡に沿って互いに逆向きに変化する。
従来の押しゴマでは、図8に示すように、鉤状部6のみに突起7’及び凹孔8’が設けられていた。この場合の突起7’及び凹孔8’は、プーリ周回中の係合のことも考慮して、比較的大きな形状及び寸法に設定されている。例えば、本実施形態の突起7及び従来の突起7’はそれぞれ円錐台状をなしているが、本実施形態の突起7の広がり角度Bは従来の突起7’の広がり角度Aよりも大きく設定されている。そのため、本実施形態のように3箇所の突起7の裾部の外径は従来のものより大きく、その高さが従来のものより低いことにより、この部分の強度の向上が期待できる。
なお、図9及び図10に示すように、押しゴマ2の進行方向前側、つまり、突起7が形成されている前面2Fは後面2Bと平行ではなく、押しゴマ2の傾斜面9の起点の厚さtと比較して厚さγだけ、鉤状部6の上端部が肉厚に形成されている。即ち、押しゴマ2の傾斜面9の起点の厚さtに対して鉤状部6の上端部の厚さはt+γ、ボディ部3の下端部の厚さはほぼt/2である。従って、金属ベルト1の稼動中、押しゴマ2は常に前傾した状態であり、この結果、プーリ間の金属ベルト1の走行軌道が図10に示すように凸状にコントロールされることはよく知られているところである。
次に、ボディ部3の側方接触面4について、図11〜図13に基づいて説明する。無段変速機において環状V溝を備える各プーリ52,56は、そのV溝の内側面に摩擦接触している金属ベルト1の押しゴマ2の位置をプーリ52,56の半径方向に移動させることにより、2つのプーリ52、56の間で無段変速を行う。
各プーリ52、56は、軸方向に対して固定された固定プーリ片52a,56aと、軸方向に対して移動可能な移動プーリ片52b,56bとを備えている。そして、移動プーリ片52b,56bが軸方向に移動することにより、V溝の幅が増減される。図11に示すように、移動プーリ片52b,56bは、固定プーリ片52a,56aに対して摺接及び往復動するため、その固定プーリ片52a,56aとの間に僅かながらのクリアランスCを備え、そのクリアランスCを介在させた状態で、回転することになる。
他方、両プーリ52,56間を直進するバンド11もまた、厳密な直線状の軌道を進行することは不可能であり、従って、押しゴマ2が直進軌道からプーリ周回軌道に入る最初の変節点において、プーリ52,56と押しゴマ2の前面2Fとが衝突する現象は避けられない。この衝突の衝撃を緩和する一手段として、図12(a),(b)に示すように、ボディ部3の側方接触面4の前面側角部が鈍角θになるように、側方接触面4が角度α°だけ傾斜している。
言い換えれば、押しゴマ2の進行方向に直交する平面(進行方向正面)に直角に交わる方向に対し、側方接触面4は角度α゜だけ傾斜している。従って、左右の側方接触面4,4間の距離は、前面2F側よりも後面2B側が大きく設定されている。
ボディ部3の側方接触面4には、図14(a)−(d)及び図16(a)、(b)に示すような、複数の凹溝10が間隔をおいて刻設されている。プーリ52,56のV溝の内壁面、すなわち円錐面と、ボディ部3の側方接触面4が、ともに平滑面であるときには、油膜の形成により滑りが生じるので、伝導効率は低下し、かつ過度の摩耗発生の恐れもある。これを阻止するため、両者の接触面を粗化することが考えられる。例えば、特開平11−210849号や特許第3209323号などに、このことが開示されている。
それに対し、本実施形態のボディ部3の側方接触面4には、前記凹溝10が配置されている。図14(a)−(d)に示すように、凹溝10の進行方向前側の幅は、後側の幅よりも広く設定されている。凹溝10の幅は100〜150μm、深さは35μm程度、ピッチは300μm程度である。図14(c)に示す変形例における凹溝10はラッパ状の断面形状を有し、図14(d)に示す別の変形例における凹溝10は逆台形状の断面形状を有する。
図16(a),(b)に示すように、隣接する2つの凹溝10の間の山部が30%から70%摩耗したときの、各接触面4のプーリに対する接触比率は65%から80%である。ボディ部3の側方接触面4以外の部分の摩擦熱や摩耗の低減の方法としては、図20に示すごとく、ショットピーニングあるいはサンドブラストなどの方法によりディンプル2Dを付与することも有効である。
図1及び図2に示すように、一対の鉤状部6間には層状に配置された複数のバンド11を挿通するための開口部6aが形成されている。開口部6aから挿通されたバンド11は、ボディ部3上端のバンド載置面3Uに載置される。この状態では、開口部6aの幅Wはバンド11の幅Wよりも若干狭いのみであることから、押しゴマ2とバンド11とを確実に係止することはできないので、両者を確実に係止するために、1枚のリテーナ12がバンド11の最外層の外周に配置される。さらに、このリテーナ12の外周にリング13が嵌装されて金属ベルト1が完成される。リテーナ12の幅Wと、開口部6aの幅Wとの関係は、W>Wである。リング13の幅Wと開口部6aの幅Wとの関係はW≦Wである。
以下に、この金属ベルト1の組み付け順序について説明する。リテーナ12には、図2に示すように長孔12Hが透設されている。図17に示すように、リテーナ12の外周にリング13を嵌装した状態のまま、リテーナ12を治具(図示せず)によって撓曲させて、リテーナ12の幅Wを開口部6aの幅Wより小さくし、この状態で、図19に示すように、バンド11の下側から押しゴマ2を押し上げて、リング13を含むリテーナ12を通過させ、図18の右の方向、即ちリテーナ12の幅が正規の幅Wに戻っている位置まで、押しゴマ2をスライドさせる。そして、この動作を繰り返し行うことにより、金属ベルト1が完成される。
図17に示すようにリテーナ12の撓曲を可能にするため、リング13の内周長は、リテーナ12の外周長より0.5〜1.0mm程度長く設定し、かつ、そのリング13の板厚も0.15〜0.25mm程度であることが好ましい。
金属ベルト1の実際の使用状況については、公知のように、図21に示す通りであり、駆動プーリ52のプーリ片52a、52bによって形成されている環状V溝と、被動プーリ56のプーリ片56a、56bによって形成されている環状V溝との間に、金属ベルト1が掛け渡されている。駆動プーリ52のプーリ片52a、52b同士の対向間隔が変えられることにより、駆動プーリ52の環状V溝に摩擦接触する金属ベルト1がプーリの半径方向に変位させられ、それにより、無段の変速が可能になる。
この金属ベルト1及び従来の金属ベルトの、負荷トルクとスリップ率との関係を図15に示す。図15においては、白丸が本発明の金属ベルト1を示し、黒四角が従来の金属ベルトを示しており、前者のほうが後者よりも優れたトルク伝達効率を有していることがわかる。
本実施形態では以下の効果を有する。
1.押しゴマ2が単体の線材20の曲げ及びプレスにより成形されているので、線材20の圧延方向を側方接触面4と略平行に設定できることにより、環状V溝で受ける圧縮応力に対して、ある種の衝撃を吸収することが可能であり、摩擦ロスが少ない。すなわち、板材のプレスにより成形された従来の押しゴマでは、特許第2563817号公報の記載から推測できるように、板材の冷延方向が側方接触面に対してほぼ垂直(プーリの回転軸線とほぼ平行)に延びる。板材を構成する金属原子は、その冷延方向に沿って配列されることが知られており、従来の押しゴマでは、金属原子が側方接触面に対してほぼ垂直な方向に配列される。これは、前記特許から明らかなように、その成形上、避けられないことである。それに対して、本実施形態では線材20を曲げた後にプレスにより押しゴマ2を成形しているため、線材20の製造時にその長手方向に沿って配列された金属原子は、成形後においてもその配列状態を保持し、側方接触面4では金属原子がその側方接触面4とほぼ平行に配列されている。よって、その原子配列に基づく衝撃の吸収が可能となる。冷間圧延された鉄系板材の圧延方向と、これと直交する方向とでは、その引張・曲げテスト等で、数%程度の強度差があることは、一般的によく知られている。
2.鋭利な角部が全く存在しない線材20を曲げ及びプレスすることにより、押しゴマ2が形成されているので、金属ベルト1が環状V溝を周回する際に、押しゴマ2が傾動しても、そのバンド載置面3Uとバンド11との間の集中的な曲げ応力の発生は皆無であり、バンド11の寿命を大幅に向上することができる。
3.金属ベルト1の組み付けにおいて、リテーナ12の撓曲性を許容できるリング13を採用しているので、金属ベルト1の組み付けが容易で能率的である。
4.リング13の採用により、リテーナ12の板厚方向に沿った上下動を完全に抑止したので、リテーナ12の長孔近傍における破断事故も皆無となる。
5.突起7及び凹孔8の3箇所配置及びその形状・寸法の改善により、整列走行の精度が向上する。特に、緩み側、すなわち、押しゴマ2の送り出し側のプーリ52,56に対する押しゴマ2の入出時の整列性に顕著な効果が得られる。
6.押しゴマ2のボディ部3の側方接触面4は押しゴマ2の進行方向に対して鋭角αをなし、ボディ部3の進行方向側に位置する角部が鈍角θに形成され、それによって、押しゴマ2のボディ部3の左右の側方接触面4間の間隔に関し、進行方向前面側を後面側よりも小さくしたことにより、押しゴマ2がプーリ52,56間の直進軌道から環状V溝に進入するときの衝撃を緩和することができる。また、ボディ部3の側方接触面4に、鈍角θの角部及び段差βを設けた場合には、その鈍角θの角部の稜線及び段差βの角部でプーリ52,56周面の油膜を破砕できる効果もあり、油膜の破砕時にはトルク伝達効率が改善される。
7.ボディ部3の側方接触面4に凹溝10を形成し、各凹溝10の進行方向前面側を幅広に、後面側を幅狭く刻設しているので、冷却効率が大幅に向上し、摩擦ロスも削減できる。
次に、本発明を具体化した第二実施形態について、第一実施形態との相違点を中心に図面に従って説明する。
図24に示すように、本実施形態の押しゴマ2は、第一実施形態の押しゴマと同様に、プーリに対する側方接触面4を備えている。その側方接触面4の幅を4Wで示し、長さを4Mで示す。図25(a)に示すように、押しゴマ2の側方接触面4は、押しゴマ2の進行方向Sの前側に位置する前面2Fに対し、鈍角θをなすように形成されている。一方、押しゴマ2の側方接触面4は後面2Bに対して鋭角をなすように形成され、側方接触面4と後面2Bとによる稜線4aが側方接触面4の長さ4Mに沿って延びている。この稜線4aはプーリ52、56の環状V溝の内側面に係合し、プーリ52、56の表面に存在する油膜を切り裂き、押しゴマ2がプーリ52、56に可及的に直接接触することを可能にする。従って、稜線4aは油膜破壊部として機能する。
図25(b)及び図26(a)に示す第1変形例の押しゴマ2では、側方接触面4の前半部4bが押しゴマの前面2Fに対して鈍角θをなすように形成されている。側方接触面4の後半部は押しゴマ2の後面2Bに対して直角に交わるように形成されている。側方接触面4の前半部と後半部との間には、油膜切り裂き用の稜線4aが形成されている。この稜線4aは側方接触面4の幅方向中央において側方接触面4の全長にわたって延びている。第1変形例の稜線4aも図25(a)の押しゴマ2の稜線4aと同様の機能を有する。また、第1変形例の押しゴマ2において、側方接触面4には進行方向Sと平行に延びる複数の凹溝4hが形成されている。これらの凹溝4hは、稜線4aによって切り裂かれた油膜の残渣を押しゴマ2から外部へ排出する。
図25(c)及び図26(a)に示す第2変形例の押しゴマ2では、側方接触面4の前半部4bが押しゴマ2の前面2Fに対して鈍角θをなすように形成され、かつ、側方接触面4の後半部4cが押しゴマ2の後面2Bに対して鈍角θをなすように形成されている。従って、油膜切り裂き用の稜線4aは側方接触面4の幅方向中央において側方接触面4の全長にわたって延びている。第2変形例の稜線4aも第二実施形態の押しゴマ2の稜線4aと同様の機能を有する。また、第2変形例の押しゴマ2において、側方接触面4には進行方向Sと平行に延びる複数の凹溝4hが形成されている。これらの凹溝4hは、稜線4aによって切り裂かれた油膜の残渣を押しゴマ2から外部へ排出する。
図25(d)及び図26(b)に示す第3変形例の押しゴマ2では、側方接触面4の前部に、側方接触面4の全長にわたって延びる段差βが形成されている。その段差βによって形成される稜線4aは、側方接触面4の幅4Wの中央よりも後方に位置している。そして、この稜線4aにより、油膜が切り裂かれる。また、図26(b)に示すように、第3変形例の押しゴマにおいて、側方接触面4には、進行方向と平行に延びる複数の凹溝4hが形成され、各凹溝4hの前端が段差βに連通している。そして、その凹溝4hから油膜の残渣が外部へ排出される。
図25(e)に示す第4変形例の押しゴマ2では、側方接触面4の前部4bが押しゴマの前面2Fに対して鈍角θをなすように形成されている。また、側方接触面4の中央に、側方接触面4の全長にわたって延びる断面矩形状の溝4eが形成されている。溝4eの2つの内壁と側方接触面4とによって平行な2つの稜線4a,4aが形成されている。2つの稜線4a,4aにより、油膜が切り裂かれる。
図25(f)に示す第5変形例の押しゴマ2では、側方接触面4の中央に、側方接触面4の全長にわたり、その長さ方向と平行に延びる2つの断面三角形状の溝4f、4gが形成されている。2つの溝4f、4gと側方接触面4とにより、3つの稜線4aが形成されている。すなわち、前方溝4fの前側内壁と側方接触面4とによって前側の稜線4aが形成され、前方溝4fの後側内壁、後方溝4gの前側内壁及び側方接触面によって中央の稜線4aが形成され、後方溝4gの後側内壁及び側方接触面4によって後側の稜線4aが形成されている。従って、この変形例では3つの稜線4aによって油膜が切り裂かれる。
次に、押しゴマ2の稜線4aによる油膜の切り裂き現象について、図27(a),(b)に従って説明する。図27(a)は図25(d)に示す第3変形例の押しゴマ2と油膜との関係を示し、図27(b)は前述した従来の押しゴマ32と油膜との関係を示す。尚、図27(a)、(b)では、押しゴマ2の作用の理解を容易にするため、プーリ52、56の環状V溝の内側面を円弧によって模式的に表している。
図27(b)に示す従来構成においては、プーリ52,56の内側面の油膜OF(膜厚T)に対して、押しゴマ32とプーリ52,56とから挟圧力が作用したとき、押しゴマ32の左右の側方接触面が油膜OFに対して面で接触する。そのため、あたかも静圧軸受のように、プーリ52,56と押しゴマ30との間に所定の厚さteの油膜OFが残存してしまうと推測される。すなわち、プーリ52,56の環状V溝の内側面は円錐面であり、押しゴマ32の側方接触面は平坦面であるから、押しゴマとプーリ52,56との接触は、線接触であるはずである。しかし、現実には、プーリ52,56と押しゴマ32との間に油膜OFが介在するため、あたかも押しゴマ32が油膜OFを介してプーリに面接触した状態となり、厚さteの油膜OFが、押しゴマとプーリとによる挟圧力とバランスして、残存したものと推定される。
これに対し、図27(a)に示す押しゴマ2の例では、稜線4aが油膜OFを切り裂く作用をもたらし、油膜OFの厚さTを許容厚さtsまで低減させ、かつ、その許容厚さtsも限りなくゼロに近づけて、プーリ52,56から押しゴマ2に作用する挟圧力の殆ど100%を、押しゴマ2に前進トルクとして伝達でき、効率的な動力伝達が可能となる。トルク伝達効率に関し、図27(a)に示す押しゴマ2を使用した金属ベルトと従来例との比較データについては、前述したように、図15を参照されたい。
また、効率的な動力伝達を達成するための構成は、押しゴマ2の両側の側方接触面4に対して、段差等の単純な加工を施しただけであるから、部品点数が増えることはなく、構成が簡単である。また、油膜OFを切り裂く稜線4aは、側方接触面4の全長Mにわたって形成されているため、早期に摩耗することはなく、耐久性に優れたものとなる。
次に、本発明を具体化した第三実施形態について、第一実施形態との相違点を中心に、図28(a),(b)から図32(a),(b)面を参照して詳細に説明する。
本実施形態の押しゴマ2は、その全体構成は前述した第一実施形態の押しゴマと類似の構成であるが、後述する構成において相違する。即ち、図28(a),(b),図29(a)に示すように、押しゴマ2のボディ部3のバンド載置面3Uには、4つの連続する弧形部3uが形成されている。弧形部3uの数は4つに限定されることはなく、複数であればよい。各弧形部3uは押しゴマ2の幅方向に沿って延び、かつ、中心の異なる円弧に沿って形成されている。各弧形部3uは波形に連続している。
リテーナ12は無端状をなし、透孔が形成されていない無垢の材料から形成されている。リング13はリテーナ12とはその幅において相違するが、リテーナ12と同様に無端状をなし、透孔が形成されていない無垢の材料から形成されている。
前記金属バンド11は、複数枚の無端帯状の薄板よりなるリング11aを積層して構成されており、それらのリング11aにはその幅方向に沿って、前記押しゴマ2の弧形部3uに対応する複数の弧形部11bが連続して形成されている。そして、リング11aの弧形部11bは、押しゴマ2の弧形部3uよりもその曲率半径が大きく設定されている。
図28(a),(b)、図30(a),(b)及び図32(a),(b)に示すように、前記リテーナ12は、2枚のリテーナ片121、122をその幅方向に隣接させて構成されている。図28(a),図30(a),(b)に示す各リテーナ片121、122は、ほぼ中央にひとつの頂部を有するとともに全体が弧形の断面形状をなしている。一方、図28(b),図32(a),(b)に示す別例における各リテーナ片121、122は、それぞれ2つの弧形が連続した弧形部12aを有している。そして、何れのリテーナ片を有するリテーナ12であっても、その全幅は、押しゴマ2の鉤状部6間の開口部の幅よりも広くなっている。この開口部は後述するように、金属バンド11を挿通するためのものである。
図30(a),(b)及び図32(a),(b)に示すように、前記リング13は、リテーナ12の外周に、両リテーナ片121、122間に跨るように積層され、両リテーナ片121、122及び金属バンド11の積層方向における振動や変形を抑制する。また、図28(a),(b)に示すように、リング13は、前記リテーナ12と同様な断面形状を有する。従って、リテーナ12及びリング13は、金属バンド11の断面形状に類似している。
次に、金属バンド11と押しゴマ2の組み付け方法について説明する。まず、図31(a),(b)に示すように、所望の枚数のリング11aを積層した金属バンド11を、C方向に引き下げて変形させ、リテーナ12と金属バンド11との間に隙間Eを設ける。次に、リテーナ片121、122の対向する側縁1211と1221が、符号120によって示すように、中央部において浮き上がるように、あたかも拝むために合掌するがごとく、前記隙間Eを利用してリテーナ片121、122を弾性変形させ、金属バンド11の幅と同じ程度まで、リテーナ12の幅を縮める。
ここで、複数個の押しゴマ2を図30(b)及び図32(b)のごとく、金属バンド11の内側から矢印P方向に押し上げて、金属バンド11、リテーナ片121、122及びリング13に挿通し、その押しゴマ2を矢印S方向に、前記対向する側縁1211と1221とが近接している位置まで滑らせる。これらの作業が繰り返されることによって、金属ベルト1が完成される。
以上のように、この実施形態においては、2枚のリテーナ片121、122を合掌状に変形させることにより、リテーナ12の幅を縮小して押しゴマ2を金属バンド11に組み付けることができる。そのため、リテーナ12に透孔を設ける必要がなく、そのリテーナ幅を縮小して押しゴマ2を金属バンド11に組み付ける方法を採用できるため、そのリテーナ12に透孔を起点とした亀裂が生じるようなおそれをなくすことができる。
一方、金属バンド11が複数の弧形の連続する断面形状を有するため、金属バンド11の変形量も制限される。このため、プーリ周回軌道からプーリ間直進軌道への変節点における押しゴマ2と金属バンド11との衝突に起因する金属バンド11の振動の振幅を小さくすることが可能になる。特に、金属バンド11の振動抑止と、押しゴマ2の係止との機能を有するリテーナ12に、透孔を備えない無垢のリングを採用することができるため、前記と同様にリテーナ12に亀裂等が生じる危惧は全くない。
また、本実施形態では押しゴマ2の材料として金属線材を用いているため、その外周面は滑らかであり、そのため、金属バンド11の押しゴマ2との接触点に集中応力が生じるのを抑制でき、金属バンド11のさらなる長寿命を達成することが可能になる。
さらに、押しゴマ2のバンド載置面3Uの断面形状を、金属バンド11の断面形状に好適な形状、即ち複数の弧形が連続する断面形状にするとともに、この載置面3Uの弧形の曲率半径を、金属バンド11の弧形の曲率半径より大にすれば、複数個連続する弧形部分において金属バンド11と押しゴマ2とが類似した形状となって馴染み易い。また、押しゴマ2の弧形の曲率半径が金属バンド11の弧形の曲率半径よりも大きくなっているので、押しゴマ2と金属バンド11との積層方向に沿って隣接する弧形部間にほぼ三日月状の隙間が生じるため、その隙間に潤滑油が保持される。それにより、プーリ間直進軌道からプーリ周回軌道への変節点近辺での金属バンド11と押しゴマ2との間に対する潤滑油の供給がし易くなる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
第三実施形態の押しゴマ2として、金属線材製に代えて鋼板製のものを用いること。このように、鋼板製のものを用いれば、現在世界中で稼動している押しゴマが殆ど100%鋼板製であるため、取り扱いに抵抗がなく、普及を早めることができる。
リテーナ121,122及びリング13を一種類の部材で兼用するように構成すること。

Claims (21)

  1. 金属製の無端帯状の少なくとも層のバンドと、そのバンドの長さ方向に沿って摺動可能に係止及び積層された多数の金属製の押しゴマとを備え、駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される一帯式の金属ベルトであって、
    前記押しゴマは、単一の線材を折り曲げ成形した後、プレスすることにより形成され、かつ、前記環状V溝の両側内面にそれぞれ摩擦接触し得るように傾斜する側方接触面をその両外側面に有するボディ部と、そのボディ部の2つの接触面の延長線に沿ってそれぞれ立設され、かつ、ボディ部の側方接触面に連続する外側面を有する一対のピラー部と、各ピラー部の先端から内方に向かって延出形成されて対向して配置された一対の鉤状部とを備え、
    前記一対の鉤状部によって開口部が区画されるとともに、その開口部内において前記ボディ部上に複数の弧形が並列に配置された断面形状を有するバンド載置面が形成され、前記バンドは各押しゴマの開口部に挿通されて前記バンド載置面に載置され、
    前記バンドと押しゴマとの係止を保証するため、金属製のリテーナがバンドの外周において前記一対の鉤状部に係止可能に配置され、
    そのリテーナの外周にリテーナの変形を抑止するためのリングが装着され、そのリングの幅はリテーナの幅よりも狭く設定されていることを特徴とする金属ベルト。
  2. 前記リングの内周長は、前記リテーナの外周長よりも0.5〜1.0mmだけ長く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の金属ベルト。
  3. 前記リングの幅Wと押しゴマの開口部の幅Wとの間には、W≦Wの関係が成立することを特徴とする請求項1または2に記載の金属ベルト。
  4. 前記リングの板厚は0.15〜0.25mmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金属ベルト。
  5. 隣接する押しゴマ同士の整列を強制及び保証するための突起と凹孔のセットが、前記鉤状部に2箇所、ボディ部に1箇所の合計3箇所に形成されており、前記凹孔は対応する突起と相似形をなしていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の金属ベルト。
  6. 前記ボディ部の側方接触面及びこれに連続するピラー部の側方接触面は押しゴマの進行方向に対して傾斜し、ボディ部の進行方向前側に位置する角部が鈍角に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の金属ベルト。
  7. 前記ボディ部の側方接触面及びこれに連続するピラー部の側方接触面には、押しゴマの進行方向前側においてプーリの環状V溝の内側壁面との間に間隙を形成するための段差(β)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の金属ベルト。
  8. 前記ボディ部の側方接触面及びピラー部の側方接触面には、押しゴマの進行方向と平行に延びる複数の凹溝が形成され、各凹溝の進行方向前側の幅は進行方向後側の幅よりも広く形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の金属ベルト。
  9. 駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される金属ベルトに使用され、その金属ベルトの長さ方向に沿って相互に積層される押しゴマであって、
    前記押しゴマは、単一の線材を折り曲げ成形した後、プレスすることにより形成され、かつ、前記押しゴマは、進行方向の前側に位置する前面と、後側に位置する後面と、前記両プーリの環状V溝の内側面と摩擦接触する接触面を備え、その接触面にはプーリの内側面に形成される油膜を切り裂くための油膜破壊部が形成され、その油膜破壊部は、押しゴマの後面と前記接触面とによって形成される稜線により構成されているとともに、前記押しゴマの接触面は、前記稜線によって前記プーリの内側面と線接触することを特徴とする金属ベルト用押しゴマ。
  10. 記押しゴマの前面と前記接触面とがなす角度は鈍角に設定されている請求項9に記載の金属ベルト用押しゴマ。
  11. 駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される金属ベルトに使用され、その金属ベルトの長さ方向に沿って相互に積層される押しゴマであって、
    前記押しゴマは、単一の線材を折り曲げ成形した後、プレスすることにより形成され、かつ、前記押しゴマは、前記両プーリの環状V溝の内側面に対向する側方接触面を備え、
    前記接触面の前半部が押しゴマの前面に対して鈍角をなすように形成され、かつ、接触面の後半部が押しゴマの後面に対して鈍角をなすように形成され、プーリの環状V溝の内側面に形成される油膜を切り裂くための油膜破壊部として機能する稜線は接触面の幅方向中央において接触面の全長にわたって延びていて、前記押しゴマの接触面は、前記稜線によって前記プーリの内側面と線接触する金属ベルト用押しゴマ。
  12. 駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される金属ベルトに使用され、その金属ベルトの長さ方向に沿って相互に積層される押しゴマであって、
    前記押しゴマは、単一の線材を折り曲げ成形した後、プレスすることにより形成され、かつ、前記押しゴマは、前記両プーリの環状V溝の内側面に対向する側方接触面を備え、
    前記接触面の前部に、接触面の全長にわたって延びる段差が形成され、その段差によって形成される稜線が、プーリの環状V溝の内側面に形成される油膜を切り裂くための油膜破壊部として機能し、
    前記両プーリの環状V溝の内側面と摩擦接触する押しゴマのボディ部の側方接触面及びこれに連続するピラー部の側方接触面には、押しゴマの進行方向と平行に延びる複数の凹溝が形成され、それらの凹溝における進行方向前側の幅は進行方向後側の幅よりも広く形成されていることを特徴とする金属ベルト用押しゴマ。
  13. 駆動プーリ及び被動プーリの環状V溝の間に掛け渡される金属ベルトに使用され、その金属ベルトの長さ方向に沿って相互に積層される押しゴマであって、
    前記押しゴマは、単一の線材を折り曲げ成形した後、プレスすることにより形成され、かつ、前記押しゴマは、前記両プーリの環状V溝の内側面に対向する側方接触面を備え、
    前記接触面の前部が押しゴマの前面に対して鈍角をなすように形成され、接触面の中央には、接触面の全長にわたって延びる溝が形成され、その溝の内壁と前記接触面とにより、プーリの環状V溝の内側面に形成される油膜を切り裂くための油膜破壊部として機能する稜線が形成され、
    前記両プーリの環状V溝の内側面と摩擦接触する押しゴマのボディ部の側方接触面及びこれに連続するピラー部の側方接触面には、押しゴマの進行方向と平行に延びる複数の凹溝が形成され、それらの凹溝における進行方向前側の幅は進行方向後側の幅よりも広く形成されていることを特徴とする金属ベルト用押しゴマ。
  14. 前記溝は断面矩形状である請求項13に記載の金属ベルト用押しゴマ。
  15. 前記溝は断面三角形状である請求項13に記載の金属ベルト用押しゴマ。
  16. 前記両プーリの環状V溝の内側面と摩擦接触する押しゴマのボディ部の側方接触面及びこれに連続するピラー部の側方接触面には、押しゴマの進行方向と平行に延びる複数の凹溝が形成され、それらの凹溝における進行方向前側の幅は進行方向後側の幅よりも広く形成されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の金属ベルト用押しゴマ。
  17. 請求項9乃至16の何れか一項に記載の金属ベルト用押しゴマと金属バンドとによって構成した金属ベルト。
  18. 無端帯状をなす金属バンドと、その金属バンドに相対移動可能に係止された多数の押しゴマとよりなり、駆動プーリと被動プーリの間に掛装されて、被動プーリの回転数を無段に変速可能にする金属ベルトであって、
    前記金属バンドは、複数の弧形が連続する断面形状を有する薄板状をなす複数のリングが積層されて構成されており、
    前記金属バンドの外周に、この金属バンドと押しゴマとを係止する無端帯状の無垢のリテーナが設けられ、
    そのリテーナの外周に、金属バンドの積層方向における振動による変形を抑止するための無端帯状の無垢のリングが設けられ、そのリングの幅はリテーナの幅よりも狭く設定され、
    前記リテーナ及びリングは前記金属バンドの断面形状に類似した弧形の断面形状を有し、
    前記押しゴマには、プーリと摩擦接触し得るように傾斜する接触面をその両外側面に有するボディ部と、このボディ部の2つの接触面の延長線に沿ってそれぞれ延びるピラー部とが設けられ、各ピラー部の先端において対向する一対の鉤状部を形成して、金属バンドを挿通するための開口部が設けられ、ボディ部上面のバンド載置面の形状が、前記バンドの断面形状にほぼ相似の断面形状に形成されていることからなる金属ベルト。
  19. 前記押しゴマは金属線材製である請求項18に記載の金属ベルト。
  20. 前記押しゴマは鋼板製である請求項18に記載の金属ベルト。
  21. 前記リテーナ及びリングは同一の断面形状に形成されて、同一の機能を有することを特徴とする請求項18に記載の金属ベルト。
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