JP4597582B2 - ニッケル化合物含有溶液、その製造方法、およびそれを用いたニッケル金属薄膜形成法 - Google Patents

ニッケル化合物含有溶液、その製造方法、およびそれを用いたニッケル金属薄膜形成法 Download PDF

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本発明はスクリーン印刷法を用いて基板上にニッケル金属薄膜層を形成するためのニッケル化合物含有溶液(ペースト)に関する。中でも、積層セラミックコンデンサ(MLCC)の内部電極を形成するためのニッケル化合物含有溶液(ペースト)に関する。特に、ニッケル金属膜の緻密化、薄膜化に有利で、生産性の向上を図ることができる、溶液型のニッケル化合物含有ペーストに関するものである。
近年、携帯端末やAV機器の小型化の流れにより電子部品の軽薄短小化が目覚しく、コンデンサについては小型大容量化が進んでいる。中でも、MLCCの小型大容量化は高密度実装には欠かせない課題であり、盛んに検討が行われている。
MLCCはセラミックスの誘電体層と金属の内部電極層とが、交互に、多数積層された構造がとられている。内部電極層用には、ニッケル金属微粒子を有機バインダーが含まれる有機溶剤中に分散した、いわゆるニッケルペーストが、誘電体層用には、チタン酸バリウムなどのセラミックスを有機バインダーで固めたグリーンシートが用いられている。スクリーン印刷法により、グリーンシート上にニッケルペーストの微細パターンを印刷し、これを多数枚重ね合わせて熱圧着し、焼成することで、誘電体層と内部電極層が同時に形成される。MLCCを小型大容量化するため、内部電極層、誘電体層の双方について薄膜化が求められている。
上記ニッケルペーストは、有機溶剤に有機バインダーを溶解させて調製した有機ビヒクル中にニッケル金属粉末を配合し、3本ロールミル等により混練して分散し、粘度調整のため必要に応じて希釈用有機溶剤を添加して製造される。上記有機溶剤には主としてターピネオールが用いられ、メチルエチルケトン、ブチルカルビトールアセテート等を併用してもよく、有機バインダーにはエチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂や、メチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂が用いられる。また、希釈用有機溶剤にはトリエチルベンゼン等の芳香族系炭化水素が用いられる。
ニッケルペーストは、スクリーン印刷法による印刷適正を付与するため、回転粘度計による粘度が数〜数十Pa・sに調整されて用いられる。
上述したように、MLCCの小型大容量化のためには内部電極層の薄膜化が求められる。しかし、薄膜化するに従い膜厚方向の粒子数が減少することなどにより、ピンホールやクラックが発生しやすくなり、緻密な膜を形成することが困難となる。このため、従来はニッケル金属粒子の小粒子径化が行われてきた。最近では、100から200nmあるいは数十nmほどの粒子径のものまで使われるようになってきた。しかし、小粒径化による比表面積の増大により、ニッケル金属粒子の分散性不良によるペースト粘度の増加等に起因して、ピンホールやクラックの発生は依然として薄膜化を阻害する最大要因の一つとなっており、膜厚を薄くしきれていないのが現状である。これは、本質的にはニッケル源として金属粒子を用いていることに起因するものである。
この問題に対して、ニッケル化合物を溶解させた溶液型のペーストを用いる試みが報告されている。例えば、酢酸ニッケルをテトラエチレングリコールなどの有機溶剤に溶解させてペーストとし、スクリーン印刷により塗膜を形成し、焼成することで、ニッケル微粒子による導電膜が得られることが示されている(非特許文献1参照)。しかし、実際には酢酸ニッケルのテトラエチレングリコールなどの有機溶剤への溶解性が十分でなく、ペーストが経時安定性に欠けることや、この種の溶剤はターピネオール等に比べて表面張力が高く、スクリーン印刷時にパターン画像の再現性に劣るという問題点を有している。
一方、ヒドラゾンユニットを有する還元性のキレート配位子とニッケルイオンとを含有するアルコール溶液からなるニッケル金属膜形成用溶液による方法が開示されている(特許文献1参照)。この方法によれば、アセトールとヒドラジンから誘導されるアセトールヒドラゾンと酢酸ニッケルを反応させ、イソプロピルアルコールのような溶剤中でアセトールヒドラゾンがニッケルに配位したニッケル化合物の溶液が調製される。この溶液をディップ・コーティング法あるいはスピン・コーティング法により基板上に塗布、焼成して、ニッケル金属薄膜を得る。配位子の還元力によりニッケルの金属薄膜を形成するもので、緻密性の高い膜を得ることができる。
しかし、この方法でアルコールとして用いられるのはイソプロピルアルコールのように高揮発性で比較的表面張力の高いものであり、さらに溶液の粘度も低いことから、溶液の塗布にスクリーン印刷法を用いることは困難であり、結果的に生産性に劣ることとなる。スクリーン印刷法を応用するには、溶剤として揮発性が低く、かつ表面張力がスクリーン印刷に適したターピネオールなどが求められる。また、溶液の粘度も上述した範囲にあることが望まれる。しかし、この方法に記載されているニッケル化合物は、このような溶剤に対して相溶性が低いか、あるいはこれらの溶剤中では不安定であるため、ニッケル化合物が析出するなどの問題が発生する。また、これに起因して溶液の粘度制御が困難であるといった問題も発生する。
特開2001−192843号公報 新潟県工業技術研究所工業技術研究報告2003、42−46
本発明では、還元性配位子を持つニッケル化合物を含有し、スクリーン印刷法に適性のある溶剤を用いた、溶液型のニッケルペーストの開発を課題とした。具体的には、ターピネオールなどの溶剤に溶解性が高く、これらの溶剤中で安定なニッケル化合物を用い、かつ該溶液型ニッケルペーストの粘度がスクリーン印刷に適する、数〜数十Pa・sの範囲に制御できるものであることを目標とした。
本発明は、上記の従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、第一には、α−ヒドロキシケトン類とN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類とを反応させて得られるヒドラゾン類と、有機酸のニッケル塩とを反応させて得られるニッケル化合物を含有し、ターピネオールを溶剤とし、前記N−1置換ヒドラジン類は、ヒドロキシエチルヒドラジンであり、前記N,N−2置換ヒドラジン類は、ジメチルヒドラジンである、ニッケル化合物含有溶液に関する。
第二には、これらにおいて、有機酸のニッケル塩として酢酸ニッケルあるいは蟻酸ニッケルを用いる、ニッケル化合物含有溶液に関する。
第三には、さらにセルロース系あるいはアクリル系樹脂を含有する、ニッケル化合物含有溶液に関する。
さらに、第四として、これらのニッケル化合物含有溶液をスクリーン印刷法により基板上に塗布した後熱処理することからなる、ニッケル金属薄膜の形成方法に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
α−ヒドロキシケトン類と無置換ヒドラジンからなるヒドラゾンは還元性を有し、有機酸ニッケル塩のイソプロピルアルコール等への強い溶解促進効果を有するが、極性の低いターピネオールにおいては、溶解効果を持たない。本発明者らは、無置換のヒドラジンの代わりにN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類を用い、これとα−ヒドロキシケトン類とを反応させて得られるヒドラゾン類によって、有機酸ニッケル塩がターピネオールに安定に溶解することを見出した。本発明は、この知見が上記問題点の解決に決定的であることからなされたものである。
本発明におけるα−ヒドロキシケトン類には、例えば、アセトール、アセトイン、ジヒドロキシアセトン等が挙げられる。
これらと反応させるN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類とは、ヒドラジンの一方のアミノ基の、1つ又は2つの水素原子が置換されたものである。置換基としては、アルキル基が好ましい。上記アルキル基は水酸基を有していてもよく、このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、プロピル基等が挙げられる。N,N−2置換体の場合、2つの置換基は同等でも異なっていてもよい。具体的には、モノメチルヒドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジン等のようなN−1置換ヒドラジン、ジメチルヒドラジン等のようなN,N−2置換ヒドラジンが挙げられる。
上記α−ヒドロキシケトン類とN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類は室温で反応し、ヒドラゾンを形成する。これらの水酸基とアミノ基の非共有電子対によりニッケルイオンにキレート型配位し、ターピネオール等への溶解促進効果を発現するものと考えられる。
有機酸のニッケル塩としては、Ni(II)のカルボン酸塩を用いることができる。例えば、蟻酸ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられる。これらは結晶水を有しても、有していなくてもよい。具体的には、酢酸ニッケル4水和物、蟻酸ニッケル2水和物等が挙げられる。
本発明のニッケル化合物含有溶液は、適当な溶剤中でこれらα−ヒドロキシケトン類とN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類からなるヒドラゾン類と、有機酸のニッケル塩とを反応させ、溶剤をターピネオールに置換することで得ることができる。反応に用いる溶剤としては、α−ヒドロキシケトン類とN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類からなるヒドラゾン類と反応生成物であるニッケル化合物が溶解するものであれば、特に限定されるものではない。例えて言えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低分子量溶剤を用いることができる。反応は反応溶剤の沸点で行い、未反応の有機酸のニッケル塩がなくなったところ、あるいは減少しなくなったところを終点とすればよい。反応は無溶剤で行うこともでき、当初からターピネオールを反応溶剤として用い溶剤置換を省略することもできる。ただし、この場合に、有機酸のニッケル塩として、結晶水を有するものを使用すると、反応の進行とともに結晶水が系中に分離するため、脱水の必要がある。また、未反応の有機酸ニッケル塩が残った場合は、濾過や遠心分離により取り除けばよい。
上記反応において、α−ヒドロキシケトン類とN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類からなるヒドラゾン類は、ニッケルイオンに対して1から2倍モル量とするのが良く、更には2倍モル量とすることが好ましい。少なすぎる場合には、上記反応の収率が低くなり、得られるニッケル化合物のターピネオールへの溶解促進効果も低くなる。逆に、過剰とした場合、溶解促進効果が頭打ちとなる。
本発明のニッケル化合物含有溶液は、ターピネオールを溶剤とするものであるが、ターピネオールとともにメチルエチルケトン、ブチルカルビトールアセテート等を併用してもよい。
本発明のニッケル化合物含有溶液には、必要に応じてセルロース系あるいはアクリル系樹脂を含有させることができる。これは、ニッケル化合物含有溶液の粘度の調整あるいはバインダーとしての働きを利用するものであり、従来のニッケルペーストで使用されていたものを特に制限することなく用いることができる。具体的には、セルロース系樹脂としてはエチルセルロース、ニトロセルロース等、アクリル系樹脂としてはメチルメタクリレート等を用いることができる。これらの樹脂のニッケル化合物含有溶液中での含有量は5重量%ほどまでを目安とすればよい。予めこれらの樹脂のターピネオール溶液を調製しておき、これに上述のニッケル化合物のターピネオール溶液を混ぜ合わせればよい。あるいは、反応溶剤を置換する際、ターピネオールの代わりにこれらの樹脂のターピネオール溶液を用いてもよい。
また、本発明のニッケル化合物含有溶液には、必要に応じて希釈溶剤を添加することができる。希釈溶剤としては、従来のニッケルペーストで使用されていたものを特に制限することなく用いることができ、具体的にはトリエチルベンゼン等の芳香族系炭化水素等が挙げられる。
本発明では、このように必要に応じてバインダー樹脂や希釈溶剤を使用すること、あるいは単純にターピネオールの含有量を調整することによって、ニッケル化合物含有溶液の粘度をスクリーン印刷に適した、数〜数十Pa・sの範囲に制御することができる。
本発明のニッケル金属薄膜の形成方法は、上述のニッケル化合物含有溶液をスクリーン印刷法により基板上に塗布した後熱処理することからなるものである。
本発明では、スクリーン印刷に適性のあるターピネオールにニッケル化合物を溶解した、ニッケル化合物含有溶液を得ることができる。このニッケル化合物含有溶液、あるいはこれにバインダー樹脂を添加するなどして粘度調整を行った溶液はスクリーン印刷の適性を有し、基板上に塗布して焼成することによりニッケル金属薄膜を形成することができる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はその主旨と適用範囲を逸脱しない限りこれらに限定されるものではない。なお、以下の記述中において、「部」は重量部を示し、「%」は重量%を示す。
<粘度>
粘度の測定は、東機産業株式会社製TV−20形回転粘度計を用いて行った。低粘度域の場合はL型、高粘度域の場合はH型を用いた。
(実施例1)
イソプロピルアルコール700部にアセトール222部を溶解させ、攪拌中にヒドロキシエチルヒドラジン228部を滴下した。滴下後、室温にて3時間以上攪拌しヒドラゾンを得た。これを酢酸ニッケル4水和物373部に加え、1時間還流してニッケル化合物のイソプロピルアルコール溶液を得た。得られた溶液にターピネオール271部を加え、減圧蒸留によりイソプロピルアルコールを除去し、ニッケルを8%含有するターピネオール溶液を得た。このとき溶液は茶色であり、粘度は15.1Pa・s(H型/20rpm)であった。得られたニッケル化合物のターピネオール溶液300部とエチルセルロースの10%ターピネオール溶液132部を3本ロールにより混合し、ニッケルを5.6%含有し、かつエチルセルロースを3.1%含有するニッケルペーストを得た。このときのニッケルペーストの粘度は30Pa・s(H型/10rpm)であった。これを用いて2cm×7cmの耐熱ガラス板(コーニング#1737)にスクリーン印刷(200メッシュ)を行った。110℃で30分乾燥させ、さらに500℃で熱処理を行い薄膜を得た。X線回折法によりこの薄膜がニッケル金属により形成されていることを確認した。
(実施例2)
イソプロピルアルコール700部にアセトイン264部を溶解させ、攪拌中にヒドロキシエチルヒドラジン228部を滴下した。滴下後、室温にて3時間以上攪拌しヒドラゾンを得た。これを酢酸ニッケル4水和物373部に加え、1時間還流してニッケル化合物のイソプロピルアルコール溶液を得た。得られた溶液にターピネオール895部を加え、減圧蒸留によりイソプロピルアルコールを除去し、ニッケルを5%含有するターピネオール溶液を得た。このとき溶液は黄茶色であり、粘度は1.1Pa・s(H型/100rpm)であった。得られたニッケル化合物のターピネオール溶液100部とエチルセルロースの10%ターピネオール溶液44部を3本ロールにより混合し、ニッケルを3.5%含有し、かつエチルセルロースを3.1%含有するニッケルペーストを得た。このときのニッケルペーストの粘度は8.1Pa・s(H型/50rpm)であった。これを用いて2cm×7cmの耐熱ガラス板(コーニング#1737)にスクリーン印刷(200メッシュ)を行った。110℃で30分乾燥させ、さらに500℃で熱処理を行い薄膜を得た。X線回折法によりこの薄膜がニッケル金属により形成されていることを確認した。
(実施例3)
イソプロピルアルコール300部にアセトール74部を溶解させ、攪拌中にジメチルヒドラジン60部を滴下した。滴下後、室温にて3時間以上攪拌しヒドラゾンを得た。これを酢酸ニッケル4水和物124部に加え、1時間還流してニッケル化合物のイソプロピルアルコール溶液を得た。得られた溶液にターピネオール322部を加え、減圧蒸留によりイソプロピルアルコールを除去し、ニッケルを5%含有するターピネオール溶液を得た。このとき溶液は黄茶色であり、粘度は137mPa・s(L型/20rpm)であった。得られたニッケル化合物のターピネオール溶液100部とエチルセルロースの10%ターピネオール溶液50部を3本ロールにより混合し、ニッケルを3.3%含有し、かつエチルセルロースを3.3%含有するニッケルペーストを得た。このときのニッケルペーストの粘度は3.9Pa・s(H型/100rpm)であった。これを用いて2cm×7cmの耐熱ガラス板(コーニング#1737)にスクリーン印刷(200メッシュ)を行った。110℃で30分乾燥させ、さらに500℃で熱処理を行い薄膜を得た。X線回折法によりこの薄膜がニッケル金属により形成されていることを確認した。
(比較例1)
イソプロピルアルコール1500部にアセトール444部を溶解させ、攪拌中にヒドラジン1水和物300部を滴下した。滴下後、室温にて3時間以上攪拌しヒドラゾンを得た。これを酢酸ニッケル4水和物747部に加え、1時間還流してニッケル化合物のイソプロピルアルコール溶液を得た。得られた溶液にターピネオール382部を加え、減圧蒸留によりイソプロピルアルコールを除去したが、沈殿物が見られた。
本発明では、スクリーン印刷に適性のあるターピネオールにニッケル化合物を溶解した、ニッケル化合物含有溶液を得ることができる。このニッケル化合物含有溶液、あるいはこれにバインダー樹脂を添加するなどして粘度調整を行った溶液はスクリーン印刷の適性を有し、基板上に塗布して焼成することによりニッケル金属薄膜を形成することができる。

Claims (4)

  1. α−ヒドロキシケトン類とN−1置換あるいはN,N−2置換ヒドラジン類とを反応させて得られるヒドラゾン類と、有機酸のニッケル塩とを反応させて得られるニッケル化合物を含有し、ターピネオールを溶剤とし、前記N−1置換ヒドラジン類は、ヒドロキシエチルヒドラジンであり、前記N,N−2置換ヒドラジン類は、ジメチルヒドラジンである、ニッケル化合物含有溶液。
  2. 有機酸のニッケル塩として酢酸ニッケルあるいは蟻酸ニッケルを用いる、請求項1に記載のニッケル化合物含有溶液。
  3. さらにセルロース系あるいはアクリル系樹脂を含有する、請求項1あるいは2に記載のニッケル化合物含有溶液。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル化合物含有溶液をスクリーン印刷法により基板上に塗布した後熱処理することからなる、ニッケル金属薄膜の形成方法。
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