JP4596594B2 - 紙葉類の蛍光スレッド検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙幣、伝票、証券などの紙葉類に設けられたセキュリティ用の蛍光スレッドを検出する紙葉類の蛍光スレッド検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における紙葉類のスレッド検出装置としては、例えば特表平10−511784号公報がある。この公報に記載された紙葉類のスレッド検出装置は、銀行券やその他の証券に用いられるようなセキュリティ用のスレッドを読み取るものである。このスレッドは、各セグメントがテジタル値を示すようにコード化された金属製の磁気スレッドであり、この磁気スレッドを磁気ヘッドで読み取るように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のスレッド検出装置は、スレッドの磁気性に着目し、コード化された磁気の読み取りを目的とした装置であり、スレッドの蛍光性に着目したものではない。また、スレッドの有無を識別する方法として、CCDカメラを用いて画像認識させることも考えられるが、この方法を実現させる装置は、高価であり、しかも、スレッド内に含まれている蛍光成分を判別するためには複雑な画像処理を行う必要があるといった問題点があった。
【0004】
本発明の目的は、セキュリティ用の蛍光スレッドを確実に検出することのできる紙葉類の蛍光スレッド検出装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、紙葉類に設けられたセキュリティ用の蛍光スレッドを検出する紙葉類の蛍光スレッド検出装置であって、紙葉類の蛍光スレッドに向けて紫外線を照射する発光部と、紫外線の照射により蛍光スレッドから発する蛍光を受光し、蛍光レベルに応じた信号を出力する受光部と、受光部の出力値と、紙葉類の白色部分から発する光のレベルに対応する値よりも大きな第1のしきい値とを比較し、紙葉類に前記蛍光スレッドがあるか無いかを判定する判定手段とを備え、判定手段は、紙葉類が紫外線の照射位置に向かって搬送される時に、紙葉類の位置を検出する位置検出手段と、予め決められたスレッド印刷位置がそれぞれ異なる複数種類の紙葉類のいずれかを選択入力する入力手段とを有し、位置検出手段からの位置情報に基づいて、入力手段で選択された紙葉類のスレッド印刷位置に、蛍光スレッドがあるか無いかを判定することを特徴とするものである。
【0006】
このような本発明においては、受光部の出力値が第1のしきい値よりも大きいときには、紙葉類にセキュリティ用の蛍光スレッドがあると判定し、受光部の出力値が第1のしきい値よりも小さいときは、紙葉類にセキュリティ用の蛍光スレッドが無いと判定する。ここで、紙葉類の白色部分から発する光のレベルは、着色部分(印刷部分)から発する光のレベルに比べて高い。従って、上記のように白色部分から発する光のレベルに対応する値よりも大きな第1のしきい値を基準にして、セキュリティ用の蛍光スレッドの検出を行うことにより、蛍光スレッドと着色部分とを鮮明に区別できる。これにより、蛍光スレッドの有無を確実に判別できる。
また、セキュリティ用の蛍光スレッドと同等の蛍光レベルをもった蛍光物質が紙葉類に設けられていても、そのような蛍光物質が紙葉類のスレッド印刷位置以外の部分に設けられている場合は、蛍光スレッドではないと判定される。これにより、蛍光スレッドの有無を更に正確に判別できる。また、スレッド印刷位置が紙葉類の種類毎に異なっていても、蛍光スレッドの有無を確実に検出できる。
【0007】
好ましくは、判定手段は、更に、受光部の出力値と第1のしきい値よりも大きな第2のしきい値とを比較し、受光部の出力値が第1のしきい値と第2のしきい値との間にあるときは、紙葉類に蛍光スレッドがあると判定し、受光部の出力値が第2のしきい値よりも大きいときは、紙葉類に前記蛍光スレッド以外の蛍光物質があると判定し、受光素子の出力値が第1のしきい値よりも小さいときは、紙葉類に蛍光スレッドが無いと判定する。この場合には、セキュリティ用の蛍光スレッドよりも蛍光レベルの高い蛍光物質(例えば蛍光インクや蛍光ペン)が紙葉類に設けられているか否かも検出するので、蛍光スレッドの有無をより正確に判別できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る紙葉類の蛍光スレッド検出装置の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明に係る蛍光スレッド検出装置の一実施形態を有する紙葉類検査機器の要部を示す拡大断面図である。この紙葉類検査機器1で検査対象になっているのは、米国のドル紙幣や墨国のペソ紙幣等の紙幣2(図2参照)である。このような紙幣2には、幅2mm程度のセキュリティ用の蛍光スレッドSが印刷されている。この蛍光スレッドSは、金属製の薄膜として形成され、その内部には蛍光を発する物質が含有されている。また、蛍光スレッドSの印刷位置および蛍光色は、紙幣2の金種毎に異なっている。
【0012】
このような紙幣2を検査する紙葉類検査機器1は、上下のガイド板3,4で挟まれるように形成された直線的な搬送経路5を有している。この搬送経路5の途中には搬送ローラ6,7が配置され、各搬送ローラ6,7によって紙幣2が排出側に向けて確実に搬送される。また、搬送経路5の途中には、金種を識別する紙幣認識装置(図示せず)が配置されている。
【0013】
この紙幣認識装置の内部は、図示しないが、LEDなどの光源によって紙幣2の表面を照らし、紙幣2からの反射光をCCDカメラで捕捉する構造をもっている。そして、このカメラで撮像された画像と既知の画像データとの照合を行い、紙幣2の金種を判別している。しかし、近年、カラーコピーの高精度化によって、画像認識だけでは、紙幣2の真偽を判別し難い状態になっている。
【0014】
そこで、紙葉類検査機器1には、蛍光スレッド検出装置10が備えられている。この蛍光スレッド検出装置10は筺体11を有し、この筺体内11には、紙幣2の搬送経路5に向けて紫外線(300〜400nmの波長の光)を照射する紫外線LED等の発光素子12が収容されている。筺体11の下面には、紫外線透過率が極めて高い石英ガラス等からなる防塵ガラス板14が設けられている。防塵ガラス板14と紫外線LED12との間には紫外線透過フィルタ15が配置されており、紫外線LED12から出射された光が紫外線透過フィルタ15を通って紙幣2の蛍光スレッドSに照射される。
【0015】
また、筺体11の遮光壁Pによって形成した空間A内には、紫外線の照射により蛍光スレッドSから励起される蛍光を受光するフォトセンサ等の受光素子16が収容されている。この受光素子16は、蛍光スレッドSから発する蛍光のレベルに応じた電気信号(電流信号)を出力する。
【0016】
防塵ガラス板14と受光素子16との間には、赤外線カットフィルタ17が配置されている。この赤外線カットフィルタ17は、蛍光スレッドSから励起された蛍光のうち、例えば略650nm以上の波長の光成分をカットするフィルタである。
【0017】
防塵ガラス板14と赤外線カットフィルタ17との間には、プラスチック製のロットレンズ等からなる集光レンズ18が配置され、この集光レンズ18は、蛍光スレッドSから発する蛍光を集光して受光素子16に導く。このような集光レンズ18によって蛍光の絞り込みを行うことにより、紙幣2のバタツキがあっても、蛍光スレッドSで励起された蛍光のみを受光素子16に確実に入射させることができる。
【0018】
また、集光レンズ18は、受光素子16に入射する光のうちの、蛍光スレッドSの蛍光波長ピークを含む所定の蛍光波長帯域以上の光を透過させる長波長透過フィルタ機能を備えている。そして、この長波長透過フィルタ機能付きの集光レンズ18と赤外線カットフィルタ17との協働により、複数種の蛍光スレッドの各蛍光波長ピークのうち、蛍光量が最も小さい蛍光スレッドの蛍光波長ピークのみを含む蛍光透過波長帯域が形成される。例えば、図2に示すような紙幣2において、金種毎に、赤,黄緑,青の蛍光スレッドSが設けられている場合には、蛍光量が最も小さい赤色の蛍光スレッドの蛍光波長ピークのみを含む蛍光透過波長帯域が形成される。これにより、各色の蛍光スレッドSを簡単に検出でき、特に赤色の蛍光スレッドSについては鮮明に判別できる。
【0019】
筐体11の上面部にはプリント基板21が設けられ、このプリント基板21には、受光素子16からの出力電流を電圧に変換して増幅するアンプ回路22(図3参照)が設けられている。プリント基板21の上面には外部接続用コネクタ23が設けられており、アンプ回路22の出力信号が外部接続用コネクタ23を介して図3に示すような判別器30に送られる。この判別器30は、蛍光スレッドSの有無を検出することによって、紙幣2の真偽判別および金種判別を行う。
【0020】
判別器30は、図3に示すように、コンパレータ31,32を有している。コンパレータ31は、アンプ回路22の出力電圧Vaと、第1のしきい値設定部33で設定した第1のしきい値(基準電圧)R1との比較を行う。そして、アンプ回路22の出力電圧Vaが第1のしきい値R1よりも小さいときには、OFF信号(Lレベル)を出力し、アンプ回路22の出力電圧Vaが第1のしきい値R1よりも大きいときには、ON信号(Hレベル)を出力する。コンパレータ32は、アンプ回路22の出力電圧Vaと、第2のしきい値設定部34で設定した第2のしきい値(基準電圧)R2との比較を行う。そして、アンプ回路22の出力電圧Vaが第2のしきい値R2よりも小さいときには、OFF信号(Lレベル)を出力し、アンプ回路22の出力電圧Vaが第2のしきい値R2よりも大きいときには、ON信号(Hレベル)を出力する。
【0021】
ここで、図4に示すように、紙幣2の白色部分(図2に示す印刷インクの無い部分)Wから発する光のレベルは、着色部分(図2に示す印刷インクの載っている部分)Cから発する光のレベルに比べて高い。また、セキュリティ用の蛍光スレッドSの蛍光レベルは、白色部分Wの蛍光レベルよりも高い。そこで、第1のしきい値R1は、蛍光スレッドSの蛍光レベルに対応する電圧値と白色部分の蛍光レベルに対応する電圧値との間の所定値とする。これにより、蛍光スレッドSと着色部分Cとを鮮明に区別することが可能となる。また、蛍光スレッドSの蛍光レベルは、蛍光スレッドS以外の蛍光物質である蛍光インクや蛍光ペンの蛍光レベルよりも低い。そこで、第2のしきい値R2は、蛍光スレッドSの蛍光レベルに対応する電圧値と蛍光インク等の蛍光レベルに対応する電圧値との間の所定値とする。これにより、蛍光スレッドSと蛍光インク等とを区別することも可能となる。
【0022】
上記のコンパレータ31の出力信号Vbは、2入力型AND回路35の一入力部および検出ゲート発生回路36に入力され、コンパレータ32の出力信号Vcは、2入力型AND回路37の一入力部および検出ゲート発生回路36に入力される。検出ゲート発生回路36には、上記コンパレータ31,32からの信号と共に、紙幣種類入力スイッチ38及び位置センサ39からの信号が入力される。紙幣種類入力スイッチ38は、複数種類の紙幣2の中から、検査対象となる金種を選択入力するものである。位置センサ39は、紙幣2の先端が搬送経路5の所定位置を通過したかどうかを検出する。
【0023】
検出ゲート発生回路36は、位置センサ39からの位置情報に基づいて、紙幣2のスレッド印刷位置に対応したコンパレータ31,32の出力信号Vb,Vcを入力し、スレッド印刷位置に蛍光スレッドSがあるか無いかどうかを判定する。具体的には、紙幣2のスレッド印刷位置に応じて予め設定されたトリガ検出有効期間T(図5〜図8参照)中に、コンパレータ31,32からON信号(トリガ信号)が出力されるかどうかを判定する。ここで、紙幣2のスレッド印刷位置は金種毎に異なっているため、トリガ検出有効期間Tも金種毎に異なっている。そこで、紙幣種類入力スイッチ38で紙幣2の種類を選択し、その金種の紙幣2に対応したトリガ検出有効期間T中に、トリガ信号が入力されたかどうかを判定する。そして、トリガ信号が入力されたときは、トリガ検出有効期間T中に、Lレベルのパルス信号をAND回路35の他の入力部に出力する。また、スレッド印刷位置T中にトリガ信号が全く入力されないときは、トリガ検出有効期間Tの経過後に、3入力型OR回路40の一入力部にON信号を強制的に出力する。また、AND回路37の他の入力部に対しては、常にON信号を出力する。
【0024】
なお、第1のしきい値R1及び第2のしきい値R2が、紙幣2の金種毎に異なる場合には、検出ゲート発生回路36は、紙幣種類入力スイッチ38の入力情報に応じた第1のしきい値R1及び第2のしきい値R2が設定されるように、第1のしきい値設定部33及び第2のしきい値設定部34を制御するようにしてもよい。
【0025】
このような検出ゲート発生回路36の出力信号Vdと上記のコンパレータ31の出力信号Vbとに応じてAND回路35が動作し、検出ゲート発生回路36の出力信号Veと上記のコンパレータ32の出力信号Vcとに応じてAND回路37が動作する。そして、これらAND回路35,37の出力信号Vf,Vgと検出ゲート発生回路36の出力信号Vhは、OR回路40の他の2つの入力部にそれぞれ入力され、これらの信号Vf,Vg,Vhに応じてOR回路40が動作する。
【0026】
このOR回路40の出力信号Viは、フリップフロップ等で構成された検出回路41に入力され、この検出回路41は、OR回路40の出力信号Viに応じた信号Vjを、蛍光スレッドSの有無つまり紙幣2の真偽結果としてクロック信号に同期して出力する。具体的には、OR回路40からOFF信号が出力されたときは、スレッド印刷位置に蛍光スレッドSが有るため紙幣2が真券であるとしてOFF信号を出力する。一方、OR回路40からON信号が出力されたときは、スレッド印刷位置に蛍光スレッドSが無いため紙幣2が偽券であるとしてON信号を出力し、LED等の表示器42を点灯させると共に警報音を発生させる。なお、検出回路41には、出力したON信号をリセットするためのリセットボタン43が接続されている。
【0027】
なお、このような判別器30は、CPU等を使用しない簡単なロジック回路で構成することが可能であり、この場合には、紙幣2の真偽判定が簡単に行えると共に、コスト削減が図れる。
【0028】
以上のように構成した判別器30において、蛍光スレッドSの有無を判別する動作を図5〜図8に示すタイミングチャートを用いて具体的に説明する。
【0029】
図5は、紙幣2のスレッド印刷位置に蛍光スレッドSが設けられている場合を示したものである。この場合には、アンプ回路22の出力値Vaに、第1のしきい値R1よりも高く第2のしきい値R2よりも低いピーク値が存在することになるので、コンパレータ31の出力信号VbにはHレベル(ON)が立つ。このON信号(トリガ信号)は、紙幣2のスレッド印刷位置に対応したトリガ検出有効期間T内に立っているので、ゲート制御回路36の出力信号Vdは、トリガ検出有効期間T内で、トリガ信号の立ち上がりに同期してLレベルとなる。そして、これに伴って、AND回路35の出力信号VfはLレベルとなる。また、コンパレータ32の出力信号VcはLレベルであるため、AND回路37の出力信号VgはLレベルである。更に、トリガ検出有効期間T内にトリガ信号が検出されるため、ゲート制御回路36の出力信号VhはLレベルのままである。このため、OR回路40の出力信号ViはLレベルとなり、これに伴って検出回路41の出力信号VjはLレベルのままとなる。これにより、紙幣2のスレッド印刷位置に蛍光スレッドSがあると確実に判定され、その紙幣2は真券であると識別される。
【0030】
図6は、紙幣2に蛍光スレッドSが設けられていない場合を示したものである。この場合には、アンプ回路22の出力値Vaが全体的に第1のしきい値R1よりも低くなるので、コンパレータ31の出力信号Vb及びコンパレータ32の出力信号Vcは、常にLレベルとなる。このため、AND回路35の出力信号Vf及びAND回路37の出力信号Vgも、常にLレベルとなる。また、トリガ検出有効期間T中内にトリガ信号が検出されない事になるため、トリガ検出有効期間Tの経過後に、ゲート制御回路36の出力信号VhがHレベルとなる。このため、OR回路40の出力信号ViにHレベルが立ち、これに伴って検出回路41の出力信号VjにHレベルが立つ。これにより、紙幣2は偽券であると識別される。
【0031】
図7は、紙幣2のスレッド印刷位置に、蛍光スレッドS以外の蛍光物質として蛍光インクが設けられている場合を示したものである。この場合は、アンプ回路22の出力値Vaに、第2のしきい値R2よりも高いピーク値が存在することになるので、コンパレータ31の出力信号Vbだけでなく、コンパレータ32の出力信号VcにもHレベルが立つ。また、ゲート制御回路36の出力信号Veは常にHレベルであるため、AND回路37の出力信号VgにはHレベルが立つ。このため、OR回路40の出力信号ViにもHレベルが立ち、これに伴って検出回路41の出力信号VjがHレベルとなる。これにより、紙幣2は偽券であると判別される。
【0032】
図8は、紙幣2のスレッド印刷位置以外の部分に、蛍光スレッドSと同等レベルの蛍光物質が設けられている場合を示したものである。この場合には、アンプ回路22の出力値Vaに、第1のしきい値R1よりも高く第2のしきい値R2よりも低いピーク値が存在することになるので、コンパレータ31の出力信号VbにはHレベル(ON)が立つ。しかし、このON信号(トリガ信号)の1つは、スレッド印刷位置に対応したトリガ検出有効期間T内に存在しないので、AND回路35の出力信号Vfには、そのトリガ信号に対応したHレベルが立つ。このため、OR回路40の出力信号ViにはHレベルが立ち、これに伴って検出回路41の出力信号VjがHレベルとなる。これにより、紙幣2は偽券であると識別される。
【0033】
このように判別器30においては、セキュリティ用の蛍光スレッドSが紙幣2に無いこと、蛍光インクや蛍光ペン等といった蛍光スレッドS以外の蛍光物質が紙幣2にあること、紙幣2のスレッド印刷位置以外の部分に蛍光物質があることを判定し、これらの場合には、紙幣2が偽券であると判別する。従って、蛍光スレッドSの有無判定つまり紙幣2の真偽判定を正確に行うことができる。
【0034】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明に適用する紙葉類は、紙幣に限定されるものではなく、伝票又は証券などであってもよい。
【0035】
また、前述した実施形態は、紫外線を蛍光スレッドSに照射し、その反射光を受光素子で受光するものであるが、本発明は、透過光の受光する場合にも適用可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、受光部の出力値と、紙葉類の白色部分から発する光のレベルに対応する値よりも大きな第1のしきい値とを比較し、紙葉類に蛍光スレッドがあるか無いかを判定するので、セキュリティ用の蛍光スレッドを確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛍光スレッド検出装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】一般的な紙幣を代表して示した図である。
【図3】図1に示す蛍光スレッド検出装置の判別器を示す構成図である。
【図4】紙幣から発する光のレベルの一例を示した図である。
【図5】紙幣のスレッド印刷位置に蛍光スレッドがある場合に、判別器により紙幣の判別を行うときの各部の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】紙幣に蛍光スレッドが無い場合に、判別器により紙幣の判別を行うときの各部の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】紙幣に蛍光スレッド以外の蛍光物質がある場合に、判別器により紙幣の判別を行うときの各部の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】紙幣のスレッド印刷位置以外の部分に蛍光物質がある場合に、判別器により紙幣の判別を行うときの各部の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2…紙幣(紙葉類)、10…蛍光スレッド検出装置、12…発光素子(発光部)、16…受光素子(受光部)、22…アンプ回路(受光部)、30…判別器(判定手段)、31,32…コンパレータ、36…検出ゲート発生回路、38…紙幣種類入力スイッチ(入力手段)、39…位置センサ(位置検出手段)S…蛍光スレッド。
Claims (2)
- 紙葉類に設けられたセキュリティ用の蛍光スレッドを検出する紙葉類の蛍光スレッド検出装置であって、
前記紙葉類の前記蛍光スレッドに向けて紫外線を照射する発光部と、
前記紫外線の照射により前記蛍光スレッドから発する蛍光を受光し、蛍光レベルに応じた信号を出力する受光部と、
前記受光部の出力値と、前記紙葉類の白色部分から発する光のレベルに対応する値よりも大きな第1のしきい値とを比較し、前記紙葉類に前記蛍光スレッドがあるか無いかを判定する判定手段とを備え、
前記判定手段は、前記紙葉類が前記紫外線の照射位置に向かって搬送される時に、前記紙葉類の位置を検出する位置検出手段と、予め決められたスレッド印刷位置がそれぞれ異なる複数種類の紙葉類のいずれかを選択入力する入力手段とを有し、前記位置検出手段からの位置情報に基づいて、前記入力手段で選択された紙葉類のスレッド印刷位置に、前記蛍光スレッドがあるか無いかを判定することを特徴とする紙葉類の蛍光スレッド検出装置。 - 前記判定手段は、更に、前記受光部の出力値と前記第1のしきい値よりも大きな第2のしきい値とを比較し、前記受光部の出力値が前記第1のしきい値と前記第2のしきい値との間にあるときは、前記紙葉類に前記蛍光スレッドがあると判定し、前記受光部の出力値が前記第2のしきい値よりも大きいときは、前記紙葉類に前記蛍光スレッド以外の蛍光物質があると判定し、前記受光素子の出力値が前記第1のしきい値よりも小さいときは、前記紙葉類に前記蛍光スレッドが無いと判定することを特徴とする請求項1記載の紙葉類の蛍光スレッド検出装置。
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