JP4596463B2 - エッセンス剤形の皮膚外用剤 - Google Patents
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(1)1)カラギーナン0.5〜2質量%と、2)アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%と、3)硫酸化トレハロース及び/又はその塩0.1〜10質量%とを含有し、粘度が10000mPascal・秒以上であることを特徴とする、エッセンス剤形の皮膚外用剤。
(2)前記アスコルビン酸の配糖体が、アスコルビン酸−2−グルコシドであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
(3)前記ハイドロキノンの配糖体が、ハイドロキノングルコシド(アルブチン)又はハイドロキノンマルトシドであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤はカラギーナンを必須成分として含有することを特徴とする。カラギーナンはツノマタ属などの紅藻類を基源とした多糖類であって、ガラクトースを主たる構成単糖とし、硫酸基を有するものである。カラギーナンは古くより、増粘剤として化粧料で使用されいる。化粧料原料としてのカラギーナンは種々のメーカーから販売されている。例えば、日本バイオコン株式会社の「デルタゲルC80」、「デルタゲルC200」、「デルタゲルS80」、「デルタゲルS200」、日本カラギーナン工業株式会社の「カラギーナン」、大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」等が好ましく例示でき、これらの何れもが使用可能であるが、特に好ましいものは大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」である。これは、このものが安定性向上効果に特に優れるためである。本発明の皮膚外用剤においては、かかる成分は系の粘度を長期間維持する作用を有する。この様な作用を発揮するためには、前記カラギーナンは皮膚外用剤全量に対して0.5〜2質量%、より好ましくは0.8〜1.5質量%含有させることが好ましい。これは、適正な粘度を発現させるためと、前記の安定化作用を具現化させるためである。又、前記必須成分であるハイドロキノン類の安定性を維持するためでもある。
本発明の皮膚外用剤は、必須成分として、アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%、より好ましくは2〜5質量%含有することを特徴とする。これら配糖体の糖残基としては、例えば、グルコース残基、アラビノース残基、ガラクトース残基、ラムノース残基、マルトース残基などが好ましく例示でき、中でもグルコース残基、マルトース残基が特に好ましい。好ましい具体的な化合物例を例示すれば、ハイドロキノングルコシド(アルブチン)、ハイドロキノンマルトシド、アスコルビン酸−2−グルコシド及びこれらの塩から選択されるものが例示できる。かかる塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば特段の限定はされないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。かかる成分は、メラニン産生抑制作用、活性酸素消去作用などを有するため、前記の含有量において、この様な作用を利用して、美肌効果、美白効果を本発明の皮膚外用剤に付与できる。
本発明の皮膚外用剤は、硫酸化トレハロース及び/又はその塩を必須成分として含有することを特徴とする。かかる硫酸化トレハロースは、トレハロースををピリジンに溶解し、室温にてPyridine Sulfer Trioxide Complex(Pyr・SO3:東京化成)を添加した後、室温数分、60℃1時間反応させた後、反応液を水で希釈し、飽和水酸化バリウム水溶液でpHを中性付近に調整してから減圧乾固し、得られた濃縮物に少量の水を添加し遠心で硫酸バリウムの沈澱を除去し、得られた上清を陽イオン交換カラム〔アンバーライトIRA−120(Na+)(オルガノ)〕で精製することにより製造することが出来るが、既に、林原株式会社より、「トレハロースS」の商品名で化粧料原料として販売されているものが存し、これを購入して利用することも出来る。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定無く適用でき、例えば、化粧料(医薬部外品を含む)、皮膚外用医薬組成物、雑貨などが例示でき、これらの内では化粧料が特に好ましく、中でも、医薬部外品が特に好ましい。これは必須成分である、アスコルビン酸配糖体、ハイドロキノンの配糖体の作用が、明確であり、且つ、緩和なものであるためである。この様に、本発明の皮膚外用剤を医薬部外品として実施する場合に於いては、医薬部外品であること、本発明の皮膚外用剤の必須成分であるアスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体の主たる効果である、美白作用作用を有すること、使用過程に於いて皮膚に異常を感じた場合は直ちに使用を取りやめて医者にかかること等の、種別分類、効能効果、使用上の注意を印刷形態で、製品の何処かに表示しておくことが、正しい使用態様を促せるので好ましい。かかる正しい使用態様を遵守することにより、安全性と、効果とを高めることが出来る。この様な製剤の剤形としては、粘度が10000mPascal・秒以上である高粘剤形、通常エッセンス剤形と言われている剤形であることが好ましい。この様な剤形を取ることにより、有効成分の効果が必要な局所部位に的確に投与でき、且つ、投与範囲を限局することが出来るためである。又、この時pHは皮膚のそれに近い7以下であることが好ましい。
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
ロ
アルブチン 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
表4の成分 3 質量%
エタノール 5 質量%
ロ
アルブチン 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
ロ
アスコルビン酸−2−グルコシド 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
ロ
ハイドロキノンマルトシド 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
キサンタンガム 0.1質量%
ロ
アルブチン 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.2質量%
Claims (3)
- 1)カラギーナン0.5〜2質量%と、2)アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%と、3)硫酸化トレハロース及び/又はその塩0.1〜10質量%とを含有し、粘度が10000mPascal・秒以上であることを特徴とする、エッセンス剤形の皮膚外用剤。
- 前記アスコルビン酸の配糖体が、アスコルビン酸−2−グルコシドであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記ハイドロキノンの配糖体が、ハイドロキノングルコシド(アルブチン)又はハイドロキノンマルトシドであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
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