JP4596463B2 - エッセンス剤形の皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は皮膚外用剤に関し、更に詳細には、エッセンス剤形の化粧料(医薬部外品を含む)に好適な皮膚外用剤に関する。
化粧料などの皮膚外用剤において、粘度が10000mPascal・秒以上と高粘度のエッセンス剤形は、投与すべき部位に的確に広がらずに皮膚外用剤を投与できるため、極めて有用な剤形であると言える。これは、医薬部外品のような、化粧料の中でも、効能・効果がより明瞭である種別においては、より顕著であると言える。かかるエッセンス剤形の皮膚外用剤において、特に大きな課題となることは、経時的な粘度低下であると言える。特に、ハイドロキノンの配糖体、アスコルビン酸の配糖体、硫酸化トレハロース或いは、その塩においては、安定なpH域がカルボキシビニルポリマーの増粘域と異なるため、粘度を安定に維持しつつ、これらの成分の安定性も維持することは非常に困難であった。取り分け、これらの成分の含有量が1質量%以上の高濃度配合の形態では尚更であった。
ハイドロキノンの配糖体とカラギーナンとを皮膚外用剤で併用する技術は、既に存したが(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)、エッセンス系のような、増粘剤のみによって系の粘度が保たれるような系での併用は全く知られていなかった。これは、アスコルビン酸の配糖体が、経時的に増粘剤を減粘させることが知られているためであると考えられる。アスコルビン酸類とカラギーナンとを皮膚外用剤で併用する技術は、既に存したが(例えば、特許文献4、特許文献5を参照)、この場合、安定性を保つためにはカラギーナンのみでは不充分との認識が存し、アクリル系の増粘剤を併用していた。カラギーナンとトレハロースとを組み合わせて皮膚外用剤に含有させる技術は既に知られているが、(例えば、特許文献6、特許文献7を参照)硫酸化トレハロースとカラギーナンを組み合わせる技術は全く知られていなかった。従って、1)カラギーナン0.5〜2質量%と、2)アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%と、3)硫酸化トレハロース及び/又はその塩0.1〜10質量%とを含有する皮膚外用剤は全く知られておらず、この様な系が粘度の長期安定性に優れることも全く知られていなかった。更に副次的効果として、この様な構成を取ることにより、光照射によって生じる色素沈着の予後も極めて良好になることも全く知られていなかった。
通常、エッセンス剤形の皮膚外用剤において、前記粘度を維持する成分としては、アルキル変性されていても良い、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩が使用される。このものは、皮膚外用剤の分野では粘度の経時的安定性が極めて良い成分とされているが、この様な成分を用いても、前記のハイドロキノン配糖体、アスコルビン酸の配糖体、硫酸化トレハロースやその塩を含有するエッセンス剤形においては、その効果は奏されないと言われている。
アルキル変性されていても良い、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩以外の増粘剤としては、皮膚外用剤の分野に於いては、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、ローカストビーンガム、アラビアガム、ポリアクリル酸及び/又はその塩、ポリビニルアルコールなどが知られているが、これらの何れもが、前記成分の共存下、経時的に減粘してしまうと言われている。
特開2002−226355号公報 特開2002−047123号公報 特開2001−342125号公報 特開2004−315421号公報 特開2003−012498号公報 特開平10−279466号公報 特開平10−182408号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、アルブチンなどのハイドロキノンの配糖体、アスコルビン酸−2−グルコシドなどのアスコルビン酸の配糖体、硫酸化トレハロースなどやその塩を高濃度に含有する皮膚外用剤において、粘度安定性を高める手段を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、アルブチンなどのハイドロキノンの配糖体、アスコルビン酸−2−グルコシドなどのアスコルビン酸の配糖体、硫酸化トレハロースなどやその塩を高濃度に含有する皮膚外用剤において、粘度安定性を高める手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)カラギーナン0.5〜2質量%と、2)アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%と、3)硫酸化トレハロース及び/又はその塩0.1〜10質量%とを含有する皮膚外用剤が、その様な特性を備えていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は次に示すとおりである。
(1)1)カラギーナン0.5〜2質量%と、2)アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%と、3)硫酸化トレハロース及び/又はその塩0.1〜10質量%とを含有し、粘度が10000mPascal・秒以上であることを特徴とする、エッセンス剤形の皮膚外用剤。
(2)前記アスコルビン酸の配糖体が、アスコルビン酸−2−グルコシドであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
(3)前記ハイドロキノンの配糖体が、ハイドロキノングルコシド(アルブチン)又はハイドロキノンマルトシドであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤
本発明によれば、アルブチンなどのハイドロキノンの配糖体、アスコルビン酸−2−グルコシドなどのアスコルビン酸の配糖体、硫酸化トレハロースなどやその塩を高濃度に含有する皮膚外用剤において、粘度安定性を高める手段を提供することができる。
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるカラギーナン
本発明の皮膚外用剤はカラギーナンを必須成分として含有することを特徴とする。カラギーナンはツノマタ属などの紅藻類を基源とした多糖類であって、ガラクトースを主たる構成単糖とし、硫酸基を有するものである。カラギーナンは古くより、増粘剤として化粧料で使用されいる。化粧料原料としてのカラギーナンは種々のメーカーから販売されている。例えば、日本バイオコン株式会社の「デルタゲルC80」、「デルタゲルC200」、「デルタゲルS80」、「デルタゲルS200」、日本カラギーナン工業株式会社の「カラギーナン」、大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」等が好ましく例示でき、これらの何れもが使用可能であるが、特に好ましいものは大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」である。これは、このものが安定性向上効果に特に優れるためである。本発明の皮膚外用剤においては、かかる成分は系の粘度を長期間維持する作用を有する。この様な作用を発揮するためには、前記カラギーナンは皮膚外用剤全量に対して0.5〜2質量%、より好ましくは0.8〜1.5質量%含有させることが好ましい。これは、適正な粘度を発現させるためと、前記の安定化作用を具現化させるためである。又、前記必須成分であるハイドロキノン類の安定性を維持するためでもある。
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるアスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの誘導体及びその塩
本発明の皮膚外用剤は、必須成分として、アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%、より好ましくは2〜5質量%含有することを特徴とする。これら配糖体の糖残基としては、例えば、グルコース残基、アラビノース残基、ガラクトース残基、ラムノース残基、マルトース残基などが好ましく例示でき、中でもグルコース残基、マルトース残基が特に好ましい。好ましい具体的な化合物例を例示すれば、ハイドロキノングルコシド(アルブチン)、ハイドロキノンマルトシド、アスコルビン酸−2−グルコシド及びこれらの塩から選択されるものが例示できる。かかる塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば特段の限定はされないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。かかる成分は、メラニン産生抑制作用、活性酸素消去作用などを有するため、前記の含有量において、この様な作用を利用して、美肌効果、美白効果を本発明の皮膚外用剤に付与できる。
(3)本発明の皮膚外用剤の必須成分である硫酸化トレハロース
本発明の皮膚外用剤は、硫酸化トレハロース及び/又はその塩を必須成分として含有することを特徴とする。かかる硫酸化トレハロースは、トレハロースををピリジンに溶解し、室温にてPyridine Sulfer Trioxide Complex(Pyr・SO3:東京化成)を添加した後、室温数分、60℃1時間反応させた後、反応液を水で希釈し、飽和水酸化バリウム水溶液でpHを中性付近に調整してから減圧乾固し、得られた濃縮物に少量の水を添加し遠心で硫酸バリウムの沈澱を除去し、得られた上清を陽イオン交換カラム〔アンバーライトIRA−120(Na+)(オルガノ)〕で精製することにより製造することが出来るが、既に、林原株式会社より、「トレハロースS」の商品名で化粧料原料として販売されているものが存し、これを購入して利用することも出来る。
本発明の皮膚外用剤においては、かかる硫酸化トレハロース及び/又はその塩は、皮膚保水性を高めたり、皮膚バリア機能を向上させたり、炎症因子を抑制し、炎症を抑える作用を発現する。本発明の皮膚外用剤において、かかる硫酸化トレハロース及びその塩は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。この様な作用を明瞭に発現させるためには、前記硫酸化トレハロース及び/又はその塩は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、1〜5質量%、より好ましくは2〜4質量%含有することが好ましい。
(4)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定無く適用でき、例えば、化粧料(医薬部外品を含む)、皮膚外用医薬組成物、雑貨などが例示でき、これらの内では化粧料が特に好ましく、中でも、医薬部外品が特に好ましい。これは必須成分である、アスコルビン酸配糖体、ハイドロキノンの配糖体の作用が、明確であり、且つ、緩和なものであるためである。この様に、本発明の皮膚外用剤を医薬部外品として実施する場合に於いては、医薬部外品であること、本発明の皮膚外用剤の必須成分であるアスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体の主たる効果である、美白作用作用を有すること、使用過程に於いて皮膚に異常を感じた場合は直ちに使用を取りやめて医者にかかること等の、種別分類、効能効果、使用上の注意を印刷形態で、製品の何処かに表示しておくことが、正しい使用態様を促せるので好ましい。かかる正しい使用態様を遵守することにより、安全性と、効果とを高めることが出来る。この様な製剤の剤形としては、粘度が10000mPascal・秒以上である高粘剤形、通常エッセンス剤形と言われている剤形であることが好ましい。この様な剤形を取ることにより、有効成分の効果が必要な局所部位に的確に投与でき、且つ、投与範囲を限局することが出来るためである。又、この時pHは皮膚のそれに近い7以下であることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤においては、前記の必須成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意の製剤成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。これらの内、特に好ましいものは、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−オクタンジオールから選択される1種乃至は2種以上である。これらの多価アルコールは抗菌性を有するため、これらを含有することにより、パラベンなど時として一過性の刺激発現の原因となる成分の含有量を低下させることが出来る。かかる成分の好ましい含有量は、1〜10質量%であり、より好ましくは2〜5質量%である。かかる質量比で含有し、パラベン類を配合しない形態が特に好ましい形態である。又、本発明の皮膚外用剤では、カラギーナン以外の増粘剤、例えば、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマーの塩やキサンタンガムなども含有することが出来るが、これらを含有することにより、カラギーナンの好ましい特性が損なわれる場合が存するため、増粘剤としては、カラギーナンのみを含有する形態が特に好ましい。本発明の皮膚外用剤は、かかる任意成分、必須成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料(医薬部外品)を作成した。即ち、イ、ロの成分をそれぞれ80℃に加熱し、良く混合した後、攪拌下、ロに徐々にイを加え、しかる後、攪拌冷却し、エッセンス形態(粘度:32000mPascal・秒;B型粘度計4号ローター、20℃、pH6.45)の化粧料1を得た。このものの、カラギーナンを、アラビアガムに置換した比較例1(粘度:25500mPascal・秒、pH6.35)、20%カルボキシビニルポリマー(添加後10%水酸化カリウム水溶液1mlを加え中和)に置換した比較例2(粘度24500mPascal・秒、pH8.5)、キサンタンガムに置換した比較例3(粘度20000mPascal・秒。pH6.35)も同様に作成した。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%

アルブチン 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
上記の如くに製造した、化粧料1、比較例1〜3を5℃、20℃、40℃で1ヶ月間の保存試験を行った。保存試験終了後サンプルを20℃に恒量にし、粘度を測定した結果を表1に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は安定性に優れることが判る。
Figure 0004596463
上記の如くに製造した、化粧料1、比較例1〜3、化粧料1のアルブチンを水に置換した比較例4、硫酸化トレハロースを水に置換した比較例5を用いて、日焼けモデルによる、日焼けの影響からの回復実験を行った。即ち、3名のパネラーの背部に2cm×4cmの部位を7部位設け、この部位にMED(最少紅斑量)の2.5倍の紫外線を照射した。照射後5分にサンプルを0.04ml塗布した。コントロールの1部位にはなにも塗布しなかった。照射後24時間に色差計で非照射部位との色差を計測し、紅斑の程度を確認した。その後、部位に検体を1日1回30日連続塗布し、照射後32日に再び色差を計測し、色素沈着の程度を計測した。結果を表2、表3に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は、速やかに炎症を消失させ、その後に起こる色素沈着を抑制する作用に優れることが判る。
Figure 0004596463
Figure 0004596463
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料2〜5を製造し、保存試験を行った。結果を表4に示す。これより、いずれのサンプルも優れた安定性を有していることが判る。尚、pHは化粧料2が6.43、化粧料3が6.31、化粧料4が6.38、化粧料5が6.47であった。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
表4の成分 3 質量%
エタノール 5 質量%

アルブチン 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
Figure 0004596463
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料6を製造し、保存試験を行った。結果は、保存前の粘度が26500mPascal・秒であり、1ヶ月保存後が、5℃(24000mPascal・秒)、20℃(22500mPascal・秒)、40℃(20500mPascal・秒)であり、同様に本発明の皮膚外用剤の安定性が確認された。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%

アスコルビン酸−2−グルコシド 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料7を製造し、保存試験を行った。結果は、保存前の粘度が28500mPascal・秒であり、1ヶ月保存後が、5℃(26500mPascal・秒)、20℃(27000mPascal・秒)、40℃(23500mPascal・秒)であり、同様に本発明の皮膚外用剤の安定性が確認された。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%

ハイドロキノンマルトシド 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.3質量%
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料7を製造し、保存試験を行った。結果は、保存前の粘度が26000mPascal・秒であり、1ヶ月保存後が、5℃(21500mPascal・秒)、20℃(18500mPascal・秒)、40℃(15500mPascal・秒)であり、同様に本発明の皮膚外用剤の安定性が確認された。増粘剤としてはカラギーナンのみを用いる方が好ましいことが判った。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
キサンタンガム 0.1質量%

アルブチン 3 質量%
硫酸化トレハロースナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 76.2質量%
本発明は、安定な化粧料に応用できる。

Claims (3)

  1. 1)カラギーナン0.5〜2質量%と、2)アスコルビン酸の配糖体、ハイドロキノンの配糖体及びその塩から選択される1種乃至は2種以上を1〜10質量%と、3)硫酸化トレハロース及び/又はその塩0.1〜10質量%とを含有し、粘度が10000mPascal・秒以上であることを特徴とする、エッセンス剤形の皮膚外用剤。
  2. 前記アスコルビン酸の配糖体が、アスコルビン酸−2−グルコシドであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 前記ハイドロキノンの配糖体が、ハイドロキノングルコシド(アルブチン)又はハイドロキノンマルトシドであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
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