JP5165860B2 - 4−アルキルレゾルシノールを含有する皮膚外用剤 - Google Patents
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ダイマー酸のジエステル0.1〜2質量%とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。(2)前記4−アルキルレゾルシノールが、4−n−ブチルレゾルシノールであることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)前記ダイマー酸のジエステルが、水添ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、水添ダイマージリノール酸(イソステアリル/フィトステリル)及び水添ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は4−アルキルレゾルシノール及び/又はその塩を含有することを特徴とする。4−アルキルレゾルシノールにおけるアルキル基は、炭素数3〜10のアルキル基が好ましく、この中でも炭素数3〜6のアルキル基が好ましい。具体的には、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基などが例示できる。本発明の皮膚外用剤においては、特に4−n−ブチルレゾルシノールが好ましく用いられる。4−n−ブチルレゾルシノールなどの4−アルキルレゾルシノールは、公知の物質であり、常法に従って製造することができ、例えば、Lille, J.; Bitter, L. A.; Peiner, V. Trudy-Nauchono-Issledovatel' skii Institut Slantsev (1969), No.18, 127-34に記載された方法に従って製造することができる。すなわち、4−n−ブチルレゾルシノールの製造方法としては、レゾルシンとブタン酸を塩化亜鉛の存在下縮合し、亜鉛アマルガム/塩酸で還元する方法や、レゾルシンとn−ブチルアルコールとを200〜400℃で縮合させる方法が例示できる。ここで、n−ブチルアルコールをn−ヘキシルアルコールやシクロヘキシルアルコールなどの他のアルコールに置換することにより他の4−アルキルレゾルシノールを合成することが可能である。4−n−ヘキシルレゾルシノールは、アルドリッチ社より市販されており、それを購入して使用することも可能である。
本発明の皮膚外用剤中における4−アルキルレゾルシノール等の含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で、0.05〜5質量%であり、0.1〜0.5質量%であることがより好ましい。これは、少なすぎると本発明の効果を発揮できない場合があり、多すぎても効果が頭打ちになる場合があるからである。
本発明の皮膚外用剤は、ダイマー酸のジエステルを必須成分として含有することを特徴とする。ダイマー酸のジエステルは、常法に従ってダイマー酸をエステル化することにより得ることができる。ここで、ダイマー酸とは、不飽和脂肪酸の分子間重合反応によって得られる脂肪族二塩基酸である。本発明のダイマー酸ジエステルを構成するダイマー酸は炭素数18の不飽和脂肪酸のダイマー(二量体)である炭素数36の脂肪族二塩基酸であることが好ましい。また、ダイマー酸は分子内に環状構造を有しているもの及びそれぞれの脂肪酸の炭素が1点で結合しているものの何れであってもよく、二種以上の混合物であってもよい。
ダイマー酸の工業的な製造方法は、ほぼ標準化されているため、このような方法に従って得ることができる。重合生成物は、副生成物であるモノマー酸やトリマー酸が含まれているが、これらが含まれている状態で用いてもよいし、薄膜蒸留等によってダイマー酸の精製度を高めて用いてもよい。ダイマー酸を構成する不飽和脂肪酸は皮膚外用剤に安全に用いることができるものであれば特に制限されないが、炭素数18の不飽和脂肪酸であることが好ましく、特に大豆等の植物から得られるオレイン酸、リノール酸が好ましい。また、ダイマー酸は市販されており、例えばダイマージリノール酸の市販品としてツノダイム(筑紫食品工業株式会社製)などがある。このような市販品は、ダイマー酸を70〜100質量%程度含んでいるため、このような市販品をそのままで、又はさらに薄膜蒸留等によってダイマー酸の含有割合を高めて、エステルとし、用いることができる。
また、ダイマー酸が不飽和結合を有している場合には、この一部又は全部に水素を添加し、部分的又は完全に飽和結合とした、ダイマー酸の水素添加物をジエステルに誘導することもできる。本発明においては、このようなダイマー酸の水素添加物(水添ダイマー酸)もダイマー酸の概念に含める。
D−DA7」(LUSPLAN DD−DA7;日本精化株式会社製)等が好ましく挙げられる。本発明の皮膚外用剤において、ダイマー酸のジエステルは、前記4−アルキルレゾルシノールの皮膚上での貯留性を向上せしめる作用を発揮する。
本発明の皮膚外用剤中におけるダイマー酸のジエステルの含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で、0.1〜2質量%含有する。これは、少なすぎると本発明の効果を発揮できない場合があり、多すぎても効果が頭打ちになり、一方で使用感などを損なう場合が存するからである。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。4−アルキルレゾルシノール及び/又はその塩とダイマー酸のジエステルとの含有比率は特に制限されないが、通常1:10〜10:1であることが好ましい。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定なく適用することができ、例えば、化粧料(医薬部外品を含む)、皮膚外用医薬組成物、皮膚外用雑貨などが好適に例示でき、中でも化粧料が特に好ましい。なお、4−n−ブチルレゾルシノールなどを用いる場合には、化粧料の中でも医薬部外品に適用することがより望ましい。
また、皮膚外用剤の剤形は特に制限されず、例えば、可溶化ローション剤形、増粘エッセンス剤形、乳化剤形等とすることができる。化粧料として用いる場合は、ローション、乳液、エッセンス、クリーム、パック料等とすることができる。本発明の皮膚外用剤は、4−アルキルレゾルシノール等が有している種々の作用に応じて、特定の皮膚の疾患や症状の治療、予防、改善の目的で用いることができ、例えば、抗炎症用、メラニン生成抑制用、抗菌用、ニキビケア用、抗酸化用、美白用の皮膚外用剤、色素沈着の予防・改善用の化粧料(医薬部外品を含む)などとすることが好ましい。具体的には、サンケアローション、サンケアミルク等の化粧料、紫外線防護のための基礎化粧料、アンダーメークアップ、コントロールカラー、ファンデーションとすることが好ましい。
ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等が挙げられる。
抗菌剤としては、例えば、フェノキシエタノール等が挙げられる。
(A)
ベヘニルアルコール 1
ステアリルステアレート 1
グリセリルトリイソステアレート 10
ジメチコン 5
ソルビタンセスキステアレート 1
「プランドゥール−H(Plandool-H)」* 0.5
POE(25)ステアリン酸エステル 2
イソステアリン酸 3
「エルデュウPS−203」** 0.1
(B)
カルボキシビニルポリマー 0.3
ツボクサエキス(INDENA社製、イタリア) 0.1
1,3−ブタンジオール 8
1,2−ペンタンジオール 2
PEG400 2
4−n−ブチルレゾルシノール 0.3
水 50
(C)
水 13.5
水酸化カリウム 0.2
計 100
*水添ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル);日本精化社製
**N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル);味の素株式会社製
実施例1及び比較例1の乳液について、皮膚への貯留性の比較を行った。即ち、前腕内側部に2cm×4cmの部位を3つ作成し、1つには実施例1を、1つには比較例1を、残る1つには滅菌蒸留水(コントロール)を30μlずつガラス棒を用いて一様に塗布した。そのままの状態で2時間被験者に30℃の恒温室に入ってもらった。その後被験者を20℃の恒温室にうつし、部位を滅菌蒸留水を含浸させた滅菌ガーゼで拭き取り、これをサブロー培地を充填したシャーレに移し、これにスタンプし、37℃で72時間保温し、できたコロニー数をカウントすることにより、皮膚の真菌の増殖を観察した。結果を表1に示す。
Claims (3)
- 1)4−アルキルレゾルシノール及び/又はその塩0.05〜5質量%と、2)ダイマー酸のジエステル0.1〜2質量%とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- 前記4−アルキルレゾルシノールが、4−n−ブチルレゾルシノールであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記ダイマー酸のジエステルが、水添ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、水添ダイマージリノール酸(イソステアリル/フィトステリル)及び水添ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
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