JP4590716B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式を応用した複写機やプリンター、あるいはファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に感光体ドラム等からなる像担持体の長寿命化を可能とした画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィス等において処理されるドキュメントは急速にカラー化が進み、これらのドキュメントを扱う複写機・プリンター・ファクシミリ等の画像形成装置も急速にカラー化されてきている。そして、現在これらのカラー機器は、オフィス等における事務処理の高品位化および迅速化に伴って、一層高画質化および高速化されてきている。かかる要求に応え得るカラー機器としては、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成部をライン上に配列し、各画像形成部で形成された色の異なる画像を、中間転写ベルト上又は用紙搬送ベルトにより搬送される記録媒体上に多重に転写し、カラー画像の形成を行なういわゆるタンデム型のカラー画像形成装置が種々提案されており、実際に商品化されている。
【0003】
従来、この種のタンデム型のカラー画像形成装置としては、例えば、次に示すようなものがある。このタンデム型のカラー画像形成装置は、図12に示すように、イエロー(Y)色の画像を形成するイエロー色画像形成部100Yと、マゼンタ(M)色の画像を形成するマゼンタ色画像形成部100Mと、シアン(C)色の画像を形成するシアン色画像形成部100Cと、黒(K)色の画像を形成する黒色画像形成部100Kとの4つの画像形成部を備えている。
【0004】
これら4つの画像形成部100Y、100M、100C、100Kは、互いに一定の間隔をおいて水平に配置されている。また、上記黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各画像形成部100Y、100M、100C、100Kの下部には、当該各画像形成部100Y、100M、100C、100Kで順次形成されたトナー像を、互いに重ね合わせた状態で転写する中間転写ベルト101が、矢印方向に沿って回転可能に配置されている。
【0005】
上記黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各画像形成部100Y、100M、100C、100Kは、すべて同様に構成されており、これら4つの画像形成部100Y、100M、100C、100Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色のトナー像が順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成部100Y、100M、100C、100Kは、感光体ドラム102を備えており、この感光体ドラム102の表面は、一次帯電用の帯電ロール103によって一様に帯電された後、像書き込み装置104によって像形成用のレーザ光が画像情報に応じて走査露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム102の表面に形成された静電潜像は、各画像形成部の現像器105によってそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色のトナー像により現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、転写帯電器106によって中間転写ベルト101上に互いに重ね合わせた状態で転写される。上記中間転写ベルト101上に多重に転写されたイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の各色のトナー像は、記録媒体107上に一括して転写された後、図示しない定着装置によって定着処理を受け、カラー画像の形成が行なわれる。
【0006】
なお、図12中、108は感光体ドラム102の表面を清掃するクリーニング装置を示している。
【0007】
ところで、このように構成されるタンデム型のカラー画像形成装置は、複数個の画像形成部100Y、100M、100C、100Kによって順次形成されたトナー像を、中間転写ベルト101上に多重に転写する方式であるため、大幅に高速化が可能であるが、4色すべてを使用しない画像、特に白黒の画像が記録される場合でも、すべての色の画像形成部100Y、100M、100C、100Kが作動されるため、使用されなかった色の感光体ドラム102の寿命を不本位に早めてしまうという問題点を有していた。
【0008】
さらに説明すると、上記タンデム型のカラー画像形成装置においては、図13に示すように、感光体ドラム102の表面を所定の電位に均一に帯電するため、帯電ロール103に交流電圧が重畳された直流電圧を印加するように構成されている。しかし、上記帯電ロール103に交流電圧が重畳された直流電圧を印加すると、交流電圧の重畳により帯電ロール103と感光体ドラム102との間に生じる微細な振動によって、図11に示すように、感光体ドラム102表面の磨耗が促進されることが知られている。従って、上記タンデム型のカラー画像形成装置は、4色すべてを使用しない画像、特に白黒の画像が記録される場合でも、すべての色の画像形成部100Y、100M、100C、100Kが作動されるため、使用されなかった色の感光体ドラム102の寿命を不本位に早めてしまうという問題点を有していた。
【0009】
そこで、タンデム方式のカラー画像形成装置において、単色と多色とで画像形成の切り替えを行うことにより、感光体ドラムのライフ向上を図る技術としては、例えば、▲1▼特開平10−186774号公報に開示されたものや、▲2▼特開平3−288273号公報、特開平6−258914号公報、特開平10−142932号公報、特開平9−292753号公報及び特開平10−31964号公報などに開示されたものが、既に提案されている。
【0010】
上記特開平10−186774号公報に係るカラー画像形成装置は、走行に伴って記録媒体を搬送するエンドレスの搬送ベルトと、該搬送ベルトと対向させて配設され、それぞれ退避位置と画像形成位置とを採り、画像形成位置に置かれたときに感光体ドラムにトナー像を形成する複数の画像形成部と、前記搬送ベルトを挟んで、前記各感光体ドラムと対向させて配設された転写手段と、前記各画像形成部を退避位置と画像形成位置とに選択的に置く画像形成部移動手段とを有するように構成したものである。
【0011】
また、上記特開平3−288273号公報に係る画像形成装置は、それぞれ異なる色の画像を形成する複数の画像形成ステーションとこれら画像形成ステーションへ転写材を搬送する転写材搬送手段とを有する画像形成装置において、前記複数の画像形成ステーションのうち形成した画像を前記転写材に最初に又は最後に転写する画像形成ステーションを指定色の画像形成ステーションとし、該指定色の単色画像形成時には前記転写材搬送手段を画像形成に関与しない残りの画像形成ステーションの像担持体から離間させるように構成したものである。
【0012】
さらに、上記特開平6−258914号公報に係る画像形成装置は、カラー画像形成と単色画像形成が可能な画像形成装置であって、順次配設される複数の像担持体にそれぞれ対応して設けられ、その各像担持体上にそれぞれ異なる色の画像を形成する複数の画像形成手段と、前記各像担持体に中途部が対向するように張設され、前記各像担持体に対して順次転写材を搬送する転写材搬送ベルトを有する搬送手段と、前記各像担持体にそれぞれ対応して設けられ、前記転写材搬送ベルトにより搬送される転写材に対して前記各像担持体上に形成される画像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、カラー画像形成時においてはそのカラー画像に対応した色の画像形成を行なう画像形成手段に対応した像担持体に接触し、単色画像形成時においてはその単色画像に対応した色の画像形成のみを行なう画像形成手段に対応した像担持体にのみ接触するように、前記転写材搬送ベルトをベルトの形状は変化させずに変位させる手段と、を具備するように構成したものである。
【0013】
また更に、上記特開平10−142932号公報に係る電子写真装置は、感光体を含む互いに色の異なる画像形成部を、複数個直列に併設し、搬送ベルトで搬送される転写紙上に順次トナー像を転写して、フルカラー像を形成する電子写真装置であって、フルカラー像形成時の色ずれを検知及び補正するために、前記搬送ベルトに色ずれ検出用のトナー像マークを形成する方式の電子写真装置において、フルカラー像を形成する場合は、複数の画像形成部全体にまたがる搬送ベルトを吸着させてトナー色の転写を行い、黒単色の画像を形成する場合は、搬送ベルトを退避させ、搬送ベルトとは別の転写器により画像の転写を行うことを特徴とするものであり、黒単色の画像形成時には、黒の画像形成部のみが動作し、他の色の画像形成部は停止する構成をも含んでいる。
【0014】
又、上記特開平9−292753号公報に係る画像形成装置は、複数色の画像形成ステーションを並列して配設するとともに各画像形成ステーションを通過して移動する搬送ベルトを配設した画像形成装置において、いずれかの端に位置する特定色の画像形成ステーションの転写位置にほぼ接するようにローラを配設し、このローラに搬送ベルトを巻付けるとともにこのローラの軸芯を支点として搬送ベルトを変位させてその他の画像形成ステーションの転写位置に対して搬送ベルトを離間させる手段を設けるように構成したものである。
【0015】
さらに、上記特開平10−319664号公報に係る画像形成装置は、画像形成モードとしてカラー画像を形成するカラーモードと単色画像を形成する単色モードとが選択可能な画像形成装置において、それぞれが像担持体を備えた複数の画像形成ステーションと、前記画像形成ステーションへ記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、カラー画像形成時には前記記録媒体搬送手段を前記全ての画像形成ステーションの像担持体に接触させ、単色画像形成時には前記記録媒体搬送手段を画像形成に関与しない画像形成ステーションの像担持体から離間させる接離手段と、前記記録媒体搬送手段の上流に位置する記録媒体送り出し手段と、前記記録媒体送り出し手段と前記記録媒体手段との間に配置され、選択された画像形成モードに応じて前記接離手段による前記記録媒体搬送手段の位置の切り替えが行われたとき、その位置の切り替えに連動して位置を切り替える記録媒体案内手段とを備えるように構成したものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記▲1▼の特開平10−186774号公報に係るカラー画像形成装置の場合には、感光体ドラムを含む各画像形成部を、退避位置と画像形成位置とに選択的に置く画像形成部移動手段を有するように構成したものであり、▲2▼の特開平3−288273号公報、特開平6−258914号公報、特開平10−142932号公報、特開平9−292753号公報及び特開平10−31964号公報に係る画像形成装置の場合には、転写材搬送手段等を画像形成に関与しない残りの画像形成ステーションの像担持体に対して、圧接・退避可能に構成したものである。
【0017】
したがって、上記提案に係る画像形成装置の場合には、画像形成部又は転写材搬送手段等を移動させるため、これらの画像形成部又は転写材搬送手段等を退避させるための場所を確保する必要があるとともに、ギアやカム等からなる駆動手段が必要となり、装置の大型化とコストアップを招くという問題点があった。また、上記提案に係る画像形成装置の場合には、画像形成部と転写材搬送手段等が圧接・退避を繰り返すため、画像形成部と転写材搬送手段等が接触する部分である転写部の接触状態が不安定となり、転写条件の設定が難しくなるという問題点をも有していた。さらに、上記提案に係る画像形成装置の場合には、画像形成部と転写材搬送手段等が圧接・退避を繰り返すため、複数の画像形成部で形成されたトナー像を、転写材搬送手段等で搬送される転写材上に転写する際に、各色のトナー像の位置ずれが生じやすく、高画質の画像を形成するのが困難となるという問題点を有していた。
【0018】
そこで、かかる問題点を解決し、装置の大型化やコストアップを招くことなく、しかも転写条件の設定が難しくなったり、各色のトナー像の位置ずれが生じやすくなるのを防止しつつ、感光体ドラムのライフ向上を可能とし得る技術としては、例えば、▲3▼特開平8−190252号公報、特開平8−137204号公報に開示されたものや、▲4▼特開平10−186809号公報等に開示されたものが、既に提案されている。
【0019】
上記特開平8−190252号公報に係る画像形成装置は、表面に画像形成領域と非画像形成領域が形成され得る像担持体と、前記像担持体の表面に帯電電圧を印加自在な帯電手段と、前記像担持体の表面を露光自在な露光手段と、前記露光手段が前記画像形成領域に対応している際に前記露光手段を像露光制御し、前記像露光制御の後に前記露光手段を除電露光制御する露光制御部と、前記像担持体の画像形成領域に露光形成された静電潜像を静電トナー像として形成し、前記静電トナー像を所定の転写材に転写し得るトナー像形成転写手段と、前記帯電手段が前記画像形成領域に対応している際に直流電流と交流電流を重畳した帯電電圧を該帯電手段に供給し、前記帯電手段が前記非画像形成領域に対応している際に少なくとも交流電流による帯電電流の供給を停止する電圧供給手段と、を備えるように構成したものである。
【0020】
また、上記特開平8−137204号公報に係る画像形成装置は、感光体と、電源装置から電圧を印加されて該感光体表面を帯電させる回転型接触帯電装置と、前記帯電装置による感光体帯電域に像露光されて形成される静電潜像を現像して可視トナー像とする現像装置とが含まれ、前記回転型接触帯電装置は、前記可視トナー像が転写材に転写された後、該感光体表面に残留するトナーを攪乱して非パターン化するとともに該感光体表面を帯電させ、前記現像装置は、前記転写後、前記感光体上に残留するトナーを回収すると同時に静電潜像を現像する画像形成装置において、前記帯電装置に電圧を印加する電源装置は、該帯電装置が少なくとも前記感光体の画像形成領域に対応する期間は、直流成分に振動成分を加えた振動電圧を印加死、該感光体の非画像形成領域に対応する期間については、そのうち少なくとも所定の期間、直流成分のみの直流電圧を印加するように構成したものである。
【0021】
さらに、上記特開平10−186809号公報に係る画像形成装置は、移動可能な被帯電面を有する像担持体と、前記像担持体に接触して、所定の電圧を印加されることにより、前記像担持体を帯電する帯電部材と、帯電された前記像担持体に露光し、潜像を形成する露光手段と、潜像を現像剤によって可視化する現像部材と、前記像担持体に接触して、可視化された像を転写体に転写する転写手段、とを備えた画像形成装置において、前記帯電部材に直流電圧を印加する直流電源と、直流電圧に交流電圧を重畳させた交流重畳電源と、該直流電源又は交流重畳電源を選択的に手動により切換可能な切換手段とを有するように構成したものである。
【0022】
しかしながら、上記▲3▼の特開平8−190252号公報及び特開平8−137204号公報に開示された技術の場合には、非画像部で交流電流による帯電電流の供給を単にオフするように構成したものであり、又、特開平10−186809号公報等に開示された技術の場合には、手動にて直流電源又は交流重畳電源を選択的に切り換えるように構成したものである。
【0023】
ところで、感光体ドラムの表面を帯電する際に、同じ帯電ロールを用いていても、図14に示すように、当該感光体ドラムの同一の表面電位(−700V)を得るために必要な、交流電圧を重畳した直流電圧を印加するときの直流電圧の印加電圧(−730V)と、直流電圧のみを印加するときの印加電圧(−1400V程度)とは、異なるのが普通である。
【0024】
従って、非画像部において単に交流電圧を重畳した直流電圧を印加するときの交流電圧をオフしただけでは、感光体ドラムの表面を所定の表面電位に帯電するのに最適な直流電圧の値とならず、感光体ドラムの表面電位は、図14に示すように、所定の表面電位よりも大幅に低くなってしまう。そのため、図15に示すように、感光体ドラムの表面電位と現像バイアス電位との差で決まるクリーニング電位VCLN が、バックグラウンドのかぶりやBCOと呼ばれるキャリアの付着を防止する所定の範囲から外れ、図16に示すように、バックグラウンドのかぶりやBCOと呼ばれるキャリアの付着といった画質欠陥が発生するという新たな問題点を有していた。なお、上記の例示したバイアスの場合には、バイアス現像となる(図14参照)。
【0025】
かかるバックグラウンドのかぶりやBCOと呼ばれるキャリアの付着といった画質欠陥が発生するのを防止するためには、キャリアを使用しない一成分現像方式の採用や、通常使用する現像バイアスを通常より500V程度低く設定することが可能な他の現像技術を採用する必要があり、現像方式及び現像バイアス等からなる現像システムを、新たに設計し直さなければならないという別の問題点が生じる。
【0026】
そこで、本出願人は、上記従来技術の問題点を解決し、感光体ドラムのライフ向上等を目的として、画像露光前後の非画像領域における感光体ドラムの帯電量を低下させるように構成した画像形成装置について、既に提案している(特願2000−66188号)。
【0027】
しかし、上記特願2000−66188号に係る画像形成装置においては、感光体ドラム上に形成されたトナー像を、用紙等の転写媒体や、中間転写ベルト等中間転写体上に転写する転写手段に印加する転写電圧に関しては、何ら考慮されていない。
【0028】
そのため、上記感光体ドラムの画像領域前では、図19に示すように、転写手段に転写電圧を印加せず、画像形成時のみ転写電圧を印加すると、当該感光体ドラムの帯電極性と逆極性の転写電流の影響により、転写電流の影響を受けていない画像領域の感光体ドラムのはじめの略1回転の部分が帯電量が高く、それ以降の転写電流の影響を受けている部分の帯電量が相対的に低くなり、感光体ドラムの帯電量が変化する前後で、画像の濃淡(ゴースト)が発生してしまうという問題点を有していることがわかった。
【0029】
また、画像領域前から転写手段に転写電圧を印加するように構成した場合には、図20に示すように、当該転写手段に画像形成時と同じ転写電圧を印加してしまうと、画像領域の感光体ドラムのはじめの1回転の間は、所謂”サイクル1−2”と呼ばれる感光体ドラムの帯電特性の変動により、感光体ドラムの帯電量が所望の値より低くなり、やはり、結果として画像の濃淡(ゴースト)が発生してしまうという問題点を有していることがわかった。
【0030】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、装置の大型化やコストアップを招くことなく、しかも転写条件の設定が難しくなったり、各色のトナー像の位置ずれが生じやすくなるのを防止しつつ、感光体ドラムのライフ向上が可能なことは勿論のこと、バックグラウンドのかぶりやBCOと呼ばれるキャリアの付着といった画質欠陥が発生するのを確実に防止可能な画像形成装置を提供することにある。
【0031】
また、この発明の他の目的とするところは、感光体ドラムのライフ向上を可能とした画像形成装置において、転写手段に転写電圧を印加することに起因する画像の濃淡(ゴースト)が発生するのを防止可能な画像形成装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、像担持体と、前記像担持体を帯電させるため当該像担持体の表面に接触する帯電ロールからなる帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面に画像露光を施して静電潜像を形成するための露光手段と、前記静電潜像を可視化するための現像手段と、前記可視化された像を転写するための転写手段を備えた画像形成装置において、前記帯電手段に印加される帯電バイアス電圧は、帯電開始から画像形成開始までの期間、画像形成時よりも前記像担持体の帯電量を低下させるように直流成分に交流成分のすべて又は一部を除去した交流電圧を重畳して印加するように設定された第1の帯電バイアス電圧と、画像形成開始から画像形成終了までの直流成分に交流成分を重畳した画像形成バイアス電圧とに切り替えられるとともに、前記転写手段に印加される直流成分のみからなる転写バイアス電圧は、前記帯電手段への第1の帯電バイアス電圧の印加に同期して、画像形成時の転写電圧よりも直流成分が低い転写バイアス電圧と、画像形成開始から画像形成終了までの画像形成時の転写バイアス電圧とに切り替えられるように構成したものである。
【0046】
また、請求項2に記載された発明は、前記転写手段に印加する転写電圧が、帯電開始から画像形成開始までの像担持体の帯電量を画像形成時の像担持体の帯電量に対して低下した割合に応じて、画像形成時の転写電圧より低くなるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0065】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラープリンターを示すものである。また、図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機を示すものである。
【0066】
図2及び図3において、1はタンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機の本体を示すものであり、デジタルカラー複写機の場合には、図3に示すように、本体1の上部に、原稿2を一枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)3と、当該自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取る原稿読取装置4が配設されている。この原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
【0067】
上記原稿読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとしてIPS(Image Processing System)12に送られ、このIPS12では、原稿2の反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。また、IPS12は、パーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行なうようになっている。
【0068】
そして、上記の如くIPS12で所定の画像処理が施された画像データは、同じくIPS12によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8bit)の4色の原稿再現色材階調データに変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS(Raster Output Scanner)14に送られ、この画像露光装置としてのROS14では、所定の色の原稿再現色材階調データに応じてレーザ光による画像露光が行なわれる。
【0069】
ところで、上記タンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機本体1の内部には、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
【0070】
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、所定の速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面と一様に帯電する帯電手段としての一次帯電用の帯電ロール16と、当該感光体ドラム15の表面に所定の色に対応した画像を露光して静電潜像を形成する露光手段としてのROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像する現像手段としての現像器17と、感光体ドラム15上に形成されたトナー像を転写する転写手段としての転写ロール26と、感光体ドラム15の表面を清掃するクリーニング装置18とから構成されている。
【0071】
上記ROS14は、図2及び図3に示すように、4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通に構成されており、図示しない4つの半導体レーザを各色の原稿再現色材階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザからレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを階調データに応じて出射するように構成されている。なお、上記ROS14は、複数の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13K毎に個別に構成して勿論よい。上記半導体レーザから出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しないf−θレンズを介して回転多面鏡19に照射され、この回転多面鏡19によって偏向走査される。上記回転多面鏡19によって偏向走査されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しない複数枚の反射ミラーを介して感光体ドラム15上に、斜め下方から走査露光される。
【0072】
上記IPS12からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通に共通して設けられたROS14に、各色の画像データが順次出力され、このROS14から画像データに応じて出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、対応する感光体ドラム15の表面に走査露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、現像器17によって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0073】
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの上方にわたって配置された中間転写ベルト25上に、一次転写ロール26によって多重に転写される。この中間転写ベルト25は、ドライブロール27と、バックアップロール28と、テンションロール24との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。上記中間転写ベルト25としては、例えば、可撓性を有するポリイミド等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、この帯状に形成された合成樹脂フィルムの両端を溶着等の手段によって接続することにより、無端ベルト状に形成したものが用いられる。
【0074】
上記中間転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、バックアップロール28に圧接する二次転写ロール29によって、圧接力及び静電気力で記録媒体としての記録用紙30上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された記録用紙30は、上方に位置する定着器31へと搬送される。上記二次転写ロール29は、バックアップロール28の側方に位置しており、下方から上方に向けて搬送される記録用紙30上に、各色のトナー像を二次転写するようになっている。そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙30は、定着器31によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール32によって本体1の上部に設けられた排出トレイ33上に排出される。
【0075】
上記記録用紙30は、図2及び図3に示すように、給紙カセット34から所定のサイズのものが、給紙ロール35及び用紙分離搬送用のロール対36により用紙搬送路37を介して、レジストロール38まで一旦搬送され、停止される。上記給紙カセット34から供給された記録用紙30は、所定のタイミングで回転するレジストロール38によって中間転写ベルト25の二次転写位置へ送出される。
【0076】
なお、上記デジタルカラープリンター及び複写機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合には、片面に画像が定着された記録用紙30を、排出ロール32によって排出トレイ33上にそのまま排出せずに、図示しない切替ゲートによって搬送方向を切り替え、用紙搬送用のロール対39を介して両面用搬送ユニット40へと搬送する。そして、この両面用搬送ユニット40では、搬送経路41に沿って設けられた図示しない搬送用のロール対により、記録用紙30の表裏が反転された状態で、再度レジストロール38へと搬送され、今度は、当該記録用紙30の裏面に画像が転写・定着された後、排出トレイ33上に排出される。
【0077】
図2及び図3中、44Y、44M、44C、44Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器17に、所定の色のトナーを供給するトナーカートリッジをそれぞれ示している。
【0078】
図4は上記デジタルカラープリンター及び複写機の各画像形成ユニットを示すものである。
【0079】
上記イエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、図4に示すように、すべて同様に構成されており、これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、上述したように、感光体ドラム15を備えており、これらの感光体ドラム15の表面は、一次帯電用の帯電ロール16によって一様に帯電される。その後、上記感光体ドラム15の表面は、ROS14から画像データに応じて出射される画像形成用のレーザ光LBが走査露光されて、各色に対応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に走査露光されるレーザ光LBは、当該感光体ドラム15の真下よりやや右側寄りの斜め下方から、所定の傾斜角度で露光されるように設定されている。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17の現像ロール17aによってそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、一次転写ロール26の帯電によって中間転写ベルト25上に順次多重に転写される。
【0080】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム15の表面は、クリーニング装置18によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置18は、クリーニグブレード42を備えており、このクリーニグブレード42によって感光体ドラム18上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。また、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト25の表面は、図2及び図3に示すように、クリーニング装置43によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置43は、クリーニングブラシ43a及びクリーニングブレード43bを備えており、これらのクリーニングブラシ43a及びクリーニングブレード43bによって、中間転写ベルト25上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
【0081】
ところで、この実施の形態においては、画像形成を行わない画像形成部では、画像形成を行う画像形成部よりも像担持体の帯電手段による帯電量を低下させるとともに、前記現像手段に印加する現像バイアスを変化させるように構成されている。
【0082】
また、上記帯電手段としては、例えば、交流電圧を重畳した直流電圧が印加される帯電手段が用いられ、交流電圧のすべて又は一部を除去した電圧を印加することにより、帯電量を下げるように構成される。
【0083】
さらに、この実施の形態では、前記帯電手段に印加される帯電バイアス電圧が、帯電開始から画像形成開始までの第一のバイアス電圧と、画像形成開始から画像形成終了までは第二のバイアス電圧と、画像形成終了から帯電終了までの第三のバイアス電圧とに切り替えられるが、必要に応じて、前記第一のバイアス電圧と、第三のバイアス電圧は、等しく設定される。
【0084】
また、この実施の形態では、前記現像手段が動作中と非動作中で、前記帯電手段に印加される帯電バイアス電圧を切り替えるように構成されている。
【0085】
更に、この実施の形態では、前記各画像形成部の帯電手段に印加する帯電バイアス電圧の切り替えを、各画像形成部毎に順次行い、当該帯電バイアス電圧の切り替えタイミングが、他の画像形成部が画像形成中であるように構成されている。
【0086】
図1はこの実施の形態に係るデジタルカラープリンター及び複写機の電源回路を示すものである。
【0087】
図1において、50は帯電ロール16に可変とした直流バイアス電圧を印加する直流高圧電源を、51は当該直流バイアス電圧に重畳される交流バイアス電圧を印加する交流高圧電源を、52は帯電ロール16に可変とした直流バイアス電圧を印加する第2の直流高圧電源を、53は帯電ロール16に印加するバイアス電圧を、交流バイアス電圧を重畳した直流バイアス電圧と直流バイアス電圧とに切り替える切替手段を、54は現像ロール17aに可変とした直流バイアス電圧を印加する直流高圧電源を、55は当該直流バイアス電圧に重畳される交流バイアス電圧を印加する交流高圧電源を、56は現像ロール17aに可変とした直流バイアス電圧を印加する第2の直流高圧電源を、57は現像ロール17aに印加するバイアス電圧を、交流バイアス電圧を重畳した直流バイアス電圧と直流バイアス電圧とに切り替える切換手段を、それぞれ示すものである。
【0088】
以上の構成において、この実施の形態に係る画像形成装置では、次のようにして、装置の大型化やコストアップを招くことなく、しかも転写条件の設定が難しくなったり、各色のトナー像の位置ずれが生じやすくなるのを防止しつつ、感光体ドラムのライフ向上が可能なことは勿論のこと、バックグラウンドのかぶりやBCOと呼ばれるキャリアの付着といった画質欠陥が発生するのを確実に防止することが可能となっている。
【0089】
すなわち、この実施の形態に係るデジタルカラープリンター及び複写機において、フルカラーの画像を形成する場合には、図5及び図6に示すように、画像形成動作の開始に伴って、感光体ドラム15の回転駆動が開始されるとともに、当該感光体ドラム15の回転速度が所定の速度に達する前に、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの帯電ロール16に、図1に示すように、第2の直流高圧電源52によって直流電圧のみからなる第1の帯電バイアス電圧が、帯電開始から画像形成開始までの間印加される。この第1の帯電バイアス電圧は、例えば、Vdc1=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0090】
次に、上記感光体ドラム15の回転速度が所定の速度に達した時点で、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54及び交流高圧電源55によって、交流電圧が重畳された直流電圧(例えば、Vdev1=−100V)からなる第1の現像バイアス電圧が、現像開始までの間印加される。
【0091】
その後、第1色目の画像形成ユニットである、イエロー色の画像形成ユニット13Yの帯電ロール16には、図1に示すように、画像形成の開始に伴って、切替手段53が直流高圧電源50及び交流高圧電源51側に切り替えられ、図5及び図6に示すように、交流電圧が重畳された直流電圧からなる第2の帯電バイアス電圧が、画像形成動作が終了するまで印加される。この第2の帯電バイアス電圧は、例えば、直流電圧がVdc2=−730V、交流電圧がVac=2kV、周波数=819Hzに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−700Vに帯電される。
【0092】
その際、上記帯電ロール16へのバイアス電圧印加に所定時間だけ遅れて、イエロー色の現像器17の現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54の出力電圧が切り替えられ、第2の現像バイアス電圧Vdev2=−560Vが、画像形成動作が終了するまで印加される。
【0093】
さらに、上記イエロー色の画像形成ユニット13Yの感光体ドラム15の表面には、ROS14によってイエロー色の画像露光LB−Yが施され、イエロー色に対応した静電潜像が形成される。この感光体ドラム15の表面に形成されたイエロー色の静電潜像は、図5及び図6に示すように、所定の現像バイアス電圧が印加されるイエロー色の現像器17の現像ロール17aによって現像され、イエロー色のトナー像となる。
【0094】
次に、上記の如くイエロー色の画像形成ユニット13Yにおける画像の形成工程が終了すると、図1に示すように、切替手段53が直流高圧電源52側に切り替えられ、イエロー色の画像形成ユニット13Yの帯電ロール16には、交流電圧の重畳がオフされて、直流電圧のみからなる第3の帯電バイアス電圧が印加される。この第3の帯電バイアス電圧は、例えば、第1の帯電バイアス電圧と等しい、Vdc3=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0095】
その際、上記帯電ロール16への第3のバイアス電圧印加に所定時間だけ遅れて、イエロー色の現像器17の現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54の出力電圧が再度切り替えられ、例えば、初期の現像バイアス電圧と等しい電圧が印加される。
【0096】
続いて、第2色目の画像形成ユニットである、マゼンタ色の画像形成ユニット13Mの帯電ロール16には、図1に示すように、画像形成の開始に伴って、切替手段53が直流高圧電源50及び交流高圧電源51側に切り替えられ、図5及び図6に示すように、交流電圧が重畳された直流電圧からなる第2の帯電バイアス電圧が、画像形成動作が終了するまで印加される。この第2の帯電バイアス電圧は、例えば、直流電圧がVdc2=−730V、交流電圧がVac=2kV、周波数=819Hzに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−700Vに帯電される。
【0097】
その際、上記帯電ロール16へのバイアス電圧印加に所定時間だけ遅れて、マゼンタ色の現像器17の現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54の出力電圧が切り替えられ、第2の現像バイアス電圧Vdev=−560Vが、画像形成動作が終了するまで印加される。
【0098】
さらに、上記マゼンタ色の画像形成ユニット13Mの感光体ドラム15の表面には、ROS14によってマゼンタ色の画像露光LB−Mが施され、マゼンタ色に対応した静電潜像が形成される。この感光体ドラム15の表面に形成されたマゼンタ色の静電潜像は、図5及び図6に示すように、所定の現像バイアス電圧が印加されるマゼンタ色の現像器17の現像ロール17aによって現像され、マゼンタ色のトナー像となる。
【0099】
次に、上記の如くマゼンタ色の画像形成ユニット13Mにおける画像の形成工程が終了すると、図1に示すように、切替手段53が直流高圧電源52側に切り替えられ、マゼンタ色の画像形成ユニット13Mの帯電ロール16には、交流電圧の重畳がオフされて、直流電圧のみからなる第3の帯電バイアス電圧が印加される。この第3の帯電バイアス電圧は、例えば、第1の帯電バイアス電圧と等しい、Vdc3=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0100】
その際、上記帯電ロール16への第3のバイアス電圧印加に所定時間だけ遅れて、マゼンタ色の現像器17の現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54の出力電圧が再度切り替えられ、例えば、初期の現像バイアス電圧と等しい電圧が印加される。
【0101】
以下、同様に、シアン色及び黒色の画像形成ユニット13C、13Kにおいて、帯電ロール16による感光体ドラム15表面の帯電、ROS14による画像露光、及び所定の色の現像器17の現像ロール17aによる静電潜像の現像工程が、順次行なわれる。
【0102】
なお、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kにおいては、少なくともすべての色の画像形成工程が終了するまで、各現像器17の現像ロール17aに、交流高圧電源55によって交流電圧が印加されるようになっている。
【0103】
また、図示の実施の形態では、画像形成工程が終了した後に、イエロー、マゼンタ、シアンの各画像形成ユニット13Y、13M、13Cの帯電ロール16に印加される帯電バイアス電圧が、感光体ドラム15の回転が停止する直前までの間印加されたままの状態となっているが、黒の画像形成ユニット13KのROS14による画像露光の後端のタイミングから、所定時間経過した後に、他の帯電バイアス電圧に切り替えても良い。
【0104】
一方、この実施の形態に係るデジタルカラープリンター及び複写機において、白黒の画像を形成する場合には、図7及び図8に示すように、画像形成動作の開始に伴って、感光体ドラム15の回転駆動が開始されるとともに、当該感光体ドラム15の回転速度が所定の速度に達する前に、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの帯電ロール16に、図1に示すように、第2の直流高圧電源52によって直流電圧のみからなる第1の帯電バイアス電圧が、帯電開始から画像形成開始までの間印加される。この第1の帯電バイアス電圧は、例えば、Vdc1=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0105】
次に、上記感光体ドラム15の回転速度が所定の速度に達した時点で、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54及び交流高圧電源55によって、交流電圧が重畳された直流電圧からなる第2の現像バイアス電圧が印加される。
【0106】
その後、白黒の画像を形成するため、黒色の画像形成ユニット13kの帯電ロール16には、図1に示すように、画像形成の開始に伴って、切替手段53が直流高圧電源50及び交流高圧電源51側に切り替えられ、図7及び図8に示すように、交流電圧が重畳された直流電圧からなる第2の帯電バイアス電圧が、画像形成動作が終了するまで印加される。この第2の帯電バイアス電圧は、例えば、直流電圧がVdc2=−730V、交流電圧がVac=2kV、周波数=819Hzに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−700Vに帯電される。
【0107】
また、イエロー、マゼンタ、シアンの各画像形成ユニット13Y、13M、13Cの帯電ロール16には、図7及び図8に示すように、これらの各画像形成ユニット13Y、13M、13Cでは画像の形成が行なわれないため、第2の直流高圧電源52によって直流電圧のみからなる第1の帯電バイアス電圧が、帯電開始から画像形成終了までの間印加され、当該帯電ロール16には、交流電圧が画像形成終了まで印加されない。
【0108】
その際、上記帯電ロール16へのバイアス電圧印加に所定時間だけ遅れて、黒色の現像器17の現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54の出力電圧が切り替えられ、第2の現像バイアス電圧Vdev=−560Vが、画像形成動作が終了するまで印加される。
【0109】
さらに、上記黒色の画像形成ユニット13Yの感光体ドラム15の表面には、ROS14によって黒色の画像露光LB−Bが施され、黒色に対応した静電潜像が形成される。この感光体ドラム15の表面に形成された黒色の静電潜像は、図7及び図8に示すように、所定の現像バイアス電圧が印加される黒色の現像器17の現像ロール17aによって現像され、黒色のトナー像となる。
【0110】
次に、上記の如く黒色の画像形成ユニット13Kにおける画像の形成工程が終了すると、図1に示すように、切替手段53が直流高圧電源52側に切り替えられ、黒色の画像形成ユニット13Kの帯電ロール16には、交流電圧の重畳がオフされて、直流電圧のみからなる第3の帯電バイアス電圧が印加される。この第3の帯電バイアス電圧は、例えば、第1の帯電バイアス電圧と等しい、Vdc3=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0111】
その際、上記帯電ロール16への第3のバイアス電圧印加に所定時間だけ遅れて、黒色の現像器17の現像ロール17aには、図1に示すように、直流高圧電源54の出力電圧が再度切り替えられ、例えば、初期の現像バイアス電圧と等しい電圧が印加される。
【0112】
なお、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kにおいては、少なくともすべての色の画像形成工程が終了するまで、各現像器17の現像ロール17aに、交流高圧電源55によって交流電圧が印加されるようになっている。
【0113】
また、図示の実施の形態では、画像形成工程が終了した後に、イエロー、マゼンタ、シアンの各画像形成ユニット13Y、13M、13Cの帯電ロール16に印加される帯電バイアス電圧が、感光体ドラム15の回転が停止する直前までの間印加されたままの状態となっているが、黒の画像形成ユニット13KのROS14による画像露光の後端のタイミングから、所定時間経過した後に、他の帯電バイアス電圧に切り替えても良い。
【0114】
このように、上記実施の形態に係るデジタルカラープリンター及び複写機においては、フルカラーの画像形成時において、各画像形成ユニットの13Y、13M、13Cの帯電ロール16に、画像領域のみ交流電圧を重畳した直流電圧を印加し、非画像領域には、直流電圧のみを印加するように構成したので、非画像領域においても、帯電ロール16に交流電圧を常時に印加する場合に比べて、交流電圧印加に伴う感光体ドラム15表面の劣化を抑制することができ、当該感光体ドラム15表面の劣化に起因する磨耗を抑制することができる。
【0115】
なお、本発明者らは、上記帯電ロール16に直流電圧のみを印加して感光体ドラム15の表面を帯電した場合に、直流印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係がどのようになるか、環境を変えて求める実験を行なった。
【0116】
図9及び図10は上記実験の結果を示すものである。図9(a)は高温高湿環境、同図(b)は通常の環境、図10(a)は低温低湿環境、同図(b)は通常の温度で低湿度の環境をそれぞれ示している。
【0117】
上記図9及び図10からわかるように、環境条件や感光体の膜厚に応じて帯電ロールに印加する直流電圧を変化させることにより、かぶりやBCOをより一層確実に防止することができ、又、感光体の膜減が進行した状態でも、設定電圧を変化させることにより、一定の帯電電圧(例えば、Vh=−250V)を確実に得ることができる。
【0118】
本発明者らの実験によれば、帯電ロール16に印加する交流電圧と直流電圧の割合に応じて、画像形成工程数(サイクル数)の増加に伴う感光体ドラム15の膜厚の変化(減少)及び感光体ドラム15の磨耗量は、図11に示すように変化することがわかっている。
【0119】
この図11から明らかなように、帯電ロール16に印加する交流電圧の割合を減少させることにより、感光体ドラム15の膜厚の変化(減少)及び感光体ドラム15の磨耗量を大幅に低下させることができ、感光体ドラム15のライフの大幅な延長が可能となる。例えば、帯電ロール16に印加する交流電圧の割合を半分、AC50%に減少させれば、感光体ドラム15の膜厚の変化(減少)及び感光体ドラム15の磨耗量を、およそ1/2に減少させることが可能となり、感光体ドラム15のライフは、約2倍となる。
【0120】
また、上記実施の形態に係るデジタルカラープリンター及び複写機においては、帯電ロールによって感光体ドラム15表面の帯電を開始してから、画像の形成を開始するまでの間、及び画像の形成動作を終了してから以降、帯電ロールには、第1の帯電バイアス電圧及び第3の帯電バイアス電圧(この実施の形態では、第1の帯電バイアス電圧と等しい)であるVdc3=−900Vが印加され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電されている。その際、各画像形成ユニットの13Y、13M、13Cの現像ロール17aには、交流電圧を重畳した直流電圧、Vdev=−100Vが印加されるようになっている。
【0121】
そのため、上記各感光体ドラム15の表面は、クリーニング電位がVh−Vdev=−250V−(−100V)=−150Vとなり、図16から明らかなように、バックグラウンドにおけるかぶりトナーの発生や、BCOと呼ばれるキャリアの付着が発生するのを確実に防止することができる。しかも、バックグラウンドにおけるかぶりトナーの発生を確実に防止することができるので、その分だけ無断トナーの消費を解消することができ、従って、現像も含む画像形成部としてのランニングコストを低減できる。特に、二成分現像方式を採用した場合、AC−OFF時のBCOをほぼ完全に防ぎ、かぶりとBCOの両立を図ることが可能になる。
【0122】
また、上記の実施の形態では、画像形成部や転写ベルト等をリトラクトさせる機構を使わないことで、省スペース化が図れる上、転写、レジに影響を与えない。また、単色/多色画像が混在したジョブを連続して作像する際にプリントスピードを損なわない。
【0123】
さらに、上記の実施の形態では、タンデム方式の場合、一つの画像作成部が画像領域を作成している場合でも、かならずしも全ての画像形成部が画像領域にある訳ではない。したがって、上記の効果により、各画像形成部は、他の画像形成部が画像領域作像中であるかないかに関わらず、画像領域作像になって初めて帯電量を上げればよいし、非画像領域になればすぐに帯電量を下げることが可能になる。したがって、実際の作像に使われない非作像サイクルが多くなりがちなタンデム方式において、大幅なライフ向上が図れる。
【0124】
また、上記の実施の形態では、白黒時のカラー用画像形成部に全くACバイアスをかけないことにもつながり、プリントシステムとしてのトータルコスト(TCO)の削減にも繋がる。
【0125】
なお、上記実施の形態では、複数の画像形成部を備えた画像形成装置について説明したが、1つの像担持体からなる単一の画像形成部を備えた画像形成装置についても同様に適用することができることは勿論である。
【0126】
また、上記実施の形態を適用することにより、かぶりやBCOといった画像欠陥を防ぎつつ、帯電量を下げ、感光体ダメージの低減を図ることができる。
【0127】
更にこのとき、帯電ロールに適切なDC帯電(例えば、−800V印加で、感光体ドラムの表面電位がVh=−150V)の設定をすることにより、クリーニング電位をVcln=−150Vとすることができ、感光体ドラムに対向する現像器の現像ロールを停止させ、同時に現像バイアスを切る(0V)ように構成しても良く、このように構成した場合には、現像システムへのストレス低減にも役立つ。
【0128】
また、現像ロールが停止している場合、かぶりとして感光体ドラムに付着して持っていかれるトナーは、現像ロールと感光体ドラムのニップ部付近のみで済むという性質を利用し、現像ロールを停止させ、同時に現像バイアスを切り(0V)、更に、DC印加バイアスをも切る(0V印加で、Vh=0V、Vcln=0V)ことで、DCを印加したときよりも更に感光体ドラムへのトナー付着によるダメージを減らすことができる。
【0129】
実施の形態2
図17及び図18はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には、同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、像担持体と、前記像担持体を帯電させるための帯電手段と、前記像担持体の表面に画像露光を施して静電潜像を形成するための露光手段と、前記静電潜像を可視化するための現像手段と、前記可視化された像を転写するための転写手段を備えた画像形成装置において、非画像領域で像担持体を前記帯電手段によって帯電するときに、前記転写手段に転写電圧を印加するように構成したものである。
【0130】
また、この実施の形態2では、前記転写手段に印加する転写電圧が、画像形成時の転写電圧よりも低くなるように構成したものである。
【0131】
さらに、この実施の形態2では、前記転写手段に印加する転写電圧が、非画像領域の像担持体の帯電量が画像領域の像担持体の帯電量に対して低下した割合に応じて、画像形成時の転写電圧より低くなるように設定したものである。
【0132】
また更に、この実施の形態2では、前記非画像領域とは、前記帯電手段に印加される帯電バイアス電圧を、帯電開始から画像形成開始までに少なくとも1水準以上のバイアス電圧と、画像形成開始から画像形成終了までの画像形成バイアス電圧と、画像形成終了から帯電終了までに少なくとも1水準以上のバイアス電圧に切り替える場合に、前記画像形成開始から画像形成終了までの画像形成バイアス電圧を除くバイアス電圧印加時であるように構成したものである。
【0133】
すなわち、この実施の形態2に係るデジタルカラープリンター及び複写機において、フルカラーの画像を形成する場合には、図17に示すように、画像形成動作の開始に伴って、感光体ドラム15の回転駆動が開始されるとともに、当該感光体ドラム15の回転速度が所定の速度に達した後に、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの帯電ロール16に、図1に示すように、第2の直流高圧電源52によって直流電圧からなる第1の帯電バイアス電圧が、帯電開始から画像形成開始までの間印加される。この第1の帯電バイアス電圧は、例えば、Vdc1=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0134】
その後、第1色目の画像形成ユニットである、イエロー色の画像形成ユニット13Yの帯電ロール16には、図1に示すように、画像形成の開始に伴って、切替手段53が直流高圧電源50及び交流高圧電源51側に切り替えられ、図17に示すように、交流電圧が重畳された直流電圧からなる第2の帯電バイアス電圧が、画像形成動作が終了するまで印加される。この第2の帯電バイアス電圧は、例えば、直流電圧がVdc2=−730V、交流電圧がVac=2kV、周波数=819Hzに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−700Vに帯電される。
【0135】
次に、イエロー色の画像形成ユニット13Yにおける画像の形成工程が終了すると、図1に示すように、切替手段53が直流高圧電源52側に切り替えられ、イエロー色の画像形成ユニット13Yの帯電ロール16には、交流電圧の重畳がオフされて、直流電圧のみからなる第3の帯電バイアス電圧が印加される。この第3の帯電バイアス電圧は、例えば、第1の帯電バイアス電圧と等しい、Vdc3=−900Vに設定され、各感光体ドラム15の表面は、Vh=−250Vに帯電される。
【0136】
ところで、この実施の形態2では、図18に示すように、帯電ロール16への第1の帯電バイアス電圧の印加に同期して、転写手段としての転写ロール26Y、26M、26C、26Kには、転写電圧TRY、TRM、TRC、TRKを順次印加するように構成されている。
【0137】
上記各転写ロール26に印加される転写電圧TRは、図18に示すように、帯電ロール16への第1の帯電バイアス電圧の印加に同期して、画像形成時よりも少ない転写電流が流れるように定電流制御される。この各転写ロール26に通電される転写電流Itrは、例えば、画像形成時に10μA(転写電圧:600V)となるように設定されている場合、非画像領域の感光体ドラム15の帯電電圧と、画像領域の感光体ドラム15の帯電電圧との比に応じて、Itr=10×250/700=3.5μAとなるように設定される。
【0138】
次に、第1色目の画像形成ユニットである、イエロー色の画像形成ユニット13Yの転写ロール26には、画像形成の開始に伴って、画像の転写に適した10μAの転写電流Itrが通電されるように、例えば600Vの転写電圧が印加される。
【0139】
その後、画像形成動作が終了したときには、図18に示すように、転写ロール26に画像形成時と同じ転写電圧を印加しても良いし、画像形成前と同じ転写電圧を印加しても良いし、転写電圧をOFFしても良い。
【0140】
なお、上記の説明では、主に、イエロー色の画像形成ユニット13Yの転写ロール26について説明したが、マゼンタ色、シアン色及び黒色の画像形成ユニット13M、13C、13Kの転写ロール26についても、タイミングが異なるだけであって、イエロー色の画像形成ユニット13Yの転写ロール26と同じ転写電圧が印加される。
【0141】
このように、上記実施の形態2では、図18に示すように、基本的に、非画像領域で感光体ドラム15を帯電ロール16によって帯電するときに、転写ロール26に転写電圧を印加するように構成したので、画像形成時のみ転写ロール26に転写電圧を印加した場合のように、転写電流の影響により画像領域において感光体ドラム15のはじめの1回転の間で、当該感光体ドラム15の帯電量がそれ以後の帯電量に比べて大きくなることがなく、感光体ドラム15の帯電量を一定に維持することができるため、画像の濃淡(ゴースト)が発生するのを防止することが可能となる。
【0142】
また、上記実施の形態2では、図18に示すように、転写ロール26に印加する転写電圧が、画像形成時の転写電圧よりも低くなるように構成したので、画像領域前から転写ロール26に画像形成時と同じ転写電圧を印加した場合のように、画像領域の感光体ドラム15のはじめの1回転の間に、感光体ドラム15の帯電量が所望の値より低くなるのを防止することができ、結果として画像の濃淡(ゴースト)が発生するのを防止することが可能となる。
【0143】
さらに、上記実施の形態2では、転写ロール26に印加する転写電圧が、非画像領域の感光体ドラム15の帯電量が画像領域の感光体ドラム15の帯電量に対して低下した割合に応じて、画像形成時の転写電圧より低くなるように設定したので、非画像領域で感光体ドラム15を帯電ロール16によって帯電するときに、転写ロール26に転写電圧を印加するように構成した場合に、当該転写ロール26によって感光体ドラム15の帯電性に不本意に影響を与えるのを防止することができ、画像の濃淡(ゴースト)が発生するのを確実に防止することが可能となる。
【0144】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0145】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、装置の大型化やコストアップを招くことなく、しかも転写条件の設定が難しくなったり、各色のトナー像の位置ずれが生じやすくなるのを防止しつつ、感光体ドラムのライフ向上が可能なことは勿論のこと、バックグラウンドのかぶりやBCOと呼ばれるキャリアの付着といった画質欠陥が発生するのを確実に防止可能な画像形成装置を提供することができる。
【0146】
また、この発明によれば、感光体ドラムのライフ向上を可能とした画像形成装置において、転写手段に転写電圧を印加することに起因する画像の濃淡(ゴースト)が発生するのを防止可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのデジタルカラープリンター及び複写機の電源回路を示す回路図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのデジタルカラープリンターを示す構成図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのデジタルカラー複写機を示す構成図である。
【図4】 図4はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのデジタルカラープリンターの画像形成部を示す構成図である。
【図5】 図5はこの実施の形態1における画像形成動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 図6はこの実施の形態1における画像形成動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 図7はこの実施の形態1における画像形成動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 図8はこの実施の形態1における画像形成動作を示すタイミングチャートである。
【図9】 図9(a)(b)はDC帯電時の帯電ロールの印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係を示すグラフである。
【図10】 図10(a)(b)はDC帯電時の帯電ロールの印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係を示すグラフである。
【図11】 図11は画像形成サイクル数と感光体ドラムの膜厚との関係を示すグラフである。
【図12】 図12はタンデム型の画像形成装置を示す構成図である。
【図13】 図13は感光体ドラムの帯電電位を示すグラフである。
【図14】 図14は感光体ドラムの帯電電位を示すグラフである。
【図15】 図15は感光体ドラムの帯電電位を示すグラフである。
【図16】 図16はクリーニング電位とかぶり及びBCOとの関係を示すグラフである。
【図17】 図17はこの実施の形態2における画像形成動作を示すタイミングチャートである。
【図18】 図18はこの実施の形態2における画像形成動作の要部を示すタイミングチャートである。
【図19】 図19は従来の画像形成動作の要部を示すタイミングチャートである。
【図20】 図20は従来の画像形成動作の要部を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
13:画像形成部、14:ROS(露光手段)、15:感光体ドラム(像担持体)、16:帯電ロール(帯電手段)、17:現像器(現像手段)、26:転写ロール(転写手段)、50:直流高圧電源、51:交流高圧電源、52:直流高圧電源、53:切替手段。

Claims (2)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体を帯電させるため当該像担持体の表面に接触する帯電ロールからなる帯電手段と、
    前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面に画像露光を施して静電潜像を形成するための露光手段と、
    前記静電潜像を可視化するための現像手段と、
    前記可視化された像を転写するための転写手段を備えた画像形成装置において、
    前記帯電手段に印加される帯電バイアス電圧は、帯電開始から画像形成開始までの期間、画像形成時よりも前記像担持体の帯電量を低下させるように直流成分に交流成分のすべて又は一部を除去した交流電圧を重畳して印加するように設定された第1の帯電バイアス電圧と、画像形成開始から画像形成終了までの直流成分に交流成分を重畳した画像形成バイアス電圧とに切り替えられるとともに、
    前記転写手段に印加される直流成分のみからなる転写バイアス電圧は、前記帯電手段への第1の帯電バイアス電圧の印加に同期して、画像形成時の転写電圧よりも直流成分が低い転写バイアス電圧と、画像形成開始から画像形成終了までの画像形成時の転写バイアス電圧とに切り替えられるように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写手段に印加する転写電圧が、帯電開始から画像形成開始までの像担持体の帯電量を画像形成時の像担持体の帯電量に対して低下した割合に応じて、画像形成時の転写電圧より低くなるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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