JP4589643B2 - 生体内組織閉鎖装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内組織閉鎖装置に関するものである。
従来、血管や他の生体内組織中にカテーテル等の診断或いは治療用装置を挿入してなされる低侵襲手術が広く行なわれている。例えば、心臓の冠状動脈の狭窄の治療においては、その治療処置を行なうために血管内へカテーテル等の器具を挿入することが必要になる。
このようなカテーテルの血管内への挿入は、通常、大腿部を切開して形成した穿刺孔を介して行なわれる。従って、治療処置が終了した後に、穿刺孔の止血を行なう必要があるが、大腿動脈からの出血時の血圧(出血血圧)は高いため、医療従事者が長時間の間、手指で押さえ続ける(用手圧迫)等の過酷な作業が必要となる。
近年、このような止血作業を容易かつ確実に行なうために、傷穴から挿入して血管に形成された穴を縫合する縫合装置が開発されている。例えば、装置の端部に籠状に膨らむことのできる部材を設け、縫合の際にこの部材を血管内へ挿入して籠状に膨らませ、その後に縫合用の針を刺し、籠状に膨らんでいる部材を閉じて針をキャッチし、装置の端部を引き抜くものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような構成の縫合装置は、針のキャッチにおける信頼性が低い問題があった。また、縫合用の糸を一旦通した後、その糸の入れ替え作業を行なう必要があるため、縫合に手間と時間がかかるという問題もあった。
一方、生体内組織閉鎖装置として、縫合用の糸を使用しない形態のものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
この生体内組織閉鎖装置では、既に血管内に挿入されているチューブを介して、装置本体部の先端部に設置されたシール部を血管内へ挿入して行く。血管内へ挿入されたシール部は、自己の弾性力(復元力)や回転によって装置本体部(傷穴)よりも拡張した状態へと展開され、この状態を維持したまま装置本体部を引くことで、シール部により傷穴およびその周辺の血管内壁をシールして止血を行なう。このような構成の生体内組織閉鎖装置では、シール部が血管内にて展開する過程は、その後の傷穴に対するシール部位置決めや、シールを行う上で非常に重要である。
しかしながら、前記の生体内組織閉鎖装置では、止血作業の際、シール部が展開していることを確認することができないので、シール部の展開不良による血管からの引き抜けや、止血不良が生じることがある。
特表平8−504618号公報 米国特許第5690674号明細書
本発明の目的は、生体内組織膜に形成された傷穴を容易かつ確実に閉じることができて、完全に止血することができる生体内組織閉鎖装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(23)の本発明により達成される。
(1) 生体内組織膜を貫通する傷穴を閉じる生体内組織閉鎖装置であって、
先端部が前記傷穴を貫通可能な長尺状の本体部と、
前記本体部の先端部に着脱可能に装着され、該本体部の先端部とともに前記傷穴を貫通可能であり、前記傷穴を閉じる閉鎖手段とを備え、
前記閉鎖手段は、前記生体内組織膜の一方の面側から前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うシール部と、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定する固定部とを有し、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で、前記シール部が前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うことが可能な形態に展開されるものであり、
前記本体部に設けられ、前記閉鎖手段が展開したときに開口する流入口を有し、該流入口から流入する体液を導くルーメンで構成され、前記閉鎖手段が、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で展開したことを検出する検出手段を有することを特徴とする生体内組織閉鎖装置。
(2) 生体内組織膜を貫通する傷穴を閉じる生体内組織閉鎖装置であって、
先端部が前記傷穴を貫通可能な長尺状の本体部と、
前記本体部の先端部に着脱可能に装着され、該本体部の先端部とともに前記傷穴を貫通可能であり、前記傷穴を閉じる閉鎖手段とを備え、
前記閉鎖手段は、前記生体内組織膜の一方の面側から前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うシール部と、前記生体内組織膜の他方の面側から前記シール部とで前記生体内組織膜を挟むことにより、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定する固定部とを有し、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で、前記シール部が前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うことが可能な形態に展開されるものであり、
前記本体部に設けられ、前記閉鎖手段が展開したときに開口する流入口を有し、該流入口から流入する体液を導くルーメンで構成され、前記閉鎖手段が、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で展開したことを検出する検出手段を有することを特徴とする生体内組織閉鎖装置。
(3) 前記生体内組織膜は、血管壁であり、前記一方の面は、前記血管壁の内面である上記(1)または(2)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(4) 前記流入口は、前記閉鎖手段が展開する前、前記シール部により閉塞している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(5) 前記本体部は、前記閉鎖手段を着脱可能に保持する保持手段を有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(6) 前記保持手段は、少なくとも前記閉鎖手段の前記固定部を保持する上記(5)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(7) 前記閉鎖手段の前記固定部は、前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記本体部を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記保持手段から解放されて前記本体部の先端部から離脱し、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定するように展開するよう構成されている上記(6)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(8) 前記閉鎖手段は、前記保持手段が嵌合する凹部を有し、該凹部に前記保持手段が嵌合することによって、前記本体部の先端部に着脱可能に装着される上記(5)または(6)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(9) 前記保持手段は、長尺状の第1の保持部材と、長尺状の第2の保持部材とを有し、
前記閉鎖手段は、前記第1の保持部材が嵌合する凹部を有し、該凹部に前記第1の保持部材が嵌合するとともに、前記固定部が前記第2の保持部材に保持されることによって、前記本体部の先端部に着脱可能に装着されるよう構成されている上記(5)または(6)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(10) 前記閉鎖手段の前記固定部は、前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記第2の保持部材を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記第2の保持部材から解放され、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定するように展開するよう構成されている上記(9)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(11) 前記閉鎖手段は、前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記第1の保持部材を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記第1の保持部材から解放されて前記本体部の先端部から離脱する上記(10)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(12) 前記第2の保持部材は、略筒状をなす筒状部を有し、該筒状部に前記第1の保持部材が挿入される上記(9)ないし(11)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(13) 前記第1の保持部材に対し、前記第2の保持部材が、該第2の保持部材の長手方向に沿って相対的に移動し得るよう構成されている上記(9)ないし(12)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(14) 前記シール部および前記固定部は、それぞれ、弾性変形可能である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(15) 前記シール部および前記固定部は、それぞれ、自然状態で、板状をなし、互いに対向している上記(14)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(16) 前記シール部と前記固定部とが一体的に形成されている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(17) 前記保持手段は、糸状部材を有し、該糸状部材の一端側に前記閉鎖手段の前記固定部が保持され、前記糸状部材の他端側が前記本体部の基端側に保持されるよう構成されている上記(5)または(6)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(18) 前記閉鎖手段の前記固定部は、前記糸状部材から解放され、かつ前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記本体部を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記保持手段から解放されて前記本体部の先端部から離脱し、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定するように展開するよう構成されている上記(17)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(19) 前記固定部は、弾性変形可能である上記(1)ないし(7)、(17)、(18)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(20) 前記固定部は、略環状をなしている上記(1)ないし(7)、(17)ないし(19)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(21) 前記固定部は、前記シール部に対し、揺動可能に設けられている上記(1)ないし(7)、(17)ないし(20)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(22) 前記シール部は、板状をなしている上記(1)ないし(7)、(17)ないし(21)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(23) 前記閉鎖手段の少なくとも一部は、生体吸収性材料で構成されている上記(1)ないし(22)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
本発明によれば、閉鎖手段が展開したことを検出する検出手段を有しているので、生体内組織膜に形成された傷穴に対する止血作業の際、閉鎖手段が展開したことを確認することができ、これにより、止血作業を容易かつ確実に行なうことができる(止血作業を何度もやり直す必要がない)。すなわち、傷穴を容易かつ確実に閉じる(閉鎖する)ことができ、完全に止血することができる。
以下、本発明の生体内組織閉鎖装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の生体内組織閉鎖装置の第1実施形態を示す断面図、図2は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖手段を示す斜視図、図3〜図6は、それぞれ、図1に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。
この場合、図2には、外力の加わらない自然状態のとき(装着されていないとき)のクリップ(閉鎖手段)4の形状が示されている。また、図5には、シースおよび第2の保持部材については、半分のみ示されている。
なお、説明の都合上、図1、図3〜図5において、図中の左下側を「先端」、右上側(手元側)を「基端」として説明する。
これらの図に示す生体内組織閉鎖装置1は、例えば、血管等の生体管腔、生体内部器官、生体内部組織等の生体内組織膜に形成され、経皮的に貫通した傷穴(生体内組織膜を貫通する傷穴)を閉じる(閉鎖する)装置である。
図1および図2に示すように、生体内組織閉鎖装置1は、長尺状の本体部2と、本体部2の先端部に着脱自在に装着され、生体内組織膜を貫通する傷穴を閉じる閉鎖手段であるクリップ(プラグ)4とを備えている。この生体内組織閉鎖装置1は、クリップ4が、本体部2の先端部に装着され、かつ傷穴を貫通した状態で、展開したことを検出する検出手段(本実施形態では、ルーメン74)を有している。以下、これらの各構成要素について順次説明する。
本体部2は、中心部に軸線方向に貫通する貫通孔51を有するシース5と、シース5に着脱自在に装着される長尺状のクロージャー(保持手段)3とを備えている。クロージャー3は、クリップ4を着脱可能に保持する保持手段と、クリップ4を移送する移送手段とを兼ねる。止血作業(傷穴を閉じる作業)の際は、これらシース5およびクロージャー3の先端部と、クリップ4とが、それぞれ、傷穴を貫通する。すなわち、傷穴から血管等の生体の管腔(生体管腔)内に挿入される。
シース5は、略円筒状をなし、その基端部にハブ52を有している。ハブ52の外周面には、その周方向に沿って溝53が形成されている。
このシース5としては、例えば、カテーテルを用いた治療(PCI)や診断(CAG)の処置後に留置されているシース(イントロデューサシース)を用いてもよく、また、この生体内組織閉鎖装置1専用のものであってもよい。すなわち、本体部2の構成要素には、シース5が含まれていてもよく、また、含まれていなくてもよい。
クロージャー3は、長尺状の第1の保持部材(棒状部材)6と、長尺状の第2の保持部材(筒状部材)7とを有している。
第1の保持部材6は、略円柱状(棒状)をなす本体61と、本体61の先端に設けられた保持部62と、本体61の基端に設けられたフランジ(把持部)63とで構成されている。この第1の保持部材6の保持部62には、クリップ4が着脱自在に装着される。
本体61の基端側の外周面には、その周方向に沿ってリブ611が形成されている。
保持部62は、本体61よりも外径の小さい小径部621を有しており、略T字状をなしている。この保持部62の先端部(嵌合部)622の外径は、小径部621の外径より大きく、かつ本体61の外径より小さく設定されている。
第2の保持部材7は、略円筒状(筒状)をなす本体(筒状部)71と、本体71の基端部に設けられたハブ72とで構成されている。この第2の保持部材7の先端部には、クリップ4が着脱自在に装着される。また、第2の保持部材7に、前記第1の保持部材6が挿入される。
本体71の基端側の内周面には、第1の保持部材6の本体61に形成されているリブ611が螺合し得るねじ溝73が形成されている。
ハブ72は、円筒状の筒状部721を有している。筒状部721の内周面には、シース5のハブ52に形成されている溝53に係合し得るリブ722がその周方向に沿って形成されている。
この第2の保持部材7には、その先端に流入口741を有し、ハブ72の外周面に流出口742を有するバックフラッシュ用のルーメン(検出手段)74が設けられている。
このルーメン74の流入口741は、後述するクリップ4(クリップ4のシール部41)が展開する前、シール部41により閉塞している(閉じている)。そして、ルーメン74は、クリップ4(クリップ4のシール部41)が展開したときに、流入口741が開口し(開き)、その流入口741から流入する血液(体液)を流出口742へ導くことが可能になる。
また、ハブ72の筒状部721の内径は、シース5のハブ52の外径より若干大きく、本体71の外径は、シース5の内径より若干小さい。これにより、第2の保持部材7の本体71をシース5内に挿入することができ、また、シース5のハブ52を第2の保持部材7のハブ72の筒状部721内に挿入することができ、ハブ72のリブ722をハブ52の溝53に係合させることができる。リブ722を溝53に係合させることにより、シース5と第2の保持部材7の一方から他方の離脱が阻止され、操作し易くなる。
また、本体71の内径は、第1の保持部材6の本体61の外径より若干大きい。これにより、第1の保持部材6の本体61を第2の保持部材の本体71内に挿入することができる。この場合、第1の保持部材6のリブ611が第2の保持部材7のねじ溝73に螺合(係合)するので、第1の保持部材6と第2の保持部材7の一方から他方の離脱が阻止されるとともに、第1の保持部材6と第2の保持部材7の位置関係を一定に保持することができ、操作し易い。
第1の保持部材6に対し、第2の保持部材7を所定方向に回転させると、リブ611とねじ溝73との作用により、第2の保持部材7は、第1の保持部材6に対し、第2の保持部材7(第1の保持部材6)の長手方向に沿って基端側に移動する。また、第1の保持部材6に対し、第2の保持部材7を前記と逆方向に回転させると、第2の保持部材7は、第1の保持部材6に対して先端側に移動する。なお、第2の保持部材7に対し、第1の保持部材6を回転させた場合も同様である。
また、図3に示すように、クロージャー3をシース5に装着した状態(ハブ72のリブ722がハブ52の溝53に係合した状態)で、第2の保持部材7の先端の位置とシース5の先端の位置とが、略一致するようになっている。また、クロージャー3をシース5に装着した状態で、第2の保持部材7の先端が、シース5の先端よりも先端側に位置するようになっていてもよい。これにより、クロージャー3がシース5に装着されたとき、クロージャー3の先端部に装着されている後述するクリップ4のシール部41は、展開することができる。
図1、図2および図6に示すように、クリップ(閉鎖手段)4は、シール部41と、生体内組織膜に対してシール部41を固定(保持)する固定部(支持部)42と、シール部41と固定部42とを連結する連結部43とで構成されている。これらシール部41、固定部42および連結部43は、それぞれ、弾性変形可能であり、同一の材料で一体的に形成されている。
なお、シール部41、固定部42および連結部43のうちのいずれか1つ、または、すべてを別部材で形成してもよい。
シール部41は、生体内組織膜の一方の面(内面)側から傷穴および傷穴の周辺部(生体内組織膜の傷穴を含む部分)を覆う平面部411を有する部材であり、板状をなしている。図示例では、シール部41は、図2に示す外力の加わらない自然状態において、平面視で略トラック形状(両側が円で中央が長方形の形状)ないし略楕円形状をなしている。
固定部42は、生体内組織膜の他方の面(外面)側からシール部41とで生体内組織膜を挟むことにより、生体内組織膜に対してシール部41を固定(保持)する機能を有し、板状をなしている。図示例では、固定部42は、図2に示す外力の加わらない自然状態において、平面視で、シール部41と略同様の形状、すなわち、略トラック形状(両側が円で中央が長方形の形状)ないし略楕円形状をなしている。この場合、固定部42の長手方向の長さは、シール部41の長手方向の長さよりも長く設定されている。
生体内組織膜が、血管壁(生体管腔壁)である場合は、前記一方の面は、血管壁(生体管腔壁)の内面であり、前記他方の面は、血管壁(生体管腔壁)の外面である。
これらシール部41と固定部42とは、図2に示す外力の加わらない自然状態において、互いに対向し、所定距離離間している。
連結部43は、シール部41(固定部42)の中央部に配置されており、シール部41と固定部42とは、互いに、その中央部において、この連結部43を介して連結されている。シール部41(固定部42)の長手方向における連結部43の長さは、シール部41(固定部42)の長手方向の長さに対して十分に短く設定されている。また、シール部41(固定部42)の長手方向に対して垂直で、かつ平面部411に対して平行な方向における連結部43の長さ(幅)は、シール部41(固定部42)のその方向の長さよりも短く設定されている。
このクリップ4には、前記第1の保持部材6の保持部62の先端部622が嵌合する凹部44が設けられている。この凹部44は、固定部42の中央部の図2中上側の面に開放(開口)し、固定部42の図2中上側の面から連結部43まで形成されている。
凹部44の図2中の下側(先端側)の部分441は、第1の保持部材6の保持部62の先端部622が嵌合する部位であり、その形状および寸法は、保持部62の先端部622の形状および寸法に対応している。この凹部44の下側の部分441は、シール部41(固定部42)の長手方向に対して垂直で、かつ平面部411の面と平行な方向を長手方向として有する。また、凹部44の図2中の上側(基端側)の部分442は、第1の保持部材6の保持部62の先端部622を凹部44の下側の部分441に嵌合させることができ、かつ下側の部分441に嵌合している保持部62の先端部622を離脱させることができる程度に、下側の部分441より小さく形成されている。これにより、第1の保持部材6の保持部62によって、クリップ4を確実に保持することができるとともに、必要時に、保持部62からクリップ4を離脱させることができる。
図1に示すように、クリップ4は、凹部44の下側の部分441に第1の保持部材6の保持部62の先端部622が嵌合するとともに、固定部42が弾性変形して連結部43(凹部44)を中心にして対称に基端側に折り曲げられた状態で、その固定部42の長手方向の両端部がそれぞれ前記第2の保持部材7の先端部に保持されることによって、クロージャー3(本体部2)の先端部に着脱可能に装着される。
また、クリップ4は、クロージャー3とともにシース5の貫通孔51に挿入されるとき、シール部41が弾性変形して連結部43(凹部44)を中心にして対称に基端側に折り曲げられる。このクリップ4のシール部41の展開前の状態では、シール部41の長手方向の一方の端部が、第2の保持部材7におけるルーメン74の流入口741を含む領域に当接(圧接)し、流入口741を閉塞させている(閉じている)。これにより、流入口741からルーメン74への血液(体液)の流入が阻止される。
前記クリップ4の構成材料としては、例えば、各種ゴムや各種熱可塑性エラストマー等が挙げられるが、特に、生体吸収性材料でクリップ4全体を一体的に形成するのが好ましい。生体吸収性材料を用いることにより、クリップ4が所定期間後に生体に吸収され、最終的に生体内に残らないので、人体への影響をなくすことができる。
用いられる生体吸収性材料としては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン等の単体、あるいはこれらの複合体が挙げられる。
なお、本発明では、クリップ4は、前記の構成のものに限定されないことは、言うまでもない。
次に、生体内組織閉鎖装置1を用いて行なう止血作業の手順(生体内組織閉鎖装置1の作用)について説明する。
まず、図1に示すように、クロージャー3を組み立てるとともに、クロージャー3の先端部にクリップ4を装着する。
この場合、まず、第1の保持部材6を第2の保持部材7の基端側から第2の保持部材7内に挿入し、第1の保持部材6のリブ611を第2の保持部材7のねじ溝73に螺合させ、第2の保持部材7に対し、第1の保持部材6を所定方向に回転させる。これにより、第1の保持部材6は、第2の保持部材7に対して基端側に移動するので、第2の保持部材7の先端部から第1の保持部材6を所定の長さ分だけ突出させる。
そして、クリップ4の凹部44の下側の部分441に第1の保持部材6の保持部62の先端部622を嵌合させる。また、クリップ4の固定部42を弾性変形させて連結部43を中心にして対称に基端側に折り曲げ、その固定部42の長手方向の両端部をそれぞれ第2の保持部材7の先端部に挿入し、保持させる。これにより、クリップ4は、クロージャー3の先端部に着脱可能に装着される。
シース5としては、カテーテルを用いた治療(PCI)や診断(CAG)の処置後に留置されているシースを用いる。このシース5の先端部は、血管内に挿入されている。
次に、図1に示すように、クロージャー3とともにクリップ4をシース5の基端側からシース5の貫通孔51に挿入してゆく。この際、クリップ4のシール部41は、弾性変形して連結部43を中心にして対称に基端側に折り曲げられる。また、この際、シール部41の長手方向の一方の端部が、第2の保持部材7におけるルーメン74の流入口741を含む領域に当接(圧接)するように、第2の保持部材7に対し、第1の保持部材6を所定方向に回転させ、第2の保持部材7に対する第1の保持部材6の位置を調整する。これにより、シール部41によって流入口741が閉塞する(閉じる)。
そして、クロージャー3をシース5の貫通孔51にさらに挿入してゆき、図3に示すように、ハブ72とハブ52とを嵌合させ、ハブ72のリブ722をハブ52の溝53に係合させる。これにより、シース5の先端部からシール部41を含むクリップ4の略全体が突出し、そのクリップ4が傷穴を貫通して血管内に挿入される。この際、クリップ4のシール部41は、シース5の先端部から解放され、自己の弾性力(復元力)によってシース5の貫通孔51に挿入する前の元の形状に復元する。すなわち、クリップ4のシール部41は、そのシール部41が血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆うことが可能な形態に展開する(開く)。
クリップ4のシール部41が展開すると、第2の保持部材7におけるルーメン74の流入口741が開口し(開き)、血管内の血液が、流入口741から流入し、ルーメン74に沿って基端側に流れ、流出口742から流出する(バックフラッシュが生じる)。この流出口742からの血液のバックフラッシュ(フラッシュバック)により、クロージャー3の先端部およびクリップ4(シール部41)が血管内に挿入されたことと、クリップ4のシール部41が展開したこととを確認することができる。
一方、クリップ4のシール部41が展開しない場合は、シール部41により、流入口741が閉塞されているので、流入口741からルーメン74への血液の流入が阻止され、血液のバックフラッシュは生じない。これにより、クリップ4のシール部41が展開していないことを確認することができる。
これにより、止血作業を容易かつ確実に行なうことができる。
次に、図4に示すように、本体部2をゆっくり傷穴から引き抜く方向に移動させ、クリップ4のシール部41を血管壁の内面に当接させ、そのシール部41で血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆う。これにより、クリップ4の固定部42は、血管の外側に移動する。
また、前記クリップ4のシール部41で血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆う際、流出口742からの血液のバックフラッシュが消失するのを確認する。このバックフラッシュの消失や手の感触により、クリップ4のシール部41が血管壁の内面に当接したことを確認することができ、これにより、クリップ4の位置決めが完了する。
次に、図5に示すように、第1の保持部材6を引きつつ、第1の保持部材6に対し、第2の保持部材7およびシース5を所定方向に回転させて基端側に移動させる。これにより、クリップ4の固定部42は、その両端部がそれぞれ第2の保持部材7の先端部から解放され、自己の弾性力(復元力)によって第2の保持部材7の先端部に挿入前(保持される前)の元の形状に復元する。すなわち、クリップ4の固定部42は、血管壁の外側からシール部41とで血管壁を挟むことにより血管壁に対してシール部41を固定(保持)するように展開する(開く)。
これにより、固定部42が血管壁の外側から傷穴および傷穴の周辺部を覆い、シール部41が血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆い、これらシール部41と固定部42とで血管壁が挟み込まれ、傷穴が閉じる。
次に、図6に示すように、本体部2を傷穴から引き抜く方向に移動させ、抜去する。この際、クリップ4の凹部44の下側の部分441に嵌合している第1の保持部材6の保持部62の先端部622は、クリップ4から離脱する。すなわち、クリップ4は、第1の保持部材6の保持部62の先端部622から開放され、その先端部622(本体部2の先端部)から離脱する。
最後に、止血の確認を行なって、止血作業が完了する。
以上説明したように、この生体内組織閉鎖装置1によれば、クリップ4のシール部41が展開したことを検出することができる、フラッシュバック用のルーメン74が設けられているので、血管壁等の生体内組織膜に形成された傷穴に対する止血作業の際、シール部41が展開したことを確認することができ、これによって、止血作業を容易かつ確実に行なうことができる(止血作業を何度もやり直す必要がない)。すなわち、傷穴を容易かつ確実に閉じる(閉鎖する)ことができ、完全に止血することができる。
次に、本発明の生体内組織閉鎖装置の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の生体内組織閉鎖装置の第2実施形態を示す斜視図、図8〜図12は、それぞれ、図7に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。
この場合、図7には、2つのクリップ(閉鎖手段)4が示されているが、このうち、図7中右側には、外力の加わらない自然状態のとき(装着されていないとき)の形状が示され、図7中左側には、装着されているときの形状が示されている。
なお、説明の都合上、図8〜図12において、図中の左下側を「先端」、右上側(手元側)を「基端」として説明する。
以下、第2実施形態の生体内組織閉鎖装置1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7および図8に示すように、第2実施形態の生体内組織閉鎖装置1では、クロージャー(保持手段)3は、第1の保持部材である長尺状の保持部材(筒状部材)8と、第2の保持部材である糸(糸状部材)11と、保持部材8の基端部に着脱自在に装着される糸留めキャップ9とを有している。
保持部材8は、略円筒状(筒状)をなす本体(筒状部)81と、本体81の基端部に設けられたハブ82とで構成されている。本体81の先端部83の内径および外径は、それぞれ、その基端側の部分の内径および外径より小さく設定されている。この保持部材8の先端部83には、クリップ4が着脱自在に装着される。
ハブ82は、円筒状の筒状部821を有している。筒状部821の内周面には、シース5のハブ52に形成されている溝53に係合し得るリブ822がその周方向に沿って形成されている。
この保持部材8の先端部83の外周面には、その先端部83を貫通して貫通孔84に連通する(貫通孔84内外を貫通する)流入口85が設けられている。
糸留めキャップ9は、略円柱状をなしており、その外径は、先端側から基端側に向って漸増している。この糸留めキャップ9は、保持部材8の基端部に嵌入(装着)される。
この糸留めキャップ9には、その外周面に流出口92を有し、先端に開放した貫通孔91が設けられている。
また、糸留めキャップ9の先端には、糸11の一端側が固定されている。糸11の他端側を糸留めキャップ9と保持部材8の基端部との間に配置し、糸留めキャップ9を保持部材8の基端部に装着することにより、糸11が糸留めキャップ9の先端部と保持部材8の基端部とで挟み込まれ、保持されるとともに、糸留めキャップ9の貫通孔91と保持部材8の貫通孔84とが連通する。
保持部材8の流入口85から貫通孔84内に流入した血液(体液)は、貫通孔84および91を基端側に流れ、流出口92から流出する。これら流入口85、貫通孔84、貫通穴91および流出口92とにより、フラッシュバック用のルーメンが構成される。
このルーメンの流入口85は、後述するクリップ4(クリップ4のシール部41)が展開する前、シール部41により閉塞している(閉じている)。そして、前記ルーメンは、クリップ4(クリップ4のシール部41)が展開したときに、流入口85が開口し(開き)、その流入口85から流入する血液(体液)を流出口92へ導くことが可能になる。
また、ハブ82の筒状部821の内径は、シース5のハブ52の外径より若干大きく、本体81の外径は、シース5の内径より若干小さい。これにより、保持部材8の本体81をシース5内に挿入することができ、また、シース5のハブ52を保持部材8のハブ82の筒状部821内に挿入することができ、ハブ82のリブ822をハブ52の溝53に係合させることができる。リブ822を溝53に係合させることにより、シース5と保持部材8の一方から他方の離脱が阻止され、操作し易くなる。
また、図9に示すように、クロージャー3をシース5に装着した状態(ハブ82のリブ822がハブ52の溝53に係合した状態)で、保持部材8の先端部83がシース5の先端から突出するようになっている。これにより、クロージャー3がシース5に装着されたとき、クロージャー3の先端部に装着されている後述するクリップ4のシール部41は、展開することができる。
図7および図8に示すように、クリップ(閉鎖手段)4は、シール部41と、生体内組織膜に対してシール部41を固定(保持)する、弾性変形可能な固定部(支持部)45とで構成されている。
シール部41は、生体内組織膜の一方の面(内面)側から傷穴および傷穴の周辺部(生体内組織膜の傷穴を含む部分)を覆う平面部411を有する部材であり、板状をなしている。図示例では、シール部41は、平面視で略トラック形状ないし略楕円形状をなしている。
固定部42は、生体内組織膜の他方の面(外面)側からシール部41とで生体内組織膜を挟むことにより、生体内組織膜に対してシール部41を固定(保持)する機能を有している。この固定部45の主要部は、略環状(図示例では、図7中右側に示す外力の加わらない自然状態において、略円環状)をなしており、その図7中下側において、シール部41の平面部411に、シール部41(平面部411)に対して揺動可能(回動可能)に設置されている(ヒンジ部が設けられている)。この場合、固定部45は、その回動中心軸413が、シール部41の長手方向に対して略垂直で、かつ、平面部411に対して略平行となるように、シール部41の中央部に配置されている。
クリップ4のシール部41は、生体吸収性材料で構成されるのが好ましい。これにより、シール部41が所定期間後に生体に吸収され、最終的に生体内、すなわち、血管内(生体管腔内)に残らないので、人体への影響をなくすことができる。用いられる生体吸収性材料としては、前述した第1実施形態と同様のものが挙げられる。
また、固定部45は、形状記憶性を有する超弾性体で構成されるのが好ましい。この固定部45の構成材料(素材)としては、例えば、ニッケル−チタン系合金等の超弾性合金(超弾性材料)が挙げられる。
このクリップ4は、第2の保持部材8の先端部83に着脱可能に装着される。この場合、クリップ4の固定部45が、弾性変形した状態で先端部83に嵌入(装着)され、その先端部83から離脱することにより、自己の弾性力(復元力)によって変形前の元の形状に復元する。
また、一端側が糸留めキャップ9に固定された糸11の他端側は、クリップ4の固定部45を挿通し、保持部材8の基端部から外部に引き出され、必要かつ十分にその糸11を張った状態で、保持部材8の基端部に糸留めキャップ9を装着することにより、糸留めキャップ9と保持部材8の基端部との間で挟まれ(保持され)、保持部材8の基端部に保持される。すなわち、糸11は、その先端側(一端側)に固定部45が保持され、この状態で基端側(他端側)が保持部材8の基端部に保持される。これにより、保持部材8の先端部83からのクリップ4の固定部45の離脱が阻止(防止)される。
次に、生体内組織閉鎖装置1を用いて行なう止血作業の手順(生体内組織閉鎖装置1の作用)について説明する。
まず、図8に示すように、クロージャー3を組み立てるとともに、クロージャー3の先端部にクリップ4を装着する。
この場合、まず、糸11を、保持部材8の基端部から貫通孔84に挿入し、先端部83から外部に引き出し、クリップ4の固定部45を挿通させ、保持部材8の基端部から外部に引き出す。
また、クリップ4の固定部45を、回動中心軸413の方向に潰して弾性変形させ、その固定部45を保持部材8の先端部83内に挿入し、保持させる。
そして、必要かつ十分に糸11を張った状態で、保持部材8の基端部に糸留めキャップ9を装着する。これにより、糸11は、その先端側に固定部45が保持され、この状態で基端側が保持部材8の基端部に保持される。
次に、図8に示すように、クロージャー3とともにクリップ4をシース5の基端側からシース5の貫通孔51に挿入してゆく。この際、クリップ4のシール部41は、固定部45に対して揺動(回動)し、シール部41の平面部411が、保持部材8の流入口85を含む領域に当接(圧接)し、これにより、シール部41によって流入口85が閉塞する(閉じる)。
そして、クロージャー3をシース5の貫通孔51にさらに挿入してゆき、図9に示すように、ハブ82とハブ52とを嵌合させ、ハブ82のリブ822をハブ52の溝53に係合させる。これにより、シース5の先端部からシール部41を含むクリップ4の略全体および保持部材8の先端部83が突出し、そのクリップ4が傷穴を貫通して血管内に挿入される。この際、クリップ4のシール部41は、シース5の先端部から解放され、ヒンジ部の作用により、固定部45に対して、前記シース5の貫通孔51に挿入されたときと逆方向に揺動(回動)し、保持部材8の先端部83および固定部45に対し、そのシール部41が血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆うことが可能な形態に展開する(開く)。
クリップ4のシール部41が展開すると、保持部材8の流入口85が開口し(開き)、血管内の血液が、流入口85から流入し、貫通孔84および91に沿って基端側に流れ、流出口92から流出する(バックフラッシュが生じる)。この流出口92からの血液のバックフラッシュ(フラッシュバック)により、クロージャー3の先端部およびクリップ4(シール部41)が血管内に挿入されたことと、クリップ4のシール部41が展開したこととを確認することができる。
一方、クリップ4のシール部41が展開しない場合は、シール部41により、流入口85が閉塞されているので、流入口85から貫通孔84への血液の流入が阻止され、血液のバックフラッシュは生じない。これにより、クリップ4のシール部41が展開していないことを確認することができる。
これにより、止血作業を容易かつ確実に行なうことができる。
次に、図10に示すように、本体部2をゆっくり傷穴から引き抜く方向に移動させ、クリップ4のシール部41を血管壁の内面に当接させ、そのシール部41で血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆う。これにより、クリップ4の固定部45は、血管の外側に移動する。
また、前記クリップ4のシール部41で血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆う際、流出口92からの血液のバックフラッシュが消失するのを確認する。このバックフラッシュの消失や手の感触により、クリップ4のシール部41が血管壁の内面に当接したことを確認することができ、これにより、クリップ4の位置決めが完了する。
次に、図11に示すように、本体部2を引きつつ、保持部材8の基端部から糸留めキャップ9を取り外し、糸11を抜去する。これにより、クリップ4の固定部45が糸11から開放され、保持部材8の先端部83からの固定部45の離脱が可能になる。
次に、図12に示すように、本体部2を傷穴から引き抜く方向に移動させ、抜去する。この際、クリップ4の固定部45は、保持部材8の先端部83から開放され、その先端部83(本体部2の先端部)から離脱する。
これにより、クリップ4の固定部45は、自己の弾性力(復元力)によって装着前の元の形状に復元する。すなわち、クリップ4の固定部45は、血管壁の外側からシール部41とで血管壁を挟むことにより血管壁に対してシール部41を固定(保持)するように展開する(拡張する)。
これにより、シール部41が血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆い、固定部45が血管壁の外側からシール部41とで血管壁を挟むことにより、血管壁に対してシール部41が固定(保持)され、傷穴が閉じる。
最後に、止血の確認を行なって、止血作業が完了する。
この生体内組織閉鎖装置1によれば、前述した第1実施形態の生体内組織閉鎖装置1と同様の効果が得られる。
以上、本発明の生体内組織閉鎖装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
本発明の生体内組織閉鎖装置の第1実施形態を示す断面図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖手段を示す斜視図である。 図1に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図1に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図1に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図1に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 本発明の生体内組織閉鎖装置の第2実施形態を示す斜視図である。 図7に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図7に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図7に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図7に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。 図7に示す生体組織縫合装置の作用(動作)を説明するための断面図である。
符号の説明
1 生体内組織閉鎖装置
2 本体部
3 クロージャー
4 クリップ
41 シール部
411 平面部
413 回動中心軸
42、45 固定部
43 連結部
44 凹部
441 下側の部分
442 上側の部分
5 シース
51 貫通孔
52 ハブ
53 溝
6 第1の保持部材
61 本体
611 リブ
62 保持部
621 小径部
622 先端部
63 フランジ
7 第2の保持部材
71 本体
72 ハブ
721 筒状部
722 リブ
73 ねじ溝
74 ルーメン
741 流入口
742 流出口
8 保持部材
81 本体
82 ハブ
821 筒状部
822 リブ
83 先端部
84 貫通孔
85 流入口
9 糸留めキャップ
91 貫通孔
92 流出口
11 糸

Claims (23)

  1. 生体内組織膜を貫通する傷穴を閉じる生体内組織閉鎖装置であって、
    先端部が前記傷穴を貫通可能な長尺状の本体部と、
    前記本体部の先端部に着脱可能に装着され、該本体部の先端部とともに前記傷穴を貫通可能であり、前記傷穴を閉じる閉鎖手段とを備え、
    前記閉鎖手段は、前記生体内組織膜の一方の面側から前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うシール部と、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定する固定部とを有し、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で、前記シール部が前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うことが可能な形態に展開されるものであり、
    前記本体部に設けられ、前記閉鎖手段が展開したときに開口する流入口を有し、該流入口から流入する体液を導くルーメンで構成され、前記閉鎖手段が、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で展開したことを検出する検出手段を有することを特徴とする生体内組織閉鎖装置。
  2. 生体内組織膜を貫通する傷穴を閉じる生体内組織閉鎖装置であって、
    先端部が前記傷穴を貫通可能な長尺状の本体部と、
    前記本体部の先端部に着脱可能に装着され、該本体部の先端部とともに前記傷穴を貫通可能であり、前記傷穴を閉じる閉鎖手段とを備え、
    前記閉鎖手段は、前記生体内組織膜の一方の面側から前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うシール部と、前記生体内組織膜の他方の面側から前記シール部とで前記生体内組織膜を挟むことにより、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定する固定部とを有し、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で、前記シール部が前記傷穴および前記傷穴の周辺部を覆うことが可能な形態に展開されるものであり、
    前記本体部に設けられ、前記閉鎖手段が展開したときに開口する流入口を有し、該流入口から流入する体液を導くルーメンで構成され、前記閉鎖手段が、前記本体部の先端部に装着され、かつ前記傷穴を貫通した状態で展開したことを検出する検出手段を有することを特徴とする生体内組織閉鎖装置。
  3. 前記生体内組織膜は、血管壁であり、前記一方の面は、前記血管壁の内面である請求項1または2に記載の生体内組織閉鎖装置。
  4. 前記流入口は、前記閉鎖手段が展開する前、前記シール部により閉塞している請求項1ないし3のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  5. 前記本体部は、前記閉鎖手段を着脱可能に保持する保持手段を有する請求項1ないし4のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  6. 前記保持手段は、少なくとも前記閉鎖手段の前記固定部を保持する請求項5に記載の生体内組織閉鎖装置。
  7. 前記閉鎖手段の前記固定部は、前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記本体部を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記保持手段から解放されて前記本体部の先端部から離脱し、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定するように展開するよう構成されている請求項6に記載の生体内組織閉鎖装置。
  8. 前記閉鎖手段は、前記保持手段が嵌合する凹部を有し、該凹部に前記保持手段が嵌合することによって、前記本体部の先端部に着脱可能に装着される請求項5または6に記載の生体内組織閉鎖装置。
  9. 前記保持手段は、長尺状の第1の保持部材と、長尺状の第2の保持部材とを有し、
    前記閉鎖手段は、前記第1の保持部材が嵌合する凹部を有し、該凹部に前記第1の保持部材が嵌合するとともに、前記固定部が前記第2の保持部材に保持されることによって、前記本体部の先端部に着脱可能に装着されるよう構成されている請求項5または6に記載の生体内組織閉鎖装置。
  10. 前記閉鎖手段の前記固定部は、前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記第2の保持部材を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記第2の保持部材から解放され、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定するように展開するよう構成されている請求項9に記載の生体内組織閉鎖装置。
  11. 前記閉鎖手段は、前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記第1の保持部材を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記第1の保持部材から解放されて前記本体部の先端部から離脱する請求項10に記載の生体内組織閉鎖装置。
  12. 前記第2の保持部材は、略筒状をなす筒状部を有し、該筒状部に前記第1の保持部材が挿入される請求項9ないし11のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  13. 前記第1の保持部材に対し、前記第2の保持部材が、該第2の保持部材の長手方向に沿って相対的に移動し得るよう構成されている請求項9ないし12のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  14. 前記シール部および前記固定部は、それぞれ、弾性変形可能である請求項1ないし13のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  15. 前記シール部および前記固定部は、それぞれ、自然状態で、板状をなし、互いに対向している請求項14に記載の生体内組織閉鎖装置。
  16. 前記シール部と前記固定部とが一体的に形成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  17. 前記保持手段は、糸状部材を有し、該糸状部材の一端側に前記閉鎖手段の前記固定部が保持され、前記糸状部材の他端側が前記本体部の基端側に保持されるよう構成されている請求項5または6に記載の生体内組織閉鎖装置。
  18. 前記閉鎖手段の前記固定部は、前記糸状部材から解放され、かつ前記シール部が展開して前記生体内組織膜の一方の面に当接した状態で、前記本体部を前記閉鎖手段に対し前記傷穴から抜く方向に移動させることにより、前記保持手段から解放されて前記本体部の先端部から離脱し、前記生体内組織膜に対して前記シール部を固定するように展開するよう構成されている請求項17に記載の生体内組織閉鎖装置。
  19. 前記固定部は、弾性変形可能である請求項1ないし7、17、18のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  20. 前記固定部は、略環状をなしている請求項1ないし7、17ないし19のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  21. 前記固定部は、前記シール部に対し、揺動可能に設けられている請求項1ないし7、17ないし20のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  22. 前記シール部は、板状をなしている請求項1ないし7、17ないし21のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  23. 前記閉鎖手段の少なくとも一部は、生体吸収性材料で構成されている請求項1ないし22のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
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