JP2021514755A - 組織の開口部を閉鎖するための医療器具 - Google Patents

組織の開口部を閉鎖するための医療器具 Download PDF

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Abstract

本発明は、患者の組織(301)の内腔(302)、切開部、穿刺部、組織の通路および/または血管もしくは他の体管腔(略して内腔)との連通部を閉鎖するための医療器具であって、前記医療器具は、1つ以上の閉鎖デバイス(600)を解放可能に収容するための、閉鎖デバイスホルダー(802)と、前記内腔(302)の反対側と接触し、前記内腔の反対側を牽引し、かつ/または前記内腔(302)を広げて、前記内腔の形状をスリットまたはスリット様またはよりスリット様の内腔(302)に変化させるか、または前記内腔(302)の寸法もしくは直径を前記内腔(302)の少なくとも1つの次元もしくは正確に1つの次元において拡大もしくは増大させるための牽引ユニット(100)とを含む、医療器具に関する。

Description

本発明は、請求項1のプリアンブル部分に記載の内腔を閉鎖するための医療器具、および請求項27のプリアンブル部分に記載の内腔を閉鎖するための方法に関する。
本発明は、概して、組織に係合させるためのおよび/または組織を介して内腔を閉鎖するための、より具体的には、縫合の代替手段である、血管または他の体管腔の内腔を閉鎖するための医療器具(略して器具)および方法に関し、より具体的には、特に患者の系における侵襲的処置後の、身体器官または血管壁の開口部の閉鎖のための用途を有する閉鎖器具、ならびに対応する使用方法に関する。
穿刺し、血管または他の身体器官に中空針を挿入することによって一般的に行われるいくつかのインターベンショナル処置が存在し、次いで針の管腔を通してガイドワイヤーを患者の血管または他の器官に進入させてもよい。ガイドワイヤーは針を通して進入させてもよく、針は取り外してもよく、イントロデューサーケーシングをガイドワイヤー上で血管または他の器官内に進入させてもよい(セルディンガー法)。そのようなケーシングは、概して、最大約30F以上の範囲で利用される治療システムのニーズに合致する薄壁および直径を有する可撓性チューブである。ケーシングの近位端は、患者の皮膚の外側に保持され、一般に止血弁と共に利用され、ケーシングを介した血管からの血流を防止する。次いで、カテーテルまたは他のデバイスを、イントロデューサーケーシングの管腔を通して、かつガイドワイヤー上で、医療処置を行うための位置に進入させてもよい。穿刺は、診断用心臓血管処理、冠状動脈および末梢血管形成術またはステント留置術、心臓弁プロテーゼの移植および心臓弁修復術、胸腔鏡手術、腹腔鏡手術または内視鏡手術などを含むがこれらに限定されない幾つもの理由から利用される。これらの処置はいずれも、患者の系の治療において使用されるべき身体器官または血管壁に穴を開ける必要がある。穿刺部のサイズは、処置および挿入された系に応じて異なる。処置に応じて、一般に大腿動脈または大腿静脈が患者の系への侵入点として利用される。典型的な穿刺部は、インターベンショナル処置の場合、直径2mm〜10mm以上、または6F〜30F以上の範囲であり得る。
内視鏡または他の器具の使用に直面し得るような他の処置では、挿入のためにトロカールを利用してもよい。典型的なトロカールの穿刺部は、直径2mm〜15mm以上、または6F〜45F以上の範囲であり得る。そのような開口部の閉鎖は、典型的には、複数レベルの外科用縫合糸を使用して行われる。
末梢循環、冠状動脈循環系または心臓のアクセス部位として血管穿刺を利用するインターベンショナル診断または治療処置が完了したら、血管壁または身体器官に穿刺部位を残した状態でデバイスおよびイントロデューサーケーシングを取り外してもよい。
そのような穿孔は、単一の結び目または外科用連続縫合糸を利用する一般的なオープン外科的方法で閉鎖され、緊密に縫合され得る。
出血を止めるための別の代替的なオープン処置は、クリップまたはステープルの使用である。止血クリップの1つの形態が、March et al.による米国特許第4217902号明細書に示されており、このクリップは、クランプ機構の操作を可能にするために穿孔のオープン外科的アクセスを必要とする。そして、Coleman James et al.による米国特許出願公開第2008/272173号明細書に示されるように、オープンアクセスを必要とする、より洗練された外科用ステープラーが記載されている。
非観血的、非外科的な手法で、診断または治療処置のための血管の穿孔後の止血に対処するために、様々な処置およびデバイスが開発されてきた。
出血を止める一般的な手法は、穿孔の箇所に圧力を加え、患者の自然な血液凝固および自己治癒特性が脈管開口部を塞ぐのを待つことである。そのような圧力は、30分〜最大1時間などの比較的長い時間必要とされる場合があり、その後、患者はこの間寝たきりにされ、事実上固定され、出血が止まるまでの数時間、穿刺部位に重い砂袋を置いて圧迫される。完全な止血および封止が起きる前の出血から血腫の追加のリスクが存在する。この処置には、関連する欠点を伴い、時間がかかる場合がある。
心臓弁プロテーゼ移植または心臓弁修復システムにおけるように血管穿孔のサイズが大きくなると、穿孔の圧迫および開口部の自然な封止の待機は、あまり効果的ではなくなるか、または効果的でなくなりさえする。
過剰な出血が、正常な血液凝固反応を有する人に早くも起こり得る一方で、凝固を阻害する抗凝固薬を使用し、出血性障害、高血圧症または肥満に苦しんでいる患者がおり、貫通ケーシングまたは治療システムの取外し後に過剰な出血のリスクが増大する。
出血を止める改善された手法が、米国特許第5275616号明細書に示されているようなコラーゲンまたはポリマープラグを適用することによるものである。そのような処置は、特に比較的小さな穿孔で効果的である。しかしながら、そのようなプラグ材料の装着は、血管内血栓形成および炎症反応の発症のリスクを増大させる。
様々な経皮的クリップまたはステープラーが、オープンアクセス閉鎖を回避するために開発された。このシステムは、すでに利用されているガイドワイヤー上に挿入され、クリップは経皮的に操作される。
縫合糸で縫い合わされる複数の針を提供する閉鎖システムを有する様々な経皮的縫合システムが開発されてきた。開口部を取り囲む血管壁を針が通過した後、針は取り込まれ、外側に牽引され、結び付けられ、結び目が管を通って押し戻されて、閉鎖が完了する。縫合針の装着は、装着された縫合糸が穴を保持および閉鎖することができるように組織の適切な係合を必要とし、これにより、システムはほぼ小さな血管穿孔の閉鎖に制限される。
胸腔鏡手術、腹腔鏡手術または内視鏡手術のような体腔および器官の穿孔を伴う処置では、適用可能なシステムを挿入するのに十分な大きさである適切なサイズのトロカールを用いて患者の身体に入るのが一般的である。そのような大口径の穿孔の閉鎖は、一般にオープン外科的縫合によって行われる。
本発明の目的は、内腔を閉鎖するための更なる医療器具およびその方法を提案することであり得る。
上述の目的は、請求項1の特徴を有する内腔を閉鎖するための医療器具によって達成される。当該目的はさらに、請求項27の特徴を有する内腔を閉鎖するための方法によって達成される。
前述および以下のすべての記述において、「〜であってもよい」または「〜を有していてもよい」などの表現の使用は、「好ましくは〜である」または「好ましくは〜を有する」などと同義的に理解されるべきであり、本発明に係る実施形態を例示することを意図したものである。
本明細書で数字に関する単語が言及されるときは常に、当業者はそれらを数値の下限を示すものとして認識または理解するものとする。したがって、これが当業者に明らかな矛盾をもたらさない限り、当業者は、例えば、「1つ」を「少なくとも1つ」を包含するものとして理解するものとする。それ以外に、この理解はまた、例えば「1つ」という数字に関する単語が、当業者の観点から明らかに技術的に可能であるときは常に、「正確に1つ」を意味し得るという解釈として、本発明によって同様に包含される。これらの両方の理解が本発明によって包含され、本明細書ですべての使用される数字に関する単語に適用される。
したがって、本発明は、患者の組織の内腔、切開部、穿刺部、組織の通路および/または血管もしくは他の体管腔(略して内腔)との連通部を閉鎖するための医療器具を提案する。ここで、医療器具は、1つ以上の閉鎖デバイスを解放可能に収容および/または保持するための閉鎖デバイスホルダーを含む。この医療器具はさらに、内腔の反対側を牽引するためにおよび/または内腔を広げるために、内腔の反対側に接触する牽引ユニットを含み、任意選択的に、内腔の形状をスリットまたはスリット様またはよりスリット様の内腔に変化させる。この変化は、内腔の少なくとも1つまたは正確に1つの次元において、内腔の寸法または直径を拡大または増大させる結果となり得る。
さらに、組織の内腔を閉鎖するための方法が提案される。この方法は、第1に、本発明に係る医療器具を提供するステップと、第2に、医療器具を使用することによって内腔を閉鎖するステップとを含む。
本発明の有利な発展形態は、従属請求項および実施形態のそれぞれの主題である。
本明細書で実施形態が言及されるときは常に、それは本発明に係る例示的な実施形態を表す。
本発明に係る実施形態は、技術的に可能である任意の組合せにおいて、上記および/または以下で言及される特徴のうちの1つまたはいくつかを含み得る。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の牽引ユニットは、少なくとも1つの牽引デバイスホルダーと少なくとも1つの牽引デバイスとを含む。後者は、好ましくは、少なくとも部分的に牽引デバイスホルダー内に収容されてもよい。牽引デバイスは、任意選択的に、少なくとも部分的に牽引デバイスホルダー内に、好ましくは解放可能に収容されてもよく、好ましくは牽引デバイスホルダーに対して可動または摺動可能にそこに配置されている。
牽引デバイスホルダーは、好ましくは、閉鎖されるべき内腔を通ってまたは内腔内に進入または延伸するように構成された遠位端と、近位端との両方を有していてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の牽引ユニットは、組織と解放可能に係合するために、前記牽引デバイスに接続された少なくとも1つの係合デバイスを含む。
いくつかの実施形態では、係合デバイスは、貫通開口部を有する閉鎖断面を有していてもよい。閉鎖断面は、長方形、正方形、円形、楕円形またはそれらの組合せの形状を有していてよい。
いくつかの実施形態では、係合デバイスは、ワイヤーを含んでいてもよいか、またはワイヤーからなっていてもよい。
いくつかの実施形態では、係合デバイスは、単一のワイヤーから形成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、係合デバイスは、凸状もしくは凹状の形状を有していてもよいか、または凸状もしくは凹状の形状を覆っていてもよい。他の実施形態では、それは平坦または実質的に平面である。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の係合デバイスは、折り畳み可能であるようにおよび/または牽引デバイスホルダー内に少なくとも部分的に含まれるか、もしくは取り込まれるように構成されている。
係合デバイスおよび/または牽引デバイスを牽引デバイスホルダーの内部または外部に移動させるための機構が提供されていてもよい。
いくつかの実施形態では、係合デバイスは、それらが内腔開口部の内部または下部から内腔を取り囲む組織と係合するために構成されるように、上述の牽引デバイスに接続されていてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の少なくとも2つの牽引デバイスおよび/または少なくとも2つの係合デバイスは、解放可能に牽引デバイスホルダー内に取り込まれる。特に、これらのデバイスは、特に閉鎖されるべき内腔の開口面よりも下に位置するようにするために、必要に応じて、牽引デバイスホルダーまたは係合デバイスまたはそれと同様に構成された機構を操作することによって、牽引デバイスホルダーから少なくとも部分的に解放されるように配置された状態で取り込まれる。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の牽引デバイスホルダーおよび/または牽引デバイスおよび/または前記係合デバイスは、特に、内腔がその形状を変化させるように、内腔の反対側を牽引するように構成されている。例えば、内腔は、ほぼ円形の形状からスリット状の内腔に変化してもよい。好ましくは、この結果、内腔の牽引された長手方向の直径の少なくとも2倍の長さの延伸された横方向の直径が得られる。「横方向」とは、脈管の長手方向に垂直な方向を意味してもよい。長手方向の直径は、脈管の長軸方向に延びていてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の牽引ユニットは、少なくとも次のうちの1つを有する牽引デバイスを少なくとも含む:
− 第1の側面および反対側の第2の側面、
− 第1のアームおよび第2のアーム、
− 第1の牽引デバイスおよび第2の牽引デバイス、
− 第1の牽引デバイスホルダーおよび第2の牽引デバイスホルダー、ならびに/または
− 第1の係合デバイスおよび第2の係合デバイス。
さらに、牽引ユニットまたは他の任意のコンポーネントは、第1の側面を第2の側面から距離を隔てたり離したりするための、第1のアームを第2のアームから距離を隔てたり離したりするための、第1の牽引デバイスを第2の牽引デバイスから距離を隔てたり離したりするための、第1の牽引デバイスホルダーを第2の牽引デバイスホルダーから距離を隔てたり離したりするためのならびに/または第1の係合デバイスを第2の係合デバイスから距離を隔てたり離したりするための機構を有していてもよい。
いくつかの実施形態では、上述の機構は、形状記憶特性を含むか、またはそれから成る。
いくつかの実施形態では、この機構は、例えば、ギア、ロッド、駆動手段、ノブまたはハンドルなどの制御手段を含む機械的手段を含んでいてもよいし、それらから成っていてもよい。
いくつかの実施形態では、この機構は、第1の側面または第1のアームなどが、第2の側面または第2のアームなどから距離を隔てたり離したりされるように、牽引デバイス、牽引ユニットまたは他の任意のコンポーネントの形状を修正するように構成された真空デバイスを含んでいてもよいし、それから成っていてもよい。
この真空デバイスは、例えば牽引ユニットの内部、好ましくは閉鎖された管腔から流体(例えば空気)を吸引するように配置されていてもよく、その結果、そのコンポーネント、例えば牽引ユニットの断面は、管腔内の真空を達成することによって変化され、例えば牽引ユニットの断面は、第1の次元では増加するが、第1の次元に垂直な第2の次元では減少する。このようにして、例えば牽引ユニットの反対側の第1および第2の側面は、牽引ユニットの円周を一定に維持しながら互いに距離を離す。
真空デバイスと流体連通している、好ましくは閉鎖された管腔は、少なくとも1つの状態(真空が適用されているか否か)において、第1の方向で、第1の方向に垂直な第2の方向でよりも長い断面を有していてもよい。
いくつかの実施形態では、牽引ユニットまたは牽引デバイスは、湾曲部もしくは段差を有しているか、またはそれを前側もしくは後側に曲げており、医療器具を脈管管腔から部分的に引き抜きながら停止として使用されるか、または外科医に触覚フィードバックを与えることができる。湾曲部や段差などは、医療器具の先端部、またはその牽引ユニット、牽引デバイスなどが、脈管の縁部または内腔で静止したことを示すことができる。これはまた、医療器具が閉鎖デバイスを展開するのに適した位置にあることを示す。これを達成するために、湾曲部や段差などは、例えば、医療器具または牽引デバイスの自由端から予め定められた距離の下に配置されている。また、湾曲部、段差またはそれが曲がっている位置は、閉鎖デバイスを解放する前に、医療器具を脈管管腔から遠くに引き抜き過ぎないようにする保護として機能してもよい。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具は、閉鎖デバイスホルダーに含まれた閉鎖デバイスを含む。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の閉鎖デバイスは、閉鎖デバイスが応力を受けた状態で閉鎖デバイスホルダー内に少なくとも部分的に含まれる。特に、閉鎖デバイスが展開されていない状態にあるときは、閉鎖デバイスホルダーの遠位端内に含まれる。ここで、閉鎖デバイスは、好ましくは、2つ以上の端部と、例えば2つ以上のアームを介して、これらの2つ以上の端部と接続する連結部とを有する。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の閉鎖デバイスは、閉鎖デバイスホルダー内に含まれており、その結果、医療器具の使用中に閉鎖デバイスが閉鎖デバイスホルダーの遠位端から出るように操作されたときに、閉鎖デバイスは、例えば、閉鎖デバイスホルダーの外側にある2つ以上のアームを曲げることによってその応力を解放するか、またはその一部を解放する。それによって、2つ以上の端部は、内腔を取り囲む組織の内壁を穿孔するように配置されることになる。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の閉鎖デバイス、牽引デバイス、牽引デバイスホルダーおよび/または係合デバイスの少なくとも一部は、変形可能な形状記憶合金で作られており、かつ/または自己拡張可能な形状記憶部またはワイヤー本体を有する。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の閉鎖デバイス、牽引デバイス、牽引デバイスホルダーおよび/または係合デバイスの少なくとも一部は、ニチノールで作られている。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の閉鎖デバイス、牽引デバイス、牽引デバイスホルダーおよび/または係合デバイスの少なくとも一部は、生体適合性および/または生体吸収性材料で作られている。
いくつかの実施形態では、生体適合性および/または生体吸収性材料は、Ti、Ti合金、ニチノール、ステンレス鋼、高分子材料およびセラミックから成る群から選択される少なくとも1種の材料である。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスまたはその一部は、応力を受けていない状態のときに、カールして閉鎖形態(例えば、閉鎖デバイスのアーム、ストラットなどで取り囲まれた貫通開口部を有する)になる。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスまたはその一部は、応力を受けていない状態のときに、カールしてループ様またはリング様または円様の形状になる。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、展開後の閉鎖デバイスは、10マイクロメートル〜1センチメートル、好ましくは40マイクロメートル〜200マイクロメートル、より好ましくは50マイクロメートル〜100マイクロメートルの範囲の断面寸法を有する。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具は、好ましくは、閉鎖デバイスを操作するために、閉鎖デバイスホルダーの近位端を通って延在する押込みデバイスをさらに含む。押込みデバイスは、閉鎖デバイスに作用することによって、例えばそれを押し込むことによって、閉鎖デバイスを変形させないように構成されていてもよい。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、押込みデバイスは、ロッドまたはピストンを含むか、またはそれから成る。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具は、閉鎖デバイスを操作するために、閉鎖デバイスホルダーの近位端を通って延在する保持デバイスまたは引抜きデバイスをさらに含む。ここで、前記保持デバイスは、特に解放可能に、前記閉鎖デバイスに取り付けられているか、またはそれに接続されている。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の保持デバイスは、紐または縫合糸である。
いくつかの実施形態では、本発明に係る医療器具の閉鎖デバイスホルダーは、閉鎖デバイスホルダーの内壁に1つ以上の溝を有し、および/または保持デバイスを閉鎖デバイスホルダーの長手方向に沿ってガイドする(好ましくは、溝を通るかまたは溝に沿って、ガイドする)ための押込みデバイスに1つ以上の溝を有する。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーの遠位端は、閉鎖デバイスホルダーの壁に2つ以上のチャネルを有する。これらのチャネルは、医療器具の操作時に、またはユーザーが必要としたときに、閉鎖デバイスの1つ以上の端部が閉鎖デバイスホルダーから出てくることを可能にする。これらの端部は、閉鎖デバイスホルダーの片側または両側から出てもよい。チャネルはスリット様であってもよい。チャネルまたはその近位端は、閉鎖デバイスホルダーの遠位方向に遠位端だけ超えてもよい。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーの遠位端は、閉鎖デバイスホルダーの壁に、特に閉鎖デバイスホルダーの外周において、互いに対向して配置された少なくとも1つのチャネルまたは2つのチャネルを有する。
本発明に係る医療器具のいくつかの実施形態では、牽引デバイスホルダーは、細長いチューブであるか、またはそれを含む。この細長いチューブは、例えば金属またはプラスチックを含むか、またはそれから成り、好ましくは、牽引デバイスを取り込むように構成されている。
閉鎖デバイスホルダーは、組織の内腔を通ってまたは内腔内に進入または延伸されるための遠位端と、特に閉鎖デバイスホルダーに収容されるときに、閉鎖デバイスを操作するためのアクセスを提供するのに適した近位端とを有していてもよい。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーおよび牽引ユニットの少なくとも1つは、医療器具内で、互いに、医療器具の他の要素に対して、および/または医療器具のケーシングまたは外側シースに対して、少なくとも摺動可能または移動可能に配置されている。
いくつかの実施形態では、医療器具は、医療器具、特に閉鎖デバイスホルダーおよび/または牽引ユニットの一部または全部の要素(当然、ハウジングもしくはケーシングなどは除く)を含む外側のハウジング、シースまたはケーシングを含む。
いくつかの実施形態では、医療器具は、ガイドワイヤーをガイドおよび/または包囲するための管腔を含む。管腔は、医療器具の遠位端および近位端の両方に開口していてもよいか、またはそれらのうちの1つだけに開口していてもよい。
いくつかの実施形態では、医療器具は、複数の管腔または開口部を含む。例えば、それらのうちの1つは、第1の閉鎖デバイスホルダーを格納してもよく、もう1つは、第2の閉鎖デバイスホルダー、牽引デバイスホルダーおよび/または、医療器具の他の任意の要素を格納してもよい。
医療器具の任意の管腔は、医療器具の貫通開口部であってもよく、好ましくは、医療器具の長手方向に延びている。
いくつかの実施形態では、医療器具は、その全長に沿うか、またはその一部のみに沿って、非可撓性および/または可撓性である外側のハウジングまたはユニットを有する。
本発明に係る方法のいくつかの実施形態では、方法は、以下のステップをさらに含む:
− 牽引ユニットの部品を内腔内に導入するステップ;
− 内腔の反対側を、牽引ユニットまたはそれによって構成される要素と接触させるステップ;
− 内腔の反対側を、牽引ユニットまたはそれによって構成される要素を用いて牽引し、および/または内腔を広げるステップ;および
− 少なくとも1つの閉鎖デバイスを閉鎖デバイスホルダーから解放し、内腔の反対側を閉鎖デバイスと互いに接続するステップ。
本発明に係る方法のいくつかの実施形態では、内腔の反対側を牽引し、および/または内腔を広げるステップが、内腔の形状を変化させ、例えば、スリットまたはスリット様またはよりスリット様の内腔へと変化させる。この変化の結果、内腔の少なくとも1つの次元または正確に1つの次元において、内腔の寸法または直径が拡大または増大し得る。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーおよび牽引デバイスホルダーのうちの少なくとも1つは、部分的に中空チューブである。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーおよび牽引デバイスホルダーのうちの少なくとも1つは、共通のケーシングまたはハウジング内に配置されており、好ましくは、そのケーシングに対して摺動可能または移動可能である。
いくつかの実施形態では、閉鎖部材は、閉鎖デバイスホルダーと同一である。
いくつかの実施形態では、牽引ユニットは、牽引デバイスホルダーと同一である。
いくつかの実施形態では、牽引ユニットおよび閉鎖部材は、1つのデバイスのみによって組み入れられている。
いくつかの実施形態では、デバイスは、ガイドワイヤーを有していない。しかしながら、デバイスは、デバイスの長さおよび/またはその長さの方向にガイドワイヤーを走らせるための管腔を有していてもよい。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスは、ステープルまたはクリップである。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーは、閉鎖デバイス、特にステープルまたはクリップを第1の方向に排出または解放するように構成されておらず、ここで、閉鎖デバイスを排出するか、またはそれらの排出を補助するように構成されたデバイスまたは閉鎖デバイスホルダーのコンポーネントが、最も有利には(もしくは理想的には唯一)第1の方向に、または最も有利には実質的に第1の方向に移動可能に配置されている。しかしながら、それらの実施形態では、そのコンポーネントは、第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に移動可能に構成または配置されていない。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーおよびデバイスのうちの少なくとも1つは、閉鎖デバイスを塑性変形させるために構成されたデバイスを有せず、特に、排出または解放されている間、閉鎖デバイスを塑性変形させるために構成されたデバイスを有しない。また、好ましくは、閉鎖デバイスを閉鎖するために設けられたデバイスは存在しない。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーは、2つ以上の閉鎖デバイスを同時に排出または解放するように構成されている。例えば、閉鎖デバイスは、それらが横並びで離れるホルダーの1つの共通の開口部から排出されてもよい。あるいは、2つ以上の閉鎖デバイスが、別個の開口部を通るものの、しかしながら同時に閉鎖デバイスホルダーまたはデバイスから離れるような構成であってもよい。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーは、閉鎖デバイスが閉鎖デバイスホルダーの長手方向にのみ排出または解放され得るように構成されている。
いくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーは、閉鎖デバイスが閉鎖デバイスホルダーの長さまたは長手方向に関して同じ位置にのみ排出または解放され得るように構成されている。
いくつかの実施形態では、牽引ユニットは、内腔を牽引しながら互いに距離を離す少なくとも2つの要素、例えば、2つの側面、2つのアーム、2つの牽引デバイスまたは2つの牽引デバイスホルダーを含む。
いくつかの実施形態では、牽引ユニットと閉鎖デバイスホルダーとは、互いに独立しており、特に、互いに独立して移動してもよい。他の実施形態では、それらは互いに連結されているか、またはそれらが互いに独立して移動することができないように同じユニットによって組み入れられている。
いくつかの実施形態では、牽引ユニットと閉鎖デバイスホルダーとは、互いに間隔を空けて配置されており、その結果、閉鎖デバイスホルダーは、内腔が牽引された状態で、すなわち、内腔が牽引ユニットによって牽引されているか、または広げられている間、内腔の長辺の縁部または縫い目を閉鎖するために、1つまたは複数の閉鎖デバイスを組織内に排出または解放するように構成されている。
いくつかの実施形態では、内腔の反対側を直接接触させて牽引するように構成された牽引ユニットのコンポーネントのうちの少なくとも1つは、細長いまたは長方形のセクションである。それらのうちの少なくとも1つは、ポール、チューブなどの形状を有していてもよく、好ましくは、それらは直線状である。
いくつかの実施形態では、内腔の反対側を直接接触させて牽引するように構成された牽引ユニットのコンポーネント(例えば、第1および第2のアームまたはセクション、第1および第2の牽引デバイス、第1および第2の牽引デバイスホルダーならびに/または第1および第2の係合デバイス)のうちの少なくとも1つは、1つ以上のヒンジ、関節、ジョイントまたはそれが屈曲するセクション(特に、その中間セクションではなく、より具体的には、互いに反対方向を向いていない)を含んでいない。
いくつかの実施形態では、内腔の反対側を直接接触させて牽引するように構成された牽引ユニットのコンポーネントは、自由遠位端を有する。
いくつかの実施形態では、内腔の反対側を直接接触させて牽引するように構成された牽引ユニットのコンポーネントの一部または全部は、内腔を牽引している間、第1の共通の平面内で互いに相対的に移動するように構成されている。任意選択的に、これらのまたは異なる実施形態では、少なくとも1つの閉鎖デバイスは、(例えば、閉鎖デバイスが展開された状態で、例えば、解放もしくは排出されたときに)全体的にまたは実質的に第2の平面内に延在する。また、閉鎖デバイスは、任意選択的に、第2の平面内で閉鎖してもよい。例えば、閉鎖デバイスは、閉鎖または展開時に互いに向き合って移動するアームまたは尖叉を含んでいてもよい。その動きは、実質的に1つの平面、すなわち第2の平面内で行われてもよい。第1の平面と第2の平面とは、互いに交差していてもよい。それらは互いに実質的に垂直であってもよい。
いくつかの実施形態では、内腔の反対側を直接接触させて牽引するように構成された牽引ユニットの一部または全部のコンポーネントは、内腔を牽引している間、第1の方向に互いに相対的に移動するように構成されている。任意選択的に、これらのまたは異なる実施形態では、デバイスは、少なくとも1つの閉鎖デバイスを第2の方向に排出または解放するように構成されている。第1の方向と第2の方向とは、互いに異なっていてもよい。実際には、それらは互いに垂直または実質的に垂直であってもよい。したがって、牽引方向は、閉鎖デバイスが排出または解放される方向および/または外科医によって使用されるときに閉鎖デバイスが閉鎖する方向に対して垂直または実質的に垂直であってもよい。
いくつかの実施形態では、第1および第2の牽引デバイス、またはその第1および第2のアームまたはセクションは、ちょうど1つのヒンジまたはジョイントまたはヒンジもしくはジョイントセクションによって互いに接続されている。そのヒンジまたはジョイントまたはセクションは−好ましくは排他的に−牽引デバイスホルダーの内部および/または医療デバイスもしくは牽引デバイスホルダーの長手方向軸に沿って移動するように配置されていてもよい。追加的に、または代替的に、そのヒンジまたはジョイントまたはセクションは−好ましくは排他的に−第1の方向ではなく、第2の方向に移動するように配置されていてもよい。したがって、それらの実施形態では、ヒンジまたはジョイントまたはセクションは、任意選択に、内腔の反対側が牽引されているか、または広げられている方向には移動しないように配置されていてもよい。
本発明によれば、組織の内腔を閉鎖するための医療器具も提案され、この医療器具は、
− 閉鎖デバイスホルダーであって、医療器具が展開された状態で組織の内腔を通って延在する遠位端と、閉鎖デバイスの操作のためのアクセスを提供するための近位端とを有する、閉鎖デバイスホルダー;および
− 医療器具または閉鎖デバイスが展開されていない状態にあるときに、閉鎖デバイスホルダーの遠位端内で応力を受けた状態で少なくとも部分的に取り込まれる閉鎖デバイスであって、2つ以上の端部と、2つ以上のアームを介して、これらの2つ以上の端部と接続する連結部とを有する、閉鎖デバイス
を含み、ここで、閉鎖デバイスの閉鎖デバイスホルダーに対する構成は、医療器具または閉鎖デバイスの展開中に閉鎖デバイスが閉鎖デバイスホルダーの遠位端から出るように操作されたときに、閉鎖デバイスホルダーの外側で2つ以上のアームを曲げることによって閉鎖デバイスがその応力を解放するように行われており、それによって、2つ以上の端部は、内腔を取り囲む組織の内壁を穿孔することになる。
本発明によれば、組織の内腔を閉鎖するための方法も提案され、その方法は、以下のステップ:
− 本発明に係る医療器具を提供するステップ、
− 医療器具を用いて内腔を閉鎖するステップ
を含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスの少なくとも一部は、変形可能な形状記憶合金で作られている。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスの少なくとも一部は、ニチノールで作られている。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスの少なくとも一部は、生体適合性および/または生体吸収性材料で作られている。
本発明に係るいくつかの実施形態では、生体適合性および/または生体吸収性材料は、Ti、Ti合金、ニチノール、ステンレス鋼、高分子材料およびセラミックから成る群から選択される少なくとも1種の材料である。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスは、応力を受けていない状態のときに、カールして閉鎖形態になる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスまたはその一部は、応力を受けていない状態のときに、ループ様またはリング様または円様の形状に湾曲する。
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療器具の展開後の閉鎖デバイスは、10マイクロメートル〜1センチメートル、好ましくは40マイクロメートル〜200マイクロメートル、より好ましくは50マイクロメートル〜100マイクロメートルの範囲の断面寸法を有する。
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療器具は、閉鎖デバイスを操作するために、閉鎖デバイスホルダーの近位端を通って延在する押込みデバイスをさらに含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、押込みデバイスは、ロッドまたはピストンである。
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療器具は、閉鎖デバイスを操作するために、閉鎖デバイスホルダーの近位端を通って延在する保持デバイスを含み、ここで、前記保持デバイスは、閉鎖デバイスに取り付けられている。
本発明に係るいくつかの実施形態では、保持デバイスは、紐または縫合糸である。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーは、閉鎖デバイスホルダーの内壁に1つ以上の溝を有し、および/または保持デバイスを閉鎖デバイスホルダーの長手方向に沿ってガイドするための押込みデバイスに1つ以上の溝を有する。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーの遠位端は、閉鎖デバイスホルダーの壁に2つ以上のチャネルを有し、これらのチャネルは、閉鎖デバイスが展開したときに、閉鎖デバイスの1つ以上の端部が閉鎖デバイスホルダーから出てくることを可能にする。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーの遠位端は、閉鎖デバイスホルダーの壁に、互いに対向して配置された2つのチャネルを有する。
プラグ、クリップまたは縫合糸を利用するような従来技術のほとんどは、最大10Fのほぼ小さなサイズの動脈穿孔を閉鎖することのみ可能であり、動脈アクセス部位にのみ承認されている。システムのいくつかは、より大きな冠動脈または静脈穿孔を閉鎖するために適応外で使用されている。
本発明は、有利には、組織を通る静脈および他の通路において、最大30F以上の大口径の穿孔を封止するための、より効果的な方法および医療器具を提供することができる。
本発明は、組織セグメントを一緒に結びつけたり、組織の開口部、例えば、静脈系、特に大腿静脈における非常に大口径の血管穿孔を閉鎖したり、および/または封止したりすることを可能にする。
そのような非常に大きな血管アクセスおよび穿孔は、経管的僧帽弁および三尖弁修復およびプロテーゼ移植のような、より複雑なインターベンショナル処置に必要とされる。
大腿静脈の直径は約8mmまたは24F以上であり、同様の直径を有するシステムの導入を可能にする。そのような大口径の静脈穿孔を、プラグ、縫合糸またはクリップを利用した経皮的システムで閉鎖することは非常に困難である。そのような大口径の穿孔を環状または長手方向に閉鎖する場合、血管狭窄のリスクが高くなる。
本発明によれば、特定の技術は、有利には、血管長軸に直交する方向に穿孔を延伸し、この延伸部に沿って穿孔を閉鎖するように縫合するために使用される。このようにして、血管管腔の狭小が回避される。
本発明は、脈管長軸に直交する方向に穿孔を延伸し、延伸線に沿って穿孔を閉鎖する単一のクリップを延伸部によって配置することによって、特に静脈内の大口径の血管穿孔を閉鎖することを可能にする。
いくつかの実施形態では、医療器具は、ハンドル部材と、一方の側面(図示せず)および他方の側面のハンドル部材に結合されたチューブセットと、組織の内腔内に後続的にまたは同時に展開される牽引ユニットおよび閉鎖部材とを含んでいてもよい。ハンドル部材はまた、牽引ユニットおよび閉鎖部材を展開するのに必要な任意の数の機構(図示せず)を含んでいてもよい。牽引ユニットおよび閉鎖部材は、これらのユニットおよび部材が、制御されて、特に、インターベンショナル処置を行うために脈管内に一般的に配置されるガイドワイヤーまたは他のレール(図示せず)のようなガイド構造に沿って、脈管の内腔または管腔内に少なくとも部分的に充てがわれることを可能にするケーシングを介して展開される。
牽引デバイスは、任意選択的に、内腔を通って延在するように構成された遠位端を有し、かつ閉鎖されるべき内腔の対向する内側に位置するように構成された2つの牽引デバイスホルダーを含む。牽引デバイスまたはそのホルダーは、例えば、その遠位端に取り付けられた係合デバイスを有していてもよい。係合デバイスは、内腔の対向する端部と脈管内壁の対向する端部とを係合させるために、例えば、それらを接触させたり、押し込んだり、および/または付け合わせたりするように配置されていてもよい。これらの係合デバイスは、距離を離し、内腔の対向する側面を牽引し、牽引デバイスの間で内腔の対向する側面に接近させる内腔を引き伸ばすように構成されており、その結果、内腔は、1つの延伸された長径と直交する牽引された短径とを有する直線状になる。
閉鎖部材は、任意選択的に、閉鎖されるべき内腔を通って延在する遠位端を有する1つ以上の閉鎖デバイスホルダーを含み、ここで、閉鎖デバイスホルダーは、例えば、遠位端に取り付けられた閉鎖デバイスを有する。閉鎖デバイスは、閉鎖デバイスホルダーが引き抜かれたら組織壁と係合するように配置される。
閉鎖デバイスは、好ましくは、閉鎖デバイスホルダーが引き抜かれたときに、内腔を取り囲む組織壁を貫通する先の尖った針である。閉鎖デバイスが組織壁と係合しているとき、それは、更なる引抜きに対してしっかりと抵抗するものとして検出することができる。
閉鎖デバイスは、次いで、展開されて、さらに環状構造に曲がり、横方向に牽引された内腔の端部を、デバイスが内腔を直線状に閉鎖するように一緒に引き寄せる。
閉鎖デバイスは、任意選択的に、閉鎖デバイスが内腔の内側から外側に移動されたときに、閉鎖デバイスは、閉鎖デバイスの予め設定された記憶形状に従ってアンカー様に曲がり、組織の壁を穿孔し、また、壁に密接に近接している組織を把持することにより、穿孔を取り囲む組織が閉鎖された内腔の密接な近接位置に引き寄せられ、その結果、内腔が閉鎖され、引き寄せられた周囲の組織がさらに組織の閉鎖を封止するようなサイズ、向きおよび形状の複数の丸い針を含む。
閉鎖デバイス、または複数の閉鎖デバイスは、任意選択的に、閉鎖デバイスホルダーおよび送達機構から切り離され、所定の位置に置かれる。
このように組織内腔が閉鎖された状態で、閉鎖デバイスを組織壁に取り付けたままにしておくことによって、脈管内の血液静止を達成することができる。閉鎖デバイスは、好ましくは記憶材料効果を有する金属、プラスチックまたは生体吸収性材料で組み立てられていてもよい。
本発明に係るいくつかの実施形態では、内腔、切開部、穿刺部、または組織の通路、血管もしくは他の体管腔との連通部を閉鎖するのに使用するために、1つ以上の牽引ユニットを含む医療器具が提案される。
牽引ユニットは、例えば、閉鎖されるべき内腔を通って延在するための遠位端と、選択的に操作を提供するための近位端とを備える2つの牽引デバイスホルダーを有する。
係合デバイスは、操作によって解放され、かつ閉鎖されるべき内腔の下に位置するように、牽引デバイスホルダーに取り込まれている。前記牽引デバイスホルダーの前記操作により、内腔の反対側が牽引され、これにより、内腔の形状を、ほぼ円形の内腔から、延伸された横方向の直径(これは、内腔を牽引した後のその長い方の直径である)が、内腔の牽引された長手方向の直径(これは、短い方の直径である)の少なくとも2倍の長さを有するスリット状の内腔へと変化させる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、組織の内腔を閉鎖するのに使用するために、医療器具が提案され、この医療器具は、閉鎖部材を含み、ここで、閉鎖部材は、閉鎖されるべき内腔を通って延在するための遠位端と、選択的に操作を提供するための近位端とを備える閉鎖デバイスホルダーを有し;かつ展開されるべき前記閉鎖デバイスホルダーの遠位端に取り込まれた閉鎖デバイスを有し、それによって、閉鎖デバイスホルダーの前記操作および閉鎖デバイスの展開により、内腔が閉鎖させられる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療器具は、一組の牽引ユニットを含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療器具は、医療器具の牽引ユニットの向きまたは方向を示すユーザーのための、例えば、標識、矢印などとして組み入れられている表示を含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、医療器具はさらに、前記閉鎖デバイスホルダー、係合デバイスおよび閉鎖デバイスを、内腔との操作可能な近接位置に送達するための送達デバイスを含み、ここで、前記送達デバイスは、例えば、前記閉鎖デバイスホルダーに摺動可能に接続されている。
本発明に係るいくつかの実施形態では、牽引デバイスホルダーは、牽引デバイスを取り込むことが可能な金属製またはプラスチック製の細長いチューブを含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、牽引ユニットは、内腔を牽引するために距離を離すことができる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、牽引デバイスホルダーは、牽引デバイスを取り込むことが可能な金属製、プラスチック製または他の材料で作られた細長いチューブを含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスホルダーは、閉鎖デバイスが閉鎖デバイスホルダーから離れるのに通る前記細長いチューブの端部に横方向のチャネルを有し、これにより、閉鎖デバイスが前記細長いチューブの端部に対向する構造物との接触を回避する。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖部材は、閉鎖されるべきラインに沿って閉鎖デバイスを均等に分配するように操作することができる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスは、金属、金属合金、ニチノール、プラスチックを含む材料のクラスから選択された穿孔材料、好ましくは針で作られており、好ましくは記憶効果特性を有し、かつ永続的または生体吸収性の保護コーティングを有し、生体吸収性である。
いくつかの実施形態では、本発明によれば、閉鎖デバイスは、所定の断面と、近位端と、先の尖った端部をそれぞれ有する2つのアームとを有し、両アームは、圧縮されて前記閉鎖デバイスホルダーに取り込まれたときに第1の位置の間で拡張するための、閉鎖デバイスの屈曲部分である。閉鎖デバイスは、実質的に線状であり、圧縮または緊張状態で閉鎖デバイスホルダーの内側の軸に沿って両方向に移動することができ、かつ閉鎖デバイスホルダーの端部で解放されて、アームが曲がった形状を有し、2つの半円を有するリングを形成した状態で、アームを拡張された第2の位置に戻すことができる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖デバイスは、閉鎖デバイスを閉鎖デバイスホルダーと接続することを可能にする予め設定された形態を有する。
本発明に係るいくつかの実施形態では、本発明は、壁部、切開部、穿刺部または組織の他の通路、血管もしくは他の体管腔との連通部、特に、限定的ではないが、血管壁(ここで、血管は、血液を運ぶ管腔を有している)の内腔を閉鎖するための方法に関する。
この方法は、以下のステップ:
a.閉鎖されるべき内腔の反対側を牽引して、内腔の拡張された直交する辺の接続に備えて、内腔の形状を、ほぼ円形の内腔から、脈管長軸に対して減少した軸方向の直径および脈管長軸直径に対して直交する拡大した直径を有する、よりスリット様の内腔へと変化させるステップと、
b.内腔を通じて1つまたは複数の閉鎖デバイスを脈管管腔内に挿入して均等に展開し、閉鎖デバイスを、肩部の間の内腔の延伸された長辺で内腔を取り囲む脈管壁と係合し、牽引された内腔の2つの拡張された直交する辺を接続して内腔を閉鎖するように操作するステップ
とを含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、閉鎖するステップは、係合した内腔壁の縫合、締結または同様の機械的接近を含む。
本発明に係るいくつかの実施形態では、内腔を閉鎖するための医療器具は、当業者によって技術的に不可能とみなされない限り、任意の組合せで、本明細書に開示される特徴を含む。これらおよび他のより詳細で具体的な目的、ならびに本発明の様々な実施形態の理解は、図面に従った例示的な実施形態の以下の詳細な説明の考察から明らかになるであろう。
図1A〜図1Dは、本発明に係る医療器具の牽引ユニットの実施形態の概略側面図である。 図2A〜図2Fは、牽引ユニットの代替的な実施形態の側面図である。 図3A〜図3Dは、内腔内に展開された牽引ユニットの概略的な部分断面の図である。 図4A〜図4Dは、牽引ユニットの代替的な実施形態の側面図である。 図5A〜図5Dは、内腔内に展開された牽引ユニットの概略的な部分断面の側面図である。 図6Aは、針の好ましい拡張された円形における、本発明の実施形態に係る医療器具の閉鎖デバイスの正面図であり、図6Bは、圧縮された直線形における、本発明の実施形態に係る医療器具の閉鎖デバイスの正面図である。 図7A〜図7Fは、内腔内に展開され、組織を貫通し、かつ内腔の自由端を接続する図6に示される閉鎖デバイスの側面図である。 閉鎖デバイスホルダーに取り込まれた、直線状に折り畳まれた(圧縮されているか、または展開されていないと理解される)閉鎖デバイスを含む閉鎖部材の長手方向の概略側面図である。 閉鎖デバイスホルダーに取り込まれた、直線状に折り畳まれた閉鎖デバイスを含む閉鎖部材の概略的透視図である。 脈管の内腔内に展開された閉鎖部材の概略的な部分断面の長手断面図である。 脈管の内腔内に進入した閉鎖部材の概略的な部分断面の長手断面図である。 図12A〜図12Eは、内腔内に展開され、組織を貫通し、かつ内腔の自由端を接続する図10からの閉鎖部材および図6からの閉鎖デバイスの概略的な部分断面の長手断面図である。 図13A〜図13Hは、内腔内に展開され、組織を貫通し、かつ内腔の自由端を接続する図10からの代替的な閉鎖部材および図6からの閉鎖デバイスの概略的な部分断面の長手断面図である。 内腔内に進入した2つの牽引ユニットの概略的な部分断面の透視図である。 内腔内に展開された2つの牽引ユニット、脈管内に進入および展開された図4からの2つの牽引デバイスの概略的な部分断面の透視図である。 内腔内に展開された2つの牽引ユニット、脈管内に進入および展開された図4からの2つの牽引デバイスの概略的な部分断面の透視図であり、内腔は牽引されることを示す透視図である。 内腔内に展開された2つの牽引ユニット、脈管内に進入および展開された図4からの2つの牽引デバイスの概略的な部分断面の透視図であり、2つの牽引デバイスは、停止が感知されるまで牽引され、内腔は、内腔が直線状のスリットになり、かつ停止が感知されるようになるまで拡大されることを示す透視図である。 同時にまたは後続的に内腔内に展開された2つの牽引デバイスおよび2つの閉鎖デバイスの概略的な部分断面の透視図である。 内腔内に展開された2つの牽引デバイスおよび2つの閉鎖デバイスの概略的な部分断面の透視図であり、内腔は牽引され、内腔の長辺は、図6からの部分的に展開された閉鎖デバイスによって接近されることを示す透視図である。 2つの牽引デバイスおよび完全に展開され、内腔の長辺を接続する図6からの2つの閉鎖デバイスの概略的な部分断面の透視図であり、牽引ユニットは後続的に牽引されることを示す透視図である。 横線で内腔を閉鎖する図6からの解放された2つの閉鎖デバイスの概略的な透視図である。 同時に脈管の内腔内に進入した2つの牽引デバイスおよび1つの閉鎖部材の概略的な部分断面の透視図である。 脈管の内腔内に展開した2つの牽引デバイスおよび1つの閉鎖部材の概略的な部分断面の透視図であり、内腔は、脈管長軸に直交する方向に牽引されることを示す透視図である。 脈管の内腔内にさらに進入した2つの牽引デバイスおよび1つの閉鎖部材の概略的な部分断面の透視図であり、内腔は、脈管の長軸に直交する方向に牽引され、内腔の長い縁部は、図6からの部分的に展開された閉鎖デバイスによって接近および貫通されることを示す透視図である。 1つの閉鎖デバイスが内腔を閉鎖している脈管の概略的な部分断面の透視図である。 図26A〜図26Gは、脈管管腔を閉鎖する7つのステップ(a〜g)における全体の手順の概略的な部分断面の透視図である。 患者の血管の内腔および横方向の外科的縫合による閉鎖を示す。 患者の血管の内腔および十字の外科的処置による閉鎖を示す。 患者の血管の内腔および長手方向の外科的処置による閉鎖を示す。 実施形態における閉鎖デバイスの透視図であり、図30Aは、閉鎖デバイスの正面図である。 別の実施形態における閉鎖デバイスの正面図であり、図31Aは、閉鎖デバイスの透視図である。 更なる実施形態の閉鎖デバイスの正面図であり、図32Aは、閉鎖デバイスの透視図である。 本発明の一実施形態に係る医療器具の一部の透視図であり、図33Aは、医療器具を実質的に正面から示す図である。 医療器具の別の実施形態の一部を透視図で示す。 医療器具の別の実施形態の一部を側面から示す。 医療器具の前端面の非常に簡略化された図を示す。
本開示の特定の実施形態は、組織の牽引ユニットおよび内腔閉鎖部材を含む血管閉鎖デバイスなどの、組織の内腔を閉鎖するための血管閉鎖器具および方法に向けられている。
(組織の牽引)
本発明の一態様では、組織内腔の対向する2つの部位を牽引するために牽引ユニットが提供される。2つのアーム、側面などが内腔の反対側で展開されて閉鎖された後、アーム、側面などの間の距離を増大させることで、反対側を牽引して、組織の開口部(内腔)の形状を、閉鎖に備えて内腔の2つの長い直線状の側面が接近したスリットに変化させる。
本明細書に記載される脈管の閉鎖が、治療されるべき血管の狭小または狭窄を防止するための外科的な血管閉鎖技術の原理に従うことは、当業者によって理解されるであろう。牽引デバイスは、オープン外科的横縫合線に匹敵する、血管の長軸に直交する横方向スリットになるように組織の内腔を整えている。オープン外科的cross−stich処置または長手方向縫合線のような内腔の円形の牽引は、治療されるべき血管の狭窄を回避するために防止される(図27を参照)。
(内腔の閉鎖)
本発明の別の態様は、牽引ユニットを用いて整えられた組織内腔を閉鎖するための閉鎖部材に関する。牽引ユニットおよび閉鎖部材は、血管修復のみに限定されるものではなく、一般的な組織修復のためにも使用できることが認識されるべきである。医療器具の閉鎖デバイスは、例えば、チタン(およびチタン合金)、ニチノール、ステンレス鋼、高分子材料(合成および/または天然)、セラミックなどを含む、任意の生体適合性および/または生体吸収性材料で形成され得ることが、以下の説明を通して理解されるであろう。それに、本発明の閉鎖デバイスが、好ましくは、変形可能な形状記憶合金、例えばニチノールで形成されたループまたは円の形態の針の形状を有することも、本明細書から明らかであろう。一般的な概要として、本発明の閉鎖デバイスは、閉鎖デバイスが閉鎖デバイスホルダーに取り込まれて内腔内に展開される圧縮された直線構成の第1の位置と、閉鎖デバイスが内腔の端部に接近させて組織の穿孔を閉鎖する第2の拡張された円形構成の第2の位置との2つの変形位置を経る。
牽引デバイスにより組織の内腔がスリットを形成するように整えた後、スリットの2つの長辺を閉鎖デバイスにより連結して組織の内腔を閉鎖する。
図1は、本発明の牽引ユニット100の側面図である。牽引ユニット100は、任意選択的に、遠位先端部110を備えた長手方向中空式の牽引デバイスホルダー102を有する。牽引デバイス101は、折り畳まれて、管状の牽引デバイスホルダー102に取り込まれる。牽引デバイス101は、1つまたは1つの近位端111および2つの遠位端112を有する。牽引デバイス101は、任意選択的に、記憶効果を有する材料で作られており、2つの遠位端112をバネのように離れて広げる能力を有する。牽引デバイス101は、拡張段階で三角形の形状として形成された形状記憶合金、例えばニチノールから形成されていてもよく、牽引デバイスホルダー102に取り込まれるように圧縮されてもよい。牽引デバイスホルダー102が矢印108に沿って牽引されると、牽引デバイス101は段階的に解放され、遠位端112は牽引デバイス101の記憶効果により徐々に広がっていく。
図2は、図1に示される牽引ユニット100の代替的な実施形態の側面図である。牽引ユニット100は、遠位先端部110を備えた長手方向中空式の牽引デバイスホルダー102を有する。牽引デバイス101は、折り畳まれて、管状の牽引デバイスホルダー102に取り込まれる。この実施形態では、牽引デバイスホルダー102は断面に、牽引デバイス101が長手方向、特に牽引デバイスホルダー102の遠位端の方向に移動したときに、牽引デバイス101のアームが取り込まれてガイドされる溝207を有する。牽引デバイス101は、例えば、牽引デバイスホルダー102に任意選択的に取り込まれたピストン203によって、牽引デバイスホルダー102の遠位端110に向かって押し出される。牽引デバイス101は、任意の縫合糸202によってループ状にされており、これが牽引デバイス101をテザリングする。ピストン203は断面に、縫合糸202が取り込まれる溝204を有する。ピストン203を図2C〜図2Eの長手方向に押し出すと、牽引デバイス101は段階的に解放され(図2C〜図2F)、遠位端112は、牽引デバイス101の記憶効果により徐々に広がっていく。牽引デバイスホルダー102の遠位端110に向かって長手方向に押し出すか、またはピストン203によって牽引デバイスホルダー102の遠位端110から引き離す間、牽引デバイス101は、テザリング縫合糸202または同様の作用コンポーネントによってピストン203に接続されたままである。牽引デバイス101が完全に解放されたら、ピストン203を含む牽引デバイスホルダー102は、牽引デバイス101が縫合糸202によってまだテザリングされたままの状態を残して、取り外してもよい。その後、牽引デバイス101は、縫合糸202の両端を引っ張ることによって、その位置(内腔)から取り外してもよい。
図3は、脈管内腔302内に展開された牽引ユニット100の概略的な部分断面の図である。
牽引ユニット100は、その遠位端により患者の身体の外側から閉鎖されるべき内腔302を通って脈管301の管腔内に特徴的に延在するケーシングを通って、患者の身体の創傷を通して展開され得るように開発されている。
牽引ユニット100および牽引デバイス101は、内腔302のサイズおよび閉鎖されるべき患者の脈管301または他の身体器官のサイズと、ユニットおよびデバイスの材料組成に応じて寸法が変化する。
牽引デバイスホルダー102を有し、かつ牽引デバイス101を取り込む牽引ユニット100は、脈管301の内腔302に挿入される。牽引デバイス101の遠位端110が脈管壁内腔302の下に展開されたら、牽引デバイスホルダー102は、脈管内腔302から離れる方向(図3Aから図3Dまで)に段階的に牽引され、牽引デバイス101は解放される。牽引デバイス101の記憶特性により、内腔302は、図3Bから図3Dまで脈管長軸に直交する方向に徐々に広がり、脈管壁301において図3Dのスリット状の開口部302になる。
図4は、図1に示される牽引ユニット100の代替的な実施形態の側面図である。牽引ユニット100は、遠位先端部110を備えた長手方向中空式の牽引デバイスホルダー102を有する。牽引デバイス101は、折り畳まれて、管状の牽引デバイスホルダー102に取り込まれる。牽引デバイス101は、近位端111と、2つの遠位端112のそれぞれに任意の係合デバイス410を備えた2つの遠位端112とを有する。係合デバイス410は、好ましくはループ状要素、好ましくはワイヤーループであり、最初は拡張された状態で形成されており、牽引デバイスホルダー102内に折り畳んで取り込むことができる。牽引デバイス101は、任意選択的に、記憶合金、例えばニチノールのような記憶効果を有する材料で作られており、2つの遠位端112を広げてワイヤーループ410を展開する能力を有する。牽引デバイスホルダー102が矢印に沿って(図4Bから図4Dまで)牽引されると、牽引デバイス101は段階的に解放され、牽引デバイス101の2つのアーム112が広がり、遠位係合部材410が牽引デバイス101の記憶効果により展開される。
図5は、脈管301の内腔302内に展開された牽引ユニット100の概略的な部分断面の側面図である。
牽引ユニット100は、その遠位端により患者の身体の外側から閉鎖されるべき内腔302を通って脈管301の管腔内に特徴的に延在するケーシングを通って、患者の身体の創傷を通して展開され得るように開発されている。
牽引ユニット100および牽引デバイス101は、内腔302のサイズおよび閉鎖されるべき患者の脈管301または他の身体器官のサイズと、ユニットおよびデバイスの材料組成に応じて寸法が変化する。
牽引デバイスホルダー102を有し、かつ牽引デバイス101を取り込む牽引ユニット100は、脈管301の内腔302に挿入される。牽引デバイス101は、近位端111と、2つの遠位端112のそれぞれに係合部材410を備えた2つの遠位端112とを有する。係合部材410は、好ましくは、牽引デバイスホルダー102に折り畳んで取り込むことができるワイヤーループである。牽引デバイスホルダー102の遠位端110が脈管壁内腔302の下に展開されたら、牽引デバイスホルダー102は、脈管内腔302から離れる方向(図5Aから図5Bまで)に段階的に牽引され、脈管内腔302の下に展開され、開口部を取り囲む脈管壁に係合する係合デバイス410を解放する(図5D)。係合デバイス410はさらに、図5Bから図5Cまで解放される。係合デバイス410の記憶特性のために、内腔302は徐々に広がり(図5Bから図5Dまで)、脈管壁301のスリット状の開口部302(図5D)となる。展開された係合デバイス410は、スリット形状になったときに、係合デバイス410が脈管内腔302から牽引されるのを防止する。
図6は、丸い針の好ましい実施形態における本発明の閉鎖デバイス600の正面図である。閉鎖デバイス600は、近位端602と、それぞれが任意選択的に尖った遠位端603を有する第1および第2のアーム604とを有する。両アーム604は、閉鎖デバイス600の屈曲部分である。
閉鎖デバイス600は、両アーム604が互いに交差することを可能にする、任意選択的にまたは実質的に1つの平面内で両アーム604がそれぞれ半円を形成する拡張された実質的に閉鎖された位置(図6A)と、圧縮された実質的に閉鎖された位置(図6B)とを有し、ただし、両アーム604は、実質的に直線であり、これにより閉鎖デバイス600が牽引デバイスホルダー102(図5)または閉鎖部材800に取り込まれることが可能である。
閉鎖デバイス600は、特定の必要性に応じて材料を選択することで、様々な予め設定された記憶形状の材料で作られていてもよい。
閉鎖デバイス600は、例えば、チタン(およびチタン合金)、ニチノール、ステンレス鋼、高分子材料(合成および/または天然)、セラミックなどを含む任意の生体吸収性材料で形成されていてもよく、および/または生体吸収性材料、例えばガルバニック腐食を利用してもよい。分解速度は、巨視的なガス気泡を一切形成しない組成物によって調整することができる。閉鎖デバイス600は、好ましくは、形状記憶合金、例えばニチノールで作られており、ループ様構造を形成する能力を有する。閉鎖デバイス600のサイズは、針の材料組成および使用に必要な大きさに依存する。用途に応じて、閉鎖デバイス600は、10マイクロミリメートル〜10センチメートルの寸法および断面寸法を有することができる。サイズは、目標の閉鎖サイズおよび閉鎖されるべき内腔302のサイズに依存する。
好ましくは、拡張されたループ状閉鎖デバイス600(図6A)は、例えば、図8に示されている閉鎖部材800で拘束することによって、その圧縮された状態(図6B)に弾力的に圧縮されていてもよい。
閉鎖デバイス600は、収縮状態(図6B)から、図6Aに示されているように拡張状態に展開されていてもよい。部分的に拡張された状態にあるときに、閉鎖デバイス600は、フック様に形成された閉鎖デバイス600が壁を穿孔するまで、部分的に拡張された閉鎖デバイス600を閉鎖されるべき内腔302内に引き抜くことによって、その位置を特定するためのアンカーのように使用することができ、さらに引き抜くことで、更なる引き抜きに対する抵抗の増加として検出することができる(図13Fに示される)。
閉鎖デバイス600は、開口部302を取り囲む内腔壁の一方の側に係合し、内腔302の壁を貫通し、アンカー様に曲がったアーム604が、図7に示されるように、穿孔された組織壁に接近させるようになる先の尖った端部603を有する。図6Bの閉鎖デバイス600の近位端602を表す拡張された閉鎖デバイス600の溝602(図6A参照)は、後掲の図13に示されるように、閉鎖デバイス600を閉鎖部材800にロックすることを可能にする。
図7は、組織301を貫通して内腔302内に展開され、かつ内腔302の自由端を接続する、図6に示される閉鎖デバイス600の側面図である。
図7は、閉鎖されるべき内腔302における図6からの閉鎖デバイス600のその後の展開を示す。
図7Aでは、閉鎖デバイス600(図6に示される)は、圧縮された直線構成であり、組織301の内腔302に進入している。
図7Bでは、閉鎖デバイス600は部分的に展開されており、閉鎖デバイス603の先端部は、記憶材料効果により曲がっている。
図7Cでは、閉鎖デバイス600がさらに展開された状態で、閉鎖デバイス603の端部は、閉鎖デバイス603の先の尖った端部が組織内腔301の一方の側に係合し、壁301を貫通する(709を参照)状態でアンカー形態708にさらに曲がっている。
次いで、閉鎖デバイス600は引き抜かれ、アンカー様に形成された閉鎖デバイス708の先の尖った端部722が組織301を穿孔する。閉鎖デバイス600の更なる展開により、閉鎖デバイス600は、組織内腔を接近させ、内腔302を閉鎖するように両屈曲アームのそれぞれの半円を完成させる。
しかしながら、閉鎖デバイス600の展開は、任意選択的に、後続の図8から図12までに示されるように、閉鎖デバイスホルダー802を必要とすることを理解されたい。より多くの閉鎖デバイス600を、閉鎖デバイス600の実施形態および構成に応じて利用され得ることを理解されたい。
図8は、遠位端804を備えた長手方向中空式の閉鎖デバイスホルダー802を含む長手方向801における閉鎖部材800の概略的な断面側面図である。閉鎖デバイスホルダー802は、直線状に圧縮された閉鎖デバイス600を含む。閉鎖デバイスホルダー802は、任意選択的に、閉鎖デバイス600を展開するための横方向チャネル803を有する。
図9は、まっすぐに折り畳まれた閉鎖デバイス600を含む、図8に示される閉鎖デバイスホルダー802の矢印801によって示される概略的な断面透視側面図である。閉鎖デバイスホルダー802は、任意選択的に、閉鎖デバイス600を展開するための横方向チャネル803を有する。チャネル803は、アンカー708(図12C)の形態で図12B〜図12Dに示されるように、閉鎖デバイス600が屈曲した状態で閉鎖デバイスホルダー802から出てくることを可能にするが、閉鎖デバイス600が、対向する脈管壁のように閉鎖デバイスホルダー802の端部804に対向して位置する場合がある構造物および組織に係合することを防止する。
図10は、脈管301と、直線状に折り畳まれた閉鎖デバイス600を含み、かつ脈管壁301の内腔302を通って脈管管腔1006内に進入している、図8および図9に示される閉鎖デバイスホルダー802との矢印801によって示される概略的な部分断面の透視図である。遠位の閉鎖デバイスホルダー802内のチャネル803は、図12Bから図12Dまでに示されるように、閉鎖デバイスが対向する脈管壁301に係合することを防止するアンカー708(図12C)の形態で、閉鎖デバイス600が屈曲して閉鎖デバイスホルダー102から出てくることを可能にする。
図11は、脈管301と、直線状に圧縮された閉鎖デバイス600を含み、かつ脈管壁301の内腔302を通って脈管管腔1006内に展開されている、図8、図9および図10に示される閉鎖デバイスホルダー802との長手断面の矢印801によって示される概略的な部分断面の透視図である。遠位の閉鎖デバイスホルダー802内のチャネル803は、図12B〜図12Dに示されるように、例えば、閉鎖デバイスが反対側の脈管壁301に係合することを防止するアンカー708(図12C)の形態で、閉鎖デバイス600が屈曲して閉鎖デバイスホルダー102から出てくることを可能にする。
図12は、内腔(図12A)内に展開された図8からの閉鎖デバイスホルダー802を示す、図12Aから図12Eまでのシーケンスにおいて、図8および図9からの閉鎖デバイスホルダー802の矢印801によって示される概略的な部分断面の長手断面図である。
図12Bでは、閉鎖デバイス600は、閉鎖デバイスホルダー802の端部804の方向に外側に押し出され、閉鎖デバイスの先端部603が屈曲して閉鎖デバイスホルダー802をチャネル803内に残す。
図12Cでは、閉鎖デバイス600は、閉鎖デバイスホルダー802の端部804の方向にさらに押し出されて、チャネル803を通って閉鎖デバイスホルダー802からさらに離れ、任意選択的にアンカー708を形成している。閉鎖デバイス600の先端部603は、脈管壁301に係合している。
図12Dでは、閉鎖デバイスホルダー802は、内腔302からさらに引き抜かれている。アンカー603の先の尖った端部は、脈管壁301に穿孔722を形成している。さらに引き抜くことで、更なる引抜きに対してしっかりと抵抗するものとして検出することができる。次いで、閉鎖デバイスホルダー802は、脈管内腔302からさらに牽引され、閉鎖デバイス600は解放される。閉鎖デバイス600のアーム604は内側に曲がり、内腔302の端部を一緒に引っ張り、内腔302を閉鎖して図6に示されるリング構造を形成する。
図13は、脈管301の壁の内腔302内に展開された代替的な閉鎖部材800の概略的な部分断面の長手断面図である。
図13は、閉鎖デバイス600の展開および閉鎖デバイス600によって達成される内腔302の閉鎖の図13Cから図13Hまでのシーケンスを示す。この実施形態では、閉鎖部材800は、ピストン203を取り込む。
図13Aは、保持デバイス202、好ましくは縫合糸がガイドされる溝204を有する断面のピストン203を示す。保持デバイス202は、ピストン203を閉鎖デバイス600に接続するために閉鎖デバイス600をテザリングしている。
図13Bは、図8に断面で示される閉鎖デバイスホルダー802を示しており、閉鎖デバイス600が長手方向、特に閉鎖デバイスホルダー802の遠位端804に向かう方向に移動したときに、閉鎖デバイス600のアームが取り込まれてガイドされる溝207を有する。閉鎖デバイス600は、図13Cから図13Hまでのシーケンスに示されるように、ピストン203によって閉鎖デバイスホルダー802の端部804に向かって押し出されている。
図13Cでは、閉鎖部材800の端部は、脈管301の壁の内腔302内に展開されている。閉鎖部材800および閉鎖デバイス600は、矢印801によって図8に示されるように、脈管301の長手方向に配向している。
図13Dでは、ピストン203は、閉鎖デバイスホルダー802の遠位端804に向かって押し出されており、閉鎖デバイス600の先端部は、チャネル803を通って閉鎖デバイスホルダー802から出て、外側に曲がっている。保持デバイス202は、閉鎖デバイス600とピストン203とを強固に接続しながら閉鎖デバイスホルダー802の端部804に向かって前進する動きに追従する。
図13Eでは、閉鎖デバイス600は、ピストン203によって閉鎖デバイスホルダー802の遠位端804の方向にさらに押し出され、チャネル804を通って閉鎖デバイスホルダー802からさらに離れてアンカー708を形成する。閉鎖デバイス600の先端部603は、脈管壁301と係合し、脈管壁301を貫通する。
図13Fでは、閉鎖デバイスホルダー802が閉鎖デバイス600と一緒に引き抜かれ、アンカー708のように形成された部分的に解放された閉鎖デバイス600の先の尖った端部603が、脈管壁301を穿孔する(722を参照)。アンカー様に形成された閉鎖デバイス600をさらに引き抜くことで、更なる引抜きに対してしっかりと抵抗するものとして検出することができる。
ピストン203を閉鎖デバイスホルダー802の端部804に向かってさらに押し出すと、閉鎖デバイス600は組織内腔を接近させ、図13Hに示されるように、内腔302を閉鎖するための単一縫合糸といくらか似通って内腔302を閉鎖するように両アーム604のそれぞれの半円を完成させる。
閉鎖デバイス600が解放されると、展開されていない閉鎖デバイス600が保持デバイス202によってまだテザリングされたままの状態を残して、ピストン203を含む閉鎖デバイスホルダー802が取り外される。次いで、保持デバイス202は、必要に応じて閉鎖デバイス600を局部化するか、またはさらには牽引するために利用してもよい。開口部302の閉鎖の結果が満足のいくものである場合、保持デバイス202は、例えば、保持デバイス202の一方のアームを引っ張ることによって取り外される。
以下の説明では、牽引ユニット100と閉鎖部材800とが、1セットまたは医療器具へとまとめられ、これは同時にまたは後続的に展開される。図14から図21までのシーケンスは、2つの閉鎖部材800による内腔302の閉鎖を示す。
図14は、図5に示される牽引ユニット100の代替的な実施形態の概略的な部分断面の透視図である。牽引ユニット100は、2つの牽引デバイスホルダー102を有し、それぞれが係合デバイス410に遠位接続された1つの牽引デバイス101を取り込む。
係合デバイス410は、好ましくは、牽引デバイスホルダー102内に折り畳んで取り込むことができるワイヤーループである。
2つの牽引デバイスホルダー102の遠位端110は、組織301の内腔302の反対側に展開される。
図15は、端部110が内腔壁1411の下の内腔302の反対側に配置された状態での、内腔開口部302における2つの牽引デバイス101の概略的な部分断面の透視図である。牽引デバイス101は、遠位端110に向かって前方に押し出された。係合デバイス410は、牽引デバイスホルダー102の遠位端110の開口部から離れ、係合デバイス410はループ状に展開した。
図16は、遠位端110が内腔壁1411の下で内腔302の反対側に位置した状態での、内腔開口部302における2つの牽引ユニット100の概略的な部分断面の透視図である。係合デバイス410を備えた2つの牽引デバイスホルダー102は、矢印1420によって示される反対方向に移動される。
図17は、遠位端110が内腔壁1411の下で内腔302の反対側に位置した状態での、内腔開口部302に展開された2つの牽引デバイス101の概略的な部分断面の透視図である。2つの牽引デバイス101は、矢印1420によって示されるように、反対方向に移動し、内腔302がスリットを形成するようにする。牽引デバイス101の反対方向への移動は、内腔302の開口部が直線状のスリットを形成したら、例えば、スリットの長さが、図15に示されるように、内腔302の円周の半分に等しい状態で停止することになる。係合デバイス410は、スリット開口部に対して90度の角度1422で内腔302のスリット開口部の短軸よりも大きい直径を有するループを形成する。係合手段410は、矢印1420によって示されるように、牽引ユニットの偶発的な上方移動1421をロックするであろう。牽引デバイス101の上方移動1421は、係合手段410が接触して内腔302のスリット開口部を通過できなくなったときに停止される。
図18は、2つの閉鎖デバイスホルダー802が内腔の肩部の間に配置されており、端部804およびチャネル803が内腔302の開口部の下に配置された状態で、閉鎖部材800の同時または順次の展開により内腔をスリット状に変形させた、図16に示されている内腔開口部302に展開された2つの牽引デバイス101および2つの係合デバイス410の概略的な部分断面の透視図である。閉鎖デバイス600は、閉鎖デバイスホルダー802内に取り込まれて圧縮され、分度器1722および矢印801によって示されるように、内腔開口部302に対して90度の角度で配向される。
図19は、図18に示されるように、係合デバイス410と閉鎖デバイスホルダー802とが開口部302内に展開された2つの牽引デバイス101の概略的な部分断面の透視図である。閉鎖デバイス600は、閉鎖デバイスホルダー端部804に向かう方向に段階的に解放され、閉鎖デバイスホルダー802をチャネル803内に残し、開口部302および閉鎖デバイス600の先端部603を取り囲む、組織301の壁に係合しているアンカー708を形成し、穿孔722で示されるように組織301の壁を穿孔している。さらに引き抜くことで、更なる引抜きに対してしっかりと抵抗するものとして検出することができる。次いで、閉鎖デバイスホルダー802は、脈管内腔302からさらに牽引され、閉鎖デバイス600は解放される。
図20は、係合デバイス410がまだ内腔302内に展開されている状態で、内腔302から部分的に引き出された2つの牽引デバイスホルダー102の概略的な部分断面の透視図である。図19に示される閉鎖デバイスホルダー802は取り外されている。図19に示される閉鎖デバイス600は、図6Aに示される構造を形成するように完全に展開されている。閉鎖デバイス600は、内腔302の自由端1411を接近させて閉鎖している。
図21は、閉鎖された内腔302を有する組織301の概略的な透視図である。内腔302の側面は、接近して、穿孔722によって示される組織を穿孔する閉鎖デバイス600によって閉鎖されている。
以下の説明では、牽引ユニット100と閉鎖部材800とが、1セットまたは医療器具へとまとめられ、同時に脈管301内に展開される。図22から図25までのシーケンスは、1つの閉鎖デバイス600による組織の内腔302の閉鎖を示している。
図22は、係合デバイス410と1つの閉鎖デバイスホルダー802とが脈管管腔1006内の脈管302の壁2204の内腔302内に展開された2つの牽引デバイス101の概略的な部分断面の透視図である。係合デバイス410は、矢印801によって示される脈管301の長手方向に配向された脈管管腔1006内に位置している。同時に、閉鎖デバイスホルダー802は、矢印801によって示されるように、脈管管腔1006の内側の内腔壁2204の下のチャネル803の開口部が脈管301の長手方向に配向された状態で、牽引デバイス101の間に展開されている。
図23は、係合デバイス410と1つの閉鎖デバイスホルダー802とが脈管302の壁2204の内腔302内に展開された2つの牽引デバイス101の概略的な部分断面の透視図である。係合デバイス410および牽引デバイスホルダー102のチャネル803は、脈管管腔1006の内側の内腔壁2204の下に位置している。牽引デバイス101と係合デバイス410とは、脈管の長軸と直交する横方向に離間して移動する。係合デバイス410は、内腔301の内壁に反対方向で押圧する。これにより、内腔302の反対側が牽引され、脈管301の内腔302が脈管301の長軸に直交する方向に広がり、同時に、内腔302の対向する拡大した長辺を接近させる。
図24は、係合デバイス410と1つの閉鎖デバイスホルダー802とが脈管301の壁2204の内腔302内に展開された2つの牽引デバイス101の概略的な部分断面の透視図である。係合デバイス410と牽引デバイス101のチャネル803とは、脈管管腔1006の内側で、内腔壁2204の下に位置している。牽引デバイス101と係合デバイス410とは、脈管301の長軸に直交する方向に内腔302を牽引しており、内腔302の対向する長手方向に延びた側面の接近をもたらす。閉鎖デバイス600は、部分的に展開され、チャネル803を介して閉鎖デバイスホルダー802から離れ、穿孔722によって示されるように、脈管壁2204を十分に把持して脈管壁2204を貫通したアンカー708を形成している。さらに引き抜くことで、更なる引抜きに対してしっかりと抵抗するものとして検出することができる。次いで、閉鎖デバイスホルダー802は、脈管内腔302からさらに牽引され、閉鎖デバイス600は、完全な円形構造を形成し、内腔壁2204を引っ張り、対向する長手方向に延びた内腔の側面2204をさらに一緒に接近させるように解放される。最終的には、閉鎖デバイスホルダー802が引き抜かれて取り外され、牽引デバイス101は、係合デバイス410を閉鎖された内腔302から引き抜くことによって取り外され、係合デバイス410の可撓性ループは解けて、既に閉鎖された内腔302の肩部を通って抜ける。
図25は、内腔壁2204の穿孔722を用いて閉鎖デバイス600によって脈管の長軸に直交して直線状に閉鎖された内腔302を有する脈管301の概略的な部分断面の透視図である。
図26は、患者の脈管の内腔302の閉鎖を示す、操作者の視点からの概略的な部分断面図である。
図26Bでは、2つのアームを備えた牽引ユニット100と、3つの閉鎖デバイスホルダー802を備えた閉鎖部材800とが、患者の脈管の内腔302内に展開されている。
図26Cでは、係合デバイス410は、内腔302の側面を牽引するように内腔302の反対側で脈管の長軸に直交する横方向に離間して移動され、この結果、内腔302の上端および下端が接近し、遠位および近位の2つの長辺と、脈管の側方の2つの短辺とを有するスリット状の開口部が形成される。同時に、閉鎖デバイスホルダー802は、広がった内腔302に沿って均等に分配されるように、距離を隔てて移動される。
図26Dでは、閉鎖デバイス600は展開され、それぞれアンカーを形成する。
図26Eでは、閉鎖デバイスホルダー802が牽引され、閉鎖デバイス600が係合し、閉鎖デバイスホルダー802をさらに牽引すると、開口部302を取り囲む脈管301の壁を穿孔する。
さらに引き抜くことで、更なる引抜きに対してしっかりと抵抗するものとして検出することができる。次いで、閉鎖デバイスホルダー802は、脈管内腔302からさらに牽引され、閉鎖デバイス600が解放される。
図26Fでは、閉鎖デバイス600は、内腔302を閉鎖する丸い針を形成するように展開される。
図26Gでは、係合デバイス410は引き抜かれる。閉鎖デバイス600は、内腔302の横方向の縫い目を閉鎖する。
図27は、縫合糸による内腔302のオープン外科的閉鎖を示す、患者の脈管301の内腔302の外科医用図である。患者の脈管301の内腔302は、患者の脈管の狭窄を回避するために、脈管の長軸に直交する直線状に連続または断続縫合糸2600で閉鎖される。患者の脈管の内腔を閉鎖するこの原理は特に重要であり、医療器具の操作の例示的な方法を示す図10〜図12および図22〜図26に示されるように、本発明で実現される。
図28は、縫合糸2600による内腔302のオープン外科的閉鎖を示す、患者の脈管301の内腔302の外科医用図である。患者の脈管301の内腔302は、内腔302の側方を接近させる交差縫合糸または均等な巾着縫合糸(図示せず)で閉鎖される。内腔302の側方の接近は、矢印2700によって示されるように、脈管管腔の狭窄を引き起こす。
図29は、縫合糸2600による内腔302のオープン外科的閉鎖を示す、患者の脈管301の内腔302の外科医用図である。患者の脈管301の内腔302は、長手方向縫合糸で閉鎖されている。内腔302の側方の接近は、矢印2700によって示されるように、脈管管腔の狭窄を引き起こす。
図27、図10〜図12および図12〜図26のような脈管長軸に直交する横方向の閉鎖のみが、内腔302の近位端と遠位端とを接近させ、同時に内腔302の横側方の端部を広げて、脈管の直径および内腔の狭窄を回避する。
図30は、実施形態における閉鎖デバイス600を透視図で示す。これは2つのアーム604を含み、それぞれが任意選択的に先の尖った端部603を有する。アームは、カールまたは湾曲したセクション605に由来する。
図30Aは、図30の閉鎖デバイス600を正面図で示す。
図31は、さらに別の実施形態の閉鎖デバイス600を正面図で示す。これは2つのアーム604を含み、それぞれが任意選択的に先の尖った端部603を有する。カールまたは湾曲したセクションは設けられていない。
図31Aは、図31の閉鎖デバイス600を透視図で示す。
図32は、一実施形態における閉鎖デバイス600を正面図で示す。これは2つのアーム604を含み、それぞれが任意選択的に先の尖った端部603を有する。図30の実施形態とは対照的に、カールまたは湾曲したセクション605は閉鎖されておらず、すなわち、螺旋セクションが存在しないことを意味する。
図32Aは、図32の閉鎖デバイス600を透視図で示す。
図33は、本発明に係る医療器具の部品を透視図で示す。ガイドワイヤー1000は、脈管301の管腔1006に導入される。ガイドワイヤー1000は、ガイドワイヤー管腔115と呼ばれる医療器具の中央開口部を通って延びている。
2つの係合デバイス410は、開口部302を牽引してスリットにする。
牽引ユニットは、図33には示されていない。牽引ユニットが示されている場合、それは、医療器具の別の実施形態に関する図35に示されるように、ガイドワイヤー管腔115を通って進入することができるように配置され得る。
図示されていないが、医療器具、特に係合デバイス410または牽引デバイス101は、ガイドワイヤー1000が閉鎖デバイスと干渉するのを妨げるセクションを含んでいてもよい。このセクションは、ガイドワイヤーを閉鎖デバイス600の外側または範囲外にガイドするワイヤー構築物であってもよい。
図33Aは、図33の医療器具を正面から見た図を示す。
図34は、医療器具の別の実施形態の部品を透視図で示す。係合デバイス410は、単一のワイヤーから構築されている。図34から分かるように、牽引デバイス101、または使用中に脈管管腔に挿入される医療器具の他の任意の部分は、いかなる実施形態でも、医療器具を再び脈管301から引っ張るときに外科医に触覚フィードバックを与えるように、内腔302または脈管301の壁と相互作用し得る段差または湾曲部420を含んでいてもよい。外科医が触覚フィードバックを感じたら、医療器具は、閉鎖デバイス600を解放することによって内腔302を閉鎖するために、理想的には内腔302に対して配置されていることを外科医は知ることになる。
図35は、医療器具のさらに別の実施形態の部品をその側面から見た図を示す。図35は、図33または図33Aでも明らかにされていることを実質的に示す。しかしながら、それはまた、内腔302を閉鎖する2つの閉鎖デバイス600を非常に概略的に示す。係合デバイス410は、再び折り畳まれたまま、脈管管腔1006から引き抜かれなければならない。
図36は、さらに別の実施形態では、長手方向軸Lおよびケーシング117を有する医療器具の前端面の非常に簡略化された図を示す。図に示されるように、医療器具の端部にはいくつかの開口部がある。一つはガイドワイヤー1000を格納し、一つは2つの牽引デバイス101を格納し、一つは4つの閉鎖デバイス600を格納する。
なお、開口部、牽引デバイス101および閉鎖デバイス600の数は、図36に示される数に限定されるものではないことは言うまでもない。また、ガイドワイヤー1000は、ガイドワイヤー1000に特化して使用される開口部を通って延びていてもよい。しかしながら、その開口部を牽引デバイスまたはデバイス101および/または閉鎖デバイス600と共有していてもよい。
この説明は、好ましい実施形態についてなされたものであるが、開示および説明は、多くの点で例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、様々な変更および代替形態の余地があることは、当業者によって理解されるであろう。本発明の範囲を逸脱することなく、詳細、特に形状、サイズ、材料および部品の配置に関する事項について変更を加えることができる。しかしながら、本発明は、開示された特定の形態または方法に限定されるものではなく、逆に、本発明は、すべての変更、等価物および代替物を網羅するものであることを理解されたい。
したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲に定義されている。
100 牽引ユニット
101 牽引デバイス
102 牽引デバイスホルダー
108 矢印
110 牽引デバイスホルダーの遠位先端部、端部、遠位端
111 近位端
112 遠位端
115 ガイドワイヤー管腔
117 ケーシング
202 縫合糸、保持デバイス
203 ピストン
204 溝
207 溝
301 脈管、脈管壁、組織
302 (脈管)内腔、スリット開口部、内腔開口部
410 係合デバイス
420 湾曲部、段差
600 閉鎖デバイス
602 近位端、連結部、溝
603 遠位端、先の尖った端部、閉鎖要素、閉鎖デバイスの先端部、閉鎖デバイスの端部
604 アーム
605 カールまたは湾曲したセクション
708 アンカー、閉鎖デバイスのアンカー形態
709 組織壁を貫通する先端部603
722 603の穿孔部
800 閉鎖部材
801 長手方向矢印、支持/閉鎖デバイスホルダーの向きを示す矢印
802 閉鎖デバイスホルダー
803 チャネル、側方チャネル
804 遠位端、閉鎖デバイスホルダー端部
805 近位端、閉鎖デバイスホルダー端部
1000 ガイドワイヤー
1006 脈管管腔
1411 内腔壁、端部
1420 矢印
1421 上方移動
1422 角度
1722 分度器
2204 壁、内腔壁、長辺
2600 縫合糸
2700 矢印
L 長手方向軸

Claims (29)

  1. 患者の組織(301)の内腔(302)、切開部、穿刺部、組織の通路および/または血管もしくは他の体管腔(略して内腔)との連通部を閉鎖するための医療器具であって、前記医療器具は、
    − 1つ以上の閉鎖デバイス(600)を解放可能に収容するための、閉鎖デバイスホルダー(802)と、
    − 前記内腔(302)の反対側と接触し、前記内腔の反対側を牽引し、および/または前記内腔(302)を広げて、前記内腔の形状をスリットもしくはスリット様もしくはよりスリット様の内腔(302)に変化させるか、または前記内腔(302)の寸法もしくは直径を前記内腔(302)の少なくとも1つの次元もしくは正確に1つの次元において拡大もしくは増大させるための牽引ユニット(100)と
    を含む、医療器具。
  2. 前記牽引ユニット(100)が、
    − 少なくとも1つの牽引デバイスホルダー(102)と、
    − 好ましくは少なくとも部分的に前記牽引デバイスホルダー(102)に収容されている、少なくとも1つの牽引デバイス(101)と
    を含み、
    前記牽引デバイス(101)は、好ましくは、少なくとも部分的に前記牽引デバイスホルダー(102)に収容されており、
    前記牽引デバイス(101)は、好ましくは、前記牽引デバイスホルダー(102)に対して移動可能または摺動可能に配置されている、請求項1に記載の医療器具。
  3. 前記牽引ユニット(100)が、
    − 前記組織と解放可能に係合するための、前記牽引デバイス(102)に接続された係合デバイス(410)
    を含む、請求項1または2に記載の医療器具。
  4. 前記係合デバイス(410)が、折り畳み可能であるように、および/または少なくとも部分的に前記牽引デバイスホルダー(102)内に含まれるか、もしくは取り込まれるように構成されている、請求項3に記載の医療器具。
  5. 少なくとも2つの牽引デバイス(101)および/または少なくとも2つの係合デバイス(410)が、前記牽引デバイスホルダー(102)内に解放可能に取り込まれており、特に、前記牽引デバイスホルダー(102)または前記係合デバイス(410)を操作することによって、前記牽引デバイスホルダー(102)から少なくとも部分的に解放されるように配置された状態で、特に、閉鎖されるべき前記内腔(302)の開口面よりも下に位置するように配置された状態で取り込まれている、請求項4に記載の医療器具。
  6. 前記牽引デバイスホルダー(102)および/または前記牽引デバイス(101)および/または前記係合デバイス(410)が、前記内腔(302)の前記反対側を牽引するように構成されており、特に、前記内腔(302)の形状を、例えば、ほぼ円形の内腔(302)からスリット状の内腔に変化させるように、好ましくは、延伸された横方向の直径が前記内腔(302)の牽引された長手方向の直径の少なくとも2倍の長さとなるように構成されている、請求項1から5までのいずれか一項に記載の医療器具。
  7. 前記牽引ユニット(100)が、少なくとも
    − 牽引デバイス(101)であって、以下:
    第1の側面および反対側の第2の側面、
    第1のアームおよび第2のアーム、
    第1の牽引デバイス(101)および第2の牽引デバイス(101)、
    第1の牽引デバイスホルダー(102)および第2の牽引デバイスホルダー(102)、ならびに
    第1の係合デバイス(410)および第2の係合デバイス(410)
    のうちの少なくとも1つを有する牽引デバイス(101)と、
    − 前記第1の側面を前記第2の側面から距離を隔てたり離したりするための、前記第1のアームを前記第2のアームから距離を隔てたり離したりするための、前記第1の牽引デバイス(101)を前記第2の牽引デバイス(101)から距離を隔てたり離したりするための、前記第1の牽引デバイスホルダー(102)を前記第2の牽引デバイスホルダー(102)から距離を隔てたり離したりするための、および/または前記第1の係合デバイス(410)を前記第2の係合デバイス(410)から距離を隔てたり離したりするための機構と
    を含む、請求項3から6までのいずれか一項に記載の医療器具。
  8. 前記機構が形状記憶特性を含むか、前記形状記憶特性からなる、請求項7に記載の医療器具。
  9. − 前記閉鎖デバイスホルダー(802)に含まれる閉鎖デバイス(600)
    を含む、請求項1から8までのいずれか一項に記載の医療器具。
  10. 前記閉鎖デバイス(600)が、前記閉鎖デバイスホルダー(802)内に応力を受けた状態で少なくとも部分的に含まれ、特に、前記医療器具が展開されてない状態にあるときは、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の遠位端(804)内に含まれ、前記閉鎖デバイス(600)は、好ましくは、2つ以上の端部(603)と、例えば2つ以上のアーム(604)を介して、前記2つ以上の端部(603)と接続する連結部(602)とを有する、請求項1から9までのいずれか一項に記載の医療器具。
  11. 前記閉鎖デバイス(600)が、前記閉鎖デバイスホルダー(802)内に含まれており、その結果、前記医療器具の使用中に前記閉鎖デバイス(600)が前記閉鎖デバイスホルダー(802)の前記遠位端(804)から出るように操作されたときに、前記閉鎖デバイス(600)は、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の外側にある前記2つ以上のアーム(604)を曲げることによってその応力を解放するか、またはその一部を解放し、それによって、前記2つ以上の端部(603)は、前記内腔(302)を取り囲む前記組織の前記内壁(301)を穿孔するように配置される、請求項10に記載の医療器具。
  12. 前記閉鎖デバイス(600)、前記牽引デバイス(101)、前記牽引デバイスホルダー(102)および/または前記係合デバイス(410)の少なくとも一部が、変形可能な形状記憶合金で作られており、かつ/または自己拡張可能な形状記憶部またはワイヤー本体を有する、請求項1から11までのいずれか一項に記載の医療器具。
  13. 前記閉鎖デバイス(600)、前記牽引デバイス(101)、前記牽引デバイスホルダー(102)および/または前記係合デバイス(410)の少なくとも一部が、ニチノールで作られている、請求項1から12までのいずれか一項に記載の医療器具。
  14. 前記閉鎖デバイス(600)、前記牽引デバイス(101)、前記牽引デバイスホルダー(102)および/または前記係合デバイス(410)の少なくとも一部が、生体適合性および/または生体吸収性材料で作られている、請求項1から13までのいずれか一項に記載の医療器具。
  15. 前記生体適合性および/または生体吸収性材料が、Ti、Ti合金、ニチノール、ステンレス鋼、高分子材料およびセラミックから成る群から選択される少なくとも1種の材料である、請求項14に記載の医療器具。
  16. 前記閉鎖デバイス(600)またはその一部が、応力を受けていない状態のときに、カールして閉鎖形態になる、請求項1から15までのいずれか一項に記載の医療器具。
  17. 前記閉鎖デバイス(600)またはその一部が、応力を受けていない状態のときに、カールしてループ様またはリング様または円様の形状になる、請求項1から16までのいずれか一項に記載の医療器具。
  18. 展開後の前記閉鎖デバイス(600)が、10マイクロメートル〜1センチメートル、好ましくは40マイクロメートル〜200マイクロメートル、より好ましくは50マイクロメートル〜100マイクロメートルの範囲の断面寸法を有する、請求項1から17までのいずれか一項に記載の医療器具。
  19. 好ましくは、前記閉鎖デバイス(600)を操作するために、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の前記近位端(805)を通って延在する、押込みデバイスをさらに含む、請求項1から18までのいずれか一項に記載の医療器具。
  20. 前記押込みデバイスが、ロッドまたはピストン(203)である、請求項19に記載の医療器具。
  21. 前記閉鎖デバイス(600)を操作するために、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の前記近位端を通って延在する保持デバイス(202)をさらに含み、前記保持デバイス(202)は、前記閉鎖デバイス(600)に取り付けられている、請求項1から20までのいずれか一項に記載の医療器具。
  22. 前記保持デバイス(202)が、紐または縫合糸である、請求項21に記載の医療器具。
  23. 前記閉鎖デバイスホルダー(802)が、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の内壁に1つ以上の溝(207)を有し、および/または前記保持デバイス(202)を前記閉鎖デバイスホルダー(802)の長手方向に沿ってガイドするための前記押込みデバイスに1つ以上の溝(204)を有する、請求項1から22までのいずれか一項に記載の医療器具。
  24. 前記閉鎖デバイスホルダー(802)の前記遠位端(804)が、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の壁に2つ以上のチャネル(803)を有し、前記チャネル(803)は、前記医療器具の操作時に、またはユーザーが必要としたときに、前記閉鎖デバイス(600)の1つ以上の端部(603)が前記閉鎖デバイスホルダー(802)から出てくることを可能にする、請求項1から23までのいずれか一項に記載の医療器具。
  25. 前記閉鎖デバイスホルダー(802)の前記遠位端(804)が、前記閉鎖デバイスホルダー(802)の壁に、互いに対向して配置された少なくとも1つのチャネル(803)または2つのチャネル(803)を有する、請求項1から24までのいずれか一項に記載の医療器具。
  26. 前記牽引デバイスホルダー(102)が、例えば、金属もしくはプラスチックを含むか、またはそれから成り、好ましくは、前記牽引デバイス(101)を取り込むように構成された細長いチューブを含む、請求項1から25までのいずれか1項に記載の方法。
  27. 組織の内腔(302)を閉鎖するための方法であって、以下のステップ:
    − 請求項1から26までのいずれか1項に記載の医療器具を提供するステップと、
    − 前記医療器具を用いて前記内腔(302)を閉鎖するステップと
    を含む、方法。
  28. さらに、以下のステップ:
    − 前記牽引ユニット(100)の部品を前記内腔(302)内に導入するステップと、
    − 前記内腔(302)の反対側を、前記牽引ユニット(100)またはそれによって構成される要素と接触させるステップと、
    − 前記内腔(302)の前記反対側を、前記牽引ユニット(100)またはそれによって構成される要素を用いて牽引し、および/または前記内腔(302)を広げるステップと、
    − 少なくとも1つの閉鎖デバイス(600)を前記閉鎖デバイスホルダー(802)から解放し、前記内腔(302)の前記反対側を前記閉鎖デバイス(600)と互いに接続するステップと
    を含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記内腔(302)の反対側を牽引し、および/または前記内腔(302)を広げる前記ステップが、前記内腔(302)の形状を、スリットもしくはスリット様もしくはよりスリット様の内腔へと変化させるか、または前記内腔(302)の寸法もしくは直径を前記内腔(302)の少なくとも1つの次元もしくは正確に1つの次元において拡大もしくは増大させる、請求項28に記載の方法。

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