JP4589514B2 - 電子内視鏡システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視光により照明された被検体表面の画像と励起光が照射されて自家蛍光を発した被検体の画像とを合成した画像を生成する医療用の電子内視鏡システムに、関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通常の可視光の照明による被検体(体腔壁)の画像に自家蛍光を発した体腔壁の画像を重ねた画像を生成することができる電子内視鏡システムが、開発されている。この電子内視鏡システムによると、通常の照明光による観察では発見し得ないような不健全な患部組織も蛍光強度の強弱により観察できるようになるため、通常の照明光を用いる電子内視鏡システムよりも正確に且つ詳細に被検体の診断を行うことができる。
【0003】
具体的には、この電子内視鏡システムは、照明光としての白色光(可視光)と励起光としての紫外光とを電子内視鏡の照明光学系から体腔壁へ交互に照射するとともに、白色光により照明された体腔壁の対物光学系による像と紫外光により励起されて自家蛍光を発した体腔壁の対物光学系による像とを電子内視鏡内の撮像素子によって順次撮像して電気信号に変換し、通常画像信号と蛍光画像信号を生成している。そして、通常画像信号を互いに同じ出力レベルとなるRGB各色の画像信号に分配するとともに、このうちのB画像信号に蛍光画像信号を加算することにより、白色光により照明された体腔壁の白黒画像に対して自家蛍光を発した部分を青色に着色した画像を生成している。
【0004】
このような電子内視鏡システムでは、様々な特性を有する複数の電子内視鏡を交換して使用したり1つの電視内視鏡において観察対象を変えたりすると、通常画像信号と蛍光画像信号との出力レベルの相対的なバランスが変化するので、被検体の診断を正確に行うことができなくなる。そのため、このような機種や観察対象を変更した場合でも通常画像信号と蛍光画像信号の出力レベルの比率が一定となるように、スケールを用いて各画像信号の出力レベルを増幅させて調整する場合がある。
【0005】
このスケールには、可視帯域において所定の反射率にて白色光(可視光)を反射する反射板により構成される白色光用スケールと,励起光が照射されると所定の蛍光強度をもって発光する蛍光板により構成される蛍光用スケールとがあり、経験的に得られている臨床結果に基づいてその反射率及び蛍光強度が夫々設定されている。また、各スケールは、電子内視鏡の機種や観察対象に応じて複数種類用意されている。作業者は、使用する電子内視鏡に対応する白色光用スケール及び蛍光用スケールを幾つかのスケールの中から選び出し、選出した白色光用スケールに電子内視鏡の先端部を近接させた状態でこのスケールに白色光を照射し、電子内視鏡内の撮像素子により生成される通常画像信号の増幅率を設定した後、選出した蛍光用スケールに電子内視鏡の先端部を近接させた状態でこのスケールに紫外光を照射し、撮像素子により生成される蛍光画像信号の増幅率を設定していた。これにより、電子内視鏡を患者の体腔内に挿入して被検体を撮影するときには、設定された各増幅率にて各画像信号が増幅されるので、臨床的に有効に観察することができる合成画像をモニタに映し出すことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、スケールには、数種類のスケールが存在するために、電子内視鏡システムが生成する通常画像信号と蛍光画像信号の出力レベルを調整する時に、これらスケールを取り違えて使用してしまうことがあった。
また、各画像信号の出力レベルを調整する際には、通常画像信号の出力調整と蛍光画像信号の出力調整とを別々に行わねばならず、その調整の手順が非常に煩雑であった。
【0007】
さらに、電子内視鏡の機種を交換するときや観察対象を変えるときには、その都度出力レベルの調整を行わねばならないために、需要者の間には、通常画像信号と蛍光画像信号の出力レベルのバランス調整を一度に手早く行いたいという要望があった。
【0008】
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、白色光と紫外光とを交互に被検体に照射して通常画像信号と蛍光画像信号とを順次生成する方式の電子内視鏡システムであるにも拘わらず、電子内視鏡の機種や観察対象に対応するスケールを用いて通常画像信号と蛍光画像信号の出力レベルのバランス調整を一度に手早く行うことができる電子内視鏡システムを、提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために構成された本発明は、交換可能に取り付けられる電子内視鏡と、前記電子内視鏡の照明光学系に対して可視光と紫外光とを交互に供給する光源装置と、前記可視光により照明された被検体の像と前記紫外光により励起して自家蛍光を発した被検体の像とが交互に前記電子内視鏡内の撮像素子によって撮像されて順次生成された各画像信号を処理する内視鏡プロセッサとを備え、バランス調整の開始指示の入力があると各画像信号の出力レベルが所定の比率となるように各画像信号の増幅率を設定し、設定した各増幅率にて各画像信号を増幅する電子内視鏡システムであって、前記電子内視鏡の先端部が挿入可能な挿入口が穿たれた筐体と、板形状に形成され、その一方の面には可視光が照射されると所定の反射率にて反射する白色光用スケール、及び紫外光が照射されると励起して所定の蛍光強度にて発光する蛍光用スケールを有し、その回転中に前記白色光用スケール及び前記蛍光用スケールが前記挿入口の前方を横切ることになる位置で回転可能に、前記筐体内部において着脱可能に保持される回転板と、前記筐体内部において保持された回転板と前記挿入口との間に配置され、前記電子内視鏡の先端部が前記挿入口に挿入されて前記回転板から所定距離だけ離れた位置に到達しているときに、前記電子内視鏡の先端近傍をその周囲から押圧して前記電子内視鏡の先端部を保持する保持機構と、前記筐体内部に保持された前記回転板を、前記電子内視鏡の先端部から射出される可視光と紫外光との切替に同期して回転駆動させることにより、前記可視光に対して前記白色光用スケールを挿入し、前記紫外光に対して前記蛍光用スケールを挿入する駆動装置とを備えたことを、特徴とする。
【0010】
上記のように構成されると、電子内視鏡の先端部が挿入口より挿入されて回転板から所定距離だけ離れた位置に到達すると、保持機構は、電子内視鏡の先端近傍をその周囲から押さえ付けることによって、筐体内において電子内視鏡の先端部を保持することが可能となる。また、このような筐体内に電子内視鏡の先端部が保持されている状態において、回転板が筐体内に取り付けられた後、バランス調整の開始支持の入力があった場合には、電子内視鏡の先端部からは可視光及び紫外光が交互に射出される。このとき、電子内視鏡の先端部から可視光が射出されている期間のみ可視光が白色光用スケールに照射され、その先端部から紫外光が射出されている期間のみ紫外光が蛍光用スケールに照射される。これにより、可視光は白色光用スケールで反射されるとともに紫外光は蛍光用スケールを励起し、白色光用スケールからの反射光及び蛍光用スケールからの蛍光は、電子内視鏡に組み込まれる撮像素子により交互に受光されて順次通常画像信号及び蛍光画像信号として繰り返し生成され、各画像信号の出力レベルが所定の比率となるように各画像信号の増幅率が設定され、その時点での増幅率にて以後の通常使用時において各画像信号が増幅される。
【0011】
従って、作業者は、電子内視鏡の機種を変更したり観察対象を変えた後であっても、電子内視鏡の機種や観察対象に対応したスケールの組み合わせを有する回転板を駆動装置の回転軸に取り付け、電子内視鏡の先端部を挿入口より差し込んだ後に、バランス調整処理の開始指示を入力することにより、通常画像信号と蛍光画像信号の出力レベルのバランス調整処理を、一度に簡単に手早く行うことができる。また、各画像信号のバランス調整を行う際に、挿入口の内径よりも十分に小さい外径を有する電子内視鏡の先端部を挿入したときでも、その先端部を回転板から所定距離だけ離れた位置に配置した状態で筐体内に保持させることができる。
【0012】
本発明による電子内視鏡システムでは、保持機構は、電子内視鏡の先端近傍における同一円周上の複数箇所に対し、電子内視鏡の中心軸に垂直な方向から棒状のもので均等な圧力にて押圧することにより、電子内視鏡の先端部を保持する機構であっても良いし、電子内視鏡の先端近傍における同一円周上にワイヤ等を巻き付けて締め付けることにより、電子内視鏡の先端部を保持する機構であっても良い。
【0013】
また、本発明による電子内視鏡システムでは、挿入深度を示す目盛りが電子内視鏡の先端部に記されていても良いし、電子内視鏡の先端部が回転板から所定距離だけ離れた位置に到達したことを検出するための先端部検出器が備えられていても良い。後者の先端部検出器は、先端部が接触したことを検出する突出部を備えたスイッチであっても良いし、赤外線の発光部と受光部とを備え、挿入口から挿入された電子内視鏡の先端部により赤外線が遮られて受光部に赤外線が入射されなくなったときに先端部が所定位置に到達したことを検出する赤外線センサであっても良い。何れの先端部検出器の場合でも、電子内視鏡の先端部が所定位置に到達したことが検出されたときには、その旨をランプを点灯する等して作業者に知らせ、保持機構の駆動を作業者に行わせることにより先端部を筐体内に保持させるように構成されても良いし、その旨を先端部検出器から保持機構に通知して自動的に保持機構を駆動させることにより先端部を筐体内に保持させるように構成されていても良い。
【0014】
さらに、本発明による電子内視鏡システムでは、回転板と駆動装置と先端部検出器と保持機構が、光源装置や内視鏡プロセッサと一体に組み込まれても良いし、光源装置や内視鏡プロセッサとは別体に組み込まれても良い。前者の場合には、光源装置及び内視鏡プロセッサを収容する筐体に挿入口を設けるとともにその筐体に回転板と駆動装置と保持機構とを組み込んだ構成となる。後者の場合には、光源装置や内視鏡プロセッサとは別体に形成した筐体に挿入口を設けるとともにその筐体に回転板と駆動装置と保持機構とを組み込んだ構成となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電子内視鏡システムの実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態である電子内視鏡システム1の概略の外観を示す斜視図である。
【0017】
この電子内視鏡システム1は、患者の体腔内にその先端部10aが挿入される電子内視鏡10と,この電子内視鏡10のコネクタ10bが差し込まれている外部装置20と,スケール回転装置60とを有する。このうちの外部装置20には、電子内視鏡10に照明光や励起光を供給する光源装置や電子内視鏡10により生成される画像信号を処理する内視鏡プロセッサ等が、収容されている。また、この外部装置20の筐体には、操作パネル30が備えられ、この操作パネル30には、後述するバランス調整処理の開始指示を入力するためのバランス調整ボタン30aが備えられている。尚、電子内視鏡10としては、被検体の種類に応じた様々な特性を有する複数の機種が用意されている。そして、これらが交換されて使用されるように、電視内視鏡10は、着脱可能なコネクタ10bを介して外部装置20の筐体に取り付けられている。
【0018】
一方、スケール回転装置60は、円柱をその中心軸に沿って切断してその切断面を底面とした形状、いわゆる蒲鉾形に形成された筐体61を有し、湾曲面(円柱面)と底面に対して垂直な2つの略半円形の側面のうち、一方の側面には、電子内視鏡10の先端部10aを挿入するための挿入口61aと,外部装置20からのケーブルCの先端のコネクタを差し込むためのコネクタ差込口61bが形成され、他方の側面は、筐体61に対して開閉可能な蓋61cとして形成されている。
【0019】
先ず、電子内視鏡システム1の電子内視鏡10及び外部装置20の構成及び動作について説明する。
【0020】
図2は、本例の電子内視鏡10及び外部装置20の概略構成を示す説明図である。
【0021】
この図2に示すように、コネクタ10bを介して電子内視鏡10が接続された外部装置20には、操作パネル30と,電子内視鏡10に照明光及び励起光を供給する光源装置40と,この光源装置40を制御したり電子内視鏡10からの画像信号を受信して処理する内視鏡プロセッサ50とが,内蔵されている。
【0022】
また、内視鏡プロセッサ50は、照明光及び励起光や画像信号などを同期させるためのタイミングコントローラ51と,電子内視鏡10からの画像信号を処理してRGB画像信号に変換してモニタ2に送出する画像信号処理回路52と,操作パネル30等から入力される指示により外部装置20全体の制御を行うシステムコントローラ53とを、備えている。
【0023】
電子内視鏡10は、コネクタ10bが外部装置20の筐体に差し込まれると光源装置40の所定の位置にその入射端11aが配置されるライトガイドファイババンドル(以下、「ライトガイド」と省略する)11と,このライトガイド11に導かれた照明光及び励起光を広範囲に照射するための配光レンズ12と,被検体(体腔壁)の像を形成する対物光学系13と,この対物光学系13の結像面近傍に配置されて体腔壁の像を撮像する固体撮像素子(CCD)14と,このCCD14へ駆動用の転送パルスを送信したり画像信号処理回路52へ画像信号を送信するための電線15と,先端部10a近傍を湾曲させるための図示せぬ湾曲機構と,その図示せぬ湾曲機構を操作するためのハンドル16と,システムコントローラ53に入力される信号を生ずるボタンやスイッチ等を備える操作部17と,その操作部17からシステムコントローラ53へ各種の信号を伝送するための電線18とを、備えている。尚、電線15,18は、電子内視鏡10のコネクタ10bが外部装置20の筐体に差し込まれると、夫々、画像信号処理回路52及びシステムコントローラ53に接続される。
【0024】
光源装置40は、白色光用光源41,第1の回転シャッタ42,ハーフミラー43,集光レンズ44,紫外光用光源45,及び、第2の回転シャッタ46から、構成されている。
【0025】
白色光用光源41は、通常観察用の照明光としての白色光を射出するキセノンランプ(図示せず)や,このキセノンランプから射出された白色光が平行光となるように反射させるリフレクタ(図示せず)等により、構成されている。また、紫外光用光源45は、被検体(体腔壁)の自家蛍光の励起光として紫外光を射出する紫外線ランプ(図示せず)や,この紫外線ランプから射出された紫外光が平行光となるように反射させるリフレクタ(図示せず)等により、構成されている。
【0026】
白色光用光源41から発せられる可視領域の波長からなる平行光束(以下、「平行白色光束」という)は、第1の回転シャッタ42を通過し、ハーフミラー43を透過した後、集光レンズ44によりライトガイド11の入射端11aへ収束される。
【0027】
一方、平行白色光束と交差するように紫外光用光源45から発せられる紫外領域の波長からなる平行光束(以下、「平行紫外光束」という)は、第2の回転シャッタ46を通過し、ハーフミラー43により反射された後、集光レンズ44によりライトガイド11の入射端11aへ収束される。
【0028】
図3の(a)は、第1の回転シャッタ42の正面図であり、図3の(b)は、第2の回転シャッタ46の正面図である。
【0029】
第1及び第2の回転シャッタ42,46は、図2及び図3に示すように、モータ42a,46aの駆動軸に対して同軸に取り付けられた円板に、その円板の中心に頂点が一致するとともにその頂角が約60°の角度を有する扇状の開口部42c,46cが形成されることによって、構成されている。
【0030】
これら第1及び第2の回転シャッタ42,46の外周縁の近傍には、図2に示すように、タイミングコントローラ51に接続されたセンサ42b,46bが、配置されている。これらセンサ42b,46bは、第1及び第2の回転シャッタ42,46の回転状態を検知してタイミングコントローラ51へ通知する。また、これらモータ42a,46aもタイミングコントローラ51に接続されており、それらの回転の速度と位相がタイミングコントローラ51により制御される。
【0031】
図4は、内視鏡プロセッサ50内部の概略構成を示すブロック図である。
【0032】
この図4に示すように、タイミングコントローラ51は、同期パルス信号を発生するとともにこの同期パルス信号に照明光及び励起光や画像信号などを同期させるタイミング生成回路511と、センサ42b,46bで検知された回転状態に基づいて第1及び第2の回転シャッタ42,46を回転させるモータ42a,46aの駆動を制御する回転シャッタ制御回路512と,タイミング生成回路511からの同期パルス信号に応じてCCD14に転送パルスを送出するCCDドライバ513とを、備えている。
【0033】
尚、回転シャッタ制御回路512がモータ42a,46aの回転の速度と位相とを制御することにより、ライトガイド11の入射端11aには、可視領域の波長からなる光束と紫外領域の波長からなる光束とが交互に入射する。このときの各光束が入射端11aに入射する様子を、図5に模式的に示している。この図5において、両破線間の間隔は、同じ回転速度で回転する各回転シャッタ42,46が一周する期間を示し、(a)のグラフにおいて立ち上がっている期間は、ライトガイド10の入射端11aに光束が入射している期間を示し、(b)のグラフにおいて立ち上がっている期間は、CCD14に蓄積された一画面分の電荷を画像信号として読み出すための転送期間を示している。この図5に示すように、各回転シャッタ42,46が一周する間に、白色光(可視光)と紫外光がこの順で入射端11aへ入射し、また、白色光と紫外光が入射端11aへ入射するタイミングに同期して対物光学系13により形成される像がCCD14に蓄積されて読み出される。
【0034】
また、図4に示すように、画像信号処理回路52は、CCD14からの画像信号に対して増幅,クランプ,サンプルホールド,γ補正などの処理を行うための前段信号処理回路521と,後述するモノクロ画像信号と蛍光画像信号とを夫々所定の増幅率にて増幅するためのレベル設定回路522と,アナログ/デジタル(A/D)コンバータ523と,画像信号を一時記憶するためのメモリ部524と,デジタル/アナログ(D/A)コンバータ部525と,画像信号に対してクランプ,ブランキング,インピーダンスマッチング等の処理を行うための後段信号処理回路526a,526bと,画像信号を加算するための加算器527とを、備えている。さらに、メモリ部524は、蛍光画像信号用メモリ524a及びモノクロ画像信号用メモリ524bを備えているとともに、D/Aコンバータ部525は、両メモリ524a,524bに対応したD/Aコンバータ525a,525bを備えている。
【0035】
システムコントローラ53は、システムバスBを介して互いに接続されたCPU531,メモリコントロール回路532,I/Oポート533,RAM534,及び、ROM535を備えている。
【0036】
CPU531は、システムバスBに接続される操作パネル30や電子内視鏡10の操作部17において入力された指示により、光源装置40及び内視鏡プロセッサ50の制御を行う中央処理回路である。メモリコントロール回路532は、CPU531からの命令に従って画像信号処理回路52の各メモリ524a,524bを制御する。I/Oポート533は、CPU531からの命令に従って画像処理制御回路52からのデータを受信する。RAM534は、CPU531の作業領域が展開されるランダムアクセスメモリである。ROM535は、電子内視鏡システム1を制御するための各種のプログラムが格納されたメモリである。
【0037】
ROM535に格納されるプログラムには、CPU531によって読み込まれることによりバランス調整処理を実行するものが含まれている。このバランス調整処理を実行するためのプログラムは、CPU531に対し、第1及び第2の回転シャッタ42,46の同期した回転の開始を指示させ、後述するモノクロ画像信号と蛍光画像信号をD/Aコンバータ部525から受信させ、各画像信号の出力レベルが所定の比率となるように各画像信号に対する増幅率を設定させ、それらの増幅率にて各画像信号を増幅するようにレベル設定回路522に対する制御を行わせる。
【0038】
上述した電子内視鏡10及び外部装置20では、電子内視鏡10の先端部10aが患者の体腔内に挿入されている場合、第1及び第2の回転シャッタ42,46の回転に伴って、白色光及び紫外光が交互にライトガイド11の入射端11aへ入射されると、ライトガイド11を通って射出端より射出される白色光及び紫外光が、被検体(体腔壁)に向けて照射される。すると、白色光により照明された体腔壁表面の対物光学系13による像,及び、紫外光により励起されて自家蛍光を発した体腔壁の対物光学系13による像が、CCD14の撮像面上に順次形成される。そのCCD14は、上述したように、タイミング生成回路511からの同期パルス信号を受けたCCDドライバ513により駆動され、照明光及び励起光によって形成される被検体の像を順次撮像して電気信号に変換する。
【0039】
CCD14から時系列に出力されるモノクロ画像信号及び蛍光画像信号は、前段信号処理回路521において各種の処理を施され、CPU531によって制御されるレベル設定回路522により互いの画像信号の出力レベルが所定の比率となるように夫々増幅された後、A/Dコンバータ523によりデジタル信号に変換される。
【0040】
A/Dコンバータ523により順次デジタル信号に変換されたモノクロ画像信号及び蛍光画像信号は、CPU531の命令に従ったメモリコントロール回路532によって各画像信号に対応するメモリ524a,524bに振り分けられ、一旦各メモリ524a,524bに格納された後、夫々D/Aコンバータ部525のD/Aコンバータ525a,525bへ同時に出力される。このように同期化された各メモリ524a,524bからのデジタル信号は、夫々各D/Aコンバータ525a,525bでアナログ信号に変換される。
【0041】
これらアナログ信号に変換されたモノクロ画像信号及び蛍光画像信号は、各画像信号に対応する後段信号処理回路526a,526bにおいて各種の処理を施される。
【0042】
後段信号処理回路526bで処理されたモノクロ画像信号は、互いに同じ出力となる3つの画像信号に分配されてRGB画像信号として生成されるとともに、このうちのB画像信号には、後段信号処理回路526aで処理された蛍光画像信号が加算器527において加算される。
【0043】
そして、蛍光画像信号が加算されたB画像信号とともにG画像信号及びR画像信号は、モニタ2へ出力され、同時に、タイミング生成回路511からの同期信号SYNCも、モニタ2へ出力される。このモニタ2では、白色光により照明された体腔壁の白黒画像に対して自家蛍光を発した部分を青色に着色した画像が、映し出される。
【0044】
次に、外部装置20が生成するモノクロ画像信号及び蛍光画像信号の夫々の出力レベルを調整するために用いるスケール回転装置60について説明する。
【0045】
図6及び図7は、本例のスケール回転装置60の概略構成を示し、図6は、正面から見たときの透視図であり、図7は、上面から見たときの透視図である。
【0046】
このスケール回転装置60は、図1に示したような蒲鉾形の筐体61内に、バッテリ63,制御回路64,第1のドライバ回路65,第1のモータ66,ギア軸受け67,センサ68,回転板69,第2のドライバ回路70,第2のモータ71,ワイヤ72,緩衝材73,圧力センサ74,アナログ/デジタル(A/D)コンバータ75,及び、先端部検出器76を、備えている。
【0047】
この筐体61には、上述したように略半円形の2つの側面(図6では左右の側面)のうちの一方の側面に挿入口61aが備えられており、筐体61の内部には、この挿入口61aから回転板69の側面に向けて電子内視鏡10の先端部10aをガイドする挿入孔62が、形成されている。
【0048】
この挿入孔62は、図6及び図7に示すように、電子内視鏡10の先端部10aの外径より若干太めの内径に形成されている。但し、この挿入孔62には、軸方向における所定の区間に亘って隙間が形成され、この隙間には、この隙間とほぼ同じ軸方向長さを有するとともに挿入孔62の内径とほぼ等しい内径を有する円筒状の緩衝材73が、この挿入孔62とほぼ同軸の状態で配置されている。この緩衝材73の外周には、軸周りに沿って環状の溝が形成されており、ワイヤ72がこの溝に嵌められた状態で一重に(即ち、一周分)巻き付けられている。
【0049】
また、挿入口61aが備えられている筐体61の側面には、上述したように外部装置20からのケーブルCのコネクタを差し込むためのコネクタ差込口61bが形成されており、このコネクタ差込口61bにコネクタを差し込んでケーブルCを接続すると、外部装置20のタイミング生成回路511からの同期信号SYNCがこのケーブルCを介して制御回路64に送信される。
【0050】
制御回路64は、バッテリ63より電力が供給されることにより駆動し、回転板69が外部装置20(タイミング生成回路511)からの同期信号SYNCに同期して回転するように、第1のドライバ回路65を制御するとともに、先端部検出器76から通知される信号と、圧力センサ74からA/Dコンバータ75を介して通知される信号と,筐体61に備えられるボタン77からの入力信号とを受けて、第2のドライバ回路70を制御する。
【0051】
第1のドライバ回路65は、制御回路64からの命令に応じた回転速度で第1のモータ66が駆動するように、バッテリ63から供給される電力を調整して第1のモータ66に出力する。第1のモータ66による回転運動は、第1のモータ66の駆動軸の先端に備えられる歯車66aから歯車67aを介して回転板69に伝達される。その回転板69が取り付けられている回転軸67bと歯車67aが固定されている歯車軸とは、ギア軸受け67に回転可能に取り付けられている。尚、回転板69の回転状態は、センサ68によって検知されて制御回路64に通知される。
【0052】
図8は、本例のスケール回転装置60の回転板69の正面図である。
【0053】
回転板69は、図6乃至図8に示すように、円板の一方の側面上にこの円板と同軸な状態で歯車69aを固定するとともに、他方の側面の中心付近に四角柱状の摘み69bをこの面に対して貼り付けることによって、構成されている。また、この回転板69は、歯車69aが固定されている側面において、白色光が照射されると所定の反射率にて反射する白色光用スケールとしてのコーティングが施された白色光反射部69cと、紫外光が照射されると励起して所定の蛍光強度にて発光する蛍光用スケールとしてのコーティングが施された蛍光発光部69dとを、備えている。これら白色光反射部69c及び蛍光発光部69dは、夫々、半円形状に形成され、互いの直線状の辺を接合するように配置されている。これにより、回転板69の表面は、白色光反射部69cが占める領域と蛍光発光部69dが占める領域の2つの領域に区分されている。そして、この回転板69は、図6及び図7に示すように、両スケールが備えられた面が挿入孔62に対向するように配置されている。
【0054】
図9は、本例のスケール回転装置60の挿入孔62に備えられる保持機構を示した説明図である。
【0055】
図7及び図9に示すように、挿入孔62に備えられた緩衝材73には、上述したようにワイヤ72が巻き付けられ、そのワイヤ72の一端は、第2のモータ71の駆動軸の先端に取り付けられたプーリー71aに固定されている。この第2のモータ71は、制御回路64からの命令に従った第2のドライバ回路70により正逆に駆動するように制御され、駆動軸を駆動するとワイヤ72をプーリー71aに巻き取る。
【0056】
一方、ワイヤ72のもう一端は、圧力センサ74を介して筐体61に固定されている。この圧力センサ74は、第2のモータ71によるワイヤ72の引力を検出し、この引力が所定の強さになるとA/Dコンバータ75を介して制御回路64に通知する。
【0057】
尚、挿入孔62と回転板69との間には、図7に示すように、先端部検出器76が備えられている。この先端部検出器76は、四角柱の一方の底面をこの底面に対して約30°傾く斜面に形成してこの斜面と1つの側面との稜辺を突出させた形状を有する突出部76aと,この突出部76aにおける斜面とは反対側の底面を含む底部が嵌め込まれる箱形のケース76dと,このケース76dの内側の底面と突出部76aの底面とに挟まれた状態でケース76d内に備えられる圧縮コイルバネ76bと,このケース76dの内側の底面に備えられるセンサ(マイクロスイッチ)76cとを、有する。この圧縮コイルバネ76bの自然状態においては、突出部76aにおける上記斜面を含む先端部が、ケース76dから突出している。そして、この先端部検出器76は、図7に示すように、コイルバネ76bの中心軸が挿入孔62の軸に対して垂直であり、且つ、突出部76aにおけるケース76dから突出している部分がその上記斜面を挿入口61a側に向けて挿入孔62内に侵入した状態で、挿入孔62と回転板69との間に配置されている。
【0058】
図10の(a)は、挿入孔62に挿入された電子内視鏡10の先端部10aにより先端部検出器76の突出部76aがケース内に押し込められた状態を示し、図10の(b)は、ワイヤ72がプーリー71aに巻き取られた状態を示す説明図である。
【0059】
この先端部検出器76では、図10の(a)に示すように、挿入孔62に挿入された電子内視鏡10の先端部10aによって突出部67aの先端の斜面が押されると、突出部76aがコイルバネ76bの付勢に抗してケース76d内に押し込められる。そして、突出部76aの底面がセンサ76cに接触すると、電子内視鏡10の先端部10aが所定位置に達した旨が、制御回路64に通知される。
【0060】
以上に示したスケール回転装置60では、電子内視鏡10の先端部10aが所定位置に到達したことが先端検出器76によって制御回路64に通知されると、制御回路64が、第2のドライバ回路70を制御して第2のモータ71を駆動させ、ワイヤ72をプーリー71aの周囲に巻き取らせる。第2のモータ71の駆動によってプーリー71aに巻き取られるワイヤ72は、図10の(b)に示すように、周囲から中心に向かって緩衝材73を締め付けるとともに、この時点で緩衝材73内を貫通している電子内視鏡10の先端部10aを締め付ける。圧力センサ74は、第2のモータ71によって巻き取られたワイヤ72の引力が所定の強さ以上になった場合に、その旨を制御回路64に通知し、制御回路64は、第2のドライバ回路70を制御して第2のモータ71の駆動を停止させる。
【0061】
一方、筐体61の背面に備えられるボタン77が押下されると、その通知を受けた制御回路64は、第2のドライバ回路70を制御して第2のモータ71を逆回転させ、緩衝材73を介して電子内視鏡10の先端部10aを締め付けていたワイヤ72を緩める。このとき、緩衝材73は、締め付け力が弱まるのに応じて元の形状に徐々に回復し、ワイヤ72の締め付け力がなくなった時点で元の円筒形状に回復する。圧力センサ74は、ワイヤ72の引力がなくなった場合に、その旨を制御回路64に通知し、制御回路64は、第2のドライバ回路70を制御して第2のモータ71の駆動を停止させる。これにより、挿入孔62及び緩衝材73から電子内視鏡10の先端部10aを引き抜くことが可能になる。そして、電子内視鏡10が挿入孔62から引き抜かれると、先端部検出器76の突出部76aは、コイルバネ76bの弾発力により挿入孔62内に突出するように押し出される。
【0062】
また、スケール回転装置60の制御回路64は、第1のドライバ回路65を制御して、同期信号SYNCに同期するように回転板69を回転させる。このとき、回転板69は、光源装置40内の第1及び第2の回転シャッタ42,46の回転速度と同じ速度で回転されるとともに、電子内視鏡10の先端部10aから白色光(可視光)が射出されている期間に、白色光反射部69cが挿入孔62の延長線を横切り、電子内視鏡10の先端部10aから紫外光が射出されている期間に、蛍光発光部69dが挿入孔62の延長線を横切るように、回転される。
【0063】
尚、この回転板69では、図8に示すように、歯車69cの中心に孔が形成されている。そして、回転板69は、この歯車69cの孔に対してギア軸受け67に取り付けられている回転軸67bを抜き差しすることにより、この回転軸67bに対して着脱される。また、この歯車69aの中心に形成される孔の内面の一部にはその中心軸に沿って溝が形成されている。そして、回転軸67bの先端においてその軸方向に沿って形成されるキー状の突起(図示せず)をこの溝に嵌め合わせることにより、回転板69が回転軸67bに対してその軸周り方向に滑らないように固定される。
【0064】
図11は、本例のスケール回転装置60の筐体61の蓋61cを開いた状態を示す側面図である。
【0065】
回転板69は、上述したように、回転軸67bに対して抜き差し可能となっているので、この回転板69を交換する際には、図11に示すように、筐体61の蓋61cを開け(図6に示すように、この蓋61cは蝶番61dを軸に開閉する)、摘み69bを摘んで回転板69を手前に引き抜くことにより、回転板69をギア軸受け67の回転軸67bから取り外す。そして、取り外した回転板69を事前に用意しておいた回転板69と交換し、この用意しておいた回転板69の摘み69bを摘んで、歯車67aの歯に歯車69aの歯を噛み合わせつつ回転軸67bが歯車69aの孔に差し込まれるように、回転板69を押し込み、蓋61cを閉める。
【0066】
尚、本実施形態においては、白色光用スケールの反射率や蛍光用スケールの蛍光強度の組み合わせが互いに異なる様々な種類の回転板が、予め複数用意され、外部装置20に取り付けた電子内視鏡10の機種やその観察対象に対応する両スケールの組み合わせを有する回転板69が、複数の回転板69の中から選択されて回転軸67bに取り付けられる。
【0067】
次に、以上に示したスケール回転装置60を用いて外部装置20が出力する各画像信号の出力レベルを調整する手順及び動作について説明する。
【0068】
本例の電子内視鏡システム1では、バランス調整時においては、回転板69がギア機構の回転軸に固定され、同期信号SYNCを取り出すためのケーブルCのコネクタがスケール回転装置60の筐体61のコネクタ差込口61bに差し込まれるとともに、電子内視鏡10の先端部10aがスケール回転装置60の筐体61の挿入口61aへ挿入される。すると、電子内視鏡10の先端部10aが緩衝材73を介してワイヤ72に締め上げられることによって挿入孔62内に保持される。
【0069】
そして、外部装置20の筐体に備えられた操作パネル30上のバランス調整ボタン30aが押下されると、その入力信号がCPU531に送られ、モノクロ画像信号(RGB画像信号)と蛍光画像信号との出力レベルのバランス調整処理が実行される。
【0070】
バランス調整処理の実行が開始されると、第1及び第2の回転シャッタ42,46の回転が開始され、スケール回転装置60の回転板69に近接する状態(図6)にある電子内視鏡10の先端部10aからは、タイミングコントローラ51によって制御される第1及び第2の回転シャッタ42,46の同期した回転に伴って、白色光(可視光)と紫外光とが、交互に射出される。
【0071】
電子内視鏡10の先端部10aから交互に射出された白色光と紫外光は、スケール回転装置60の回転板69の回転に伴ってこの先端部10aの前方(即ち、CCD14によって撮像される空間)を交互に横切る白色光反射部69cと蛍光発光部69dに、繰り返し照射される。このとき、白色光反射部69cは、電子内視鏡10の先端部10aの前方を横切る間のみ白色光を照射され、蛍光発光部69dは、この先端部10aの前方を横切る間のみ紫外光を照射される。
【0072】
電子内視鏡10の先端部10aに組み込まれたCCD14は、白色光反射部69cにおいて反射した白色光と、蛍光発光部69dから発光される蛍光とを、交互に受光して、各々モノクロ画像信号及び蛍光画像信号としての電気信号に変換する。
【0073】
I/Oポート533を介してモノクロ画像信号及び蛍光画像信号を受信したCPU531は、各画像信号の出力レベルが所定の比率となるように各画像信号に対する増幅率を設定してRAM534に記憶するとともに、設定した増幅率によってレベル設定回路522を制御することにより、時系列に出力されるモノクロ画像信号と蛍光画像信号を夫々増幅する。ここで、所定の比率とは、モノクロ画像信号に基づく白黒画像と蛍光画像信号に基づく青色画像とのバランスが調整されて被検体を有効に観察することができるように臨床経験に基づいて決められたものである。
【0074】
そして、以上のバランス調整処理が行われた後、スケール回転装置60に差し込んでいたケーブルCのコネクタを抜いてモニタ2の所定の差込口に差し込むとともに、電子内視鏡10を患者の体腔内に挿入して被検体を観察するときには、モノクロ画像信号と蛍光画像信号は、RAM534に記憶された各画像信号に対する増幅率に応じてレベル設定回路522により増幅されるので、夫々の出力レベルのバランスが整えられた状態でモニタ2に出力される。これにより、モニタ2には、臨床的に有効に観察することができる被検体の映像が映し出される。
【0075】
また、電子内視鏡10の機種を変更するときや観察対象を変更するときには、スケール回転装置60では、回転板69が、電子内視鏡10の機種やその被検体の種類に対応する白色光反射部69c及び蛍光発光部69dの組み合わせを持つ回転板69に、交換される。
【0076】
そして、ケーブルCのコネクタがスケール回転装置60の筐体61のコネクタ差込口61bに差し込まれ、電子内視鏡10の先端部10aがスケール回転装置60の筐体61の挿入口61aへ挿入されて先端部10aが保持された後、操作パネル30上のバランス調整ボタン30aが押下されると、上述したのと同様にして、各画像信号との出力レベルのバランス調整処理が実行し直される。
【0077】
この場合のように回転板69を変更したとしても、電子内視鏡10の先端部10aから射出される白色光は、射出される期間のみ白色光反射部69cに向けて照射されてCCD14においてモノクロ画像信号として生成され、電子内視鏡10の先端部10aから射出される紫外光は、射出される期間のみ蛍光発光部69dに向けて照射され蛍光画像信号として生成される。そして、画像信号処理回路52では、各画像信号の出力レベルが所定の比率となるように各画像信号に対する増幅率が設定されてRAM534に記憶される。このため、モノクロ画像信号と蛍光画像信号の出力レベルが所定の比率となるように調整されるので、やはり、モニタ2には、臨床的に有効に観察することができる被検体の映像が映し出される。
【0078】
以上に示したように、本実施形態の電子内視鏡システム1では、挿入孔62に電子内視鏡10の先端部10aを挿入すると、電子内視鏡10の先端部10aが、回転板69から所定の位置に離れた先端部検出器76によって検出され、プーリー71aに巻き取られたワイヤ72によって締め付けられて、挿入孔62内に保持される。また、ケーブルCのコネクタをスケール回転装置60のコネクタ差込口61bに差し込み、操作パネル30上のバランス調整ボタン30aを押下するだけで、自動的に各画像信号の出力レベルのバランスが調整される。さらに、スケール回転装置60に保持された電子内視鏡10の先端部10aは、筐体61の背面のボタン77が押下されるだけで簡単にリリースされて挿入孔62から引き抜くことが可能となる
従って、作業者にとっては、電子内視鏡10の機種を交換した場合や観察対象を変更した場合でも、回転板69を交換するとともに電子内視鏡10を挿入口61aに抜き差しするだけで、手際よく簡単に、電子内視鏡10の機種や被検体に対応したバランス調整を正確に行うことができる。
【0079】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の電子内視鏡システムによれば、白色光と紫外光とを交互に被検体に照射して通常画像信号と蛍光画像信号とを順次生成する方式の電子内視鏡システムの場合にも、電子内視鏡の機種や観察対象に対応するスケールを用いて通常画像信号と蛍光画像信号の出力レベルのバランス調整を一度に手早く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である電子内視鏡システムの概略の外観を示す斜視図
【図2】 本例の電子内視鏡及び外部装置の概略構成を示す説明図
【図3】 本例の光源装置における(a)第1の回転シャッタ、及び、(b)第2の回転シャッタの正面図
【図4】 本例の内視鏡プロセッサ内部の概略構成を示すブロック図
【図5】 (a)ライトガイドの入射端に光束が入射する周期、及び、(b)CCDに蓄積された一画面分の電荷を画像信号として読み出すための転送周期を示す模式図
【図6】 本例のスケール回転装置の概略構成を示す透視図
【図7】 本例のスケール回転装置の概略構成を示す透視図
【図8】 本例のスケール回転装置の回転板の正面図
【図9】 本例のスケール回転装置の挿入孔に備えられる保持機構を示す説明図
【図10】 本例のスケール回転装置において(a)電子内視鏡の先端部が挿入孔に挿入されてその先端部を先端部検出器が検出した状態を示した説明図、(b)プーリーにワイヤが巻き取られた状態を示す説明図
【図11】 本例のスケール回転装置の筐体の蓋を開いた状態を示す側面図
【符号の説明】
1 電子内視鏡システム
10 電子内視鏡
10a 先端部
10b コネクタ
11 ライトガイドファイババンドル
14 固体撮像素子(CCD)
20 外部装置
30 操作パネル
30a バランス調整ボタン
40 光源装置
50 内視鏡プロセッサ
51 タイミングコントローラ
52 画像信号処理回路
53 システムコントローラ
60 スケール回転装置
62 挿入孔
64 制御回路
65 第1のドライバ回路
66 第1のモータ
69 回転板
69c 白色光反射部
69d 蛍光発光部
70 第2のドライバ回路
71 第2のモータ
72 ワイヤ
73 緩衝材
74 圧力センサ
76 先端部検出器
77 ボタン

Claims (6)

  1. 交換可能に取り付けられる電子内視鏡と、前記電子内視鏡の照明光学系に対して可視光と紫外光とを交互に供給する光源装置と、前記可視光により照明された被検体の像と前記紫外光により励起して自家蛍光を発した被検体の像とが交互に前記電子内視鏡内の撮像素子によって撮像されて順次生成された各画像信号を処理する内視鏡プロセッサとを備え、バランス調整の開始指示の入力があると各画像信号の出力レベルが所定の比率となるように各画像信号の増幅率を設定し、設定した各増幅率にて各画像信号を増幅する電子内視鏡システムであって、
    前記電子内視鏡の先端部が挿入可能な挿入口が穿たれた筐体と、
    板形状に形成され、その一方の面には可視光が照射されると所定の反射率にて反射する白色光用スケール、及び紫外光が照射されると励起して所定の蛍光強度にて発光する蛍光用スケールを有し、その回転中に前記白色光用スケール及び前記蛍光用スケールが前記挿入口の前方を横切ることになる位置で回転可能に、前記筐体内部において着脱可能に保持される回転板と、
    前記筐体内部において保持された回転板と前記挿入口との間に配置され、前記電子内視鏡の先端部が前記挿入口に挿入されて前記回転板から所定距離だけ離れた位置に到達しているときに、前記電子内視鏡の先端近傍をその周囲から押圧して前記電子内視鏡の先端部を保持する保持機構と、
    前記筐体内部に保持された前記回転板を、前記電子内視鏡の先端部から射出される可視光と紫外光との切替に同期して回転駆動させることにより、前記可視光に対して前記白色光用スケールを挿入し、前記紫外光に対して前記蛍光用スケールを挿入する駆動装置と
    を備えたことを特徴とする電子内視鏡システム。
  2. 前記保持機構は、前記電子内視鏡の先端部が前記挿入口から挿入されて所定位置に到達するときにその先端部が挿入されることになる位置に配置された円筒状の緩衝材と、前記緩衝材の外周に巻き付けられるとともに一端が前記筐体に固定されたワイヤと、前記ワイヤの他端が固定された駆動軸を有するモータとを備え、前記緩衝材に前記電子内視鏡の先端部が挿入された状態において前記モータを駆動させたときには、前記モータの駆動軸に前記ワイヤを巻き付けて前記緩衝材とともに前記電子内視鏡の先端部を締め付けて保持する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子内視鏡システム。
  3. 前記保持機構は、前記ワイヤとこのワイヤが固定される前記筐体との間に、ワイヤの引力を検出する圧力センサを更に備え、このワイヤの引力が所定の強さになったときには前記モータの駆動を停止させる
    ことを特徴とする請求項2記載の電子内視鏡システム。
  4. 前記保持機構は、前記挿入口から挿入された前記電子内視鏡の先端部が所定位置に到達したことを検出するための先端部検出器を備え、前記先端部検出器において前記電子内視鏡の先端部を検出したときに、前記電子内視鏡の先端部を保持する
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の電子内視鏡システム。
  5. 前記回転板と前記駆動装置と前記保持機構は、前記電子内視鏡と前記光源装置と前記内視鏡プロセッサとは別体の筐体に収容され、
    前記挿入孔は、その筐体に形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子内視鏡システム。
  6. 前記電子内視鏡の先端部から可視光と紫外光とを射出するタイミング、及び、前記電子内視鏡内の撮像素子において光電変換して各画像信号を生成するタイミングを、同期信号を用いて制御する制御部を、更に備え、
    前記駆動装置は、前記同期信号に同期させて前記回転板を回転させる
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電子内視鏡システム。
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