JP4585298B2 - 描画方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンピュータグラフィックスによる描画方法に関し、特に、メタボールを用いた描画方法に関する。
メタボール(濃度球とも呼ばれる)とはコンピュータグラフィックスにおける形状表現の手法であり、図30(a)のように球体が水銀のように融合する滑らかな形状を描くことができるものである。
メタボールの考え方は、1980年代に大阪大学の研究グループによって考案されたものであり、図30(b)のように任意の領域に定義された複数の濃度分布における等濃度領域(曲線状の点m1及び点m2を結ぶ直線)を境界とみなして描画を行うものである。同様の考え方が同時期にJames F. Blinnによって発表されており、欧米ではBlobあるいはBlobby Modelと呼ばれることもある。
メタボールは一般に三次元のコンピュータグラフィックスにおける曲面生成に用いられるが、同様の考え方は二次元平面でも展開可能である。その結果、図31のように地図の等高線のような曲線を描くことができる。
メタボールは、その結果として滑らかな境界面および境界線が得られることから、図32のように人体や軟体動物などの有機的な形状表現や、水滴や粘液などの不定形状を表現するための特殊効果として用いられることが多い。
メタボールを描画するためには、まず空間上、あるいは平面上に任意の濃度分布を発生させる必要があるが、文献(平井誠+西村仁志+河田享+白川力+大村晧一『物体の分布関数による表現と効率的画像生成の一手法』テレビジョン学会技術報告 IPD81-5, VVI 60-5,IPA 67-5, 1983年, p.21〜26)では次のような濃度分布関数が提案されている。
上記式4はメタボールの中心からの距離rにおける濃度を求めるもので、dは濃度の重み、bは濃度分布の半径を表す。
この他にも様々な関数が提案されているが、いずれにせよ、図33のように中央から次第に濃度が減衰する分布が近似できればどのような関数を用いても構わない。
また、個々のメタボールに設定する濃度は全て正の値である必要はなく、一部に負の値を設定してもかまわない。これらを混在させることで、複雑な形状の歪みを表現できる。図34(a)ないし図34(d)は実際に負の濃度分布を用いることで形状の歪みを描画した例である。
次に、上記のようにして設定した濃度分布について、ある着目点における濃度値を測定する必要がある。三次元であれば、視線と任意の濃度値を持つ領域との交点を求め、その交点を境界面として輝度計算を行うことで曲面の描画が可能となる。
一方、二次元におけるメタボールの描画手順は図35のような流れで表すことができる。
まず画面を構成する各画素について、その画素と関係するメタボールをピックアップする。この内外判定にはまず図36のように画素P1とメタボールの中心P2の距離を計算する。その距離がメタボールの半径より小さい場合、そのメタボールは現在画素と重なるものとする。
画素と関係するメタボールが見つかったらその画素の座標における濃度計算を行う。結果として得られた濃度は格納手段へ記録し、累積加算していく。画素と関係する全てのメタボールについて濃度計算が終わったら、濃度の合計値に対して任意に設定したしきい値によって判定を行う。しきい値の判定を通過した画素については、任意の輝度を設定し、出力を行う。しきい値は任意の領域を設定してかまわず、複数の領域を設定してもよい。しきい値による形状変化を図37に示す。また、しきい値は負の濃度値域に設定してもよい。
これらのプロセスを、画面を構成する全画素について繰り返すことで描画が可能となる。
平井誠+西村仁志+河田享+白川力+大村晧一『物体の分布関数による表現と効率的画像生成の一手法』テレビジョン学会技術報告 IPD81-5, VVI 60-5, IPA 67-5, 1983年, p.21〜26
従来の描画方法は、任意に設定された全ての濃度分布における等濃度領域のみを境界面としたものであった。これはメタボールが本来、滑らかな閉曲面(二次元では閉曲線)を描く事のみを目的としていたためである。そのため、従来のメタボールを描画する際には、全メタボールの合計濃度によって得られる形状(主に外郭線や等濃度線)のみを考慮しており、等濃度領域以外の個々のメタボールが持つ濃度分布の状態(例えば境界の内部の状態)などは判定の対象とはしていなかった。
このような従来の判定方法においては、完成した融合形状から、どのように個々のメタボールが構成されているのか把握することは困難であるという課題を有する。また、どれだけの数のメタボールから融合形状が構成されているのか、あるいは、どのような順番で個々のメタボールが構成されているのかを把握することも不可能であるという課題を有する。
本発明は前記課題を解決するものであり、メタボールを利用した新たな模様を作成すると共に、かかる模様により個々のメタボールの構成を把握することができる描画方法を提供することを目的とする。
本発明に係るメタボール描画方法は、コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、前記しきい値判定ステップで、前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合には、前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色に、新たに求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色を前記求めた物体色とするものである。
このように本発明においては、対象画素がメタボールの内にあるか否かを判定し、メタボールの内にあると判定した場合には対象画素におけるメタボールの濃度を求めて対象画素の濃度として累積加算し、当該累積加算した対象画素の濃度が任意に設定されたしきい値範囲内にあるか否かを判定し、しきい値にある場合に対象画素の色を物体色とし、他に存在するメタボールに関して以上の工程を行った後に他の画素に関して以上の工程を行うので、ある画素についてしきい値範囲内にあるか否かの判定を対象画素を含むメタボールの個数分行い、従来の方法と比べて判定回数を多くしつつメタボールの構成を反映した形の描画を行うことができる。ここで、単にメタボールの構成の把握をし易くするためだけであれば複数のしきい値を設定することで、等高線のようなメタボールの模様を描画することもできる。しかしながら、個々のメタボールの濃度のみを対象としておりメタボール相互の関係が反映されず、メタボールが融合された模様を描画することができない。ここで、物体色とあるが、通常描画においては背景色が設定され、この背景色以外の色のことをいう。例えば、ある画像にある赤の三角錐のオブジェクトがある場合に、背景色が白である場合には三角錐のオブジェクトの赤が物体色となる。オブジェクトをメタボールとして考えると、背景色を黒として、他のメタボールを全て白の物体色とすることもできるし、全てのメタボールを異なる色とすることもでき、この場合のメタボールの色も物体色となる。また、オブジェクトによらず背景色以外は全て白という設定を行うこともできる。ここで、メタボールとは球形のものに限らず、立方体、円柱等の形状のものを含む
また、最後に求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色を描画するのではなく、これより前に求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色も反映した形で描画されるので、より複数のメタボールの影響を受けた新規な模様を描画できると共に、このような模様によりさらに詳細にメタボールの構成を把握し易くなる。
本発明に係るメタボール描画方法は必要に応じて、コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、前記メタボールの濃度が負の値である場合には、物体色の描画をする場合においてメタボールの濃度の絶対値でメタボールの濃度の総和を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色とした物体色を、前記対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の、前記対象画素の濃度における前記メタボールの濃度の総和についての各メタボールの濃度の絶対値に基づいて、画素の輝度を決定して前記対象画素の色を物体色とするものである。
このように本発明においては、対象画素を含むメタボールの物体色の内、しきい値範囲内にあった場合の各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定して描画しているので、メタボールの濃度の移り変わりを詳細に反映した新規な模様を描画できると共に、このような模様によりさらに詳細にメタボールの構成を把握し易くなる。ここで、輝度は明るさのことである。
また、原則として対象画素を含むメタボールの物体色の内、しきい値範囲内にあった場合の各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定するが、各メタボールのうち濃度が負であるメタボールについては絶対値をとって該当メタボールの濃度を正の値とした後に、対象画素を含むメタボールの物体色の内、しきい値範囲内にあった場合の各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定して描画しているので、ある画素が含まれる複数のメタボールがあった場合に、あるメタボールが正で他のメタボールが負である場合にあっても濃度が相殺されず、一方のメタボールの濃度が他方のメタボールの濃度に与える様を適切に模様に反映することができる
本発明に係るメタボール描画方法は必要に応じて、コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、前記しきい値判定ステップで、前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合には、前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色に、新たに求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色とした物体色を、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定して物体色とするものである。
このように本発明においては、最後に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定した物体色を描画するのではなく、これより前に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定した物体色も反映した形で描画されるので、より複数のメタボールの影響を受けた新規な模様を描画できると共に、このような模様によりさらに詳細にメタボールの構成を把握し易くなる
また、本発明に係るメタボール描画方法は必要に応じて、コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、前記しきい値判定ステップで、前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合に、前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色に、新たに求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記メタボールの濃度が負の値である場合には、物体色の描画をする場合においてメタボールの濃度の絶対値でメタボールの濃度の総和を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色とした物体色を、前記対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の、前記対象画素の濃度における前記メタボールの濃度の総和についての各メタボールの濃度の絶対値に基づいて、画素の輝度を決定して前記対象画素の色を物体色とするものである。
本発明に係るメタボール描画装置は必要に応じて、ある画素を対象画素としてメタボールとの内外判定を行う内外判定部と、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を記録部に記録する累積加算記録部と、前記累積加算された対象画素の濃度が設定されたしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定部と、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定部とを備え、全画素について、前記各処理部における処理を前記対象画素について全メタボールに関して行い、前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合には、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色に、新たに求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記物体色設定部が、前記対象画素の色を前記求めた物体色とするものである
以上記載の解決する手段は総じて言えば、次のようになる。従来の描画方法では、ある任意の着目点で描画を行うかどうか判定する際、その着目点と関係する全メタボールの濃度の合計値を描画の際の判断材料として用いていた。その結果として得られるのは全物体が融合した状態での等濃度面(線)のみであった図3(a)。一方、本手法ではある任意の着目点において描画するかどうか判定する際、着目点と関係するメタボールの濃度をひとつづつ加算していき、その都度しきい値によって逐次判定を行うこととした。そうすることで、複数回しきい値判定することになり、よりメタボールの把握がし易い新規な模様を描画することができる。
(本発明の第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る描画方法について、図1ないし図13に基づき説明する。図1は本実施形態に係る描画装置の全体構成ブロック図、図2は本実施形態に係る描画装置のフローチャート、図3ないし図6は本実施形態に係る描画例、図7または図8は本実施形態に係るメタボールの描画説明図、図9ないし図11は本実施形態に係る描画例、図12は本実施形態に係る描画方法の濃度分布特性図、並びに、図13は本実施形態に係る描画例である。
本実施形態に係る描画方法は、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行い、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定し、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を全画素について行い、各画素の色を描画する方法である。
この描画方法は、コンピュータ上で実現することができる。すなわち、この方法に準じて描画プログラムを作成し、プログラムをコンピュータに読み込んで、描画装置を構成することで実現することができる。中央演算装置(CPU)、メモリ、外部記録装置等を構成要素とするコンピュータ1以外に、出力手段となるディスプレイ2及び入力手段となるキーボード3を備える。
上記描画方法を機能でモジュール化すると、図1に示すように、ある画素を対象画素としてメタボールとの内外判定を行う内外判定部10と、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度をバッファ14に記録する累積加算記録部11と、前記累積加算された対象画素の濃度が設定されたしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定部12と、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定部13とから構成することができる。ここで、他の処理単位に分けて構成することもできる。
前記画素とは一般的には、ディスプレイ2の画素を意味する。しかしながら、オペレーティングシステム15(OS)等の基本システムの表示手段の構成によっては、必ずしも物理的なディスプレイ2の画素を意味しないこともある。例えば、物理的な4画素を1画素として処理することも可能である。
前記バッファ14とは、読み出されるプログラム毎にOSが割り当てる一時領域のことである。バッファでなくとも、他の記録手段(例えば、外部記録装置)に記録する構成にすることもできる。バッファ14はメモリ上の記憶領域である。プログラムもこのメモリに読み出されて、順次CPUによって実行される。
前記描画装置が描画するためには入力情報としては、各メタボールの座標、各メタボール内の濃度を定める分布関数、しきい値範囲、物体色(ここでは、メタボール毎に色を設定するのではなく、全て白とした。)、各メタボールの重なっている順序(この順序は必ずしも必要ではない。処理順序であってもよい。)これらのキーボード3による手入力でもよいし、外部記録装置に格納されているファイルを読み出す構成であってもよい。予め、背景色を例えば、黒にすることをOS15に伝える(ステップ1)。例えば、縦47画素×横45画素の画面(ディスプレイ2の一部)に、描画装置が描画を行う場合には、この入力情報を元に、内外判定部10が左上端の1×1の画素を対象画素として1番目のメタボールとの内外判定を行う(ステップ2)。内外判定部10が対象画素がメタボール内であると判定した場合には、累積加算記録部11が対象画素の画素におけるメタボールの濃度を分布関数により求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し(初期値は0である)、累積加算した対象画素の濃度をバッファ14に記録する(ステップ3)。前記しきい値判定部12が前記累積加算された対象画素の濃度が設定されたしきい値範囲内にあるか否かを判定する(ステップ4)。このしきい値判定部12が対象画素の濃度がしきい値範囲内にあると判定した場合には、物体色設定部13が対象画素の色を物体色とする(ステップ5)。ステップ5の後に、全てのメタボールについて上記ステップ1ないしステップ5までの処理がなされたか否かを判定し(ステップ6)、まだ行っていないメタボールが存在する場合には、ステップ2に移行する。このステップ6において、全てのメタボールについて行ったと判定した場合には、対象画素に設定されている色(ここでは、背景色の黒か物体色の白)をOS15に出力する(ステップ7)。全画素について上記ステップ1ないしステップ7が行われたか否かを判定し(ステップ8)、まだ行っていない画素が存在する場合には、ステップ1に移行する。このステップ8において、全画素について行われたと判定した場合には、本発明に係る部分の処理は終了し、OS15にディスプレイ2に表示する命令を与え、ディスプレイ2に所望の描画がなされる。
前記例示した縦47画素×横45画素の画面であれば、1×1の画素について全てのメタボールに関して処理が終了し、次に、1×2の画素について全てのメタボールに関して処理が終了し、・・・、47×45の画素のついて全てのメタボールに関して処理が終了して本発明に係る処理が終了する。ただし、対象画素とする順序は他の順序であってもよい。例えば、47×45の画素から行い、最後に1×1の画素について処理をして終了してもよい。また、ステップ7の時点でOS15に出力しているが、全ての画素の処理が終了してバッファ14上の画素に設定されている色を出力してもよい。
以上の描画装置の描画により、特に二次元平面において本手法を実施した場合、メタボールをひとつづつ追加した状態での閉曲線が描かれることとなる(図3(b)参照)。全てのメタボールについて同様の計算を繰り返すと、結果として個々のメタボールの配置状態が把握できるような曲線が描画される(図4参照)。
また、ごく少数のメタボールであれば、どのような順番でメタボール同士が重なり合っているのか、図5のようにある程度の前後関係が把握できる。
さらに、濃度分布に負の値を設定したメタボールを混ぜ合わせることで、より複雑な曲線を描くことができるようになる(図6参照)。
これら本発明の描画方法は、従来の描画方法である等濃度領域の描画方法とは大きく指向が異なっており、等濃度領域の内部の状態に着目した独特の出力結果が得られる。
(なぜ従来と異なる結果が得られるのか)
次に、従来の描画方法と本発明の描画方法を比較する。二次元におけるメタボールの描画において、ある画素をメタボールとして描画するか否かは、従来の描画方法では全メタボールの濃度の合計値を用いて判断していた。例えば、図7(a)中の画素Pの場合、M1とM2の二つのメタボールと関係している。ここで、図7(b)のようにM1だけを考慮した場合、画素Pは図7(b)上部分のようなしきい値設定の場合にしきい値の範囲内であるとみなされ、輝度が設定されることとなる。しかし、M2も考慮した図7(c)の場合、従来技法では画素と関係する全メタボール(ここではM1+M2)の濃度合計値を用いて描画判定を行うため、画素Pはしきい値の範囲を超えることとなり、判定の結果では描画対象とみなされない。
一方、本発明の描画方法では、ある画素についてメタボールとの重なりがひとつ見つかるごとに、しきい値による判定を逐次行う。そのため、図8(a)中における画素Pにおいては、まずM1のメタボールの濃度だけで判定が行われ、その段階で画素Pは描画対象となり輝度が設定される。その後、M2のメタボールを追加した濃度(M1+M2)で判定が行われたが、(M1+M2)ではしきい値の範囲を超えていたため描画対象とはみなされなかった。そのため(M1+M2)での描画判定の結果、輝度は設定されず、前回までに設定されていた輝度が保持される。結果として画素Pで出力されるのはM1だけの濃度で判定された際に設定された輝度である。そのため、画素PにおいてはM1の描線の一部としての描画が行われている。このように、メタボールの濃度を追加するごとに逐次判定を行い、その過程において一度でもその画素が描画対象とみなされた場合、その画素はメタボールの一部として出力が行われる。そのため、結果として従来の描画方法より複雑な曲線が生成されることとなる。
なお、図8(b)において、画素Qも二つのメタボールと関わりを持っている。まず画素Qにおいて、M1の濃度のみで描画判定が行われるが、この場合画素Qは、しきい値範囲未満のため描画対象とみなされず輝度は設定されない。次に(M1+M2)の濃度で判定が行われるが、この場合、(M1+M2)の濃度がしきい値範囲を超えていたため描画対象とみなされない。そのため、ここでも画素Qに対して輝度は設定されず、結果として背景色が出力される事となる。なお、画素Qは、仮に図8(c)のようにM2だけの濃度で描画判定を行った場合にはM2の描画範囲に該当し、M2の外郭形状が現われるはずである。しかし、M1がある場合、画素Qにおいて計算される濃度は、M1および(M1+M2)であり、常にM1が追加された状態の濃度値である。そのため、M2固有の外郭線が現われることはない。
なお、図8(b)における画素RはM1と関係のない画素である。そのためM2の濃度のみで描画判定が行われるためM2の外郭形状が反映されて描画される。
このように、本発明の手法では(M1+M2+M3+・・・+Mn)と、画素と関わるn個のメタボール濃度を加算しながら、逐次描画判定を行っている。そのため、常に先に計算されるメタボールの外形が最優先され、最初に計算されるメタボールはその形状を保持することになる。
そのため、図9(a)のようにある程度少ないメタボール数の場合、どのような順番でメタボールが配置されているのか目視することができる。なお、各メタボールを円とみなし、個別に描いた図9(b)では、どのような順番で配置されているのか視認できない。
負のメタボールが混在した場合における効果についても解説しておく。図10は500個の正の濃度を持つメタボールを配置し、さらに中央にひとつだけ負の濃度を持つ巨大メタボールを配置したものである。しきい値は正の領域にひとつだけ設定した。図10(a)では、濃度が加減算されて、中央付近に等濃度線が現れている。図10(b)は、メタボールの外形を円とみなして、細線で配置状態を示した図である。これと比較すると、図10(a)では500個というメタボールの数が結果の画面にほとんど影響を及ぼしていないことが見て取れる。図10(c)は本発明の描画方法を用いて描画したものであり、個々のメタボールが描線に効果を及ぼしていることが見て取れる。なお、中央付近では負の濃度を持つメタボールの効果によって、描線に歪みが生じていることが見て取れる。
図11は図10とは逆の濃度設定を行った。画面上に数十個の負の濃度を持つメタボールを配置し、中央に正の濃度を持つ巨大なメタボールをひとつ配置したものである。しきい値は正の領域にひとつ設定した。図11(a)では、濃度の加減算によって大きな円が小さな円で侵食されたような境界線が描かれている。図11(b)はメタボールの配置を細線で示したものである。図11(c)は本発明の描画方法によって描画したもので、しきい値による描画判定を逐次行うため中央の巨大なメタボールが、円の状態を保ったまま現れている。さらにその中に負の小さなメタボールによって巨大な円の濃度が減算された状態の描線が複数現れている。
(プログラムの実行例)
本手法は図2の流れによって実施でき、前記したようにこれを任意のプログラミング言語で記述すればよい。なお、ここでは本発明の描画効果が特徴的に表現できる二次元平面に限定して説明を行う。
まず、画像の描画を行う前処理として、使用者は描画を行う画面の画素数と、画面上で描画を行うメタボールの物体数や属性を決める必要がある。ここで、個々のメタボールについて、以下の属性を任意に設定しておく。
・メタボールの位置座標(XY平面上での位置)
・メタボールの半径
・メタボールの濃度の強さ(負の値でもよい)
次に画面を構成する全画素について、その画素に含まれるメタボールがあるかどうかを判別する(前記ステップ2)。このプロセスは、図36のように、着目した画素P1の座標と、メタボールの中心座標P2との距離を求め、その距離をメタボールの半径と比較することで可能となる。ここで、求められた距離がメタボールの半径より小さい場合、そのメタボールは画素と関係があるものとして濃度計算へと移行する。もし、画素と重なるメタボールが一つも見つからなかった場合、その画素はメタボールの範囲外であるため、任意の背景色を設定して出力し、次の画素へと進む。
内外判定によって画素と関わるメタボールがひとつでも見つかったら、そのメタボールの現在画素の座標における濃度値を分布関数によって計算する(前記ステップ3)。メタボールの濃度分布関数は図12(a)のように中央から次第に濃度が減衰するものを用いるのが普通であるが、どのような分布関数を用いてもよい。
特に図12(a)ないし図12(d)のように、より複雑な関数を用いることで、様々な融合形状を得る事が可能となる。これは二次元で描画する際に特に効果的である。
ここでは三角関数を用いた関数W(r)を一例として示す(ここは他の関数でもかまわない)。
この式1に対して、現在画素と現在メタボールの中心との距離を代入し、現在画素における現在メタボールの濃度を求めることができる。求められた濃度は格納手段(例えばバッファ中の対象画素の濃度)に加算する。
従来の描画方法では、ここで次のメタボールの濃度計算へと進み、現在画素と重なる全メタボールの濃度の合計値を求めていた。一方、本発明の描画方法では、次のメタボールの濃度計算へと進む前に、現在までの累積加算の濃度値を用いて、その画素を描画すべきかどうか任意に設定したしきい値によって判定を行う(前記ステップ4)。
このしきい値の設定は任意の領域で構わず、複数の値を設定してよい。任意のしきい値に該当した画素については、描画を行うものとして、任意の輝度を設定し、次のメタボールの濃度計算へと進む。
画素と関わりを持つ全メタボールについて濃度計算が終了した場合、画素に設定されている色を出力し、次の画素へと進む(前記ステップ7)。
これらのプロセスを、画面を構成する全画素について繰り返すことで、メタボールが描画された画像の生成が可能となる(前記ステップ8)。
従来の描画方法は、滑らかな閉曲面(二次元であれば閉曲線)を描くことを目的としたものであった。そのため、従来のメタボールは領域内に存在する全メタボールの濃度合計値によって得られる境界面(境界線)のみに着目した描画手法をとっていた。その結果として、着目点と関係する全メタボールの濃度合計値以外の値は描画の判断材料とはみなされなかった。
一方、本発明の描画方法では、メタボールの濃度値をひとつづつ加算するごとに、逐次、描画の判定を行っている。その結果として、従来手法で見られる境界表現のみでなく、融合形状の内部にも着目した形状が出力され、従来の描画方法とは異なる形状表現を得ることが可能である。図13にその描画例を示す。
このように本実施形態に係る描画方法によれば、ある画素についてしきい値範囲内にあるか否かの判定を対象画素を含むメタボールの個数分行い、従来の方法と比べて判定回数を多くしつつメタボールの構成を反映した形の描画を行うことができる。
なお、本実施形態に係る描画方法においては、ある画素についてあるメタボールについて内外判定を行い、累積濃度のしきい値判定を行って物体色を設定する工程をまず全てのメタボールについて行った後に他の画素についても同様の処理を行っているが、前記工程を画素毎に行った後に、他のメタボールについて行うこともでき、同様な効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る描画方法においては、メタボールの物体色を白の1色のみとしたが、メタボール毎に物体色を異ならせることもでき、よりメタボールを把握し易い模様を形成することができる。
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る描画方法について、図14ないし図17に基づき説明する。図14は本実施形態に係る描画例、図15は本実施形態に係る描画方法におけるしきい値の設定とその描画例、図16は本実施形態に係る描画方法における輝度の優先順位を示した描画例、図17は本実施形態に係る描画方法における濃度計算と描画の関係である。
本実施形態に係る描画方法は、前記第1の実施形態と同様の方法であって、さらに、前記対象画素の色とした物体色を、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定して描画する方法である。
本実施形態に係る描画方法も、前記第1の実施形態に係る描画装置で同様に説明すると、前記物体色設定部13が前記対象画素の色とした物体色を、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいた画素の輝度にする構成となる。したがって、前記物体色設定部13がステップ5にて対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を計算することとなる。他のステップは第1の実施形態と同様である。よって、累積された対象画素の濃度だけでなく、各メタボールの濃度が必要となり、分布関数から再び各メタボールの濃度を求めてよいが、求めた各メタボールの濃度をバッファ14に格納しておくことが好ましい。
計算式は下記のものを使用する。aは濃度合計値であり、diはメタボール個別の濃度値であり、siはメタボール個別の輝度である。
メタボールの描画は、ある領域に分布するメタボールの濃度値に基づいて描画を行うものである。その際、求められた画素の濃度値を、描画の際に用いる輝度計算(その画素の色となる。すなわち、白黒画像である場合には1成分の明るさのみで色が決定される。カラー画像の場合には赤成分、青成分、緑成分の明るさが必要となる)反映させることで様々な効果が現われる。
二次元における従来の描画方法は、まず各画素と関係する全メタボールを探し、その画素の座標における濃度の合計値を求める。次に求められた濃度の合計値が、あらかじめ任意に設定されたしきい値の範囲であるならば、その画素に対して任意の輝度を設定して出力する。これが従来の描画方法による二次元メタボールの描画である。このようにして描かれた画像を図14(a)に示す。この図14(a)は、前記第1の実施形態に係る描画方法でも作成することができる画像である。
このとき、濃度計算によって求められた濃度の合計値を、その画素の輝度として出力すると図14(b)のような濃淡画像が得られる。任意のしきい値を設定することで図14(c)のような濃淡のあるメタボールが描画できる。また、しきい値の設定を一定間隔に配置することで、図14(d)のように濃淡のある等高線の画像が得られる。
(本手法の効果が現われない場合について(ベタ塗りなど))
本発明の描画方法は、従来の描画方法と異なり、画素と関わるメタボールの濃度値を加算するごとに、逐次任意のしきい値によって描画判定を行うものである。その結果、ある程度個別のメタボール形状を保った状態での融合形状が表現できる。この特徴を考慮すると、本発明の描画方法は線描的な狭い範囲のしきい値設定の場合に最も効果が現われると考えられる。つまり、図15(a)のように任意の2点の値で挟まれた領域を描画する場合に、本発明の描画方法の効果が視認できる。一方、図15(b)のようにある値以上の領域を塗りつぶすようなしきい値設定の場合、メタボールの融合形状全体を塗りつぶすことになってしまうため、本発明の効果は視認できなくなってしまう。実際には形状内部において、複数回の輝度設定を行っているにも関わらず、表面上は従来の描画方法で描いたものと変わらない結果となる。なお、後記(第4の実施形態)する濃淡や半透明効果などを適用した場合、図15(b)のように内部を塗りつぶす設定であっても効果が視認できる状態となる。
(濃淡の違いによる描線の優先順位(色彩の重なりの順番))
本発明の描画は先に説明したとおり、全メタボールの濃度値を加算していく過程において、逐次描画判定を行うものである。画素と関係するメタボール濃度を加算していく過程で、ひとつでもしきい値の範囲内にあると判定された場合、任意の輝度を設定する。したがって、図7及び図8で詳説したように、本発明の描画方法によって常に先に計算されるメタボールの外形が最優先され、最初に計算されるメタボールはその形状を保持することになる。
しかし、色については逆の順番が優先される。同じ画素において、しきい値判定を複数回通過し、複数回輝度が設定された場合、輝度の設定はその都度上書きされていく。そのため最後に設定された輝度がそのまま描画されることとなる。したがって、最終的に出力される色については、その画素で描画判定の対象となった濃度のうち、最後に描画判定を通過して設定されたものとなる。図16は本手法で描かれたメタボールの描線に濃淡を付加したもので、最後に判定されたと思われる(M1+M2+M3)の濃度の輪郭線が優先されて描画されているのが見て取れる。そのため、M1だけの描線や(M1+M2)の描線は、(M1+M2+M3)の描線との接点で、下に隠れていくのが見て取れる。
これら濃度計算と描画の関係について模式的に表すと図17のような例となる。
このように本実施形態に係る描画方法によれば、対象画素を含むメタボールの物体色の内、しきい値範囲内にあった場合の各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定して描画しているので、メタボールの濃度の移り変わりを詳細に反映した新規な模様を描画できると共に、このような模様によりさらに詳細にメタボールの構成を把握し易くなる。
なお、本実施形態に係る描画方法においては、前記ステップ5にて前記物体色設定部13が対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を計算しているが、ステップ7で画素に設定されている色を出力することなく、ステップ8の後に、画素毎に対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を計算し、まとめて各画素の色情報を出力する構成にすることもできる。
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る描画方法について、図18ないし図20に基づき説明する。図18ないし図20は本実施形態に係る描画例である。
本実施形態に係る描画方法は、前記第2の実施形態に係る描画方法と同様な方法であり、白黒画像でなくカラー画像の描画方法であることを異にする方法である。
先に述べた通り、通常の二次元メタボールの描画は、各画素と関係する全メタボールの濃度合計値を求め、この合計値が任意のしきい値の範囲であれば、任意の輝度を設定して描画する(従来の描画方法)。その際、輝度をR(赤)G(緑)B(青)の各成分に分けて設定することで、任意の色彩が表現できる。図18は、R(赤)成分を1.0(最高値)とし、G(緑)およびB(青)成分を0.0(最低値)としたもので、赤い色彩(中央部分のひょうたん形状部分が赤である)が表現できている。
ここでは、画面上に存在する各メタボールに個別の色彩を割り当て、形状の融合とともに色彩も融合させる方法について説明する。色彩については前節において説明したとおり、輝度をR(赤)G(緑)B(青)の各成分に分けて設定することで任意の色が表現できる。このようにして、まず任意の色彩を各メタボールに個別に割り当てておく。
次に、各画素と関係するメタボールの濃度計算を行う。このとき、画素と関係する全メタボールの濃度合計値aとともに、画素と関係する各メタボールの個別の濃度値diも求めておく。これらの値を用いて、以下のような式3で計算を行い、その画素の色彩(RGB各成分)を求める。
ここで、nは画素とかかわりを持つメタボールの個数を示し、ri, gi, biはi番目におけるメタボールの色彩のR, G, B各成分の値を示す。つまり、メタボールを何色にするかの配色値がri, gi, biに入っているとする。この式では、まず(di/a)の部分において、diをaで割ることにより、画素と関わる全メタボール濃度aにおける個別メタボール濃度diの割合を求めている。関係する全メタボールのdiを足し合わせると、a(画素の全濃度)に一致しているはずである。この結果が、各メタボールの色彩を混ぜ合わせる際の各色彩の混合比率となる。次に求められた比率(di/a)に対して、個別のメタボールに設定された配色ri, gi, biを掛け合わせて、R,G,Bの各色彩成分ごとに全メタボール分の総和を求めている。この結果であるR, G, Bの各成分を用いて出力される画素の色彩は、その画素の地点において各メタボールの色彩が融合した色である。このようにして描画された例を図19(a)に示す(3つの円が融合した形状となっており、左上円が青、右上円が赤、左下円が緑の色彩を有し、それぞれの円が融合している部分は色彩も融合して表現されている)。また、この方法は三次元メタボールの描画において、等濃度面の色彩を計算する際にも有効である。図19(b)に三次元メタボールにおいて色彩の融合を試みた例を示す(3次元のメタボールの表面が様々な色彩を帯びている)。
一方、本発明の描画方法で色彩融合の効果を得るためには、画素において描画判定を通過するたびに上記の色彩融合の手順を繰り返せばよい。つまり、描画判定の段階までで累積されたメタボールの濃度値をaとし、同じくその段階までのメタボールの個別濃度から混合比率を求め、色彩融合を行えばよい。これを、その画素において描画判定を通過する度にメタボールを追加しながら繰り返す(すなわち、前記ステップ5にて物体色設定部13が行う)。なお、実際に出力される色は、その画素が最後に描画判定を通過した濃度値に対して設定された色である。図19(c)に本発明の描画方法による色彩融合を描画した例を示す。メタボールの構成が把握されると共に、メタボールの融合部分の形状及び色彩が表現されている。
(色彩融合の注意点)
前述の色彩融合について、負の濃度を持つメタボールが混在する場合には注意が必要となる。負のメタボールが混在した状態で、そのままR, G, Bの各輝度を計算してしまうと、負のメタボール付近については意図した色彩設定とは逆の効果が現われてしまう。これは、濃度の値を輝度計算に用いるため生じるもので、負の濃度を用いて輝度計算を行った場合、正しく色彩の混合比率が計算されなくなってしまうからである。
以下に間違った手法で描画した例を示す。図20(a)は2点のメタボールを描画したもので、左側のメタボールM1にはグレーの色彩、右側のメタボールM2には緑の色彩をそれぞれ設定し、描画を行ったものである。このように画面上に正のメタボールしか存在しない場合、一見正しいように見える。しかし、図20(b)は図20(a)の右側のメタボールM2の濃度を負の値に変更したもので、その影響を受けて左側のメタボールM1に歪みを与えているのがわかる。右側のメタボールM2には同じ緑の色彩を適用したが、図20(b)において、形状の歪み付近ではM1の補色(緑の逆の色彩である赤紫)が間違って現われている。
正確な色彩を表現するため、輝度の計算においては、形状の描画とは別に濃度の絶対値を用いて計算しなくてはならない。そのため、形状描画に用いる通常の合計濃度値以外にも、さらに濃度の絶対値の総和と、個別メタボール濃度の絶対値が必要となる。後者の二つをR,G,Bの輝度計算に用いることで、正確な色彩が表現できる。この方法を用いて描画された図20(c)では、上の図20(b)において間違った色彩で出力されていた部分が正しい色彩(緑の色彩)で出力されているのが見て取れる。
(本発明の第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る描画方法について、図21ないし図23に基づき説明する。図22ないし図23は本実施形態に係る描画例である。
本実施形態に係る描画方法は、前記第3の実施形態に係る描画方法と同様な方法であり、さらに、複数の対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合には、既に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色に、新たに求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色を加算して求められた物体色を描画する方法である。
本実施形態に係る描画方法も、前記第1の実施形態に係る描画装置で同様に説明すると、前記物体色設定部13が前記対象画素の色とした物体色を、既に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色に、新たに求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色を加算して求められた物体色にする構成である。したがって、物体色設定部13が既に求めた物体色に新たに求めた物体色を加算していくので、加算のたびに物体色が変化することとなる。このような描画方法によれば、図21(b)及び図22(a)(b)のような描画例を描画することができる。図21(b)及び図22(a)は物体色を加算して描画したものであり、図22(b)は物体色を減算して描画したものである。なお、図21(a)は、3原色のカラー画像ではなく、モノクロ画像に上記描画方法を適用したものであり、前記式2を用いて各メタボールの濃度に基づく物体色を求めたものである。
本実施形態に係る描画方法によれば、最後に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定した物体色を描画するのではなく、これより前に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定した物体色も反映した形で描画されるので、より複数のメタボールの影響を受けた新規な模様を描画できると共に、このような模様によりさらに詳細にメタボールの構成を把握し易くなる。
(半透明効果)
以上の描画方法以外に半透明効果を得る描画方法としては、同様に複数回の描画判定を行うことで、従来の描画方法による効果とは異なる結果を得るものがある。つまり、画素と関係する全メタボールの濃度をひとつ加算するごとに逐次その画素を描画するかどうか判定を行っている。判定の結果、しきい値の範囲内であるとみなされた場合、その都度任意の輝度を設定する。したがって、描画判定を複数回通過した場合は輝度設定が上書きされていくため、通常であれば最後に判定された時点で設定された輝度がそのまま出力されることとなる。上記本実施形態の描画方法が対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定した物体色を用いていたのに対し、ここではしきい値判定におけるメタボールの物体色自体で加算又は減算を行って単純化を図った。
本実施形態では、描画判定を通過するたびに輝度をある一定の値によって加算する設定とした。他にも輝度を設定する際に様々な条件を設定できる。このことにより、メタボール同士が重なり合った半透明状の色彩効果を実現できる。ここで、輝度設定のたびに任意の値を加算していけば、加色法のような半透明効果が可能となる(図23(a)参照)。また、輝度設定の際に任意の値を減算していく設定にすることもでき、減色法による半透明効果が現われる(図23(b)参照)。これらの効果は、画素によって複数回の描画判定が行われる本発明の描画方法ならではの効果であり、濃度合計値で一度しか描画判定を行わない従来の描画方法では実現ができない。
(その他の実施形態)
以上、前記各実施形態に係る描画方法では2次元画像について言及したが、3次元画像については、以下の応用に適用することができる。
(三次元への応用性)
本発明の描画方法の効果について平たく言えば、融合形状の内部にも複雑な描線が現れるというものである。そのため、本手法による描画手順は主に二次元平面においてメタボールを描画する際に効果を示すものである。同様の描画方法は、そのまま三次元でのメタボールへと応用可能である。しかしその場合、三次元メタボールにおいて本発明の描画方法の効果は一般的に視認できない。なぜなら、通常の三次元メタボールは等濃度領域を表面として描画するため、その形状の内部が見えないからである。本発明の描画方法の原理としては形状内部にも曲面が現われているはずだが、三次元での描画の際には無視されてしまう。したがって、形状内部の状態にも着目した本発明の描画方法手順は、通常の三次元描画では表面からその効果を直接見ることができない。
メタボールを三次元物体として描画する手順は視線探索法を用いて実現できる。視線探索法とは、光源追跡法あるいはレイトレーシングとも呼ばれる手法で、図24のように視点から画面上の各画素を通る視線を放射し、最も視点に近い物体との交点を描画する方法である。
なお、視線と物体が交差しない場合、任意の背景色を出力すればよい。一般的な視線探索法の描画手順(メタボール以外の形状を描画する場合の通常の手順)は図25のようになる。
この視線探索法は、各画素で独立して描画するため、ちょうど二次元メタボールで各画素を描画するように三次元図形を描画可能となる。この視線探索法を用いてメタボールを三次元で描画する流れは図26のように示すことができる。ここでは従来の描画方法(図26(a))と、本発明の描画方法(図26(b))とを比較できるように両方併記した。
先にも説明したとおり、このままでは融合形状の表面しか描かれないため、本手法の効果をみることはできない(表面しか描かれないので従来の三次元メタボールと同じ描画結果となる)。特に本手法の効果を三次元メタボールにおいて反映させようとする場合、以下の条件下で応用することが可能である。
[1] 形状表面を半透明にした場合
メタボール表面を半透明にすれば物体内部が視認可能である。そのため、本発明の描画方法のように、形状内部にも複雑な曲面が現われる場合でも効果が現われる。三次元形状で透過表現を行う場合、メタボール表面の透過係数を任意に設定し、それを透過してくる光に掛け合わせて、その地点における色とすればよい。なお、視線追跡法で、透過してくる光を計算するためには、最初の交点から、再帰的に視線を発生させて交点に入ってくる光を求めなくてはならない。
[2] メタボールの断面を見せる場合
本発明の描画方法を三次元メタボールに応用した場合、そのままでは効果が現われない。しかし、メタボールの融合形状を任意の箇所で切り取った場合、形状の内部構造を見ることが可能となるため、断面には本手法の効果が現われる。このことから、二次元のメタボールは、三次元の形態をある断面で区切った状態とみなすことも可能である。
[3] ソリッドテクスチャとして応用する場合
三次元のメタボールは、空間上の濃度分布関数によって表現できる。したがって、三次元空間上の任意の着目点における濃度を関数で求めることで描画が可能となる。これを応用して、本手法によるメタボールを他の三次元形状のソリッドテクスチャとして応用できる。
ソリッドテクスチャ(ソリッドテクスチャリング)とは、コンピュータグラフィックスにおいて形状の表面に模様を描く手法である。他に形状の表面に模様を描く手法として、模様となる画像をそのまま貼り付けるテクスチャマッピングなどが一般的である。しかしソリッドテクスチャは、関数によって三次元的に物体表面の模様を表現するため、全方位から見ても自然な表面模様が描ける点が特徴である。また、画像をそのまま貼り付けるテクスチャマッピングと違い、模様を関数の数式で生成するため、どれだけ拡大しても高品位の模様が得られる。また、三次元的な関数で模様を生成することから形状の角においてもきれいに模様がつながる点が特徴的である。つまり、空間上に充填された模様を、ある別の形状で切り取っていると考えればよい。図27(a)はソリッドテクスチャが施された三次元形状の描画例である。図中で、立方体の角においても模様がつながっているのが見て取れる。
視線探索法における一般的なソリッドテクスチャの描画手順を図28に示す。まず視線と物体(模様が描かれる形状)との交点(可視点)を求める。次にその交点座標における表面の物体色を、ソリッドテクスチャの関数に交点座標を入力して求める。その結果、交点座標における模様の輝度が得られるので、それを形状表面の描画色とする。この輝度を元に、各種シェーディングなどの処理を施して出力すればよい。
図27(b)に本発明の描画方法のメタボールをソリッドテクスチャとして応用した描画例を示す。図中では、球体の表面に本手法のメタボールが模様として描かれているのが見て取れる。(物体色を求めるプロセスを変えるだけで、従来の描画方法についても容易に実現できる)
本発明の描画方法をソリッドテクスチャとして用いる場合、図29で示すような流れで描画ができる。
本発明に係る描画方法は、コンピュータグラフィックスを処理する画像処理ソフト(ペイントソフト等)に用いることができる。具体的には、メタボールを使用して新規な模様を作成したり、既にメタボールを用いて作成しているコンピュータグラッフィクスに対して画像処理を行うこともできる。
本発明の第1の実施形態に係る描画装置の全体構成ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る描画装置のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係るメタボールの描画説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るメタボールの描画説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第1の実施形態に係る描画方法の濃度分布特性図である。 本発明の第1の実施形態に係る描画例である。 本発明の第2の実施形態に係る描画例である。 本発明の第2の実施形態に係る描画方法におけるしきい値の設定とその描画例である。 本発明の第2の実施形態に係る描画方法における輝度の優先順位を示した描画例である。 本発明の第2の実施形態に係る描画方法における濃度計算と描画の関係である。 本発明の第3の実施形態に係る描画例である。 本発明の第3の実施形態に係る描画例である。 本発明の第3の実施形態に係る描画例である。 本発明の第4の実施形態に係る描画例である。 本発明の第4の実施形態に係る描画例である。 本発明の第4の実施形態に係る描画例である。 本発明のその他の実施形態に係るレイトレーシングの原理である。 本発明のその他の実施形態に係るレイトレーシングの描画のフローチャートである。 本発明のその他の実施形態に係るレイトレーシングによる3次元メタボールの描画のフローチャートである。 本発明のその他の実施形態に係るソリッドテクスチャの描画例である。 本発明のその他の実施形態に係るレイトレーシングにおけるソリッドテクスチャの描画のフローチャートである。 本発明のその他の実施形態に係るレイトレーシングにおけるソリッドテクスチャの描画のフローチャートである。 背景技術となるメタボールの描画例及び濃度分布のグラフである。 背景技術となるメタボールの描画例である。 背景技術となるメタボールによる表現の例である。 背景技術となる濃度分布のグラフである。 背景技術となる負の濃度分布による形状の歪みである。 背景技術となる描画のフローチャートである。 背景技術となるメタボールの中心との距離の測定方法である。 背景技術となるメタボールのしきい値の設定による形状の変化の例である。
符号の説明
1 コンピュータ
2 ディスプレイ
3 キーボード
10 内外判定部
11 累積加算記録部
12 しきい値判定部
13 物体色設定部
14 バッファ
15 オペレーティングシステム

Claims (4)

  1. コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、
    内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、
    前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、
    前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、
    前記しきい値判定ステップで、前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合には、前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色に、新たに求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色を前記求めた物体色とすることを
    特徴とする描画方法。
  2. コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、
    内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、
    前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、
    前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、
    前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、前記メタボールの濃度が負の値である場合には、物体色の描画をする場合においてメタボールの濃度の絶対値でメタボールの濃度の総和を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色とした物体色を、前記対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の、前記対象画素の濃度における前記メタボールの濃度の総和についての各メタボールの濃度の絶対値に基づいて、画素の輝度を決定して前記対象画素の色を物体色とすることを
    特徴とする描画方法。
  3. コンピュータのメモリ上の記憶領域に読み出されたプログラムに基づいて、
    内外判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、ある画素を対象画素としてあるメタボールとの内外判定を行う内外判定ステップと、累積加算記録部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を前記記憶領域の記録部に記録する累積加算記録ステップと、しきい値判定部として機能する前記コンピュータのCPUが、前記累積加算された対象画素の濃度が任意のしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定ステップと、物体色設定部として機能する前記コンピュータのCPUが、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定ステップとを含む小工程を前記コンピュータが実行し、
    前記小工程を対象画素について全メタボールに関して行う大工程を前記コンピュータが実行し、
    前記大工程を全画素について行い、各画素の色の描画を前記コンピュータが実行し、
    前記しきい値判定ステップで、前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合には、前記累積加算記録ステップで、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色に、新たに求められた対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づく物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記物体色設定ステップで、前記物体色設定部が、前記対象画素の色とした物体色を、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあった場合の対象画素の濃度における各メタボールの濃度に基づいて画素の輝度を決定して物体色とすることを
    特徴とする描画方法。
  4. ある画素を対象画素としてメタボールとの内外判定を行う内外判定部と、対象画素がメタボール内である場合に対象画素におけるメタボールの濃度を求め、求めた濃度を対象画素の濃度として累積加算し、累積加算した対象画素の濃度を記録部に記録する累積加算記録部と、前記累積加算された対象画素の濃度が設定されたしきい値範囲内にあるか否かを判定するしきい値判定部と、対象画素の濃度がしきい値範囲内にある場合に対象画素の色を物体色とする物体色設定部とを備え、
    全画素について、前記各処理部における処理を前記対象画素について全メタボールに関して行い、
    前記しきい値判定部が、対象画素の濃度がしきい値範囲内にあったと複数回判定した場合には、前記累積加算記録部が、既に求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色に、新たに求められた対象画素の濃度におけるメタボールの物体色を加算又は減算して物体色を求め、前記物体色設定部が、前記対象画素の色を前記求めた物体色とすることを
    特徴とする描画装置。
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