JP4582480B2 - 頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造 - Google Patents

頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造 Download PDF

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Description

この発明は、軸部とこの軸部に対して一体的に設けられた頭部からなる軸状部品を、前記頭部の下面が滑動可能な状態で係止されるとともに、前記軸部を垂下した状態で搬送する形式ものに関している。
軸部とこの軸部に対して一体的に設けられた頭部からなる軸状部品を、前記頭部の下面が滑動可能な状態で係止されるとともに、前記軸部を垂下した状態で搬送する形式のものが実用化されている。このような形式のものは、所定の間隔をあけて平行に配列された2本のガイドレールの上面に対して、前記頭部の下面が面接触をした状態で滑動する滑動ガイド面が設けられ、両ガイドレール間に軸部が垂下した状態で搬送されている。
特開2001−106336号公報
上述のように、頭部の下面がガイドレールの滑動ガイド面に対して面接触の状態であると、摩擦面積が大きいので、滑らかな滑動に支障を来すことがある。とくに、この種の頭部付き軸状部品は鉄製のものが多いので、錆びの発生を防止するために防錆油が塗布されている。このように防錆油が塗布されていると、防錆油の粘性によって面接触部分に粘着現象が発生し、そのために滑らかな滑動が得られないという問題を生じる。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、頭部の下面側とガイドレールの滑動ガイド面との間に面接触状態が形成されることを意図的に回避して、円滑な搬送を行うことができる頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造を提供することを目的とする。
問題を解決するための手段
本発明は、以上に述べた問題点を解決するために提供されたもので、請求項1記載の発明は、少なくとも軸部とこの軸部に対して一体的に設けられた頭部からなる軸状部品を、前記頭部の下面が滑動可能な状態で係止されるとともに、前記軸部を垂下した状態で搬送する形式のものであって、前記頭部が円板型かまたは搬送方向の前後に円弧部が形成された小判型のフランジとされているものにおいて、所定の間隔をあけて平行に配列された2本のガイドレールの上面に前記頭部の下面側が滑動する滑動ガイド面が設けられ、両ガイドレール間に垂下している軸部の下端を摺動させて軸状部品をガイドレールに対して傾斜させ、この傾斜によって頭部の下面側が前記滑動ガイド面に対して面接触をしない状態で搬送する姿勢調整部材が両ガイドレールの下部に配置され、前記傾斜によってフランジの円弧部の下側角部が前記滑動ガイド面とガイドレールの内面で形成される角部に接触しながら搬送され、しかも前記傾斜の角度は隣り合う軸状部品の円弧部同士が接触するように設定されていることを特徴とする頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造である。
発明の効果
前記姿勢調整部材の設置によって、両ガイドレール間に垂下している軸部の下端を摺動させて軸状部品をガイドレールに対して傾斜させている。このため頭部の下面が滑動ガイド面に対して面接触をすることが不可能となる。すなわち、前記頭部の下面から軸部の下端までの距離は、前記滑動ガイド面から前記姿勢調整部材の表面までの距離よりも長くなっているので、頭部の下面は滑動ガイド面から浮上した状態になる。この状態において軸状部品が搬送されるので、頭部側が搬送方向に傾斜した状態、すなわち軸部下端が姿勢調整部材の表面を引きずりながら移送される。
したがって、頭部の下面側は滑動ガイド面に対して面接触をすることがなく、防錆油の粘着現象が大幅に緩和され、粘性による搬送抵抗が著しく低減し、滑らかな滑動が滑動ガイド面上においてなされる。
さらに、頭部の形状が円板型のような場合には、頭部が傾斜しているので、頭部の搬送側先端の角部は、滑動ガイド面とガイドレールの内面とのなす角部に接触している。このように頭部側の角部がガイドレール側の角部に接触する状態になるので、前述のような面接触現象が確実に回避されて、防錆油が存在していても円滑な搬送が実現する。
請求項2記載の発明は、前記ガイドレールは搬送方向側が低くなるように傾斜している請求項1記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイドである。
このように搬送方向側が低くなるようにガイドレールが傾斜しているので、頭部側がその自重により軸部下端よりも搬送方向側に先行した位置となり、軸部下端が姿勢調整部材の表面を引きずりながら移送される。したがって、頭部の下面側は滑動ガイド面に対して面接触をすることがなく、頭部の搬送側先端の角部が滑動ガイド面に対して点接触または線接触をすることとなる。このような接触状態により、防錆油の粘着現象が大幅に緩和され、滑らかな滑動が滑動ガイド面上においてなされる。
請求項3記載の発明は、前記ガイドレールに搬送促進用の振動を付与する加振手段が設けられている請求項1または請求項2記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造である。
このように、ガイドレールに搬送促進用の振動が付与されるので、防錆油の粘性による搬送抵抗を上回る搬送力が、振動状態で軸状部品に付与され、防錆油による搬送障害が一層緩和される。とくに、長時間経過すると防錆油の粘性が高くなるので、このような振動による助成策が効果的になる。
請求項4記載の発明は、前記ガイドレールに係止されている軸状部品に搬送方向に空気を噴射する空気噴射手段が設けられている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造である。
このように、軸状部品に搬送方向の空気が噴射されるので、防錆油による搬送障害が一層緩和される。とくに、長時間経過すると防錆油の粘性が高くなるので、このような空気噴射による助成策が効果的になる。
請求項5記載の発明は、前記ガイドレールの最先に係止されている軸状部品を1つずつ送出する送出制御手段がガイドレールの先端部に接続されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造である。
ガイドレール上を円滑に移送されてきた軸状部品が、1つずつ送出されるので、ガイドレール上の円滑な搬送に引き続いて1つずつ確実に目的箇所へ送出され、信頼性の高い軸状部品の供給が実現する。
つぎに、本発明の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造を実施するための最良の形態を説明する。
本発明において搬送される部品は、少なくとも軸部とこの軸部に対して一体的に設けられた頭部からなる軸状部品である。図5は、本実施例において搬送される頭部付き軸状部品を示している。
この軸状部品はプロジェクションボルト(以下、単にボルトと記載することもある)であり符号1で示されている。プロジェクションボルト1は、軸部であるボルト2とこれと一体的に形成された頭部であるフランジ3から構成されている。また、フランジ3は図示のように小判型であり、前後に円弧部4が形成されている。そして、溶着用突起5がフランジ3の下面に設けられている。さらに、このプロジェクションボルト1は、鉄製である。なお、前記フランジ3が円板型であってもよい。
このプロジェクションボルト1は、鋼板部品(図示していない)にプロジェクション溶接がなされるものなので、鋼板部品の下孔に嵌入する位置決め嵌入部6がボルト2の根本に形成されている。この位置決め嵌入部6は、ボルト2の直径よりもわずかに大径とされている。
図5(B)に2点鎖線で示すように、搬送ガイド構造7に収容されて搬送されるようになっている。
図1〜図4にしたがって搬送ガイド構造7の構成を説明する。
図4(A)に示すように、搬送ガイド構造7は、所定の間隔をあけて平行に配列された長尺な2本のガイドレール8,9が、下部に配置した結合部材10によって一体化されている。このガイドレール8,9は、ステンレス鋼製の厚板を短冊状に細長く切断したものである。前記結合部材10には、両ガイドレール8,9の間隔を所定寸法にするためのディスタンス部材11が形成され、ここに結合ボルト12を貫通させて、両ガイドレール8,9が一体化されている。
両ガイドレール8,9の上部内側に図4(C)に示すように、細長くて連続的な段部13が形成され、その上面部が滑動ガイド面14,15とされている。なお、図4(C)には片側のガイドレール8の上部を拡大して図示してあるが、他方のガイドレール9の上部も図4(A)から明らかなように、同様な形状が対称になっている。
両ガイドレール8,9の間にプロジェクションボルト1の通過空間16が形成され、図1や図4に示すように、プロジェクションボルト1のフランジ3の下面側が前記滑動ガイド面14,15上をいわゆる首吊り状態で滑動するようになっている。
そして、ガイドレール8,9は、図1や図4に示すように、搬送方向である左側が低くなるように傾斜させてある。
前記通過空間16の下部に姿勢調整部材17が配置してある。この姿勢調整部材17は、細長いステンレス鋼製の部材を結合ボルト18で固定してある。姿勢調整部材17は、フランジ3の下面から軸部2の下端までの距離L1と、滑動ガイド面14,15から姿勢調整部材17の表面19までの距離L2との長短関係を設定している。すなわち、フランジ3の下面が滑動ガイド面14,15に面接触することを回避するために、L1の方がL2よりもわずかに長く設定されている。
したがって、図1や図4に示すように、ボルト1の姿勢が通過空間16の深さ方向に対して傾斜した状態になっている。ガイドレール8,9はその搬送方向が低くなるように傾斜しているので、ボルト1はその上部であるフランジ3がその自重で図4(B)の左下側に傾斜し、それと同時にボルト2の下端が姿勢調整部材17の表面19を引きずるようにして接触する。そのために、円弧部4の下側角部が、滑動ガイド面14,15とガイドレール8,9の内面で形成される角部に接触する。
つまり、ボルト2の下端と姿勢調整部材17の表面19との間に空間ができないような状態になっているので、前記のような角部の接触がなされる。一方、フランジ3の前面部が円弧部4ではなく平面形状であれば、フランジ3の下側角部が直線状になるので、この角部は滑動ガイド面14,15に対して線接触をすることになる。
上述のように、L1>L2なる関係が設定されているので、フランジ3の下面が滑動ガイド面14,15に対して面接触をすることがなく、したがって、防錆油の粘性があってもプロジェクションボルト1の搬送に支障を来すような搬送障害にはいたらないのである。
上述のように、姿勢調整部材17は細長い部材で形成され、それが両ガイドレール8,9の下部に配置されているので、姿勢調整部材17を簡単な構成で求めることができる。そして、姿勢調整部材17の高さを変更して前記L2の寸法を最適な状態で、プロジェクションボルト1の寸法に応じて自由に求めることができる。
図1に示すように、搬送ガイド構造7にわずかな隙間をあけて供給レール20が接続され、この供給レール20によってパーツフィーダ(図示していない)から送出されたプロジェクションボルト1が搬送ガイド構造7に供給されるようになっている。
前記ガイドレール8,9に搬送促進用の振動を付与する加振手段が設けられている。その構造を図1にしたがって説明する。
搬送ガイド構造7は、平板状の基板21上に前記結合部材10が固定された構造とされ、この基板21に支柱22の上部が溶接され、下部は静止部材23にしっかりと固定されている。前記支柱22は、搬送ガイド構造7(ガイドレール8,9)を振動させるために、支柱22全体に撓み振動ができる構造が付与してある。具体的には、支柱22の太さや断面形状を所要の弾性変形ができるようなものとしてある。
ガイドレール8,9に振動を付与する加振手段としては、種々なバイブレータを採用することができる。この実施例では、電磁石を利用した形式のものである。加振手段全体は符号24で示されている。
基板21の下面に、鉄製のブロック部材25がボルト付け(図示していない)で結合されている。このブロック部材25の端部に板ばね26が固定ボルト27で結合され、この板ばね26の他端部にディスタンス部材28が固定ボルト29で結合されている。
鉄心30と励磁コイル31が組み合わされて電磁石32が構成され、鉄心30の下部が前記ディスタンス部材28に固定ボルト33を用いて結合されている。鉄心30の上端部はブロック部材25に接近した位置に配置されている。
電磁石32に交流電流が供給されると、板ばね26を左右交互に撓ませながら、鉄心30の上端部がブロック部材25に対して接近したり離隔したりする。これによって発生した振動がガイドレール8,9に伝達されてプロジェクションボルト1の搬送が促進される。このように搬送を促進するために、板ばね26の撓み方向がガイドレール8,9の長手方向に合致させてある。
ガイドレール8,9に沿ってボルト1が移送されるのであるが、長時間経過したために防錆油の粘性が異常に高くなることがあり、このような場合に加振手段24だけでは十分な搬送に不足を来す恐れがある。このような事態に備えて、圧縮空気をフランジ3の部分に噴射できるようになっている。前記基板21から起立させた支持ステー35の上端に空気噴射ノズル36が固定されている。符号37は、空気ホースであり、一端は空気噴射ノズル36に接続され、他端は空気噴射制御弁(図示していない)に接続されている。なお、支持ステー35は図示の関係のため2点鎖線で図示してある。
なお、図2は図1の(2)矢視図であり、図3は図1の(3)矢視図であり、両図とも外形形状を簡略的に示している。
前記ガイドレール8,9の最先に係止されているプロジェクションボルト1を1つずつ送出する送出制御手段すなわち送出制御装置39がガイドレール8,9の先端部に接続されている。
この送出制御装置39を図6にしたがって説明する。
図6(A)と(B)には、理解しやすくするために、カバー板の図示を省いてある。本体40は、直方体型のステンレス鋼製の部材に所要の加工を施したものであり、本体40の長手方向にガイド溝41が形成され、このガイド溝41の底面が摺動面42とされている。そして、このガイド溝41を設けることによって、左右に細長い上面43が形成され、ここに図6(C),(D)に示すようなカバー板44が固定ボルト45によって固定されている。(A),(B)に示されている符号46は固定ボルト45がねじ込まれるねじ孔である。
ガイドレール8,9の端部が前記本体40の側面に溶接等によって結合されており、ガイドレール8,9を移動してきたボルト1が本体40内に進入するようになっている。本体40には、ボルト2を通過させる通過溝が形成されている。この通過溝は、本体40の幅方向に設けられた導入溝47と、この導入溝47に連通し本体40の長手方向に伸びている移行溝48とによって構成されている。したがって、導入溝47と移行溝48とは、直交している。
前記導入溝47および移行溝48の幅は、フランジ3の下面を前記摺動面42で受け止め、しかもボルト2の部分の通過を可能とする広さとされている。すなわち、プロジェクションボルト1のフランジ3が首吊り状態で本体40の摺動面42上を滑動する。符号49は、本体40を貫通した状態で形成された送出孔であり、移行溝48を移動してきたボルト1がこの送出孔49から送り出されるようになっている。
前記送出孔49の断面積は、フランジ3を図6(D)に示すように、通過させることができる大きさとされている。同図(D)に示すように、カバー板44には、搬送空気が噴射される噴射孔50が送出孔49の中央部に向かって開口している。噴射孔50に空気ホース51が接続され、空気切換制御弁(図示していない)から圧縮空気が供給されるようになっている。
送出孔49は、本体40の下部にあけた通過孔52から基板21にあけた通過孔53を経て供給管54に連通している。この供給管54は小判型のフランジ3が通過できるように、断面が矩形とされている。
図6(A)および(B)に2点鎖線で示すように、プロジェクションボルト1が導入溝47と移行溝48が交わる停止部56に入ると、ボルト1が首吊り状態のままそのフランジ3の部分に移行の力を作用させて送出孔49の方へ移行させる。そのために、進退式の移行部材57が設けられている。
この移行部材57は、前記ガイド溝41内にはまり込んだ状態で進退するもので、平たいステンレス鋼製の厚板で構成された本体部58とこの本体部58から下方に屈曲した状態で形成された結合部59から構成されている。そして、本体部58にはボルト1のフランジ3を受け入れる収容部60が四角く切欠いた状態で形成されている。
前記結合部59の進退を可能とするために、本体40の端部に空間部61が形成されている。本体40の端部に端板62がボルト(図示していない)で固定され、この端板62にエアシリンダ63が固定されている。このエアシリンダ63のピストンロッド64が前記結合部59に結合されており、エアシリンダ63の出力で移行部材57が進退動作をする。
図6(A),(B)および(C)に示すように、ボルト2を停止部56に吸引する磁石65が本体40に埋め込んである。この磁石65は本体40にあけた挿入孔に差し込まれ、プラグ66で固定されている。図示の磁石65は永久磁石であるが、これを電磁石にすることも可能である。
また、停止部56に引き込まれてきたプロジェクションボルト1を上方へ引き上げるために、磁石67がカバー板44に埋め込まれている。この磁石67は、停止部56に入ってきたフランジ3に吸引力を付与できる位置に設置されているもので、停止部56に位置するフランジ3の上側に配置されている。図6(A)に2点鎖線で磁石67が図示してある。図示の磁石67は永久磁石であるが、これを電磁石にすることも可能である。
図6(C)に示されている磁石65のN極は、磁石65の左側に配置されている。こうすることにより、磁力線がボルト2の一部を通過する形態となる。また、磁石67のS極は、磁石67の上側に配置されている。こうすることにより、磁力線がフランジ3の一部を通過する形態となる。このように磁力線がボルト2やフランジ3の一部だけを通過するので、停止部56のボルト1に後続のボルト1に対する吸引磁力が発生することがなく、したがって、最先のボルト1とその隣のボルト1が絡み合うようなことが防止でき、1つずつのボルト1を送出することが確実になされるという効果がある。
図6(C)に示すように、停止部56に位置しているボルト1に対して、2点鎖線で示した2番目のボルト1が接触している。この状態で移行部材57が進出しても2番目のボルト1に移行部材57が干渉しないようにするために、(E)に示すように、オフセットSが設けてある。すなわち、移行部材57の横側面68と69がオフセットしている。移行部材57の後端側の横側面69が、先端側の横側面68よりも移行部材57の中央側に後退した位置に配置されている。すなわち、収容部60を境にして横側面68と69が段違いになっている。
このような横側面68と69の配置により、移行部材57が進出するときには、収容部60の角部73がフランジ3に干渉することがなく、横側面69が2番目のボルト1のフランジ3に摺動するかまたはわずかな空隙をおいて通過する。したがって、2番目のボルト1との干渉が防止できる。つまり、図6(A)や(C)に2点鎖線で示した2番目のボルト1のフランジ3はそのままの位置で横側面69が通過できるのである。
つぎに、送出制御装置39の動作について説明する。
図6(A),(C)および(F)は、移行部材57がエアシリンダ63によって最も後退した位置であり、同時に収容部60の開放部55が導入溝47に合致している状態を示している。
図6(C)に2点鎖線で示すように、プロジェクションボルト1のボルト2が導入溝47に接近すると、ボルト2は磁石65によって停止部56の方へ吸引される。この吸引によってボルト1が停止部56に向かって移動しつつあるときに、磁石67の吸引力がフランジ3に作用する。このようにボルト1には磁石65と磁石67の2方向からの吸引力が作用するので、ボルト1は(C)図の左斜め上の方へ引き上げられて、フランジ3の円弧部4が収容部60の奥面70に突き当たり、同時にフランジ3の上面がカバー板44の下面71に密着した位置で停止する。
このようにしてプロジェクションボルト1のフランジ3は移行部材57の収容部60内に収容され、同時にカバー板44の下面71に密着した状態となり、しかもボルト2が停止部56内に垂下した状態になって、移行部材57の進出に備えることとなる。
このようにフランジ3がカバー板44の下面71に密着しているので、フランジ下面の溶着用突起5が摺動面42から浮上した位置におかれ、これによって移行部材57が進出したとき溶着用突起5が導入溝47の上部の角部に干渉するようなことが防止できる。
ここで移行部材57が図6(A)の上方へ進出すると、収容部60内のフランジ3が強制的に送出孔49の方へ移行され、それと同時に移行溝48内をボルト2が移行する。このような移行の初期においては、フランジ3が磁石67の吸引力によってカバー板44の下面に密着した状態で摺動する。この初期段階が終わると、磁石67の吸引力が低下するので、フランジ3は摺動面42上に下降して溶着用突起5が摺動面42上を滑動するようになる。
したがって、溶着用突起5は導入溝47の上部の角部を通過してから下降して摺動面42に接触して移行させられることとなり、このために、溶着用突起5が導入溝47の上部の角部に干渉することが回避でき、円滑な信頼性の高い動作が得られる。
さらに移行部材57が図6(A)の上方へ進出してフランジ3が送出孔49に合致すると、この位置で移行部材57の進出が停止する。この停止と同時に圧縮空気が噴射孔50から噴射されるので、プロジェクションボルト1はフランジ3の上面に圧縮空気の圧力が作用して、図6(D)に示すように、送出孔49から供給管54内へ送り出されて行く。
上記のような動作を得るために、エアシリンダ63のストローク量が所定値に達したら圧縮空気を噴射孔50から噴射するような作動制御が必要になるのであるが、このような作動制御は、通常のセンサーや空気切換弁および制御装置(シーケンサー)によって簡単に実施することができる。また、収容部60内にプロジェクションボルト1が正しい姿勢で入ってきたことを確認することも、例えば、フォトセンサーのような手法で簡単に実施することができる。
前記のような動作でプロジェクションボルト1が送出されると、移行部材57は図6(A)の実線図示の位置に復帰して、つぎのボルト1の受入に備えるのである。なお、移行部材57が進出するときには、2番目のボルト1はその円弧部4が本体部58のオフセットしている横側面69に対して摺動しているので、移行部材57の進出時に2番目のボルト1のフランジ3が移行部材57に干渉することがなく、円滑な移行動作が得られるという効果がある。
移行部材57が進出するときには、その横側面69が2番目のボルト1のフランジ3が移動するのを禁止しているので、移行部材57が元の位置に戻ったときに2番目のボルト1が正確に収容部60内に導入されて、順序正しい動作が確保できる。
以上に説明した実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
前記姿勢調整部材17の設置によって、両ガイドレール8,9間に垂下している軸部であるボルト2の下端を摺動させてプロジェクションボルト1をガイドレール8,9に対して傾斜させている。このためフランジ3の下面が滑動ガイド面14,15に対して面接触をすることが不可能となる。すなわち、前記フランジ3の下面からボルト2の下端までの距離L1は、前記滑動ガイド面14,15から前記姿勢調整部材17の表面19までの距離L2よりも長くなっているので、フランジ3の下面は滑動ガイド面14,15から浮上した状態になる。この状態においてプロジェクションボルト1が搬送されるので、フランジ3側が搬送方向に傾斜した状態、すなわちボルト2下端が姿勢調整部材17の表面19を引きずりながら移送される。
したがって、フランジ3の下面側は滑動ガイド面14,15に対して面接触をすることがなく、防錆油の粘着現象が大幅に緩和され、滑らかな滑動が滑動ガイド面14,15上においてなされる。
さらに、フランジ3の形状が円板型のような場合には、フランジ3が傾斜しているので、フランジ3の搬送側先端の角部は、滑動ガイド面14,15とガイドレール8,9の内面とのなす角部に接触している。このようにフランジ3側の角部がガイドレール14,15側の角部に接触する状態になるので、前述のような面接触現象が確実に回避されて、防錆油が存在していても円滑な搬送が実現する。
前記ガイドレール8,9は搬送方向側が低くなるように傾斜している。
このように搬送方向側が低くなるようにガイドレール8,9が傾斜しているので、フランジ3側がその自重によりボルト2下端よりも搬送方向側に先行した位置となり、ボルト2下端が姿勢調整部材17の表面19を引きずりながら移送される。したがって、フランジ3の下面側は滑動ガイド面14,15に対して面接触をすることがなく、フランジ3の搬送側先端の角部が滑動ガイド面14,15に対して点接触または線接触をすることとなる。このような接触状態により、防錆油の粘着現象が大幅に緩和され、粘性による搬送抵抗の少ない滑らかな滑動が滑動ガイド面14,15上においてなされる。
前記ガイドレール8,9に搬送促進用の振動を付与する加振手段24が設けられている。
このように、ガイドレール8,9に搬送促進用の振動が付与されるので、防錆油の粘性による搬送抵抗を上回る搬送力が、振動状態でプロジェクションボルト1に付与され、防錆油による搬送障害が一層緩和される。とくに、長時間経過すると防錆油の粘性が高くなるので、このような振動による助成策が効果的になる。
前記ガイドレール8,9に係止されているプロジェクションボルト1に搬送方向に空気を噴射する空気噴射ノズル36が設けられている。
このように、プロジェクションボルト1に搬送方向の空気が噴射されるので、防錆油による搬送障害が一層緩和される。とくに、長時間経過すると防錆油の粘性が高くなるので、このような空気噴射による助成策が効果的になる。
前記ガイドレール8,9の最先に係止されているプロジェクションボルト1を1つずつ送出する送出制御装置39がガイドレール8,9の先端部に接続されている。
ガイドレール8,9上を円滑に移送されてきたプロジェクションボルト1が、1つずつ送出されるので、ガイドレール8,9上の円滑な搬送に引き続いて1つずつ確実に目的箇所へ送出され、信頼性の高いプロジェクションボルト1の供給が実現する。
本発明は、前述のように、頭部の下面が滑動ガイド面に対して面接触をしないように構成されているので、防錆油の粘性による搬送上の問題が解決される。したがって、頭部付き軸状部品を搬送する種々な産業分野において活用できることが期待される。
本発明の実施例を示す側面図である。 簡略的に示した図1の(2)矢視図である。 簡略的に示した図1の(3)矢視図である。 ガイドレールの断面図と側面図である。 プロジェクションボルトの斜視図と正面図である。 送出制御装置の各部の図である。
符号の説明
1 プロジェクションボルト(軸状部品)
2 ボルト(軸部)
3 フランジ(頭部)
7 搬送ガイド構造
8 ガイドレール
9 ガイドレール
14 滑動ガイド面
15 滑動ガイド面
17 姿勢調整部材
19 表面
24 加振手段
36 空気噴射ノズル
39 送出制御装置

Claims (5)

  1. 少なくとも軸部とこの軸部に対して一体的に設けられた頭部からなる軸状部品を、前記頭部の下面が滑動可能な状態で係止されるとともに、前記軸部を垂下した状態で搬送する形式のものであって、前記頭部が円板型かまたは搬送方向の前後に円弧部が形成された小判型のフランジとされているものにおいて、
    所定の間隔をあけて平行に配列された2本のガイドレールの上面に前記頭部の下面側が滑動する滑動ガイド面が設けられ、両ガイドレール間に垂下している軸部の下端を摺動させて軸状部品をガイドレールに対して傾斜させ、この傾斜によって頭部の下面側が前記滑動ガイド面に対して面接触をしない状態で搬送する姿勢調整部材が両ガイドレールの下部に配置され
    前記傾斜によってフランジの円弧部の下側角部が前記滑動ガイド面とガ イドレールの内面で形成される角部に接触しながら搬送され、しかも前記傾斜の角度は隣り合う軸状部品の円弧部同士が接触するように設定されていることを特徴とする頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造。
  2. 前記ガイドレールは搬送方向側が低くなるように傾斜している請求項1記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造。
  3. 前記ガイドレールに搬送促進用の振動を付与する加振手段が設けられている請求項1または請求項2記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造。
  4. 前記ガイドレールに係止されている軸状部品に搬送方向に空気を噴射する空気噴射手段が設けられている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造。
  5. 前記ガイドレールの最先に係止されている軸状部品を1つずつ送出する送出制御手段がガイドレールの先端部に接続されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の頭部付き軸状部品の搬送ガイド構造。
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