JP4581603B2 - 電動機駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラシレスDCモータなどの電動機を任意の回転数で駆動する電動機駆動装置に関するものである。
近年、空気調和機における圧縮機などの電動機を駆動する装置においては、地球環境保護の観点から消費電力を低減する必要性が大きくなっている。
その中で、省電力の技術の一つとして、ブラシレスDCモータのような効率の高い電動機を任意の周波数で駆動するインバータなどが広く一般に使用されている。
さらに、駆動する技術としては、矩形波状の電流により駆動を行う矩形波駆動に対して、より効率が高く、騒音も低くすることが可能な正弦波駆動技術が注目されている。
空気調和機における圧縮機のような電動機を駆動する場合、電動機の回転子の位置を検出するセンサを取りつけることが困難であるため、回転子の位置を何らかの方法で推定しながら駆動を行う位置センサレス正弦波駆動の技術が考案されている。
回転子の位置を推定する方法としては、電動機の固定子巻線に生ずる誘起電圧を推定することにより行う方法がある(例えば、特許文献1参照)。
図13に特許文献1の電動機駆動装置のシステム構成を示す。
電動機駆動装置3は、複数のスイッチング素子5a〜5fと対をなす還流ダイオード6a〜6bからなるインバータ5と、速度制御部11と、電流制御部12と、PWM信号生成部13、誘起電圧推定部14と、回転子位置速度推定部15とを備える。
交流電源1からの入力電圧は整流回路2で直流に整流され、その直流電圧は交流直流変換部5により3相の交流電圧に変換され、それによりブラシレスDCモータである電動機4が駆動される。
電動機駆動装置3では、外部より与えられる目標速度を実現するべく、速度制御部11は目標速度ω*と現在の速度ω1(回転子磁極位置速度推定手段15により推定された推定速度の現在値)との速度誤差Δωがゼロとなるように比例積分制御(以下、PI制御という)により電流指令値I*を演算する。
電流制御部12は速度制御部11により演算された電流指令値I*に基づいて作成される固定子巻線の相電流指令値と、電流検出器7a、7bおよび電流検出部9から得られる電流検出値との電流誤差がゼロとなるようにPI制御により電圧指令値v*を演算する。
誘起電圧推定部14は電流検出器7a、7bおよび電流検出部9により検出された電動機4の電流検出値と、電圧指令値v*と、分圧抵抗8a、8bおよび直流電圧検出部10により検出されたインバータ5の直流電圧の情報とに基づいて、電動機4の固定子巻線の各相に生じた誘起電圧を推定する。
回転子位置速度推定手段15は、誘起電圧推定部14により推定された誘起電圧を用いて電動機4における回転子の磁極位置および速度を推定する。この推定された回転子磁極位置の情報に基づいて、電流制御部12では、インバータ5が電圧指令値v*を出力するために、スイッチング素子5a〜5fを駆動するための信号が生成され、その駆動信号はPWM信号生成部13により、スイッチング素子5a〜5fを電気的に駆動するためのドライブ信号に変換される。ドライブ信号により各スイッチング素子5a〜5fが動作する。
以上の構成によって、位置センサレス正弦波駆動を行っている。
ここで、一般的な三角波比較方式のPWM正弦波駆動の動作について説明する。図12は1相分のPWM正弦波駆動の動作説明図で、信号波であるインバータの出力電圧指令値と搬送波である三角波との大小を比較し、その比較結果に基づいて上アームおよび下アームのスイッチング素子を動作させるためのPWM信号を決定している。
また、PWM正弦波駆動を行なうためには、信号波であるインバータの出力電圧指令値
の大きさは搬送波である三角波以下でなければならない(例えば、非特許文献1を参照)。
そこで、インバータ出力の線間電圧ピーク値をV、インバータの直流電圧値をVdcとすると、式(1)のような関係が成り立つ。
V≦√3/2・Vdc=0.866Vdc …(1)
すなわち、インバータの出力電圧の最大値は、直流電圧の0.866倍(電圧利用率86.6%)であり、十分に電圧利用されていないことになる。
そのため、インバータの電圧利用率を向上するためのインバータの制御方法として、例えば図11に示すような特許文献2に記載されているインバータの制御方法が提案されている。
図11において、インバータに与える3相の交流電圧指令を3相2相変換する3相2相変換回路111と、互いに同一周波数の第1、第2の交流波形信号と振幅信号とに分離演算するベクトル変換回路112と、交流波形信号の周波数を3倍にしてもとの交流電圧指令と同位相の3倍調波信号を生成する3倍調波発生回器113と、振幅信号にゲイン114にて所定値を乗算した信号と3倍調波信号を乗算器115にて乗算して得た信号をもとの交流電圧指令に加算して最終的な交流電圧指令を生成する加算器116a〜116cとを備える。
ここで、3倍調波発生回路113では、式(2)で表される3倍角の公式に基づく演算を行なうことで、もとの交流電圧指令と同位相の3倍調波信号が生成される。
V3f’=4・V1c3−3・V1c …(2)
(V3f’:3倍調波信号、V1c:ベクトル変換回路112で分離された交流波形信号)
特許第3419725号公報 特開2003−134843号公報 インバータドライブハンドブック(463〜472頁)インバータドライブハンドブック編集委員会編1995年初版、日刊工業新聞社発行
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、インバータの電圧利用率を向上するための手段を有していないため、電動機を高速運転することができず電動機駆動装置の性能が低下するという課題を有していた。
ここで、一般的なブラシレスDCモータでは内部に永久磁石を有しているため、回転しながら発電することができるがその発電量は回転数に比例して大きくなる。
また、ブラシレスDCモータを発電機ではなく電動機として動作させるには、ブラシレスDCモータに印加する電圧(インバータの出力電圧)の方が発電量よりも大きくなければならない。そこで、高速領域ではブラシレスDCモータに印加する電圧(インバータの出力電圧)をより大きくしなければならないが、インバータの電圧利用率を向上するための手段を有していない場合には、回転数の頭打ちが早くなり高速運転することができなくなる。
また、インバータの電圧利用率を向上するために特許文献2に記載の方法を用いる場合
には、3倍角の公式に基づく演算において交流電圧指令値の3乗の演算を行なう必要があるため、マイコンなどの演算手段の演算量やメモリの増加により演算手段のコストアップが生じるだけでなく、従来の演算手段から3倍角の公式に基づく演算に適した演算手段に変更する際のソフトウェア設計工数が増えるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現するための電動機駆動装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電動機駆動装置は、高圧側に配置された上アームスイッチング素子と低圧側に配置された下アームスイッチング素子からなるスイッチング素子対を複数有し、各スイッチング素子の動作により直流電圧を所望の周波数、電圧の交流電圧に変換し、複数相の電動機にその駆動電圧として供給するインバータと、電動機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手段と、電動機に対する電流指令値と電流検出手段により検出された電流検出値との電流誤差から電動機の電圧指令値を作成する電流制御手段と、電動機の回転出力に関する値に基づいて、電圧指令値の3次調波の位相を補償する3次調波位相補償手段と、3次調波位相補償手段により補償された3次調波の位相と電圧指令値から3次調波を導出する3次調波演算手段と、電圧指令値に3次調波を加算することにより、電圧指令値を補正する電圧指令補正手段と、電圧指令値の補正値に基づいて、インバータの各スイッチング素子の動作を制御するPWM信号を生成するPWM信号生成手段とを備え、該3次調波位相補償手段は、電動機の回転出力に関する値に比例して3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償値を設定するものである。
この3次調波位相補償手段によって、電圧指令値と3次調波との位相ずれを補償することでインバータの出力電圧を最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現することを目的とする。
また、本発明の電動機駆動装置は、高圧側に配置された上アームスイッチング素子と低圧側に配置された下アームスイッチング素子からなるスイッチング素子対を複数有し、各スイッチング素子の動作により直流電圧を所望の周波数、電圧の交流電圧に変換し、複数相の電動機にその駆動電圧として供給するインバータと、電動機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手段と、電動機に対する電流指令値と電流検出手段により検出された電流検出値との電流誤差から電動機の電圧指令値を作成する電流制御手段と、インバータの出力電圧の電圧飽和の度合いを検出する電圧飽和度検出手段と、電圧飽和度検出手段から検出された電圧飽和度と電動機の回転出力に関する値とに基づいて、電圧指令値の3次調波の位相を補償する3次調波位相補償手段と、3次調波位相補償手段により補償された3次調波の位相と電圧指令値から3次調波を導出する3次調波演算手段と、電圧指令値に前記3次調波を加算することにより、電圧指令値を補正する電圧指令補正手段と、電圧指令値の補正値に基づいて、インバータの各スイッチング素子の動作を制御するPWM信号を生成するPWM信号生成手段とを備え、該3次調波位相補償手段は、電動機の回転出力に関する値に比例して3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償値を設定した後、電圧飽和度が最小となるように3次調波位相補償値を逐次増減させるものである。
この3次調波位相補償手段によって、電圧指令値と3次調波との位相ずれを補償し、かつ電圧飽和度検出手段から検出された電圧飽和度が最小となるように3次調波位相補償量を逐次増減させることで、負荷の状況が大幅に変化してもインバータの出力電圧を常時最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現することを目的とする。
本発明の電動機駆動装置は、3次調波位相補償手段によって、電圧指令値と3次調波との位相ずれを補償することでインバータの出力電圧を最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現できる。
の発明は、高圧側に配置された上アームスイッチング素子と低圧側に配置された下アームスイッチング素子からなるスイッチング素子対を複数有し、各スイッチング素子の動作により直流電圧を所望の周波数、電圧の交流電圧に変換し、複数相の電動機にその駆動電圧として供給するインバータと、電動機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手段と、電動機に対する電流指令値と電流検出手段により検出された電流検出値との電流誤差から電動機の電圧指令値を作成する電流制御手段と、インバータの出力電圧の電圧飽和の度合いを検出する電圧飽和度検出手段と、電圧飽和度検出手段から検出された電圧飽和度と電動機の回転出力に関する値とに基づいて、電圧指令値の3次調波の位相を補償する3次調波位相補償手段と、3次調波位相補償手段により補償された3次調波の位相と電圧指令値から3次調波を導出する3次調波演算手段と、電圧指令値に3次調波を加算することにより、電圧指令値を補正する電圧指令補正手段と、電圧指令値の補正値に基づいて、インバータの各スイッチング素子の動作を制御するPWM信号を生成するPWM信号生成手段とを備え、該3次調波位相補償手段は、前記電動機の回転出力に関する値に比例して3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償値を設定した後、電圧飽和度が最小となるように3次調波位相補償値を逐次増減させることで、電圧指令値と3次調波との位相ずれを補償し、負荷の状況が大幅に変化する場合でもインバータの出力電圧を常時最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現できる。
の発明は、特に第の発明の電動機駆動装置、3次調波位相補償手段は、電圧飽和度が最小となるように電圧飽和度の現在値およびその時の3次調波位相補償値と、電圧飽和度の前歴値およびその時の3次調波位相補償値とをそれぞれ比較し、比較結果に基づいて、3次調波位相補償値を所定の変化量だけ増減させて新たな3次調波位相補償値を設定することで、負荷の状況が大幅に変化する場合でも逐次最適な3次調波位相補償値を探索して設定し、インバータの出力電圧を常時最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現できる。
の発明は、特に第の発明の電動機駆動装置、3次調波位相補償手段は、電圧飽和度の現在値と前歴値との差分により、変化量を補償することで、3次調波位相補償量を増減させる単位量となる変化量が、電圧飽和度の現在値と前歴値の変化の割合に基づいて線形補償させるため、特に負荷の状況が大幅に変化する場合において最適な3次調波位相補償量に高速に設定することで3次調波位相補償量の設定に伴なう演算時間の短縮を図れ、さらに3次調波位相補償量が最適値に収束した後の変動についても抑制できる。
の発明は、特に第1〜のいずれか1つの発明の電動機駆動装置、3次調波位相補償値は、少なくとも予め設定された上限値もしくは下限値を有することで、3次調波の位相の過度な補償を防止することができ、ハンチングや乱調などの電動機の不安定動作を回避できる。
の発明は、特に第1〜のいずれかの発明の電動機駆動装置、電動機の回転出力に関する値が、予め設定された基準値よりも大きい場合にのみ3次調波の位相を補償する
ことで、マイコンなどの演算手段における演算量やメモリの低減が図れ、演算手段のコスト低減を実現できる。
の発明は、特に第1〜のいずれかの発明の電動機駆動装置、インバータの制御周期と同期して3次調波の位相を補償することで、少なくともインバータの制御周期の1周期毎に3次調波の位相を補償することが可能であり、3次調波の位相の補償をリアルタイムにインバータの出力電圧に反映できる。
の発明は、特に第の発明の電動機駆動装置、電動機の回転出力に関する値が予め設定された基準値以下の場合にのみインバータの制御周期のn周期毎(n≧2)に3次調波の位相を補償することで、マイコンなどの演算手段における演算量やメモリの低減が図れ、演算手段のコスト低減を実現できる。
の発明は、特に第1〜のいずれかの発明の電動機駆動装置、電動機の回転速度の現在値と前歴値との差分がある所定値以下の場合にのみ3次調波の位相を補償し、差分がある所定値より大の場合においては予め電動機の回転速度に応じて設定された3次調波位相補償量を設定することで、負荷の状況が大幅に変化する場合でも3次調波位相補償量をその回転速度においてある程度適した値に設定し、ハンチングや乱調などの電動機の不安定動作を回避でき、高速領域において極端な回転数低下を防止して電動機駆動系の信頼性を向上できる。
の発明は、特に第5、7またはのいずれかの発明の電動機駆動装置、3次調波の位相の補償のありなしの切り替え時に値が連続となるように補償の切り替えを行なうことで、3次調波の位相の補償のありなしの切り替えに伴う制御安定性と信頼性の向上が図れ、ハンチングや乱調などの電動機の不安定動作を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態における電動機駆動装置のシステム構成図を示すものである。図1において、電動機駆動装置3は、複数のスイッチング素子5a〜5fと対をなす還流ダイオード6a〜6bからなるインバータ5と、電圧検出部10と、速度制御部11と、電流制御部12と、PWM信号生成部13と、誘起電圧推定部14と、回転子位置速度推定部15と、電圧指令補正部16と、回転出力検出部17と、3次調波演算部18と、3次調波位相補償部19とを備える。
交流電源1からの入力電圧は整流回路2で直流に整流され、その直流電圧は交流直流変換部5により3相の交流電圧に変換され、それによりブラシレスDCモータである電動機4が駆動される。
電動機駆動装置3では、外部より与えられる目標速度を実現するべく、速度制御部11は目標速度ω*と現在の速度ω1(回転子磁極位置速度推定手段15により推定された推定速度の現在値)との速度誤差ΔωがゼロとなるようにPI制御により電流指令値I*を演算する。
電流制御部12は、速度制御部11により演算された電流指令値I*に基づいて作成される固定子巻線の相電流指令値と、電流検出器7a、7bおよび電流検出部9から得られる電流検出値との電流誤差がゼロとなるようにPI制御により電圧指令値v*を演算する。
3次調波位相補償部19は、回転出力検出部17により得られた電動機4の回転出力に関する値に比例して3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償値を決定する。
3次調波演算部18は、3次調波位相補償部19により補償された3次調波の位相と、電流制御部12により演算された電圧指令値v*から3次調波を導出する。
電圧指令補正部16は、電圧指令値v*に3次調波演算部18により導出された3次調波を加算することにより電圧指令補正値vh*を導出する。
誘起電圧推定部14は、電流検出器7a、7bおよび電流検出部9により検出された電動機4の電流検出値と、電圧指令値V*と、分圧抵抗8a、8bおよび直流電圧検出部10により検出されたインバータ5の直流電圧の情報とに基づいて、電動機4の固定子巻線の各相に生じた誘起電圧を推定する。
回転子位置速度推定手段15は、誘起電圧推定部14により推定された誘起電圧を用いて電動機4における回転子の磁極位置および速度を推定する。この推定された回転子磁極位置の情報に基づいて、電圧指令補正手段16では、インバータ5が電圧指令値vh*を出力するために、スイッチング素子5a〜5fを駆動するための信号が生成され、その駆動信号はPWM信号生成部13により、スイッチング素子5a〜5fを電気的に駆動するためのドライブ信号に変換される。ドライブ信号により各スイッチング素子5a〜5fが動作する。
なお、図1では電動機4の相電流を検出する2つの電流検出器7a、7bを備え、回転子の位置速度の推定に使用しているが、インバータ5の入力側の直流電流(インバータ5の母線電流)から電動機4の相電流を検出するなどの手段を用いても良いことは言うまでもない。
また、図1では外部から与えられた目標速度ω*に対して、電動機4の速度が追従するように速度制御が行われているが、電動機4のトルクを制御するなどの形態を取っても良いことは言うまでもない。
まず始めに、3次調波の位相を補償する必要性について説明する。
図13に示すように従来の電動機駆動装置では、後程説明する電流制御部12において速度制御部11により演算された電流指令値I*と、電流検出器7a、7bおよび電流検出部9から得られる電流検出値との電流誤差がゼロとなるようにPI制御により電圧指令値v*を演算しているため、負荷の状況に応じて電圧指令値v*の位相が変化する。
そのため、電圧指令値v*の位相が大きくずれた場合には、図9に示すように電圧指令値と3次調波との位相が大きくずれてしまい、その結果、電圧指令補正値が電圧指令値よりも大きくなり、インバータ5の電圧利用率の向上が図れない場合がある。
そこで、いかなる場合においてもインバータの電圧利用率の向上を図るためには、図10に示すように3次調波の位相を補償する必要がある。
次に、3次調波の位相を補償する方法について説明する。
図5は、インバータ5の電圧利用率が最大となる場合の3次調波位相補償量α(電圧指令値と3次調波との位相ずれ)の理論特性の一例を示すものである。図5に示すように、
電動機に流れる電流や回転速度といった負荷の状況に応じて、インバータ5の電圧利用率が最大となる最適な3次調波位相補償量αは変化する(回転速度によっても3次調波位相補償量αの特性は変化するが、主としては電動機に流れる電流に起因している)。
また、3次調波位相補償量αの特性は、図5に示すように概ね電動機に流れる電流に対して1次関数で表されるため、負荷の状況に応じて1次関数的に変化させる。
なお、3次調波位相補償量αの特性を1次関数で近似することにしたが、特に1次関数に限定しているわけでなく、例えば実際の3次調波位相補償量αの特性の通りに3次調波の位相を補償しても良いことは言うまでもない。
また、負荷の状況を知るために回転出力検出部17では、後程説明する速度制御部11から得られる電流指令値I*または電流検出器7a、7bおよび電流検出部9から得られる相電流検出値(iu、iv、iw)のいずれかの電流値、もしくは目標速度ω*または推定速度ω1(後程説明する回転子磁極位置速度推定手段15により推定される)のいずれかの速度値、もしくは電流指令値I*または相電流検出値(iu、iv、iw)のいずれかの電流値と、目標速度ω*または推定速度ω1のいずれかの速度値との積により得られる等価電動機出力を出力する。
なお、電流指令値I*、目標速度ω*、推定速度ω1については、運転状況や負荷の状況に対して一つの値が定まるため、回転出力検出部18の出力値は一つとなるが、相電流検出値(iu、iv、iw)は3相分あるため、例えば1相分の実効値I1を計算することにより一つの値に定めることができる。また、等価電動機出力については、電流値(I*または実効値I1)と速度値(ω*またはω1)との積により導出することができる。
しかしながら、上述の通り3次調波位相補償量αの特性は主として電動機に流れる電流により変化するため電流指令値I*または実効値I1のいずれかの電流値を本来なら用いるべきであるが、例えば電動機の回転速度に応じて負荷が比例的に上昇していく場合には、目標速度ω*または推定速度ω1のいずれかの速度値を用いても良い。さらに、電流値と速度値との積により得られる等価電動機出力を用いることで、より負荷の状況を伺い知ることができる。
以下では、回転出力検出部18の出力が電流指令値I*である場合について具体的に説明していく。
まず、速度制御部11では、外部から与えられる目標速度ω*と推定速度ω1との速度誤差Δω(=ω*−ω1/np)がゼロとなるように式(3)で表されるPI制御により電流指令値I*を演算する。
I*=KPW・(ω*−ω1/np)+KIW・Σ(ω*−ω1/np)
=KPW・Δω+KIW・ΣΔω …(3)
(KPW:速度制御比例ゲイン、KIW:速度制御積分ゲイン)
ただし、目標速度ω*は機械角速度、推定速度ω1は電気角速度であるため、ω1を機械角速度とするために電動機4の極対数np(極数の1/2)で除算している。
次に、電流制御部12では、速度制御部11により演算された電流指令値I*と電流指令位相βTとを用いて式(4)、式(5)の演算によりdq軸電流指令値(id*、iq*)を求める。
id*=−I*・sin(βT) …(4)
iq*=I*・cos(βT) …(5)
また、固定子巻線の相電流指令値(iu*、iv*、iw*)は、dq軸電流指令値(id*、iq*)と現在の位置θ1(回転子磁極位置速度推定手段15により推定された推定位置の現在値)を用いて式(6)〜式(8)の演算により2相−3相変換を行うことで求める。
ただし、推定位置θ1は電気角度である。
なお、2相−3相変換については公知のため、その説明は省略する。
iu*={√(2/3)}・{id*・cos(θ1)−iq*・sin(θ1)} …(6)
iv*={√(2/3)}・{id*・cos(θ1−120°)−iq*・sin(θ1−120°)} …(7)
iw*={√(2/3)}・{id*・cos(θ1+120°)−iq*・sin(θ1+120°)} …(8)
そこで、相電流指令値(iu*、iv*、iw*)と電流検出器7a、7bおよび電流検出部9から得られる相電流検出値(iu、iv、iw)との電流誤差がゼロとなるように、電流制御ゲイン(KPKn、KIKn、n=1、2、3(3相分))を用いて式(9)〜式(11)で表されるPI制御により電圧指令値(vu*、vv*、vw*)を演算する。
vu*=KPK1・(iu*−iu)+KIK1・Σ(iu*−iu) …(9)
vv*=KPK2・(iv*−iv)+KIK2・Σ(iv*−iv) …(10)
vw*=KPK3・(iw*−iw)+KIK3・Σ(iw*−iw) …(11)
なお、相電流検出値(iu、iv、iw)を3相−2相変換してdq軸電流検出値(id、iq)を求め、dq軸電流指令値(id*、iq*)とdq軸電流検出値(id、iq)との電流誤差がゼロとなるようにPI制御によりdq軸電圧指令値(vd*、vq*)を求めてから、dq軸電圧指令値(vd*、vq*)を2相−3相変換して相電圧指令値(vu*、vv*、vw*)を求めても良い。
なお、3相−2相変換についても2相−3相変換と同様に公知のため、その説明は省略する。
具体的には、dq軸電流指令値(id、iq)は式(12)、式(13)の演算により求められる。
id={√(2)}・{iu・sin(θ1+60°)+iv・sin(θ1)} …(12)
iq={√(2)}・{iu・cos(θ1+60°)+iv・cos(θ1)} …(13)
また、dq軸電圧指令値(vd*、vq*)は式(14)、式(15)の演算により求められる。
vd*=KPD・(id*−id)+KID・Σ(id*−id) …(14)
vq*=KPQ・(iq*−iq)+KIQ・Σ(iq*−iq) …(15)
(KPD:d軸電流比例ゲイン、KID:d軸電流積分ゲイン、KPQ:q軸電流比例ゲイン、KIQ:q軸電流積分ゲイン)
そこで、dq軸電圧指令値(vd*、vq*)を2相−3相変換することで相電圧指令値(vu*、vv*、vw*)は式(16)〜式(18)の演算により求められる。
vu*={√(2/3)}・{vd*・cos(θ1)−vq*・sin(θ1)}
…(16)
vv*={√(2/3)}・{vd*・cos(θ1−120°)−vq*・sin(θ1−120°)} …(17)
vw*={√(2/3)}・{vd*・cos(θ1+120°)−vq*・sin(θ1+120°)} …(18)
次に、3次調波位相補償部19では、回転出力検出部17の出力値である電流指令値I*に比例して3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償量αを設定する。
ここで、図3は本発明にかかる3次調波位相補償部19の第1の実施形態における動作説明図を示した図で、3次調波位相補償量αは予め設定された上限値αmaxおよび下限値αminを備え、式(19)のように表される。
α=αmin (I*≦P1)
α=Kα・(I*−P1)+αmin (P1<I*≦P2)
α=αmax (I*≧P2)
ただし、Kα=(αmax−αmin)/(P2−P1)
…(19)
なお、3次調波位相補償量αは、必ずしも図3のように上限値αmaxおよび下限値αminの両方を備える必要はなく、電動機駆動装置の使用環境や電動機の運転状況に応じてどちらか一方のみ備えても良い。
このように、本実施形態による3次調波位相補償部19は少なくとも予め設定された上限値もしくは下限値を備えているため、3次調波の位相の過度な補償を防止することができ、ハンチングや乱調などの電動機の不安定動作を回避できる。
次に、本発明にかかる3次調波の位相の補償のタイミングに関する具体的な方法について以下に説明する。
本発明の電動機駆動装置は、インバータの制御周期と同期して3次調波の位相を補償するものであり、インバータの制御周期の1周期毎に3次調波の位相を補償し、その結果をリアルタイムにインバータ出力(PWM信号)に反映することが可能であるため、時間遅れなく負荷の状況を電動機の駆動性能に反映できる。
また、本発明の電動機駆動装置は、電動機の回転出力に関する値が予め設定された基準値P1以下の場合にのみインバータの制御周期のn周期毎(n≧2)に3次調波の位相を補償する。
ここで、図5に示す3次調波位相補償量αの特性を参照すると、電圧指令値と3次調波の位相ずれが小さいため、この場合3次調波の位相の補償の効果が小さくなる。
そのため、3次調波の位相の補償の効果が小さい場合、具体的には図3に示す3次調波位相補償部において予め設定された基準値P1以下の場合にはインバータの制御周期のn周期毎(n≧2)に3次調波の位相を補償することで、マイコンなどの演算手段における演算量やメモリの低減が図れ、演算手段のコスト低減を実現できる。
さらに、本発明にかかる3次調波の位相の補償のありなしの切り替えに関する具体的な方法について以下に説明する。
本発明の電動機駆動装置は、電動機の回転出力に関する値が、予め設定された基準値よりも大きい場合にのみ3次調波の位相を補償する。
ここで、図5に示す3次調波位相補償量αの特性を参照すると、電圧指令値と3次調波の位相ずれが小さいため、この場合3次調波の位相の補償の効果が小さくなる。
そのため、3次調波の位相の補償の効果が大きい場合、具体的には図3に示す3次調波位相補償部において予め設定された基準値P1より大きい場合にのみ3次調波の位相を補償することで、マイコンなどの演算手段における演算量やメモリの低減が図れ、演算手段のコスト低減を実現できる。
また、本発明の電動機駆動装置は、電動機の回転速度の現在値と前歴値との差分がある所定値δ以下の場合にのみ3次調波の位相を補償し、差分がある所定値より大の場合においては予め電動機の回転速度に応じて設定された3次調波位相補償量αを設定する。
そのため、負荷の状況が大幅に変化する場合でも3次調波位相補償量αをその回転速度においてある程度適した値に設定し、ハンチングや乱調などの電動機の不安定動作を回避でき、高速領域において極端な回転数低下を防止して電動機駆動系の信頼性を向上できる。
さらに、本発明の電動機駆動装置は、3次調波の位相の補償のありなしの切り替え時に値が連続となるように補償の切り替えを行なう。
ここで、本発明にかかる3次調波の位相の補償のありなしの切り替え時における動作説明図を図6に示す。図6のように、補償のありなしの切り替りに際して切替猶予区間を設け、3次調波位相補償量αが急激に変化させないようにすることで、3次調波の位相の補償のありなしの切り替えに伴なう制御安定性と信頼性の向上が図れ、ハンチングや乱調といった電動機の不安定動作を防止できる。
次に、3次調波演算部18では、電流制御部12により導出された電圧指令値、具体的には、式(14)、式(15)の演算により導出されたdq軸電圧指令値(vd*、vq*)と3次調波位相補償部19により設定された3次調波位相補償量αを用いて式(20)で表される演算を行なうことで3次調波v3fを導出する。
v3f={√(2/3)}・{vd*・cos(3・θ1+α)−vq*・sin(3・θ1+α)} …(20)
次に、電圧指令補正部16では、式(21)〜式(23)のように電流制御部12により導出された相電圧指令値(vu*、vv*、vw*)に、3次調波演算部18により導出された3次調波v3fを加算することにより相電圧指令補正値(vuh*、vvh*、vwh*)を導出する。
vuh*=vu*+K3f・v3f …(21)
vvh*=vv*+K3f・v3f …(22)
vwh*=vw*+K3f・v3f …(23)
ここで、K3fはゲインであり、インバータ5の電圧利用率を最大とするためには相電圧指令値に対して12%〜20%程度の値が望ましい。
さらに、電圧指令補正部16では、インバータ5が上述のように求められた相電圧指令値(vuh*、vvh*、vwh*)を出力するために、スイッチング素子5a〜5fを駆動するための信号が生成される。
次に、本実施形態における電動機の誘起電圧の推定方法について説明する。
各相の巻線に誘起される誘起電圧値(eu、ev、ew)は、相電流検出値(iu、iv、iw)と、相電圧指令値(vu*、vv*、vw*)を用いて式(24)〜式(26)の演算により求められる。
eu=vu*−R・iu−L・d(iu)/dt …(24)
ev=vv*−R・iv−L・d(iv)/dt …(25)
ew=vw*−R・iw−L・d(iw)/dt …(26)
ここで、Rは電動機4の巻線一相あたりの抵抗、Lはそのインダクタンスである。また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtはそれぞれiu、iv、iwの時間微分である。
また、式(24)〜式(26)を展開すると次式を得る。
eu=vu*−R・iu−(la+La)・d(iu)/dt
−Las・cos(2θ1)・d(iu)/dt
−Las・iu・d{cos(2θ1)}/dt
+0.5・La・d(iv)/dt
−Las・cos(2θ1−120°)・d(iv)/dt
−Las・iv・d{cos(2θ1−120°)}/dt
+0.5・La・d(iw)/dt
−Las・cos(2θ1+120°)・d(iw)/dt
−Las・iw・d{cos(2θ1+120°)}/dt
…(27)
ev=vv*
−R・iv
−(la+La)・d(iv)/dt
−Las・cos(2θ1+120°)・d(iv)/dt
−Las・iv・d{cos(2θ1+120°)}/dt
+0.5・La・d(iw)/dt
−Las・cos(2θ1)・d(iw)/dt
−Las・iw・d{cos(2θ1)}/dt
+0.5・La・d(iu)/dt
−Las・cos(2θ1−120°)・d(iu)/dt
−Las・iu・d{cos(2θ1−120°)}/dt
…(28)
ew=vw*
−R・iw
−(la+La)・d(iw)/dt
−Las・cos(2θ1−120°)・d(iw)/dt
−Las・iw・d{cos(2θ1−120°)}/dt
+0.5・La・d(iu)/dt
−Las・cos(2θ1+120°)・d(iu)/dt
−Las・iu・d{cos(2θ1+120°)}/dt
+0.5・La・d(iv)/dt
−Las・cos(2θ1)・d(iv)/dt
−Las・iv・d{cos(2θ1)}/dt
…(29)
ここで、Rは巻線一相あたりの抵抗、laは巻線一相あたりの漏れインダクタンス、L
aは巻線一相あたりの有効インダクタンスの平均値、Lasは巻線一相あたりの有効インダクタンスの振幅である。また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtは、1次オイラー近似で求める。なお、u相電流iuは、v相電流ivとw相電流iwとの和の符号を変えたものとする。
さらに、式(27)〜式(29)を簡略化すると、以下に示す式(30)〜式(32)を得る。ここでは、相電流検出値(iu、iv、iw)が正弦波であると仮定し、電流指令振幅I*と電流指令位相βTとから相電流検出値(iu、iv、iw)を作成して簡略化した。
eu=vu*
+R・I*・sin(θ1+βT)
+1.5・(la+La)・cos(θ1+βT)
−1.5・Las・cos(θ1−βT) …(30)
ev=vv*
+R・I*・sin(θ1+βT−120°)
+1.5・(la+La)・cos(θ1+βT−120°)
−1.5・Las・cos(θ1−βT−120°) …(31)
ew=vw*
+R・I*・sin(θ1+βT+120°)
+1.5・(la+La)・cos(θ1+βT+120°)
−1.5・Las・cos(θ1−βT+120°) …(32)
本実施形態において、誘起電圧推定部14では、式(30)〜式(32)により誘起電圧推定値(eu、ev、ew)を求める。
次に、回転子位置速度推定部15では、誘起電圧推定値(eu、ev、ew)を用いて電動機4における回転子の磁極位置および速度を推定する。回転子位置速度推定部15は、電動機駆動装置3が認識している推定位置θ1を誘起電圧の誤差を用いて補正することにより、推定位置θ1を真値に収束させて求める。また、そこから、推定速度ω1を生成する。
まず、各相の誘起電圧基準値(eum、evm、ewm)を次式により求める。
eum=em・sin(θ1+βT) …(33)
evm=em・sin(θ1+βT−120°) …(34)
ewm=em・sin(θ1+βT+120°) …(35)
ここで、誘起電圧振幅値emは、eu、ev、ewの振幅値と一致させることにより求める。
このようにして求めた誘起電圧基準値esm(s=u、v、w(sは相を表す))と、誘起電圧推定値esとの偏差εを求める。
ε=es−esm (s=u、v、w) …(36)
この偏差εが0になれば推定位置θ1が真値になるので、偏差εを0に収斂させるように、推定位置θ1を、偏差εを用いたPI演算などを行って求める。また、推定位置θ1の変動値を演算することにより、推定速度ω1を求める。
最後に、PWM信号生成部13では、電圧指令補正部16から得られる駆動信号に基づいて、スイッチング素子5a〜5fを電気的に駆動するためのドライブ信号に変換される。ドライブ信号により各スイッチング素子5a〜5fが動作する。
このように、本実施形態による電動機駆動装置3は、誘起電圧推定値と誘起電圧基準値との偏差εを用いて推定位置θ1を生成し、正弦波状の相電流を流すとともに、3次調波位相補償部19により電圧指令値(vu*、vv*、vw*)と3次調波v3fとの位相ずれを補償することでインバータ5の出力電圧を最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータ5の電圧利用率を向上させ、電動機4の高速運転を実現できる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施形態における電動機駆動装置のシステム構成図を示すものである。図1に示す電動機駆動装置と同じ構成要素は同一符号で示してあり、その説明は重複するため省略し、以下異なる部分について説明する。
図2において、電動機駆動装置3は、複数のスイッチング素子5a〜5fと対をなす還流ダイオード6a〜6bからなるインバータ5と、電圧検出部10と、速度制御部11と、電流制御部12と、PWM信号生成部13と、誘起電圧推定部14と、回転子位置速度推定部15と、電圧指令補正部16と、回転出力検出部17と、3次調波演算部18と、3次調波位相補償部19と、電圧飽和度検出部20とを備える。
図1に示す電動機駆動装置3と異なる部分については次の通りである。
3次調波位相補償部19では、回転出力検出部17により得られた電動機4の回転出力に関する値に比例して3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償量αを設定した後、電圧飽和度検出部20から得られたインバータ5の電圧飽和の度合いを表す電圧飽和度σが最小となるように3次調波位相補償量αを逐次増減することで、電圧指令値と3次調波との位相ずれを補償する。
なお、図2では電動機4の相電流を検出する2つの電流検出器7a、7bを備え、回転子の位置速度の推定に使用しているが、インバータ5の入力側の直流電流(インバータ5の母線電流)から電動機4の相電流を検出するなどの手段を用いても良いことは言うまでもない。
また、図2では外部から与えられた目標速度ω*に対して、電動機4の速度が追従するように速度制御が行われているが、電動機4のトルクを制御するなどの形態を取っても良いことは言うまでもない。
以下では、具体的な方法について説明する。
まず、3次調波位相補償部19では、式(19)の演算により3次調波位相補償量αを導出した後、電圧飽和度検出部20から検出されたインバータ5の電圧飽和の度合いを表す電圧飽和度σが最小となるように3次調波位相補償量αを逐次増減する。
図4は本発明にかかる3次調波位相補償部19の第2の実施形態における動作説明図であり、ある運転条件における3次調波位相補償量αに対する電圧飽和度σの特性を示している。図4において、最小の電圧飽和度σminとなる3次調波位相補償量αsが最適値であり、3次調波位相補償量としてαsを設定することでインバータ5の出力電圧が最大、すなわちインバータ5の電圧利用率が最大となる。
次に、3次調波位相補償量αを逐次増減する具体的な方法について以下に説明する。
図7は本発明にかかる3次調波位相補償部の第2の実施形態におけるフローチャートの第1実施例である。
まず始めに、ステップS1により所定時間が経過しているかが判断される。所定時間が経過していなければ(S1においてNO)、所定時間が経過するまで後述の処理が停止される。ステップS2により式(37)で表される電動機の回転速度ωの現在値ωnowと前歴値ωlastとの差分演算を行う。
Δωn=ωnow−ωlast …(37)
ステップS3により速度変動の大きさを判断、すなわち速度差の絶対値|Δωn|が所定値δ以内であるか否かの判断を行う。速度変動が所定値δより大きい場合には(S3においてNO)、後述するステップS9以降の処理を行う。速度変動が所定値δ以内である場合には(S3においてYES)、ステップS4により電圧飽和度σの現在値を読み込み、さらにステップS5により式(38)で表される電圧飽和度σの現在値σnowと前歴値σlastとの差分演算、および式(39)で表される3次調波位相補償量αの現在値αnowと前歴値αlastとの差分演算を行う。
Δσn=σnow−σlast …(38)
Δαn=αnow−αlast …(39)
ステップS6によりΔσn×Δαnの正負判別を行い、Δσn×Δαnが負の場合には(S6においてNO)、後述するステップS8以降の処理を行い、逆にΔσn×Δαnが正の場合には(S6においてYES)、ステップ7により3次調波位相補償量αの現在値から変化量Δαだけ値を減少させる。
一方、Δσn×Δαnが負の場合には(ステップS6においてNO)、3次調波位相補償量αの現在値から変化量Δαだけ値を増加させる。また、速度変動が所定値δより大きい場合には(S3においてNO)、3次調波位相補償量αを初期値αiniに設定する。
最後に、ステップS10では式(40)〜式(43)のように値をそれぞれ記憶させて1回目の処理を終了し、このような処理が所定時間毎に繰り返される。
ωlast=ωnow …(40)
σlast=σnow …(41)
αlast=αnow …(42)
αnow =α …(43)
次に、以上のような処理の流れを図4に基づいて具体的に説明する。
まず、3次調波位相補償量αがα1であった場合、あるいは速度変動が所定値δより大きい場合に初期値αiniとなった場合について考える。また、この3次調波位相補償量αの値(α1あるいはαini)から変化量Δαだけ増加させてα2に設定したとする。
ここで、3次調波位相補償量αの大小関係はα1<α2であり、電圧飽和度σの大小関係はσ1>σ2であるため、Δσn×Δαnは負となり、ステップ6およびステップ8の処理により、3次調波位相補償量αをさらに変化量Δαだけ増加させてα3とする。
その後、図7で説明した通り同様の処理を繰り返すことにより、3次調波位相補償量αは最適値αsに収束させることができる。
なお、図4において最適値αsに収束した後は、3次調波位相補償量αは最適値αsを中心としたα3〜α4の間で変動することになるが、変化量Δαを適切な値に選ぶことで
変動に伴なう電動機の高速運転における性能低下を最小限に抑制することが可能である。
以上により、負荷の状況が大幅に変化する場合でも逐次最適な3次調波位相補償値を探索して設定し、インバータの出力電圧を常時最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現できる。
次に、図8は本発明にかかる3次調波位相補償部19の第2の実施形態におけるフローチャートの第2実施例である。図7に示すフローチャートのステップと同じステップは同一符号で示してあり、その説明は重複するため省略し、以下異なる部分について説明する。
ステップS21では変化量Δαの前歴値Δα0と、電圧飽和度σの現在値σnowおよび前歴値σlastを用いて、式(44)で表される新たな変化量Δαを導出する。
Δα=Δα0×σnow/(σlast+σs) …(44)
ここで、σsはゼロ割を防止するための微小量である。
また、ステップS22ではステップS9において初期値αiniの設定後に、3次調波位相補償量αの最大値αmaxと最小値αiniを読み込み、後述のステップS25以降の処理を行う。
さらに、ステップS23ではステップS7、ステップS8にて逐次増減された3次調波位相補償量αが最大値αmaxおよび最小値αminの範囲内にあるか否かの判断を行う。3次調波位相補償量αが最大値αmaxおよび最小値αminの範囲内にある場合には(S23においてYES)、後述するステップS25以降の処理を行い、逆に範囲内にない場合には(S23においてNO)、ステップS24において3次調波位相補償量αを最大値αmaxもしくは最小値αminに設定する。
最後に、ステップS25では式(40)〜式(43)、式(45)のように値をそれぞれ記憶させて1回目の処理を終了し、このような処理が所定時間毎に繰り返される。
Δα0=Δα …(45)
以上により、3次調波位相補償量αを増減させる変化量Δαが、電圧飽和度σの現在値σnowと前歴値σlastとの比率に基づいて線形補償されるため、図7のフローチャートを用いた場合に比べて、高速に3次調波位相補償量αを増減させて電圧飽和度σを最適値σsに収束させることが可能である。
このように、本実施形態による電動機駆動装置3は、誘起電圧推定値と誘起電圧基準値との偏差εを用いて推定位置θ1を生成し、正弦波状の相電流を流すとともに、3次調波位相補償部19により電圧指令値(vu*、vv*、vw*)と3次調波v3fとの位相ずれを補償し、かつ電圧飽和度検出部20から検出された電圧飽和度σが最小となるように3次調波位相補償量αを逐次増減させることで、負荷の状況が大幅に変化してもインバータ5の出力電圧を常時最大とすることができ、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータ5の電圧利用率を向上させ、電動機4の高速運転を実現できる。
以上のように、本発明にかかる電動機駆動装置は、3次調波位相補償部により電圧指令値と3次調波との位相ずれを補償することでインバータの出力電圧を最大とすることがで
き、簡単な演算によりマイコンなどの演算手段のコストアップをせずにインバータの電圧利用率を向上させ、電動機の高速運転を実現できるため、空気調和機における圧縮機駆動用電動機などのようにエンコーダなどの位置センサを使用することができない場合に限らず、サーボドライブなどのように位置センサを具備することができる場合においても本発明は適用できる。
本発明の第1の実施形態における電動機駆動装置のシステム構成図 本発明の第2の実施形態における電動機駆動装置のシステム構成図 本発明にかかる3次調波位相補償部の第1の実施形態における動作説明図 本発明にかかる3次調波位相補償部の第2の実施形態における動作説明図 インバータの電圧利用率が最大となる場合の3次調波位相補償値の理論特性の一例を示す図 本発明にかかる3次調波位相補償部の補償の切り替え時における動作説明図 本発明にかかる3次調波位相補償部の第2の実施形態におけるフローチャート 本発明にかかる3次調波位相補償部の第2の実施形態におけるフローチャート 3次調波の位相を補償しない場合の電圧波形図 3次調波の位相を補償する場合の電圧波形図 インバータの出力電圧を向上させるための従来のインバータ制御装置の制御ブロック図 一般的な三角波比較方式のPWM正弦波駆動の動作説明図 従来の電動機駆動装置のシステム構成図
1 交流電源
2 整流回路
3 電動機駆動装置
4 電動機
5 インバータ
5a〜5f スイッチング素子
6a〜6f 還流ダイオード
7a、7b 電流検出器
8a、8b 分圧抵抗
9 電流検出部
10 直流電圧検出部
11 速度制御部
12 電流制御部
13 PWM信号生成部
14 誘起電圧推定部
15 回転子位置速度推定部
16 電圧指令補正部
17 回転出力検出部
18 3次調波演算部
19 3次調波位相補償部
20 電圧飽和度検出部
31 2相電流指令値演算部
32 2相電圧指令値演算部
33 2相3相変換部
34 3相電流検出部
35 3相2相変換部
111 3相2相変換回路
112 ベクトル変換回路
113 3倍調波発生器
114 ゲイン
115 乗算器
116a〜116c 加算器



Claims (13)

  1. 高圧側に配置された上アームスイッチング素子と低圧側に配置された下アームスイッチング素子からなるスイッチング素子対を複数有し、各スイッチング素子の動作により直流電圧を所望の周波数、電圧の交流電圧に変換し、複数相の電動機にその駆動電圧として供給するインバータと、前記電動機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電動機に対する電流指令値と前記電流検出手段により検出された電流検出値との電流誤差から前記電動機の電圧指令値を作成する電流制御手段と、前記インバータの出力電圧の電圧飽和の度合いを検出する電圧飽和度検出手段と、前記電圧飽和度検出手段から検出された電圧飽和度と前記電動機の回転出力に関する値とに基づいて、前記電圧指令値の3次調波の位相を補償する3次調波位相補償手段と、前記3次調波位相補償手段により補償された前記3次調波の位相と前記電圧指令値から前記3次調波を導出する3次調波演算手段と、前記電圧指令値に前記3次調波を加算することにより、前記電圧指令値を補正する電圧指令補正手段と、前記電圧指令値の補正値に基づいて、前記インバータの各スイッチング素子の動作を制御するPWM信号を生成するPWM信号生成手段とを備え、該3次調波位相補償手段は、前記電動機の回転出力に関する値に比例して前記3次調波の位相が大きくなるように3次調波位相補償値を設定した後、前記電圧飽和度が最小となるように前記3次調波位相補償値を逐次増減させることを特徴とする電動機駆動装置。
  2. 3次調波位相補償手段は、電圧飽和度が最小となるように前記電圧飽和度の現在値およびその時の3次調波位相補償値と、前記電圧飽和度の前歴値およびその時の3次調波位相補償値とをそれぞれ比較し、比較結果に基づいて、3次調波位相補償値を所定の変化量だけ増減させて新たな3次調波位相補償値を設定することを特徴とする、請求項に記載の電動機駆動装置。
  3. 3次調波位相補償手段は、電圧飽和度の現在値と前歴値との差分により、前記変化量を補償することを特徴とする、請求項に記載の電動機駆動装置。
  4. 3次調波位相補償値は、少なくとも予め設定された上限値もしくは下限値を有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  5. 電動機の回転出力に関する値が、予め設定された基準値よりも大きい場合にのみ3次調波の位相を補償することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  6. インバータの制御周期と同期して3次調波の位相を補償することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  7. 電動機の回転出力に関する値が予め設定された基準値以下の場合にのみインバータの制御周期のn周期毎(n≧2)に前記3次調波の位相を補償することを特徴とする、請求項に記載の電動機駆動装置。
  8. 電動機の回転速度の現在値と前歴値との差分がある所定値以下の場合にのみ3次調波の位相を補償し、前記差分がある所定値より大の場合においては予め電動機の回転速度に応じて設定された3次調波位相補償量を設定することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  9. 3次調波の位相の補償のありなしの切り替え時に値が連続となるように補償の切り替えを行なうことを特徴とする、請求項5、7またはのいずれかに記載の電動機駆動装置。
  10. 外部から与えられる電動機の目標速度と前記電動機の回転速度との速度誤差から電流指令値を作成する速度制御手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  11. 電動機の回転出力に関する値は、電流指令値または電流検出値のいずれかの電流値であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  12. 電動機の回転出力に関する値は、目標速度または回転速度のいずれかの速度値であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の電動機駆動装置。
  13. 電動機の回転出力に関する値は、電流指令値または前記電流検出値のいずれかの電流値と、目標速度または回転速度のいずれかの速度値との積により得られる等価電動機出力であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の電動機駆動装置。
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