JP4580286B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式による画像形成装置において、静電潜像の現像に用いられるトナーに関する。
従来、電子写真方式や静電記録方式による画像形成装置に用いられるトナーの結着樹脂(バインダ樹脂)には、ポリエステル樹脂が広く用いられている。
しかし、ポリエステル樹脂は、低温での定着性に優れているものの、高温でのオフセット現象(ホットオフセット)を発生させ易いという不具合がある。
一方、特許文献1には、低温定着性に優れ、定着装置の省エネルギー化とクイックプリントとの両立を達成することができるトナーとして、テトラヒドロフラン(THF)不溶分の含有割合が10〜60質量%であり、100℃における溶融粘度(V100)が5×104〜1×107Pa・sであり、かつ、100℃から140℃での溶融粘度の変化率V100/V140が103以下であるポリエステル樹脂を結着樹脂として用いたトナーが記載されている。
特開2002−91077号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトナーを用いた場合であっても、依然として、ホットオフセットが発生し易いという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、低温定着性を維持させつつ、ホットオフセットの発生を抑制させることのできるトナーを提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために、結着樹脂としてのポリエステル系樹脂のTHF不溶分や、定着温度近傍でのトナーの溶融粘度について、鋭意検討したところ、ポリエステル系樹脂のTHF不溶分が10重量%を上回るときは、ホットオフセットの発生を抑制することが困難であるとの知見を見出し、さらに、結着樹脂としてウレタン変性ポリエステル樹脂を用いるとともに、ウレタン変性ポリエステル樹脂についてのTHF不溶分の範囲と、結着樹脂としてウレタン変性ポリエステル樹脂が用いられたトナーについての、特定温度での溶融粘度の範囲および特定の3つの温度での溶融粘度の比と、を調整することによって、上記の課題を解決できるとの知見を見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のトナーは、結着樹脂と着色剤とを含有するトナーであって、前記結着樹脂が、テトラヒドロフラン不溶分が10重量%以下のウレタン変性ポリエステル樹脂を含み、前記トナーの95±0.2℃での溶融粘度η95が、1.0×104〜1.0×106Pa・sであり、前記トナーの92±0.2℃での溶融粘度η92および前記トナーの100±0.2℃での溶融粘度η100の比Aと、前記トナーの100±0.2℃での溶融粘度η100および前記トナーの110±0.2℃での溶融粘度η110の比Bとが、下記式(1)を満たすことを特徴とする、トナーを提供するものである。
0.45<B/A<0.93 …(1)
(式(1)中、Aは、η92/η100を示し、Bは、η100/η110を示す。)
本発明のトナーは、結着樹脂としてポリエステル樹脂が用いられている従来のトナーと同様に、低温での定着性が良好である。しかも、本発明のトナーは、高温での定着性も良好であることから、低温でのオフセット(コールドオフセット)だけでなく、ホットオフセットの発生も抑制される。すなわち、本発明のトナーは、被転写体への定着性や、熱ローラなどの接触加熱定着手段に対する剥離性(以下、これらをまとめて「定着剥離性」ということがある。)が良好であることから、本発明のトナーを用いることにより、オフセットなどの定着不良の発生が抑制され、形成画像の画像品質を向上させることができる。
本発明のトナーは、結着樹脂と着色剤とを含有しており、上記結着樹脂は、テトラヒドロフラン不溶分が10重量%以下のウレタン変性ポリエステル樹脂を含んでいる。
また、本発明のトナーは、95℃(±0.2℃)での溶融粘度η95が、1.0×104〜1.0×106Pa・sであり、かつ、92℃(±0.2℃)での溶融粘度η92および100℃(±0.2℃)での溶融粘度η100の比A(η92/η100)と、100℃(±0.2℃)での溶融粘度η100および110℃(±0.2℃)での溶融粘度η110の比B(η100/η110)とが、下記式(1)を満たしている。
0.45<B/A<0.93 …(1)
上記ウレタン変性ポリエステル樹脂は、分子中にウレタン結合(−NHCOO−)を有しているポリエステル樹脂であって、例えば、ポリエステル樹脂(好ましくは、2種以上のポリエステル樹脂)と、ジイソシアネート系化合物とを溶融混練して、ポリエステル樹脂中の遊離のOH基をウレタン結合によって結合させることにより、得ることができる。
ウレタン変性ポリエステル樹脂の製造に用いられるポリエステル樹脂としては、特に限定されず、多価アルコールと多価カルボン酸とを反応させて得られる、種々のポリエステル樹脂が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール(1,2−エタンジオール)、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、テトラメチレングリコール(1,4−ブタンジオール)、1,2−ブチレングリコール(1,2−ブタンジオール)、1,3−ブチレングリコール(1,3−ブタンジオール)、ペンタメチレングリコール(1,5−ペンタンジオール)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類(ジオール);ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノール系化合物;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン(1,2,3−プロパントリオール)などのトリオール類が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのジカルボン酸;トリメリト酸、トリメシン酸などのトリカルボン酸などが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂の製造に際しては、上記多価アルコールおよび多価カルボン酸とともに、重合度の調整などを目的として、少量のモノカルボン酸を配合してもよい。モノカルボン酸成分としては、例えば、安息香酸、無水トリメリト酸などが挙げられる。
ジイソシアネート系化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(トルエンジイソシアネート;2,4−,2,6−など)、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−など)、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシアネート、o,m,p−フェニレンジイソシアネート、3、3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどが挙げられる。
2種以上のポリエステル樹脂を、ジイソシアネート系化合物と溶融混練して、結合させることにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂を作製する場合において、上記2種以上のポリエステル樹脂の配合割合は、ウレタン変性ポリエステル樹脂に求められる特性に応じて、適宜設定すればよい。
ポリエステル樹脂の総量に対するジイソシアネート系化合物の配合割合は、特に限定されないが、ポリエステル樹脂の総量100重量部に対する、ジイソシアネート系化合物の配合量は、好ましくは、1〜10重量部であり、より好ましくは、2〜8重量部であり、さらに好ましくは、3〜6重量部である。
上記ウレタン変性ポリエステル樹脂のTHF不溶分は、トナーの重量に対して、THFの不溶分が占める割合をいい、上記のとおり、10重量%以下に設定される。トナーの結着樹脂として用いられるウレタン変性ポリエステル樹脂のTHF不溶分が、10重量%を上回るときは、そのトナーを用いて画像形成処理をした場合に、ホットオフセットの発生を抑制することができない。ウレタン変性ポリエステル樹脂のTHF不溶分は、上記範囲の中でも、好ましくは、10重量%未満であり、より好ましくは、9重量%以下であり、さらに好ましくは、5重量%以下である。
上記着色剤としては、特に限定されず、例えば、ブラックトナーやカラートナーの製造に用いられている種々の着色剤が挙げられる。具体的には、例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、カーミン6B、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ソルベントイエロー162、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等が挙げられる。
上記着色剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは、1〜10重量部であり、より好ましくは、2〜6重量部である。
上記トナーは、上記結着樹脂および上記着色剤以外に、例えば、電荷制御剤(または電荷制御樹脂)、離型剤、磁性粉などの種々の添加剤を配合することができる。
電荷制御剤としては、特に限定されず、負電荷制御剤や正電荷制御剤のいずれであってもよい。
負電荷制御剤としては、例えば、ホウ素錯体化合物(例えば、ホウ素ベンジル酸錯体など。)、含金属サリチル酸系化合物、含金属モノアゾ系化合物、含金属アセチルアセトン系化合物、芳香族ヒドロキシカルボン酸またはその金属塩、芳香族モノカルボン酸またはその金属塩、芳香族ポリカルボン酸またはその金属塩、フェノール化合物(例えば、ビスフェノールなど。)、尿素化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、第4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−スルホン酸共重合体、無金属コルボン酸系化合物などが挙げられる。なかでも、帯電性、色味などの観点から、好ましくは、ホウ素錯体化合物、含金属サリチル酸系化合物、カリックスアレーンなどが挙げられる。
また、正電荷制御剤としては、例えば、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの第4級アンモニウム塩、ニグロシン顔料、脂肪酸金属塩、グアニジン系化合物、イミダゾール系化合物、ホスホニウム塩などのオニウム塩またはこれらを含むレーキ顔料、トリフェニルメタン染料またはこれらを含むレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩、ジブチルスズオキシド、ジオクチルスズオキシド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズボレート類などが挙げられる。なお、上記レーキ顔料を形成するレーキ化剤としては、例えば、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化合物、フェロシアン化合物などが挙げられる。
電荷制御樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アンモニウム塩などのイオン性官能基を有するイオン性単量体(例えば、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩など)と、このようなイオン性単量体との共重合が可能な単量体(例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体など)とを共重合させたものなどが挙げられる。
電荷制御剤または電荷制御樹脂の含有量は、特に限定されないが、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは、0.1〜10重量部であり、より好ましくは、1.0〜5.0重量部である。
離型剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、サゾールワックス、モンタン系エステルワックス、モンタワックス、フィッシャトロプシュワックスなどの、種々のワックスが挙げられる。離型剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは、0.5〜5重量部であり、より好ましくは、0.7〜2.5重量部である。
磁性粉としては、特に限定されないが、例えば、フェライト粒子、マグネタイト粒子、鉄粉などが挙げられる。
上記トナーは、上記の結着樹脂および着色剤を含む混合物を溶融混練し、粉砕することによって、または、必要に応じて、上記粉砕により得られたトナー粒子と、外添剤とを混合し、攪拌することによって、製造できる。
外添剤としては、特に限定されず、トナーの流動性を調整するなどの目的で用いられている、種々の外添剤が挙げられる。具体的には、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどの微粒子が挙げられる。
結着樹脂および着色剤と、必要に応じて、電荷制御剤(または電荷制御樹脂)、離型剤などの添加剤とを配合して得られる配合物は、混合機(例えば、ヘンシェルミキサなど。)によって混合、攪拌すればよい。また、こうして得られた混合物は、混練機(例えば、2軸押出機など)によって溶融、混練すればよい。溶融混練物の粉砕は、例えば、粗粉砕と、微粉砕との2段階以上の工程に分けてすることができる。粗粉砕には、例えば、ボールミル、振動ミル、ジェットミル、ピンミルなどの、種々の粉砕装置、破砕装置を用いることができる。また、微粉砕には、例えば、衝突式気流粉砕装置などを用いることができる。
上記トナーの溶融粘度は、例えば、フローテスタなどの流動特性測定装置(具体的には、例えば、(株)島津製作所製のフローテスタ「CFTシリーズなど」)を用いて測定することができる。
トナーの95℃(±0.2℃)での溶融粘度η95は、上述のとおり、1.0×104〜1.0×106Pa・sであることを特徴としている。トナーのη95が1.0×104Pa・sを下回ると、ホットオフセットの発生が顕著になるおそれがあり、逆に、トナーのη95が1.0×106Pa・s、低温でのオフセット現象(コールドオフセット)の発生が顕著になるおそれがある。
トナーのη95は、好ましくは、2.0×104〜8.0×105Pa・sであり、より好ましくは、5.0×104〜5.0×105Pa・sである。
トナーの溶融粘度ηを調整するためには、これに限定されないが、例えば、ウレタン変性ポリエステル樹脂を作製する際に、ジイソシアネート成分の配合量を調節したり、ポリエステル樹脂の作製原料における多価アルコールまたは多価カルボン酸の価数や分子量を調節したりするといった方法が挙げられる。
上記トナーは、上述のとおり、92℃(±0.2℃)での溶融粘度η92および100℃(±0.2℃)での溶融粘度η100の比A(すなわち、「η92/η100」)と、η100および110℃(±0.2℃)での溶融粘度η110の比B(すなわち、「η100/η110」)との比B/Aが、上記式(1)に示す範囲に設定される。
なお、本発明において、溶融粘度の測定温度には、±0.2℃の誤差が含まれているものとし、また、以下の説明において、溶融粘度の測定温度に関する上記の誤差については、特に示さない場合がある。
また、上記溶融粘度の測定温度のうち、92℃は、トナーを加温した時の溶融開始温度を想定して選択されたものであり、110℃は、トナーを加温した時の溶融終了温度を想定して選択されたものであり、100℃は、トナーを加温した時にその粘度特性が変化する温度を想定して選択されたものである。
上記比A(η92/η100)および上記比B(η100/η110)は、その値が正であり、かつ、その値の絶対値が大きいほど、η92とη100との間、またはη100とη110との間の差(Δη)が大きいこと、すなわち、92℃から100℃にかけて、または100℃から110℃にかけての、溶融粘度ηの平均変化率が大きいことを示している。逆に、上記比Aおよび比Bは、その値が正であり、かつ、その値の絶対値が小さいほど、η92とη100との差(Δη)が小さいこと、すなわち、92℃から100℃にかけて、または100℃から110℃にかけての、溶融粘度ηの平均変化率が小さいことを示している。なお、上記比Aは、ホットオフセットの発生の程度に影響を及ぼす指標であり、また、上記比Bは、コールドオフセットの発生の程度に影響を及ぼす指標である。
上記比B/A(すなわち、(η100/η110)/(η92/η100))は、その値が1であるとき(すなわち、η100/η110=η92/η100であるとき)に、92℃から100℃にかけての溶融粘度ηの平均変化率と、100℃から110℃にかけての溶融粘度ηの平均変化率が等しいことを示しており、また、上記比B/Aの値が正であり、かつ、その値の絶対値が小さいほど、92℃から100℃にかけての溶融粘度ηの平均変化率に比べて、100℃から110℃にかけての溶融粘度ηの平均変化率が小さいことを示している。
上記トナーは、上述のとおり、上記比B/Aが0.45より大きく、かつ、0.93より小さいことを特徴としており、比B/Aを上記範囲に設定することにより、ホットオフセットおよびコールドオフセットの発生を抑制しつつ、定着剥離性の向上を図ることができる。比B/Aが0.45以下であるときは、コールドオフセットの発生が顕著になるおそれがあり、逆に、比B/Aが0.93以上であるときは、定着剥離性の低下が顕著に現れるおそれがある。
上記比B/Aは、上記範囲の中でも特に、0.60より大きく、0.92より小さいことが好ましい。
なお、上記溶融粘度η92は、溶融粘度η100との比A(η92/η100)や比B/Aの値に応じて設定されるものであることから、η92単独の範囲は特に限定されないが、好ましくは、1.0×104〜1.5×106Pa・sである。上記溶融粘度η100は、上記比A、溶融粘度η110との比B(η100/η110)および比B/Aの値に応じて設定されるものであることから、η100単独の範囲は特に限定されないが、好ましくは、4.0×103〜3.5×105Pa・sである。上記溶融粘度η110は、上記比Bや比B/Aの値に応じて設定されるものであることから、η110単独の範囲は特に限定されないが、好ましくは、1.5×103〜1.5×105Pa・sである。
また、上記比Aの値は、比Bとの関係により設定されるものであることから、比A単独の範囲は特に限定されないが、好ましくは、3.0〜4.8である。上記比Bの値は、比Aとの関係により設定されるものであることから、比B単独の範囲は特に限定されないが、好ましくは、1.8〜4.0である。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
<ポリエステル樹脂の作製>
作製例1
ジエチレングリコール(DEG)およびネオペンチルグリコール(NPG)を、順に、57:43の割合(モル比)で配合して、こうして得られた配合物に、テレフタル酸(TPA)を配合した。TPAの配合割合は、DEGおよびNPGの総量を100としたときに、モル比で98となるように調整した。次いで、DEG、NPGおよびTPAの配合物100重量部に対して、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネートを0.2重量部配合した後、得られた配合物を、窒素雰囲気下、250℃で重縮合させることにより、ポリエステル樹脂P−1を得た。
作製例2
DEG、NPGおよびトリメチロールプロパン(TMP)を、順に、55:43:2の割合(モル比)で配合して、こうして得られた配合物に、TPAを配合した。TPAの配合割合は、DEG、NPGおよびTMPの総量を100としたときに、モル比で98となるように調整した。次いで、DEG、NPG、TMPおよびTPAの配合物100重量部に対して、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネートを0.2重量部配合した後、得られた配合物を、窒素雰囲気下、250℃で重縮合させることにより、ポリエステル樹脂P−2を得た。
作製例3
DEG、NPGおよびTMPの配合割合を、順に、54:43:3の割合(モル比)としたこと以外は、作製例2と同様にして、ポリエステル樹脂P−3を得た。
作製例4
DEG、NPGおよびTMPの配合割合を、順に、49:43:8の割合(モル比)としたこと以外は、作製例2と同様にして、ポリエステル樹脂P−4を得た。
作製例5
DEG、NPGおよびTMPの配合割合を、順に、47:43:10の割合(モル比)としたこと以外は、作製例2と同様にして、ポリエステル樹脂P−5を得た。
作製例6
DEG、NPGおよびTMPの配合割合を、順に、45:43:12の割合(モル比)としたこと以外は、作製例2と同様にして、ポリエステル樹脂P−6を得た。
作製例7
DEG、NPGおよびTMPの配合割合を、順に、44:43:13の割合(モル比)としたこと以外は、作製例2と同様にして、ポリエステル樹脂P−7を得た。
作製例8
DEG、NPGおよびTMPの配合割合を、順に、42:43:15の割合(モル比)としたこと以外は、作製例2と同様にして、ポリエステル樹脂P−8を得た。
作製例9
DEG、TPAおよび安息香酸(BA)を、順に、100:98:9の割合(モル比)で配合し、得られた配合物100重量部に対して、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネートを0.2重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、窒素雰囲気下、250℃で重縮合させることにより、ポリエステル樹脂P−9を得た。
上記作製例1〜9で得られたポリエステル樹脂P−1〜P−9について、DEG、NPGおよびTMPの配合割合(モル比、「DEG:NPG:TMP」)と、DEG、NPGおよびTMPの総量を100としたときのTPAおよびBAの配合割合(モル比)とを、表1に示す。
Figure 0004580286
作製例10
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(PO−BPA)と、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(EO−BPA)と、TPAと、トリメリト酸無水物(TMA)とを、順に、40:10:40:10の割合(モル比)で配合し、こうして得られた配合物100重量部に対して、酸化ビストリブチルスズ(TBTO;C2454OSn2)を4重量部配合した後、得られた配合物を、窒素雰囲気下、230℃で重縮合させることにより、ポリエステル樹脂P−10を得た。
作製例11
PO−BPA、EO−BPA、TPAおよびTMAを、順に、35:10:40:15の割合(モル比)で配合し、こうして得られた配合物100重量部に対して、TBTOを4重量部配合した後、得られた配合物を、窒素雰囲気下、230℃で重縮合させることにより、ポリエステル樹脂P−11を得た。
上記作製例10および11で得られたポリエステル樹脂P−10およびP−11について、PO−BPA、EO−BPA、TPAおよびTMAの配合割合(モル比、「PO−BPA:EO−BPA:TPA:TMA」)を、表2に示す。
Figure 0004580286
<ウレタン変性ポリエステル樹脂の作製>
作製例12
作製例1で得られたポリエステル樹脂P−1と、作製例9で得られたポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、トリレンジイソシアネート(TDI)を1.0重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(品番「PCM30」、(株)池貝製、スクリュー径30mm)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−1を得た。
作製例13
作製例2で得られたポリエステル樹脂P−2と、作製例9で得られたポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、TDIを2.2重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(前出の「PCM30」)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2を得た。
作製例14
ポリエステル樹脂P−2に代えて、作製例4で得られたポリエステル樹脂P−4を用いたこと以外は、作製例13と同様にして、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−3を得た。
作製例15
ポリエステル樹脂P−2に代えて、作製例8で得られたポリエステル樹脂P−8を用いたこと以外は、作製例13と同様にして、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−4を得た。
作製例16
ポリエステル樹脂P−1とポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、TDIを3.3重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(前出の「PCM30」)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−5を得た。
作製例17
ポリエステル樹脂P−1に代えて、作製例3で得られたポリエステル樹脂P−3を用いたこと以外は、作製例16と同様にして、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−6を得た。
作製例18
ポリエステル樹脂P−1に代えて、作製例7で得られたポリエステル樹脂P−7を用いたこと以外は、作製例16と同様にして、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−7を得た。
作製例19
ポリエステル樹脂P−4とポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、TDIを4.4重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(前出の「PCM30」)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−8を得た。
作製例20
作製例6で得られたポリエステル樹脂P−6と、作製例9で得られたポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、TDIを6.0重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(前出の「PCM30」)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−9を得た。
作製例21
作製例5で得られたポリエステル樹脂P−5と、作製例9で得られたポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、TDIを8.0重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(前出の「PCM30」)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−10を得た。
作製例22
ポリエステル樹脂P−4とポリエステル樹脂P−9とを、20:80の割合(重量比)で配合し、さらに、得られた配合物100重量部に対して、TDIを10.0重量部配合した。次いで、こうして得られた配合物を、2軸押出機(前出の「PCM30」)に投入して、180℃、回転数270回/分で溶融混練することにより、ウレタン変性ポリエステル樹脂U−11を得た。
上記作製例12〜22で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−1〜U−11について、使用した2種類のポリエステル樹脂の種類およびその配合割合(重量比)と、2種類のポリエステル樹脂の配合物100重量部に対するTDIの配合量(重量部)とを、表3に示す。
Figure 0004580286
<トナーの作製>
実施例1
作製例13で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−2を100重量部と、カーボンブラック(品番「MA100」、三菱化学(株)製)5重量部と、電荷制御剤(品番「FCA201PS」、藤倉化成(株)製)5重量部と、ワックス(商品名「ユーメックス110TS」、三洋化成(株)製)4重量部とを配合して、ヘンシェルミキサで混合、攪拌した後、2軸押出機で溶融混練した。次いで、得られた溶融混練物を粗粉砕して、さらに、衝突式気流粉砕機にて微粉砕することにより、平均粒子径が9μmのトナー粒子を得た。
さらに、上記トナー粒子100重量部と、シリカ微粒子(一次粒子径12nm、品番「RA200HS」、日本アエロジル(株)製)0.5重量部とを配合して、ヘンシェルミキサで混合、攪拌することにより、トナーを得た。
実施例2
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例14で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−3を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例3
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例17で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−6を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例4
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例18で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−7を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例5
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例19で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−8を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例1
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例12で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−1を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例2
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例15で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−4を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例3
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例16で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−5を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例4
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例20で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−9を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例5
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例21で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−10を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例6
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例22で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂U−11を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例7
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例10で得られたポリエステル樹脂P−10を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例8
ウレタン変性ポリエステル樹脂U−2に代えて、作製例11で得られたポリエステル樹脂P−11を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
<トナーの物性測定>
(1)THF不溶分の含有割合の測定
上記実施例1〜5および比較例1〜8で得られたトナーを、それぞれ1.0g(W1)秤量し、THF200mL中に加えて、12時間攪拌することにより、トナーを溶解させた。次いで、THF中で溶け残った残渣(不溶分)を、100℃で2時間真空乾燥させてから、その重量(W2)を秤量して、下記式により、THF不溶分を算出した。
THF不溶分(重量%)=W2/W1×100
(2)溶融粘度ηの測定
上記実施例1〜5および比較例1〜8で得られたトナーについて、その溶融粘度η(Pa・s)を、フローテスタ(品番「CFA−500型A」、(株)島津製作所製)を用いて測定した。測定は、1mm×1mmのダイを使用し、測定条件は、負荷30kg、昇温速度4℃/分およびサンプル量2.0gとした。
また、溶融粘度ηの測定は、いずれのトナーにおいても、92℃、95℃、100℃および110℃の4点で測定した。測定温度の許容範囲は、±0.2℃とした。
<トナーの性能評価>
(1)コールドオフセットおよびホットオフセット
上記実施例1〜5および比較例1〜8で得られたトナーについて、それぞれ、静電式複写機(品番「FS−8008」、京セラミタ(株)製)を用いて、画像出力試験を行った。画像出力は、定着温度(定着ローラの表面温度)を140℃と、200℃との2通りにわけて、それぞれ、普通紙上へのベタ画像(4辺のマージン各4mm以外の部分が全てベタ画像であるもの。)の形成処理を計5回実施して、定着温度が140℃であるときのオフセット現象(コールドオフセット)の有無と、定着温度が200℃であるときのオフセット現象(ホットオフセット)の有無とを、それぞれ確認した。
オフセット現象の評価は、定着ローラの表面において、トナーの付着が全く観察されなかった場合をA、トナーの付着がわずかに観察されたものの、実用上問題のない程度であった場合をB、トナーの付着が顕著に観察された場合をCとして、評価した。
(2)定着剥離性
上記実施例1〜5および比較例1〜8で得られたトナーについて、それぞれ、静電式複写機(前出の「FS−8008」)を用い、定着温度(定着ローラの表面温度)を170℃として、普通紙上へのベタ画像(4辺のマージン各4mm以外の部分が全てベタ画像であるもの。)の形成処理を計75回実施した。次いで、計75回の画像出力後において、定着ローラの表面に被転写体(普通紙)が巻き付いた程度を観察し、下記の基準にて、定着剥離性を評価した。
A:ベタ画像単位面積あたりのトナー量が、1.8mg/cm2であっても、巻き付き現象が観察されなかった。
B:ベタ画像単位面積あたりのトナー量が、1.5mg/cm2以上であるときに、巻き付き現象が観察された。
C:ベタ画像単位面積あたりのトナー量が、1.5mg/cm2未満であっても、巻き付き現象が観察された。
トナーの物性の測定値と、性能評価の結果とを、表4に示す。
Figure 0004580286
表4中、「THF不溶分」の単位は“重量%”である。「溶融粘度」(η92、η95、η100およびη110)の単位は、いずれも“×105Pa・s”である。「溶融粘度の比」(A、BおよびB/A)は、いずれも無次元数であって、比Aは“η92/η100”を、比Bは“η100/η110”を、それぞれ示している。「オフセット」の欄の「低温」は“コールドオフセット”を、「高温」は“ホットオフセット”を、それぞれ示している。
表4より明らかなように、トナーの結着樹脂として、95℃(±0.2℃)での溶融粘度η95が、1.0×104〜1.0×106Pa・sであるウレタン変性ポリエステル樹脂が用いられ、かつ、トナーの溶融粘度について、比η92/η100(=A)と、比η100/η110(=B)との比B/Aが、0.45より大きく、0.93より小さい範囲に設定されている実施例1〜5のトナーによれば、コールドオフセットおよびホットオフセットの双方を抑制することができ、かつ、定着剥離性を良好なものとすることができた。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。

Claims (1)

  1. 結着樹脂と着色剤とを含有するトナーであって、
    前記結着樹脂が、テトラヒドロフラン不溶分が10重量%以下のウレタン変性ポリエステル樹脂を含み、
    前記トナーの95±0.2℃での溶融粘度η95が、1.0×104〜1.0×106Pa・sであり、
    前記トナーの92±0.2℃での溶融粘度η92および前記トナーの100±0.2℃での溶融粘度η100の比Aと、前記トナーの100±0.2℃での溶融粘度η100および前記トナーの110±0.2℃での溶融粘度η110の比Bとが、下記式(1)を満たすことを特徴とする、トナー。
    0.45<B/A<0.93 …(1)
    (式(1)中、Aは、η92/η100を示し、Bは、η100/η110を示す。)

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