しかしながら、上述した記録要件を満たす記録方法においては、L1層の記録領域に情報を記録するために、例えば、L0層を、例えば記録済みの状態にさせる等の各種処理によって実効的な記録動作を中断させなくてはならない。従って、記録制御処理が複雑になってしまい、記録制御処理の負荷を高めてしまうという技術的な問題点を有している。
或いは、上述した記録要件を満たす記録方法においては、情報を記録予定のL1層の記録領域に対向されるL0層の記録領域の状態が、例えば記録済みであるか否かを、例えばSBM等の管理情報に基づいて判断しつつ、L1層の記録領域に情報を記録するためのレーザ光の最適な記録パワーを動的に変化させなければならないため、記録制御処理が複雑になってしまい、記録制御処理への負荷を高めてしまうという技術的な問題点を有している。
更に、或いは、上述した記録要件を満たす記録方法においては、概して先ずL0層に情報を記録し、L0層の全体に情報が記録された後に続けて、L1層へ情報を記録する。従って、L0層の全体には情報が記録されていながら、一方でL1層にはその一部にしか情報が記録されていない状態が生ずる可能性がある。このような状態で、例えば既存のDVD−ROMプレーヤ等において、当該光ディスクの再生を可能とするためのファイナライズ処理を行なうと、情報が記録されていないL1層においてダミーデータを記録する必要がある。このため、実際に記録された情報のサイズと比較してファイナライズ処理に要する時間が多いという技術的な問題点を有している。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば複数の記録層を有する情報記録媒体に対しても、より効率的に情報の記録を行うことが可能であると共に、記録時間を短縮させることが可能である、情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、並びに、コンピュータをこのような情報記録装置、及び情報再生装置として機能させるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
(情報記録媒体)
以下、本発明の情報記録媒体について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の情報記録媒体は、(i)物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能であると共に(ii)ファイナライズのための緩衝状態(データが埋め込まれた状態)に近づけることが可能である所定データを含む記録情報の一部を記録可能である第1記録層(L0層)と、前記第1記録層を透過したレーザ光によって前記記録情報の他部を記録可能である第2記録層(L1層)とを少なくとも備え、前記第1記録層、及び、前記第2記録層のうち少なくとも一方は、(iii)前記所定データを記録可能な所定データ記録エリア(ダミーデータエリア)が存在するか否かを示す識別情報、(iv)前記所定データ記録エリアの位置に関する位置情報、及び(v)前記所定データ記録エリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一つを含む管理情報(DummyRecording情報)を記録可能な管理エリア(RMA)を備える。
本発明の情報記録媒体によれば、第1記録層に形成された、例えばLPP(Land Pre Pit)等のアドレス情報やクロック情報を読み出し可能な、例えば第1トラックに沿って、記録情報の一部が記録される。と同時に又は相前後して、第2記録層に形成された、例えばLPP等のアドレス情報やクロック情報を読み出し可能な、例えば第2トラックに沿って、記録情報の他部が記録される。詳細には、第1トラックは、情報記録媒体に備えられた、例えばディスク状の基板の内周側及び外周側のうち一方側から他方側へと向かい、これとは逆に、第2トラックは、他方側から一方側へと向かうように構成してもよい。即ち、当該2層型或いは多層型の情報記録媒体では、記録のためのトラックが2つの記録層の間で逆方向を向いている「オポジット方式」による連続記録が可能とされる。従って、第1記録層の終了端に続いて第2記録層の開始端へと、記録を連続的に行うようにすれば、記録情報の記録処理或いは再生処理の対象としての記録層を切り換える際に、基板面内におけるレーザ光の照射位置を半径方向に殆ど又は全く変えないで済むので、迅速な層間ジャンプ(即ち、層間切替動作)が可能となる。これは、例えば映画などの連続した記録情報を記録する際に、記録層の切り換えのために特別なバッファ機能を必要とすることなく、途切れのない再生を行うことが容易となるという意味で、実践上大変便利である。
或いは、また、第1トラックは、前述した内周側及び外周側のうち一方側から他方側へと向かい、第2トラックも、第1トラックと同様に、一方側から他方側へと向かうように構成してもよい。即ち、当該二層型或いは多層型の情報記録媒体では、トラックが二つの記録層の間で同一方向を向いている「パラレル方式」による連続記録が可能とされる。このパラレル方式では、第1記録層における記録又は再生が終了されると、第2記録層における記録又は再生が開始される時に、例えば、光ディスクの最外周にある光ピックアップが再度、最内周へ向かって移動する必要があるため、前述したオポジット方式と比較して、第1記録層から第2記録層への切り換え時間がその分だけ掛かってしまう。
特に、本発明では、例えばL0層等の第1記録層において、物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能な所定データを含む記録情報の一部が、記録可能である。ここに本願発明に係る「近づける」とは、実質的に等価であることを意味するようにしてもよい。或いは、「近づける」とは、例えば定量的、又は定性的な各種のパラメータに基づいて、所定の範囲内に収まる程度に、両者の定量的又は定性的な差が小さいことを意味するようにしてもよい。
他方、例えばL1層等の第2記録層において、第1記録層を透過したレーザ光によって記録情報の他部を記録可能である。加えて、第1記録層、及び第2記録層のうち少なくとも一方に備えられた、例えばレコーディングマネージメントエリア(Recording Management Area)等の管理エリアにおいて、例えばDR情報(Dummy Recording Information)等の管理情報を記録可能である。この管理情報は(i)所定データを記録可能な所定データ記録エリア(例えばダミーデータエリア)の位置に関する位置情報、及び、(ii)所定データ記録エリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一方を含む。
従って、次に示される2つの効果を享受することが可能である。
第1の効果として、後述される、例えばDVDレコーダー等の情報記録装置によって、管理情報に基づいて、物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能である所定データの記録位置を識別することが可能である。よって、情報記録装置による記録動作において、第1記録層の一の記録領域に対向される第2記録層の他の記録領域に、良好な品質を確保しつつ、記録情報の他部を迅速且つ的確に記録することが可能となる。言い換えると、記録情報の他部を第2記録層の他の記録領域に記録する際に、上述した記録要件を満たすために、第1記録層の一の記録領域に例えば所定データや記録情報を記録させるための記録処理等の各種処理によって実効的な記録動作を中断させることは殆ど又は完全にない。更に、例えば一定の最適な記録パワーによる記録制御処理等の簡便な記録処理によって、ランダムライト(Random Write)を、上述した記録要件を満たしつつ実現することも可能である。ここに、本願発明に係るランダムライトとは、ユーザが任意の位置に任意のタイミングで任意のデータを第1記録層に加えて、第2記録層に記録することである。
以上の結果、後述される情報記録装置によって、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
更に、第2の効果として、後述される情報記録装置によって、管理情報に基づいて、ファイナライズのための緩衝状態に近づけることが可能である所定データの記録位置を識別することが可能である。よって、情報記録装置によるファイナライズ処理の際に、所定データが記録される記録領域においては、例えばファイナライズのための緩衝状態にさせることを専ら目的とするパディングデータを記録する必要は殆ど又は完全にない。従って、当該情報記録媒体のファイナライズ処理の際に、例えばパディングデータを記録する必要のある記録領域の大きさを減少させる、或いは、パディングデータを記録する必要のある記録領域を殆ど又は完全に無くすことが可能となる。
以上の結果、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となり、ユーザは、ファイナライズ処理において、より大きな快適性を体感することが可能となる。
本発明の情報記録媒体の一の態様では、前記所定データ記録エリアの属性は、リードアウトエリア、ミドルエリア、及び、データエリアのうちいずれか一のエリアと同じ属性である。
この態様によれば、後述される情報記録装置によって、各種の属性を保持する所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。加えて、各種の属性を保持する所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記所定データ記録エリアの属性は、データエリアと同じ属性であり、前記所定データ記録エリアに、ゼロ、又は所定の値(Null等)を記録可能である。
この態様によれば、データエリアの属性を保持し、ゼロ又は所定の値が記録される所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記管理情報は、前記位置情報として、(i)前記所定データ記録エリアの開始位置を示す開始アドレス、及び並びに、(ii−1)前記所定データ記録エリアの終了位置を示す終了アドレス、又は(ii−2)前記所定データの記録容量に関する情報を含む。
この態様によれば、高精度に所定データ記録エリアの位置を特定することが可能である。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記管理情報は、前記所定データ記録エリアの単位で、前記識別情報、前記位置情報、及び前記属性情報のうちの少なくとも一つを含む。
この態様によれば、後述される情報記録装置による、各種の判別処理をより迅速且つ的確に行わせることが可能となる。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記所定データは、前記第1記録層、及び前記第2記録層のうち少なくとも一方において予め記録されている。
この態様によれば、例えば光ディスクの製造時等において、レーザ光によって所定データが予め記録されることで、情報記録装置による所定データの記録動作に対する負荷を軽減することが可能である。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記所定データは、前記第1記録層、及び前記第2記録層のうち少なくとも一方における、データエリアの一部、又は、全部に記録可能である。
この態様によれば、後述される情報記録装置によって、所定データが記録されたデータエリアの一部又は全部に対して、上述した記録要件を満たした、記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記所定データは、前記第1記録層において記録可能である。
この態様によれば、後述される情報記録装置によって、所定データが記録される第1記録層に対して、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記所定データは、前記第2記録層において記録可能である。
この態様によれば、後述される情報記録装置によって、所定データが記録される第2記録層に対して、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
本発明の情報記録媒体の他の態様では、前記管理エリアは、前記管理情報を含む記録管理情報(RMD)を記録可能である。
この態様によれば、管理情報を含む記録管理情報(RMD:レコーディングマネージメントデータ)に基づいて、後述される情報記録装置によって、上述した記録要件を満たした記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
(情報記録装置)
以下、本発明の情報記録装置について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の情報記録装置は、(i)物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能であると共に(ii)ファイナライズのための緩衝状態(データが埋め込まれた状態)に近づけることが可能である所定データを含む記録情報の一部を記録可能である第1記録層(L0層)と、前記第1記録層を透過したレーザ光によって前記記録情報の他部を記録可能である第2記録層(L1層)とを少なくとも備え、前記第1記録層、及び、前記第2記録層のうち少なくとも一方は、(iii)前記所定データを記録可能な所定データ記録エリア(ダミーデータエリア)が存在するか否かを示す識別情報、(iv)前記所定データ記録エリアの位置に関する位置情報、及び(v)前記所定データ記録エリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一つを含む管理情報(DummyRecording情報)を記録可能な管理エリア(RMA)を備える情報記録媒体に前記記録情報を記録する情報記録装置であって、前記管理情報を取得する取得手段と、前記記録情報を記録する記録手段と、取得された前記管理情報に基づいて(RecordingOrder維持、効率的なファイナライズ)、前記記録情報を記録するように、前記記録手段を制御する制御手段とを備える。
本発明の情報記録装置によれば、先ず、例えば光ピックアップ等の取得手段によって、管理情報(DR情報)が取得される。次に、例えば、ドライブ又はホストコンピュータのCPU(Central Processing Unit)等の制御手段の制御下で、光ピックアップ等の記録手段によって、取得された管理情報に基づいて、記録情報が記録される。
この結果、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。加えて、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
尚、上述した本発明の情報記録媒体が有する各種態様に対応して、本発明の情報記録装置も各種態様を採ることが可能である。
本発明の情報記録装置の一の態様では、(i)前記記録情報による、前記所定データ記録エリアの書き換え、又は、(ii)前記所定データの追記に基づいて、前記管理情報を更新する更新手段を更に備える。
この態様によれば、更新手段によって、更新された管理情報に基づいて、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、上述した記録要件を満たした記録動作を、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。加えて、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記制御手段は、(i)ユーザによる指示に応答して、又は(ii)前記記録情報の記録と平行して、前記所定データを前記第1記録層又は前記第2記録層に記録するように前記記録手段を制御する。
この態様によれば、情報記録媒体に対して、記録情報の記録と平行して、ファイナライズのための所定データを記録可能であるので、当該情報記録媒体に対して、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記制御手段は、インクリメンタルレコーディング方式に基づいて、前記記録情報を記録するように、前記記録手段を制御する。
この態様によれば、インクリメンタルレコーディング方式下での記録動作に対して、上述した各種の利益を享受することが可能である。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記制御手段は、レイヤージャンプレコーディング方式に基づいて、前記記録情報を記録するように、前記記録手段を制御する。
この態様によれば、レイヤージャンプレコーディング方式下での記録動作に対して、上述した各種の利益を享受することが可能である。
(情報再生装置)
以下、本発明の情報再生装置について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の情報再生装置は、(i)物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能であると共に(ii)ファイナライズのための緩衝状態(データが埋め込まれた状態)に近づけることが可能である所定データを含む記録情報の一部を記録可能である第1記録層(L0層)と、前記第1記録層を透過したレーザ光によって前記記録情報の他部を記録可能である第2記録層(L1層)とを少なくとも備え、前記第1記録層、及び、前記第2記録層のうち少なくとも一方は、(iii)前記所定データを記録可能な所定データ記録エリア(ダミーデータエリア)が存在するか否かを示す識別情報、(iv)前記所定データ記録エリアの位置に関する位置情報、及び(v)前記所定データ記録エリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一つを含む管理情報(DummyRecording情報)を記録可能な管理エリア(RMA)を備える情報記録媒体から前記記録情報を再生する情報再生装置であって、前記管理情報を取得する取得手段と、前記記録情報を再生する再生手段と、取得された前記管理情報に基づいて、前記記録情報を再生するように、前記再生手段を制御する制御手段とを備える。
本発明の情報再生装置によれば、先ず、例えば光ピックアップ等の取得手段によって、管理情報(DR情報)が取得される。次に、例えば、ドライブ又はホストコンピュータのCPU(Central Processing Unit)等の制御手段の制御下で、光ピックアップ等の再生手段によって、取得された管理情報に基づいて、記録情報が再生される。
この結果、管理情報に基づいた、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対する、より高精度な再生を実現することが可能となる。
尚、上述した本発明の情報記録媒体が有する各種態様に対応して、本発明の情報再生装置も各種態様を採ることが可能である。
(情報記録方法)
以下、本発明の情報記録方法について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の情報記録方法は、(i)物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能であると共に(ii)ファイナライズのための緩衝状態(データが埋め込まれた状態)に近づけることが可能である所定データを含む記録情報の一部を記録可能である第1記録層(L0層)と、前記第1記録層を透過したレーザ光によって前記記録情報の他部を記録可能である第2記録層(L1層)とを少なくとも備え、前記第1記録層、及び、前記第2記録層のうち少なくとも一方は、(iii)前記所定データを記録可能な所定データ記録エリア(ダミーデータエリア)が存在するか否かを示す識別情報、(iv)前記所定データ記録エリアの位置に関する位置情報、及び(v)前記所定データ記録エリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一つを含む管理情報(DummyRecording情報)を記録可能な管理エリア(RMA)を備える情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段を備える情報記録装置における情報記録方法であって、前記管理情報を取得する取得工程と、前記記録情報を記録する記録工程と、取得された前記管理情報に基づいて(RecordingOrder維持、効率的なファイナライズ)、前記記録情報を記録するように、前記記録手段を制御する制御工程とを備える。
本発明の情報記録方法によれば、上述した本発明の情報記録装置が有する各種利益を享受することが可能となる。
尚、上述した本発明の情報記録装置が有する各種態様に対応して、本発明の情報記録方法も各種態様を採ることが可能である。
(情報再生方法)
以下、本発明の情報再生方法について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の情報再生方法は、(i)物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能であると共に(ii)ファイナライズのための緩衝状態(データが埋め込まれた状態)に近づけることが可能である所定データを含む記録情報の一部を記録可能である第1記録層(L0層)と、前記第1記録層を透過したレーザ光によって前記記録情報の他部を記録可能である第2記録層(L1層)とを少なくとも備え、前記第1記録層、及び、前記第2記録層のうち少なくとも一方は、(iii)前記所定データを記録可能な所定データ記録エリア(ダミーデータエリア)が存在するか否かを示す識別情報、(iv)前記所定データ記録エリアの位置に関する位置情報、及び(v)前記所定データ記録エリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一つを含む管理情報(DummyRecording情報)を記録可能な管理エリア(RMA)を備える情報記録媒体から前記記録情報を再生する再生手段を備える情報再生装置における情報再生方法であって、前記管理情報を取得する取得工程と、取得された前記管理情報に基づいて、前記記録情報を再生するように、前記再生手段を制御する制御工程とを備える。
本発明の情報再生方法によれば、上述した本発明の情報再生装置が有する各種利益を享受することが可能となる。
尚、上述した本発明の情報再生装置が有する各種態様に対応して、本発明の情報再生方法も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラム)
以下、本発明のコンピュータプログラムについて説明する。
上記課題を解決するために、本発明の記録制御用のコンピュータプログラムは、上述した本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記取得手段、前記記録手段、及び、前記制御手段のうち少なくとも一部として機能させる。
上記課題を解決するために、本発明の再生制御用のコンピュータプログラムは、上述した本発明の情報再生装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記取得手段、前記再生手段、及び、前記制御手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明に係るコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報記録装置、及び情報再生装置を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の情報記録装置、及び情報再生装置における各種態様に対応して、本発明の各コンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
上記課題を解決するために、コンピュータ読取可能な媒体内の第1コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、前記取得手段、前記記録手段、及び、前記制御手段のうち少なくとも一部として機能させる。
上記課題を解決するために、コンピュータ読取可能な媒体内の第2コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の情報再生装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、前記取得手段、前記再生手段、及び、前記制御手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明の第1又は第2コンピュータプログラム製品によれば、当該コンピュータプログラム製品を格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或いは、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコンピュータにダウンロードすれば、上述した本発明の情報記録装置又は情報再生装置を比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の情報記録装置又は情報再生装置として機能させるコンピュータ読取可能なコード(或いはコンピュータ読取可能な命令)から構成されてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報記録媒体によれば、第1記録層と、第2記録層と、所定データ記録エリアの位置に関する位置情報、及び所定データ記録エリアの属性に関する属性情報を含む管理情報を記録可能な管理エリア(RMA)を備える。この結果、後述される情報記録装置によって、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。加えて、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となり、ユーザは、ファイナライズ処理において、より大きな快適性を体感することが可能となる。
また、本発明の情報記録装置及び方法によれば、取得手段及び工程、記録手段及び工程、並びに、制御手段及び工程を備える。この結果、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。加えて、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対して、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
また、本発明の情報再生装置及び方法によれば、取得手段及び工程、再生手段及び工程、並びに、制御手段及び工程を備える。この結果、管理情報に基づいた、所定データ記録エリアを備える情報記録媒体に対する、より高精度な再生を実現することが可能となる。
更に、また、本発明のコンピュータプログラムによれば、コンピュータを上述した本発明の情報記録装置、及び情報再生装置として機能させるので、上述した情報記録媒体に対して、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。加えて、上述した情報記録媒体に対して、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となる。
1…センターホール、10…トラック、11…ECCブロック、50…管理情報、50a…DR情報、100…光ディスク、101…リードインエリア、102…データエリア、103…リードアウトエリア、104…ミドルエリア、104s…シフトミドルエリア、300…情報記録再生装置、301…光ピックアップ、302…信号記録再生手段、303…アドレス検出部、305…CPU(ドライブ制御手段)、306…スピンドルモータ、307(402)…メモリ、308(406)…データ入出力制御手段、309(407)…バス、400…ホストコンピュータ、401…CPU(ホスト用)、403…操作制御手段、404…操作ボタン、405…表示パネル、CDZ…コントロールデータゾーン、RMA…レコーディングマネージメントエリア、DDA…ダミーデータエリア、LB…レーザ光
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
(1)情報記録媒体の実施例
次に、図1から図8を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例について詳細に説明する。
(1−1)基本構成
先ず図1を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクの基本構造について説明する。ここに、図1は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図(図1(a))、及び、該光ディスクの概略断面図に対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図(図1(b))である。尚、本実施例に係る光ディスクにおいては、L0層のトラックパスと、L1層のトラックパスとが反対の記録方向であるオポジット方式が記録方式の一具体例として採用されている。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、光ディスク100は、例えば、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール1を中心として本実施例に係るリードインエリア101又はリードアウトエリア103、データエリア102、並びに、ミドルエリア104が設けられている。そして、光ディスク100の例えば、透明基板106に、L0層及びL1層等の記録層が積層されている。そして、この記録層の各記録領域には、例えば、センターホール1を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラック10が交互に設けられている。また、このトラック10上には、データがECC(Error Correction Code)ブロック11という単位で分割されて記録される。ECCブロック11は、記録情報がエラー訂正可能なデータ管理単位である。
尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。例えば、リードインエリア101又はリードアウトエリア103、並びにミドルエリア104が存在せずとも、以下に説明するデータ構造等の構築は可能である。また、後述するように、リードインエリア101又はリードアウト103、並びにミドルエリア104は更に細分化された構成であってもよい。
本実施例に係る光ディスク100は、図1(b)に示されるように、例えば、透明基板106に、後述される本発明に係る第1及び第2記録層の一例を構成するL0層及びL1層が積層された構造をしている。このような二層型の光ディスク100の記録再生時には、図1(b)中、下側から上側に向かって照射されるレーザ光LBの集光位置をいずれの記録層に合わせるかに応じて、L0層における記録再生が行なわれるか又はL1層における記録再生が行われる。また、本実施例に係る光ディスク100は、2層片面、即ち、デュアルレイヤに限定されるものではなく、2層両面、即ちデュアルレイヤーダブルサイドであってもよい。更に、上述の如く2層の記録層を有する光ディスクに限られることなく、3層以上の多層型の光ディスクであってもよい。尚、2層型光ディスクにおけるオポジット方式による記録又は再生手順、並びに、各層におけるデータ構造については、後述される。
(1−2)詳細構成
次に、図2から図5を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例に係る2層型光ディスクの詳細構成について説明する。より具体的には、図2から図5を参照して、2層型光ディスクのデータ構造、該光ディスクの記録領域におけるECCブロックを構成する物理的セクタ番号等のアドレス、並びに、該光ディスクのオポジット方式による記録又は再生手順について説明する。ここに、図2は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る2層型光ディスクのデータ構造及び該光ディスクの記録領域におけるECCブロックを構成する物理的セクタ番号等のアドレス、並びに、該光ディスクのオポジット方式による記録又は再生方法を示した一の概念的グラフである。図3は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る2層型光ディスクのデータ構造及び該光ディスクの記録領域におけるECCブロックを構成する物理的セクタ番号等のアドレス、並びに、該光ディスクのオポジット方式による記録又は再生方法を示した他の概念的グラフである。尚、図2及び図3中の縦軸は、例えば16進数で表現されたセクタ番号等のアドレスを示し、横軸は、光ディスクの半径方向の相対的な位置を示す。
図2に示されるように、本発明の情報記録媒体の実施例に係る2層型光ディスク100は、図示しない透明基板に積層された2層の記録層、即ち、L0層とL1層とを備えて構成されている。具体的には、L0層には、内周側から外周側にかけて、レコーディングマネージメントエリア(Recording Management Area)RMA0、リードインエリア101−0、データエリア102−0、及びミドルエリア104−0が設けられている。
RMA0(及び、後述されるRMA1)においては、本発明に係る「管理情報」の一例を構成するRMD(Recording Management Data)が記録可能である。詳細には、RMA0(RMA1)においては、RMDが、約818回程度追記することが可能である。このRMA0(RMA1)によって、本願発明に係る「管理エリア」の一例が構成されている。
リードインエリア101−0には、コントロールデータゾーンCDZが設けられている。このコントロールデータゾーンCDZには、例えば記録層の数や記録トラックの方向やトラックピッチ等の各種情報が、例えばエンボスピットにより予め形成される、あるいはレーザ光等によってプリ記録される。データエリア102−0には、記録情報が記録可能である。ミドルエリア104−0は、L0層及びL1層に対する記録又は再生位置が未記録領域や基板外へ外れることを防止する基本機能を有するが、層間ジャンプの際に記録又は再生位置が未記録領域や基板外に外れることを防止する、言わば「ジャンプ緩衝用エリア」としての機能も有する。
他方、L1層には、外周側から内周側にかけて、ミドルエリア104−1、データエリア102−1、リードアウトエリア103−1、及び、RMA1が設けられている。より詳細には、RMA0(RMA1)と、図示しないレーザ光のパワーキャリブレーションを行う較正用エリアとを合わせて「R-Information Area」と称しても良い。また、上述したリードインエリア101−0(101−1)、データエリア102−0(102−1)、及びミドルエリア104−0(104−1)を合わせて「Information Area」と称しても良い。
特に、本実施例においては、後述される情報記録装置によって、例えば上述したデータエリア102−0等において、例えば光ディスクの製造時や、記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データが記録されるようにしてもよい。
また、本実施例に係る光ディスク100においては、図3に示されるように、例えばインクリメンタルレコーディング(Incremental Recording)方式や、レイヤージャンプレコーディング(Layer Jump Recording)方式等において、記録情報のデータ量が光ディスクの全記録容量より比較的に少ない場合、データエリア102−0(102−1)の外周端を内周側に配置させるように構成してもよい。この場合、当該光ディスク100においては、データエリア102−0(102−1)の外周端から内周側に位置する所定地点において、シフトミドルエリア104s−0(104s−1)を備えて構成してもよい。
以上のように2層型光ディスク100は構成されているので、該光ディスク100の記録又は再生の際には、後述される本発明の情報記録装置の一具体例に係る情報記録再生装置の光ピックアップ等によって、レーザ光LBは、図示しない基板の側から、即ち、図2及び図3中の下側から上側に向けて照射され、その焦点距離等が制御されると共に、光ディスク100の半径方向における移動距離及び方向が制御される。これにより、夫々の記録層にデータが記録され、又は、記録されたデータが再生される。
本発明の情報記録媒体の実施例に係る2層型光ディスクの記録又は再生手順として、オポジット方式が採用されている。ここに、オポジット方式とは、より詳細には、2層型光ディスクの記録又は再生手順として、後述される情報記録再生装置の光ピックアップが、L0層において、内周側から外周側へ向かって、即ち、図2及び図3中の矢印の右方向へ移動するのとは逆に、L1層においては、光ピックアップが外周側から内周側へ向かって、即ち、図2及び図3中の矢印の左方向へ移動することによって、2層型光ディスクにおける記録又は再生が行われる方式である。このオポジット方式では、L0層における記録又は再生が終了されると、L1層における記録又は再生が開始される時に、光ディスクの最外周にある光ピックアップが再度、最内周へ向かって移動する必要はなく、L0層からL1層への焦点距離だけを切り替えればよいため、L0層からL1層への切り替え時間がパラレル方式と比較して短いという利点があるため大容量のコンテンツ情報の記録には採用されている。
具体的には、図2のグラフ部分において示されるように、先ず、L0層において、光ピックアップがリードインエリア101−0、データエリア102−0及びミドルエリア104−0を内周側から外周側へ移動するにつれて光ディスク100の記録領域におけるセクタ番号等のアドレスは増加していく。より具体的には、光ピックアップが、内周端「A1」点、リードインエリア101−0の終了位置「A2」点、データエリア102−0の開始位置「B1」点、データエリア102−0の終了位置「B2」点に順次アクセスして、緩衝の役目を果たすミドルエリア104−0(開始位置は「C1」点であり、終了位置は「C2」点である)と移動されることによって、L0層における記録又は再生が行われる。他方、L1層において、具体的には、光ピックアップがミドルエリア104−1、データエリア102−1及びリードアウトエリア103−1を外周側から内周側へ移動するにつれて光ディスク100の記録領域におけるセクタ番号は増加していく。より具体的には、光ピックアップが、緩衝の役目を果たすミドルエリア104−1(開始位置は「D1」点であり、終了位置は「D2」点である)、データエリア102−1の開始位置「E1」点、データエリア102−1の終了位置「E2」点に順次アクセスして、リードアウトエリア103−1(開始位置は「F1」点であり、終了位置は「F2」点である)へと移動されることによって、L1層における記録又は再生が行われる。
以上説明したL0層とL1層とにおけるセクタ番号等のアドレスは全て、例えば16進数における15の補数の関係等の所定の相関関係にあるようにしてもよい。より具体的には、例えば、L0層における折り返し点(例えばセクタ番号「1AFFFFh」)とL1層における折り返し点(例えばセクタ番号「E50000h」)は15の補数の関係にあるようにしてもよい。尚、本実施例において、「30000h」等の末尾の「h」とは16進数で表現されていることを示す。形式的には、「1AFFFFh」の補数は、16進数のセクタ番号「1AFFFFh」を2進数「000110101111111111111111」に変換してからビット反転(インバート:invert)「111001010000000000000000」させ、16進数「E50000h」に再変換させることによって求められる。
以上説明した物理的セクタ番号に対して、論理ブロックアドレス(LBA:Logical Block Address)が、1対1に割り付けられているようにしてもよい。より具体的には、例えば、セクタ番号「030000h」には「000000」LBAが対応し、セクタ番号「1AFFFFh」には、「17FFFF」LBAが対応するようにしてもよい。また、セクタ番号「E50000h」には、「180000」LBAが対応し、セクタ番号「FCFFEFh」には、「2FFFEF」LBAが対応する。よって、例えば、ホストコンピュータは、物理的セクタ番号に意識することなく、例えば、ファイルシステムによって管理された論理ブロックアドレスに従って記録及び再生動作を行うことが可能となる。
(1−3)管理情報
次に、図4及び図5を参照して、本発明の管理情報、及び、当該管理情報に係るDR情報(Dummy Recording Information)の一具体例について説明する。ここに、図4は、本発明の管理情報の一具体例を示したテーブル(図4(a))、及び本発明の管理情報に係るDR情報のデータ構造の一具体例を示したテーブル(図4(b))である。図5は、本発明の属性情報の一具体例を示したテーブルである。
図4(a)に示されるように、本発明の管理情報50は、複数のダミーデータエリアDDA1からDDA「n」(但し、nは自然数)を夫々特定し管理するために、複数のダミーデータエリアに夫々対応した(i)位置情報、及び(ii)属性情報を複数含むようにしてもよい。即ち、管理情報50は、1番目に、ダミーデータエリアDDA1を特定し管理するための位置情報、及び属性情報を含み、2番目に、ダミーデータエリアDDA2を特定し管理するための位置情報、及び属性情報を含み、以下同様にして、・・・、n番目に、ダミーデータエリアDDA「n」を特定し管理するための位置情報、及び属性情報を含むようにしてもよい。尚、管理情報50は、例えばレコーディングマネージメントエリアRMA(以下、適宜「RMA」と称す)に直接的に記録可能であるようにしてもよい。或いは、管理情報50は、例えばレコーディングマネージメントデータRMD(以下、適宜「RMD」と称す)に含まれ、このRMDを介して間接的に記録可能であるようにしてもよい。更に、或いは、CDZや、例えば物理フォーマット情報ゾーン(RW-Physical format information zone)において、DR情報を記録するための一のフィールドを設け、例えばディスクメーカーがダミーデータエリアに関する情報をエンボスピットで形成、あるいは記録するようにしてもよい。この場合、初期状態の光ディスクに対して、後述される情報記録再生装置は、最初に、例えばCDZの一のフィールドに記録されたDR情報をRMAに記録し、その後、ダミーデータエリアが更新や追加された場合は、RMAのDR情報を更新して、最新の情報として利用するようにしてもよい。特に、ディスクメーカーがダミーデータを記録した場合の管理情報を初期DR情報(Initial Dummy Recording Information)と称してもよい。
加えて、本発明の管理情報50は、(i)当該光ディスク100に対して、記録動作を行なった情報記録再生装置の識別番号情報、所謂、ドライブID情報(ドライブ識別情報)、(ii)ドライブIDによって指定された情報記録再生装置による較正処理の結果、検出された最適記録パワーの数値情報、(iii)未記録状態、例えばインクリメンタル記録方式等の記録方式、及び追記不可能であるファイナライズ処理が済んだ状態等を示すディスク状態情報を記録するためのフィールドを保持するように構成してもよい。
具体的には、図4(b)に示されるように、管理情報50の一具体例であるDR情報(Dummy Recording Information)50a(又は初期DR情報)は、例えばバイト単位で割り付けられた0から2047の番号で指定可能であるデータ位置の0番目に、ダミーデータエリアDDA1の属性情報を含み、1から4番目に、ダミーデータエリアDDA1の開始アドレスを含み、データ位置の5から8番目に、ダミーデータエリアDDA1の終了アドレスを含むようにしてもよい。尚、DR情報50a等の管理情報は、終了アドレスの代わりに、ダミーデータの記録容量を含むようにしてもよい。より詳細には、図5に示されるように、属性情報51は、例えば4種類の属性(即ち、データエリア属性、リードインエリア属性、リードアウトエリア属性、及び、ミドルエリア属性等)に夫々対応した所定のビットマターンによって示されるようにしてもよい。具体的には、属性情報51が、例えばデータエリアと同じ属性の場合、「0001 b」(2進数表示)、又は「01 h」(16進数表示)によって示されてもよい。同様にして、属性情報51が、例えばリードインエリアと同じ属性の場合、「0010 b」又は「02 h」によって示されてもよい。属性情報51が、例えばリードアウトエリアと同じ属性の場合、「0100 b」又は「04 h」によって示されてもよい。属性情報51が、例えばミドルエリアと同じ属性の場合、「1000 b」又は「08 h」によって示されてもよい。
再び、図4の説明に戻り、同様にして、データ位置の9番目に、ダミーデータエリアDDA1の属性情報を含み、データ位置の10から13番目に、ダミーデータエリアDDA2の開始アドレスを含み、データ位置の14から17番目に、ダミーデータエリアDDA2の終了アドレスを含み、・・・、最後の有効なデータ位置において、データ位置の1143番目に、ダミーデータエリアDDA128の属性情報を含み、データ位置の1144から1147番目に、ダミーデータエリアDDA128の開始アドレスを含み、データ位置の1148から1151番目に、ダミーデータエリアDDA128の終了アドレスを含むようにしてもよい。尚、データ位置の1152から2047番目は、予備のフィールドとされるようにしてもよい。また、属性情報は、例えば1バイト(Bytes)のデータ量を夫々保持し、開始アドレス、及び終了アドレスを示す情報は、例えば4バイトのデータ量を夫々保持するようにしたが、他のデータ量で良いことは言うまでもない。また、データ位置もバイト単位で割り付けられた番号で指定可能であるようにしたが、他の情報量の単位に基づいて指定可能であるようにしてもよい。
(1−4)ダミーデータエリアの遷移の一具体例
次に、図6から図8を参照して、ダミーデータエリアの遷移の一具体例について説明する。ここに、図6は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクの記録領域における遷移の一具体例を示した模式的なデータ構造図である。図7は、図6のステップ1に対応されると共に、本発明の管理情報に係るDR情報のデータ構造の一具体例を示したテーブルである。図8は、図6のステップ2に対応されると共に、本発明の管理情報に係るDR情報のデータ構造の一具体例を示したテーブルである。
先ず、図6のステップ1に示されるように、例えば光ディスクの製造時や、記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データの一具体例であるダミーデータが記録されている。具体的には、L0層のデータエリア102−0、及びL0層のミドルエリア104−0に配置されるダミーデータエリアDDA1において、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のミドルエリア104−1に配置されるダミーデータエリアDDA2においても、ミドルエリア属性の所定データが記録されている。また、L1層のデータエリア102−1に配置されるダミーデータエリアDDA3において、データエリア属性(斑点模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のリードアウトエリア103−1に配置されるダミーデータエリアDDA4において、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。
特に、本実施例では、図7に示されるように、本発明の管理情報の一具体例であるDR情報50aは、ダミーデータエリアDDA1からDDA4に夫々対応した(i)位置情報、及び(ii)属性情報を含むので、4つのダミーデータエリアを夫々特定し管理することができる。即ち、後述される情報記録再生装置は、図7に示されたDR情報50aに基づいて、ダミーデータエリアDDA1の属性は、ミドルエリアと同じ属性「08 h」であり、その開始アドレスは「0000 3000 h」であり、その終了アドレスは「0002 3778 h」であることを判別可能である。同様にして、ダミーデータエリアDDA2の属性は、ミドルエリアと同じ属性「08 h」であり、その開始アドレスは、「00FD C649 h」であり、その終了アドレスは「00FD D109 h」であることを判別可能である。また、ダミーデータエリアDDA3の属性は、データエリアと同じ属性「01 h」であり、その開始アドレスは、「00FD D10A h」であり、その終了アドレスは「00FF CC8F h」であることを判別可能である。また、ダミーデータエリアDDA4の属性は、リードアウトエリアと同じ属性「04 h」であり、その開始アドレスは、「00FF CC90 h」であり、その終了アドレスは「00FF D066 h」であることを判別可能である。
次に、図6のステップ2に示されるように、例えば記録情報が、例えばレイヤージャンプレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、コの字型の矢印AR1に示されるように、ダミーデータエリアDDA1の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が所定量だけ上書きされ、L1層への層間ジャンプを経て、ダミーデータエリアDDA3の内周端へ向かって、記録情報が他の所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1となる。また、ダミーデータエリアDDA3は、記録情報の上書きによって、ダミーデータエリアDDA3−1、及び、ダミーデータエリアDDA3−2の2つに分断される。
特に、本実施例では、後述される情報記録再生装置は、図8に示される、本発明の管理情報の一具体例であるDR情報50aによって、上述したダミーデータエリアDDA1、及び、ダミーデータエリアDDA3の遷移を判別可能である。即ち、情報記録再生装置は、ダミーデータエリアDDA1−1の開始アドレスは「0000 3000 h」から「0001 EF00 h」に遷移したことを判別可能である。同様にして、ダミーデータエリアDDA3が分断された一部であるダミーデータエリアDDA3−1の開始アドレスは、前述の「00FD D10A h」であり、終了アドレスは新しく「00FE 10FF h」であることを判別可能である。また、ダミーデータエリアDDA3が分断された他部であるダミーデータエリアDDA3−2の開始アドレスは、新しく「00FF 57E0 h」であり、終了アドレスは前述の「00FF CC8F h」であることを判別可能である。尚、その他のダミーデータエリアには変化がないことも判別可能である。
次に、図6のステップ3に示されるように、ステップ2と概ね同様にして、例えば記録情報が、コの字型の矢印AR2の方向に従って、ダミーデータエリアDDA1−1の内周側から外周側へ向かって、記録情報が所定量だけ上書きされ、L1層への層間ジャンプを経て、ダミーデータエリアDDA3−1の内周端へ向かって、記録情報が他の所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1−1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1−1となる。また、ダミーデータエリアDDA3−1は、記録情報の上書きによって、ダミーデータエリアDDA3−1−1、及び、ダミーデータエリアDDA3−1−2の2つに分断される。尚、その他のダミーデータエリアには変化がない。
次に、図6のステップ4に示されるように、L1層において、例えば記録情報が所定量だけ、矢印AR3の方向に従って、ダミーデータエリアDDA3−1−2の内周端へ向かって、上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA3−1−2は、外周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA3−1−2−1となる。尚、その他のダミーデータエリアには変化がない。
最後に、図6のステップ5に示されるように、L1層において、例えばファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR4の方向に従って、ダミーデータエリアDDA3−1−1の内周端において、記録される。従って、ダミーデータエリアDDA3−1−1は、内周側が緩衝用データによって、記録されるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA3−1−1−1となる。続いて、L0層において、例えばファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR5の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。
以上より、次に示される2つの効果を享受することが可能である。
第1の効果として、後述される情報記録再生装置による、例えばレイヤージャンプレコーディング方式の下での、一定の最適な記録パワーによる記録制御処理等の簡便な記録処理によって、ユーザが任意の位置に任意のタイミングで任意のデータをL0層に加えて、L1層に記録すること、所謂、ランダムライト(Random Write)を、上述した記録要件を満たしつつ行わせることも可能である。
この結果、後述される情報記録装置によって、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
更に、第2の効果として、後述される情報記録再生装置によるファイナライズ処理の際に、例えばミドルエリア属性の所定データが記録されている記録領域(即ち、例えばダミーデータエリアDDA1−1−1等)においては、例えばファイナライズのための緩衝状態にさせることを専ら目的とするパディングデータ等の緩衝用データを記録する必要は殆ど又は完全にない。従って、当該情報記録媒体のファイナライズ処理の際に、例えばパディングデータを記録する必要のある記録領域の大きさを減少させる、或いは、パディングデータを記録する必要のある記録領域を殆ど又は完全に無くすことが可能となる。
この結果、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となり、ユーザは、ファイナライズ処理において、より大きな快適性を体感することが可能となる。
(2)情報記録装置の実施例
次に、図9から図14を参照して、本発明の情報記録装置の実施例の構成及び動作について詳細に説明する。特に、本実施例は、本発明に係る情報記録装置を光ディスク用の情報記録再生装置に適用した例である。
(2−1)基本構成
先ず、図9を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例における情報記録再生装置300及び、ホストコンピュータ400の基本構成について説明する。ここに、図9は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置、及び、ホストコンピュータの基本構成を示したブロック図である。尚、情報記録再生装置300は、光ディスク100に記録データを記録する機能と、光ディスク100に記録された記録データを再生する機能とを備える。
図9を参照して情報記録再生装置300の内部構成を説明する。情報記録再生装置300は、ドライブ用のCPU(Central Processing Unit)305の制御下で、光ディスク100に情報を記録すると共に、光ディスク100に記録された情報を読み取る装置である。
情報記録再生装置300は、光ディスク100、光ピックアップ301、信号記録再生手段302、アドレス検出部303、アドレス演算部304、CPU(ドライブ制御手段)305、スピンドルモータ306、メモリ307、データ入出力制御手段308、及びバス309を備えて構成されている。
また、ホストコンピュータ400は、CPU(ホスト制御手段)401、メモリ402、操作制御手段403、操作ボタン404、表示パネル405、データ入出力制御手段406、及びバス407を備えて構成される。
特に、情報記録再生装置300は、例えばモデム等の通信手段を備えたホストコンピュータ400を同一筐体内に収めることにより、外部ネットワークと通信可能となるように構成してもよい。或いは、例えばi−link等の通信手段を備えたホストコンピュータ400のCPU(ホスト制御手段)401が、データ入出力制御手段308、及びバス309を介して、直接情報記録再生装置300を制御することによって、外部ネットワークと通信可能となるように構成してもよい。
光ピックアップ301は光ディスク100への記録再生を行うもので、半導体レーザ装置とレンズから構成される。より詳細には、光ピックアップ301は、光ディスク100に対してレーザービーム等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。
信号記録再生手段302は、光ピックアップ301とスピンドルモータ306とを制御することで光ディスク100に対して記録又は再生を行う。より具体的には、信号記録再生手段302は、例えば、レーザダイオードドライバ(LDドライバ)及びヘッドアンプ等によって構成されている。レーザダイオードドライバは、光ピックアップ301内に設けられた図示しない半導体レーザを駆動する。ヘッドアンプは、光ピックアップ301の出力信号、即ち、光ビームの反射光を増幅し、該増幅した信号を出力する。より詳細には、信号記録再生手段302は、OPC(Optimum Power Control)処理時には、CPU305の制御下で、図示しないタイミング生成器等と共に、OPCパターンの記録及び再生処理により最適なレーザパワーの決定が行えるように、光ピックアップ301内に設けられた図示しない半導体レーザを駆動する。特に、信号記録再生手段302は、光ピックアップ301と共に、本発明に係る「記録手段」及び「再生手段」の一例を構成する。また、信号記録再生手段302は、例えばコントロールデータゾーンCDZ、あるいはレコーディングマネージメントエリアRMA0(RMA1)に記録されたDR情報50aを取得可能であるようにしてもよい。よって、信号記録再生手段302は、本発明に係る「取得手段」の一例を構成するようにしてもよい。
アドレス検出部303は、信号記録再生手段302によって出力される、例えばプリフォーマットアドレス信号等を含む再生信号から光ディスク100におけるアドレス(アドレス情報)を検出する。
CPU(ドライブ制御手段)305は、バス309を介して、各種制御手段に指示を行うことで、情報記録再生装置300全体の制御を行う。尚、CPU305が動作するためのソフトウェア又はファームウェアは、メモリ307に格納されている。特に、CPU305は、本発明に係る「制御手段」の一例を構成する。
スピンドルモータ306は光ディスク100を回転及び停止させるもので、光ディスクへのアクセス時に動作する。より詳細には、スピンドルモータ306は、図示しないサーボユニット等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転及び停止させるように構成されている。
メモリ307は、記録再生データのバッファ領域や、信号記録再生手段302で使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域など情報記録再生装置300におけるデータ処理全般及びOPC処理において使用される。また、メモリ307はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラム、即ちファームウェアが格納されるROM領域と、記録再生データの一時格納用バッファや、ファームウェアプログラム等の動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。
データ入出力制御手段308は、情報記録再生装置300に対する外部からのデータ入出力を制御し、メモリ307上のデータバッファへの格納及び取り出しを行う。情報記録再生装置300と、SCSIやATAPI等のインターフェースを介して接続されている外部のホストコンピュータ400(以下、適宜ホストと称す)から発行されるドライブ制御命令は、当該データ入出力制御手段308を介してCPU305に伝達される。また、記録再生データも同様にして、当該データ入出力制御手段308を介して、ホストコンピュータ400に対して送受信される。
ホストコンピュータ400における、CPU(ホスト制御手段)401、メモリ402、データ入出力制御手段406、及びバス407は、これらに対応される、情報記録再生装置300内の構成要素と、概ね同様である。
操作制御手段403は、ホストコンピュータ400に対する動作指示受付と表示を行うもので、例えば記録又は再生といった操作ボタン404による指示をCPU401に伝える。CPU401は、操作制御手段403からの指示情報を元に、データ入出力手段406を介して、情報記録再生装置300に対して制御命令(コマンド)を送信し、情報記録再生装置300全体を制御するように構成してもよい。同様に、CPU401は、情報記録再生装置300に対して、動作状態をホストに送信するように要求するコマンドを送信することができる。これにより、記録中や再生中といった情報記録再生装置300の動作状態が把握できるためCPU401は、操作制御手段403を介して蛍光管やLCDなどの表示パネル405に情報記録再生装置300の動作状態を出力することができる。
以上説明した、情報記録再生装置300とホストコンピュータ400を組み合わせて使用する一具体例は、映像を記録再生するレコーダ機器等の家庭用機器である。このレコーダ機器は放送受信チューナや外部接続端子からの映像信号をディスクに記録し、テレビなど外部表示機器にディスクから再生した映像信号を出力する機器である。メモリ402に格納されたプログラムをCPU401で実行させることでレコーダ機器としての動作を行っている。また、別の具体例では、情報記録再生装置300はディスクドライブ(以下、適宜ドライブと称す)であり、ホストコンピュータ400はパーソナルコンピュータやワークステーションである。パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータとドライブはSCSIやATAPIといったデータ入出力制御手段308(406)を介して接続されており、ホストコンピュータにインストールされているライティングソフトウェア等のアプリケーションが、ディスクドライブを制御する。
(2−2)動作原理
次に、図10から図13に加えて前述した図9等を適宜参照して、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置における動作原理について説明する。ここに、図10は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置による(i)DR情報(Dummy Recording Information)の取得処理、(ii)記録処理、(iii)ダミーデータの記録処理、及び(iv)DR情報の更新処理を含む全体処理を示したフローチャートである。図11は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置による(i)DR情報の取得処理を示したフローチャートである。図12は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置による(ii)記録処理を示したフローチャートである。図13は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置による(iii)ダミーデータの記録処理を示したフローチャートである。図14は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置による(iv)DR情報の更新処理を示したフローチャートである。
(2−2−1)全体処理
図10に示されるように、情報記録再生装置の全体処理においては、(i)DR情報の取得処理(ステップS100)、(ii)記録処理(ステップS200)、(iii)ダミーデータの記録処理(ステップS300)、及び(iv)DR情報の更新処理(ステップS300)が、概ね同時に、或いは、相前後して、実行される。
(2−2−2)DR情報(Dummy Recording Information)の取得処理
図11に示されるように、DR情報の取得処理においては、先ず、CPU(ドライブ制御手段)305の制御下で、光ディスクが挿入されたか否かが判定される(ステップS101)。ここで、光ディスクが挿入された場合(ステップS101:Yes)、CPU305の制御下で、リードインエリア内のCDZ、あるいはRMAに記録されている最新のRMD(Recording Management Data)が再生され、DR情報が読み取られる(ステップS102)。
次に、CPU305の制御下で、読み取られたDR情報は、ゼロ、又は、nullではなく、ダミーデータが記録されているか否かを示すフラグ等の識別情報(後述される図15中のDRコード等を参照)、あるいはダミーデータエリアにおける開始アドレス又は終了アドレスが記録されているか否かが判定される(ステップS103)。より具体的には、記録されているミドルエリア、又はリードアウトエリアが、ファイナライズ処理によって形成された通常の形態である、或いは、本実施例に係るダミーデータエリアであるかを判定するために、DR情報の読取りに代えて、又は、加えて、リードインエリアが読み取り可能な、所定規格に準拠した完全な状態であるか否かによって、判定することも可能である。仮にリードインエリアにおいて読み取りができずに、所定規格に準拠しない不完全な状態であれば、ファイナライズされていないと判定して、既に記録されているミドルエリアやリードアウトエリアにおいてオーバーライト(上書き)するようにしてもよい。
前述したステップS103で、読み取られたDR情報は、ゼロ、又は、nullではなく、ダミーデータエリアにおける開始アドレス又は終了アドレスが記録されている場合(ステップS103:Yes)、CPU305の制御下で、CDZあるいは最新のRMDに含まれるDR情報から、ダミーデータエリアの位置を示す開始アドレスや終了アドレス等の位置情報が取得される(ステップS104)。
他方、ステップS103の判定の結果、読み取られたDR情報は、ゼロ、又は、nullであり、ダミーデータエリアにおける開始アドレスや終了アドレス等の位置情報が記録されていない場合(ステップS103:No)、CPU305の制御下で、ダミーデータエリアは、当該光ディスクには存在しないと判断される(ステップS105)。また、他方、ステップS101の判定の結果、光ディスクが挿入されない場合(ステップS101:No)、再度、光ディスクが挿入されたか否かが判定される(ステップS101)。
(2−2−3)記録処理
図12に示されるように、記録処理においては、先ず、CPU305の制御下で、ホストコンピュータから、記録処理を開始させる、例えばライトコマンドが発呼されたか否かが判定される(ステップS201)。ここで、記録処理を開始させるライトコマンドが発呼された場合(ステップS201:Yes)、CPU305の制御下で、例えば記録領域内において記録を開始するアドレス(以下、「記録開始アドレス」と適宜称す)や、記録を終了するアドレス(以下、「記録終了アドレス」と適宜称す)が取得される(ステップS202)。他方、記録処理を開始させる、例えばライトコマンドが発呼されない場合(ステップS201:No)、再度、発呼を待つ。
次に、CPU305の制御下で、例えば記録開始アドレスや記録終了アドレス等によって特定される記録しようとする位置(目的となる記録位置)は、L1層の記録層に存在するか否かが判定される(ステップS203)。ここで、この目的となる記録位置は、L1層の記録層に存在する場合(ステップS203:Yes)、CPU305の制御下で、(i)例えばSBM(Space Bit Map)から取得されたL0層の記録済み状態の記録領域の位置情報、及び(ii)取得されたDR情報に基づいて、記録要件を満たしつつ記録可能なL1層の記録領域の範囲が把握される(ステップS204)。
次に、CPU305の制御下で、目的となる記録位置において、記録要件を満たしつつ記録動作を行えるか否かが判定される(ステップS205)。ここで、目的となる記録位置において、記録要件を満たしつつ記録動作を行えない場合(ステップS205:No)、CPU305の制御下で、記録要件を満たす位置に記録位置が変更される(ステップS206)。尚、記録要件を満たすように、例えばL0層にダミーデータを記録させ、最初に設定された記録位置を変更しないようにしてもよい。
次に、CPU305の制御下で、例えば記録開始アドレスから、記録情報の記録が行われる(ステップS207)。
次に、CPU305の制御下で、記録情報の記録を終了するか否かが判定される(ステップS208)。ここで、記録情報の記録を終了した場合(ステップS208:Yes)、CPU305の制御下で、記録情報が記録されている位置が、ダミーデータエリアに上書きされる、又は上書きされたか否かが判定される(ステップS209)。特に、例えば、前述したステップS202における記録開始アドレスや記録終了アドレスの取得と同時に又は相前後して、CPU305の制御下で、予定されている記録情報の情報量と、記録開始アドレスとに基づいて、記録情報の記録予定の位置が、ダミーデータエリアに上書きされるか否かが判定されるようにしてもよい。ここで、記録情報が記録されている位置が、ダミーデータエリアに上書きされる、又は上書きされた場合(ステップS209:Yes)、CPU305の制御下で、DR情報を更新するか否かが判定される(ステップS210)。ここで、DR情報を更新する場合(ステップS210:Yes)、CPU305の制御下で、後述されるDR情報の更新処理が行われる(ステップS400)。
他方、前述のステップS209の判定の結果、記録情報が記録されている位置が、ダミーデータエリアに上書きされない場合(ステップS209:No)、又は、前述のステップS210の判定の結果、DR情報を更新しない場合(ステップS210:No)、CPU305の制御下で、一連の記録処理は終了される。
他方、前述のステップS203の判定の結果、目的となる記録位置は、L1層の記録層に存在しない場合(ステップS203:No)、又は、前述のステップS205の判定の結果、目的となる記録位置において、記録要件を満たしつつ記録動作を行える場合(ステップS205:Yes)、前述したように、CPU305の制御下で、例えば記録開始アドレスから、記録情報の記録が行われる(ステップS207)。
他方、ステップS208の判定の結果、記録情報の記録を終了しない場合(ステップS208:No)、前述したように、CPU305の制御下で、例えば記録領域内において記録を開始するアドレスや、記録を終了するアドレスが取得される(ステップS202)。
(2−2−4)ダミーデータの記録処理
図13に示されるように、ダミーデータの記録処理においては、先ず、CPU305の制御下で、ホストコンピュータから、ダミーデータの記録処理を開始させる、例えばライトコマンドが発呼されたか否かが判定される(ステップS301)。ここで、ダミーデータの記録処理を開始させるライトコマンドが発呼された場合(ステップS301:Yes)、CPU305の制御下で、所定の属性のダミーデータが所定の位置に記録される(ステップS302)。他方、ダミーデータの記録処理を開始させる、例えばライトコマンドが発呼されない場合(ステップS301:No)、再度、発呼を待つ。
次に、CPU305の制御下で、DR情報を更新するか否かが判定される(ステップS303)。ここで、DR情報を更新する場合(ステップS303:Yes)、CPU305の制御下で、後述されるDR情報の更新処理が行われる(ステップS400)。
他方、ステップS303の判定の結果、DR情報を更新しない場合(ステップS303:No)、CPU305の制御下で、一連の記録処理は終了される。
(2−2−5)DR情報の更新処理
図14に示されるように、DR情報の更新処理においては、先ず、CPU305の制御下で、ダミーデータエリア上で記録情報が上書きされた、又は上書きされるか否かが判定される(ステップS401)。ここで、ダミーデータエリア上で記録情報が上書きされた、又は上書きされる場合(ステップS401:Yes)、変更されたダミーデータエリアの属性、開始アドレス、及び終了アドレスが、DR情報に反映され、当該DR情報が更新される(ステップS402)。他方、ダミーデータエリア上で記録情報が上書きされない場合(ステップS401:No)、ステップS402は省略される。
次に、CPU305の制御下で、ダミーデータが追加的に記録された、又は、記録されるか否かが判定される(ステップS403)。ここで、ダミーデータが追加的に記録された、又は、記録される場合(ステップS403:Yes)、現在のDR情報に対して、新しく記録されたダミーデータエリアの属性、開始アドレス、及び、終了アドレスが、DR情報に追加される(ステップS404)。他方、ダミーデータが追加的に記録されない場合(ステップS403:No)、ステップS404は省略される。
最後に、更新された、又は、追加されたDR情報が、最新のRMDとして、RMAに記録される(ステップS405)。具体的には、例えば、前述した図7及び図8に示されるように、DR情報に、ダミーデータエリアDDA3−1、及びダミーデータエリアDDA3−2を特定するための属性情報及び位置情報が追加され、このDR情報を含むRMDが、最新のRMDとして、RMAに記録される。
尚、上述したDR情報の更新処理は、情報記録再生装置における、例えばメモリ等の記憶手段の上で行われて、例えば光ディスクの排出時に、RMAに記録されるようにしてもよい。或いは、情報記録再生装置によって、更新が行われる都度、光ディスクのRMA上において、直接的に、DR情報の更新のための記録が行われるようにしてもよい。
(3)管理情報の他の具体例−その1−
次に、図15を参照して、本発明の管理情報、及び、当該管理情報に係るDR情報(Dummy Recording Information)の他の具体例について説明する。尚、前述した図4において説明した管理情報の一具体例と概ね同様の内容については適宜、省略する。ここに、図15は、本発明の管理情報の他の具体例を示したテーブル(図15(a))、本発明の管理情報に係るDR情報のデータ構造の他の具体例を示したテーブル(図15(b))、及び、本発明の識別情報の一具体例を示したテーブル(図15(c))である。
図15(a)に示されるように、本発明の管理情報50は、(i)L0層についての識別情報、即ち、L0層においてダミーデータが記録されているか否かを示す識別情報、及び(ii)L1層についての識別情報、即ち、L1層においてダミーデータが記録されているか否かを示す識別情報を含むようにしてもよい。尚、管理情報50は、前述したように、CDZや、例えば物理フォーマット情報ゾーン(RW-Physical format information zone)において、DR情報を記録するための一のフィールドを設け、例えばディスクメーカーがダミーデータエリアに関する情報をエンボスピットで形成、あるいは記録するようにしてもよい。この場合、初期状態の光ディスクに対して、情報記録再生装置は、最初に、例えばCDZの一のフィールドに記録されたDR情報をRMAに記録し、その後、ダミーデータエリアが更新や追加された場合は、RMAのDR情報を更新して、最新の情報として利用するようにしてもよい。或いは、管理情報50は、例えばレコーディングマネージメントエリアRMAに直接的に記録可能であるようにしてもよい。更に、或いは、管理情報50は、例えばレコーディングマネージメントデータRMDに含まれ、このRMDを介して間接的に記録可能であるようにしてもよい。
具体的には、図15(b)に示されるように、管理情報50の他の具体例であるDR情報(Dummy Recording Information)50bは、例えばバイト単位で割り付けられた0から2047の番号で指定可能であるデータ位置の、例えば44番目に、本発明の識別情報の一具体例であるDRコード(Dummy Recording Code)51bを含むようにしてもよい。このDRコード(Dummy Recording Code)51bは、データ量が1バイト(Byte)であるようにしてもよい。より詳細には、図15(c)に示されるように、DRコード51bは、(i)例えばL0層において、ダミーデータが記録されているか否かを示す所定のビットパターンと、(ii)例えばL1層において、ダミーデータが記録されているか否かを示す所定のビットパターンとが組み合わされることによって示されてもよい。具体的には、DRコード51bのうち右から1番目のビットが、「0」である場合、L0層においてダミーデータが記録されていないと意味するようにしてもよい。他方、DRコード51bのうち右から1番目のビットが、「1」である場合、L0層においてダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。概ね同様にして、DRコード51bのうち右から2番目のビットが、「0」である場合、L1層においてダミーデータが記録されていないと意味するようにしてもよい。他方、DRコード51bのうち右から2番目のビットが、「1」である場合、L1層においてダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。尚、右から3番目のビットから8番目のビットまでは予備のビットとしてもよい。また、各種のビットパターンによって、本発明の識別情報を実現することができるのは言うまでもない。
(4)管理情報の他の具体例−その2−
次に、図16を参照して、本発明の管理情報、及び、当該管理情報に係るDR情報(Dummy Recording Information)の他の具体例について説明する。尚、前述した図15において説明した管理情報の他の具体例と概ね同様の内容については適宜、省略する。ここに、図16は、本発明の管理情報の他の具体例を示したテーブル(図16(a))、本発明の管理情報に係るDR情報のデータ構造の他の具体例を示したテーブル(図16(b))、及び、本発明の識別情報の一具体例を示したテーブル(図16(c))である。
図16(a)に示されるように、本発明の管理情報50は、(i)L0層について詳細に記載した識別情報、即ち、L0層において如何なる属性のダミーデータが記録されているか否かを示す識別情報、及び(ii)L1層について詳細に記載した識別情報、即ち、L1層において如何なる属性のダミーデータが記録されているか否かを示す識別情報を含むようにしてもよい。その他の構成等については、前述した図15において説明した管理情報の他の具体例と概ね同様である。
具体的には、図16(b)に示されるように、管理情報50の他の具体例であるDR情報(Dummy Recording Information)50cは、例えばバイト単位で割り付けられた0から2047の番号で指定可能であるデータ位置の、例えば44番目に、本発明の識別情報の一具体例であるDRコード(Dummy Recording Code)51cを含むようにしてもよい。このDRコード(Dummy Recording Code)51cは、データ量が1バイト(Byte)であるようにしてもよい。より詳細には、図16(c)に示されるように、DRコード51cは、(i)例えばL0層において、如何なる属性のダミーデータが記録されているか否かを示す所定のビットパターンと、(ii)例えばL1層において、如何なる属性のダミーデータが記録されているか否かを示す所定のビットパターンとが組み合わされることによって示されてもよい。具体的には、DRコード51cのうち右から1番目及び2番目のビットが、「00」である場合、L0層においてダミーデータが記録されていないと意味するようにしてもよい。他方、DRコード51cのうち右から1番目及び2番目のビットが、「01」である場合、L0層においてデータエリア属性のダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。更に、他方、DRコード51cのうち右から1番目及び2番目のビットが、「10」である場合、L0層においてミドルエリア属性のダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。更に、他方、DRコード51cのうち右から1番目及び2番目のビットが、「11」である場合、L0層においてリードアウトエリア属性のダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。
概ね同様にして、DRコード51cのうち右から3番目及び4番目のビットが、「00」である場合、L1層においてダミーデータが記録されていないと意味するようにしてもよい。他方、DRコード51cのうち右から3番目及び4番目のビットが、「01」である場合、L1層においてデータエリア属性のダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。更に、他方、DRコード51cのうち右から3番目及び4番目のビットが、「10」である場合、L1層においてミドルエリア属性のダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。更に、他方、DRコード51cのうち右から3番目及び4番目のビットが、「11」である場合、L1層においてリードアウトエリア属性のダミーデータが記録されていると意味するようにしてもよい。尚、右から5番目のビットから8番目のビットまでは予備のビットとしてもよい。また、各種のビットパターンによって、本発明の識別情報を実現することができるのは言うまでもない。
(5)ダミーデータエリアの遷移の他の具体例
次に、図17から図21を参照して、ダミーデータエリアの遷移の他の具体例について説明する。ここに、図17から図21は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクの記録領域における遷移の他の具体例を示した模式的なデータ構造図である。尚、ダミーデータエリアを特定するためのDR情報のデータ構造は、前述の図4、図5、図7、及び図8で説明したDR情報と概ね同様である。また、図17から図21におけるダミーデータエリアの属性を示すハッチングの模様は、前述した図6におけるハッチングの模様と同じである。
(5−1)ダミーデータエリアの遷移の具体例−その1−
先ず、図17のステップ1に示されるように、例えばディスク製造時あるいは記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データの一具体例であるダミーデータが記録されている。具体的には、L0層のデータエリア102−0、及びL0層のミドルエリア104−0に配置されるダミーデータエリアDDA1において、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のミドルエリア104−1に配置されるダミーデータエリアDDA2においても、ミドルエリア属性の所定データが記録されている。また、L1層のデータエリア102−1に配置されるダミーデータエリアDDA3において、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のリードアウトエリア103−1に配置されるダミーデータエリアDDA4においても、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。
次に、図17のステップ2及びステップ3に示されるように、例えば記録情報が、例えばインクリメンタルレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、矢印AR1やAR2に示されるように、ダミーデータエリアDDA1の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1や、ダミーデータエリアDDA1−1−1となる。
次に、図17のステップ4に示されるように、例えばファイナライズを行う場合、L1層において、当該ファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR3の方向に従って、ダミーデータエリアDDA3のダミーデータエリアDDA1−1−1に対向される記録領域において、記録される。従って、ダミーデータエリアDDA3は、一部の記録領域が緩衝用データによって、記録されるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA3−1とダミーデータエリアDDA3−2とに分断される。続いて、L0層において、例えばファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR4の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。
次に、図17のステップ5及びステップ6に示されるように、ステップ3に引き続いて、例えば記録情報が、例えばインクリメンタルレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、矢印AR5やAR6に示されるように、L0層のデータエリア102−0の外周端までと、L1層の外周側から内周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA3−2は、外周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA3−2−1となる。
最後に、図17のステップ7に示されるように、例えばファイナライズを行う場合、L0層において、例えば緩衝用データが所定量だけ、矢印AR7の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。
以上より、情報記録再生装置によるファイナライズ処理の際に、例えばミドルエリア属性の所定データが記録されている記録領域(即ち、例えばダミーデータエリアDDA2等)においては、例えばファイナライズのための緩衝状態にさせることを専ら目的とするパディングデータ等の緩衝用データを記録する必要は殆ど又は完全にないのでより効率的なファイナライズ処理を実現することができる。
(5−2)ダミーデータエリアの遷移の具体例−その2−
先ず、図18のステップ1に示されるように、例えばディスク製造時あるいは記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データの一具体例であるダミーデータが記録されている。具体的には、L0層のデータエリア102−0、及びL0層のミドルエリア104−0に配置されるダミーデータエリアDDA1、L1層のミドルエリア104−1に配置されるダミーデータエリアDDA2、及び、L1層のデータエリア102−1に配置されるダミーデータエリアDDA3において、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のリードアウトエリア103−1に配置されるダミーデータエリアDDA4において、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。
次に、図18のステップ2に示されるように、前述の図6のステップ2と同様にして、例えば記録情報が、例えばレイヤージャンプレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、コの字型の矢印AR1に示されるように、ダミーデータエリアDDA1の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が所定量だけ上書きされ、L1層への層間ジャンプを経て、ダミーデータエリアDDA3の内周端へ向かって、記録情報が他の所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1となる。また、AR1がDDA3の内周端まで記録されなかった場合は、ダミーデータエリアDDA3は、記録情報の上書きによって、ダミーデータエリアDDA3−1、及び、ダミーデータエリアDDA3−2の2つに分断される。
次に、図18のステップ3の矢印AR2に示されるように、例えば記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、例えばダミーデータエリアDDA3−2の外周側から内周側へ向かって、例えばデータエリア属性のダミーデータ等の所定データが所定量だけ上書きされる(斑点模様のハッチングを参照)。即ち、ダミーデータエリアDDA3−2の属性が、ミドルエリア属性から、データエリア属性へと変更される。
次に、図18のステップ4に示されるように、ステップ2と概ね同様にして、例えば記録情報が、コの字型の矢印AR3の方向に従って、ダミーデータエリアDDA1−1の内周側から外周側へ向かって、記録情報が所定量だけ上書きされ、L1層への層間ジャンプを経て、ダミーデータエリアDDA3−1の内周端へ向かって、記録情報が他の所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1−1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1−1となる。また、AR3がDDA3−1の内周端まで記録されなかった場合は、ダミーデータエリアDDA3−1は、記録情報の上書きによって、ダミーデータエリアDDA3−1−1、及び、ダミーデータエリアDDA3−1−2の2つに分断される。
次に、図18のステップ5の矢印AR4に示されるように、例えば記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、例えばダミーデータエリアDDA3−1−2の外周側から内周側へ向かって、例えばデータエリア属性のダミーデータ等の所定データが所定量だけ上書きされる(斑点模様のハッチングを参照)。即ち、ダミーデータエリアDDA3−1−2の属性が、ミドルエリア属性から、データエリア属性へと変更される。
次に、図18のステップ6に示されるように、L1層において、例えば記録情報が所定量だけ、矢印AR5の方向に従って、ダミーデータエリアDDA3−1−2の内周端へ向かって、上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA3−1−2は、外周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA3−1−2−1となる。
最後に、図18のステップ7に示されるように、L0層において、例えばファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR6の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。特に、L1層のダミーデータエリアDDA3−1−1の属性は、ミドルエリア属性であるので、緩衝用データの記録を省略することが可能となる。
以上より、情報記録再生装置によるファイナライズ処理の際に、例えばミドルエリア属性の所定データが記録されている記録領域(即ち、例えばダミーデータエリアDDA2等)においては、例えばファイナライズのための緩衝状態にさせることを専ら目的とするパディングデータ等の緩衝用データを記録する必要は殆ど又は完全にないのでより効率的なファイナライズ処理を実現することができる。
(5−3)ダミーデータエリアの遷移の具体例−その3−
先ず、図19のステップ1に示されるように、例えばディスク製造時あるいは記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データの一具体例であるダミーデータが記録されている。具体的には、L0層のデータエリア102−0の一部に配置されるダミーデータエリアDDA1において、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のデータエリア102−1の一部に配置されるダミーデータエリアDDA2において、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のリードアウトエリア103−1に配置されるダミーデータエリアDDA3においても、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。
次に、図19のステップ2及びステップ3に示されるように、例えば記録情報が、例えばインクリメンタルレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、矢印AR1やAR2に示されるように、ダミーデータエリアDDA1の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が、ダミーデータエリアDDA1のデータ量より大きな所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1は、記録情報によって、上書きされる。特に、情報記録再生装置は、(i)記録情報のデータ量、及び(ii)DR情報(前述の図4、図5、図7、及び図8の説明を参照)に基づいて、ダミーデータエリアDDA1が、全て上書きされたことを判別することが可能である。
次に、図19のステップ4に示されるように、例えば記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、L0層において記録情報が記録されている記録領域の外周側の一部に対向される、L1層のダミーデータエリアDDA2が存在しない領域において、矢印AR3の方向に従って、例えば記録情報が記録される。次に、例えばファイナライズを行う場合、L0層において、当該ファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR4の方向に従って、記録され、シフトミドルエリア104s−0が形成される。同様にして、L1層において、緩衝用データが所定量だけ、矢印AR5の方向に従って、記録され、シフトミドルエリア104s−1が形成される。続いて、L0層において、例えば緩衝用データが所定量だけ、矢印AR6の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。
次に、図19のステップ5に示されるように、ステップ3に引き続いて、例えば記録情報が、例えばインクリメンタルレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、矢印AR7やAR8に示されるように、L0層のデータエリア102−0の外周端までと、L1層の外周側から内周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA2は、外周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA2−1となる。
最後に、図19のステップ6に示されるように、例えばファイナライズを行う場合、先ず、L0層のミドルエリア104−0において、当該ファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR9の方向に従って、記録され、ミドルエリア104−0が形成される。同様にして、L1層において、緩衝用データが所定量だけ、矢印AR10の方向に従って、記録され、ミドルエリア104−1が形成される。続いて、L0層において、例えば緩衝用データが所定量だけ、矢印AR11の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。
以上より、情報記録再生装置による、例えば記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、DR情報に基づいて、例えば緩衝用データ等の記録情報が記録される。その結果、例えばインクリメンタルレコーディング方式の下での、上述した記録要件を満たした、ファイナライズを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
(5−4)ダミーデータエリアの遷移の具体例−その4−
先ず、図20のステップ1に示されるように、例えばディスク製造時あるいは記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データの一具体例であるダミーデータが記録されている。具体的には、L0層のデータエリア102−0、及びL0層のミドルエリア104−0に配置されるダミーデータエリアDDA1において、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のデータエリア102−1の一部に配置されるダミーデータエリアDDA2において、データエリア属性(斑点模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L1層のリードアウトエリア103−1に配置されるダミーデータエリアDDA3において、リードアウトエリア属性(横縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。
次に、図20のステップ2に示されるように、前述の図6のステップ2と同様にして、例えば記録情報が、例えばレイヤージャンプレコーディング方式に基づいて記録される。具体的には、コの字型の矢印AR1に示されるように、ダミーデータエリアDDA1の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が所定量だけ上書きされ、L1層への層間ジャンプを経て、ダミーデータエリアDDA2の内周端へ向かって、記録情報が他の所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1となる。また、AR1がDDA2の内周端まで記録されなかった場合は、ダミーデータエリアDDA2は、記録情報の上書きによって、ダミーデータエリアDDA2−1、及び、ダミーデータエリアDDA2−2の2つに分断される。
次に、図20のステップ3に示されるように、ステップ2と概ね同様にして、例えば記録情報が、コの字型の矢印AR2の方向に従って、ダミーデータエリアDDA1−1の内周側から外周側へ向かって、記録情報が所定量だけ上書きされ、L1層への層間ジャンプを経て、L1層の未記録領域において、内周側へ向かって、記録情報が他の所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1−1は、内周側が記録情報によって、上書きされるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1−1となる。特に、情報記録再生装置は、(i)記録情報のデータ量、及び(ii)DR情報(前述の図4等の説明を参照)に基づいて、ダミーデータエリアDDA2−1と矢印AR2で記録された記録領域との間が、未記録状態であることを判別することが可能である。
次に、図20のステップ4の矢印AR3に示されるように、例えば記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、例えばダミーデータエリアDDA2−1の外周側に位置する未記録領域において、例えばデータエリア属性のダミーデータ等の所定データが所定量だけ上書きされる(斑点模様のハッチングを参照)。
最後に、図20のステップ5に示されるように、ファイナライズを行う場合、L1層において、例えばファイナライズのための緩衝用データが所定量だけ、矢印AR4の方向に従って、記録され、シフトミドルエリア104s−1が形成される。続いて、L0層において、例えば緩衝用データが所定量だけ、矢印AR5の方向に従って、リードインエリア101−0において記録される。特に、L0層のダミーデータエリアDDA1−1−1の属性は、ミドルエリア属性であるので、緩衝用データの記録を省略することが可能となる。
以上より、情報記録再生装置によるファイナライズ処理の際に、例えばミドルエリア属性の所定データが記録されている記録領域(即ち、例えばダミーデータエリアDDA1−1−1等)においては、例えばファイナライズのための緩衝状態にさせることを専ら目的とするパディングデータ等の緩衝用データを記録する必要は殆ど又は完全に無いのでより効率的なファイナライズ処理を実現することができる。
加えて、情報記録再生装置による、例えば記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、DR情報に基づいて、例えば緩衝用データ等の記録情報が記録される。その結果、例えばインクリメンタルレコーディング方式の下での、上述した記録要件を満たした、ファイナライズを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。
(5−5)ダミーデータエリアの遷移の具体例−その5−
先ず、図21のステップ1に示されるように、例えばディスク製造時あるいは記録動作と平行したバックグラウンドフォーマット時等の所定のタイミングで、本発明に係る所定データの一具体例であるダミーデータが記録されている。具体的には、L0層のデータエリア102−0における内周側の一部に配置されるダミーデータエリアDDA1において、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。また、L0層のデータエリア102−0における外周側の一部に配置されるダミーデータエリアDDA2において、同様にして、ミドルエリア属性(縦縞模様のハッチングを参照)の所定データが記録されている。
次に、図21のステップ2に示されるように、例えば記録情報が、例えばランダムライト方式に基づいて記録される。具体的には、矢印AR1に示されるように、ダミーデータエリアDDA1の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が、ダミーデータエリアDDA1の外周端よりも外周側に向かって、所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA1は、一部の記録領域が記録情報によって、記録されるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA1−1になる。
特に、情報記録再生装置は、(i)記録情報の記録位置、及び(ii)DR情報(前述の図4等の説明を参照)に基づいて、ダミーデータエリアDDA1の外周端が、変更されたことを判別することが可能である。従って、情報記録再生装置は、図21のステップ3内のうち点線で囲まれた、データエリア102a−1、及びデータエリア102b−1の記録領域において、記録要件を満たした記録動作を行うことが可能であることを判別することが可能である。
次に、図21のステップ4に示されるように、例えば記録情報が、例えばランダムライト方式に基づいて記録される。具体的には、矢印AR2に示されるように、ダミーデータエリアDDA2の内周側から外周側へ向かって、記録情報(黒塗りのハッチングを参照)が、所定量だけ上書きされる。従って、ダミーデータエリアDDA2は、一部の記録領域が記録情報によって、記録されるので、より小さくなった記録領域であるダミーデータエリアDDA2−1になる。
この場合においても、情報記録再生装置は、(i)記録情報の記録位置、及び(ii)DR情報(前述の図4等の説明を参照)に基づいて、ダミーデータエリアDDA2の内周端が、変更されたことを判別することが可能である。従って、情報記録再生装置は、図21のステップ4内のうち点線で囲まれた、前述のデータエリア102a-1に加えて、データエリア102c−1の記録領域において、記録要件を満たした記録動作を行うことが可能であることを判別することが可能である。
上述した実施例によれば、光ディスク等の情報記録媒体は、L0層及びL1層において、物理的又は光学的に記録済み状態に近づけることが可能なダミーデータ等の所定データを含む記録情報が記録可能である。加えて、L0層、及びL1層のうち少なくとも一方に備えられた、例えばレコーディングマネージメントエリア(Recording Management Area)において、DR情報(Dummy Recording Information)等の管理情報を記録可能である。このDR情報は(i)ダミーデータを記録可能な所定データダミーデータエリアの位置に関する位置情報、及び、(ii)ダミーデータエリアの属性に関する属性情報のうち少なくとも一方を含む。
従って、次に示される2つの効果を享受することが可能である。
第1の効果として、情報記録装置によって、上述した記録要件を満たした、例えばランダムライトを含む記録動作を、高い負荷が記録制御処理に掛かるのを抑制しつつ、より的確且つ迅速に行わせることが可能である。更に、第2の効果として、当該情報記録媒体のファイナライズ処理に掛かる時間は、例えばコンテンツ情報等の実効的な記録情報を記録する記録時間と概ね等しくなるため、ファイナライズ処理に掛かる時間の大幅な短縮や、より効率的な短縮を実現させることが可能となり、ユーザは、ファイナライズ処理において、より大きな快適性を体感することが可能となる。
上述した実施例では、情報記録媒体の一具体例として、例えばブルーレイ、赤色LD光、又は赤外光等のレーザ光によって記録又は再生が可能な、単層型、2層型の光ディスクについて説明した。加えて、本発明は、例えば、3層以上の記録層を備える多層型(マルチプルレイヤ型)の光ディスクにも適用可能である。更に、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種の情報記録媒体にも適用可能である。
また、上述した実施例では、情報記録装置、及び情報再生装置の一具体例として、例えば2層型の光ディスクに対応した情報記録再生装置について説明した。加えて、本発明は、例えば、3層以上の記録層を備える多層型(マルチプルレイヤ型)の光ディスクに対応した情報記録再生装置にも適用可能である。更に、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種の情報記録媒体に対応した情報記録再生装置にも適用可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、並びに、コンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。