JP4576701B2 - 紙製容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フランジ付き紙製容器を成形後に加熱し、一部もしくは全体を発泡させることで、容器のフランジ下サイズを変更することを可能にした紙製容器に関するもので、内容物の充填後、超音波シール、高周波シール、ヒートシール等のシール手段によって蓋等をシールする紙製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フランジ付き紙製容器の収納部に内容物を収納後、容器と該容器の開口部を覆うように載置された蓋材とを、フランジ周縁で超音波シール、高周波シール、ヒートシール等の手段によって密封シールした紙製容器が知られている。
【0003】
内容物を充填後密封シールを必要とする場合、容器の大きさがたとえ1mmでも異なると、充填シール機のリテーナーのサイズも容器の大きさに合致したリテーナーサイズにするため、新規の金型を作製して対応しなければならず、それが包装材料の価格に償却費という形で跳ね返り、コストアップの原因の一つになっている。
また、容器サイズに合致したリテーナーサイズの金型があったとしても金型の切替えに多くの時間を要し、充填シール機の稼働率低下の原因になる。
【0004】
紙製容器のフランジ下サイズ(フランジ下の外径)がリテーナーサイズに合致していないと、蓋材をシールした際、圧逃げ等を起こしてシール不良の原因になる。特に、大きくサイズが異なったりするとリテーナーより容器が脱落する恐れもある。したがって、フランジ下サイズ=リテーナーサイズでなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、内容物充填後、蓋材を密封シールする紙カップ、紙トレー、紙絞り容器のようなフランジ付き紙製容器に関する以上のような問題点に着目してなされたもので、容器成形後、加熱条件を変化させることにより、紙厚みがフレキシブルに変化すると共に容器のフランジ下サイズが変化することによる充填機の多様なリテーナーサイズに対応可能な紙製容器を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。すなわち、請求項1に記載された発明は、側壁の上端縁にフランジが形成されたフランジ付き紙製容器の、フランジ直下の側壁の外面周縁に、熱により発泡する発泡層を周方向に帯状に塗布した紙製容器であって、容器成形後、加熱発泡することにより、前記帯状の発泡層を発泡させ容器のフランジ下サイズを変更可能とすることを特徴とする紙製容器である。
【0007】
このように、フランジ直下の側壁の外面周縁に、熱により発泡する発泡層を周方向に帯状に塗布した紙製容器であって、容器成形後、容器を加熱して、前記帯状の発泡層を発泡させることにより、成形金型を変えなくても、加熱条件を変化させることにより、容器のフランジ下サイズを変更することができるので、フランジ下サイズの異なる紙製容器を容易、かつ、安価に作製することができる。
【0008】
また、発泡条件の強弱等によって、フランジ下サイズを変更するだけでなく、フランジ下サイズに塗布する発泡剤の種類や塗布量を変えることによってもフランジ下サイズをコントロールすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の紙製容器の実施の形態を以下に詳細に説明する。
本発明の紙製容器は、例えば図1に示すように、側壁11の上端縁にフランジ12が形成されたフランジ付き紙製容器10の、フランジ直下の側壁の外面周縁に、熱により発泡する発泡層13が周方向に塗布された紙製容器である。
【0010】
紙製容器としては、紙カップ、紙トレー、紙絞り容器等フランジ付きの紙製容器が対象になる。また、プラスチック容器、金属容器にも応用可能である。
【0011】
発泡層13は、例えば、炭酸塩などの化学発泡剤からなる内部発泡薬剤の外表面がポリウレタンなどの熱可塑性樹脂皮膜で覆われた熱発泡性の発泡剤と紙パルプ繊維と前記発泡剤とをつなぐバインダーとを溶媒に混合して発泡液とし、この発泡液を成形された紙製容器のフランジ直下の側壁の外面周縁に、ロールコート法等一般的に公知の塗布方法した後、オーブン等で乾燥するで、溶媒が蒸着すると共に発泡が生じ、発泡層13が形成される。
【0012】
また、発泡層13は、前記発泡液を紙製容器の成形前(ブランク)の段階で、あらかじめフランジ直下に位置するように全面コートもしくはパターンコートし、その後紙製容器に成形し、次いで加熱して発泡させて設けても良い。
但し、成形時の熱により前記発泡液の一部もしくは全部が発泡して、成形段階で発泡層を形成する場合もある。
【0013】
発泡剤としては、上述のような炭酸塩などの化学発泡剤からなる内部発泡薬剤の外表面が、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂皮膜で覆われた熱発泡性の発泡剤のほか、揮発性ガスである炭化水素などの物理発泡剤からなる内部発泡薬剤の外表面が、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂皮膜で覆われたマイクロカプセルタイプの熱発泡性の発泡剤、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂に炭化水素などの揮発性ガスもしくは二酸化炭素、窒素、ヘリウムなどの高圧ガスを練り混んでなる物理発泡剤を用いても良い。
【0014】
前記化学発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム炭酸塩などの炭酸塩のほかに、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジド化合物、トリアゾール化合物など公知の熱分解型の化学発泡剤を使用することができる。
【0015】
また、物理発泡剤としては、イソブチレン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、石油エーテルなど揮発性ガスである炭化水素からなる熱膨張型の物理発泡剤を使用することができる。その際、加圧した状態で使用することが多く、前記炭化水素は液状化して液状炭化水素となっている場合がある。
【0016】
一方、上述のような外表面を覆う熱可塑性樹脂としては、アクリルニトリル、ポリウレタン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどを使用することができる。
【0017】
そして、使用する発泡剤の種類や塗布量を変えることにより、発泡層の厚みをコントロールすることができる。
また、発泡条件を変えることで発泡層の厚みをコントロールすることができることはいうまでもない。
【0018】
【実施例】
以下に本発明の実施例をさらに具体的に説明する。
〈実施例1〉
紙製容器10として紙カップを取り上げた。
先ず、胴部を形成する胴部材として坪量270g/m2 のカップ原紙の片面に厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹脂を塗布したポリエチレン加工紙を、また、底部を形成する底部材として坪量210g/m2 のカップ原紙の片面に厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹脂を塗布したポリエチレン加工紙を、それぞれ準備し、一般的な紙カップ成形機を使用して、ポリエチレンを内側にした、高さ105mm、口径140mm、底径100mm、テーパー角度7.5°、フランジ下サイズ(フランジ下の外径)130mmの紙カップを成形した。
【0019】
次に、イソブチレンからなる内部発泡薬剤の外表面がポリウレタンなどの熱可塑性樹脂皮膜で覆われた熱発泡性の発泡剤と、紙パルプ繊維と前記発泡剤とをつなぐバインダーとを溶媒に混合して発泡液を作製した。
【0020】
この発泡液を先に作製した紙カップのフランジ直下の側壁の外面周縁に、ロールコート法により塗布して、溶媒を乾燥させ帯状の発泡層13を形成させ、実施例1における発泡前の紙製容器とした。
【0021】
この発泡前の紙製容器、複数個を120°Cのオーブンに入れて、それぞれ1分間、2分間、3分間加熱して、紙製容器を加熱発泡させたところ、フランジ下の外径がそれぞれ、131mm、132mm、134mmの紙カップが得られた。
【0022】
【発明の効果】
上記のように、容器のフランジ下サイズの変更は、従来の方法では、容器成形用金型を変更したり用紙の坪量を変更したりすることで都度対応していたのに対し、本発明の紙製容器においては、フランジ下サイズが5mm程度までのサイズ変更であれば、容器成形後、熱発泡させるのみで対応可能となり、コストダウン、納期短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製容器の一実施例を示す、(a)は加熱発泡前の状態を断面で示す模式説明図であり、(b)は加熱発泡後の状態を断面で示す模式説明図である。
【符号の説明】
10‥‥紙製容器
11‥‥側壁
12‥‥フランジ
13‥‥発泡層
W‥‥フランジ下サイズ(フランジ下の外径)
α‥‥発泡により広がった長さ(幅)
Claims (1)
- 側壁の上端縁にフランジが形成されたフランジ付き紙製容器の、フランジ直下の側壁の外面周縁に、熱により発泡する発泡層を周方向に帯状に塗布した紙製容器であって、
容器成形後、加熱発泡することにより、前記帯状の発泡層を発泡させ容器のフランジ下サイズを変更可能とすることを特徴とする紙製容器。
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JP2002145243A JP2002145243A (ja) | 2002-05-22 |
JP4576701B2 true JP4576701B2 (ja) | 2010-11-10 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000346808A Expired - Fee Related JP4576701B2 (ja) | 2000-11-14 | 2000-11-14 | 紙製容器 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6010736U (ja) * | 1983-06-30 | 1985-01-24 | 東罐興業株式会社 | 液体用容器 |
JPS62221472A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-09-29 | Koatsu Kako Kk | ***模様の形成方法 |
JPH04154552A (ja) * | 1990-10-18 | 1992-05-27 | Tokai Plast Kk | 合成樹脂製カップ |
JPH0699967A (ja) * | 1992-09-22 | 1994-04-12 | Honshu Paper Co Ltd | 断熱性を有する紙容器の製造方法 |
-
2000
- 2000-11-14 JP JP2000346808A patent/JP4576701B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
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JP2002145243A (ja) | 2002-05-22 |
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