JP4565288B2 - 中塗り塗装板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規にして有用なる中塗り塗料用樹脂組成物に関し、さらに詳細には脂環式多塩基酸を原料の一部として使用することにより得られる特定のポリエステル樹脂を主剤とした塗装揮発分の低減とチッピングないしはピーリングと呼ばれる塗膜剥離防止の両立を目的とした中塗り塗料用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車塗装に用いられている中塗り用樹脂としてはポリエステル樹脂とメラミンホルムアルデヒド樹脂の組合せの系が挙げられる。近年、自動車業界を中心に省資源、脱公害の両面から塗装揮発分の低減化が望まれている。この動きの中で、樹脂の高固形分化が検討されてきた。しかし、低分子量化による高固形分化では水酸基やカルボキシル基などの反応性基1分子あたりの存在量が減る為、その分だけ架橋の際の阻害因子として作用し、チッピングないしはピーリングと呼ばれる塗膜剥離の防止性能をはじめとする従来塗膜のような塗膜性能が得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上述した従来技術に従う限りは、従来塗膜の塗膜性能を維持しつつ、塗装揮発分の低減化を行うことは頗る困難であるというのが現状である。
【0004】
そこで、本発明者らは、塗装揮発分低減化の為に中塗り塗料用樹脂組成物の高固形分化を行いつつ、従来の塗膜性能を維持するという課題に対して、極めて有用なる自動車中塗り塗料用樹脂組成物を求めて、鋭意研究に着手した。
【0005】
従って、本発明が解決しようとする課題は、高固形分化しても、従来塗料の持つチッピングないしはピーリングなどの性能にも優れるという斬新なる中塗り用樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述したような課題に照準をあわせて、中塗り塗料用樹脂組成物の高固形分化について鋭意検討をおこなった。その結果、水酸基を有し、かつ、多塩基酸成分中に60モル%を越える脂環式多塩基酸を含有するポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)とを含有する中塗り塗料用樹脂組成物が、高固形分化が可能で、それを用いて形成される中塗り塗料の塗膜性能においてチッピングないしはピーリングなどの性能に優れ、ポリエステル樹脂(A)としては、重量平均分子量1000〜6000、固形分水酸基価80〜150mgKOH/g、固形分酸価9〜20mgKOH/gのポリエステル樹脂が好ましいこと、硬化剤(B)としては、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート樹脂が好ましいこと、ポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)の樹脂固形分重量比(A/B)としては50/50〜90/10が好ましいこと等を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、
1. 水酸基を有し、かつ、多塩基酸成分中に60モル%を越える脂環式多塩基酸を含有するポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)とを含有する中塗り塗料用樹脂組成物であって、前記ポリエステル樹脂(A)が、重量平均分子量1000〜6000、固形分水酸基価80〜150mgKOH/g、固形分酸価9〜20mgKOH/gのポリエステル樹脂である中塗り塗料用樹脂組成物を電着塗装板上に塗装した中塗り塗装板、
【0010】
硬化剤(B)が、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート樹脂である、請求項1記載の中塗り塗装板、
【0011】
ポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)の樹脂固形分重量比(A/B)が、50/50〜90/10である、請求項1または2記載の中塗り塗装板を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の具体的構成およびその作用効果について説明する。
本発明の中塗り塗料用樹脂組成物は、水酸基を有し、かつ、多塩基酸成分中に60モル%を越える脂環式多塩基酸を含有するポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)とを含有してなる。
【0013】
ここで用いるポリエステル樹脂(A)としては、水酸基を有し、かつ、多塩基酸成分中に60モル%を越える脂環式多塩基酸を含有するものであれば良いが、なかでも、高固形分化が比較的容易で、硬化性が良く、架橋密度が十分で硬度等の塗膜性能に優れ、しかも、‘はじき’の発生や光沢の低下がなく、外観良好な塗膜が得られることから、重量平均分子量1000〜6000、固形分水酸基価80〜150mgKOH/g、固形分酸価9〜20mgKOH/gのポリエステル樹脂が好ましい。
【0014】
ポリエステル樹脂(A)を調製する際に使用する脂環式多塩基酸成分としては、例えば1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、メチルヘキサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)ヘット酸、(無水)ハイミック酸〔日立化成化学工業(株)の登録商標〕、水添(無水)トリメリット酸の如き、各種脂環式カルボン酸類が挙げられ、更に必要に応じて、4−tert−ブチルシクロヘキサンモノカルボン酸、ヘキサヒドロ安息香酸、または、をはじめとする種々の脂環式モノカルボン酸ないしはポリカルボン酸、或いはこれらのメチルエステルもまた使用できる。
【0015】
また、ポリエステル樹脂(A)の調製には、通常用いられるような酸成分と多価アルコール成分も使用できる。それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、まず、酸成分としては、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、p−tert−ブチル安息香酸、(無水)トリメリット酸の如き、各種芳香族酸類;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラクロル(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などをも用いることが出来る。
【0016】
これらの酸成分と共に用いられる多価アルコール成分として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。
【0017】
ところで、当該ポリエステル樹脂(A)を調製するに当たって成分の一部として油長が30%未満となるような範囲内において油成分をも使用することが出来る。
【0018】
これらの油成分の特に代表的なるものとしては、やし油、水添やし油、「カージュラーE」(シェル社製の分岐状脂肪族モノカルボン酸類)、オクテン酸、イソノナン酸などが挙げられるが、さらに必要ならば、米糠油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油、ひまし油、脱水ひまし油なども適宜使用することができる。
【0019】
以上の各原料成分を用いた、当該ポリエステル樹脂(A)としては、線状構造あるいは分岐構造のどちらを使用しても良い。また、当該ポリエステル樹脂(A)を調製する方法については特に制限はないが、酸成分とアルコール成分のエステル化反応による周知の製造方法を駆使し、溶融法あるいは溶剤法のいずれかに従えばよい。
【0020】
例えば、原料である多塩基酸成分と多価アルコール成分を所定の分子量、水酸基価、酸価となるように用いて、窒素気流中、150〜250℃で、生成する水を逐次除去しながらエステル化反応を行うことができ、エステル化反応終了後、所定量の溶剤を加えることにより、所定の酸価と水酸基価を持った当該ポリエステル樹脂(A)を得ることが出来る。
【0021】
反応成分である多塩基酸および多価アルコールは全量を一度に添加しても良いが数回に分けて添加しても良い。また、当該ポリエステル樹脂(A)を調製するためエステル化反応の際には必要に応じて、反応を促進するためにジブチル錫オキサイド、三酸化アンチモン、酢酸亜鉛、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸鉛、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネートなどの公知の触媒を使用しても良い。
【0022】
次に、本発明で使用する硬化剤(B)としては当該ポリエステル樹脂(A)と架橋を生成するものであれば特に制限はないが、代表的例として、アミノ樹脂、ブロックイソシアネート樹脂を挙げることが出来る。アミノ樹脂、特にメラミン樹脂類として特に代表的なものを例示するにとどめれば、アルキルエーテル化メラミン樹脂などがある。さらに、かかるアルキルエーテル化メラミンとして特に代表的なものを例示するにとどめれば、「スーパーベッカミン L−117−60」〔大日本インキ化学工業(株)製〕、「ユーバン255」〔三井化学(株)製〕の如き各種ブトキシメチルメラミン樹脂;「サイメル#303」〔三井サイアナミッド(株)製〕の如きメトキシメチルメラミン樹脂;「サイメル#1130」〔三井サイアナミッド(株)製〕の如きメトキシ・ブトキシ混合エーテル化メチルメラミン樹脂などがある。
【0023】
また、同様に硬化剤(B)として好適に用いることのできる樹脂としては、キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き各種環状ジイソシアネート類(脂環式ジイソシアネート類)、トリレンジイソシアネートもしくは4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き各種の芳香族ジイソシアネート類のような有機ジイソシアネート化合物;これら有機ジイソシアネート化合物と、多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂(ポリエステルポリオール)または水などとの付加物;上掲された如き有機ジイソシアネート化合物同士の重合体(イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物をも含む。)や、イソシアネート・ビゥレット体などのポリイソシアネート樹脂を、公知慣用のブロック化剤でブロック化せしめて得られるブロックイソシアネート樹脂等が挙げられる。
【0024】
硬化剤(B)として好適に用いることのできる市販の樹脂としては、例えば「バーノックDN−980」、「バーノックDN−990」〔以上、大日本インキ化学工業(株)製ポリイソシアネート樹脂〕、「バーノックDB−980K」〔大日本インキ化学工業(株)製ブロックイソシアネート樹脂〕、「コロネート2507」〔日本ポリウレタン(株)製ブロックイソシアネート樹脂〕、「タケネートB−815N」〔武田薬品工業(株)製ブロックイソシアネート樹脂〕などが挙げられる。
【0025】
そして、樹脂固形分中のポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)の比(A/B)としては、付着性等の諸性能や硬化性に優れた中塗り塗膜が得られることから50/50〜90/10なる範囲内が好適であり、なかでも60/40〜85/15なる範囲内が特に好適である。
【0026】
本発明の中塗り塗料用樹脂組成物には、通常ポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)と共に溶剤類(C)を用いる。ここで用いる溶剤類(C)としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、オクタンの如き炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの如きエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンの如きケトン系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンの如きアミド系;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテルの如きアルコール系溶剤、あるいは、これらの混合物などが挙げられる。
【0027】
本発明の中塗り塗料用樹脂組成物の硬化を促進せしめる為には、硬化触媒類を用いることが出来るが、そうした硬化触媒類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、またはこれらのアミンブロック化物、テトラクロル無水フタル酸と一価アルコールとのハーフエステル化物、トリクロル酢酸の如き有機酸などの酸触媒;テトライソプロピルチタネート、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジオクテート、ナフテン酸コバルトの如き、各種の含金属化合物類;モノアルキル燐酸、ジアルキル燐酸、モノアルキル亜燐酸、ジアルキル燐酸の如き各種燐系酸性化合物などがある。
【0028】
当該硬化触媒の使用量としては、ポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)の合計の固形分100重量部に対して、0.1〜10重量部となる範囲内が適切である。
【0029】
また、本発明の中塗り塗料用樹脂組成物には、代表例として挙げる次なる顔料が使用されることは言うまでもない。例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄などの金属酸化物、ケイ酸塩類、クロム酸ストロンチウム、クロム酸亜鉛、硫酸バリウムなどの無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン、ベンズイシダゾロンなどの有機顔料が挙げられ、これらの単独あるいは任意の組み合わせで配合される。
【0030】
かくして得られる、本発明の中塗り塗料用樹脂組成物には、必要に応じて他の樹脂類などをはじめ、流動調整剤、色分れ防止剤などの如き公知慣用の各種添加剤を加えることが出来る。
【0031】
前記した他の樹脂類の代表的なものには、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレートの如き各種の繊維素系樹脂をはじめ、塩化ビニル、酢酸ビニル、共重合樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂またはフッ素樹脂などがある。
【0032】
かくして得られる本発明の中塗り塗料用樹脂組成物を用いた場合には、従来の中塗り塗料用樹脂組成物を用いた場合に比べ、およそ5〜20重量%程度塗装揮発分が少ない、高固形分の中塗り塗料が得られる。
【0033】
本発明の中塗り塗料用樹脂組成物を用いて、目的とする実用的効果の高い塗膜を形成するには、例えば、表面処理を施し、あるいは必要に応じて、予め、プライマー層(例えば電着塗料層)を塗設した被塗物基材表面に、本発明の中塗り樹脂組成物を用いた中塗り塗料を、通常の方法によって、乾燥膜厚が10〜50μmになるように、所望の条件でもって塗装し架橋せしめる。
【0034】
しかるのち、上塗り塗装としては、例えば2コート1ベーク(2C1B)または3コート2ベーク(3C2B)メタリック塗料や、2C1Bまたは1コート1ベーク(1C1B)ソリッドカラー塗料などを乾燥膜厚が20〜80μmとなるように、所望の条件でもって塗装し硬化せしめる、というのが普通の方法である。
【0035】
さらに、中塗り、上塗りをいわゆるウエットオンウエットで塗装する形での2C1Bや3コート1ベーク(3C1B)といった条件で塗装し硬化せしめる方法も用いることが可能である。
【0036】
通常、上述したそれぞれの架橋の条件としては、110〜170℃で15〜40分間程度が適切であり、なかでも120℃〜160℃で20〜30分間なる範囲内が好ましい。
【0037】
かくて、本発明の中塗り塗料用樹脂組成物を用いて得られる中塗り塗料は、それ自体高固形分であり、この中塗り塗料を用いて得られる中塗り塗膜に引き続いて上塗り塗膜をも施した総合塗膜の外観は言うに及ばず、チッピングないしはピーリングと呼ばれる塗膜剥離の防止性能などが顕著に優れるところとなる。
【0038】
本発明の中塗り塗料用樹脂組成物は、中塗り塗料用として全般に利用できるものであるが、特に、自動車の中塗り塗料用として、極めて実用性の高いものである。
【実施例】
【0039】
次に本発明を参考例、実施例及び比較例により一層具体的に説明するが、以下において部及び%は特に断りのない限り、全て重量基準であるものとする。
【0040】
参考例1〜6(ポリエステル樹脂の調製)
攪拌機、温度計、脱水トラップ付き還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた3リットルの四つ口フラスコに、第1表に示した原料とジブチル錫オキサイド0.5部を仕込み、220℃まで昇温した。さらに、この温度で脱水縮合反応を行って、固形分の水酸基価がそれぞれ目標の値になるまで続行せしめた。反応終了後は冷却して、キシレンを加え、不揮発分が80%で、かつ固形分の水酸基価が100〜140mgKOH/gなるポリエステル樹脂溶液を得た。それぞれの性状値はまとめて表1に示した。
【0041】
【表1】
第1表
Figure 0004565288
【0042】
なお、第1表中の略記号は次のような化合物を意味するものである。
HHPA:ヘキサヒドロ無水フタル酸
THPA:テトラヒドロ無水フタル酸
NPG :ネオペンチルグリコール
TMP :トリメチロールプロパン
【0043】
実施例1〜6
ステンレス容器に第2表に示す原料Aとガラスビーズ80部を仕込み、ペイントシェーカーにて1時間分散せしめ、次いでL−117−60〔スーパーベッカミンL−117−60、大日本インキ化学工業(株)製のメラミン樹脂〕を仕込んで5分間攪拌したのちガラスビーズを除き、さらに、キシレン/1−ブタノールを8/2の重量比で混合してなる希釈用溶剤にてフォードカップNo.4で20秒となるように粘度を調製して、中塗り塗料樹脂組成物(N−1)〜(N−5)を得た。
【0044】
【表2】
第2表
Figure 0004565288
【0045】
なお、第2表中の略記号は次のような化合物を意味するものである。
P−1〜P−6:参考例1〜6で得られたポリエステル樹脂
R−820 :タイペークR−820〔石原産業(株)製の酸化チタン〕
混合溶剤 :ブチルセロソルブ/キシレン=1/1(重量比)なる混合溶剤
【0046】
参考例7(ベースコート塗料の調製)
下記するような組成で配合せしめた配合物を、トルエン/酢酸エチルを9/1の重量比で混合してなる希釈用溶剤でもってフォードカップNo.4での粘度が12〜13秒となる様に調製して目的とするベースコート塗料を得た。以下、これを塗料(B−1)と略記する。
【0047】
アクリディック A−322 160部
〔大日本インキ化学工業(株)製のアクリル樹脂〕
スーパーベッカミン L−117−60 33部
〔大日本インキ化学工業(株)製のメラミン樹脂〕
アルペースト 1860YL 23部
〔東洋アルミニウム工業(株)製のアルミニウムペースト〕
ファーストゲンブルーNK 2部
〔大日本インキ化学工業(株)製のシアニンブルー〕
【0048】
参考例8(クリヤーコート塗料の調製)
下記するような組成で配合せしめた配合物を、キシレン/1−ブタノールを8/2の重量比で混合してなる希釈用溶剤でもってフォードカップNo.4での粘度が22〜24秒となる様に調製して目的とするクリヤーコート塗料を得た。以下、これを塗料(C−1)と略記する。
【0049】
アクリディック A−345 127部
〔大日本インキ化学工業(株)製のアクリル樹脂〕
スーパーベッカミン L−117−60 50部
〔大日本インキ化学工業(株)製のメラミン樹脂〕
チヌビン 900 3部
(チバガイギー社製の紫外線吸収剤)
チヌビン 765 1部
(チバガイギー社製のラジカル捕捉剤)
KP−321 0.05部
〔信越化学(株)製のレベリング剤〕
【0050】
参考例9(中塗り板の作成)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得た中塗り塗料樹脂組成物(N−1)〜(N−6)を、それぞれ、日本ルートサービス社製の電着板上に、乾燥膜厚が35μmとなるように塗装し、10分間の間室温に放置した後、140℃で30分間焼き付けを行い、中塗り板を得た。
【0051】
参考例10(上塗り板の作成)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得た中塗り塗料樹脂組成物(N−1)〜(N−6)を、それぞれ、日本ルートサービス社製の電着板上に、乾燥膜厚が35μmとなるように塗装し、10分間の間室温に放置した後、140℃で30分間焼き付けを行った。次いで、こうして得られた中塗り塗膜上にベースコート塗料(B−1)を乾燥膜厚が15μmとなる様に塗装し、3分間の間室温に放置したのち、クリヤーコート塗料(C−1)を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装した。しかるのち、室温に10分間放置し、140℃で30分間焼き付けを行い、上塗り板を得た。
【0052】
応用例1〜4および比較応用例1〜2
第3表に示す層構成の上塗り板を用いて耐チッピング性その他の塗膜諸性能を検討した。中塗り板、上塗り板での塗膜諸性能の結果を第3表にまとめて示す。
【0053】
【表3】
第3表(1)
Figure 0004565288
【0054】
【表4】
第3表(2)
Figure 0004565288
【0055】
(第3表の脚註)
1)中塗り塗料の塗装不揮発分:140℃/30分間焼き付け後の不揮発分の重量%。
2)中塗り板のサンディング適性:#600サンドペーパーを用いた手作業による中塗り塗膜の研磨作業性を下記の基準で判定した。
○:研磨作業が問題なく行える。
△:研磨時にやや引っかかる感じがあり、研磨しにくい
×:塗膜が柔らかく、研磨を行うことが出来ない。
3)上塗り板の外観:下記の基準で目視により判定した。
○:良好
△:ツヤ感がやや劣る
×:ツヤがなく、不良
4)上塗り板の耐チッピング性:スガ試験機製の「グラベロメータ」なる試験機でもって、−20℃の雰囲気中で50gの7号砕石を0.4MPaで送出し、上塗り板表面に衝突させた際の塗膜剥離の程度を、下記の基準で目視により判定した。
○:ハガレ傷がほとんどない。
△:ハガレ傷がところどころに認められる。
×:大きなハガレ傷が全面に認められる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の中塗り塗料用樹脂組成物は、高固形分を有し、光沢、硬化性、耐チッピング性等の諸性能に優れた塗膜を形成するものである。

Claims (3)

  1. 水酸基を有し、かつ、多塩基酸成分中に60モル%を越える脂環式多塩基酸を含有するポリエステル樹脂(A)と、硬化剤(B)とを含有する中塗り塗料用樹脂組成物であって、前記ポリエステル樹脂(A)が、重量平均分子量1000〜6000、固形分水酸基価80〜150mgKOH/g、固形分酸価9〜20mgKOH/gのポリエステル樹脂である中塗り塗料用樹脂組成物を電着塗装板上に塗装した中塗り塗装板。
  2. 硬化剤(B)が、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート樹脂である、請求項1記載の中塗り塗装板。
  3. ポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)の樹脂固形分重量比(A/B)が、50/50〜90/10である、請求項1または2記載の中塗り塗装板。
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