JP4563526B2 - 無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜及びその製造方法 - Google Patents

無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池、特に安全性の改善が要求されている非水電解液二次電池のセパレーターとして、広いシャットダウン温度領域を示すポリオレフィン多孔質膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子携帯機器の発達により、高エネルギー密度、高起電力の電池が開発されている。その中でも高起電力の観点からは非水電解液電池、特にリチウムイオン二次電池が精力的に研究開発されている。この様な非水電解液電池の問題点の1つに可燃性有機溶媒を用いる所以の危険性が指摘されている。電池の両極が短絡、電池内容物の分解反応等を起こした場合、電池内部の急激な温度上昇により、電池内容物が噴出したり、爆発したりする。この様な問題に対し現状の対策としては安全弁の取付け、溶融性成分含有のセパレーターによるシャットダウン機能付与等が挙げられる。
【0003】
しかしながら安全弁は短絡に対する本質的な防護策ではなく、電池内部の急激な圧力上昇を緩和するだけのものである。
【0004】
一方セパレーターのシャットダウン機能は、熱溶融性材料を用いた多孔質膜をセパレーターを用いることにより、短絡等により電池内部の温度がある一定の温度に達した時に、材料の熱溶融により多孔質膜の穴が塞がることにより、イオン導電性が抑制され、発熱の原因となる電池反応を抑えるというものである。この様なセパレーターは特許公報第2642206号公報、特開平6−212006号公報、特開平8−138643号公報等に示される、ポリオレフィン系高分子材料の多孔質膜が開示されている。しかしながら、この様な熱溶融性材料を用いた場合、熱上昇でシャットダウン機能が働いても、更なる温度上昇で、膜自体が溶融し、セパレーターとしての本来の機能である、電池両電極を隔離する機能が失われてしまう。これはメルトダウンと呼ばれる現象であり、電池特性としては好ましくない。この様な問題に対する改善策として、これらの特許ではポリオレフィン組成、製膜手法を規定することで、より高温にメルトダウン温度を設定するという技術も開示しているものも有るが、必ずしも充分な特性とは言えない。
【0005】
このシャットダウン温度の範囲を広くする別の手法としては、特公平4−1692号公報、特開昭60−52号公報、特開昭61−232560号公報、特開平3−291848号公報、特開平10−6453号公報等に示されるように、多孔質膜、不織布基材に熱溶融性材料を積層、コーティング等により修飾するという技術もある。しかしながらそれらの作製手法は煩雑になる場合がある上、必ずしもシャットダウン時の絶縁性が充分なものが得られているわけではない。
【0006】
この他、特開平9−12757号公報では、ポリエチレン多孔質膜表面を放射線照射処理をすることで、シャットダウン温度範囲を広げると共に、機械的強度を向上させるというものが有るが、メルトダウン温度がおよそ170℃以下である。更には通常放射線処理により改質されたポリエチレンは架橋構造を示すため、引張り弾性率は向上するものの、破断強度が低下する傾向を示す場合が有り、いわゆる脆い膜にななり易い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この様にある温度で溶融して多孔質膜の空孔が封鎖し、更にそのまま溶融せずに高い温度で連続膜状態を維持するという特性は、材料の特性上相反する物性であり、容易な手段でそのようなセパレーターを製造することは難しい。この様な課題に対し我々が誠意検討をしたところ、真空製膜法を用いて熱溶融性ポリオレフィン多孔質膜に無機薄膜を積層することにより、元々シャットダウン温度範囲が狭いポリオレフィン多孔質膜のシャットダウン温度範囲を格段に広げることが出来ることがわかった。
【0008】
類似技術として特開平1−304933号公報には、ポリオレフィン多孔質膜にポリシロキサンを塗布するという技術が開示されている。これはセパレーターの機械強度を向上させることにより、電池の内部短絡不良率を低減することが目的である。しかしながら、この公報の技術範囲は電解コンデンサーや電気二重層コンデンサーが主であり、シャットダウン特性については検討されていない。むしろ、シャットダウンのし易いポリオレフィン多孔質膜を基材に用いた場合、長時間のポリシロキサンの硬化温度で多孔質膜の孔が塞がれてしまう恐れが有り、セパレーターの良好なイオン導電性を阻害する問題点がある。
【0009】
また、特開平10−172531号公報にはポリオレフィン多孔質膜の空孔部表面にゾル液をスプレー法あるいはディッピング法を用いて無機薄膜を形成するという技術が開示されている。ここでの目的もまた機械強度を上げることで、内部短絡率を低減することである。そのため、シャットダウン温度範囲を改善することは検討されていない。更にこの場合空孔の内部表面まで実質全て無機薄膜で覆われるため、無機薄膜の膜厚が厚くなる場合、ポリオレフィン多孔質膜の耐熱性が向上し、特にシャットダウンの開始温度も上昇すると予想される。これにより電池内部の温度が上がりすぎ、安全性の面で有利ではない。なお、この公報の実施例では、比較例1に比べて広いシャットダウン温度範囲を示しているが、これはシャットダウン温度範囲の異なるポリプロピレンとポリエチレンを混合することで達成される技術であって、この技術範囲でシャットダウン温度範囲が広がったわけではない。
【0010】
本発明の目的は、元々シャットダウン温度範囲が狭いポリオレフィン多孔質膜のシャットダウン温度範囲を、多孔質膜としての特性を大きく変えること無く格段に広げることを提供することにある。
【0011】
また本発明の目的は、電池のセパレーターとして有用な、シャットダウン特性に優れた多孔質膜を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の少なくとも一方の表面上に無機薄膜が形成されてなり、空孔の内部表面には実質的に形成されていないことを特徴とする無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜によって達成される。これにより、非水電解液電池等で要求されている、シャットダウン温度範囲の広い多孔質膜を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜は、熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の少なくとも一方の表面上に無機薄膜が形成されている。
【0014】
ここで、熱溶融性ポリオレフィンとは、ある一定温度で顕著に溶融する脂肪族炭化水素系高分子であり、そのような特性を示すポリオレフィンであれば、線状、分岐状、架橋した構造のいずれでも構わない。より好ましいポリオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレンまたはそれらの共重合体や混合物が、顕著な溶融性に加え化学的安定性の点で選択される。
【0015】
後述するように、本発明の無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜は、110℃、好ましくは120℃以上で溶融するものであって、かかる特性により電池のセパレータとして特に有用である。このため、本発明におけるポリオレフィンの分子量としては、多孔質膜の取り扱い性、成形性、機械特性等を考慮しながら上記溶融特性を満たす範囲で選択すればよい。例えばポリオレフィンとしてポリエチレンを用いる場合は、重量平均分子量1万5千〜1千万の範囲が好ましい。1万5千よりも低い場合、溶融温度が110℃よりも低くなる場合がある。また、1千万以上では多孔質膜の形成性が低下する上、シャットダウンを開始する速度(溶融速度)が非常に遅くなり、実質的にシャットダウン開始温度が非常に高くなってしまう。なお、ポリオレフィンの溶融温度としては、(ポリエチレンの場合)150℃以下が好ましい。
【0016】
本発明における熱溶融性ポリオレフィン多孔質膜は、上記熱溶融性ポリオレフィンを種々の方法によって多孔質膜化することができる。かかる作製方法については特に限定されるものではなく、例えば第7回ポリマー材料フォーラム(1998)要旨集1BIL09等には、大きく分けて延伸開孔法、相分離法の2種類が記載されている。延伸開孔法はポリオレフィンの連続膜に熱処理を施し、連続膜内部にポリオレフィンの微結晶を成長させ、その状態で延伸することで結晶間にポリオレフィン微小繊維で保持された空隙を形成するというものである。また、相分離法(湿式法)はポリオレフィンを溶液状態とし、溶液流延法により相分離膜或いは微粒子分散膜構造を形成し、相分離剤、或いは微粒子を溶出、この前或いは後で延伸することで多孔質膜を形成するというものである。かかる多孔質膜はさらに延伸して用いても良い。
【0017】
そしてその様な材料を用いて作製される多孔質膜とは、およそ10nm〜10μmの平均径を有する微細な空孔が無数に膜厚方向に形成され、膜を通して溶液、気体が容易に移動できる構造の膜のことを言う。
【0018】
この様な多孔質膜としては、例えば25μmの厚みの膜で目付け量が8〜17g/m2のものを好ましく用いることができる。
【0019】
また該多孔質膜の膜厚としては5〜100μmが好ましい。膜厚が5μmよりも薄い場合、膜としての機械強度が充分でなく、例え分子量が高く、高度に延伸されたポリオレフィン多孔質膜を用いても、実際の取り扱いでは、穴が開きやすい、破断し易い、電池に組み込んだ時の内部短絡がし易い等の問題が生じる。一方、膜厚が100μmよりも厚くなる場合、電池の両極間が離れすぎ、電池の内部抵抗が増大、充放電速度が低下する、単位体積あたりの電池の電気容量が低下する等の問題が顕著となる。多孔質膜の膜厚は、より好ましくは10〜50μmである。
【0020】
本発明においては、上記熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の少なくとも一方の表面上に無機薄膜が形成されてなり、空孔の内部表面には実質的に形成されていない。言い換えれば、本発明の無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜は、熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の、空孔内部を除いた少なくとも一方の巨視的膜表面上に無機薄膜が形成されている。ここで言う空孔内部を除いた巨視的膜表面とは、特開平10−172531号公報に記載された空孔部表面とは異なり、均一な連続膜として想定した多孔質膜の巨視的な表面のことである。そして空孔内部の表面は全て無機薄膜で覆われることではない。
【0021】
ただしより細かくは、多孔質膜表面にごく近い部分の空孔表面は無機薄膜が存在していても構わない。ポリオレフィン多孔質膜の厚さ方向において、無機薄膜はほとんどが表面に分布しており、厚さ方向に向かって急激に減少し、膜内部(空孔内部表面)にはほとんど存在していない。存在しているとしても、本質的には空孔内部の機械特性、温度特性を顕著に変えるほど厚いものではない。
【0022】
この様に、巨視的表面は無機薄膜で覆われるが、多孔質膜の空孔内部の表面には無機薄膜が実質的に存在しないために、ポリオレフィンの溶融温度で溶解し、無機薄膜形成前の多孔質膜本来のシャットダウン開始温度を維持することが出来る。
【0023】
そして少なくとも一表面とはこの多孔質膜の片側のみに無機薄膜を形成しても良いし、両面にも形成しても良いという意味である。通常製造上の簡便さ、経済性から一方面のみに無機薄膜を形成するほうが良いが、この場合無機薄膜の厚みによっては、無機薄膜の面内応力によりこの無機薄膜形成多孔質膜が大きくカールしてしまい、取り扱い性が低下する場合がある。
【0024】
一方、無機薄膜を両面に形成する場合には、この様なカールは抑制される。しかしながら、両面それぞれに無機薄膜を形成するため、生産性、経済性に劣る面がある。
【0025】
この様な無機薄膜の厚さとしては10nm以上200nm以下が好ましい。10nmよりも薄い場合、シャットダウン性能を改善する効果を顕著に観ることが出来なくなってくる。一方、200nmよりも厚い場合、無機薄膜自体屈曲性に乏しくなり、形成後に無機薄膜が割れたり、剥離したりするようになるので、好ましくない。この膜厚のより好ましい範囲は20nm以上100nm以下である。
【0026】
この様な無機薄膜の主成分としては、電気的導電性があるものを用いて、電極両電極独立に、電極の集電性を向上させることも出来るが、形成された無機薄膜の表面抵抗が1TΩ以上となる無機酸化物を用いる方が電池の内部短絡抑制の観点から好ましい。
【0027】
すなわち絶縁性の無機酸化物が好ましく、電池の両電極を電気的に隔離するためには、セパレーターの構成要素としては多孔質膜を通してイオン伝導性は良好でも、電子的導電性が有るものは通常用いられない。そして、その組成として各種の無機薄膜が挙げられるが、絶縁性、経済性、生産性の観点から無機酸化物が好ましい。その様な無機酸化物としては酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫などが挙げられる。これらのうちの単一組成を選択しても良いし、これらから選択される複数組成からなる複合酸化物としても良い。
【0028】
この様な酸化物の中では酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムが経済性、生産性の観点から特に好ましい。
【0029】
そして、その無機薄膜の形成方法であるが、特開平1−304933号公報や特開平10−172531号公報に記載されるようにコーティングし、加熱処理をして製膜する方法ではなく、真空製膜法を用いることによって、無機薄膜を、多孔質膜の実質的に巨視的表面にのみ存在させ、空孔の内部表面に実質的に形成させないことを制御することが容易であり、簡便でよりシャットダウン特性改善の効果を発現させることが出来る。
【0030】
ここで言う真空製膜法は真空中に熱溶融性ポリオレフィンの多孔質膜を配置し、その表面に無機薄膜組成を積層成長させる手法である。この様な手法としては真空蒸着法、スパッタリング法、CVD(ケミカルベーパーデポジション)法が生産性の観点から好ましい。
【0031】
この様な無機薄膜の積層に当たっては、密着性の観点からコロナ放電処理、スパッタエッチング処理等の公知の表面前処理を行っても構わない。
【0032】
ところで通常、電池の使用環境において、例えば真夏の自動車内部のダッシュボードの上は100℃程度まで上昇するといわれている。シャットダウン開始温度が100℃よりも低くなる場合、たとえ電池が正常に動作をしていても、セパレーターがシャットダウンを起こし、電池内部のイオン導電性が低下し、電池が作動しなくなるということがある。この様な観点から、前記したようにここで使用できうるポリオレフィン多孔質膜の溶融温度は110℃以上が好ましい。
【0033】
真空製膜法では真空中で無機薄膜源が加熱された状態で多孔質膜上に形成されるのが通常である。そして、この様な溶融温度特性を持つ多孔質膜の表面にそのまま真空製膜法を用いて形成すると、その様な熱で容易に多孔質膜が溶融してしまう場合がある。この現象は形成する無機薄膜が厚くなるに連れて顕著になる。
【0034】
そのため、既に記載したようにシャットダウン性能が効果的に発現するために必要な厚さの無機薄膜の形成には、この多孔質膜の溶融温度Tmから30℃を引いた温度Tc=Tm−30℃以下の温度Tr(Tr≦Tc)に、多孔質膜表面温度を制御することが好ましい。この温度は最も表面温度が高くなる無機薄膜形成時の温度も同様に制御する意味も含む。
【0035】
通常ポリオレフィン系の多孔質膜は高度に延伸することで多孔質としたり、膜強度を向上させたりしている。そのため、TrがTcよりも高い温度の場合、たとえ、多孔質膜自体が溶融しなくても、熱収縮が大きく発生し、元々の多孔質膜自体の寸法、イオン導電性、機械特性、熱特性を大きく変化させてしまうことがある。
【0036】
無機薄膜形成前の多孔質膜の寸法、イオン導電性、機械強度を維持するためには、無機薄膜形成時の多孔質膜表面温度を制御することが特に重要である。
【0037】
この様に、本発明は熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の少なくとも一表面上に、好適には真空製膜法を用いて無機薄膜を形成することにより、電池、特に安全性の改善が望まれる非水電解液二次電池用のセパレーターとして、広いシャットダウン温度範囲を有する多孔質膜を提供することができる。
【0038】
【実施例】
以下の各実施例、比較例記載の各種の評価は以下の要領にて行った。
ポリオレフィン多孔質膜に無機薄膜を形成する際には、事前に多孔質膜の一部に温度指示ラベルを貼り付け、多孔質膜表面温度が上記条件の範囲にあるように、基板温度を制御した。
【0039】
本発明の無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜については、セパレーターとしての基本特性である、膜厚、イオン導電性、機械強度、シャットダウン温度特性に加え、無機薄膜の厚さを蛍光X線測定で評価した。
【0040】
イオン導電性、機械強度の評価は無機薄膜の形成前後でそれら特性に大きな変化を示さないことを確認するために行った。
【0041】
イオン導電性は有機電解液を作製した多孔質膜に充分に含浸し、このときの抵抗値を求め、算出した。
【0042】
機械強度については、引張試験を行うことで引張弾性率、破断強度を求め、突き刺し試験で突き刺し強度を求めることで評価した。
【0043】
多孔質膜の膜厚は、公知のマイクロメーターを用いて、μm単位で測定した。
【0044】
多孔質膜の平均空孔径は、JIS K3832に記載されるバブルポイント法で測定がなされるポーラスマテリアル社製の自動細孔測定装置で測定した。
【0045】
イオン導電性は次のように測定した。
まず、プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートとを等重量比混合した有機溶媒に四弗化ホウ酸リチウムを1モル/リットル溶解した有機電解液を調製した。
【0046】
一方、作製した多孔質膜については事前に界面活性剤処理を施し、調製した有機電解液に充分に濡れるように処理をした。使用した界面活性剤は非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル)であり、この界面活性剤を3重量%含むメタノール溶液を処理液とし、この処理液に評価する多孔質膜を浸漬し、次いで余分な液を拭取り、乾燥を施すことで電解液親和性を付与した。
【0047】
この様な多孔質膜を、先に調製した有機電解液に十分浸透した後、半径1cmの円盤状ステンレス電極間に挟み込み、ソーラトロン社製1260型インピーダンスアナライザーで100kHzから1Hzの間で複素インピーダンスを測定し、測定した高周波数側のデータ曲線を実数軸に外挿する事で実測抵抗値を求めた。そしてこの測定値の逆数から単位面積当たりの電気伝導度を算出し、これをイオン導電性とした。
引張試験はJIS規格K7127を参考にして、インストロン型引張試験機により、25℃の環境下で10mm/分の速度で行った。測定サンプルは長さ150mm、幅10mmとなるように切り出し、100mm間隔で引張試験をするようにした。測定値は引張弾性率、及び破断強度で表示した。
【0048】
突刺試験は、第28回セミ・コンファレンス「期待されるリチウム二次電池」要旨集の中で足立らが「リチウムイオン電池用セパレーターの特性評価」として49ページで報告している突刺強度の評価手段に則り、カトーテック(株)製のハンディータイプコンプレッションテスターを用いて評価した。
【0049】
シャットダウン温度特性は特許第2642206号公報に記載された膜抵抗の測定方式に準拠し、測定装置を構成して測定した。測定条件としては、上記のイオン導電性評価と同一の手法で有機電解液(プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートとを等重量比混合した有機溶媒に四弗化ホウ酸リチウムを溶解し濃度1モル/リットルとした有機電解液)を充填した多孔質膜を用い、交流周波数1kHz、交流振幅100mV、昇温速度2℃/分で測定した。そして温度を上昇させたとき、その過程でインピーダンス値が上昇して一旦100Ω平方cmとなったときの温度をシャットダウン開始温度Ts、一度シャットダウンによりインピーダンス値が1kΩ平方cmよりも増大した後、インピーダンス値が低下し1kΩ平方cmになった時の温度をメルトダウン温度、すなわちシャットダウン終了温度Teとした。なお、190℃に達したときにインピーダンス値が1kΩ平方cm以上であった場合は、シャットダウン終了温度Teを190℃以上とした。
【0050】
ポリオレフィン多孔質膜の溶融温度はDSC(示差熱分析)で測定した。DSCを用いた溶融温度測定では、公知のDSC測定装置を用い、室温から昇温速度20℃/分で測定した時に、100℃以上で測定された吸熱ピークについて、その吸熱開始温度を求めることで溶融温度とした。
【0051】
また、蛍光X線測定による無機薄膜の厚さ測定は次のようにして行った。事前に100μmポリエチレンテレフタレートフィルム表面上に各種条件で無機薄膜を形成した。そしてまずそれぞれの無機薄膜について公知の蛍光X線測定による無機薄膜成分元素の蛍光X線ピーク強度を測定した。次いで測定した無機薄膜の厚みを、公知の走査形電子顕微鏡によるフィルム断面観察から物理的に求めた。これにより物理的膜厚−蛍光X線ピーク強度の対応図を検量線図として作成した。本発明の、多孔質膜上の無機薄膜についても同様に蛍光X線ピーク強度を求め、作成した検量線図から膜厚を算出した。
【0052】
また、以下の各実施例、比較例記載の無機薄膜の形成は以下の要領にて行った。
多孔質膜の一方面に次のようにして酸化珪素からなる無機薄膜を形成した。多孔質膜を巻き取り式マグネトロンスパッタリング装置内に設置して0.02mTorrまで排気した。このときターゲットには長さ150mm、幅390mm、厚み5mmのホウ素ドープ珪素ターゲットを用いた。その後アルゴン/酸素混合ガス(体積比でアルゴン:酸素=70:30)を50sccm導入して圧力を0.6mTorrに保った後、メインロールの温度を10℃となるように制御した。そして、膜形成条件として、放電電力を2.4kWに設定して、スパッタリングを行った。この時、多孔質膜の移動速度を変えることで形成される酸化珪素膜の厚みを変えた。
【0053】
作製した無機薄膜形成多孔質膜の表面抵抗については、同一条件で100μmポリエチレンテレフタレートフィルムに酸化珪素膜をスパッタリング形成し、連続膜を作製して、その無機薄膜表面上の表面抵抗を、ケースレー社製の絶縁抵抗計6157A及び8009型抵抗率チャンバーを用いて、25℃0%RH環境下で測定することで代用した。その結果、本実施例の膜厚範囲において、いずれも30TΩ以上であることが確認された。
【0054】
また、この多孔質膜(無機薄膜形成多孔質膜と呼ぶことがある)について、凍結割断を行い、膜厚方向の珪素量の分布を、公知のエネルギー分散型X線分析装置で測定した。
【0055】
[比較例1]
熱溶融性ポリオレフィン多孔質膜として、重量平均分子量が120万の超高分子量ポリエチレンより作製された多孔膜(膜厚25μm、目付け量11g/m2、平均空孔径0.32μmφ) を用いた。
そして、この多孔質膜の表面に無機薄膜を形成せずに上記各特性の評価を行った。この評価結果を表1に示す。また、シャットダウン特性を評価した時の、インピーダンス−温度曲線を図1に示す。これより、この多孔質膜は従来のポリオレフィン多孔質膜の様にシャットダウン温度範囲の狭いものであることが示された。
【0056】
[実施例1]
比較例1のポリオレフィン多孔質膜の一方面上に、移動速度を1.5m/分としてスパッタリング法により酸化珪素膜を形成した。膜形成時の多孔質膜表面の最高温度は約45℃であった。これにより作製した無機薄膜形成多孔質膜は外観上特に変化は観られなかった。また、熱溶融性ポリオレフィンの多孔質膜表面における無機薄膜の厚さは15nmであった。この無機薄膜形成多孔質膜の特性を評価した結果を表1に示す。また、シャットダウン特性を評価した時の、インピーダンス−温度曲線を図2に示す。上記比較例1と比べると、シャットダウン開始温度Tsは変わらず、シャットダウン終了温度Teは3℃上昇した。これより、比較例1に比べてシャットダウン温度領域が広くなっていることが確認できた。
【0057】
[実施例2]
実施例1において、多孔質膜の移動速度を0.75m/分として酸化珪素膜を形成した。この時の多孔質膜表面の最高温度は約65℃であった。これにより作製した無機薄膜形成多孔質膜は外観上特に変化は観られなかった。また無機薄膜の厚さは38nmであった。この無機薄膜形成多孔質膜の特性を評価した結果を表1に示す。また、シャットダウン特性を評価した時の、インピーダンス−温度曲線を図3に示す。シャットダウン終了温度は170℃以上と非常に高かった。これより、この無機薄膜形成多孔質膜は良好な多孔質膜特性を持ちつつ、広いシャットダウン温度範囲を有していることが示された。
【0058】
[実施例3]
実施例1において、多孔質膜の移動速度を0.5m/分として酸化珪素膜を形成した。この時の多孔質膜表面の最高温度は約85℃であった。これにより作製した無機薄膜形成多孔質膜は外観上特に変化は観られなかった。また無機薄膜の厚さは54nmであった。この試料について、膜厚方向の珪素の分布を調べた。酸化珪素存在深さとして多孔質膜の厚さ方向において、少なくとも9μmより深いところでは全く珪素は検出されなかった。このことから、酸化珪素膜は熱溶融性ポリオレフィン多孔質膜の表面近傍にのみ存在し、空孔の内部表面にはほとんど形成されていないことがわかる。
この無機薄膜形成多孔質膜の特性を評価した結果を表1に示す。また、シャットダウン特性を評価した時の、インピーダンス−温度曲線を図4に示す。シャットダウン終了温度は170℃以上と非常に高かった。これより、この無機薄膜形成多孔質膜は良好な多孔質膜特性を持ちつつ、広いシャットダウン温度範囲を有していることが示された。
【0059】
[比較例2]
熱溶融性ポリオレフィン多孔質膜として、重量平均分子量が65万の高分子量ポリエチレンより作製された多孔膜(膜厚24μm、目付け量15g/m2、平均空孔径0.058μmφ) を用いた。
そして、この多孔質膜の表面に無機薄膜を形成せずに上記各特性の評価を行った。この評価結果を表1に示す。また、シャットダウン特性を評価した時の、インピーダンス−温度曲線を図5に示す。これより、この多孔質膜は従来のポリオレフィン多孔質膜の様にシャットダウン温度範囲の狭いものであることが示された。
【0060】
[実施例4]
比較例2のポリオレフィン多孔質膜を用い、この多孔質膜の移動速度を0.75m/分として酸化珪素膜を形成した。この時の多孔質膜表面の最高温度は58℃であった。これにより作製した無機薄膜形成多孔質膜は外観上特に変化は観られなかった。この無機薄膜形成多孔質膜の特性を評価した結果を表1に示す。また、シャットダウン特性を評価した時の、インピーダンス−温度曲線を図6に示す。シャットダウン終了温度は170℃以上と非常に高かった。これより、この無機薄膜形成多孔質膜は良好な多孔質膜特性を持ちつつ、広いシャットダウン温度範囲を有していることが示された。
【0061】
【表1】
Figure 0004563526
【0062】
Ts:シャットダウン開始温度
Te:シャットダウン終了温度
【0063】
【発明の効果】
本発明により、元々の多孔質膜特性を損なうこと無く、むしろ引張弾性率、突刺強度は向上する傾向を示し、かつシャットダウン開始温度は上昇せずに、シャットダウン終了温度を高めることによって、シャットダウン温度範囲を格段に広げることが出来る。これにより、特に従来非水系二次電池の用途で指摘されていた様に、狭いシャットダウン温度範囲の多孔質膜をセパレーターとして用いた場合に観られる、セパレーターのメルトダウンによる両電極の短絡による、再発熱の危険性を大きく低減することが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1の多孔質膜のシャットダウン特性である。
【図2】実施例1の無機薄膜形成多孔質膜のシャットダウン特性である。
【図3】実施例2の無機薄膜形成多孔質膜のシャットダウン特性である。
【図4】実施例3の無機薄膜形成多孔質膜のシャットダウン特性である。
【図5】比較例2の多孔質膜のシャットダウン特性である。
【図6】実施例4の多孔質膜のシャットダウン特性である。

Claims (9)

  1. 熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の少なくとも一方の表面上に無機薄膜が形成されてなるポリオレフィン多孔質膜であって、
    前記無機薄膜は、真空製膜法によって形成され、当該無機薄膜の表面抵抗が1TΩ以上となる無機酸化物よりなり、当該ポリオレフィン多孔質膜の空孔の内部表面には実質的に形成されていないことを特徴とする無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜。
  2. 前記無機薄膜の膜厚が10nm以上200nm以下であることを特徴とする、請求項1記載のポリオレフィン多孔質膜。
  3. 前記無機酸化物が、珪素酸化物、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛および酸化錫からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機酸化物であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリオレフィン多孔質膜。
  4. 前記熱溶融性ポリオレフィンは溶融温度が110℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン多孔質膜。
  5. プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートとを等重量比混合した有機溶媒に1モル/リットルの濃度に四弗化ホウ酸リチウムを混合した有機電解液を含浸し、温度を上昇させたとき、その過程でインピーダンス値が上昇して一旦1kΩ平方cmを越えた後、インピーダンス値が低下し1kΩ平方cmとなった時の温度(シャットダウン終了温度)が170℃以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン多孔質膜。
  6. 熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜の少なくとも一方の表面上に真空製膜法により無機薄膜を形成し、前記無機薄膜は当該ポリオレフィン多孔質膜の空孔の内部表面には実質的に形成しないことを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン多孔質膜の製造方法。
  7. 前記真空製膜法が真空蒸着法、スパッタリング法またはCVD法であることを特徴とする、請求項6記載のポリオレフィン多孔質膜の製造方法。
  8. 前記無機薄膜を形成する際に、溶融温度110℃以上の熱溶融性ポリオレフィンからなる多孔質膜を用い、該多孔質膜の表面温度を、(該多孔質膜の溶融温度−30)℃以下で形成することを特徴とする、請求項6または7に記載のポリオレフィン多孔質膜の製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の無機薄膜が形成されたポリオレフィン多孔質膜を用いた電極隔離用セパレーター。
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