JP4562447B2 - 非隠蔽性塗料の色合わせ装置、そのプログラム、塗装物製造装置、非隠蔽性塗料の色合わせ方法、及び塗装物の製造方法 - Google Patents
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たとえば、特許文献1では、色見本の色に対し、予め記憶してある色の中から色差の小さな色を検索し、この色をさらに修正(補正)することによって、色見本により近い色を呈する色材について、その中の基本色の色材の配合率を得るものが記載されている。
さらに、非隠蔽性塗料は、透明皮膜成分に各基本色の色材(基本色材)を適宜配合してなり、非隠蔽性塗料に配合される基本色材の合計量は、0付近から数10%となる場合が多い。この場合において、基本色材の種類によっては、非隠蔽性塗料中の濃度(配合比)に対して光学濃度が非線形的に変化するものがある。このため、非隠蔽性塗料では、使用する基本色材同士の割合(配合比)によって呈する色が変化するほか、上述のような特性の基本色材を用いた場合、非隠蔽性塗料における基本色材の合計配合比の値によっても塗料や塗装物の色に対する各基本色材の影響が変化する。従って、適切な基本色材の配合比をさらに得にくくなる問題があった。
このため、複数組ある標準塗装物データのうちから、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる標準塗装物の組を選択することができる。
従って、この近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いて各基本色材の光学濃度の組を算出し、これを用いることができる。このため、近似色塗装物よりも見本色に近づいた色となるように、近似色塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たり、合計配合比に応じた適切な推薦配合比を得ることができる。
また、下地材とは、非隠蔽性塗料が塗布される下地となる物を指し、たとえば、木質板などの木質材、金属板、紙その他が挙げられる。
透明被膜成分とは、透明な被膜を形成しうる成分であり、たとえば樹脂や単量体などが挙げられる。
基本色材とは、塗料に含有させる有色成分であり、たとえば、白、黒、赤、黄などを呈
する顔料ペースト等が挙げられる。
また、見本データ取得手段としては、分光光度計などによって、直接、色見本とする見本物の分光反射率を計測した見本色データをインターフェースを通じて取得する手段が挙げられる。このほか、別途、作成あるいは測定しておいた分光反射率データ、CIELAB等のデータを、インターネットなどの通信や、CD−ROMなどの記憶媒体を通じて見本色データとして取得する手段をも含む。
なお、見本物を用いて見本色データを得る場合、見本物としては、色見本とするもので有ればいずれでも良い。たとえば、本発明の色合わせ装置によって同色の塗装物を再現しようとする現品など、下地材に未知または既知の非隠蔽の塗料を塗布してなる見本塗装物が挙げられる。
なお、後述する近似色サンプル塗装物にかかる近似色サンプル塗料、あるいは出発塗装物にかかる既知配合塗料についても同様である。
このため、複数組ある標準塗装物データのうちから、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる標準塗装物の組を選択することができる。
従って、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いて各基本色材の光学濃度の組を算出し、これを用いることができる。このため、近似色サンプル塗装物よりも見本色に近づいた色となるように、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たって、合計配合比に応じて、適切に推薦配合比を得ることができる。
さらに、上述の色合わせ装置において、サンプル選択手段は、前記色差が最小となる色データを有する近似色サンプル塗装物データが複数存在するときは、彩度差△C(=√(△a*2+△b*2)が最小となる色データを有する近似色サンプル塗装物データを選択するように構成してなる非隠蔽性塗料の色合わせ装置とするのが好ましい。木質材などの下地材に非隠蔽性塗料を塗布した塗装物においては、同じ色差(△E)であっても、明度の差異△L*が小さい場合よりも、a*−b*平面における彩度差△C(=√(△a*2+△b*2)が小さい方が、色が似通って見える傾向にあり、このようにすることで、より適切な近似色サンプル塗装物データの選択ができるようになる。
また、下地材種類指定手段は、サンプル塗装物データベースから、指定された種類の下地材に関するサンプル塗装物データの中から近似色サンプル塗装物データを選択するため、下地材の種類を特定できるようにする手段で有ればよい。従って、たとえば、キーボードから下地材の種類を入力したり、表示画面上でマウスなどのポインティングデバイスで複数表示された下地材の種類から適切なものを選択して指示することもできる。また、外部から通信によって下地材の種類を指定可能とすることもできる。
このため、複数組ある標準塗装物データのうちから、既知配合塗料における各基本色材の標準合計配合比が、既知配合塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる標準塗装物の組を選択することができる。
従って、近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いて各基本色材の光学濃度の組を算出し、これを用いることができる。このため、既知配合塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たって、合計配合比に応じた適切な推薦配合比を得ることができる。
また、本発明では、配合比が既知の既知配合塗料及びこれを塗布した出発塗装物を用いるため、前述のように、サンプル塗装物データベースを用意し、またサンプル選択手段を用いる必要がないので、簡易に推薦配合比を得ることができる。
これに対し、本発明の色合わせ装置では、複数組の標準塗装物データについて、標準合計配合比の値が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる。このため、近似色サンプル塗装物データの合計配合比の値が小さく塗料の色に対する各基本色材の影響が変化しやすい場合でも、合計配合比の値が大きい場合でも、適切に推薦配合比を得ることができる。
この際、近似色塗料、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または既知配合塗料の合計配合比が、高低2つの標準合計配合比の間の値であった場合に、いずれの標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いるのが好ましいのか、つまり、標準合計配合比がこれらの塗料の合計配合比に適合する範囲をどのように設定するべきかが問題となる。
単純には、2つの標準合計配合比の中間値を境界とすることが考えられる。しかしながら、非隠蔽性塗料の場合には、各基本色材の標準合計配合比が低い(小さい)ほど、各基本色材の色への影響が変化しやすいことが判ってきた。
従って、これらの塗料の合計配合比が、この中間値よりも若干高い値であっても、2つの標準合計配合比のうち、低い値にかかる標準塗装物データの組を用いた方が、適切にこれらの塗料の配合比を補正して適切な推薦配合比を得ることができる場合が多いことが判ってきた。
このようにすることで、考慮している標準合計配合比が、これらの塗料の合計配合比に適合する範囲は、この考慮している標準合計配合比よりも低い(小さな)値の側には小さく、高い(大きな)値の側には大きな範囲を持つことととしている。
これにより、これらの塗料の合計配合比が、2つの標準合計配合比の中間値よりも若干高い(大きな)値である場合でも、この2つの標準合計配合比のうち、低い標準合計配合比が適合すると判断される。これにより、近似色塗料、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または既知配合塗料にかかる合計配合比に応じて、より適切な標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いて、推薦配合比を得ることができる。
このため、複数の光学濃度の組から、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比が近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる光学濃度の組を選択し、用いることができる。
従って、近似色塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たり、基本色材の合計配合比が低い場合から高い場合まで、広い範囲にわたって適切に非隠蔽性塗料の色合わせをすることができる。
このため、複数の光学濃度の組から、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比が、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる光学濃度の組を選択し、用いることができる。
従って、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たり、基本色材の合計配合比が低い場合から高い場合まで、広い範囲にわたって合計配合比に応じて適切に色合わせができる。
このため、複数の光学濃度の組から、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比が、既知配合塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる光学濃度の組を選択し、用いることができる。
従って、既知配合塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たって、見本色データにマッチした色の非隠蔽性塗料が、基本色材の合計配合比が低くなる場合から高くなる場合まで、広い範囲にわたって適切に色合わせができる。
また、本発明では、配合比が既知の既知配合塗料及びこれを塗布した出発塗装物を用いるため、前述のように、サンプル塗装物データベースを用意し、またサンプル選択手段を用いる必要がないので、簡易に推薦配合比を得ることができる。
これに対し、本発明の色合わせ装置では、複数組の光学濃度について、標準合計配合比が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる。このため、これらの塗料の合計配合比の値が小さい場合でも大きい場合でも、それに応じた標準合計配合比にかかる光学濃度の組を用いて、適切に推薦配合比を得ることができる。
この際、これらの塗料の合計配合比が、高低2つの標準合計配合比の間の値であった場合に、どちらの標準合計配合比にかかる光学濃度の組を用いるのが好ましいのか、つまり、標準合計配合比が近似色サンプル塗装物データの合計配合比に適合する範囲をどのように設定するべきかが問題となる。
単純には、2つの標準合計配合比の中間値と境界とすることが考えられる。しかしながら、非隠蔽性塗料の場合には、各基本色材の標準合計配合比が低い(小さい)ほど、各基本色材の色への影響が変化しやすいことが判ってきた。
従って、上述の塗料の合計配合比が、この中間値よりも若干高い値であっても、2つの標準合計配合比のうち、低い値にかかる光学濃度の組を用いた方が適切に近似色サンプル塗装物データを補正することができる場合が多いことが判ってきた。
このようにすることで、考慮している標準合計配合比が、上述の塗料の合計配合比に適合する範囲は、この考慮している標準合計配合比よりも低い(小さな)値の側には小さく、高い(大きな)値の側には大きな範囲を持つことととしている。
これにより、近似色塗料、近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または既知配合塗料の合計配合比が、2つの標準合計配合比の中間値よりも若干高い(大きな)値である場合でも、この2つの標準合計配合比のうち、低い標準合計配合比が適合すると判断される。これにより、これらの塗料にかかる合計配合比に応じて、より適切な標準合計配合比にかかる光学濃度の組を用いて、推薦配合比を得ることができる。
なお、色に関する差異としては、色差(△E)のほか、彩度差(△C)、明度差(△L)、その他、2つの対比される色の差異を示す各種パラメータで評価することができる。
具体的には、近似色塗料の合計配合比に等しい標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組が存在している場合には、その標準塗装物データの組を選択する。一方、近似色塗料の合計配合比に等しい標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組が存在しない場合には、近似色塗料の合計配合比に近い標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いる。あるいは、標準塗装物データの組と、この組に適合する近似色塗料の合計配合比の範囲を予め決めておくこともでき、数値としては、他の組の標準塗装物データの標準合計配合比の方が近い場合でも、これより遠い標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を選択する場合もある。
なお、後述する近似色サンプル塗装物にかかる近似色サンプル塗料、あるいは出発塗装物にかかる既知配合塗料についても同様である。
さらに、上述の色合わせ方法において、サンプル選択ステップでは、前記色差が最小となる色データを有する近似色サンプル塗装物データが複数存在するときは、彩度差△C(=√(△a*2+△b*2)が最小となる色データを有する近似色サンプル塗装物データを選択する非隠蔽性塗料の色合わせ方法とするのが好ましい。木質材などの下地材に非隠蔽性塗料を塗布した塗装物においては、同じ色差(△E)であっても、明度の差異△L*が小さい場合よりも、a*−b*平面における彩度差△C(=√(△a*2+△b*2)が小さい方が、色が似通って見える傾向にあり、このようにすることで、より適切な近似色サンプル塗装物データの選択ができるようになる。
このため、本発明の色合わせ方法によれば、下地材の種類が異なっても、その下地材の種類に応じて、適切に色合わせを行うことができる。
また、本発明では、配合比が既知の既知配合塗料及びこれを塗布した出発塗装物を用いるため、前述のように、サンプル塗装物データベースを用意し、またサンプル選択手段を用いる必要がないので、簡易に推薦配合比を得ることができる。
このため、本発明の色合わせ方法によれば、下地材の種類が異なっても、その下地材の種類に応じて、適切に色合わせを行うことができる。
このようにすることで、考慮している標準合計配合比が、これらの塗料の合計配合比に適合する範囲は、この考慮している標準合計配合比よりも低い(小さな)値の側には小さく、高い(大きな)値の側には大きな範囲を持つことととしている。
これにより、これらの塗料の合計配合比が、2つの標準合計配合比の中間値よりも若干高い(大きな)値である場合でも、この2つの標準合計配合比のうち、低い標準合計配合比が適合すると判断される。これにより、近似色塗料、近似色サンプル塗料、または既知配合塗料にかかる合計配合比に応じて、より適切な標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いて、推薦配合比を得ることができる。
このため、複数の光学濃度の組から、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比が近似色塗料の合計配合比に適合した標準合計配合比にかかる光学濃度の組を選択して、用いることができる。
従って、近似色塗料における透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、推薦配合比を算出するに当たり、基本色材の合計配合比が低い場合から高い場合まで、広い範囲にわたって、合計配合比に応じて適切に色合わせすることができる。
また、本発明では、配合比が既知の既知配合塗料及びこれを塗布した出発塗装物を用いるため、前述のように、サンプル塗装物データベースを用意し、またサンプル選択ステップを経る必要がないので、簡易に推薦配合比を得ることができる。
これに対し、本発明の色合わせ方法では、複数組の光学濃度について、標準合計配合比が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる。このため、これらの塗料の合計配合比の値が小さい場合でも大きい場合でも、それに応じた標準合計配合比にかかる光学濃度の組を用いて、適切に推薦配合比を得ることができる。
このようにすることで、考慮している標準合計配合比が、これらの塗料の合計配合比に適合する範囲は、この考慮している標準合計配合比よりも低い(小さな)値の側には小さく、高い(大きな)値の側には大きな範囲を持つことととしている。
これにより、これらの塗料の合計配合比が、2つの標準合計配合比の中間値よりも若干高い(大きな)値である場合でも、この2つの標準合計配合比のうち、低い標準合計配合比が適合すると判断される。これにより、近似色塗料、近似色サンプル塗料、または既知配合塗料にかかる合計配合比に応じて、より適切な標準合計配合比にかかる光学濃度の組を用いて、推薦配合比を得ることができる。
また、ディスペンサ30は、塗料タンクに蓄えられた塗料成分を、たとえばギアポンプ等を用いて所定量だけ吐出ノズルから吐出することができるように構成されており、複数の塗料について、それぞれ吐出量を調整することができるようになっている。本実施例のディスペンサ30では、透明皮膜成分となるベース、及びホワイト、ブラック、エロー、レッドの4種の基本色材の合計5つの塗料成分を、コンピュータ10からの指示に従って、それぞれ吐出量を調整しつつ吐出できるようにされている。このため、後述するように、これらの塗料成分の配合比が推薦配合比となるように、それぞれの塗料成分を調合することができる。
さらに、攪拌装置40は、ディスペンサ30から所定量ずつ吐出された塗料成分を攪拌混練して、均一な非隠蔽性塗料とする。
本例では、ロールコータによって下地材に塗布された非隠蔽性塗料(ステイン)は、リバース掻き取りロールによって、下地材表面の化粧板(突板)の導管内に注入塗布されるとともに、表面の非隠蔽性塗料が掻き取られ、乾燥される。その後、無色透明のUVクリア塗料をロールコータで下塗りし、UV乾燥する。さらに無色透明のUVクリア塗料を中塗りし、UV乾燥する。さらに無色透明のUVクリア塗料を上塗りし、UV乾燥することで、塗装物52ができあがる。かくして、塗装物製造装置1100により、下地材に色合わせされた塗料が塗布された塗装物52が製造される。
なお、非隠蔽性塗料の色合わせを行う場合には、出来上がった塗装物51が見本物MHと同様な色に仕上がっているかを確認し、色合わせが不適切な場合には、さらにベースや基本色材の配合比を微調整して、より近い色となるようにする必要がある。そこで、塗装装置50で塗装された試験塗装物51をも、分光光度計20で測色し、色の適否の判断や更なる調整の要否判断を行うようにしている。
図2に例示するサンプル塗装物データでは、下地材の種類として、木質材(化粧材)として、なら、かば、ぶなの3種を含んでいる。また、これらのサンプル塗装物データは、4種の基本色材相互の配合比のみならず、ベースの配合比、及び4種の基本色材の合計配合比が判るようにされている。
なお、図2に例示するサンプル塗装物データを見れば判るように、これらのデータは、下地材の種類や色、ベースの配合比(基本色材の合計配合比)などが区々のデータとなっている。このような多数のデータを保持することで、後述するように、多くの場合に、より近い色を有する近似色サンプル塗装物データを得ることができるようになる。従って、新たな塗装物を製造した場合に、そのデータをこのサンプル塗装物データとして蓄積することで、より適切な色合わせができるようになる。
また、図2に例示するサンプル塗装物データでは、分光反射率にほかに、それぞれL*、a*、b*を含んでいる例を示したが、サンプル塗装物データには、L*、a*、b*を含まず、分光反射率のみを含むだけとすることもできる。この場合には、後述するステップS31で色差を算出したり、ステップS33で彩度差を算出するに当たり、予めL*、a*、b*を算出してからこれらのステップに進む。
度を用いても、適切な色合わせを行うことはできない。ベース(透明被膜成分)に基本色材が含まれた状態で、各基本色材の色に対する影響(効き)を考慮する必要があるからである。しかも、前述したように、非隠蔽性塗料では、透明皮膜成分(ベース)との割合、つまり、色材の合計配合比が異なると、基本塗料の透明皮膜成分中での濃度によって、非隠蔽性塗料の光学濃度が非線形的に大きく変化する場合がある。このため、各基本色材の光学濃度を得るのに用いる標準塗装物データの組として、1つの標準合計配合比にかかる1組の標準塗装物データのみを用意しただけでは、見本色データによっては、合計配合比が大きく異なるサンプル塗装物データの配合比を補正することとなり、適切な推薦配合比を得ることができない場合がある。
そこで、本実施例では、異なる色材の合計配合比にかかる標準塗装物データの組を、予め複数組(本例では4組)用意してある。これにより、本実施例の色合わせ装置によれば、広い範囲の見本色データに対して、適切に色合わせされた非隠蔽性塗料を提供することができる。
なお、分光反射率やL*ST,a*ST,b*STなどの見本色データは、分光光度計で見本物MHを測色して得るほか、LAN,インターネットなどのネットワークシステムを通じて、取得することもできる。
なお、色差△Eは、△E=√(△L*2+△a*2+△b*2)で与えられる。
ここで、△L*=L*ST−L*、△a*=a*ST−a*、△b*=b*ST−b*である。
ここで、その数が1ヶの場合には、ステップS34に進み、そのような最小の色差を有するサンプル塗装物データ(1点)を、近似色サンプル塗装物データとする。
一方、その数が複数の場合には、ステップS33に進み、さらに、この複数のサンプル塗装物データについて、彩度差△Cを算出し、評価する。この彩度差△Cは、△C=√(△a*2+△b*2)で与えられる値である。木質材などの下地材に非隠蔽性塗料を塗布した塗装物においては、同じ色差(△E)であっても、明度の差異△L*が小さい場合よりも、a*−b*平面における差(彩度差)△Cが小さい方が、色が似通って見える傾向にある。従って、同じ色差△Eで有れば、△Cの小さいサンプル塗装物データを選択する方が、より適切であるからである。
かくして、サンプル塗装物データベース11に格納されたデータの中から、1点の近似色サンプル塗装物データを選択し、メインルーチンに戻る。
その上で、これに格納された複数組の標準塗装物データの組(例えば図3参照)のうち、ステップS41で得た合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を選択する。例えば、ステップS41で得た近似色サンプル塗装物データにかかる合計配合比が30/1000(サンプルNo25)である場合、これに近い値である25/1000という標準合計配合比にかかる第1組(No1−1,1−2,…)の標準塗装物データの組を選択する。
00である組(第2組)を選択し、75/1000〜175/1000の範囲の場合には、標準合計配合比が100/1000である組(第3組)を選択し、175/1000〜の範囲の場合には、標準合計配合比が250/1000である組(第4組)を選択すると良い。
これにより、適切な標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を選択することができる。
一方、考慮している標準合計配合比(50/1000)よりも値の高い側で隣り合う高側標準合計配合比(100/1000)が存在するときには、これらの中間値(75/1000)よりも高く、高側標準合計配合比(100/1000)よりも低い値(85/1000)を、考慮している標準合計配合比が近似色サンプル塗装物データの合計配合比に適合する範囲の上限値とする。
これにより、近似色サンプル塗装物データの合計配合比が、2つの標準合計配合比の中間値よりも若干高い(大きな)値である場合でも、この2つの標準合計配合比のうち、低い標準合計配合比が適合すると判断される。これにより、近似色サンプル塗装物データにかかる合計配合比に応じて、より適切な標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を用いて、推薦配合比を得ることができる。
ータに示された近似色サンプル塗料のベース及び各基本色材の配合比の補正値を算出する。この手法としては、例えば、公知のクベルカムンク式を用いる手法を採用することができる。
一方、不十分の場合(色差が大きい場合)には、ステップS4に戻る。具体的には、図6において破線で示すようにデータを取り込み、、ステップS44,S45において、近似色サンプル塗装物データ(L*等)に代えて、この試験塗装物51の分光反射率、L*TR,a*TR,b*TRなどのデータを用いて、前回の推薦配合比を補正して、新たな推薦配合比を算出する。
さらに具体的には、図4に示すように、ステップS7において、前回用いた近似色サンプル塗料の配合比に代え前回得た推薦配合比に置換する。また同様に、近似色サンプル塗装物データのL*,a*,b*、分光反射率等を試験塗装物の明度L*TR、a*TR、b*TR、分光反射率等 に置換する。これにより、前回得た推薦塗料(試作塗料)の推薦配合比と試験塗装物51の結果を反映させて、新たな推薦塗料の推薦配合比を得ることができるため、見本物(色見本)との色差が十分小さな試験塗装物51及び推薦塗料を早期に得ることができる。
(具体例1)
図7に第1の具体例を示す。本例では、見本物MHは、下地材に「なら」を用い、ベース及びホワイト、ブラック、エロー、レッドの基本色材の配合比を、975,14,2,6,3(いずれも千分率)とした非隠蔽性塗料を塗布してなる。なお、この配合比は、あくまでも参考データであり、実際の色合わせにおいては、この配合比は使用しないので、未知(不明)であってもよい。この見本物MHについて分光光度計20を用いて測色し、分光反射率を計測したところ、見本色データとして、CIELABで表して、L*=54.4,a*=10.1,b*=26.6が得られた。なお、図7では、各波長における分光反射率については具体的数値を示さないこととする。
データに基づいて、標準塗装物データの組(標準合計配合比が50/1000)から得た各基本色材の光学濃度を用いて、推薦配合比1を算出し、推薦配合比1による試験塗装物1を作成した。その色を測色してLabを算出したところ、△L*=−5.1,△a*=−0.1,△b*=−3.6となり、色差△E=6.2となった。本例では、色差△E<1.0程度に色合わせされることが求められており、不十分であることが判る。目視評価でも、判定はNGであり、色が濃いと判定された。
このように、従来装置では、3回分塗料を調合し、3回の試験塗装物を作成したが、満足できる結果を得られなかった。
また、実施例1の装置においては、図3に示すように、下地材「なら」について、基本色材の標準合計配合比が互いに異なる4組の標準塗装物データの組を有している。そこで、近似色サンプル塗装物データにおける色材の合計配合比が30/1000であることから、標準合計配合比が25/1000である第1組の標準塗装物データの組を選択した(ステップS42)。そして、これを用いて各基本色材の光学濃度を算出し(ステップS43)、推薦配合比1を算出し、推薦配合比1による試験塗装物1を作成した。その色を測色してLabを算出したところ、△L*=0.9,△a*=0.1,△b*=0.7となり、色差△E=1.1となった。目視評価でも、判定はほぼOKであると判定された。本例では、推薦配合比1の塗料において、ほぼ満足できる色合わせができた。
このように、本実施例1によれば、従来装置では、3回の試作を繰り返しても色合わせができなかった場合でも、1回でほぼ満足でき、2回で十分満足できる色合わせができた。
これは、近似色サンプル塗装物データを用いたことによるほか、近似色サンプル塗装物データにおける配合比の補正値を算出する(ステップS44)に当たって、それに適合する標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を選択し、これを用いて算出した各基本色材の光学濃度を用いて補正値を得たためである。
ついで、図8に第2の具体例を示す。本例の見本物MHは、下地材に「なら」を用い、ベース及びホワイト、ブラック、エロー、レッドの基本色材の配合比を、900,25,15,40,20(いずれも千分率)とした非隠蔽性塗料を塗布してなる。この見本物MHについて測色し、分光反射率を計測したところ、見本色データとして、CIELABで表して、L*=36.7,a*=9.0,b*=17.0が得られた。なお、図8では、各波長における分光反射率については具体的数値を示さないこととする。
そこで、従来装置によって推薦配合比1を算出させたところ、実現可能な配合比が得られず、推薦配合比1が算出不能であった。
これは、この従来装置では、使用できる標準塗装物データの組を、基本色材の標準合計配合比が50/1000である1組しか有していないために、適切に推薦配合比1を算出することができなかったものと解される。
また、実施例1の装置においては、図3に示すように、下地材「なら」について、基本色材の標準合計配合比が互いに異なる4組の標準塗装物データの組を有している。そこで、近似色サンプル塗装物データにおける色材の合計配合比が120/1000であることから、標準合計配合比が100/1000である第3組の標準塗装物データの組を選択した(ステップS42)。そして、これを用いて各基本色材の光学濃度を算出し(ステップS43)、推薦配合比1を算出し、推薦配合比1による試験塗装物1を作成した。その色を測色してLabを算出したところ、△L*=1.2,△a*=−0.1,△b*=0.2となり、色差△E=1.2となった。目視評価でも、判定はほぼOKであると判定された。本例では、推薦配合比1の塗料において、ほぼ満足できる色合わせができた。
このように、本具体例2では、本実施例1の装置によれば、従来装置では、色合わせのための推薦配合比1すら得られなかった場合でも、1回でほぼ満足でき、2回で十分満足できる色合わせができた。
これも、近似色サンプル塗装物データを用いたことによるほか、近似色サンプル塗装物データにおける配合比の補正値を算出する(ステップS44)に当たって、それに適合する標準合計配合比にかかる標準塗装物データの組を選択し、これを用いて算出した各基本色材の光学濃度を用いて補正値を得たためである。
ただし、この色合わせ装置200では、コンピュータ10内のハードディスク等の記憶媒体には、後述するサンプル塗装物データが格納されるサンプル塗装物データベース11のほか、実施例1における標準塗装物データベース12a等に代えて、各基本色材の光学濃度の組が下地材の種類別に格納される光学濃度データベース13a,13b,13cが構築されている。
この実施例2にかかる色合わせ装置200及び塗装物製造装置1200は、すでに説明した実施例1の色合わせ装置100及び塗装物製造装置1100とほぼ同様な構成を有しているので、異なる部分について説明し、同様な部分については記載を省略または簡略化する。
またこれらに格納される光学濃度は、色材の標準合計配合比の等しいデータが組をなしている。すなわち、1−1,1−2,…で表される第1組に属する光学濃度は、いずれも、色材の標準合計配合比が25/1000(2.5%)に固定されたものである。同様に、第2組は色材の標準合計配合比が50/1000(5.0%)、第3組は色材の標準合計配合比が100/1000(10.0%)、第4組は色材の標準合計配合比が250/1000(25.0%)に固定されたものである。
そこで、本実施例2では、異なる色材の合計配合比にかかる光学濃度の組を、予め複数組(本例では4組)用意してある。これにより、本実施例の色合わせ装置によれば、広い範囲の見本色データに対して、適切に色合わせされた非隠蔽性塗料を提供することができる。
その上で、これに格納された複数組の光学濃度の組(例えば図9参照)のうち、ステップS41で得た合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる光学濃度の組を選択する。例えば、ステップS41で得た近似色サンプル塗装物データにかかる合計配合比が30/1000(サンプルNo25)である場合、これに近い値である25/1000の標準合計配合比にかかる第1組(No1−1,1−2,…)の光学濃度の組を選択する。
すなわち、2つの標準合計配合比の中間値を境界として範囲を分ければ良く、これにより、適切な標準合計配合比にかかる光学濃度データの組を選択することができる。
あるいは、これらの範囲を若干高い側にずらすようにするとさらに好ましい。つまり、近似色サンプル塗装物データの合計配合比に適合する範囲に関し、考慮している標準合計配合比よりも値の低い側で隣り合う低側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く考慮している標準合計配合比よりも低い値を、考慮している標準合計配合比が近似色サンプル塗装物データの合計配合比に適合する範囲の下限値とする。一方、考慮している標準合計配合比よりも値の高い側で隣り合う高側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く高側標準合計配合比よりも低い値を、考慮している標準合計配合比が近似色サンプル塗装物データの合計配合比に適合する範囲の上限値とするのが好ましい。
その後、実施例1と同じく、ステップ5において、得られたこの推薦配合比に従い、ディスペンサ30及び攪拌装置40を用いて非隠蔽性塗料(推薦塗料、試作塗料)を調合し、塗装装置50を用いて指定された下地材に塗布して試験塗装物51を試作する。
ついで、ステップS6において、この試験塗装物51の色を確認する。具体的には、目視による評価のほか、分光光度計20で測色してその分光反射率、L*TR、a*TR、b*TR等を得、評価が良好で、試験塗装物51の色が満足できるもので有れば、色合わせは完了する。
一方、不十分の場合(色差が大きい場合)には、ステップS4に戻る。具体的には、図10において破線で示すようにデータを取り込み、、ステップS44,S45において、近似色サンプル塗装物データに代えて、この試験塗装物51の分光反射率を用いて、前回の推薦配合比を補正して、新たな推薦配合比を算出する。
さらに具体的には、図4に示すように、ステップS7において、前回用いた近似色サンプル塗料の配合比に代え前回得た推薦配合比に置換する。また同様に、近似色サンプル塗装物データのL*,a*,b*、分光反射率等を試験塗装物の明度L*TR,a*TR,b*TR、分光反射率等に置換する。これにより、前回得た推薦塗料(試作塗料)の推薦配合比と試験塗装物51の結果を反映させて、新たな推薦塗料の推薦配合比を得ることができるため、見本物(色見本)との色差が十分小さな試験塗装物51及び推薦塗料を早期に得ることができる。
このようにして、複数組の光学濃度を格納した光学濃度データベースを用いても、同様に、非隠蔽性塗料の色合わせを適切に行うことができ、これによって色合わせされた塗装物52が製造できる。
実施例3にかかる色合わせ装置300及び塗装物製造装置1300は、すでに説明した実施例1の色合わせ装置100及び塗装物製造装置1100と同様な構成を有しており、図1にその概要を示すように、色合わせ装置300はコンピュータ10、分光光度計20,ディスペンサ30,及び攪拌装置40を、また塗装物製造装置1300は、さらに塗装装置50を含んでいる。但し、サンプル塗装物データベース11は含んでいない。
また、下地材の種類(木質材(突板)の材質、仕上げ、明るさ、その他)も、見本物のデータからステップS302において取り込む。
ついで、ステップS305において、出発塗装物53を分光光度計20によって測色し、L*,a*,b*等のデータを得る。
一方、色差△Eの大きさが所定値以上である場合(NG)には、ステップS307のサブルーチンに進み、推薦配合比を算出する。具体的には、図12に示すように、ステップS403及びS405で取得した出発塗装物及び既知配合塗料のデータ14から、まず、ステップS471において、既知配合塗料における4つの基本色材の合計配合比等のデータを取得する。例えば、図13に示す既知配合塗料について言えば、合計配合比として30/1000(=(16+3+8+3)/1000=0.030=3.0%)の値を取得する。
さらに、ステップS474では、この光学濃度を用いて、公知の手法により既知配合塗料におけるベース及び基本色材の配合比の補正値を算出する。この手法としては、前述した実施例1におけるステップS44と同じく、公知のクベルカムンク式を用いる手法を採用することができる。
ついで、実施例1と同じく、ステップS45において、配合比の補正値を既知配合塗料の配合比に反映させて推薦配合比を算出し、メインルーチンに戻る。これにより、既知配合塗料を塗布した場合(出発塗装物)よりも見本物MHの色に近い色を呈する推薦塗料の推薦配合比を得ることができる。
かくして、出発塗装物データを用いて、既知配合塗料の配合比を、見本色データに基づいて補正し、これに近づけ色あわせを行った塗料(推薦塗料)を得ることができた。
ついで、ステップS310に進み、試験塗装物51と見本物MHとの色を比較する。具体的には、両者間の色差△Eを算出し、この大きさが所定値以下(OK)であれば、再度の色合わせは不要であるとして、この色合わせを終了する。
この際、ステップS307で新たな推薦配合比を得るにあたり、ステップS311において、推薦配合比を得るためにステップS307(ステップS474)で用いた既知配合塗料の配合比に、今回得た推薦塗料の配合比を代入する。また同様に、今回得た試験塗装物51の分光反射率データやL*TR、a*TR、b*TRを、出発塗装物53の分光反射率データやL*,a*,bに代入して用いる。これにより、図12において破線で示すようにしてデータを取り込み、ステップS307及びS309で得た、今回の推薦塗料の推薦配合比と試験塗装物51の結果を反映させて、新たな推薦塗料の推薦配合比を得ることができるため、見本物(色見本)との色差が十分小さな試験塗装物51及び推薦塗料を早期に得ることができる。
(具体例3)
図13に具体例3を示す。本例では、見本物MHのデータとして、下地材に「なら」を用いること、そのLabが、L*ST=52.80,a*ST=9.80,b*ST=27.50であることが示されたとする。なお、見本物に塗装されている塗料におけるベース及び各基本色材の配合比は不明である。
この実施例3の装置及び方法で得た具体例3にかかる推薦配合比の推薦塗料を塗布した試作塗装物51を測色したところ、L*RE=52.31,a*RE=9.87,b*RE=27.82であった。見本色データとの色差△Eは、△E=0.59であり、色差△E≦1.0の十分近似した色となった。このことから、推薦塗料の色あわせが適切に行えたことが判る。
また、ステップS42において標準データ選択手段として機能し、ステップS43において光学濃度算出手段として機能していることが判る。さらに、ステップS309において試作色データ取得手段として機能し、ステップS310において差異判断手段として機能していることが判る。また、ステップS306において初期差異判断手段として機能している。
ただし、この色合わせ装置400では、実施例2と同じく、コンピュータ10内のハードディスク等の記憶媒体には、後述するサンプル塗装物データが格納されるサンプル塗装物データベース11のほか、各基本色材の光学濃度の組が格納された光学濃度データベース13a,13b,13cが、下地材の種類別に構築されている。
この実施例4にかかる色合わせ装置400及び塗装物製造装置1400は、すでに説明した実施例1〜3の色合わせ装置100,200,300及び塗装物製造装置1100,1200,1300とほぼ同様な構成を有しているので、異なる部分について説明し、同様な部分については記載を省略または簡略化する。
その上で、これに格納された複数組の光学濃度の組(例えば図9参照)のうち、ステップS471で得た既知配合塗料の合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる光学濃度の組を選択する。例えば、ステップS471で得た既知配合塗料にかかる合計配合比が30/1000である場合、これに近い値である25/1000の標準合計配合比にかかる第1組(No1−1,1−2,…)の光学濃度の組を選択する。
その後、実施例1〜3と同じく、ステップ308で推薦塗料を調合し、塗装装置50を用いて指定された下地材に塗布して試験塗装物51を試作する。
ついで、ステップS309において、この試験塗装物51の色を、目視による評価のほか、分光光度計20で測色して、その分光反射率、L*TR、a*TR、b*TR等を得、評価が良好で、試験塗装物51の色が満足できるもので有れば、色合わせは完了する。
一方、不十分の場合(色差が大きい場合)には、ステップS307に戻る。具体的には、図14において破線で示すようにデータを取り込み、ステップS474,S45において、既知配合塗料の配合比や出発塗装物の色データに代えて、この試験塗装物51の分光反射率や今回得た推薦塗料の推薦配合比を用いて、この推薦配合比を補正して、新たな推薦配合比を算出する。
このようにして、複数組の光学濃度を格納した光学濃度データベースを用いても、同様に、非隠蔽性塗料の色合わせを適切に行うことができ、これによって色合わせされた塗装物52が製造できる。
また、ステップ472において、光学濃度の組を選択する光学濃度選択手段として機能し、ステップS474及びS45において、推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段として機能していることが判る。また、ステップS309において試作色データ取得手段及として、ステップS310において差異判断手段として機能している。また、ステップS306において、初期差異判断手段として機能している。
例えば、図1に示す色合わせ装置100等においては、ディスペンサ30、攪拌装置40をも色合わせ装置100に含めて説明した。しかしながら、図1において破線で示すように、コンピュータ10で算出した推薦配合比を記載した用紙をプリンタ18から打ち出させたり、ディスプレイ10aに表示する、あるいは、インターネットやLANなど、図示しない通信回線を用いて別の場所のコンピュータに推薦配合比の値を伝送するだけの色合わせ装置とすることもできる。この場合には、別途、推薦配合比に従って、作業者がベースや各基本色材の塗料を秤量して調合したり、作業者の指示によりディスペンサを動作させたりすることで、色合わせされた非隠蔽性塗料を得ることとなる。
また、図1に示す色合わせ装置100等においては、分光光度計20を用いて、見本物MHの測色を行って、見本色データをコンピュータ10に入力した。しかしながら、コンピュータ10が見本色データを取得できればよいから、図示しない通信回線を通じて見本色データを取得するようにしても良い。なお、コンピュータ10が取得する見本色データは、見本物を測色した実測データでなく、何らかの手法で作成した見本色データでも良い。
1100,1200,1300,1400 塗装物製造装置
10 コンピュータ
11 サンプル塗装物データベース
12a,12b,12c 標準塗装物データベース
13a,13b,13c 光学濃度データベース
15 キーボード
16 マウス
18 プリンタ
20 分光光度計
30 ディスペンサ
40 攪拌装置
50 塗装装置
51 試験塗装物
52 塗装物
53 出発塗装物
MH 見本物(色見本)
Claims (33)
- 透明被膜成分と1または複数の基本色材とからなる均一な非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して、各基本色材の配合比を変化させて得た複数の標準塗料を下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであって、少なくとも、塗布した標準塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこの標準塗装物の分光反射率データを含む標準塗装物データの組を、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が互いに異なる複数組分格納した標準塗装物データベースと、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得手段と、
上記見本色データで表される色に近似した色を有する近似色塗装物の近似色塗装物データであって、少なくとも、この近似色塗装物において下地材に塗布した非隠蔽性の近似色塗料の透明被膜成分と各基本色材の配合比データ及び近似色塗装物の色データを含む近似色塗装物データを取得する近似色データ取得手段と、
上記標準塗装物データベースに格納された複数の上記標準塗装物データの組のうち、上記近似色塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する標準データ選択手段と、
選択された上記標準塗装物データの組から、各基本色材についての光学濃度を算出する光学濃度算出手段と、
上記見本色データ及び上記各基本色材についての光学濃度を用いて、上記近似色塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段と、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなる均一な非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
下地材に予め非隠蔽のサンプル塗料を塗布したサンプル塗装物に関するサンプル塗装物データであって、少なくとも、塗布したサンプル塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこのサンプル塗装物の色データを含むサンプル塗装物データを格納したサンプル塗装物データベースと、
非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して、各基本色材の配合比を変化させて得た複数の標準塗料を下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであって、少なくとも、塗布した標準塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこの標準塗装物の分光反射率データを含む標準塗装物データの組を、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が互いに異なる複数組分格納した標準塗装物データベースと、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得手段と、
上記サンプル塗装物データベース中のサンプル塗装物データから、上記見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択するサンプル選択手段と、
上記標準塗装物データベースに格納された複数の上記標準塗装物データの組のうち、上記近似色サンプル塗装物データにかかる非隠蔽性の近似色サンプル塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する標準データ選択手段と、
選択された上記標準塗装物データの組から、各基本色材についての光学濃度を算出する光学濃度算出手段と、
上記見本色データ及び上記各基本色材についての光学濃度を用いて、上記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段と、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項2に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記サンプル塗装物データベースに格納されたサンプル塗装物データは、それぞれ下地材の種類を示す種類データを含み、
上記下地材の種類別に、前記標準塗装物データベースをそれぞれ有し、
各々の標準塗装物データベースに格納された標準塗装物データは、前記複数の標準塗料を該当する種類の下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであり、
上記下地材の種類を指定する下地材種類指定手段を有し、
前記サンプル選択手段は、
上記サンプル塗装物データベースから、指定された下地材の種類データを含み、見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択し、
前記標準データ選択手段は、
上記指定された種類の下地材にかかる上記標準塗装物データベースから、上記標準塗装物データの組を選択するように構成されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなる均一な非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して、各基本色材の配合比を変化させて得た複数の標準塗料を下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであって、少なくとも、塗布した標準塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこの標準塗装物の分光反射率データを含む標準塗装物データの組を、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が互いに異なる複数組分格納した標準塗装物データベースと、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得手段と、
透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データが既知で非隠蔽性の既知配合塗料であって、この既知配合塗料を上記下地材に塗布した出発塗装物が上記色見本と近似した色を呈する既知配合塗料について、上記配合比データを取得する既知塗料データ取得手段と、
上記下地材に上記既知配合塗料を塗布した出発塗装物の色データを含む出発塗装物データを取得する出発塗装物データ取得手段と、
上記標準塗装物データベースに格納された複数の上記標準塗装物データの組のうち、上記出発塗装物に用いた上記既知配合塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する標準データ選択手段と、
選択された上記標準塗装物データの組から、各基本色材についての光学濃度を算出する光学濃度算出手段と、
上記見本色データ及び上記各基本色材についての光学濃度を用いて、上記出発塗装物に用いた上記既知配合塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段と、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項4に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記下地材の種類別に、前記標準塗装物データベースをそれぞれ有し、
各々の標準塗装物データベースに格納された標準塗装物データは、前記複数の標準塗料を該当する種類の下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであり、
上記下地材の種類を指定する下地材種類指定手段を有し、
前記標準データ選択手段は、
上記指定された種類の下地材にかかる上記標準塗装物データベースから、前記標準塗装物データの組を選択するように構成されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記標準塗装物データベースに格納された複数組の標準塗装物データは、この複数組の標準塗装物データについての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、標準合計配合比の値が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記標準データ選択手段は、
前記複数組の標準塗装物データについての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、
いずれの標準合計配合比についても、前記近似色塗料、前記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または前記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲に関し、
考慮している標準合計配合比よりも値の低い側で隣り合う低側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記考慮している標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の下限値とし、
考慮している標準合計配合比よりも値の高い側で隣り合う高側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記高側標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の上限値としてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 透明被膜成分と1または複数の基本色材とからなる均一な非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
各基本色材についての光学濃度を格納する光学濃度データベースであって、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して得た各基本色材についての光学濃度の組を、互いに異なる標準合計配合比に対応させて複数組分格納した光学濃度データベースと、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得手段と、
上記見本色データで表される色に近似した色を有する近似色塗装物の近似色塗装物データであって、この近似色塗装物において下地材に塗布した非隠蔽性の近似色塗料の透明被膜成分と各基本色材の配合比を含む近似色塗装物データを取得する近似色データ取得手段と、
上記光学濃度データベースに格納された複数組の光学濃度の組のうち、上記近似色塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する光学濃度選択手段と、
上記見本色データ及び上記選択された光学濃度を用いて、上記近似色塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段と、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 透明皮膜成分と1または複数の各基本色材とからなる均一な非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
下地材に予め非隠蔽のサンプル塗料を塗布したサンプル塗装物に関するサンプル塗装物データであって、少なくとも、塗布したサンプル塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこのサンプル塗装物の色データを含むサンプル塗装物データを格納したサンプル塗装物データベースと、
各基本色材についての光学濃度を格納する光学濃度データベースであって、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して得た各基本色材についての光学濃度の組を、互いに異なる標準合計配合比に対応させて複数組分格納した光学濃度データベースと、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得手段と、
上記サンプル塗装物データベース中のサンプル塗装物データから、上記見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択するサンプル選択手段と、
上記光学濃度データベースに格納された複数組の光学濃度の組のうち、上記近似色サンプル塗装物データにかかる非隠蔽性の近似色サンプル塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する光学濃度選択手段と、
上記見本色データ及び上記選択された光学濃度を用いて、上記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段と、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項9に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記サンプル塗装物データベースに格納されたサンプル塗装物データは、それぞれ下地材の種類を示す種類データを含み、
上記下地材の種類別に、前記光学濃度データベースをそれぞれ有し、
各々の光学濃度データベースに格納された複数の光学濃度の組は、いずれも該当する種類の下地材を用いて得た光学濃度の組であり、
上記下地材の種類を指定する下地材種類指定手段を有し、
前記サンプル選択手段は、
上記サンプル塗装物データベースから、指定された下地材の種類データを含み、見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択し、
前記光学濃度選択手段は、
上記指定された種類の下地材にかかる上記光学濃度データベースから、上記光学濃度の組を選択するように構成されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなる均一な非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
各基本色材についての光学濃度を格納する光学濃度データベースであって、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して得た各基本色材についての光学濃度の組を、互いに異なる標準合計配合比に対応させて複数組分格納した光学濃度データベースと、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得手段と、
透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データが既知で非隠蔽性の既知配合塗料であって、この既知配合塗料を上記下地材に塗布した出発塗装物が上記色見本と近似した色を呈する既知配合塗料について、上記配合比データを取得する既知塗料データ取得手段と、
上記下地材に上記既知配合塗料を塗布した出発塗装物の色に関する出発塗装物データを取得する出発塗装物データ取得手段と、
上記光学濃度データベースに格納された複数組の光学濃度の組のうち、上記既知配合塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する光学濃度選択手段と、
上記見本色データ及び上記選択された光学濃度を用いて、上記出発塗装物データにおける上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出手段と、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項11に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記下地材の種類別に、前記光学濃度データベースをそれぞれ有し、
各々の光学濃度データベースに格納された複数の光学濃度の組は、いずれも該当する種類の下地材を用いて得た光学濃度の組であり、
上記下地材の種類を指定する下地材種類指定手段を有し、
前記光学濃度選択手段は、
上記指定された種類の下地材にかかる上記光学濃度データベースから、上記光学濃度の組を選択するように構成されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記光学濃度データベースに格納された複数組の光学濃度は、この複数組の光学濃度についての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、標準合計配合比が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項8〜請求項13のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記光学濃度選択手段は、
前記複数組の光学濃度についての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、
いずれの標準合計配合比についても、前記近似色塗料、前記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または前記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲に関し、
考慮している標準合計配合比よりも値の低い側で隣り合う低側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記考慮している標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の下限値とし、
考慮している標準合計配合比よりも値の高い側で隣り合う高側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記高側標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の上限値としてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置であって、
前記推薦配合比に従って調合した前記推薦塗料を前記下地材に塗布して作成した試験塗装物に関し、この試験塗装物の色データを取得する試作色データ取得手段、及び、
前記見本色データと上記試験塗装物の色データとを比較し、色に関する差異が所定範囲内であるか否かを判断する差異判断手段、を備え、
上記差異判断手段において、
上記色に関する差異が所定範囲内でないと判断した場合には、前記近似色塗装物データ、前記近似色サンプル塗装物データ、または前記出発塗装物データと前記既知配合塗料の配合比とに代えて、上記試験塗装物の色データ及び上記推薦塗料にかかる推薦配合比を用いて、前記推薦配合比算出手段により、再度、推薦塗料の推薦配合比を算出し、
色に関する差異が所定範囲内であると判断した場合には色合わせを終了するように構成されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ装置。 - 請求項15に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置と、
前記下地材に、前記透明被膜成分及び各基本色材を前記推薦配合比に従って配合した非隠蔽性の推薦塗料を塗布する塗装手段と、を備える
塗装物製造装置。 - コンピュータを、請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなり下地材に塗布する均一な非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得ステップと、
上記見本色データで表される色に近似した色を有する近似色塗装物の近似色塗装物データであって、少なくともこの近似色塗装物において下地材に塗布した非隠蔽性の近似色塗料の透明被膜成分と各基本色材の配合比データ及び近似色塗装物の色データを含む近似色塗装物データを取得する近似色データ取得ステップと、
非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して、各基本色材の配合比を変化させて得た複数の標準塗料を下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであって、少なくとも、塗布した標準塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこの標準塗装物の分光反射率データを含む標準塗装物データの組を、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が互いに異なる複数組分格納した標準塗装物データベースに関し、これに格納された複数組の上記標準塗装物データの中から、上記近似色塗料における各基本色材の合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する標準データ選択ステップと、
選択された上記標準塗装物データの組から、各基本色材についての光学濃度を算出する光学濃度算出ステップと、
上記見本色データ及び上記各基本色材についての光学濃度を用いて、上記近似色塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出ステップと、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなり下地材に塗布する均一な非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得ステップと、
下地材に予め非隠蔽のサンプル塗料を塗布したサンプル塗装物に関するサンプル塗装物データであって、少なくとも、塗布したサンプル塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこのサンプル塗装物の色データを含むサンプル塗装物データの中から、上記見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択するサンプル選択ステップと、
非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して、各基本色材の配合比を変化させて得た複数の標準塗料を下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであって、少なくとも、塗布した標準塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこの標準塗装物の分光反射率データを含む標準塗装物データの組を、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が互いに異なる複数組分格納した標準塗装物データベースに関し、これに格納された複数組の上記標準塗装物データの中から、上記近似色サンプル塗料における各基本色材の合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する標準データ選択ステップと、
選択された上記標準塗装物データの組から、各基本色材についての光学濃度を算出する光学濃度算出ステップと、
上記見本色データ及び上記各基本色材についての光学濃度を用いて、上記近似色サンプル塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出ステップと、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項19に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記サンプル塗装物データは、それぞれ下地材の種類を示す種類データを含み、
前記標準塗装物データベースは、上記下地材の種類別に存在しており、
各々の標準塗装物データベースに格納された標準塗装物データは、前記複数の標準塗料を該当する種類の下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであり、
前記サンプル選択ステップに先だって、上記下地材の種類を指定する下地材種類指定ステップを有し、
前記サンプル選択ステップは、
上記サンプル塗装物データベースから、指定された下地材の種類データを含み、見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択し、
前記標準データ選択ステップは、
上記指定された種類の下地材にかかる上記標準塗装物データベースから、上記標準塗装物データの組を選択する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなり下地材に塗布する均一な非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得ステップと、
透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データが既知で非隠蔽性の既知配合塗料であって、この既知配合塗料を上記下地材に塗布した出発塗装物が上記色見本と近似した色を呈する既知配合塗料について、上記配合比データを取得する既知塗料データ取得ステップと、
上記下地材に上記既知配合塗料を塗布した出発塗装物の色に関する出発塗装物データを取得する出発塗装物データ取得ステップと、
非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して、各基本色材の配合比を変化させて得た複数の標準塗料を下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであって、少なくとも、塗布した標準塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこの標準塗装物の分光反射率データを含む標準塗装物データの組を、標準塗料における各基本色材の標準合計配合比が互いに異なる複数組分格納した標準塗装物データベースに関し、これに格納された複数組の上記標準塗装物データの中から、上記既知配合塗料における各基本色材の合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する標準データ選択ステップと、
選択された上記標準塗装物データの組から、各基本色材についての光学濃度を算出する光学濃度算出ステップと、
上記見本色データ及び上記各基本色材についての光学濃度を用いて、上記既知配合塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出ステップと、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項21に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記標準塗装物データベースは、上記下地材の種類別に存在しており、
各々の標準塗装物データベースに格納された標準塗装物データは、前記複数の標準塗料を該当する種類の下地材にそれぞれ塗布して作成した複数の標準塗装物に関するデータであり、
前記標準データ選択ステップに先だって、上記下地材の種類を指定する下地材種類指定ステップを有し、
前記標準データ選択ステップは、
上記指定された種類の下地材にかかる上記標準塗装物データベースから、上記標準塗装物データの組を選択する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項18〜請求項22のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記標準塗装物データベースに格納された複数組の標準塗装物データは、この複数組の標準塗装物データについての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、標準合計配合比の値が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項18〜請求項23のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記標準データ選択ステップは、
前記複数組の標準塗装物データについての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、
いずれの標準合計配合比についても、前記近似色塗料、前記近似色サンプル塗料、または前記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲に関し、
考慮している標準合計配合比よりも値の低い側で隣り合う低側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記考慮している標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の下限値とし、
考慮している標準合計配合比よりも値の高い側で隣り合う高側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記高側標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の上限値として、
適合する標準合計配合比にかかる上記標準塗装物データの組を選択する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 透明皮膜成分と1または複数の各基本色材とからなり下地材に塗布する均一な非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得ステップと、
上記見本色データで表される色に近似した色を有する近似色塗装物の近似色塗装物データであって、少なくとも、この近似色塗装物において下地材に塗布した非隠蔽性の近似色塗料の透明被膜成分と各基本色材の配合比データ及び近似色塗装物の色データを含む近似色塗装物データを取得する近似色データ取得ステップと、
各基本色材についての光学濃度を格納する光学濃度データベースであって、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して得た各基本色材についての光学濃度の組を、互いに異なる標準合計配合比に対応させて複数組分格納した光学濃度データベースに関し、これに格納された複数組の光学濃度の組の中から、上記近似色塗料における各基本色材の合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する光学濃度選択ステップと、
上記見本色データ及び上記選択された光学濃度を用いて、上記近似色塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出ステップと、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 透明皮膜成分と1または複数の各基本色材とからなり下地材に塗布する均一な非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得ステップと、
下地材に予め非隠蔽のサンプル塗料を塗布したサンプル塗装物に関するサンプル塗装物データであって、少なくとも、塗布したサンプル塗料における透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データ、及びこのサンプル塗装物の色データを含むサンプル塗装物データの中から、上記見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択するサンプル選択ステップと、
各基本色材についての光学濃度を格納する光学濃度データベースであって、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して得た各基本色材についての光学濃度の組を、互いに異なる標準合計配合比に対応させて複数組分格納した光学濃度データベースに関し、これに格納された複数組の光学濃度の組の中から、上記近似色サンプル塗装物データにかかる非隠蔽性の近似色サンプル塗料における各基本色材の合計配合比に適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する光学濃度選択ステップと、
上記見本色データ及び上記選択された光学濃度を用いて、上記近似色サンプル塗装物データにかかる近似色サンプル塗料における上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出ステップと、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項26に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記サンプル塗装物データは、それぞれ下地材の種類を示す種類データを含み、
前記光学濃度データベースは、上記下地材の種類別に存在しており、
各々の光学濃度データベースに格納された複数の光学濃度の組は、いずれも該当する種類の下地材を用いて得た光学濃度の組であり、
前記サンプル選択ステップに先立って、上記下地材の種類を指定する下地材種類指定ステップを有し、
前記サンプル選択ステップは、
上記サンプル塗装物データベースから、指定された下地材の種類データを含み、見本色データで表される色に最も近似した色を有する近似色サンプル塗装物の近似色サンプル塗装物データを選択し、
前記光学濃度選択ステップは、
上記指定された種類の下地材にかかる上記光学濃度データベースから、上記光学濃度の組を選択する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 透明被膜成分と1または複数の各基本色材とからなり下地材に塗布する均一な非隠蔽性塗料の
色合わせ方法であって、
色見本に関する見本色データを取得する見本色データ取得ステップと、
透明皮膜成分及び各基本色材の配合比データが既知で非隠蔽性の既知配合塗料であって、この既知配合塗料を上記下地材に塗布した出発塗装物が上記色見本と近似した色を呈する既知配合塗料について、上記配合比データを取得する既知塗料データ取得ステップと、
上記下地材に上記既知配合塗料を塗布した出発塗装物の色に関する出発塗装物データを取得する出発塗装物データ取得ステップと、
各基本色材についての光学濃度を格納する光学濃度データベースであって、非隠蔽性塗料における各基本色材の標準合計配合比を固定して得た各基本色材についての光学濃度の組を、互いに異なる標準合計配合比に対応させて複数組分格納した光学濃度データベースに関し、これに格納された複数組の光学濃度の組の中から、上記既知配合塗料における各基本色材の合計配合比に対し、これと適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する光学濃度選択ステップと、
上記見本色データ及び上記選択された光学濃度を用いて、上記出発塗装物データにおける上記透明被膜成分及び各基本色材の配合比を補正して、上記下地材に塗布する、上記非隠蔽性塗料に対する推薦塗料の上記透明被膜成分及び各基本色材の推薦配合比を算出する推薦配合比算出ステップと、を有する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項28に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記光学濃度データベースは、上記下地材の種類別に存在しており、
各々の光学濃度データベースに格納された複数の光学濃度の組は、いずれも該当する種類の下地材を用いて得た光学濃度の組であり、
前記光学濃度選択ステップに先立って、上記下地材の種類を指定する下地材種類指定ステップを有し、
前記光学濃度選択ステップは、
上記指定された種類の下地材にかかる上記光学濃度データベースから、上記光学濃度の組を選択する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項25〜請求項29のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記光学濃度データベースに格納された複数組の光学濃度は、この複数組の光学濃度についての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、標準合計配合比が低いほど、隣り合う標準合計配合比との差が小さくなるように標準合計配合比の値が選択されてなる
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項25〜請求項30のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法であって、
前記光学濃度選択ステップは、
前記複数組の光学濃度についての前記標準合計配合比をその大きさの順に並べたとき、
いずれの標準合計配合比についても、前記近似色塗料、前記近似色サンプル塗料、または前記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲に関し、
考慮している標準合計配合比よりも値の低い側で隣り合う低側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記考慮している標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の下限値とし、
考慮している標準合計配合比よりも値の高い側で隣り合う高側標準合計配合比が存在するときには、これらの中間値よりも高く上記高側標準合計配合比よりも低い値を、上記考慮している標準合計配合比が、上記近似色塗料、上記近似色サンプル塗料、または上記既知配合塗料の合計配合比に適合する範囲の上限値として、
適合する標準合計配合比にかかる上記光学濃度の組を選択する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項18〜請求項31のいずれか1項に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法によって前記透明被膜成分及び各基本色材の前記推薦配合比を得る第1色合わせステップと、
上記推薦配合比に従って前記推薦塗料を調合する試作調合ステップと、
前記下地材に、上記推薦塗料を塗布して、試験塗装物を作成する試験塗装ステップと、
上記試験塗装物の色データを取得する試作色データ取得ステップと、
前記見本色データと上記試験塗装物の色データとを比較し、色に関する差異が所定範囲内であるか否かを判断する差異判断ステップと、を備え、
上記差異判断ステップにおいて、
上記色に関する差異が所定範囲内でないと判断した場合には、前記推薦配合比算出ステップに戻り、前記近似色塗装物データ、前記近似色サンプル塗装物データ、または前記出発塗装物データと前記既知配合塗料の配合比とに代えて、上記試作塗装物の色データ及び上記推薦塗料にかかる推薦配合比を用いて、再度、推薦塗料の推薦配合比を算出し、
色に関する差異が所定範囲内であると判断した場合には色合わせを終了する
非隠蔽性塗料の色合わせ方法。 - 請求項32に記載の非隠蔽性塗料の色合わせ方法を用いて、前記色に関する差異が所定範囲内であると判断された前記試作非隠蔽性塗料にかかる前記透明被膜成分及び各基本色材の前記推薦配合比を得る色合わせ遂行ステップと、
前記下地材に、上記推薦配合比に従って調合された非隠蔽性の推薦塗料を塗布する塗装ステップと、を備える
塗装物の製造方法。
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