JP4561107B2 - 加熱装置および加熱方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱装置および加熱方法に関し、特に長時間の加熱時間を必要とする被加熱物の加熱においても、工程リードタイムが短く、かつ、加熱室内の温度分布の均一性、雰囲気ガス濃度の均一性を安定して保つことのできる加熱装置および加熱方法に関するものである。
半導体部品などの電子部品あるいはそれらの電子部品を用いた電子機器等の製造において、それらの電子部品や電子機器等を所定の温度において加熱処理したり乾燥処理したりする際に、恒温槽を用い、その恒温槽内に内部ヒータで加熱された温風を循環させる方法が、広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、温風循環により加熱を行う従来の加熱装置の断面図である。この加熱装置が、被加熱物の加熱を行っている際には、開閉式シャッタ130が紙面上方に引き上げられて開いており、雰囲気ガス加熱ヒータ111で加熱された高温の雰囲気ガスが、循環ファン121により循環して、エアフィルタ131を通過して、エアフィルタ131の前面に置かれた被加熱物(図示せず)を加熱した後、再度、雰囲気ガス加熱ヒータ111で加熱されて、循環ファン121により循環する。前工程から送り込まれた被加熱物を加熱室101内に供給する際には、供給/排出扉113を開けて被加熱物を加熱室101内に供給するが、それに先立って、供給/排出扉113を開けたときに作業者が熱風に曝されないように、開閉式排気ダンパー129を開け、開閉式シャッタ130を閉じてから、供給/排出扉113を開ける。次いで、被加熱物を加熱室101内に供給した後、供給/排出扉113を閉め、開閉式シャッタ130を開け、開閉式排気ダンパー129を閉じると、上述のような被加熱物への加熱が行われる。開閉式排気ダンパー129が開いている状態では、雰囲気ガス供給管109を通じて雰囲気ガスが供給されている。加熱室101から被加熱物を取り出すときにも、同様の工程が行われる。
このような加熱工程への前工程からの被加熱物の送りこみの間隔が、加熱時間より短い場合には、前工程からの被加熱物の待機時間を設け、特に加熱時間が長い場合には、現在行われている加熱工程が終了するまで被加熱物を溜めておいてから、まとめて加熱装置内に供給している。
特開2001−56141号公報 (第3−4頁、図1−3)
第1の問題点は、工程リードタイムが長くなってしまうことである。上述のように、前工程から加熱工程への被加熱物の送りこみの間隔が、加熱時間より短い場合には、被加熱物を溜めておいてから、まとめて加熱装置内に供給しており、特に、長時間の加熱時間が必要な場合には、前工程と加熱工程との間で、被加熱物に大量の停滞時間が発生する。例えば、必要加熱保持時間(被加熱物が所定の温度に達してからの加熱時間)が5時間で、前工程からの被加熱物の送り込みの間隔が30分の場合、加熱開始後、最初に前工程から送られてくる加熱待ちの被加熱物は、最低で4時間30分〜5時間の停滞時間を必要とし、その必要加熱保持時間の5時間と合わせて、合計10時間近いリードタイムがかかってしまう。また、加熱時間は、被加熱物の加熱装置への供給時の温度から必要加熱温度に上昇するまでの温度上昇時間と、必要加熱保持時間との合計である。被加熱物をまとめて加熱室内に供給すると、被加熱物の温度上昇に時間がかかってしまい、例えば、温度上昇時間に1時間30分を要すると、それだけリードタイムが長くなる。そして、上述の加熱装置では、被加熱物の加熱装置への供給/排出時に、加熱室内の温度が低下するから、加熱室内の温度が所定の必要加熱温度に上昇するまで、さらにリードタイムが長くなる。
第2の問題点は、被加熱物内および被加熱物間の温度分布、雰囲気ガス濃度のばらつきが大きくなることである。上述のように、被加熱物の供給/排出時には、開閉式シャッタ130を閉じた状態で供給/排出扉113を開けるので、加熱室内の加熱された高温の雰囲気ガスに低温の空気が混入し、加熱室内に温度ばらつき、雰囲気ガス濃度ばらつきが発生する。この加熱室内の温度ばらつき、雰囲気ガス濃度ばらつきにより、特に被加熱物を加熱室にまとめて供給すると、被加熱物内および被加熱物間での温度ばらつき、雰囲気ガス濃度ばらつきが大きくなり、温度が低い部分は加熱条件から外れてしまったり、雰囲気ガス濃度の低い部分は酸化や吸湿等の品質不具合を生じる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、長時間の加熱時間を必要とする加熱物の加熱においても、工程リードタイムが短く、加熱室内の温度分布の均一性、雰囲気ガス濃度の均一性を安定に保つことのできる加熱装置を供給することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、被加熱物が供給される供給口と、前記被加熱物が排出される排出口とが形成され、複数の被加熱物を同時に加熱する加熱室と、前記供給口から前記排出口まで前記被加熱物を搬送する搬送機構とを有する加熱装置において、前記被加熱物を加熱する手段として、前記加熱室内に、該加熱室内全体を加熱する、加熱した雰囲気ガスを循環させる雰囲気ガス循環手段と、前記供給口に最も近い前記被加熱物を選択的に加熱する直伝導加熱手段とを有することを特徴とする加熱装置、が提供される。

また、上記目的を達成するため、本発明によれば、上記の加熱装置を用いた加熱方法であって、前記被加熱物が前記供給口から前記排出口まで搬送される間中、前記供給口の近傍および前記排出口の近傍を除いて、前記加熱室が、実質的に一定の温度の、実質的に一定成分/濃度の雰囲気ガスで満たされていることを特徴とする加熱方法、が提供される。
本発明に係る加熱装置は、加熱室内に、該加熱室内全体を加熱する、加熱した雰囲気ガスを循環させる雰囲気ガス循環手段と、特定の被加熱物のみを選択的に加熱する直伝導加熱手段とを有することにより、低温状態の被加熱物のみを選択的に加熱することができ、被加熱物の新規搬入に伴う加熱室の温度低下を防止することができる。更に、被加熱物の加熱時間の短縮と装置のコンパクト化とを実現することができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る加熱装置の断面図である。両側面に被加熱物の供給口16および排出口17が相対向するように形成された加熱槽32の内部に、加熱室1が形成されている。加熱槽32の外側には、断熱槽33が配置されており、断熱槽33と加熱槽32との間に断熱室2が形成されている。断熱槽33の上面には、シャッタ開閉機構28が取り付けられており、このシャッタ開閉機構で供給口シャッタ26および排出口シャッタ27を上下させることによって、それぞれ、供給口16および排出口17を開閉させるようになっている。断熱槽33の側面には、加熱槽32の供給口16および排出口17に対向して、供給扉13および排出扉14が形成されており、それぞれ、被加熱物の断熱室2への供給、および、断熱室2からの排出の際に開けられる。また、断熱槽33の下面を貫通して、加熱槽32の下面に雰囲気ガス供給口を持つ雰囲気ガス供給管9が形成されている。雰囲気ガス供給管9から加熱室1に雰囲気ガスを供給することによって、加熱室1は、断熱室2および断熱室2の外部よりも陽圧に保たれる。断熱槽33の下面には、さらに、加熱槽32の供給口16および/または排出口17が開いているときに、雰囲気ガスを排出するための雰囲気ガス排出管10が形成されている。
被加熱物3の搬送は、チェーンないしスチールベルト(以下、「チェーン」という)5、6、スプロケット18、19、20、駆動モータ4よりなる駆動機構によって行われる。スプロケット18、19は、断熱室2内で、それぞれ、断熱槽33の供給扉13と加熱槽32の供給口16との間の下、断熱槽33の排出扉14と加熱槽32の排出口17との間の下に、回転自在に配置されている。チェーン5は、その両端で、スプロケット18、19の歯に噛み合っており、その上側(搬送側)が、供給口16および排出口17の下端近傍を通り、その下側(戻り側)が、加熱槽32の両側面を貫通して、それぞれ、断熱室2内を直線状に延びている。スプロケット20は、駆動モータ4によって駆動されて時計回り方向に回転する。スプロケット20の回転運動は、チェーン6を介して、スプロケット19に伝達される。したがって、駆動モータ4によってスプロケット20が回転することによって、チェーン5が時計回り方向に回転して、チェーン5の上の被加熱物3を紙面左から右に移動させる。なお、供給口16および排出口17を閉じるために、それぞれ、供給口シャッタ26および排出口シャッタ27を下ろしたときに、供給口シャッタ26および排出口シャッタ27の底面は、搬送側のチェーン5の最上部に極く近接して停止する。また、チェーン5の戻り側が貫通している加熱槽32の両側面の貫通口の内壁とチェーン5との間にも、チェーン5が自由に回転できるだけの隙間が形成されている。
加熱室1内で被加熱物3を加熱する方式として、加熱室1内に設置された雰囲気ガス加熱ヒータ11により加熱された高温の雰囲気ガスを、加熱室1外に設置されたファン駆動モータ22により駆動される、加熱室1内の循環ファン21により攪拌して、加熱室1内を循環させる温風循環方式と、直加熱ヒータ7、8を被加熱物3の上下面にそれぞれ直接接触させる直伝導加熱方式とを併用している。直加熱ヒータ8は、上下駆動部15によって上下動する。チェーン5は、チェーン5が静止しているときに、直加熱ヒータ8が、上下駆動部15によって、直加熱ヒータ7に対向しながら、チェーン5よりも上に移動することができるような構造になっている。加熱室1内に供給された直後の被加熱物3は、直加熱ヒータ7と8との対向し合う面間に静止する。
図2(a)は、本実施の形態において使用した被加熱物3の正面図である。被加熱物3は、カセット23に、複数の、ICチップが樹脂封止されたリードフレーム24を挿入したものである。図2(b)、(c)は、図2(a)のカセット23に挿入されたリードフレームの1個の、それぞれ、平面図、側面図である。Cu合金などから成る金属シートのリードフレーム24が、ICチップを搭載後、モールド樹脂25で樹脂封止されている。
次に、図1を参照して、本実施の形態に係る加熱装置の動作について、より詳細に説明する。
被加熱物3が、前工程から一定の時間間隔(以下、その間隔時間を「搬入間隔時間」という)、例えば30分間隔で送り込まれてくると、断熱槽33の供給扉13が開き、被加熱物3が、断熱室2内でチェーン5上に置かれ、加熱室1への供給のために供給扉13が開くのを待機する状態となる。このとき、チェーン5は静止しており、加熱槽32の供給口16、排出口17は、それぞれ、供給口シャッタ26、排出口シャッタ27により閉じられており、したがって、加熱室1は、ほぼ密閉状態にある。被加熱物3が、断熱室2内で待機状態になると、供給扉13が閉じる。供給扉13および/または排出扉14は、搬送機構12が停止しており、かつ、供給口16と排出口17とが閉じられているときしか、開かないように制御されている。また、供給口16および排出口17は、通常は加熱室1内の雰囲気ガスが外部に流出しないようにどちらも閉じられており、上記の搬入間隔時間毎に被加熱物3を、それぞれ、加熱室1に供給および加熱室1から排出するときだけ、断熱室2の供給扉13と排出扉14とが閉じていることを条件に、開くように制御されている。また、搬送機構は、供給口16および/または排出口17が開いたときに、チェーン5が所定の距離(被加熱物3が、断熱室2内で待機する位置から、加熱室1内に供給された直後に静止する位置までの距離)だけ動き、その他の時間には停止する動作を繰り返す間歇搬送を行うように制御されている。この搬送方法は、搬送スピードを低くして常に連続的に搬送しなければならない連続搬送方法に比して、搬送に伴う消費エネルギーを少なく出来るという効果を持つ。
前回に被加熱物3を加熱室1に出し入れするために供給口16および排出口17を開けたときから所定の搬入間隔時間が過ぎると、再度、シャッタ上下機構28が、供給口シャッタ26および排出口シャッタ27を駆動して、供給口16および排出口17を開ける。断熱室2の供給扉13および排出扉14は、閉じている。
次に、駆動モータ4が作動することによって駆動機構が始動し、チェーン5が、時計周り方向に回転する。それにつれて、断熱室2内でチェーン5上に待機状態にあった被加熱物3が、加熱室1の内部に移動を始める。同時に、加熱室1の最右端に位置して、全ての加熱処理を受け終わった被加熱物3が、断熱室2に移動を始める。断熱室2内にあった被加熱物3が、供給口16を通過し、完全に加熱室1内に入り、直加熱ヒータ7と8とが対向し合っている面間に位置し、また、加熱室1の最右端に位置していた被加熱物3が、排出口17を通過し、断熱室2内の所定の位置に達した時点で、駆動モータ4が作動を停止し、したがって、チェーン5の回転が停止する。
このとき、供給口16および排出口17を開けるに先立って、加熱室1内には、加熱室1を満たしている雰囲気ガスと同成分の雰囲気ガスが雰囲気ガス供給管9を通じて供給されている。供給された雰囲気ガスが、雰囲気ガス加熱ヒータ11で加熱され、循環ファン21で加熱室1内を均一に循環するため、加熱室1内は、断熱室2より陽圧となる。したがって、供給口16および排出口17を開けても、雰囲気ガスが、加熱室1から断熱室2内を通り、雰囲気ガス排出管10から加熱装置外に流れ続けるため、加熱室1内に、加熱室1を満たしている雰囲気ガスと成分および/または温度の異なる気体が流れ込むことはなく、それゆえ、加熱室1内の温度および雰囲気ガス濃度が、加熱室1内で常に均一に維持される。また、加熱室1に流入してくる外気を加熱しなければならなくなるなどということもないために、加熱に要する消費エネルギーを最小に維持できる。
なお、前回に供給口16および排出口17を開けたときから所定の搬入間隔時間が過ぎたときに、全ての加熱処理を受け終わって加熱室1の最右端に位置する被加熱物3が存在しない場合には、加熱室1の排出口17は、開かない。また、断熱室2内で待機状態にある被加熱物3が存在しない場合には、加熱室1の供給口16は、開かない。しかしながら、加熱室1の排出口17も供給口16も開かない場合でも、駆動機構は、所定の搬入間隔時間毎に作動し、チェーン5上の被加熱物3を所定の距離だけ、供給口16から排出口17の方向に移動させる。
次に、チェーン5の停止後、シャッタ上下機構28が、供給口シャッタ26および排出口シャッタ27を駆動して、供給口16および排出口17を閉じて、加熱室1を再びほぼ密閉状態にする。このとき、被加熱物3は、低温の断熱室2に保持されていた状態から高温の加熱室1に入ってきたばかりであるから、加熱室1内の雰囲気ガス温度より低温であり、したがって、そのままの状態では加熱室1内の雰囲気ガス温度を低下させる。それゆえ、加熱室1に入ってきたばかりの被加熱物3が早急に昇温されなければ、加熱室1内の温度の均一性が乱され、加熱室1内の被加熱物3が、不均一に加熱されてしまう。この問題を解消するために、上述の直伝導加熱方式が用いられる。即ち、加熱室1内に供給された直後の被加熱物3が、直加熱ヒータ7と8との対向し合う面間に静止して置かれると、直加熱ヒータ8が、上下駆動部15によって上昇し、加熱室1内に供給された直後の被加熱物3の底面に接触した後、さらに上昇して、直加熱ブロック7との間に、その被加熱物3を挟みこみ、直加熱ブロック7とともに上下から直接接触熱伝導により加熱を行う。このように、直伝導加熱方式と温風循環方式との併用加熱により、加熱室1内に供給された直後の被加熱物3の温度が、速やかに上昇する。これによって、加熱室1内の雰囲気ガス温度の低下が防止される、あるいは、速やかに回復される。
ここで、被加熱物3の搬入間隔時間と必要加熱時間(所定の加熱温度での加熱に必要な時間)と、被加熱物3が供給口16から加熱室1内に供給されてから、排出口17から断熱室2に排出されるまでに、加熱室1内で、チェーン5による供給口16から排出口17への移動を停止される回数(および、実加熱時間)との関係について考える。例えば、最小必要加熱時間が3時間30分で、停止時間が30分であるとする。加熱室1内に供給された直後の被加熱物3が、全く時間を要することなく加熱室1内の温度まで上昇すれば、被加熱物3が停止される回数が7回となるように、即ち、加熱室1内に7個の被加熱物を収容できるように加熱槽32を構成すれば、被加熱物3の搬入間隔時間毎に、1個の被加熱物を加熱室1に供給し、同時に、1個の被加熱物を加熱室1から排出することが可能である。しかしながら、加熱室1内に供給された直後の被加熱物3が、加熱室1内の温度まで上昇するには、必ず幾らかの時間を必要とするから、被加熱物3の搬入間隔時間毎に、1個の被加熱物を加熱室1に供給し、同時に、1個の被加熱物を加熱室1から排出するようにするには、被加熱物3が停止される回数は、最低、8回必要となる。上述の直伝導加熱方式と温風循環方式とを併用して加熱することによって最初の30分間の間に、加熱室1内に供給された直後の被加熱物3が加熱室1内の温度まで上昇すれば、この回数は8回(実加熱時間:4時間)となる。加熱槽32は、加熱室1内に8個の被加熱物を収容できるように構成される。それに反して、直伝導加熱方式を併用しなかったときに、最初の30分間の間に、加熱室1内に供給された直後の被加熱物3が加熱室1内の温度まで上昇しなければ、この回数は9回以上(実加熱時間:4時間30分以上)となる。加熱槽32は、加熱室1内に9個以上の被加熱物を収容できるように構成されなければならない。したがって、上述の直伝導加熱方式と温風循環方式との併用加熱は、被加熱物3の停止回数(および、実加熱時間)を最小とするとともに、加熱槽32を最もコンパクトな構成とする。
上述の直伝導加熱方式と温風循環方式との併用加熱によって、加熱槽32に送り込まれてきた被加熱物3が加熱室1内と同温度まで昇温する時刻から、次に駆動機構が動き出す時刻までの間の任意の時刻に、直加熱ヒータ8が、上下駆動部15によって駆動されて、搬送機構12と干渉しない所定の位置まで下降する。これによって、直加熱ヒータ7と8との間に挟まれていた被加熱物3が、チェーン5上に戻される。
そして、前回に被加熱物3が前工程から送り込まれてから、所定の被加熱物の搬入間隔時間が過ぎると、再度、新しい被加熱物3が前工程から送り込まれてきて、上述の過程を繰り返す。この被加熱物3の前工程からの送り込みは、上述の直加熱ヒータ8の下降以前になることもあり得るし、以後になることもあり得る。
このようにして、被加熱物3が、停止と移動を所定の回数繰り返して搬送されると、被加熱物3は、最小必要加熱時間以上加熱されたことになり、排出口17から断熱室2に排出される。被加熱物3が断熱室2に排出されると、搬送機構12が停止し、排出口17が閉じられ、そして、供給口16と排出口17とが閉じていることを条件に、排出扉14が開かれ、断熱室2内の被加熱物3が、断熱室2の外に取り出されて、その被加熱物への加熱の全工程が終了する。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の加熱装置は、上述した実施の形態のみに制限されるものではなく、本願発明の要旨を変更しない範囲で種々の変化を施した加熱装置も、本発明の範囲に含まれる。例えば、本発明の加熱装置においては、加熱室内の雰囲気ガスは、加熱室内で加熱されるのではなく、加熱された状態で加熱室に供給されてもよい。これにより、加熱室内にヒータおよび循環ファンを設置する必要がなくなり、循環ファンモータも設置しなくてよい。また、循環ファンによる温風循環方式に替わって、循環ファンおよび循環ファンモータを省いた熱対流方式が用いられてもよい。さらに、直伝導加熱としては、加熱ヒータが、被加熱物に直接、完全に触れていなくても、被加熱物に効率的に熱を伝導することができれば、被加熱物との間に、例えば0.1mm程度のスキマを持ってもよい。また、直伝導加熱は、ホットエアーの吹き付けによって行われてもよい。さらに、間歇搬送を行う際の被加熱物の1回の移動距離、停止時間には、動作に支障のない限りで一定の誤差(ばらつき)が許容される。また、被加熱物は、左右に対向し合っている供給口と排出口との間を直線状に搬送されるのではなく、円周上あるいは多角形の外周上を搬送されたり、折り返し搬送されたりしてもよく、これらによって、供給口と排出口とを、また、供給扉と排出扉とを共通化でき、供給口と排出口とのシャッタも共通化できる。
以上説明した本実施の形態の加熱装置は、例えば、半導体部品などの電子部品、それらの電子部品を用いた半導体装置、半導体モジュール、また、これらを搭載した電子機器等の製造において、4時間から24時間の加熱を必要とするバーンインテスト、2時間から48時間の加熱を必要とするエージング処理、4時間から8時間の加熱を必要とする熱硬化型樹脂のキュア処理や脱脂、吸湿といった乾燥処理に好適に用いられ、上述の効果を持つ。また、被加熱物は、前工程から製品1個単位で送り込まれるのではなく、例えば、ロット単位で供給されてもよい。また、加熱雰囲気ガスとしては窒素やヘリウム等の不活性ガスや、ドライエアでもよい。さらに、供給口や排出口および/または供給扉や排出扉の開閉の制御は、被加熱物が前工程から送り込まれてきたら、あらかじめプログラムされたステップに基づいてシーケンシャルになされてもよいし、なんらかの手段によって検知された、搬送機構上のどの位置に被加熱物が存在するかに関する情報に基づいてなされてもよいし、あるいは、それらを併用してなされてもよい。
本発明の実施の形態に係る加熱装置の断面図。 図1の被加熱物の正面図〔(a)〕と、被加熱物の一部の平面図〔(b)〕と側面図〔(c)〕。 従来の加熱装置の断面図。
符号の説明
1 加熱室
2 断熱室
3 被加熱物
4 駆動モータ
5、6 チェーン
7、8 直加熱ヒータ
9 雰囲気ガス供給管
10 雰囲気ガス排気管
11 雰囲気ガス加熱ヒータ
13 供給扉
14 排出扉
15 上下駆動部
16 供給口
17 排出口
18、19、20 スプロケット
21 循環ファン
22 ファン駆動モータ
23 カセット
24 リードフレーム
25 樹脂モールド
26 供給口シャッタ
27 排出口シャッタ
28 シャッタ開閉機構
32 加熱槽
33 断熱槽

Claims (15)

  1. 被加熱物が供給される供給口と、前記被加熱物が排出される排出口とが形成され、複数の被加熱物を同時に加熱する加熱室と、前記供給口から前記排出口まで前記被加熱物を搬送する搬送機構とを有する加熱装置において、前記被加熱物を加熱する手段として、前記加熱室内に、該加熱室内全体を加熱する、加熱した雰囲気ガスを循環させる雰囲気ガス循環手段と、前記供給口に最も近い前記被加熱物を選択的に加熱する直伝導加熱手段とを有することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記直伝導加熱手段は、前記被加熱物に接触するヒータ、または、前記被加熱物にホットエアーを吹き付けるホットエアー噴射手段であることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記搬送機構が、前記被加熱物を前記供給口から前記排出口まで搬送する間に少なくとも2回の停止を伴う間欠搬送を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の加熱装置。
  4. 前記加熱室が、該加熱室を少なくとも部分的に覆う2重の槽の内部に形成されており、前記供給口および前記排出口が、該2重の槽のうちの内側の槽に形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の加熱装置。
  5. 前記搬送機構が、前記加熱室を少なくとも部分的に覆う2重の槽間まで延びて形成されていることを特徴とする請求項に記載の加熱装置。
  6. 前記加熱室を少なくとも部分的に覆う2重の槽のうちの外側の槽に、該外側の槽の外側にある被加熱物を、前記2重の槽間の搬送機構の上に供給するときに開ける供給扉と、前記2重の槽間の搬送機構の上にある被加熱物を、前記外側の槽の外側に排出するための排出扉とが形成されていることを特徴とする請求項に記載の加熱装置。
  7. 前記供給口と前記排出口が同一の口でかつ、前記供給扉と前記排出扉とが同一の扉で、それぞれ共用されていることを特徴とする請求項6に記載の加熱装置。
  8. 請求項1からのいずれかに記載された加熱装置を用いた加熱方法であって、前記被加熱物が前記供給口から前記排出口まで搬送される間中、前記供給口の近傍および前記排出口の近傍を除いて、前記加熱室が、一定の温度の、一定成分かつ一定濃度の雰囲気ガスで満たされていることを特徴とする加熱方法。
  9. 前記搬送機構による前記被加熱物の間欠搬送が、搬送と停止を一定時間毎に複数回繰り返すことによって行われることを特徴とする請求項に記載の加熱方法。
  10. 前記供給口および前記排出口が、開閉可能であり、それぞれ、前記被加熱物を前記加熱室内に供給および排出するときだけ開くことを特徴とする請求項またはに記載の加熱方法。
  11. 前記供給口および/または前記排出口が開いているときに、前記加熱室を満たしている雰囲気ガスと同一成分の雰囲気ガスが前記加熱室に供給されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱方法。
  12. 前記供給扉および/または前記排出扉が開いているときには、前記供給口と前記排出口とが閉じていることを特徴とする請求項から1のいずれかに記載の加熱方法。
  13. 前記供給口および/または前記排出口が開いているときには、前記供給扉と前記排出扉とが閉じていることを特徴とする請求項から1のいずれかに記載の加熱方法。
  14. 前記間欠搬送の停止毎に、前記被加熱物が搬入されてくることを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の加熱方法

  15. 前記被加熱物を加熱する加熱時間が、1時間以上であることを特徴とする請求項から1のいずれかに記載の加熱方法。
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