JP4561016B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のクラッチあるいはブレーキに使用されるマスタシリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年では、車両の油圧式クラッチやブレーキ分野で使用されるマスタシリンダにおいては、低コスト化および軽量化の面から、樹脂から成るハウジングが採用されている。従来のマスタシリンダは、ハウジング内において軸方向に摺動可能なピストンと、ピストンを支持してガイドするガイドスリーブとを備え、スペーサディスクを間に挟んで、軸方向両側の2ヶ所に2つの環状のシール部材が配設され、ポートと圧力室とをシール部材のシールリップの変形によって、連通または遮断するようにしたものが、例えば、特開2000−192990号公報において開示されている。
【0003】
この様な構成のマスタシリンダにおいてエア抜き作業を行なう場合、ピストンロッドの押圧によってピストンを軸方向に摺動させる。そこで、圧力室から作動油が流出する経路(例えば、上記公報では圧力接続部)を塞いだ状態にし、ピストンを戻すことによって、圧力室に負圧を生じさせる。圧力室が負圧になると作動油がリザーバから圧力室に流入する経路(例えば、上記公報では流入接続部)の間にはシール部材が配設されているが、このシール部材のシールリップを負圧によって内径側に撓ませる。これによって、リザーバ内の作動油を圧力室内に充填され、マスタシリンダのエア抜き作業が行なわれる。
【0004】
また、上記公報では、樹脂から成るハウジングの圧力室の内周面にシール部材と作動油を外部に流出する圧力接続部とを結ぶように軸方向の隙間が設けられ、ピストンはハウジングの内径にガイドされて摺動を行うようになっている。この隙間は、例えば、マスタシリンダのエア抜きが行える様に、図3に示す如く、樹脂から成るハウジング内部に形成される圧力室の周方向の一部に凹部が形成され、それが軸方向に延在する。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように樹脂より成るハウジングの圧力室に対して、周方向において部分的に軸方向に延在する溝部を形成した場合、ピストンが軸方向に移動して圧力室の内部容積が変化して、圧力室内部に圧力が発生すると、その溝部の内側に応力が集中してしまう。このため、ハウジングが樹脂より成る場合には、内部応力の集中によって、樹脂から成るハウジングの強度面においての対策が必要になる。
【0006】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ハウジングの圧力室に内部応力が集中しない構成とすること、ハウジングの圧力室を強固な構成とすることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために講じた技術的手段は、一端が開口し他端が閉塞する有底筒状を呈するとともに、有底筒状における筒状内部から径方向に向けて開口する第1ポートと該第1ポートよりも他端側で筒状内部から径方向に向けて開口する第2ポートを有し、樹脂より成るハウジングと、該ハウジングの筒状内部に摺動可能に嵌装され、前記筒状内部とともに圧力室を区画するピストンと、該ピストンに取り付けられ、前記ピストンを軸方向に移動可能な押圧部材と、前記圧力室の他端側で前記ピストンの外周面に沿って形成され、前記ピストンの軸方向の作動をガイドするガイド部材と、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に設けられ、前記ピストンの位置に応じて前記第1ポートと前記第2ポートとを連通・遮断可能なシール部材と、前記ハウジングの内周面と前記ピストンの外周面との間に設けられ、前記シール部材の軸方向への移動を規制する規制部材と、を備えたマスタシリンダにおいて、前記圧力室を区画する前記筒状内部の内周面には、前記ピストンの摺動をガイドする複数の突起部と、該複数の突起部間で前記突起部よりも径方向外側に形成される複数の凹部とを有し、前記突起部と前記凹部とは、軸方向に関して前記ハウジングの他端と前記シール部材との間における前記筒状内部の内周面に形成され、前記凹部の周方向長さは前記突起部の周方向長さよりも大きく、前記凹部に向けて形成される連通孔を通じて前記圧力室と前記第2ポートとが連通するようにしたことである。
【0008】
上記手段によれば、圧力室を区画する筒状内部の内周面に、ピストンの摺動をガイドする複数の突起部と、突起部間で突起部よりも径方向外側に形成される複数の凹部とを有し、凹部の周方向長さを突起部の周方向長さよりも大きくしたので、圧力室内部で圧力がかかる部分の表面積が従来に比べて増加する。これにより、圧力室に内部応力が発生しても広い面積で受けることができ、その内部応力が分散され、特定部位における内部応力の集中が防止され、均一化が図れる。
【0009】
この場合、複数の突起部が筒状内部の周方向に関して等間隔で形成されるようにすれば、内部応力がより均一化されて好適である。
【0010】
また、凹部が、ハウジングの他端側に向かうにつれて突起部との径方向距離が短くなるようにすれば、圧力室における閉塞端と側面との間の応力集中を抑えることが可能となる。
【0011】
更に、ハウジングの筒状内部に形成される突起部は、ピストンの外径と突起部の先端の内径の大きさが一致するようにすれば、圧力室の凹部とピストンの外径との間には周方向において軸方向に延在した隙間が凹部により複数できるので、その凹部による複数の隙間を通って、作動油が圧力室へと導かれるために、効率良くマスタシリンダの初期のエア抜きを行なうことができる
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に本実施形態を説明するに当たり、図1において、ハウジング側を前方、ロッド側を後方、ピストンの移動方向(前方および後方に移動する方向)を軸方向、出力ポート側を上部、それと反対側を下部と定義する。
【0013】
図1はマスタシリンダ1の構成図である。マスタシリンダ1は、樹脂より成るハウジング2を有している。ハウジング2は後方が開口2gとなった有底筒状を呈し、その筒状内部には後述するピストン6とによって液密的に形成される圧力室10が区画される。ハウジング2の圧力室後方の開口2gは、段状に大径となっている。また、ハウジング2には上部に向かってポート部2aが突出しており、そこに圧力室10により昇圧された作動油が吐出するポート(出力ポート)8が設けられている。更に、ハウジング2には、段状となった後部の上方には孔部2bが設けられ、孔部2bはリザーバから作動油が導入されるポート(入力ポート)11となっている。ハウジング2の後方には、マスタシリンダ1が車両に締結部材によって取り付けられる際のフランジ部2cが設けられている。
【0014】
ポート8は、ハウジング2の前方にて圧力室10に径方向に延在する連通孔2aaを介して連通し、図示しないクラッチ操作シリンダに連結されており、ポート8から供給される作動油の圧力により、図示しないクラッチを切ることができるようになっている。一方、孔部2bに形成されるポート11は、圧力室10に径方向に延在する連通孔2baを介して連通している。孔部2bには、樹脂から成るユニオン20が圧入され、超音波溶着によって、ユニオン20はハウジング2に固定される。ユニオン20は内部に通孔20aおよび通孔20aの内径より若干大きいリザーバポート9が設けられ、作動油を内部に蓄えることができる図示しないリザーバに接続されている。これにより、リザーバに蓄えられた作動油は、ユニオン20の通孔20a、リザーバポート9を通り、孔部2b内のポート11へと導かれ、連通孔2baを通って、圧力室10へと導くことが可能である。
【0015】
ハウジング2には連通孔2baの前方に内径と外径にリップ4bを有する環状のシール部材4を備え、後方には環状のシール部材5を備える。シール部材4,5は、圧力室10に対して軸方向に摺動可能な状態で配設される円筒状のピストン6の外周に配設される。
【0016】
ピストン6は、図1に示す状態において、前方は径方向に段部を有する中空台形状のサポートリング12に支持され、後方は有底円筒状のガイドスリーブ3に支持される。ガイドスリーブ3はピストン6の外周面を摺動できるよう、ピストン6および圧力室10の内径と同軸で配設される。ハウジング2とガイドスリーブ3との間にはサポートリング12が設けられ、サポートリング12もピストン6と同軸で配設される。この状態で、ハウジング2の開口2gに対して、サポートリング12は外形の段部12bに嵌った環状のゴムから成るシール部材24により、ハウジング2の内径とサポートリング12の外径はシールされる。また、ハウジング2とサポートリング12とは、ハウジング2の数箇所に設けられた孔およびサポートリング12の外径に設けられた溝に固定ピン13が挿入され、固定ピン13により、ハウジング2とサポートリング12は一体で固定される。
【0017】
サポートリング12の後方段部における内径の一部には溝部12aが設けられ、この溝部12aにガイドスリーブ3の前方から後方に向けてガイドスリーブ3に一体で形成された爪部3aが嵌着する。この爪部3aの溝部12aの嵌着により、サポートリング12によってガイドスリーブ3の軸方向の移動が規制される。従って、ハウジング2に対して、サポートリング12は固定ピン13により固定され、ガイドスリーブ3は爪部3aにより固定されるので、ハウジング2に対して、サポートリング12およびガイドスリーブ3は一体で固定されるものとなる。
【0018】
一方、ハウジング2の後方端面には、ハウジング2の開口2gを覆うようにして、後方に凸部が突出したダストブーツ22がピストン6と同軸で設けられる。
ダストブーツ22は前方にフランジ部22aを有する。マスタシリンダ1がエンジンルーム内から車両のボディに固定される場合、ハウジング2のフランジ部2cの後方からダストブーツ22のフランジ部22aが車両のボディに挟まれて固定される。これによって、マスタシリンダ1が車両に固定される。
【0019】
圧力室10の容積が可変となるように摺動するピストン6は、前方の端部に開口部6aが設けられている。この開口部6aの径方向において、ピストン外径から開口部6a内に連通する小径孔6bが周方向に等間隔で複数個(例えば、4個)設けられている。この小径孔6bにより、ピストン6の初期位置において、圧力室10と連通孔2baはサポートリング12の径方向に複数設けられた連通孔12cを介して連通し、初期位置での圧力室内に残圧が発生しないようになっている。また、ピストン6の後方の軸方向端面にも開口部6eが設けられる。開口部6eの底はすり鉢状6cを呈し、そこにロッド7の半球状となった先端7aが当接した状態で配設される。半球状となった先端7aの後方にはフランジ部7bが設けられており、フランジ部7bの後方端面がピストン6の開口部に設けられた溝部6dに嵌着されたスナップリング23により規制され、ロッド7はピストン6に対して軸方向に抜けないようになっている。この場合、ロッド7は、ガイドスリーブ3の後方端面に設けられた孔3bおよびダストブーツ22の後方端面に設けられた孔22bに挿通され、フランジ部7bを中心としてロッド7は所定角度だけ揺動できる。
【0020】
この様な構成において、シール部材4は連通孔2baと小径孔6bとを、図1に示す初期状態(ロッド7に外力が作用していない状態)では連通させるように機能するが、ロッド7に対して、図示しないクラッチペダルが踏まれ、それに基づく外力がロッド7に作用して、ピストン6が圧力室10の容積の縮小を行なう前方に移動した場合には、連通孔2baと圧力室10との連通を遮断する機能を有する。また、シール部材5は、圧力室10からピストン6の後方およびサポートリング12とガイドスリーブ3との間を通って作動油が流れ出るのを遮断する機能を有する。
【0021】
次に、マスタシリンダ1の作動について説明する。図1はクラッチペダルを踏み込んでいない非操作状態(即ち、クラッチが完全係合した状態)を示す。この状態でのピストン6の位置においては、小径孔6bの軸方向における位置がシール部材4の内径に形成されたリップより後方の状態となり、この状態では連通孔2baと小径孔6bは連通する。その結果、圧力室10はポート11と連通し、圧力が作用しない無圧状態となる。
【0022】
この状態から、図示しないクラッチペダルを踏み込むと、クラッチペダルに接続されるロッド7の軸方向の移動により、ピストン6がロッド7に押圧されて、軸方向前方に移動する。すると、ピストンの小径孔6bがシール部材4のリップ4bの内径を通過して、連通孔2baと小径孔6bとの連通が遮断される。その結果、圧力室10はポート11との連通が絶たれ、ピストン6の前方への移動に伴い圧力室10の容積が縮小されて昇圧が開始される。無圧状態で圧力室10に存在していた作動油は、ピストン6の前方への移動により連通孔2aaを介してポート8から吐出され、その吐出された圧力によって、ポート8に接続されるクラッチ操作シリンダにその作動油が導入されて、クラッチの断操作が行われる。
【0023】
この場合、ピストン6が軸方向に移動した状態では、圧力室10にはクラッチ反力相当の内圧が発生し、シール部材4の受圧面積相当の荷重がサポートリング12をハウジング1から脱落する方向に作用するが、本実施形態においては、サポートリング12は固定ピン13によって、ハウジング2と一体で固定しているので、シール部材5およびガイドスリーブ3に対して、この荷重は作用しない。
【0024】
次に、本発明について、詳細に説明する。
【0025】
樹脂より成るハウジング1の圧力室10を区画する筒状内部の内周面には、ピストン6が摺動を行なう際にピストン6をガイドする複数の突起部2eと、マスタシリンダ1の作動初期(例えば、マスタシリンダ1を最初に車両に組み付けた状態あるいはリザーバに蓄えられる作動油を入れ替えた場合等)におけるエア抜き作業時に、リザーバからユニオン20、ポート11を介して、圧力室10に作動油を導入すべく突起部2eよりも径方向外側に形成される複数の凹部2fとを周方向において交互に等間隔で複数個有している。
【0026】
そこで、図2にハウジング2の圧力室10における内壁の形状を示す。圧力室10の内壁には、軸方向において、ピストン6の外径と径の大きさが一致する複数の突起部2eと、隣り合う突起部2e間に形成された複数の凹部2fが、周方向に等間隔で形成され、凹部2fの周方向長さL1は突起部2eの周方向長さL2よりも大きくなっている。この図2においては、突起部2eと凹部2fは共に8個づつハウジング2に一体で形成されている。この様に、ハウジング2に設けられた圧力室10の周方向において、突起部2eと凹部2fが交互に等間隔になっているので、圧力室10の内壁が単に円周状になっている場合に比べて、圧力室10での内壁の表面積を大きく確保することができる。このため、圧力室10の内部に内部応力が発生しても、内部応力を内壁全体に分散できるので、圧力室内の特定部位に内部応力が集中することがなくなる。
【0027】
ハウジング2の内壁に形成される突起部2eは、ピストン6が摺動する場合にピストン6の外径と突起先端の内径の大きさが一致することから、ピストン6のガイドとして機能する。一方、周方向において隣り合う突起部2eの間に設けられる凹部2fは、圧力室10の内部をピストン6が摺動する場合でも、凹部2fとピストン6の外径との間に軸方向において隙間が形成されるものとなる。凹部2fの形成によって、ピストン6が連通孔2aaの内径に当接する閉塞端いっぱいまで移動した場合でも、圧力室10とシール部材4との間で作動油が流れる流路を確実に確保できる。
【0028】
このため、マスタシリンダ1のエア抜きを行なう場合、ピストン6を、例えば、閉塞端いっぱいまで前方に移動させた後、ポート8を塞ぎ、ポート8を塞いだ状態でピストン6を初期状態まで戻す作業を行なうが、この場合、圧力室10はピストン6の後方への移動に従い負圧となる。この際、圧力室10およびポート8につながる流路においてエアが存在する場合には、ピストン6を前方へ移動させた際に、図示しないクラッチ操作シリンダのエア抜き栓から排出される。更に、ピストン6の後方への移動による負圧発生で、リザーバから作動油が圧力室10の内部に導入され、エア抜きが行なえる。負圧になった圧力室10では、圧力室10の凹部2fとピストン6の外径との間には周方向において軸方向に延在した隙間が凹部2fにより複数できるので、その凹部2fによる複数の隙間を通って、作動油が圧力室10へと導かれるために、効率良くマスタシリンダ1の初期のエア抜きを行なうことができる。
【0029】
更に、別の請求項として、マスタシリンダ1の圧力室10が設けられるハウジング2の外径には、軸方向において等間隔で複数の環状のリブ2dが設けられている。ピストン6が移動する際、圧力室10の内壁にはピストン6により昇圧された圧力が内部応力として作用するが、軸方向には複数のリブ2dが設けられているので、この内部応力による圧力室10の膨張を防止することができる。これにより、圧力室10が破壊されないよう補強できる構成となる。
【0030】
本実施形態において、凹部2fの幅L1は圧力室10の内径全周長さの1/2以上であれば、ピストン6が摺動する場合にピストン6のガイドを損なわないようにすることができる。また、突起部2eは周方向において、3ヶ所以上設ければ、ピストン6のガイド機能を十分に果たすことができる。
【0031】
本発明によれば、圧力室を区画する筒状内部の内周面に、ピストンの摺動をガイドする複数の突起部と、突起部間で突起部よりも径方向外側に形成される複数の凹部とを有し、突起部と凹部とは、軸方向に関してハウジングの他端とシール部材との間における筒状内部の内周面に形成され、凹部の周方向長さを突起部の周方向長さよりも大きくし、凹部に向けて形成される連通孔を通じて圧力室と第2ポートとが連通するようにしたので、圧力室内部で圧力がかかる部分の表面積が従来に比べて増加する。これにより、圧力室に内部応力が発生しても広い面積で受けることができ、その内部応力が分散され、特定部位における内部応力の集中が防止され、均一化が図れる。また、マスタシリンダのエア抜きを行う場合、ピストンを、例えば、閉塞端いっぱいまで前方に移動させた後、第2ポートを塞ぎ、第2ポートを塞いだ状態でピストンを初期状態まで戻す作業を行なうが、この場合、圧力室はピストンの後方への移動に従い負圧となる。この際、圧力室および第2ポートにつながる流路においてエアが存在する場合には、ピストンを前方へ移動させた際に排出される。更に、ピストンの後方への移動による負圧発生で、作動油が圧力室の内部に導入され、効率良くマスタシリンダの初期のエア抜きを行なうことができる。
【0032】
この場合、複数の突起部が筒状内部の周方向に関して等間隔で形成されるようにすれば、内部応力がより均一化されて好適である。
【0033】
また、凹部が、ハウジングの他端側に向かうにつれて突起部との径方向距離が短くなるようにすれば、圧力室における閉塞端と側面との間の応力集中を抑えることが可能となる。
【0034】
更に、ハウジングの筒状内部に形成される突起部は、ピストンの外径と突起部の先端の内径の大きさが一致するようにすれば、圧力室の凹部とピストンの外径との間には周方向において軸方向に延在した隙間が凹部により複数できるので、その凹部による複数の隙間を通って、作動油が圧力室へと導かれるために、効率良くマスタシリンダの初期のエア抜きを行なうことができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるマスタシリンダの構成を示す断面図である。
【図2】図1に示すA−A断面図である。
【図3】従来のハウジング内に形成される圧力室の断面図である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ
2 ハウジング
2d リブ
2e 突起部
2f 凹部
3 ガイドスリーブ(ガイド部材)
4 シール部材
5 シール部材
6 ピストン
7 プッシュロッド(押圧部材)
8 ポート(第2ポート)
10 圧力室
11 ポート(第1ポート)
12 サポートリング(規制部材)

Claims (4)

  1. 一端が開口し他端が閉塞する有底筒状を呈するとともに、有底筒状における筒状内部から径方向に向けて開口する第1ポートと該第1ポートよりも他端側で筒状内部から径方向に向けて開口する第2ポートを有し、樹脂より成るハウジングと、
    該ハウジングの筒状内部に摺動可能に嵌装され、前記筒状内部とともに圧力室を区画するピストンと、
    該ピストンに取り付けられ、前記ピストンを軸方向に移動可能な押圧部材と、
    前記圧力室の他端側で前記ピストンの外周面に沿って形成され、前記ピストンの軸方向の作動をガイドするガイド部材と、
    前記第1ポートと前記第2ポートとの間に設けられ、前記ピストンの位置に応じて前記第1ポートと前記第2ポートとを連通・遮断可能なシール部材と、
    前記ハウジングの内周面と前記ピストンの外周面との間に設けられ、前記シール部材の軸方向への移動を規制する規制部材と、を備えたマスタシリンダにおいて、
    前記圧力室を区画する前記筒状内部の内周面には、前記ピストンの摺動をガイドする複数の突起部と、該複数の突起部間で前記突起部よりも径方向外側に形成される複数の凹部とを有し、前記突起部と前記凹部とは、軸方向に関して前記ハウジングの他端と前記シール部材との間における前記筒状内部の内周面に形成され、前記凹部の周方向長さは前記突起部の周方向長さよりも大きく、前記凹部に向けて形成される連通孔を通じて前記圧力室と前記第2ポートとが連通することを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 前記複数の突起部は、前記筒状内部の周方向に関して等間隔で形成されることを特徴とする請求項1に記載のマスタシリンダ。
  3. 前記凹部は、前記ハウジングの他端側に向かうにつれて前記突起部との径方向距離が短くなることを特徴とする請求項1に記載のマスタシリンダ。
  4. 前記ハウジングの筒状内部に形成される突起部は、前記ピストンの外径と前記突起部の先端の内径の大きさが一致することを特徴とする請求項1乃至3に記載のマスタシリンダ。
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