JP4560939B2 - 冷媒分流器およびそれを用いた空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、流入管から流入した冷媒を複数の分流通路に分流する冷媒分流器およびそれを用いた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気調和機としては、圧縮機,室外熱交換器,膨張弁および室内熱交換器を環状に接続して構成された冷媒回路を備えたものがある。この空気調和機の室外熱交換器および室内熱交換器は、圧力損失を低減するために冷媒分流器と分岐管を用いて複数のパスに冷媒を分配している。このような空気調和機では、温度制御を行うドライ運転や冷房運転,暖房運転において、複数のパスを有する蒸発器(室内熱交換器または室外熱交換器)の冷媒偏流が少なくかつ低圧力損失の冷媒分流器が必要不可欠となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記空気調和機において、冷媒分流器の分流性能を重視して冷媒偏流を少なくしようとすると、圧力損失や騒音が増大する一方、逆に冷媒分流器の圧力損失を少なくしようとすると、冷媒の乾き度や冷媒流速の変動により冷媒偏流が増大しやすくなり、運転能力が低下するという問題がある。
【0004】
そこで、この発明の目的は、簡単な構成によって、低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できると共に、冷媒分配比率を任意に設定できる冷媒分流器およびそれを用いた高効率で低騒音な空気調和機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の空気調和機は、
流入管から流入した冷媒を複数の分流通路に分流する冷媒分流器において、
上記流入管から流入した冷媒を上記複数の分流通路に分配する分岐空間と、
上記流入管と上記分岐空間との間に設けられた流入側絞り部と、
上記流入側絞り部から流入した冷媒が上記分岐空間内で衝突するように設けられた衝突壁とを備え、
上記流入管に流入する冷媒流量をG[kg/s]とし、上記分岐空間の冷媒が流れる方向の高さをH[m]とし、上記流入管の内径をDi[mm]とし、上記流入側絞り部の内径をD0[mm]とするとき、
G/H > 3
Di/D0 < 2
の条件を満足すると共に、
上記分岐空間と上記複数の分流通路との間に分流側絞り部を夫々設け、
上記分流側絞り部の内径をDnとし、上記分流通路の本数をnとするとき、
Dn > Di/n
の条件を満足し、
上記分流側絞り部が上記流入管の軸を中心に周方向に配置され、
上記分流側絞り部で囲まれた内側領域の上記流入管の軸を中心にした最小半径Dwを、上記流入側絞り部の内径D0よりも大きくしたことを特徴としている。
【0006】
上記請求項1の冷媒分流器によれば、上記流入管から流入した冷媒は、上記流入側絞り部を通って流速が速くなった後に上記分岐空間内で衝突壁に衝突して攪拌され、均一に混合される。そして、上記分岐空間内で均一に混合された冷媒は、複数の分流通路に分流する。このとき、流入管に流入する冷媒流量Gと分岐空間の冷媒が流れる方向の高さHとをG/H>3の条件を満足するように設定することによって、冷媒偏流を抑えると共に、流入管の内径Diと流入側絞り部の内径D0とをDi/D0<2の条件を満足するように設定することによって、圧力損失の増大を防ぐことができる。したがって、簡単な構成により低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる冷媒分流器を実現できる。
また、上記分岐空間と上記複数の分流通路との間に設けられた分流側絞り部の内径Dnを適切に設定することによって、冷媒分配比率を任意に設定できる。また、各分流側絞り部の内径をDn>Di/nを満足するように設定することにより、分流側絞り部を絞り過ぎて圧力損失を増大させるということがなく、冷媒偏流に影響しない程度の絞り構造にできる。
【0007】
また、請求項2の冷媒分流器は、請求項1の冷媒分流器において、上記衝突壁に凹部を設けたことを特徴としている。
【0008】
上記請求項2の冷媒分流器によれば、上記衝突壁に設けられた凹部によって、上記流入管から流入側絞り部を介して流入した冷媒が上記衝突壁の凹部に衝突して攪拌され、より均一に混合される。
【0009】
【0010】
【0011】
また、請求項3の空気調和機は、複数の熱交換部を有する蒸発器を備えた空気調和機において、上記複数の熱交換部のうちの上流側と下流側の熱交換部を接続する接続点で、かつ、下流側の2以上の熱交換部に冷媒を分流する分岐点に、請求項1または2の冷媒分流器を配設したことを特徴としている。
【0012】
上記請求項3の空気調和機によれば、上記複数の熱交換部のうちの上流側と下流側の熱交換部を接続する接続点で、かつ、上記複数の熱交換部のうちの下流側の2以上の熱交換部に冷媒を分流する分岐点では、特に冷媒が気液二相流となるが、このような蒸発器の中間部に、低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる上記冷媒分流器を配設することによって、高効率で低騒音な空気調和機を実現できる。
【0013】
また、請求項4の空気調和機は、圧縮機,室外熱交換器,第1減圧器,第1室内熱交換器,第2減圧器および第2室内熱交換器を環状に接続して構成された冷媒回路を備えた空気調和機において、上記第2室内熱交換器が並列接続された複数の熱交換部からなり、上記第2減圧器と上記第2室内熱交換器との間の分岐点に、請求項1または2の冷媒分流器を配設したことを特徴としている。
【0014】
上記請求項4の空気調和機によれば、上記第1減圧器を全開し、上記第2減圧器を絞って、圧縮機,室外熱交換器,第1減圧器,第1室内熱交換器,第2減圧器および第2室内熱交換器の順に冷媒を循環させ、第1室内熱交換器を再熱を行う凝縮器として用い、第2室内熱交換器を除湿を行う蒸発器として用いてドライ運転を行う。このようなドライ運転を行う空気調和機において、上記第2室内熱交換器の並列接続された複数の熱交換部と上記第2減圧器との間の分岐点に低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる上記冷媒分流器を用いて、上記第2減圧器によって膨張した後の冷媒を分流するので、高効率で低騒音な空気調和機を実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の冷媒分流器およびそれを用いた空気調和機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0016】
図1はこの発明の実施の一形態の冷媒分流器を用いた空気調和機の構成を示す回路図であり、1は圧縮機、2は上記圧縮機1の吐出側に接続された四路弁、3は上記四路弁2に一端が接続された室外熱交換器、4は上記室外熱交換器3の他端に一端が接続された受液器、5は上記受液器4の他端に一端が接続された膨張弁、6は上記膨張弁5の他端に一端が接続され、他端が四路弁2を介して圧縮機1の吸入側に接続された室内熱交換器である。上記室内熱交換器6は3つのパスを有し、室内熱交換器6の一端に冷媒分流器7を配設している。上記圧縮機1,四路弁2,室外熱交換器3,受液器4,膨張弁5および室内熱交換器6で冷媒回路を構成している。
【0017】
図2は上記冷媒分流器7の要部断面図を示している。この冷媒分流器7は、図2に示すように、流入側に大径部20aが形成され、流出側に3つの分流通路21,22(図2では2つのみを示す)が形成された円筒形状の基部20を有すると共に、その基部20の大径部20aに嵌合された流入管接続部30を有している。上記流入管接続部30の流入側から順に中径部31,小径の流入側絞り部32および大径部33を形成している。上記基部20の大径部20aの底面部である衝突壁27と流入管接続部30の大径部33とで分岐空間34を形成している。そして、上記3つの分流通路21,22(図2では2つのみを示す)内に流出管(図示せず)の一端を夫々嵌合すると共に、流入管接続部30の大径部31内に流入管39の一端を嵌合している。
【0018】
また、図3は図1の冷媒分流器7を矢印R1の方向から見た拡大矢視図であり、図3に示すように、上記基部20の3つの分流通路21,22,23の流入側に分流側絞り部24,25,26を夫々設けている。
【0019】
ここで、図2において、流入管31に流入する冷媒流量をG[kg/s]とし、分岐空間34の冷媒が流れる方向の高さをH[m]とすると共に、流入管39の内径をDi[mm]とし、流入管接続部30の小径の流入側絞り部32の内径をD0[mm]とするとき、
G/H > 3 ……………… (式1)
Di/D0 <2 ……………… (式2)
の条件を満足するように、G,H,DiおよびD0を夫々設定する。なお、流入側絞り部32の内径D0は、流入管39の内径Diと同等かそれ以下とする。
【0020】
また、分流側絞り部の内径をD1〜Dn(n=2,3,…)とし、分流通路の本数をnとするとき、分流側絞り部の内径D1〜DnがDi/nよりも夫々大きくなるように設定する。すなわち、図3において、
Dm >Di/3 ……………… (式3)
(ただし、m=1,2,3)
の条件を満足するように設定している。
【0021】
このように、上記流入管39から流入した冷媒は、流入側絞り部32を通った後に分岐空間34内で衝突壁27に衝突して攪拌され、均一に混合される。また、上記流入管39に流入する冷媒流量Gと分岐空間34の冷媒が流れる方向の高さHとをG/H>3の条件を満足するように設定することによって、冷媒偏流を抑えることができると共に、流入管39の内径Diと流入側絞り部32の内径D0とをDi/D0<2の条件を満足するように設定することによって、圧力損失の増大を防ぐことができる。したがって、この簡単な構成冷媒分流器により低損失,低騒音で冷媒偏流を低減でき、高効率で低騒音な空気調和機を実現することができる。
【0022】
上記分岐空間34と分流通路21〜23との間に設けられた分流側絞り部24〜26の内径D1〜D3を適切に設定することによって、冷媒分配比率を任意に設定できると共に、各分流側絞り部24〜26の内径D1〜D3をDn>Di/3よりも大きくなるように設定することにより、分流側絞り部24〜26を絞り過ぎて圧力損失を増大するということなく、冷媒偏流に影響しない程度の絞り構造とすることができる。
【0023】
さらに、図3に示すように、円筒形状の基部20の軸を中心に分流側絞り部24〜26の内側の最小半径Dwを流入管接続部30の流入側絞り部32の内径D0よりも大きくなるように設定する。そうすることによって、流入管接続部30の流入側絞り部32の内周の断面積よりも広い衝突壁27を確保することができ、流入管39から流入した冷媒が衝突壁27に衝突して攪拌されるので、均一に混合することができる。
【0024】
また、図4は他のもう1つの冷媒分流器の要部断面図を示している。この冷媒分流器17は、衝突壁を除いて図2,図3に示す冷媒分流器7と同一の構成をしている。
【0025】
図4に示すように、上記冷媒分流器17は、流入側に大径部40aが形成され、流出側に3つの分流通路41,42(図4では2つのみを示す)が形成された円筒基部40を有すると共に、その円筒基部40の大径部40aに嵌合された流入管接続部50を有している。上記流入管接続部50の流入側から順に中径部51,小径の絞り部52および大径部53を形成している。上記円筒基部40の大径部40aの底面部である衝突壁47と流入管接続部50の大径部53とで分岐空間54を形成している。そして、上記流入管接続部50の大径部51内に流入管59の一端を嵌合している。また、上記衝突壁47に円錐形状の凹部48を形成し、その凹部48の円錐角を120°としている。
【0026】
また、図5は図4の冷媒分流器を矢印R2の方向から見た拡大矢視図であり、円筒基部40の3つの分流通路41,42,43の流入側に分流側絞り部44,45,46を夫々設けている。
【0027】
上記冷媒分流器17では、衝突壁47に設けられた凹部48によって、流入管59から流入側絞り部52を介して流入した冷媒が衝突壁47の凹部48に衝突して攪拌され、より均一に混合される。
【0028】
なお、上記冷媒分流器17の衝突壁47に設けられた凹部48は、円錐角120°の円錐形状であったが、凹部の形状はこれに限らず、球面形状の凹部等を衝突壁に設けてもよい。
【0029】
また、図6はこの発明の他の実施の形態の冷媒分流器を用いた空気調和機の室内熱交換器の構成を示す概略図であり、室内熱交換器を除いて図1に示す空気調和機と同じ構成をしている。
【0030】
図6に示すように、この空気調和機の室内熱交換器は、ドライ運転時に凝縮器として働く再熱用の第1熱交換部61と、ドライ運転時に蒸発器として働く第2熱交換部62,63とを備えている。上記第1熱交換部61と第2熱交換部62,63との間の分岐点に冷媒分流器65を配設し、その冷媒分流器65と第1熱交換部61との間に膨張弁65を配設している。上記冷媒分流器65は、流出管が2つである以外は図2に示す冷媒分流器と同一の構成をしている。この場合、(式1)〜(式3)を満足するものとする。
【0031】
特に冷媒が気液二相流となる再熱用の第1熱交換部61と第2熱交換部62,63との中間点に、低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる冷媒分流器65を配設することによって、高効率で低騒音な空気調和機を実現することができる。
【0032】
上記実施の形態では、並列接続された2つの第2熱交換部62,63を有する室内熱交換器としたが、第2熱交換部が3以上のものでもよい。
【0033】
本出願人は、上記(式1),(式2)の条件を得るために図7に示す構成の室内熱交換器を用いて実験を行った。以下に、その実験結果について説明する。なお、実験に用いた冷媒分流器は、分流通路が2つであること除いて図2に示す冷媒分流器と同様の構成をしている。
【0034】
この室内熱交換器は、図7に示すように、再熱用の第1熱交換器71と、2パスの第2熱交換器72とを有している。上記第1熱交換器71の上側の入口側に入口冷媒配管73の一端を接続し、第1熱交換器71の下側の出口側に冷媒配管74の一端を接続している。上記冷媒配管74の他端を冷媒分流器76の流入側に接続すると共に、冷媒配管74に膨張弁75を配設している。そして、上記冷媒分流器76の2本の流出配管77A,77Bを第2熱交換器72の2つのパスの入口側に夫々接続している。そして、上記第2熱交換器72の2つのパスの出口側に合流器78を接続し、その合流器78の流出側に出口冷媒配管79を接続している。なお、上記第2熱交換器72の2パスの冷媒経路の熱交換面積,風量等を同じ条件にしている。
【0035】
図7に示す室内熱交換器の入口冷媒配管73に流入する冷媒の冷媒流量すなわち冷媒分流器76の流入側に流入する冷媒の冷媒流量G=0.01[kg/s]、およびG=0.02[kg/s]において、第2熱交換器72の2パスの出口A,Bの冷媒温度TA,TBを測定し、偏流幅(冷媒温度TA,TBの温度差の絶対値)を求めた結果を図8に示している。なお、冷媒分流器76の流入管の内径Di=6.5[mm]、流入管接続部の絞り部の内径D0=5[mm]とし、Di/D0=1.3とした。図8において、横軸はG/Hを示し、縦軸は偏流幅を示しており、黒丸印がG=0.01[kg/s]のときのデータ、白三角印がG=0.02[kg/s]のときのデータである。図8から明らかなように、G/Hが3[kg/s・m]未満では、偏流幅が2[deg]未満となり、上記(式1)の条件を満足することによって、実用上問題のない範囲内となることが分かる。
【0036】
次に、冷媒分流器76の流入管接続部の絞り部の内径D0に対する流入管の内径Diの比Di/D0を変えて、圧力損失[kPa・G]を測定した結果を図9に示している。図9において、横軸はDi/D0を示し、縦軸は圧力損失を示しており、黒丸印がG=0.01[kg/s]のときのデータ、白三角印がG=0.02[kg/s]のときのデータである。図9から明らかなように、Di/D0が2未満では、冷媒流量Gが0.02[kg/s]であっても、圧力損失が150[kPa・G]未満であり、上記(式2)の条件を満足することによって、圧力損失が実用上問題のない範囲内となることが分かる。
【0037】
上記実施の形態では、冷媒分流器を用いた空気調和機について説明したが、冷媒分流器は他の冷凍機等の冷媒回路を有する機器に用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の冷媒分流器によれば、流入管から流入した冷媒を複数の分流通路に分流する冷媒分流器において、上記流入管から流入した冷媒を上記複数の分流通路に分配する分岐空間と、上記流入管と分岐空間との間に設けられた流入側絞り部と、上記流入側絞り部から流入した冷媒が上記分岐空間内で衝突する衝突壁とを備え、上記流入管に流入する冷媒流量Gと分岐空間の冷媒が流れる方向の高さHとをG/H>3の条件を満足するように設定することによって、冷媒偏流を抑えると共に、流入管の内径Diと流入側絞り部の内径D0とをDi/D0<2の条件を満足するように設定することによって、圧力損失の増大を防ぐことができる。したがって、簡単な構成により低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる冷媒分流器を実現することができる。
また、上記分岐空間と複数の分流通路との間に設けられた分流側絞り部の内径Dnを適切に設定することによって、冷媒分配比率を任意に設定できると共に、各分流側絞り部の内径DnをDn>Di/n(nは分流通路の本数)を満足するように設定することにより、分流側絞り部を絞り過ぎて圧力損失を増大させるということがなく、冷媒偏流に影響しない程度の絞り構造とすることができる。
【0039】
また、請求項2の発明の冷媒分流器によれば、請求項1の冷媒分流器において、上記衝突壁に設けられた凹部によって、上記流入管から流入側絞り部を介して流入した冷媒が上記衝突壁の凹部に衝突して攪拌され、より均一に混合することができる。
【0040】
【0041】
また、請求項3の発明の空気調和機によれば、複数の熱交換部を有する蒸発器を備えた空気調和機において、上記複数の熱交換部のうちの上流側と下流側の熱交換部を接続する接続点で、かつ、下流側の2以上の熱交換部に冷媒を分流する分岐点であって、特に冷媒が気液二相流となるような蒸発器の中間部に、低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる上記冷媒分流器を配設することによって、高効率で低騒音な空気調和機を実現することができる。
【0042】
また、請求項4の発明の空気調和機は、圧縮機,室外熱交換器,第1減圧器,第1室内熱交換器,第2減圧器および第2室内熱交換器を環状に接続して構成された冷媒回路を備えた空気調和機において、上記第1減圧器を全開し、上記第2減圧器を絞って、圧縮機,室外熱交換器,第1減圧器,第1室内熱交換器,第2減圧器および第2室内熱交換器の順に冷媒を循環させ、第1室内熱交換器を再熱を行う凝縮器として用い、第2室内熱交換器を除湿を行う蒸発器として用いてドライ運転を行うとき、上記第2減圧器による膨張後の冷媒を低損失,低騒音で冷媒偏流を低減できる上記冷媒分流器を用いて、上記第2室内熱交換器の並列接続された複数の熱交換部に分流するので、高効率で低騒音な空気調和機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の一形態の冷媒分流器を用いた空気調和機の構成を示す回路図である。
【図2】 図2は上記空気調和機の冷媒分流器の要部断面図である。
【図3】 図3は図2を矢印R1の方向から見た矢視図である。
【図4】 図4は他のもう1つの冷媒分流器の要部断面図である。
【図5】 図5は図4を矢印R2の方向から見た矢視図である。
【図6】 図6はこの発明の他の実施の形態の冷媒分流器を用いた空気調和機の室内熱交換器の構成を示す概略図である。
【図7】 図7は冷媒分流器を用いた熱交換器の構成を示す概略図である。
【図8】 図8は図7に示す熱交換器においてG/Hに対する偏流幅の特性を示す図である。
【図9】 図9は図7に示す熱交換器においてDi/D0に対する圧力損失の特性を示す図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…四路弁、
3…室外熱交換器、4…受液器、
5…膨張弁、6…室内熱交換器、
7…冷媒分流器、
20,40…基部、20a,40a…大径部、
21〜23,41〜43…分流通路、
24〜26,44〜46…分流側絞り部、
27,47…衝突壁、30,50…流入管接続部、
31,51…中径部、32,52…流入側絞り部、
33,53…大径部、34,54…分岐空間、
39,59…流入管、48…凹部、
61…第1熱交換部、62,63…第2熱交換部、
64…膨張弁、65…冷媒分流器、
71…第1熱交換器、72…第2熱交換器、
73…入口冷媒配管、74…冷媒配管、
75…膨張弁、76…冷媒分流器、
77A,77B…流出配管、78…合流器78、
79…出口冷媒配管。
Claims (4)
- 流入管(39,59)から流入した冷媒を複数の分流通路(21〜23,41〜43)に分流する冷媒分流器において、
上記流入管(39,59)から流入した冷媒を上記複数の分流通路(21〜23,41〜43)に分配する分岐空間(34,54)と、
上記流入管(39,59)と上記分岐空間(34,54)との間に設けられた流入側絞り部(32,52)と、
上記流入側絞り部(32,52)から流入した冷媒が上記分岐空間(34,54)内で衝突するように設けられた衝突壁(27,47)とを備え、
上記流入管(39,59)に流入する冷媒流量をG[kg/s]とし、上記分岐空間(34,54)の冷媒が流れる方向の高さをH[m]とし、上記流入管(39,59)の内径をDi[mm]とし、上記流入側絞り部(32,52)の内径をD0[mm]とするとき、
G/H > 3
Di/D0 <2
の条件を満足すると共に、
上記分岐空間(34,54)と上記複数の分流通路(21〜23,41〜43)との間に分流側絞り部(24〜26,44〜46)を夫々設け、
上記分流側絞り部(24〜26,44〜46)の内径をDnとし、上記分流通路の本数をnとするとき、
Dn > Di/n
の条件を満足し、
上記分流側絞り部(24〜26,44〜46)が上記流入管(39,59)の軸を中心に周方向に配置され、
上記分流側絞り部(24〜26,44〜46)で囲まれた内側領域の上記流入管(39,59)の軸を中心にした最小半径Dwを、上記流入側絞り部(32,52)の内径D0よりも大きくしたことを特徴とする冷媒分流器。 - 請求項1に記載の冷媒分流器において、
上記衝突壁(47)に凹部(48)を設けたことを特徴とする冷媒分流器。 - 複数の熱交換部(61〜63)を有する蒸発器を備えた空気調和機において、
上記複数の熱交換部(61〜63)のうちの上流側と下流側の熱交換部を接続する接続点で、かつ、下流側の2以上の熱交換部(62,63)に冷媒を分流する分岐点に、請求項1または2に記載の冷媒分流器(65)を配設したことを特徴とする空気調和機。 - 圧縮機(1),室外熱交換器(3),第1減圧器(5),第1室内熱交換器(61),第2減圧器(65)および第2室内熱交換器を環状に接続して構成された冷媒回路を備えた空気調和機において、
上記第2室内熱交換器が並列接続された複数の熱交換部(62,63)からなり、
上記第2減圧器(65)と上記第2室内熱交換器(62,63)との間の分岐点に、請求項1または2に記載の冷媒分流器(65)を配設したことを特徴とする空気調和機。
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JP2000321113A JP4560939B2 (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | 冷媒分流器およびそれを用いた空気調和機 |
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