JP4557947B2 - クロックデータ復元装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力したデジタル信号に基づいてクロック信号およびデータを復元する装置に関するものである。
送信器から出力されたデジタル信号は、その送信器から伝送路を経て受信器へ伝送される間に波形が劣化することから、その受信器側においてクロック信号およびデータが復元される必要がある。このような復元を行うためのクロックデータ復元装置は、例えば特許文献1,2に開示されている。
これらの文献に開示された装置は、波形劣化したデジタル信号においてデータが遷移する時刻が変動することを考慮して、3つのタイミングで各ビットのデータを検出する。このとき、各ビットのデータを検出する際の3つのタイミングのうち、第1のタイミングは、当該ビットのデータ安定期間の初期時刻の近傍に設定され、第2のタイミングは、当該ビットのデータ安定期間の終期時刻の近傍に設定され、また、第3のタイミングは、第1のタイミングと第2のタイミングとの間の中央の時刻に設定される。
そして、特許文献1に開示された装置は、各ビットについて3つのタイミングで検出したデータが全て一致するように各タイミングを調整することによりクロック信号を復元し、また、そのとき中央の第3のタイミングで各ビットのデータを検出することによりデータを復元する。
一方、特許文献2に開示された装置は、第1のタイミングおよび第2のタイミングそれぞれにおけるビットエラーレート(すなわち、これらの各タイミングで検出したデータが、中央の第3のタイミングで検出したデータと異なる割合)が互いに等しく且つ初期設定範囲内となるように各タイミングを調整することによりクロック信号を復元し、また、そのとき中央の第3のタイミングで各ビットのデータを検出することによりデータを復元する。
特開平7−221800号公報 特表2004−507963号公報
ところで、入力デジタル信号のデータ遷移時刻は、デジタル信号を送出した送信器における電源電圧変動その他のノイズに因り生じるトランスミッタ・クロック・ジッタに起因して変動し、また、デジタル信号における不規則なデータパターンと伝送路における減衰との混合に因る符号間干渉等に起因して変動する。これらトランスミッタ・クロック・ジッタや符号間干渉が大きい場合に、上記の従来の装置は、クロック信号およびデータを復元することができない場合がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、トランスミッタ・クロック・ジッタや符号間干渉が大きい場合であっても安定してクロック信号およびデータを復元することができるクロックデータ復元装置を提供することを目的とする。
本発明に係るクロックデータ復元装置は、入力したデジタル信号に基づいてクロック信号およびデータを復元する装置であって、サンプラ部、検出部、オフセット決定部およびクロック出力部を備える。
サンプラ部は、同一の周期Tを有するクロック信号CKおよびクロック信号CKXを入力するとともに、デジタル信号を入力して、デジタル信号にオフセット(−Voff)を付与した信号を第1信号とし、デジタル信号にオフセット(+Voff)を付与した信号を第2信号として、当該周期の第nの期間T(n)それぞれにおいて、クロック信号CKが指示する時刻tでの第1信号のデジタル値DA(n)および第2信号のデジタル値DB(n)をサンプリングしホールドして出力し、クロック信号CKXが指示する時刻tでの第1信号のデジタル値DXA(n)および第2信号のデジタル値DXB(n)をサンプリングしホールドして出力する。ただし、「t<t」であり、nは整数である。
検出部は、各期間T(n)において、サンプラ部から出力された値DA(n),値DB(n),値DXA(n)および値DXB(n)を入力して、値D(n-1)がハイレベルであるときに「D(n)=DA(n)」および「DX(n-1)=DXA(n-1)」とし、値D(n-1)がローレベルであるときに「D(n)=DB(n)」および「DX(n-1)=DXB(n-1)」として、値D(n)および値DX(n-1)を求め、値D(n-1),値DX(n-1)および値D(n)に基づいて、クロック信号CKとデジタル信号との間の位相関係を検出する。
オフセット決定部は、各期間T(n)において、検出部により求められた値D(n)および値DX(n)を入力して、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第1信号の値の遷移時刻の分布の中心となるとともに、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第2信号の値の遷移時刻の分布の中心となるように、サンプラ部におけるオフセット付与量(±Voff)を決定する。
クロック出力部は、検出部により検出された位相関係に基づいて、クロック信号CKとデジタル信号との間の位相差が小さくなるように周期Tまたは位相を調整し、「t−t=T/2」なる関係を満たすクロック信号CKおよびクロック信号CKXをサンプラ部へ出力する。
このように構成される本発明に係るクロックデータ復元装置は、サンプラ部,検出部およびクロック出力部を含む第1ループを有するとともに、サンプラ部,検出部およびオフセット決定部を含む第2ループを有する。これら2つのループ処理により、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相は、入力デジタル信号の位相と一致するよう調整される。また、サンプラ部におけるオフセット付与量(±Voff)は、値D(n-1)がハイレベルである場合の第1信号のデータ遷移時刻の分布のピーク時刻と一致するよう調整され、また、値D(n-1)がローレベルである場合の第2信号のデータ遷移時刻の分布のピーク時刻と一致するよう調整される。そして、復元されたクロック信号として、クロック信号CKおよびクロック信号CKXの何れかが出力される。また、復元されたデータとして、デジタル値D(n)の時系列データが出力される。
検出部は、「D(n-1)≠DX(n-1)=D(n)」であるときに有意値となるUP信号、および、「D(n-1)=DX(n-1)≠D(n)」であるときに有意値となるDN信号を、位相関係を表す信号として出力する位相関係検出回路を含むのが好適である。
クロック出力部は、UP信号およびDN信号に基づいて周期Tまたは位相を調整して、クロック信号CKおよびクロック信号CKXを出力するのが好適である。
オフセット決定部は、「{D(n)^D(n-1)}*{D(n-2)^DX(n-1)}」の累積加算値cntINSIDEおよび「D(n)^D(n-1)」の累積加算値cntEDGEの比(cntINSIDE/cntEDGE)と値0.5との差が基準値以下になるように、サンプラ部におけるオフセット付与量を決定するのが好適である。
オフセット決定部は、各期間T(n)において、該期間を含む過去の連続する10期間(T(n-9)〜T(n))内にUP信号およびDN信号それぞれが有意値となった期間が存在する場合にのみ、「{D(n)^D(n-1)}*{D(n-2)^DX(n-1)}」を累積加算して当該累積加算値cntINSIDEを求めるとともに、「D(n)^D(n-1)」を累積加算して当該累積加算値cntEDGEを求め、比(cntINSIDE/cntEDGE)と値0.5との差が基準値以下になるように、サンプラ部におけるオフセット付与量を決定するのが好適である。
また、オフセット決定部は各期間T(n)において値D(n-2)に応じてオフセット付与量を補正するのが好適である。
本発明によれば、トランスミッタ・クロック・ジッタや符号間干渉が大きい場合であっても、安定してクロック信号およびデータを復元することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明は、波形劣化したデジタル信号において生じるパターン効果を考慮して為されたものである。そこで、先ずパターン効果について説明する。図1は、波形劣化したデジタル信号のアイパターンを模式的に示す図である。まず、デジタル信号の時間軸に及ぼすパターン効果に着目する。この図に示されるように、波形劣化したデジタル信号を分析すると、或るビットから次のビットへデータが遷移する際の時刻は、その時刻より前のデータのパターンに依存する。すなわち、同一データが続いた後のデータ遷移時刻は相対的に遅くなり(図中の実線)、これに対して、データが変化した後のデータ遷移時刻は相対的に早くなる(図中の破線)。
次に、デジタル信号の電圧軸(レベル)に及ぼすパターン効果に着目すると、或るビットのレベルは直前のビットの符号に依存する。すなわち、同じハイレベルあっても、そのビットは、直前のビットがハイレベルであれば高いハイレベルになり、直前のビットがローレベルであれば低いハイレベルになる。ローレベルについても同じである。或るビットの次の遷移は、そのビットのレベルに依存する。高いハイレベルからローレベルに遷移する場合には、低いローレベルから遷移する場合よりも遠くから遷移するため、遷移時刻が遅くなる。低いローレベルからハイレベルに遷移する場合も同じである。高いハイレベルや低いローレベルは、直前2ビットに同レベルが続いた場合に現れる。したがって、同レベルのビットが連続した後の遷移時刻は相対的に遅くなると言える。別の見方をすると、高いハイレベルからローレベルに遷移する場合は、低いローレベルから遷移する場合よりも波形が高くなる。高いローレベルからハイレベルに遷移する場合も同じである。高いハイレベルや高いローレベルは、直前のビットがハイレベルの場合に出現する。したがって、直前のビットのレベルに依存して、直後の遷移波形のオフセットが変化する。このような現象をパターン効果という。データ遷移時刻の変動は、それより前の各ビットのデータのパターンに依存するが、特に直前の2ビットの各データの異同に大きく依存する。また、データ遷移波形は、直前のビットのレベルに依存して、オフセットを持つ。
本発明では、このようなパターン効果を考慮した上で、まず、デジタル信号の時間軸に及ぼすパターン効果に対応するため、少なくとも直前の2ビットの各データが互いに異なる場合のデータ遷移時刻と、少なくとも直前の2ビットの各データが互いに等しい場合のデータ遷移時刻と、を互いに区分して検出する。本発明では、データのタイミング調整とオフセット付与との間に等価関係があることを利用して、入力デジタル信号にオフセット電圧値(−Voff)を加算した第1信号、および、入力デジタル信号にオフセット電圧値(+Voff)を加算した第2信号それぞれについて、データ遷移時刻の分布のピークのタイミングを1つのクロック信号CKXが指示するようにするとともに、オフセット量Voffを調整する。
図2は、上述のデジタル信号のデータをサンプリングするタイミングとオフセットとの等価関係を説明する図である。この図2(a)において、破線で示される信号は、実線で示される入力デジタル信号にオフセットVoffが付与されたものである。オフセットVoffが付与された信号および元の入力デジタル信号を同一のラッチ回路でサンプリングすることを考えると、元の入力デジタル信号のサンプリングのタイミングと比べて、オフセットVoffが付与された信号のサンプリングのタイミングは、時間τoff(=Voff/Slew Rate)だけ早くしたものと等価となる。また、このオフセットVoffを付与した入力デジタル信号をラッチ回路によりサンプリングする効果は、図2(b)に示すように、オフセットを付与しない入力デジタル信号を閾値(−Voff)でサンプリングすること、すなわち、サンプリング閾値へのオフセット付与によっても得ることができる。
次に、上述のデジタル信号の電圧軸(レベル)に及ぼすパターン効果について説明する。図3は、波形劣化したデジタル信号のアイパターンの一例を示す図である。同図(a)は、1ビット前のデータがハイレベルである場合およびローである場合が混在したときのアイパターンを示す。同図(b)は、1ビット前のデータがハイレベルである場合のみのアイパターンを示す。同図(c)は、1ビット前のデータがローレベルである場合のみのアイパターンを示す。すなわち、同図(b)と同図(c)とを重ね合わせたものが同図(a)となる。
同図(a)に示されるように、1ビット前のデータがハイレベルである場合およびローである場合が混在したときには、アイパターンにおけるアイは狭い。このため、1ビット前のデータがハイレベルである場合のデジタル信号と1ビット前のデータがローレベルである場合のデジタル信号とを1つの電圧閾値レベルVth0に基づいて行うデータのレベル判定には、電圧マージンVm0が小さくエラーレートが増大する恐れがある。また、時間軸においても、レベル判定ができる時間幅Tm0も短いため、エラーレートが増大する恐れがある。
しかし、同図(b)に示されるように、1ビット前のデータがハイレベルである場合のみのアイパターンを見れば、そのアイパターンにおけるアイは同図(a)の場合より広い。同様に、同図(c)に示されるように、1ビット前のデータがローレベルである場合のみのアイパターンを見れば、そのアイパターンにおけるアイは同図(a)の場合より広い。ただし、1ビット前のデータがハイレベルである場合のみのアイパターンにおけるアイと、1ビット前のデータがローレベルである場合のみのアイパターンにおけるアイとは、レベルが相違している。
したがって、1ビット前のデータがハイレベルである場合(図3(b))には、電圧閾値レベルVth0より高い電圧閾値レベルVthHに基づいてデータのレベル判定を行うことにより、電圧マージンVm0より大きい電圧マージンVmHを得ることができ、エラーレートを減少させることができる。また、時間軸においても、レベル判定ができる時間幅TmHも時間幅Tm0より長いため、入力ジッタに対する耐性を改善することができる。同様に1ビット前のデータがローレベルである場合(図3(c))には、電圧閾値レベルVth0より高い電圧閾値レベルVthLに基づいてデータのレベル判定を行うことにより、電圧マージンVm0より大きい電圧マージンVmLを得ることができ、エラーレートを減少させることができる。また、時間軸においても、レベル判定ができる時間幅TmLも時間幅Tm0より長いため、入力ジッタに対する耐性を改善することができる。なお、より詳細に検討すれば、更に1ビット前のデータのレベルによっても、アイパターンにおけるアイのレベルが相違している。
本発明では、電圧閾値レベルVthの調整とオフセット付与との間に等価関係があることを利用して、電圧閾値レベルは一定として1ビット前のデータのレベルの相違に基づいて入力デジタル信号に加算するオフセット電圧値を調整している。
本発明は、以上のような波形劣化したデジタル信号のアイパターンを詳細に調査して得られた知見に基づいて為されたものである。以下に説明する本発明の第1実施形態では、1ビット前のデータがハイレベルである場合(図3(b))とローレベルである場合(図3(c))との間におけるアイのレベルの相違に基づいて、入力デジタル信号にオフセット(−Voff)を付与した信号を第1信号とし、入力デジタル信号にオフセット(+Voff)を付与した信号を第2信号として、これら第1信号および第2信号について所要の処理をして、オフセット付与量(±Voff)を決定するとともに、クロック信号およびデータを復元するものである。また、本発明の第2実施形態では、第1実施形態と同様にして決定したオフセット付与量を、更に1ビット前のデータのレベルの相違に基づいて補正するものである。
(第1実施形態)
次に、本発明に係るクロックデータ復元装置の第1実施形態について説明する。図4は、第1実施形態におけるデジタル信号のデータをサンプリングするタイミングを示す図である。この図は、デジタル信号のアイパターンを模式的に示しており、また、データサンプリングのタイミングをCKXおよびCKで示している。本実施形態に係るクロックデータ復元装置1は、デジタル信号にオフセット(±Voff)が付与された第1信号および第2信号に対し、データ安定期間でサンプリングするタイミングをクロック信号CKで指示し、また、データ遷移時にサンプリングするタイミングをクロック信号CKXで指示する。
2つのクロック信号CKおよびクロック信号CKXは、同一の周期Tを有する。クロック信号CKが指示するサンプリング時刻tと、クロック信号CKXが指示するサンプリング時刻tとは、「t−t=T/2」なる関係を有する。また、周期Tの第nの期間T(n)それぞれにおいて、2つのクロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれが指示するサンプリング時刻は、この順に並んでいる。nは任意の整数である。
入力デジタル信号にオフセット(−Voff)を付与した信号を第1信号(=入力デジタル信号−Voff)とし、入力デジタル信号にオフセット(+Voff)を付与した信号を第2信号(=入力デジタル信号+Voff)とする。各期間T(n)において、クロック信号CKが指示する時刻でサンプリングされる第1信号の値をDA(n)と表し、クロック信号CKが指示する時刻でサンプリングされる第2信号の値をDB(n)と表し、クロック信号CKXが指示する時刻でサンプリングされる第1信号の値をDXA(n)と表し、また、クロック信号CKXが指示する時刻でサンプリングされる第2信号の値をDXB(n)と表す。ただし、これらの周期T及びオフセット量Voffはクロックデータ復元装置1により調整される。
なお、2つのクロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれは、単相であってもよいし、多相であってもよい。例えば、クロック信号CKを4相とした場合を考えると、各々の周期が4Tであって位相がπ/2づつ異なっている4つのクロック信号CK<1>,CK<2>,CK<3>,CK<4> を用い、また、これらの4つのクロック信号CK<1>〜CK<4> に対応して4つのラッチ回路をサンプラ部に設けることになる。多相とした場合、サンプラ部の回路規模が大きくなるものの、各回路ブロックに要求されるスピードは緩和される。
また、2つのクロック信号CKおよびクロック信号CKXは、別個のものであってもよいし、共通のものであってもよい。後者の場合、共通クロック信号を周期Tでパルス幅T/2とし、共通クロック信号の立上がりエッジでクロック信号CKを表し、共通クロック信号の立下がりエッジでクロック信号CKXを表してもよい。
図5は、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1の全体の概略構成を示す図である。この図に示されるように、クロックデータ復元装置1は、サンプラ部10、検出部20、オフセット決定部30、クロック出力部40およびDA変換部50を備える。
サンプラ部10は、4個のラッチ回路11〜14および4個の加算回路15〜18を含み、クロック出力部40から出力された同一の周期Tを有するクロック信号CKおよびクロック信号CKXを入力し、DA変換部50から出力された電圧値(±Voff)を入力し、また、復元対象のデジタル信号をも入力する。加算回路15,17は、入力したデジタル信号にオフセット電圧値(−Voff)を加算して、その加算結果である第1信号をラッチ回路11,13へ出力する。また、加算回路16,18は、入力したデジタル信号にオフセット電圧値(+Voff)を加算して、その加算結果である第2信号をラッチ回路12,14へ出力する。
ラッチ回路11は、各期間T(n)においてクロック信号CKが指示する時刻での第1信号の値DA(n)をサンプリングしホールドして検出部20へ出力する。ラッチ回路12は、各期間T(n)においてクロック信号CKが指示する時刻での第2信号の値DB(n)をサンプリングしホールドして検出部20へ出力する。ラッチ回路13は、各期間T(n)においてクロック信号CKXが指示する時刻での第1信号の値DXA(n)をサンプリングしホールドして検出部20へ出力する。また、ラッチ回路14は、各期間T(n)においてクロック信号CKXが指示する時刻での第2信号の値DXB(n)をサンプリングしホールドして検出部20へ出力する。
なお、入力デジタル信号へのオフセット付与に替えて、各ラッチ回路におけるサンプリング閾値をオフセットする構成とすることも可能である。この場合には、加算回路15〜18を省くことができる。また、この場合、ラッチ回路11〜14それぞれは、DA変換部50から出力された電圧値(+Voffまたは−Voff)を入力する。そして、ラッチ回路11〜14それぞれは、クロック信号CKまたはクロック信号CKXが指示する時刻で、+Voffまたは−Voffだけシフトさせた閾値で入力デジタル信号をサンプリングしホールドして検出部20へ出力する。ここで、DA変換部50は、ラッチ回路11〜14それぞれにおけるオフセット電圧(+Voffまたは−Voff)そのものを出力するものとしたが、ラッチ回路11〜14それぞれに対してサンプリング閾値を+Voffまたは−Voffだけオフセットさせる信号であれば、オフセット電圧(+Voffまたは−Voff)そのものでなくてもよい。
検出部20は、各期間T(n)においてサンプラ部10から出力されたデジタル値DA(n),デジタル値DB(n),デジタル値DXA(n)およびデジタル値DXB(n)を入力する。そして、検出部20は、値D(n-1)がハイレベルであるときに「D(n)=DA(n)」および「DX(n-1)=DXA(n-1)」とし、値D(n-1)がローレベルであるときに「D(n)=DB(n)」および「DX(n-1)=DXB(n-1)」として、値D(n)を漸化的に求めるとともに値DX(n-1)をも求める。また、検出部20は、値D(n-1),値DX(n-1)および値D(n)に基づいて、クロック信号CKとデジタル信号との間の位相関係を検出する。検出部20は、値D(n)および値DX(n)をオフセット決定部30へ出力し、また、位相関係を表すUP信号およびDN信号をクロック出力部40へ出力する。
オフセット決定部30は、各期間T(n)において、検出部20から出力されたデジタル値D(n)およびデジタル値DX(n)を入力する。そして、オフセット決定部30は、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第1信号の値の遷移時刻の分布の中心となるとともに、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第2信号の値の遷移時刻の分布の中心となるように、サンプラ部10におけるオフセット付与量(±Voff)を決定し、その決定したオフセット付与量VoffをDA変換部50へ通知する。
クロック出力部40は、検出部20により検出された位相関係を表すUP信号およびDN信号に基づいて、クロック信号CKとデジタル信号との間の位相差が小さくなるように周期Tまたは位相を調整し、「t−t=T/2」なる関係を満たすクロック信号CKおよびクロック信号CKXをサンプラ部10へ出力する。また、DA変換部50は、オフセット決定部30から通知されたオフセット付与量をアナログ電圧値としてサンプラ部10へ出力する。
図6は、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1に含まれる検出部20の回路図である。検出部20は、レジスタ回路21、選択回路22、選択回路23および位相関係検出回路24を含む。
レジスタ回路21は、各期間T(n)においてサンプラ部10から出力されたデジタル値DA(n),デジタル値DB(n),デジタル値DXA(n)およびデジタル値DXB(n)を入力するとともに、選択回路22から出力されるデジタル値D(n)をも入力して、これらを一定期間に亘って保持し所定のタイミングで出力する。すなわち、レジスタ回路21は、或る期間に同時に、値DA(n),値DB(n),値DXA(n-1),値DXB(n-1)および値D(n-1)を出力する。
選択回路22は、レジスタ回路21から出力された値DA(n),値DB(n)および値D(n-1)を入力して、値D(n-1)がハイレベルであるときに値DA(n)を値D(n)として出力し、値D(n-1)がローレベルであるときに値DB(n)を値D(n)として出力する。
選択回路23は、レジスタ回路21から出力された値DXA(n-1),値DXB(n-1)および値D(n-1)を入力して、値D(n-1)がハイレベルであるときに値DXA(n-1)を値DX(n-1)として出力し、値D(n-1)がローレベルであるときに値DXB(n-1)を値DX(n-1)として出力する。
位相関係検出回路24は、レジスタ回路21から出力された値D(n-1)を入力し、選択回路22から出力された値D(n)を入力し、また、選択回路23から出力された値DX(n-1)を入力して、図7に示される真理値表に従う論理演算を行って、UP信号およびDN信号を出力する。すなわち、位相関係検出回路24は、「D(n-1)≠DX(n-1)=D(n)」であるときに有意値となるUP信号、および、「D(n-1)=DX(n-1)≠D(n)」であるときに有意値となるDN信号を、位相関係を表す信号として出力する。
図8は、クロック信号CKXにより示されるサンプリング時刻とオフセット量Voffとの関係を示す図である。同図(a)に示されるように、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示されるサンプリング時刻が第1信号の値の遷移時刻分布の中心時刻より遅く、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示されるサンプリング時刻が第2信号の値の遷移時刻分布の中心時刻より早い場合、オフセット量Voffを大きくする必要がある。
逆に、同図(b)に示されるように、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示されるサンプリング時刻が第1信号の値の遷移時刻分布の中心時刻より早く、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示されるサンプリング時刻が第2信号の値の遷移時刻分布の中心時刻より遅い場合、オフセット量Voffを小さくする必要がある。なお、この図は、デジタル信号の値がローレベルからハイレベルに遷移する場合を示しているが、ハイレベルからローレベルに遷移する場合も同様である。
オフセット決定部30は、図8で説明したような判定を行ってオフセット量Voffを調整する。図9は、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1に含まれるオフセット決定部30における処理を説明するフローチャートである。オフセット決定部30は、変数cntEDG,変数cntINSIDE,定数cntEDGTH,定数width,値D(n) および値DX(n)を用いて、以下のような処理を行う。
ステップS10では、変数cntEDGおよび変数cntINSIDEそれぞれの値を初期値0に設定する。続くステップS12では、「D(n)^D(n-1)」の値を変数cntEDGの値に加算して、その加算値を変数cntEDGの新たな値とする。また、ステップS12では、「{D(n)^D(n-1)}*{D(n-2)^DX(n-1)}」の値を変数cntINSIDEの値に加算して、その加算値を変数cntINSIDEの新たな値とする。ここで、演算記号「^」は排他的論理和を表す。更に続くステップS13では、変数cntEDGの値が定数cntEDGTHと等しいか否かを判定して、変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達していればステップS14へ進み、変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達していなければステップS12へ戻る。
ステップS12およびステップS13それぞれの処理は各期間T(n)に1回行われる。すなわち、ステップS13において変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達したと判定されるまで、周期Tの期間毎にステップS12の処理が1回行われる。そして、ステップS13において変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達したと判定されてステップS14へ進む時点で、変数cntEDGの値に対する変数cntINSIDEの値の比は、図8(a)および(b)の何れであるかを示す。
ステップS14およびステップS15において、変数cntEDGの値の0.5倍の値を中心として2widthを幅とする一定範囲に対して、変数cntINSIDEの値が如何なる関係にあるかを判定する。変数cntEDGの値の0.5倍に正定数widthを減算した値(0.5*cntEDG−width)と比べて変数cntINSIDEの値が小さいと判定した場合には、ステップS16においてオフセット量Voffを増加させて、新たなオフセット量VoffをDA変換部50へ通知する。変数cntEDGの値の0.5倍に正定数widthを加算した値(0.5*cntEDG+width)と比べて変数cntINSIDEの値が大きいと判定した場合には、ステップS17においてオフセット量Voffを減少させて、新たなオフセット量VoffをDA変換部50へ通知する。また、上記一定範囲内に変数cntINSIDEの値があると判定した場合には、ステップS18においてオフセット量Voffを維持する。
すなわち、ステップS14〜S18では、以下に示すような3つの場合(a)〜(c)に分けて異なる処理をする。そして、ステップS16〜S18の何れかの処理が終了すると、ステップS10に戻り、これまでに説明した処理を繰り返す。
Figure 0004557947
オフセット決定部30が以上のような処理を行うことで、一定範囲(0.5*cntEDG−width 〜 0.5*cntEDG+width)内に変数cntINSIDEの値が存在するように、オフセット付与量(±Voff)が調整される。このようにすることにより、クロック信号CKXが指示するサンプリング時刻は、第1信号および第2信号それぞれの値の遷移時刻分布の中心時刻と一致するように調整される。
クロック出力部40は、検出部20により検出された位相関係を表すUP信号およびDN信号に基づいて、クロック信号CKとデジタル信号との間の位相差が小さくなるように周期Tまたは位相を調整し、クロック信号CKおよびクロック信号CKXをサンプラ部10へ出力する。図10は、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1に含まれるクロック出力部40の構成を示す図である。この図に示されるように、クロック出力部40は、基準クロック発生回路41および遅延付与回路42を含む。
基準クロック発生回路41は、検出部20から出力されたUP信号およびDN信号に基づいて周期Tまたは位相を調整した基準クロック信号を発生する。基準クロック発生回路41の回路構成としては、図11〜図13に示されるように種々の態様があり得る。遅延付与回路42は、基準クロック発生回路41から出力された基準クロック信号をクロック信号CKとして、これにT/2の遅延を付与してクロック信号CKXとして、これらクロック信号CKおよびクロック信号CKXを出力する。
図11は、基準クロック発生回路41の第1態様の回路構成を示す図である。この図に示される基準クロック発生回路41Aは、CP(Charge Pump)回路411,LPF(Low Pass Filter)回路412およびVCO(Voltage-Controlled Oscillator)回路413を含む。この基準クロック発生回路41Aでは、検出部20から出力されたUP信号およびDN信号を入力したCP回路411は、UP信号およびDN信号の何れが有意値であるかに応じて、充電および放電の何れかの電流パルスをLPF回路412へ出力する。LPF回路412は、CP回路411から出力された電流パルスを入力して、その入力した電流パルスが充電および放電の何れであるかによって、出力電圧値を増減する。そして、VCO回路413は、LPF回路412からの出力電圧値に応じた周期のクロック信号を発生して、この基準クロック信号を遅延付与回路42へ出力する。VCO回路413から遅延付与回路42へ出力されるクロック信号は、UP信号およびDN信号に基づいて周期が調整されたものとなる。
図12は、基準クロック発生回路41の第2態様の回路構成を示す図である。この図に示される基準クロック発生回路41Bは、CP回路411,LPF回路412,PLL(Phase Lock Loop)回路414および可変遅延回路415を含む。この基準クロック発生回路41Bでは、検出部20から出力されたUP信号およびDN信号を入力したCP回路411は、UP信号およびDN信号の何れが有意値であるかに応じて、充電および放電の何れかの電流パルスをLPF回路412へ出力する。LPF回路412は、CP回路411から出力された電流パルスを入力して、その入力した電流パルスが充電および放電の何れであるかによって、出力電圧値を増減する。PLL回路414は、入力クロックREFCLKから多相クロックを生成し、その多相クロックを可変遅延回路415へ出力する。そして、可変遅延回路415は、PLL回路414から出力された多相クロックを入力し、LPF回路412から出力された電圧値に応じた遅延を多相クロックに与えて、その遅延付与したクロックを遅延付与回路42へ出力する。可変遅延回路415から遅延付与回路42へ出力されるクロック信号は、UP信号およびDN信号に基づいて位相が調整されたものとなる。なお、PLL回路に替えてDLL(Delay Lock Loop)回路が用いられてもよい。
図13は、基準クロック発生回路41の第3態様の回路構成を示す図である。この図に示される基準クロック発生回路41Cは、PLL回路414,位相制御回路416および位相補間回路417を含む。この基準クロック発生回路41Cでは、検出部20から出力されたUP信号およびDN信号を入力した位相制御回路416は、UP信号およびDN信号の何れが有意値であるかに応じて、位相補間回路417における位相調整量の増減を指示する制御信号を出力する。PLL回路414は、入力クロックREFCLKから多相クロックを生成し、その多相クロックを位相補間回路417へ出力する。そして、位相補間回路417は、PLL回路414から出力された多相クロックを入力し、位相制御回路416から出力された制御信号に基づいて多相クロックの位相を補間により調整して、その位相調整したクロックを遅延付与回路42へ出力する。位相補間回路417から遅延付与回路42へ出力されるクロック信号は、UP信号およびDN信号に基づいて位相が調整されたものとなる。なお、PLL回路に替えてDLL回路が用いられてもよい。
以上のように構成されるクロックデータ復元装置1は、サンプラ部10,検出部20およびクロック出力部40を含む第1ループを有するとともに、サンプラ部10,検出部20,オフセット決定部30およびDA変換部50を含む第2ループを有する。これら2つのループ処理により、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相は、入力デジタル信号の位相と一致するよう調整される。サンプラ部10におけるオフセット付与量(±Voff)は、値D(n-1)がハイレベルである場合の第1信号のデータ遷移時刻の分布のピーク時刻と一致するよう調整され、また、値D(n-1)がローレベルである場合の第2信号のデータ遷移時刻の分布のピーク時刻と一致するよう調整される。そして、復元されたクロック信号として、クロック信号CKおよびクロック信号CKXの何れかが出力される。また、復元されたデータとして、デジタル値D(n)の時系列データが出力される。
図14は、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1におけるクロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれが指示するサンプリングのタイミングを示す図である。同図(a)は、入力デジタル信号のアイパターンの時間的変化の様子を示す。また、同図(b)は、入力デジタル信号の長期間に亘るアイパターンを示す。入力デジタル信号のデータ遷移時刻の変動は、そのデジタル信号を送出した送信器における電源電圧変動その他のノイズに因り生じるトランスミッタ・クロック・ジッタ、および、デジタル信号における不規則なデータパターンと伝送路における減衰との混合に因る符号間干渉、等に起因して生じる。
同図(a)において、データ安定期間の中心時刻を時系列に結ぶ二点鎖線が曲線となっているのは、トランスミッタ・クロック・ジッタに因るものである。また、直前の2ビットの値D(n-2)および値D(n-1)の異同に依存してデータ遷移時刻が異なる現象は、符号間干渉に因るものである。トランスミッタ・クロック・ジッタが大きい場合には、同図(b)に示されるように入力デジタル信号の長期間に亘るアイパターンにおいてアイが閉じてしまい、特許文献2に開示された装置の如くデータ遷移時刻の分布の両端近傍にデジタル信号のサンプリング時刻を合わせようとすると、そのサンプリング時刻を定めることができず、したがって、データ安定期間の中心時刻をも定めることができない。
これに対して、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1では、サンプラ部10において、デジタル信号にオフセット(−Voff)を付与した信号が第1信号とされ、デジタル信号にオフセット(+Voff)を付与した信号が第2信号とされて、第nの期間T(n)それぞれにおいて、クロック信号CKが指示する時刻での第1信号のデジタル値DA(n)および第2信号のデジタル値DB(n)がサンプリングしホールドして出力され、クロック信号CKXが指示する時刻での第1信号のデジタル値DXA(n)および第2信号のデジタル値DXB(n)がサンプリングしホールドして出力される。
そして、本実施形態では、値D(n-1)がハイレベルであるときに「D(n)=DA(n)」および「DX(n)=DXA(n)」とされ、値D(n-1)がローレベルであるときに「D(n)=DB(n)」および「DX(n)=DXB(n)」とされて、値D(n)および値DX(n)が求められ、これらに基づいて、クロック信号CKとデジタル信号との間の位相関係が検出されて、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相が調整される。また、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第1信号の値の遷移時刻の分布の中心となるとともに、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第2信号の値の遷移時刻の分布の中心となるように、サンプラ部10におけるオフセット付与量(±Voff)が調整される。
このようにすることにより、本実施形態では、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれが指示するタイミング時刻を短期間で決定することができる。すなわち、第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1は、トランスミッタ・クロック・ジッタや符号間干渉が大きい場合であっても、安定してクロック信号およびデータを復元することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係るクロックデータ復元装置の第2実施形態について説明する。図15は、第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2の全体の概略構成を示す図である。図5に示された第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1の構成と比較すると、この図15に示される第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2は、オフセット決定部30に替えてオフセット決定部30Aを備える点で相違する。
オフセット決定部30Aは、各期間T(n)において、検出部20から出力されたデジタル値D(n)およびデジタル値DX(n)を入力する。そして、オフセット決定部30Aは、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第1信号の値の遷移時刻の分布の中心となるとともに、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第2信号の値の遷移時刻の分布の中心となるように、サンプラ部10におけるオフセット付与量を決定し、その決定したオフセット付与量をDA変換部50へ通知する。
第2実施形態におけるオフセット決定部30Aは、第1実施形態におけるオフセット決定部30と略同様の処理をするが、下記の点で相違する。つまり、オフセット決定部30Aは、各期間T(n)において、該期間を含む過去の連続する10期間(T(n-9)〜T(n))内でのUP信号およびDN信号それぞれの値に応じて、累積加算値cntINSIDEおよび累積加算値cntEDGEそれぞれについて累積加算処理をするか否かを決定する。
図16は、第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2に含まれるオフセット決定部30Aにおける処理を説明するフローチャートである。図9に示された第1実施形態におけるオフセット決定部30の処理と比較すると、この図16に示される第2実施形態におけるオフセット決定部30Aの処理は、ステップS10とステップS12との間にステップS11を更に備える点で相違する。
ステップS11では、各期間T(n)において、過去の10期間(T(n-9)〜T(n))内にUP信号およびDN信号それぞれが有意値となった期間が存在するか否かを判断し、存在すればステップS12に進み、存在しなければステップS12に進むことなく次の期間においてステップS11の処理を再び行う。図17は、第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2に含まれるオフセット決定部30Aにおける処理を説明する図である。この図において、「UP」と記されている期間はUP信号が有意値となった期間であり、「DN」と記されている期間はDN信号が有意値となった期間であり、また、空欄の期間はUP信号およびDN信号の双方が非有意値となった期間である。
すなわち、オフセット決定部30Aは、各期間T(n)において、10期間(T(n-9)〜T(n))内にUP信号が有意値となった期間が存在し且つDN信号が有意値となった期間も存在する場合(図17(a))には、ステップS12において、「{D(n)^D(n-1)}*{D(n-2)^DX(n-1)}」を累積加算して当該累積加算値cntINSIDEを求めるとともに、「D(n)^D(n-1)」を累積加算して当該累積加算値cntEDGEを求める。しかし、オフセット決定部30Aは、10期間(T(n-9)〜T(n))内にDN信号が常に非有意値であった場合(図17(b))、または、10期間(T(n-9)〜T(n))内にUP信号が常に非有意値であった場合(図17(c))には、累積加算値cntINSIDEおよび累積加算値cntEDGEそれぞれについて累積加算処理をしない。
そして、オフセット決定部30Aは、ステップS13において定数cntEDGTHの回数だけ累積加算処理を行ったことを判断すると、ステップS14〜S18において変数cntEDGおよび変数cntINSIDEそれぞれの値の関係に応じてオフセット付与量を増加,減少または維持して、これにより、比(cntINSIDE/cntEDGE)と値0.5との差が基準値以下になるように、サンプラ部10におけるオフセット付与量を決定する。
なお、ステップS11において、UP信号およびDN信号それぞれが有意値となった期間が存在するか否かを10期間に亘って判断することとしたのは以下の理由による。すなわち、入力デジタル信号の或るビットと次のビットとの間でデータ遷移がある場合、UP信号およびDN信号のうちの一方が有意値となり他方が非有意値となる。入力デジタル信号の或るビットと次のビットとの間でデータ遷移が無い場合、UP信号およびDN信号の双方が非有意値となる。
クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相が適切であれば、或る連続する複数の期間の間に、図17(a)に示されるように、UP信号が有意値となる期間が存在し、DN信号が有意値となる期間も存在する。しかし、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相がずれていれば、或る連続する複数の期間の間に、図17(b)に示されるようにDN信号が常に非有意値となり、或いは、図17(c)に示されるようにUP信号が常に非有意値となる。
シリアルデータ通信において用いられる8B10B符号では、10ビットの間にデータ遷移が2回以上あることが保証されている。したがって、UP信号およびDN信号それぞれが有意値となった期間が存在するか否かを10期間に亘って判断することにすれば、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相が適切であれば、その10期間のうちに、UP信号が有意値となる期間が必ず存在し、DN信号が有意値となる期間も必ず存在する。
逆に、10期間に亘ってDN信号が常に非有意値である場合、または、10期間に亘ってUP信号が常に非有意値である場合には、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相がずれていると判定され、それ故、オフセット付与量Voffの適正値からのずれが正しく検知され得ない。
そこで、第2実施形態におけるオフセット決定部30Aは、ステップS11において、過去の連続する10期間にうちにUP信号およびDN信号それぞれが有意値となった期間が存在するか否かを判断することにより、クロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれの位相が適切であるか否かを判定し、これが適切であれば、ステップS12において累積加算処理をする。
このようにすることにより、第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2は、トランスミッタ・クロック・ジッタや符号間干渉が大きい場合であっても、第1実施形態の場合と比較して更に安定してクロック信号およびデータを復元することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係るクロックデータ復元装置の第3実施形態について説明する。図18は、第3実施形態に係るクロックデータ復元装置3の全体の概略構成を示す図である。図5に示された第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2の構成と比較すると、この図18に示される第3実施形態に係るクロックデータ復元装置3は、オフセット決定部30Aに替えてオフセット決定部30Bを備える点で相違する。
オフセット決定部30Bは、各期間T(n)において、検出部20から出力されたデジタル値D(n)およびデジタル値DX(n)を入力する。そして、オフセット決定部30Bは、値D(n-1)がハイレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第1信号の値の遷移時刻の分布の中心となるとともに、値D(n-1)がローレベルである場合にクロック信号CKXにより指示される時刻が第2信号の値の遷移時刻の分布の中心となるように、サンプラ部10におけるオフセット付与量を決定し、その決定したオフセット付与量をDA変換部50へ通知する。
第3実施形態におけるオフセット決定部30Bは、第2実施形態におけるオフセット決定部30Aと略同様の処理をするが、下記の点で相違する。つまり、オフセット決定部30Bは、各期間T(n)において、第2実施形態と同様にしてオフセット付与量を仮決定した後に、該オフセット付与量を値D(n-2)に応じて補正して決定し、その補正後のオフセット付与量をDA変換部50へ通知する。
図3を用いて既に説明したとおり、波形劣化したデジタル信号は、遷移時だけでなく安定期間においてもオフセット量が相違しており、そのオフセット量は、入力デジタル信号の直前のビットのレベルに依存するだけでなく、更に前のビットのレベルにも依存する。したがって、前のビットのレベルに応じてアイマージンが最大となるように電圧閾値レベルが実効的に設定されるべく、電圧閾値レベルの調整と等価関係にあるオフセット付与量の調整を行う。すなわち、第1実施形態および第2実施形態では、入力デジタル信号の直前のビットのレベルのみが考慮されたが、第3実施形態では、直前のビットのレベルに加えて更に前のビットのレベルも考慮されて、サンプラ部10におけるオフセット付与量が決定される。
図19は、第3実施形態に係るクロックデータ復元装置3に含まれるオフセット決定部30Bにおける処理を説明するフローチャートである。オフセット決定部30Bは、変数EDG,変数cntEDG,変数cntINSIDE[1],変数cntINSIDE[2],変数Voff[1],変数c[2],定数cntEDGTH,定数width[1],定数width[2],値D(n)および値DX(n)を用いて、以下のような処理を行う。
ステップS20では、変数cntEDG,変数cntINSIDE[1]および変数cntINSIDE[2]それぞれの値を初期値0に設定する。続くステップS21では、各期間T(n)において、過去の10期間(T(n-9)〜T(n))内にUP信号およびDN信号それぞれが有意値となった期間が存在するか否かを判断し、存在すればステップS22に進み、存在しなければステップS22に進むことなく次の期間においてステップS21の処理を再び行う。
ステップS22では、「D(n)^D(n-1)」の値を変数EDGEの値とし、これを変数cntEDGの値に加算して、その加算値を変数cntEDGの新たな値とする。ステップS22では、「EDGE*{D(n-2)^DX(n-1)}」の値を変数cntINSIDE[1]の値に加算して、その加算値を変数cntINSIDE[1]の新たな値とする。また、ステップS22では、「EDGE*{D(n-3)^DX(n-1)}」の値を変数cntINSIDE[2]の値に加算して、その加算値を変数cntINSIDE[2]の新たな値とする。ここで、演算記号「^」は排他的論理和を表す。続くステップS23では、変数cntEDGの値が定数cntEDGTHと等しいか否かを判定して、変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達していればステップS24へ進み、変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達していなければステップS22へ戻る。
ステップS22およびステップS23それぞれの処理は各期間T(n)に1回行われる。すなわち、ステップS23において変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達したと判定されるまで、周期Tの期間毎にステップS22の処理が1回行われる。そして、ステップS23において変数cntEDGの値が定数cntEDGTHに達したと判定されてステップS24へ進む時点で、変数cntEDGの値に対する変数cntINSIDEの値の比は、図8(a)および(b)の何れであるかを示す。
ステップS24では、変数cntEDGの値の0.5倍の値を中心として2width[1]を幅とする一定範囲に対して、変数cntINSIDE[1]の値が如何なる関係にあるかを判定し、その判定結果に応じて、変数Voff[1]を増加,減少または維持する。すなわち、ステップS24では、以下に示すような3つの場合(a)〜(c)に分けて異なる処理をする。この処理は、第1実施形態および第2実施形態におけるステップS14〜S18の処理と同様のものである。
Figure 0004557947
続くステップS25では、変数cntEDGの値の0.5倍の値を中心として2width[2]を幅とする一定範囲に対して、変数cntINSIDE[2]の値が如何なる関係にあるかを判定し、その判定結果に応じて、変数c[2]を増加,減少または維持する。すなわち、ステップS25では、以下に示すような3つの場合(a)〜(c)に分けて異なる処理をする。このステップS25の処理は、処理対象の変数および定数の点で相違するものの、ステップS24の処理と同様のものである。
Figure 0004557947
更に続くステップS26では、ステップS24で決定された変数Voff[1]、ステップS25で決定された変数c[1]、および、値D[n-2]に基づいて、以下の演算を行って、サンプラ部10におけるオフセット付与量Voffを決定し、この決定したオフセット量VoffをDA変換部50へ通知する。そして、ステップS20に戻り、これまでに説明した処理を繰り返す。
Figure 0004557947
オフセット決定部30Bが以上のような処理を行うことで、一定範囲(0.5*cntEDG−width[1] 〜 0.5*cntEDG+width[1])内に変数cntINSIDE[1]の値が存在するように、オフセット付与量Voff[1]が調整され仮決定される。また、一定範囲(0.5*cntEDG−width[2] 〜 0.5*cntEDG+width[2])内に変数cntINSIDE[2]の値が存在するように、補正係数c[2]が調整される。そして、仮決定されたオフセット付与量Voff[1]が補正係数c[2]に基づいて補正されて、これにより、サンプラ部10におけるオフセット付与量Voffが決定される。
このように、第3実施形態では、入力デジタル信号の直前のビットのレベルに加えて更に前のビットのレベルも考慮されて、サンプラ部10におけるオフセット付与量Voffが決定される。したがって、第3実施形態に係るクロックデータ復元装置3は、トランスミッタ・クロック・ジッタや符号間干渉が大きい場合であっても、第2実施形態の場合と比較して更に安定してクロック信号およびデータを復元することができる。
なお、オフセット決定部30Bは、各期間T(n)において、値D(n-2)に加えて更に値D(n-3)に応じてオフセット付与量を補正してもよいし、更に値D(n-4)に応じてオフセット付与量を補正してもよい。例えば、値D(n-2)に加えて更に値D(n-3)に応じてオフセット付与量を補正する場合、オフセット付与量Voffは下記の演算により得られる。ここで、補正係数c[3]は、上述した補正係数c[2]の求め方と略同様にして、「EDG * {D(n-4)^DX(n-1)}」の累積加算値が一定範囲内に存在するように調整される。
Figure 0004557947
波形劣化したデジタル信号のアイパターンを模式的に示す図である。 デジタル信号のデータをサンプリングするタイミングとオフセットとの関係を説明する図である。 波形劣化したデジタル信号のアイパターンの一例を示す図である。 第1実施形態におけるデジタル信号のデータをサンプリングするタイミングを示す図である。 第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1の全体の概略構成を示す図である。 第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1に含まれる検出部20の回路図である。 検出部20に含まれる位相関係検出回路24の入出力値の真理値表を示す図表である。 クロック信号CKXにより示されるサンプリング時刻とオフセット量Voffとの関係を示す図である。 第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1に含まれるオフセット決定部30における処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1に含まれるクロック出力部40の構成を示す図である。 基準クロック発生回路41の第1態様の回路構成を示す図である。 基準クロック発生回路41の第2態様の回路構成を示す図である。 基準クロック発生回路41の第3態様の回路構成を示す図である。 第1実施形態に係るクロックデータ復元装置1におけるクロック信号CKおよびクロック信号CKXそれぞれが指示するサンプリングのタイミングを示す図である。 第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2の全体の概略構成を示す図である。 第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2に含まれるオフセット決定部30Aにおける処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態に係るクロックデータ復元装置2に含まれるオフセット決定部30Aにおける処理を説明する図である。 第3実施形態に係るクロックデータ復元装置3の全体の概略構成を示す図である。 第3実施形態に係るクロックデータ復元装置3に含まれるオフセット決定部30Bにおける処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
1…クロックデータ復元装置、10…サンプラ部、11〜14…ラッチ回路、15〜18…加算回路、20…検出部、21…レジスタ回路、22,23…選択回路、24…位相関係検出回路、30,30A,30B…オフセット決定部、40…クロック出力部、41…基準クロック発生回路、42…遅延付与回路、50…DA変換部。

Claims (6)

  1. 入力したデジタル信号に基づいてクロック信号およびデータを復元する装置であって、
    同一の周期Tを有するクロック信号CKおよびクロック信号CKXを入力するとともに、前記デジタル信号を入力して、前記デジタル信号にオフセット(−Voff)を付与した信号を第1信号とし、前記デジタル信号にオフセット(+Voff)を付与した信号を第2信号として、当該周期の第nの期間T(n)それぞれにおいて、前記クロック信号CKが指示する時刻tでの前記第1信号のデジタル値DA(n)および前記第2信号のデジタル値DB(n)をサンプリングしホールドして出力し、前記クロック信号CKXが指示する時刻tでの前記第1信号のデジタル値DXA(n)および前記第2信号のデジタル値DXB(n)をサンプリングしホールドして出力するサンプラ部と(ただし、t<t、nは整数)、
    各期間T(n)において、前記サンプラ部から出力された値DA(n),値DB(n),値DXA(n)および値DXB(n)を入力して、値D(n-1)がハイレベルであるときに「D(n)=DA(n)」および「DX(n-1)=DXA(n-1)」とし、値D(n-1)がローレベルであるときに「D(n)=DB(n)」および「DX(n-1)=DXB(n-1)」として、値D(n)および値DX(n-1)を求め、値D(n-1),値DX(n-1)および値D(n)に基づいて、前記クロック信号CKと前記デジタル信号との間の位相関係を検出する検出部と、
    各期間T(n)において、前記検出部により求められた値D(n)および値DX(n)を入力して、値D(n-1)がハイレベルである場合に前記クロック信号CKXにより指示される時刻が前記第1信号の値の遷移時刻の分布の中心となるとともに、値D(n-1)がローレベルである場合に前記クロック信号CKXにより指示される時刻が前記第2信号の値の遷移時刻の分布の中心となるように、前記サンプラ部におけるオフセット付与量(±Voff)を決定するオフセット決定部と、
    前記検出部により検出された前記位相関係に基づいて、前記クロック信号CKと前記デジタル信号との間の位相差が小さくなるように周期Tまたは位相を調整し、「t−t=T/2」なる関係を満たす前記クロック信号CKおよび前記クロック信号CKXを前記サンプラ部へ出力するクロック出力部と、
    を備えることを特徴とするクロックデータ復元装置。
  2. 前記検出部は、「D(n-1)≠DX(n-1)=D(n)」であるときに有意値となるUP信号、および、「D(n-1)=DX(n-1)≠D(n)」であるときに有意値となるDN信号を、前記位相関係を表す信号として出力する位相関係検出回路を含む、ことを特徴とする請求項1記載のクロックデータ復元装置。
  3. 前記クロック出力部は、前記UP信号および前記DN信号に基づいて周期Tまたは位相を調整して、前記クロック信号CKおよび前記クロック信号CKXを出力する、ことを特徴とする請求項2記載のクロックデータ復元装置。
  4. 前記オフセット決定部は、「{D(n)^D(n-1)}*{D(n-2)^DX(n-1)}」の累積加算値cntINSIDEおよび「D(n)^D(n-1)」の累積加算値cntEDGEの比(cntINSIDE/cntEDGE)と値0.5との差が基準値以下になるように、前記サンプラ部におけるオフセット付与量を決定する、ことを特徴とする請求項1記載のクロックデータ復元装置。
  5. 前記オフセット決定部は、
    各期間T(n)において、該期間を含む過去の連続する10期間(T(n-9)〜T(n))内に前記UP信号および前記DN信号それぞれが有意値となった期間が存在する場合にのみ、「{D(n)^D(n-1)}*{D(n-2)^DX(n-1)}」を累積加算して当該累積加算値cntINSIDEを求めるとともに、「D(n)^D(n-1)」を累積加算して当該累積加算値cntEDGEを求め、
    比(cntINSIDE/cntEDGE)と値0.5との差が基準値以下になるように、前記サンプラ部におけるオフセット付与量を決定する、
    ことを特徴とする請求項2記載のクロックデータ復元装置。
  6. 前記オフセット決定部は各期間T(n)において値D(n-2)に応じて前記オフセット付与量を補正することを特徴とする請求項4または5に記載のクロックデータ復元装置。
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