JP4556176B2 - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、モータのトルクによって制動力を発生する電動ブレーキ装置に係り、特に特に駐車ブレーキとしての機能を付加した電動ブレーキ装置に関するものである。
電動ブレーキ装置としては、ピストン(押圧部材)と、モータと該モータの回転を直線運動に変換して前記ピストンに伝達する回転−直動変換機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータのロータの回転に応じて前記ピストンを推進し、ブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生するものがあるが、最近ではこれに、さらに駐車ブレーキの機能を付加したものが実用化されつつある。
そして従来、上記駐車ブレーキの機能を付加した電動ブレーキとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがあり、このものでは、モータのロータに設けられたつめ車と、該つめ車の周りに配置された係合つめと、該係合つめを前記つめ車から係合離脱する方向へ付勢する付勢手段と、前記係合つめを前記つめ車に係合する方向へ移動させるソレノイドとにより駐車ブレーキロック機構を構成し、該駐車ブレーキロック機構をキャリパに組込むようにしている。
特開2003−42199号公報
しかしながら、上記公報に記載の駐車ブレーキロック機構によれば、ロータの周りのつめ車に係脱する係合つめを始め、その付勢手段並びにソレノイドが各独立にキャリパに組付けられるようになっているため、組付工数の増加や組付時間の延長が避けられず、コスト的負担が大きい、という問題があった。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、駐車ブレーキロック機構の一部を一括してキャリパに組付可能にすることにより組付性の改善を図り、もってにコスト低減に大きく寄与する電動ブレーキ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、ブレーキパッドを押圧する押圧部材と、モータと該モータのロータの回転を直線運動に変換して前記押圧部材に伝達する回転−直動変換機構と、前記モータのロータの制動解除方向への回転をロックおよびアンロック可能な駐車ブレーキロック機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータのロータの回転に応じて前記押圧部材を推進し、ブレーキパッドをディスクロータに押し付けて制動力を発生する電動ブレーキ装置おいて、前記駐車ブレーキロック機構は、前記モータのロータの回転に伴い回転するつめ車と、該つめ車の周りに配置され係合つめと、該係合つめを前記つめ車から係合離脱する方向へ付勢する付勢手段と、前記係合つめを前記つめ車に係合する方向へ移動させるアクチュエータとからなり、前記係合つめ、前記付勢手段および前記アクチュエータは、前記キャリパに脱着可能なブラケットに取り付けられてユニット化されていることを特徴とする。
上記のように構成した電動ブレーキ装置においては、ロータの周りのつめ車に係脱する係合つめを始め、その付勢手段並びにアクチュエータがユニット化されているので、これら要素を一括してキャリパに組付けることができ、組付性が向上する。
本発明は、上記係合つめを、ブラケットに回動自在に取付けた揺動アームの先端部に設け、アクチュエータのプランジャを前記揺動アームの基端部に作動連結する構造とすることができ、このような構造とした場合は、揺動アームを利用して係合つめをつめ車に対して円滑に係脱させることができる。また、上記係合つめを前記つめ車から係合離脱する方向へ付勢する付勢手段としては、前記揺動アームの揺動支点の周りに配置されたねじりばねを用いるようにしてもよく、これによりユニットの構造が簡単かつ小型となる。
本発明に係る電動ブレーキ装置によれば、駐車ブレーキロック機構の一部を一括してキャリパに組付けることができるので、組付性が向上し、製造コストの低減を達成できる。
また、係合つめを、ブラケットに回動自在に取付けた揺動アームの先端部に設け、アクチュエータのプランジャを前記揺動アームの基端部に作動連結する構造とした場合は、揺動アームを利用して係合つめをつめ車に対して円滑に係脱させることができるので、装置に対する信頼性が向上する。また、前記付勢手段として、揺動アームの揺動支点の周りに配置されたねじりばねを用いた場合は、ユニットの構造が簡単かつ小型となり、装置全体が複雑かつ大型になることを抑えることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜3は、本発明の一つの実施形態としての電動ブレーキ装置を示したものである。これらの図において、1は、ディスクロータDより車両内側に位置する車両の非回転部(ナックル等)に固定されたキャリア、2は、キャリア1にディスクロータDの軸方向へ浮動可能に支持されたキャリパ、3,4は、ディスクロータDの両側に配置された一対のブレーキパッドであり、ブレーキパッド3,4はディスクロータDの軸方向に移動可能にキャリア1に支持されている。キャリパ2は、ケーシング部5とこのケーシング部5からディスクロータDを跨いで車両外側へ延ばされた爪部6とからなるキャリパ本体7を備えており、前記爪部6の爪片6aが車両外側のブレーキパッド4の背面に近接して配置されている。なお、ケーシング部5の内面は段付き形状となっており、その後部開口は蓋板8により被蓋されている。
本実施形態において上記キャリパ本体7のケーシング部5内には、車両内側のブレーキパッド3の背面に当接可能なピストン10(押圧部材)と、モータ11と、このモータ11の回転を直線運動に変換して前記ピストン10に伝えるボールランプ機構(回転−直動変換機構)12と、モータ11の回転を減速して前記ボールランプ機構12に伝える減速機構13と、ブレーキパッド3,4の摩耗に応じてピストン10の位置を変更してパッド摩耗を補償するパッド摩耗補償機構14と、制動中にモータ11が故障した際、ピストン10を初期位置に自動的に戻してブレーキを解除するブレーキ解除機構としてのコイルスプリング15と、駐車ブレーキを確立する駐車ブレーキロック機構16とが配設されている。
上記ピストン10は、カップ形状の本体部20と小径の軸部21とを連設してなっており、ピストン10の本体部20が、キャリパ本体7に形成したシリンダ部22にシール部材23を介して摺動可能に嵌挿されている。上記モータ11は、キャリパ本体7のケーシング部5に嵌合固定されたステータ24と、ステータ24内に配置された中空ロータ25とを備えている。ここで、ステータ24は、ケーシング部5内にその後部開口から嵌入された支持筒27により段部に押圧固定され、一方、ロータ25は、その一端部が前記キャリパ本体7のシリンダ部22に軸受28を介して支持されると共に、その他端部が、後述の回転体29に軸受30を介して支持されている。モータ11は、キャリパ本体7のケーシング部5に外付けされたハウジング31内のコントローラ32(図1)からの指令でロータ25を所望トルクで所望角度だけ回転させるように作動し、そのロータ25の回転角は、ロータ25の外周面に固定したレゾルバロータ33aとレゾルバステータ33bとからなる回転検出器33によって検出されるようになっている。また、ケーシング部5内の、蓋板8に隣接する箇所には、輪状の支持板34と後述の歯車部材35とが一体的に配設されており、両者の間には、上記回転体29を支持する軸受36が挟持されている。
上記ボールランプ機構12は、前記回転体29の軸穴にスプライン結合された第1ディスク(回動部材)37とこの第1ディスク37に複数のボール38を介して合わされた第2ディスク(直動部材)39とを備えている。ボール38は、第1ディスク37および第2ディスク39の対向面に、それぞれ円周方向に沿って円弧状に形成された3つのボール溝40の間に介装されている。第2ディスク39は、前記パッド摩耗補償機構14を構成する後述の円筒状アジャスタ(押圧部材)41に遊嵌されている。このアジャスタ41と前記キャリパ本体7のシリンダ部22に装着したばね受42との間には戻しばね(コイルスプリング)43が介装されており、第2ディスク39は、常時はこの戻しばね43の付勢力をアジャスタ41を介して受けて第1ディスク37側へ押圧されている。
一方、第2ディスク39は、その先端に形成した係合突起44をキャリパ本体7のシリンダ部22に形成された溝45内に挿入させることにより(図2)、回転範囲が規制されている。しかして、第2ディスク39は、その係合突起44を前記シリンダ部22の溝45の一方の溝端に当接させる所定角度位置が原位置となっており、ここでは、図1,2で右方向から見て時計方向の回転(以下、この方向を正転とする)が規制されている。これにより、いま、第2ディスク39が原位置に位置決めされている状態から第1ディスク37が時計方向へ回転すると、各ボール38が各ボール溝40の溝底の傾斜面上で転動し、第2ディスク39がディスクロータDに対して進退動するようになる。
上記減速機構13は、ロータ25と一体をなす偏心軸46と、該偏心軸46に軸受47を介して回動可能に嵌装され、外周部に第1、第2歯車(外歯歯車)48、49を有する偏心車50と、前記回転体29を支持する歯車部材35の内周に設けられ、前記偏心車50の第1歯車48に噛合する固定歯車(内歯歯車)51と、前記回転体29に設けられ、前記第2歯車49に噛合する可動歯車(内歯歯車)52とからなっている。偏心車50は、固定歯車51および可動歯車52との噛合により偏心軸46(ロータ25)の回転に応じて公転し、この時、固定歯車51の歯数と可動歯車52の歯数とが異っていることから、第1ディスク37はロータ25と一定の回転比(減速比)をもって回転する。
上記パッド摩耗補償機構14は、前記円筒状アジャスタ41と、このアジャスタ41と前記ボールランプ機構12の第2ディスク39との間に介装されたワンウエイクラッチ53とを備えている。アジャスタ41は、その内面に形成されためねじと前記ピストン10の軸部21の外周に形成されたおねじとからなるねじ部54を介してピストン10に作動連結されている。ワンウエイクラッチ53は、ここでは、コイルスプリングからなっており、ボールランプ機構12の第2ディスク39の正転には前記アジャスタ41を追従させるが、該第2ディスク39の逆転には該アジャスタ41をスリップさせる機能を有している。
上記パッド摩耗補償機構14を構成するアジャスタ41およびワンウエイクラッチ53は、通常制動時(電動ブレーキ時)には、第2ディスク39が前記シリンダ部22の溝45の端部(溝端)に当接する原位置を維持していることから、該第2ディスク39と一体にディスクロータDに対して進退動し、その動きにピストン10が追従する。一方、第2ディスク39が前記原位置から逆転する場合には、アジャスタ41は回転せずにその位置を維持し、したがってその後に第2ディスク39が正転すると、その正転にアジャスタ41が追従して回転する。アジャスタ41が回転すると、これにねじ部54を介して作動連結されているピストン10が前進し、第2ディスク39に対するピストン10の位置が変位し、これによってパッド摩耗が補償される。本実施形態においては。第ディスク39(回転−直動変換機構)により推進されるピストン10およびアジャスタ41により押圧部材が構成されている。
ここで、ピストン10とブレーキパッド3との間には、通常、所定のパッドクリアランスが確保されており、ピストン10の前進に応じて、先ずこのパッドクリアランスが解消される。そして、パッドクリアランスが解消されると、ブレーキパッド3がディスクロータDに押付けられると共に、その押付反力でキャリパ2がキャリア1に対して移動する(図1の右側)。この結果、ディスクロータDが一対のブレーキパッド3,4の間に挟持されて制動が開始され、これに応じてピストン10に推力が発生する。本実施形態において、前記キャリパ本体7のケーシング部5の、蓋板8に隣接する箇所には、前記ピストン10に発生する推力を検出する推力検出センサ55が配設されている。この推力検出センサ55は、ここではロードセルからなっており、これには、前記ボールランプ機構12を構成する第1ディスク37が受座56を介して突当てられている。
上記ブレーキ解除機構としてのコイルスプリング15は、ボールランプ機構12を構成する第1ディスク37と第2ディスク39との間に介装されている。このコイルスプリング15は、所定の予荷重を発生するように両者の間に介装されており、これにより、第2ディスク39は、常時キャリパ本体7のシリンダ部22の溝端に当接する原位置を維持する。一方、この状態から、第1ディスク37が制動方向(ピストン推進方向)に回転すると、第2ディスク39が位置固定されていることから、コイルスプリング15にトルクが蓄えられ、万一、制動中にモータ11が故障した場合には、前記コイルスプリング15に蓄えられたトルクによって第1ディスク37が初期位置に復帰する。
上記駐車ブレーキロック機構16は、図4、5にも示されるように、モータ11のロータ25の外周面に一体に形成されたつめ車60と、このつめ車60に係脱可能な係合つめ61を先端に有する揺動アーム62を備えた駆動ユニット63とからなっている。つめ車60の各歯部64は、制動解除時におけるロータ25の回転方向R(図3)の前側に歯面64aを、制動時におけるロータ25の回転方向L(図3)の前側に傾斜逃げ面64bをそれぞれ向けるように歯形状が設定されている。
上記駆動ユニット63は、コイル65を内蔵するハウジング66内にプランジャ67を摺動可能に収めたソレノイド68と、このソレノイド68(アクチュエータ)の両端に固結されたブラケット69,70とを備えており、中空部を有する一方のブラケット70に突設した一対の支持片70aに前記揺動アーム62の中間部(屈曲部)がピン71を用いて回動可能に軸着されている。駆動ユニット63はまた、揺動アーム62の揺動支点である前記ピン71に巻装され、該揺動アーム62を図3に見て時計方向に付勢するねじりばね(付勢手段)72と、前記一方のブラケット70に取付けられ、該揺動アーム62の基端部と前記プランジャ67の先端部とを作動連結する連結ピン73とを備えている。揺動アーム62は、前記ねじりばね72により常時は係合つめ61を前記つめ車60から係合離脱させる方向へ付勢されている。一方、ソレノイド68は、コイル65への通電によりプランジャ67を引込む吸着型ソレノイドとして構成されており、したがって、このソレノイド68への通電に応じて揺動アーム62は、係合つめ61をつめ車60に係合させる方向へ揺動する。なお、ソレノイド68のコイル65への通電は、前記キャリパ本体7のケーシング部5に外付けしたハウジング31内のコントローラ32(図1)に敷設した駆動回路74によって制御されるようになっている。
上記駆動ユニット63を構成する係合つめ61、揺動アーム62、ソレノイド68、ブラケット69,70等は、予めサブアセンブリによってユニット化されており、該駆動ユニット63は、ブラケット69,70に通したボルト75を用いてキャリパ本体7に脱着可能に組付けられている。
以下、上記実施形態としての電動ブレーキ装置の作用について説明する。
[電動ブレーキ作動時]
通常の電動ブレーキとして作動する場合は、運転者のブレーキ操作信号の入力によりモータ11のロータ25が図3に見て反時計方向に回転する。すると、このロータ25と一体の偏心軸46に軸受44を介して取付けられている偏心車50が公転し、これに応じてボールランプ機構12内の第1ディスク(回動部材)37がロータ25と前記した一定の回転比でもって反時計回りに回転する。すると、ボールランプ機構12内のボール38がボール溝40の間で転動し、これにより第2ディスク(直動部材)39が前進し、その前進運動がパッド摩耗補償機構14を構成するアジャスタ41を介してピストン10に伝達される。そして、パッド摩耗がない場合は、ピストン10が原位置からパッドクリアランスを解消する位置を経て推進して、モータ11のトルクに応じた制動力が発生し、この間、ブレーキ解除機構としてのコイルスプリング15にトルクが蓄えられる。
しかして、上記電動ブレーキ作動時には、駐車ブレーキロック機構16のソレノイド68に対する通電が遮断されており、揺動アーム62は、ねじりばね72の作用で揺動支点であるピン72を中心に図3に見て時計方向へ揺動し、これによって揺動アーム62の先端の係合つめ61がモータ11のロータ25上のつめ車60からわずか係合離脱する状態に位置決めされている。この結果、ロータ25は円滑に制動方向Lへ回転し、電動ブレーキとしての機能が保証される。
[電動ブレーキ解除時]
電動ブレーキの解除時には、運転者の解除操作に応じてモータ11のロータ25が図3に見て時計方向に回転し、これに応じてボールランプ機構12を構成するボール38がボール溝40の初期位置に戻る。この時、第2ディスク39には戻しばね43の付勢力が作用しているので、第2ディスク39とパッド摩耗補償機構14を構成するアジャスタ41とは一体的に戻り、これに応じてピストン10が後退し、制動が解除される。この時、駐車ブレーキロック機構16のソレノイド68に対する通電が遮断されており、揺動アーム62の先端の係合つめ61は、モータ11のロータ25上のつめ車60からわずか係合離脱する状態を維持する。この結果、ロータ25は円滑に制動解除方向Rへ回転し、電動ブレーキの解除が保証される。
[パッド摩耗時]
パッド摩耗が存在する場合は、例えば自動車始動前のスイッチ操作でコントローラ32が起動し、該コントローラ32からの指令でモータ11が推力発生点まで回転する。この推力発生点は、推力検出センサ55により確認することができ、したがって、この間のロータ25の回転角(第1ディスク37の回転角)からパッドクリアランス分に相当する角度を減算した値がパッド摩耗量となる。次に、コントローラ32は、前記パッド摩耗量に相当する角度分だけ、制動時と逆方向へモータ11のロータ25すなわち第1ディスク37を回転させる。すると、この第1ディスク37の動きに第2ディスク39が追従(逆回転)する。
上記した第2ディスク39の逆回転に対しては、パッド摩耗補償機構14を構成するワンウエイクラッチ53がスリップするので、アジャスタ41は回転せず、これによりピストン10は現在位置を維持する。その後、モータ11の作動により第1ディスク37をピストン推進方向へ、前記逆転時と同じ角度だけ正転させる。すると、この第1ディスク37の動きに第2ディスク39が追従(正転)し、これにより前記ワンウエイクラッチ53が締り方向となってアジャスタ41が回転する。一方、アジャスタ41が回転すると、これに螺合されているピストン10がパッドクリアランスを残した位置まで前進する。したがって、その後は、電動ブレーキ作動時と同様に、第1ディスク37の正逆回転に応じてピストン10が前進、後退し、制動および制動解除が行われる。
[モータ故障時]
上記制動中、モータ11が故障すると、制動途中でブレーキ解除機構としてのコイルスプリング15に蓄えられたトルクによってボールランプ機構12の第1ディスク37が制動時と逆方向へ回転する。すると、電動ブレーキ解除時と同様に、ボール38がボール溝40の初期位置に戻り、第2ディスク39とパッド摩耗補償機構14を構成するアジャスタ41とは一体的に戻り、これに応じてピストン10も後退する。この時、前記コイルスプリング15には十分なるトルクが蓄えられているので、第1ディスク37は初期の角度位置まで戻り、これによりピストン10はブレーキパッド3との間に所定のパッドクリアランスを開ける位置まで、すなわち推力が残存しない位置まで戻り、この結果、制動は完全に解放される。
[駐車ブレーキ作動時]
駐車ブレーキを作動させる場合は、運転者の駐車ブレーキ操作信号によりコントローラ32が起動し、モータ11のロータ25が制動方向L(図3)に回転し、上記した駐車ブレーキ作動時と同様にピストン10が推進して制動力が発生する。しかして、制動力が所定値に達するとコントローラ32から駆動回路74を通じて駐車ブレーキロック機構16内のソレノイド68のコイル65に短時間通電がなされ、続いてモータ11への通電が遮断される。そして、ソレノイド68のコイル65への短時間通電によりプランジャ67が、ねじりばね72の付勢力に抗してハウジング66内に引込まれ、揺動アーム62は、揺動支点72を中心に図3に見て反時計方向へ揺動する。これにより、図5に示されるように揺動アーム62の先端の係合つめ61がモータ11のロータ25上のつめ車60の歯部64に嵌合(係合)し、この結果、ロータ25は制動解除方向Rへの回転が規制され、駐車ブレーキが確立する。なお、モータ11への通電を遮断した際、キャリパ剛性の影響等によってモータ11のロータ25に時計方向Rへのトルクが発生するので、係合つめ61はつめ車60の歯面64aに強く押付けられ、これにより駐車ブレーキはより安定して確立するようになる。
[駐車ブレーキ解除時]
上記駐車ブレーキを解除する場合は、運転者の駐車ブレーキ解除操作によりモータ11への通電がなされ、電動ブレーキ作動時と同様にロータ25が制動方向Lへわずか回転し、駐車ブレーキロック機構16のつめ車60もロータ25と一体に制動方向Lへわずか回転する。すると、係合つめ61に作用していた押付力が解放される。この時、ソレノイド68のコイル65への通電が遮断されているので、前記押付力の解放に応じてねじりばね72の付勢力で揺動アーム62が図3に見て時計方向へ揺動し、係合つめ61が、つめ車60の歯部64から係合離脱する。その後、適宜タイミングでモータ11のロータ25を制動解除方向Rへ回転させれば、ロータ25は、そのつめ車60が係合つめ61と接触することなく制動解除方向Rへ回転し、これにより駐車ブレーキが解除される。
上記実施形態においては、ソレノイド68への通電は、駐車ブレーキ作動時のみであるので、消費電力の削減、長寿命化、小型化を図ることができる。また、駐車ブレーキロック機構16を構成する大多数の部品は、駆動ユニット63としてサブアセンブリした後、キャリパ本体7に組付けられるので、組付性に著しく優れたものとなる。
本発明に係る電動ブレーキ装置の全体構造を示す断面図である。 本電動ブレーキ装置の一部を拡大して示す断面図である。 図1のA−A矢視線に沿う断面図である。 駐車ブレーキロック機構の駆動ユニットの構造示す側面図である。 駐車ブレーキロック機構の作動状態を示す模式図である。
符号の説明
1 キャリア
2 キャリパ
3、4 ブレーキパッド
7 キャリパ本体
10 ピストン(押圧部材)
11 モータ
12 ボールランプ機構(回転−直動変換機構)
13 減速機構
14 パッド摩耗補償機構
15 ブレーキ解除機構
16 駐車ブレーキロック機構
24 モータのステータ
25 モータのロータ
60 つめ車
61 係合つめ
62 揺動アーム
63 駆動ユニット
72 ねじりばね(付勢手段)
67 ソレノイドのプランジャ
68 ソレノイド(アクチュエータ)
69,70 ブラケット
D ディスクロータ

Claims (3)

  1. ブレーキパッドを押圧する押圧部材と、モータと該モータのロータの回転を直線運動に変換して前記押圧部材に伝達する回転−直動変換機構と、前記モータのロータの制動解除方向への回転をロックおよびアンロック可能な駐車ブレーキロック機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータのロータの回転に応じて前記押圧部材を推進し、ブレーキパッドをディスクロータに押し付けて制動力を発生する電動ブレーキ装置おいて、
    前記駐車ブレーキロック機構は、前記モータのロータの回転に伴い回転するつめ車と、該つめ車の周りに配置され係合つめと、該係合つめを前記つめ車から係合離脱する方向へ付勢する付勢手段と、前記係合つめを前記つめ車に係合する方向へ移動させるアクチュエータとからなり、前記係合つめ、前記付勢手段および前記アクチュエータは、前記キャリパに脱着可能なブラケットに取り付けられてユニット化されていることを特徴とする電動ブレーキ装置。
  2. 前記係合つめがブラケットに回動自在に取付けた揺動アームの先端部に設けられており、前記アクチュエータはコイルを内蔵するハウジング内にプランジャを摺動可能に収めたソレノイドであって、該ソレノイドのプランジャが前記揺動アームの基端部に作動連結されていることを特徴とする請求項1に記載の電動ブレーキ装置。
  3. 記付勢手段揺動アームの揺動支点の周りに配置されたねじりばねで、該ねじりばねの一端が前記ブラケットに、他端が前記揺動アームに取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の電動ブレーキ装置。
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