JP4554956B2 - 装身具用留め具 - Google Patents

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Description

本発明は、装身具用留め具に関する。
従来、例えば、ネックレス、ブレスレット、ペンダント或いはその他の装身具用の留め具としては、例えば、特許文献1のものがある。
すなわち、特許文献1の装身具用留め具は、該文献中の符号を用いて説明すると、連結環4を有する本体部(基体)2と、本体部2内に差し込まれる差込部材(挿入ピン)5と、本体部2に差し込まれた差込部材5に係合することにより該差込部材5を本体部2内より抜け止めされた状態とする係合部(係合突子)3dと、該係合部3dと差込部材5との係合状態を解除させる解除操作を行うための操作部3と、を備えている。
このような特許文献1の装身具用留め具においては、操作部3と係合部3dとは一体形成され、この一体形成部材が、本体部2に形成された孔部(縦挿入孔)8内にスプリング6を挿入した後から挿入され、更に、孔部8の開口端にかしめ加工を施すことにより、一体形成部材及びスプリング6が孔部8内から脱落することが防止されている。
この状態で操作部3は本体部2より突出しており、該突出している操作部3を本体部3内に押し込む方向へとスプリング6の付勢に抗して押圧操作することが可能となっている。
更に、本体部2には、孔部8に対し直交する孔部(横挿入孔)9が、本体部2内で孔部8と交わるように形成されている。
また、差込部材5は、ピン状に構成されているとともに、その先端近傍の部位には、係合部3dが係合される溝部5c、5dが形成されている。
このような差込部材5を孔部9内に差し込むことにより、該孔部9と孔部8との交差部において係合部3dが差込部材5の溝5c又は5dに係合し、該係合状態がスプリング6の付勢により維持されるため、差込部材5が本体部5内より抜け止めされる。
また、操作部3を押圧操作することにより、係合部3dの差込部材5への係合が解除されて、差込部材5を本体部5より引き抜き可能となる。
更に、従来の同様の他の技術においても、操作部を押圧操作することによって係合部と差込部材と係合状態が解除され、差込部材を本体部より引き抜き可能となるものが一般的である。
特開平8−89320号公報(図8)
しかしながら、上記の特許文献1或いはその他の従来技術の装身具用留め具は、何れも係合部と差込部材との係合状態の解除操作を、操作部の押圧により行うものであるため、操作部が本体部から大きく出っ張ってしまい、見栄えが悪いという問題がある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、本体部からの操作部の出っ張りを解消或いは抑制することが可能な装身具用留め具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の装身具用留め具は、本体部と、該本体部内に差し込まれる差込部材と、前記本体部に差し込まれた差込部材に係合することによって該差込部材を本体部内より抜け止めされた状態とする係合部と、該係合部と差込部材との係合状態を解除操作するための操作部と、を備える装身具用留め具において、前記操作部は第1の操作部と第2の操作部とからなり、前記第1の操作部及び前記第2の操作部は前記本体部の内部において相互に近づく方向及び相互に離れる方向に移動可能に形成されており、前記第1及び第2の操作部を相互に近づける方向への押圧操作を一度に行うことにより、前記解除操作がなされるように構成されていることを特徴としている。
本発明の装身具用留め具においては、前記差込部材には、前記係合部が係合される被係合溝が形成されていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記差込部材には、前記被係合溝が、前記前記本体部への差し込み方向における複数箇所に形成されていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、第1及び第2の前記係合部を備え、このうち第1の係合部は前記第1の操作部を操作することによって前記差込部材より係合解除される一方で、第2の係合部は前記第2の操作部を操作することによって前記差込部材より係合解除されることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記第1及び第2の係合部は、前記差込部材を協働により挟持するようにして、該差込部材に係合することが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記第1の係合部と前記第1の操作部とを一体的に有し、前記本体部に対し可動とされる第1の可動部材と、前記第2の係合部と前記第2の操作部とを一体的に有し、前記本体部に対し可動とされる第2の可動部材とを備えることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記第1及び第2の可動部材を前記本体部より脱落防止させる脱落防止部材を更に備えていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記脱落防止部材は、前記本体部の内部に配置された状態で、前記第1及び第2の可動部材を前記本体部より脱落防止することが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記脱落防止部材は、前記第1及び第2の可動部材を前記本体部内に挿入した状態で、該挿入の方向に対する交差方向に該第1及び第2の可動部材を貫通し、前記脱落防止部材の両端部が前記本体部より抗力を受けて該脱落防止部材と前記第1及び第2の可動部材とが前記本体部より脱落防止されることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記脱落防止部材はピンであることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記第1及び第2の可動部材を、前記第1及び第2の係合部がそれぞれ前記差込部材に対し係合する方向に付勢する可動部材付勢手段を更に備えることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記可動部材付勢手段は、前記第1及び第2の可動部材のうち何れか一方の内部に挿入されることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記第1及び第2の可動部材と、前記可動部材付勢手段とは、1つの脱落防止部材により前記本体部からの脱落が防止されていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記本体部、前記第1の可動部材及び前記第2の可動部材のうち少なくともいずれか1つには、前記係合部が前記差込部材に対し係合した際に発せられる係合音を当該装身具用留め具の外部に出すための音出用孔部が形成されていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記第1及び第2の操作部は、前記本体部の外表面に沿うような形状・寸法とされていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、当該装身具用留め具の正面視において、前記本体部と、前記第1及び第2の操作部との外表面により、1つの円が構成されていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、当該装身具用留め具は、略球体状の外形形状を有することが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記差込部材と前記本体部とのうち少なくともいずれか一方には、当該装身具用留め具を装身具と連結するための連結部が設けられていることが好ましい。
本発明の装身具用留め具においては、前記連結部は、連結環からなることが好ましい。
本発明によれば、操作部は第1の操作部と第2の操作部とからなり、第1の操作部及び第2の操作部は本体部の内部において相互に近づく方向及び相互に離れる方向に移動可能に形成されており、該第1及び第2の操作部を相互に近づける方向への押圧操作を一度に行うことにより、解除操作がなされるように構成されているので、操作部が1つだけの場合と比べて、本体部からの各操作部の出っ張り量を抑制することができる。また、本体部及び操作部の形状を適宜に設定することにより、本体部からの各操作部の出っ張りを解消することもできる。よって、装身具用留め具及びこれと連結される装身具の見栄えを向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る装身具用留め具100を示す正面断面図、図2は装身具用留め具100の分解斜視図である。なお、図2においては、左右の位置関係が図1に対しほぼ反転している。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係る装身具用留め具100は、本体ケース(本体部)10と、この本体ケース10内に差し込まれる差込部材20と、本体ケース10に差し込まれた差込部材20に係合することによって該差込部材20を本体ケース10内より抜け止めされた状態とする第1及び第2の係合部31、41と、該第1及び第2の係合部31、41と差込部材20との係合状態を解除操作するための第1及び第2の操作部32、42と、を備えている。
ここで、第1の係合部31と第1の操作部32とは相互に一体的に構成されている。すなわち、第1の係合部31と第1の操作部32とはそれぞれ第1の可動部材30の一部分ずつを構成している。
同様に、第2の係合部41と第2の操作部42とは相互に一体的に構成されている。すなわち、第2の係合部41と第2の操作部42とはそれぞれ第2の可動部材40の一部分ずつを構成している。
更に、装身具用留め具100は、第1及び第2の可動部材30、40を付勢するコイルスプリング(可動部材付勢手段)60と、このコイルスプリング60と第1及び第2の可動部材30、40が本体ケース10から脱落してしまうことを防止するピン(脱落防止部材)50と、を備えている。
以下、各構成要素について詳しく説明する。
<ピン>
本実施形態の場合、ピン50は、例えば、図3に示すように、バネ棒である。
すなわち、ピン50は、筒状の本体筒51と、この本体筒51の両端の開口部よりそれぞれ突出可能となるように該本体筒51に設けられた突出部材52と、本体筒51内に圧縮状態で配設された圧縮型のコイルスプリング(付勢手段)53と、を備えている。
このうち突出部材52は、本体筒51内に配置され該本体筒51の内周面に沿って摺動する摺動部52aと、この摺動部52aよりも小径に構成され本体筒51外に突出させたり該本体筒51内に入り込ませたりすることが可能な伸縮部52bと、からなる。
また、本体筒51の両端部は、コイルスプリング53及び一対の突出部材52を該本体筒51内に配置した状態で内側に向けて折り曲げ形成され、該両端部の開口面積が、突出部材52の伸縮部52bの径よりは大きいが摺動部52aの径よりは小さい広さに狭められている。これにより、一対の突出部材52及びコイルスプリング53が本体筒51より脱落防止されている。
このようなピン50においては、突出部材52の伸縮部52bを図3の矢印A方向(右側の突出部材52の場合は矢印B方向)に押すと、該押された突出部材52の伸縮部52bが、コイルスプリング53の付勢に抗して本体筒51内に入り込み、外見上はピン50が縮むような動作となる。なお、この際に、摺動部52aは本体筒51の内周面に沿って摺動する。また、突出部材52に対する押圧力を解除すると、該突出部材52の伸縮部52bは、再びコイルスプリング53の付勢に従って本体筒51外に突出し、外見上はピン50が伸びるような動作となる。
<差込部材>
図1及び図2に示すように、差込部材20において、例えば、少なくとも本体ケース10内に差し込まれる部分は、ピン状(丸棒状)に構成されている。本実施形態の場合、例えば、差込部材20のほぼ全体がピン状に構成されている。
この差込部材20には、第1の係合部31が係合される被係合溝21が形成されている。この被係合溝21は、例えば、差込部材20の胴回りを一周するように形成された、くびれ状の部分となっている。
なお、本実施形態の場合、差込部材20には、例えば、複数段の被係合溝21が形成されている。つまり、差込部材20の長手方向における複数箇所(例えば、本実施形態の場合、具体的には、例えば3箇所)に被係合溝21が形成されている。
なお、第1の係合部31及び第2の係合部41と差込部材20とを係合させるには、これら3つの被係合溝21のうち何れか2つの被係合溝21に対して第1の係合部31及び第2の係合部41を係合させれば良いため、若干ではあるが、装身具用留め具100と連結されるネックレス或いはその他の装身具の長さ(図1の矢印D方向及びG方向における長さ)を調節することが可能となる。
また、図1に示すように、差込部材20の先端部22は、その先端側に向けて次第に径が細くなるように形成されたテーパ状部22aと、差込部材20の先端側の端面を構成する平面状部22bと、からなる。このうちテーパ状部22aは、差込部材20を本体ケース10内に差し込む際に、該差込部材20を所定位置に案内しやすくするためのものである。また、先端側の端面を平面状部22bとしているのは、該端面が尖っていると使用者の手などが傷ついてしまう虞があるためである。
なお、差込部材20は、例えば、比較的小径の小径部23と比較的大径の大径部24とを備え、このうち小径部23には、上記の被係合溝21及び先端部22が含まれる。また、大径部24は使用者が差込部材20をつまんで扱いやすいように大径に形成されたものである。
なお、大径部24において、小径部23側の端部は、その外径が小径部23と等しく、小径部23から離れるに従い、次第に大径部24の径が増大している。
更に、差込部材20の基端部(先端側とは反対側の部分)、すなわち、例えば大径部24の基端部には、差込部材20を例えばネックレス或いはその他の装身具の一端部と連結するための連結環(連結部)26が形成されている。
なお、各被係合溝21は、例えば、それぞれ、差込部材22の先端部22側から基端部側に向けて次第に大径となるような傾斜を有していて、隣り合う被係合溝21との境界部は、段差部となっている。
<第1の可動部材>
図1及び図2に示すように、第1の可動部材30は、上記のように第1の係合部31及び第1の操作部32を備える他に、該第1の可動部材30の内部にピン50を貫通させるための第1貫通孔33と、該第1の可動部材30の内部に差込部材20(例えば、特に小径部23)を貫通させるための第2貫通孔34と、コイルスプリング60を内部に保持するスプリング保持凹部35と、コイルスプリング60からの付勢力を受ける付勢受部36と、を備えている。
ここで、第1の可動部材30は、例えば、一端側が閉塞された筒状(例えば円筒状)に構成されている。
この第1の可動部材30の閉塞された側の端部により、第1の操作部32が構成されている。この第1の操作部32は、本体ケース10の外表面に沿う面(本実施形態の場合、例えば、曲面)を構成するように形成及び配置される。つまり、本実施形態の場合、例えば、第1の操作部32は、本体ケース10と同一寸法の球面の一部を構成するような形状・寸法とされている。
また、ピン50を貫通させる第1貫通孔33は、第1の可動部材30をその長手方向に対し直交方向に貫通した状態に形成されている。この第1貫通孔33は、ピン50が貫通した状態でも第1の可動部材30が操作方向及びその反対方向である第1の係合部31の係合方向(図1の矢印E方向及びF方向)に移動できるように、その方向においてはピン50(の本体筒51)の径よりも十分に大きく形成されているが、図1の紙面の手前から奥に向かう方向においてはピン50(の本体筒51)の径よりも僅かだけ大きい寸法に設定されている。
また、差込部材20を貫通させる第2貫通孔34も、第1の可動部材30をその長手方向に対し直交方向に貫通した状態に形成されている。なお、第1及び第2の貫通孔33,34の貫通方向は、例えば、相互に平行な方向に設定されている。従って、差込部材20とピン50とは相互に平行な状態で第1の可動部材30を貫通し、本体ケース10に装着される。また、第2貫通孔34は、差込部材20が貫通した状態でも第1の可動部材30が操作方向及びその反対方向である第1の係合部31の係合方向(図1の矢印E方向及びF方向)に移動できるように、この方向においては差込部材20(の小径部23)の径よりも十分に大きく形成されているが、図1の紙面の手前から奥に向かう方向においては差込部材20(の小径部23)の径よりも僅かだけ大きい寸法に設定されている。
また、第1の係合部31は、第2貫通孔34の両端の開口部のうち、後述する差込孔13側に配置される方の開口部に形成されている。より具体的には、差込孔13側に配置される方の開口部の内周縁部において第1の操作部32から遠い側の部分に、該第1の操作部32側を向くように、第1の係合部31は形成されている。
この第1の係合部31には、差込孔13側に臨む傾斜面が形成されている。この傾斜面は、差込部材20の先端部22を第2貫通孔34内に好適に案内する。
なお、第2貫通孔34は、第1貫通孔33よりも第1の操作部32に近い位置に設けられている。
また、スプリング保持凹部35は、例えば、第1の可動部材30において、第2貫通孔34よりも第1の操作部32側に位置する内周部により構成されている。このスプリング保持凹部35の内径は、コイルスプリング60の外径(巻径)よりも若干大きい程度に設定されている。
また、コイルスプリング60からの付勢力を受ける付勢受部36は、スプリング保持凹部35の底面(第1の操作部32の裏面でもある)により構成されている。
<第2の可動部材>
図1及び図2に示すように、第2の可動部材40は、上記のように第2の係合部41及び第2の操作部42を備える他に、該第2の可動部材40の内部にピン50を貫通させるための第3貫通孔43と、該第2の可動部材40の内部に差込部材20(例えば、特に小径部23)を貫通させるための第4貫通孔44と、コイルスプリング60からの付勢力を受ける付勢受部45と、を備えている。
ここで、第2の可動部材40も、例えば、一端側が閉塞された筒状(例えば円筒状)に構成されている。
この第2の可動部材40を構成する筒状部の外径は、第1の可動部材30を構成する筒状部の内径よりも僅かに小さい寸法に設定されている。そして、第2の可動部材40は、その筒状部の開口端側が、第1の可動部材30の筒状部内に挿入されるようになっている。
この第2の可動部材40の閉塞された側の端部により、第2の操作部42が構成されている。この第2の操作部42は、本体ケース10の外表面に沿う面(本実施形態の場合、例えば、曲面)を構成するように形成及び配置される。つまり、本実施形態の場合、例えば、第2の操作部42は、本体ケース10と同一寸法の球面の一部を構成するような形状・寸法とされている。より具体的には、第2の操作部42は、例えば、第1の操作部32と同一の寸法・形状とされている。
また、ピン50を貫通させる第3貫通孔43は、第2の可動部材40をその長手方向に対し直交方向に貫通した状態に形成されている。この第3貫通孔43は、ピン50が貫通した状態でも第2の可動部材40が操作方向及びその反対方向である係合部31の係合方向(図1の矢印E方向及びF方向)に移動できるように、この方向においてはピン50(の本体筒51)の径よりも十分に大きく形成されているが、図1の紙面の手前から奥に向かう方向においてはピン50(の本体筒51)の径よりも僅かだけ大きい寸法に設定されている。
また、差込部材20を貫通させる第4貫通孔44も、第2の可動部材40をその長手方向に対し直交方向に貫通した状態に形成されている。なお、第3及び第4の貫通孔43,44の貫通方向は、例えば、相互に平行な方向に設定されている。従って、差込部材20とピン50とは相互に平行な状態で第1及び第2の可動部材40を貫通し、本体ケース10に装着される。また、第4貫通孔44は、差込部材20が貫通した状態でも第2の可動部材40が操作方向及びその反対方向である第1の係合部31の係合方向に移動できるように、この方向においては差込部材20(の小径部23)の径よりも十分に大きく形成されているが、図1の紙面の手前から奥に向かう方向においては差込部材20(の小径部23)の径よりも僅かだけ大きい寸法に設定されている。
また、第2の係合部41は、第4貫通孔44の両端の開口部のうち、後述する差込孔13側に配置される方の開口部に形成されている。より具体的には、差込孔13側に配置される方の開口部の内周縁部において第2の操作部42から遠い側の部分に、該第2の操作部42側を向くように形成されている。
この第2の係合部41には、差込孔13側に臨む傾斜面が形成されている。この傾斜面は、差込部材20の先端部22を第4貫通孔44内に好適に案内する。
なお、第4貫通孔44は、第3貫通孔43よりも第2の操作部42から遠い位置に設けられている。
また、コイルスプリング60からの付勢力を受ける付勢受部45は、第2の可動部材40を構成する筒状部の開口側の端面により構成されている。
<本体ケース>
図1及び図2に示すように、本体ケース10は、例えば、球形状の筐体状に構成されている。
この本体ケース10には、第1の可動部材30、第2の可動部材40、コイルスプリング60及びピン50の配設領域となるとともに、第1の可動部材30をその移動方向にガイドする配設孔11が形成されている。
後述するように、第1及び第2の可動部材30、40、コイルスプリング60及びピン50は、配設孔11内に挿入されて、該配設孔11内に配置される。この配設孔11は、本体ケース10を貫通した状態に形成されている。
また、本体ケース10の内部には、配設孔11の一部を構成する略筒状(略円筒状)の壁状部12が、該本体ケース10と一体形成されている。
更に、本体ケース10には、差込部材20が差し込まれる差込孔13が形成されている。この差込孔13は、差込部材20の差込方向が、配設孔11への第1及び第2の可動部材30、40の挿入方向とは交差方向、より具体的には直交方向となるように形成されている。なお、より具体的には、差込部材20の差込方向と、配設孔11への第1及び第2の可動部材30、40の挿入方向と、が同一平面内に含まれるようになっている。
また、壁状部12において、差込孔13側に臨む部位には、貫通孔12aが形成され、この貫通孔12aを、差込孔13より差し込まれた差込部材20が貫通するようになっている。なお、この貫通孔12aにおいて差込孔13側に臨む部位は、差込孔13に近づくにつれて広がる(差込孔13から遠ざかるにつれて狭まる)すり鉢状部12bとされ、差込部材20の先端部22を該貫通孔12aの中心位置へと好適に案内する。
なお、本体ケース10内部空間において、壁状部12よりも差込孔13に近い部分、並びに、壁状部12よりも差込孔13から遠い部分は、それぞれ差込部材20が差し込まれる空間部18、19を構成している。
更に、壁状部12には、ピン50を位置決めさせる位置決め用の一対の孔部14、15が形成されている。これら孔部14,15は、より具体的には、例えば、ピン50の両端部、すなわち両伸縮部52bを位置決めすることにより、該ピン50を本体ケース10内に位置決めさせるものである。
孔部14,15の内径は、それぞれ、ピン50の突出部材52の伸縮部52bの外径よりも僅かだけ大きい寸法に設定されている。
なお、孔部15は配設孔11及び空間部18へと連通し、孔部14は配設孔11及び空間部19へと連通している。
また、本体ケース10の外面において、差込孔13とは反対側の部分には、例えば、ネックレス80(図2参照)或いはその他の装身具の一端部(例えば、差込部材20の連結環26と連結されるのとは反対側の端部)と連結するための連結環(連結部)16が形成されている。
<コイルスプリング>
コイルスプリング60は、例えば圧縮型のコイルスプリングである。
<組み付け>
以上のように構成された装身具用留め具100の各構成要素の組み付けは、例えば、以下の要領で行うことができる。
先ず、コイルスプリング60を第1の可動部材30のコイルスプリング保持凹部35内に挿入し、更に、第1の可動部材30の筒状部内に第2の可動部材40の筒状部をその開口端側から挿入する。
そして、第1の可動部材30の第1の係合部32、並びに、第2の可動部材40の第2の係合部42が、同じ側となるように第1及び第2の可動部材30,40の位置合わせをする。
次に、ピン50を、第1の可動部材30の第1貫通孔33及び第2の可動部材40の第3貫通孔43内を貫通させる。
この段階で、第1及び第2の可動部材30,40は、ピン50により相互に連結されている。また、コイルスプリング60は、コイルスプリング保持凹部35内において、第1の可動部材30の付勢受部36と、第2の可動部材40の付勢受部45とに挟持されて、圧縮状態となっている。
次に、ピン50の一対の伸縮部52bをともに押し縮めた状態で、これら第1及び第2の可動部材30,40、コイルスプリング60及びピン50を配設孔11内へと図2の矢印C方向に挿入する。
この挿入の際に、ピン50の一対の伸縮部52bは、孔部14、15に達するまでは配設孔11の内周面を摺動し、孔部14、15に達すると、ピン50内のスプリング53の付勢に従って突出し、それぞれ孔部14、15内に入り込む。
これにより、各構成要素が所定位置に組み付けられた状態となる(図1から差込部材20を除いた状態)。
図1に示すようにピン50が配置された状態では、ピン50の両端部の伸縮部52bがそれぞれ孔部14、15内に位置決めされているため、第1及び第2の可動部材30、40、ピン50及びコイルスプリング60は本体ケース10から脱落しない。
このように組み付けることにより、第1及び第2の操作部32、42は、本体ケース10との協働で装身具用留め具100の外周面を構成した状態となる。つまり、第1及び第2の操作部32、42は、本体ケース10の外表面に沿うように配置される。よって、本体ケース10と、第1及び第2の操作部32、42とを含んで、あたかも1個の球であるかのように視認される。
<動作>
次に、以上のような構成の装身具用留め具100の動作について説明する。
先ず、第1及び第2の係合部31、41と差込部材20との係合動作について説明する。
第1及び第2の係合部31と差込部材20とを係合させるには、差込部材20をその先端部22側から本体ケース10の差込孔13内へと図2の矢印D方向に差し込む。
この際に、差込部材20の先端部22が貫通孔12aのセンター位置からずれていても、該先端部22がすり鉢状部12bにより貫通孔12aのセンター位置へと案内される。
また、差込部材20の先端部22が第1の可動部材30の第1の係合部31及び第2の可動部材40の第2の係合部41に達した後、更に奥へと差し込まれると、第1及び第2の係合部31は徐々に先端部22のテーパ状部22aに押圧される。このため第1の係合部31はコイルスプリング60の付勢力に抗して図1の矢印F方向に移動する一方で、第2の係合部41はコイルスプリング60の付勢力に抗して図1の矢印E方向に移動する。なお、この際に、第1の係合部31とともに、第1の可動部材30の全体が矢印F方向に移動し、第2の係合部41とともに、第2の可動部材40の全体が矢印F方向に移動する。
差込部材20が更に奥へと差し込まれ、最も先端部22側の被係合溝21が第1の係合部31に達すると、該第1の係合部31がコイルスプリング60の付勢力に従って矢印E方向に移動して被係合溝21内に入り込み、該被係合溝21と係合する。この際に、第1の係合部31とともに、第1の可動部材30の全体が矢印E方向に移動する。
差込部材20が更に奥へと差し込まれると、第1の係合部31は、被係合溝21の傾斜に沿って再び矢印F方向に移動し、それに伴い第1の可動部材30の全体も矢印F方向に移動する。
その後、先端側から2番目の被係合溝21が第1の係合部31に達すると、該第1の係合部31が該被係合溝21と係合する。また、それとほぼ同時に、最も先端部22側の被係合溝21は第2の係合部41に達し、該第2の係合部41が該被係合溝21と係合する。
こうして、差込部材20に対し第1及び第2の係合部31、41がそれぞれ係合し、該差込部材20が本体ケース10から抜け止めされた状態となる。
なお、図1に示すのは、差込部材20が更に奥へと差し込まれ、第1及び第2の係合部31、41が、1つずつ隣の被係合溝21へと移った状態である。
次に、係合解除動作について説明する。
第1及び第2の係合部31、41と差込部材20との係合状態を解除させるには、第1及び第2の操作部32、42を挟み込むように(相互に近づけるように)押圧操作する。すなわち、第1の操作部32は図1の矢印F方向に押圧操作する一方で、第2の操作部42は矢印E方向に押圧操作する。
つまり、第1の操作部32が矢印F方向に操作されることにより、第1の係合部31は、それまで係合していた被係合溝21から離れる一方で、第2の操作部42が矢印E方向に操作されることにより、第2の係合部41も同様に、それまで係合していた被係合溝21から離れるので、第1及び第2の係合部31、41と差込部材20との係合状態が解除される。
このように第1及び第2の係合部31、41と差込部材20との係合状態を解除した状態では、差込部材20を矢印G方向へと本体ケース10内から引き抜くことができる。
このように、本実施形態に係る装身具用留め具100においては、第1及び第2の操作部32、42に対し、これらを相互に近づけるように押圧操作を一度に行うことにより、差込部材20と第1及び第2の係合部31、42との係合状態を解除することができる。
<部品交換動作>
次に、何らかの理由で何れかの部品を交換する場合の動作について説明する。
ここで、何らかの理由とは、例えば、何れかの部品が壊れた場合や、何れかの部品を、異なる装飾性を有する同一部品へと交換したい場合に生ずる。
このような部品交換動作は、差込部材20を本体ケース10から抜いた状態で行う。
この状態で、本体ケース10の差込孔13に、例えば、ピン(図示略)を差し込み、該差し込んだピンの先端を、空間部18を介して更に孔部15内に差し込み、該ピンの先端によりピン50の一端側の伸縮部52bを押して縮める。
すると、ピン50の該一端側が、コイルスプリング40の付勢力に従って矢印F方向に移動し、ピン50が傾動する。なお、この傾動の際に、ピン50の他端側の伸縮部52bは、孔部14内において傾動する(孔部14には若干の遊びがあるため)。更に、第1の操作部32を矢印F方向に押圧することにより、第1及び第2の可動部材30,40及びコイルスプリング60とともに、ピン50を取り外すことができる。
よって、ピン50、コイルスプリング60、第1の可動部材30、第2の可動部材40及び本体ケース10のうちの何れか1つ或いは2つ以上の部品を交換することができる。
また、部品交換動作は、以下のようにして行うこともできる。
すなわち、上記のように、本体ケース10の差込孔13に、例えば、ピン(図示略)を差し込み、該差し込んだピンの先端を、空間部18を介して更に孔部15内に差し込み、該ピンの先端によりピン50の一端側の伸縮部52bを押して縮めると同時に、本体ケース10の差込孔13に、例えば、J字形状のピンを差し込み、該ピンの先端を、空間部18〜空間部19を介して孔部14内に差し込み、該ピンの先端によりピン50の他端側の伸縮部52bを押して縮める。
すると、ピン50が、コイルスプリング60の付勢力に従って図1の矢印F方向に移動するので、例えば、更に、第1の操作部32矢印F方向に押圧することにより、第1及び第2の可動部材30,40及びコイルスプリング60とともに、ピン50を取り外すことができる。
なお、上記の交換作業のうち後者の作業(2つのピンを差し込む場合)においては、上記のようなJ字状のピンを用いる代わりに、本体ケース10の空間部19側の外周面において、孔部14と対向する部分に孔部(図示略)を設けておき、該孔部よりピンを差し込み、更にこのピンを、空間部19を介して孔部14内に差し込み、ピン50の他端側の伸縮部52bを押し縮めることにより、一層容易に行うことができる。
以上のような第1の実施形態によれば、差込部材20と第1及び第2の係合部31、42との係合状態を、第1及び第2の操作部32、42を挟み込むように押圧操作することにより行うような構成であるため、第1の操作部32の押圧ストローク(係合解除のための移動距離)と、第2の操作部42の押圧ストロークと、をそれぞれ短く設定しても、差込部材20を好適に本体ケース10より抜け止めすることができる。よって、第1及び第2の操作部32,42の本体ケース10からの突出量を極力抑制することができる。
具体的には、例えば、本実施形態のように、本体ケース10の外径形状を球状とすることにより、第1及び第2の操作部32,42が本体ケース10から全く突出していないようなデザインとすることができる。
これにより、装身具用留め具100の見栄えを向上させることができる。
更に、1つのピン50により可動部材30及びコイルスプリング50を本体ケース10に取付けることができるため、部品点数も少なく、しかも、組み付けや部品交換は上記のように簡便に行うことができる。
また、ピン50が完全に本体ケース10の内部に埋設された状態となり、露出していないため、見栄えがよい。
また、装身具用留め具100の各構成部材にメッキや塗装を施す場合、仮に、各構成要素を相互に組み付けた後でメッキや塗装を施すものとすれば、例えば、第1及び第2の可動部材30、40が動かなくなったりして具合が悪いし、また、マーキングして色分けしたりする必要もあり、面倒であるが、本実施形態の場合、各構成部材にメッキや装飾を施した後で、組み付けることができるので、例えば、第1及び第2の可動部材30、40が動かなくなったりすることがないとともに、各構成部品へのメッキや塗装を美しく行うことができ、また、色のコーディネイト(各構成部品の色分け)が容易であるという効果も得られる。
加えて、3段の被係合溝21を備えるため、装身具の長さの調節ができるという効果も得られる。
また、このように、長さ調節が可能となることから、差込部材20の本体ケース10からの突出量が可変となる。これにより、本体ケース10を、それぞれ異なる寸法(図1の矢印G方向及び矢印D方向における寸法で、特に、第1或いは第2の係合部31、41の配置位置から差込孔13の開口端部までの寸法)を有する複数種類の本体ケース10のものの中から、好みのもの(例えば、色やデザインが好みに合致するもの)を適宜に選択できるという副次的効果も得られる。
なお、上記の第1の実施形態においては、球体状の本体ケース10を例示したが、本体ケース10の形状は任意であり、例えば、直方体形状に構成しても良い。
なお、第1の係合部31と被係合溝21との係合強度(差込部材20が矢印G方向に引っ張られた場合に脱落する強度)は、被係合溝21の山の角度、高さ、及びコイルスプリング40の強度を適宜に調節することにより設定することができる。
また、差込部材20の被係合部21の段数を3段としたが、該段数は、例えば、2段であっても良いし、或いは、4段以上であっても良い。
<第1の実施形態の変形例>
次に、第1の実施形態の変形例について、図4を参照して説明する。
図4に示す装身具用留め具200は、上記の装身具用留め具100と比べて、被係合溝21の段数及び形状と、第1及び第2の係合部31,41の形状と、第1及び第2の操作部32,42の構造と、が異なるのみで、その他の点では装身具用留め具100と同様に構成されている。よって、装身具用留め具200において、装身具用留め具100におけるのと同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4に示すように、装身具用留め具200においては、差込部材20の被係合溝21が、例えば2段となっている。
また、被係合溝21の形状は谷型となっている。つまり、谷形における最下点(最もくびれた位置)を基準として、先端部22側に向けて拡径するとともに、差込部材20の基端部(先端側とは反対側の部分)側に向けても拡径するように、傾斜が付けられている。
また、第1及び第2の係合部31の形状は、各被係合溝21の形状に対応して、山形の形状とされている。
このため、差込部材20を矢印D方向に差し込む際は、各係合部31、41が容易に各被係合溝21に対し係合できるとともに、差込部材20が矢印G方向に強く引っ張られた場合は、各係合部31、41が各被係合溝21から脱落できるようになっている。これは、あまりにも強く各係合部31、41と被係合溝21とが係合していると、何らかの原因でネックレスにより使用者の首が締めつけられてしまうという虞があるためである。つまり、図4に示す例のように、ある程度の力が加わった場合には各係合部31、41と被係合溝21との係合が解除されるような構成とすることにより、このような問題を回避させることが可能となる。
また、図4に示す例の場合、第1及び第2の操作部32,42には、第1及び第2の係合部31、41が差込部材20に対し係合した際に発せられる係合音を装身具用留め具100の外部に出すための孔(音出用孔部)38が形成されている。この孔38は、例えば、第1及び第2の操作部32,42の表裏を貫通した状態に形成されている。
このように音出し用の孔38を備えることにより、差込部材20に対し第1及び第2の係合部31、41が係合した際に発せられる係合音を好適に使用者の耳に届かせることができ、係合状態となったか否かを確実に使用者に認識させることができる。なお、装身具用留め具においては、このように係合音が聞こえるものの方が、聞こえないものよりも、明らかに売れ行きが良いという実情もある。
なお、音出し用の孔38を第1及び第2の操作部32,42の双方に形成した例を説明したが、該孔38は、第1及び第2の操作部32,42のうちの何れか一方のみに形成しても良い。また、音出し用の孔38は、操作部(第1及び第2の操作部32,42の何れか)に形成するのに限らず、本体ケース10に形成しても良い。
〔第2の実施形態〕
次に、図5を参照して、第2の実施形態に係る装身具用留め具300について説明する。
図5に示す装身具用留め具300は、以下に説明する点でのみ上記の第1の実施形態に係る装身具用留め具100と異なり、その他の点では装身具用留め具100と同様に構成されているため、装身具用留め具100におけるのと同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
上記の第1の実施形態では、ピン50として、図3に示すようなバネ棒を用いる例について説明したが、第3の実施形態ではピン50として、例えば、図6に示すスプリングピンを用いる。
図6に示すピン50は、円筒状の本体部55と、該本体部55の軸方向における両端部に亘って形成された切り欠き部56と、本体部55が僅かに先細となるよう該本体部55の両端部に形成された面取部57と、を備えている。
このようなピン50は、該ピン50の外径(胴回り)とほぼ等しいか、或いは、該外径よりも若干狭い孔部(つまり、後述する孔部311)に無理嵌めすることにより、該孔部311内に固定されるようになっている。なお、ピン50が面取部57を備えるのは、無理嵌めをスムーズにするためである。
また、本実施形態に係る装身具用留め具300の場合の本体ケース10は、図5に示すように、例えば、正面視多角形状(具体的には、例えば、八角形)に形成されている。なお、本実施形態の場合にも、本体ケース10の形状は任意である。
本実施形態の場合、上記の第1の実施形態における孔部14,15に代えて、ピン50の配設用の孔部311が、本体ケース10を貫通した状態に形成されている。孔部311の長手方向は、具体的には、例えば、差込部材20の差込方向と平行となっている。
また、本実施形態の場合、第1及び第2の操作部32,42は、例えば、それぞれ平坦に形成されている。これは、本体ケース10の外径形状との調和を図るためである。
また、本実施形態の場合、上記の第1の実施形態における配設孔11に代えて、第1の可動部材30の配設領域となる第1の配設孔17aと、第2の可動部材40の配設領域となる第2の配設孔17bとが、本体ケース10の相互に対向する面にそれぞれ形成されている。
なお、第1の配設孔17aと第2の配設孔17bとは、本体ケース10の内部で相互に連通している。
また、本実施形態の場合、壁状部12は、第1の配設孔17aと第2の配設孔17bとが相互に連通する部分を構成している。
更に、壁状部12において、空間部19側に面する壁部には、差込部材20を空間部19側へ貫通させる貫通孔12cが形成されている。なお、この貫通孔12cは、すり鉢状部12bと同様にすり鉢状に形成されている。
また、本実施形態の場合、差込部材20には、被係合溝21が、例えば1つだけ形成されている。更に、この被係合溝21は、例えば、一定の太さにくびれた状態に形成され、しかも、この1つの被係合溝21に対し、第1及び第2の係合部31,41が一度に係合可能となっている。
次に、本実施形態の場合の組み付け動作について説明する。
先ず、第1の可動部材30のコイルスプリング保持凹部35内にコイルスプリング60を挿入する。
次に、コイルスプリング保持凹部35内にコイルスプリング60が挿入された第1の可動部材30を、その筒状部の開口端側より配設孔17a内に挿入する。
他方、第2の可動部材40は、その筒状部の開口端側より配設孔17b内に挿入し、更に、該開口端側を第1の可動部材30の筒状部内に挿入する。
ここで、第1の可動部材30の第1の係合部32、並びに、第2の可動部材40の第2の係合部42が、共に差込孔13側を向くように、第1及び第2の可動部材30,40の位置合わせをする。
更に、第1の操作部32と第2の操作部42とを相互に挟み込むように押圧操作し、第1の可動部材30、第2の可動部材40及び本体ケース10の相対的な位置関係を、ほぼ図5に示す状態とする。
この状態で、孔部311の何れか一方の開口端よりピン50を図5の位置まで押し込む。
そして、第1及び第2の操作部32、42に対する押圧力を解除すると、第1及び第2の可動部材30,40及びコイルスプリング60の配置は図5に示す状態となる。
図5に示すようにピン50が配置された状態では、ピン50の両端部がそれぞれ孔部311内に固定されている。また、ピン50により第1及び第2の可動部材30、40が相互に連結されているとともに、該第1及び第2の可動部材30、40がピン50により保持されている。このため、第1及び第2の可動部材30、40は、本体ケース10から脱落しない。
なお、図5に示す状態で、コイルスプリング60は、第1の可動部材30の付勢受部36と第2の可動部材40の付勢受部45とに挟持されて、コイルスプリング保持凹部35内で圧縮状態となっている。
<動作>
次に、以上のような構成の装身具用留め具300の動作について説明する。
先ず、第1及び第2の係合部31、41と差込部材20との係合動作について説明する。
第1及び第2の係合部31と差込部材20とを係合させるには、差込部材20をその先端部22側から本体ケース10の差込孔13内へと図5の矢印D方向に差し込む。
差込部材20の先端部22が第1の可動部材30の第1の係合部31及び第2の可動部材40の第2の係合部41に達した後、更に奥へと差し込まれると、第1及び第2の係合部31、41は徐々に先端部22のテーパ状部22aに押圧されるので、第1の係合部31はコイルスプリング60の付勢力に抗して図5の矢印F方向に移動する一方で、第2の係合部41はコイルスプリング60の付勢力に抗して図5の矢印E方向に移動する。
差込部材20が更に奥へと差し込まれ、被係合溝21が第1の係合部31に達すると、該第1の係合部31がコイルスプリング60の付勢力に従って矢印E方向に移動して被係合溝21内に入り込み、該被係合溝21と係合する。
差込部材20が更に奥へと差し込まれ、被係合溝21が第2の係合部41に達すると、該第2の係合部41も被係合溝21と係合する。
こうして、差込部材20の被係合溝21に対し第1及び第2の係合部31、41が係合し、該差込部材20が本体ケース10から抜け止めされた状態となる。
なお、係合解除動作(解除操作)については、第1の実施形態の場合と同様である。
<部品交換動作>
また、本実施形態の場合、部品の交換作業は、孔部311内にピン(図示略)を強く押し込むこんでピン50を孔部311外に突き出すことによって行うことができる。
以上のような第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。しかも、図6に示すようなピン50を用いるため、組み付け動作が、より一層簡単となる。
なお、上記の第2の実施形態の場合にも、上記の第1の実施形態のように被係合溝21を複数段に構成しても良いし、音出し用の孔38を設けても良い。
或いは、第2の実施形態のような被係合溝21を、上記の第1の実施形態の場合に適用しても良い。
<第2の実施形態の変形例>
次に、第2の実施形態の変形例について、図7を参照して説明する。
図7に示す装身具用留め具400は、上記の装身具用留め具300と比べて、被係合溝21の構造と、壁状部12の構造と、が異なるのみで、その他の点では装身具用留め具300と同様に構成されている。よって、装身具用留め具400において、装身具用留め具300におけるのと同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7に示すように、装身具用留め具400においては、差込部材20の被係合溝21が、例えば2段となっている。また、先端側の被係合溝21よりも、基端部側の被係合溝21のようが、深く形成されている。
また、壁状部12にも、ピン50が貫通される孔部312が形成されている。つまり、ピン50は壁状部12に対し固定されるわけであるが、その分だけ、本体ケース10の外殻部において、孔部311が形成される部分を薄肉に形成している。
なお、第2の実施形態の変形例においても、上記の第1の実施形態におけるような音出し用の孔38を設けることとしても良い。
第1の実施形態に係る装身具用留め具を示す正面断面図である。 第1の実施形態に係る装身具用留め具を示す分解斜視図である。 第1の実施形態に係る装身具用留め具が備えるピンを示す一部破断の正面図である。 第1の実施形態の変形例の装身具用留め具を示す正面断面図である。 第2の実施形態に係る装身具用留め具を示す正面断面図である。 第2の実施形態に係る装身具用留め具が備えるピンを示す正面図である。 第2の実施形態の変形例の装身具用留め具を示す正面断面図である。
符号の説明
100 装身具用留め具
10 本体ケース(本体部)
16 連結環(連結部)
20 差込部材
21 被係合溝
26 連結環(連結部)
31 第1の係合部
41 第2の係合部
32 第1の操作部
42 第2の操作部
32a 連結環(連結部)
30 第1の可動部材
40 第2の可動部材
38 孔(音出用孔部)
50 ピン(脱落防止部材)
60 コイルスプリング(可動部材付勢手段)
52b 伸縮部
200 装身具用留め具
300 装身具用留め具
400 装身具用留め具

Claims (19)

  1. 本体部と、該本体部内に差し込まれる差込部材と、前記本体部に差し込まれた差込部材に係合することによって該差込部材を本体部内より抜け止めされた状態とする係合部と、該係合部と差込部材との係合状態を解除操作するための操作部と、を備える装身具用留め具において、
    前記操作部は第1の操作部と第2の操作部とからなり、前記第1の操作部及び前記第2の操作部は前記本体部の内部において相互に近づく方向及び相互に離れる方向に移動可能に形成されており、前記第1及び第2の操作部を相互に近づける方向への押圧操作を一度に行うことにより、前記解除操作がなされるように構成されていることを特徴とする装身具用留め具。
  2. 前記差込部材には、前記係合部が係合される被係合溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装身具用留め具。
  3. 前記差込部材には、前記被係合溝が、前記前記本体部への差し込み方向における複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の装身具用留め具。
  4. 第1及び第2の前記係合部を備え、
    このうち第1の係合部は前記第1の操作部を操作することによって前記差込部材より係合解除される一方で、
    第2の係合部は前記第2の操作部を操作することによって前記差込部材より係合解除されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装身具用留め具。
  5. 前記第1及び第2の係合部は、前記差込部材を協働により挟持するようにして、該差込部材に係合することを特徴とする請求項4に記載の装身具用留め具。
  6. 前記第1の係合部と前記第1の操作部とを一体的に有し、前記本体部に対し可動とされる第1の可動部材と、
    前記第2の係合部と前記第2の操作部とを一体的に有し、前記本体部に対し可動とされる第2の可動部材とを備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の装身具用留め具。
  7. 前記第1及び第2の可動部材を前記本体部より脱落防止させる脱落防止部材を更に備えていることを特徴とする請求項6に記載の装身具用留め具。
  8. 前記脱落防止部材は、前記本体部の内部に配置された状態で、前記第1及び第2の可動部材を前記本体部より脱落防止することを特徴とする請求項7に記載の装身具用留め具。
  9. 前記脱落防止部材は、前記第1及び第2の可動部材を前記本体部内に挿入した状態で、該挿入の方向に対する交差方向に該第1及び第2の可動部材を貫通し、
    前記脱落防止部材の両端部が前記本体部より抗力を受けて該脱落防止部材と前記第1及び第2の可動部材とが前記本体部より脱落防止されることを特徴とする請求項7又は8に記載の装身具用留め具。
  10. 前記脱落防止部材はピンであることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の装身具用留め具。
  11. 前記第1及び第2の可動部材を、前記第1及び第2の係合部がそれぞれ前記差込部材に対し係合する方向に付勢する可動部材付勢手段を更に備えることを特徴とする請求項5乃至10のいずれか一項に記載の装身具用留め具。
  12. 前記可動部材付勢手段は、前記第1及び第2の可動部材のうち何れか一方の内部に挿入されることを特徴とする請求項11に記載の装身具用留め具。
  13. 前記第1及び第2の可動部材と、前記可動部材付勢手段とは、1つの脱落防止部材により前記本体部からの脱落が防止されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の装身具用留め具。
  14. 前記本体部、前記第1の可動部材及び前記第2の可動部材のうち少なくともいずれか1つには、前記係合部が前記差込部材に対し係合した際に発せられる係合音を当該装身具用留め具の外部に出すための音出用孔部が形成されていることを特徴とする請求項6乃至13のいずれか一項に記載の装身具用留め具。
  15. 前記第1及び第2の操作部は、前記本体部の外表面に沿うような形状・寸法とされていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の装身具用留め具。
  16. 当該装身具用留め具の正面視において、前記本体部と、前記第1及び第2の操作部との外表面により、1つの円が構成されていることを特徴とする請求項15に記載の装身具用留め具。
  17. 当該装身具用留め具は、略球体状の外形形状を有することを特徴とする請求項16に記載の装身具用留め具。
  18. 前記差込部材と前記本体部とのうち少なくともいずれか一方には、当該装身具用留め具を装身具と連結するための連結部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載の装身具用留め具。
  19. 前記連結部は、連結環からなることを特徴とする請求項18に記載の装身具用留め具。

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