JP4553313B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光の照射により感光材料上に画像を記録する画像記録装置に関する。
半導体装置製造技術を利用して基板上に固定リボンと可撓リボンとを交互に形成し、可撓リボンを固定リボンに対して撓ませることにより回折格子の深さを変更することができる回折格子型の光変調素子が開発されている。このような光変調素子では溝の深さを変更することにより正反射光や回折光の強度が変化するため、広範囲に亘る波長の光に対する高速なスイッチング素子としてCTP(Computer to Plate)等の様々な分野における利用が提案されている。
例えば、特許文献1に開示される画像記録装置では、回折格子型の光変調素子を設けて光を照射し、光変調素子上において固定リボンと可撓リボンとが基準面から同じ高さに位置する状態の部位からの反射光(0次光)を感光材料へと導き、可撓リボンが撓んだ状態の部位からの非0次回折光(主として1次回折光)を遮光することにより、感光材料への画像記録が実現される。
一方、特許文献2および非特許文献1では、感光材料上の各位置を中心とするとともに、隣接する他の照射領域と部分的に重なる照射領域へと光を照射することにより描画を行う際に、一部の照射領域に照射される光の量を変更することにより、感光材料上において感光する領域のエッジの位置の可変単位を互いに隣接する照射領域の中心間距離よりも小さくする(すなわち、アドレス(位置)分解能を高くする)手法が開示されている。
なお、一般的な画像記録装置に用いられる光変調素子では、それぞれが1つの固定リボンと1つの可撓リボンとの組合せである複数のリボン対のうち、連続する6個のリボン対が変調制御の単位とされており(例えば、特許文献1参照)、特許文献3では、複数のリボン対のそれぞれを個別に制御する(すなわち、1つのリボン対を変調制御の単位とする)回折格子型の光変調素子が開示されている。また、回折格子型の光変調素子を用いる一般的な表示装置では、複数のリボン対のうち連続する3個のリボン対が変調制御の単位とされる。
特許第3530157号公報 米国特許第4879605号明細書 米国特許出願公開第2004/0036950号明細書 マイケル・エル・リーガー(Michael L. Rieger)、外2名,「イメージ クオリティ エンハンスメンツ フォ ラスタ スキャン リソグラフィ(Image quality enhancements for raster scan lithography)」,オプティカル/レーザ マイクロリソグラフィ(Optical/Laser Microlithography),エスピーアイイー(SPIE),1988年,第922巻,p.55−64
ところで、特許文献2および非特許文献1の手法では、通常、感光材料上の感光領域のエッジ位置近傍において、照射される光の積算光量の変化率が小さくなってしまい(すなわち、境界がぼやけてしまい)、環境条件等、画像記録に係る各種条件に起因して感光材料が感光する露光量が僅かに変動した場合であっても、感光材料上の実際に感光する領域のエッジ位置(または、線幅)が大きく変化してしまう。このような、問題はガンマ値の低い感光材料において特に顕著となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、高アドレス分解能にて感光材料上に画像を適切に記録することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、光の照射により感光材料上に画像を記録する画像記録装置であって、光を出射する光源と、所定の配列方向に垂直な方向に伸びる複数の格子要素が前記配列方向に配列された回折格子型の光変調素子と、前記光源からの光が照射される前記光変調素子からの0次光または(±1)次回折光のいずれかを感光材料上へと導く光学系と、前記感光材料上における前記光変調素子からの光の照射位置を前記配列方向に対応する幅方向に垂直な走査方向に走査する走査機構と、前記照射位置の走査に同期して、前記複数の格子要素のそれぞれを個別に回折状態と反射状態との間で遷移させる描画制御部とを備え、前記感光材料上の最小描画線幅が、前記光変調素子上において2以上の所定個数分の格子要素の幅に対応し、描画時に、常に、前記所定個数以上の格子要素が連続して回折状態とされ、かつ、前記所定個数以上の格子要素が連続して反射状態とされ、各格子要素において状態の遷移が行われてから次の状態の遷移が行われるまでの間に前記照射位置が前記感光材料上を移動する距離が、前記最小描画線幅以上であり、かつ、前記最小描画線幅を前記所定個数にて除した長さの整数倍であり、前記照射位置が前記最小描画線幅に等しい距離を移動する際に各格子要素が回折状態と反射状態との間で遷移する時刻または遷移の不存在を示す情報が、前記照射位置が前記最小描画線幅の距離だけ移動する毎に前記描画制御部から前記光変調素子の駆動回路に入力される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置であって、1つの格子要素が、前記配列方向に垂直な方向に伸びる帯状の固定反射面および帯状の可撓反射面を1組のみ有する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像記録装置であって、前記所定個数が3以上である。
本発明によれば、回折格子型の光変調素子を用いた画像記録において、格子要素の幅に対応する感光材料上の距離を幅方向のアドレス分解能としつつ、感光材料上に最小描画線幅以上の線幅にて画像を適切に記録することができる。
また、走査方向および幅方向に関して同じアドレス分解能にて感光材料上に画像を記録することができるとともに、描画制御部から光変調素子の駆動回路への信号の出力周期を長くすることができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置1の構成を示す図である。画像記録装置1は、所定の回転軸J1を中心とする円筒状の外側面に感光材料9を保持する保持ドラム21、モータおよび減速機を有するドラム回転機構22、感光材料9に向けて光を出射するヘッド部3、および、ヘッド部3を回転軸J1に平行な方向へと移動するヘッド移動機構4を備え、いわゆる、外面円筒式の刷板作製装置となっている。
図1の画像記録装置1では、ドラム回転機構22が回転軸J1を中心に保持ドラム21を一定の速度にて回転することにより、感光材料9上におけるヘッド部3からの光の照射位置が感光材料9に対して走査方向に走査する。ヘッド移動機構4はボールねじ機構41およびモータ42を有し、モータ42が回転してヘッド部3が保持ドラム21に対して回転軸J1に沿う方向へと移動することにより、光の照射位置が感光材料9上を回転軸J1に平行かつ走査方向に垂直な幅方向へと走査する。すなわち、光の照射位置はヘッド部3に対して相対的に固定され、保持ドラム21の回転およびヘッド部3の移動により照射位置が感光材料9に対して相対的に移動する。
画像記録装置1は、さらに、描画されるべき元画像をヘッド部3における描画用の画像に変換する画像信号処理部51、並びに、ドラム回転機構22、ドラム回転機構22の回転位置を検出する(ロータリ)エンコーダ23、ヘッド部3、ヘッド移動機構4、および、画像信号処理部51に接続された全体制御部50を備え、全体制御部50が各構成を制御することにより画像記録装置1が感光材料9に光を照射して感光材料9上に画像が記録される。
図2はヘッド部3の内部構成を示す図であり、図2ではヘッド部3内の各構成を符号3を付す破線の矩形にて囲んでいる。図2に示すヘッド部3は、例えば波長800〜830ナノメートル(nm)の光を出射する光源31、回折格子型の光変調素子33を有する光変調ユニット32、並びに、画像信号処理部51および全体制御部50に接続されるとともに光変調ユニット32の変調制御を行う描画制御部30を備える。例えば、光源31は連続発振の近赤外半導体レーザであり、回折格子型の光変調素子としては、例えば、GLV(グレーチング・ライト・バルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サニーベール、カリフォルニア)の登録商標)が知られている。
光源31からの光は照明光学系351およびミラー352を介して光変調ユニット32の光変調素子33へと導かれる。このとき、光源31からの光は照明光学系351により強度分布が均一な線状光(光束断面が線状の光)とされ、光変調素子33上の変調動作の有効領域に照射される。光変調素子33では、描画制御部30の制御に基づいてミラー352からの光の一部がズームレンズ361へと反射され、フォーカシングレンズ362を介して所定の倍率にて感光材料9上へと導かれる。すなわち、ヘッド部3では、ズームレンズ361およびフォーカシングレンズ362により光変調素子33にて変調された光を感光材料9上へと導く投影光学系36が構成されている。なお、投影光学系36は必ずしもズームレンズ361およびフォーカシングレンズ362により構成される必要はなく、他の光学素子が追加される等してもよい。
図3は光変調ユニット32の構成を示す図である。図3の光変調素子33は格子の深さを変更することができる回折格子となっている。詳細には、光変調素子33では複数の可撓リボン331および固定リボン332が、その長手方向に垂直な配列方向に交互に配列形成される。可撓リボン331は背後の基準面330に対して昇降移動可能とされ、固定リボン332は基準面330に対して固定される。複数の可撓リボン331は図2の描画制御部30に接続された複数のドライバ回路34(図2のドライバ回路ユニット340内に設けられる。)にそれぞれ接続され、描画制御部30により個別の制御が可能とされる。光変調素子33では、1つの可撓リボン331およびこれに隣接する1つの固定リボン332の組合せ(リボン対)が1つの格子要素333とされており、光変調素子33の全体では、一定の方向(紙面の上下方向)に伸びるとともに個別に制御可能な複数の格子要素333がこの方向に垂直な配列方向(紙面の左右方向)に並んでいる。なお、1つの可撓リボン331と、この可撓リボン331の両側に隣接する2つの固定リボン332のそれぞれの可撓リボン331側の半分との組合せが1つの格子要素333として捉えられてもよく、この場合も、格子要素333は実質的に1つの可撓リボン331および1つの固定リボン332を1組のみ有することとなる。
光変調素子33において、連続する複数の格子要素333(以下、「格子要素群」という。)に対して描画制御部30により同一の制御が行われると仮定すると、格子要素群に含まれる可撓リボン331および固定リボン332が基準面330に対して同じ高さに位置する(すなわち、可撓リボン331が撓まない)場合には、格子要素群の表面はおよそ連続する面となり、入射光の反射光が0次光(正反射光)として導出される。一方、可撓リボン331が固定リボン332よりも基準面330側に撓む場合には、可撓リボン331が回折格子の溝の底面となり、非0次回折光(主として1次回折光((+1)次回折光および(−1)次回折光))が格子要素群から導出され、0次光は消滅する。このように、光変調素子33では、連続する複数の格子要素333(格子要素群)が0次光を出射する状態(以下、「反射状態」という。)と、(±1)次回折光(さらには、高次回折光)を出射する状態(以下、「回折状態」という。)との間で遷移可能とされる。そして、図2の照明光学系351からのライン照明により光変調素子33から出射される0次光はズームレンズ361側に向かって感光材料9へと導かれ、感光材料9上に光のスポットが形成される。また、(±1)次回折光はズームレンズ361とは異なる方向へと向かう。なお、迷光となることを防止するために(±1)次回折光は図示を省略する遮光部により遮光される。
ここで、光変調素子33では、格子要素群に含まれる格子要素333の個数が少なくなるほど、格子要素群に含まれる全ての格子要素333を反射状態と回折状態との間で遷移させた場合に感光材料上の対応する領域に(単位時間当たりに)照射される光の量の両状態間における差(すなわち、消光比)が小さくなり、格子要素群に含まれる格子要素333の個数が1である場合には当該差はごく僅かとなる。したがって、実際には、反射状態と回折状態とを切り換えた際に生じる光量の差が十分な量となるように、反射状態または回折状態とされる格子要素が連続する2以上の最小の個数(以下、「最小連続要素数」という。)が、感光材料の感度や光源から出射される光の強度等に応じて画像記録装置毎に決定されており、本実施の形態における画像記録装置1では、最小連続要素数は5とされている。
図3の光変調素子33上において、仮に図3中の符号B1を付す破線の矩形にて囲む領域に光源31からの光が照射されており、図3中の左側の格子要素333から最小連続要素数5だけ連続する格子要素333を反射状態とさせ、他の格子要素333を回折状態とさせた場合には、符号B2を付す実線の矩形にて囲む領域のみから0次光が出射される。そして、感光材料9上に形成される光のスポットが所定の速度にて走査方向に移動して感光材料9上の線状の領域が感光し(以下、感光材料9上の感光した領域を「感光領域」という。)、この感光領域の幅方向の長さが画像記録装置1における幅方向の最小描画線幅となる。また、これらの5個の格子要素333に隣接する1つの格子要素(図3中にて符号333aを付す格子要素)がさらに反射状態とされると、感光材料9上の感光領域は1つの格子要素333に対応する幅、すなわち、最小描画線幅を最小連続要素数にて除した長さ(以下、「最小可変幅」という。)だけ最小描画線幅から幅方向に広がる。
このように、画像記録装置1では、光変調素子33上の配列方向に対応する感光材料9上の幅方向に関して、形成される感光領域の最小の幅を最小描画線幅としつつ、感光領域の幅を最小可変幅単位にて変更して感光材料9上に画像が記録される。また、反射状態とされる格子要素群は任意の位置のものを選択することが可能であるため、最小連続要素数以上の格子要素333が連続して反射状態とされ、かつ、最小連続要素数以上の格子要素333が連続して回折状態とされる限り、感光材料9上における所定幅の感光領域の幅方向の位置は最小可変幅を単位として変更することが可能となる(すなわち、最小可変幅のアドレス分解能にて画像記録を行うことができる。)。
図4は感光材料9上の描画セル61を示す図である。描画セル61は感光材料9上に固定された描画制御の最小単位に相当するほぼ正方形の領域であり、走査方向(図4中のY方向)および幅方向(図4中のX方向)に複数の描画セル61が最小可変幅のピッチにて配列されている。描画途上において、光変調素子33に含まれる複数の格子要素333は、X方向に連続する同数の描画セル61にそれぞれ対応する。後述するように、画像記録装置1では、保持ドラム21の回転に同期してヘッド部3が幅方向に連続的に移動しつつ感光材料9上に画像が記録されるため、正確には描画セル61は主走査方向に沿う辺が主走査方向から極僅かに傾斜して歪んだ形状となっている。以下の説明では、描画セル61の歪みについては無視するものとする。なお、既述のように、最小描画線幅が感光材料9上の感光領域の幅方向の最小単位であるため、この幅をピクセル幅と表現し、最小可変幅をサブピクセル幅と表現すると、ピクセル幅はサブピクセル幅の5倍となる。
次に、画像記録装置1が感光材料9上に画像を記録する動作の流れについて図5を参照しつつ説明を行う。以下の説明において、光変調素子33に含まれる全ての格子要素333が反射状態であると仮定した場合に、感光材料9上に光が照射される領域の中心を照射位置と呼ぶ。
画像記録装置1では、まず、元画像のデータが画像信号処理部51に入力され、光変調ユニット32用の画像に変換されて2値の変換画像が生成される(ステップS11)。図6は、変換画像の一部を示す図である。変換画像では、複数の正方形の2値要素が図6中の互いに直交するy方向およびx方向に配列されている。各2値要素の値は例えば1または0とされ、図6では、値1の2値要素に平行斜線を付している。
図6中のy方向およびx方向は、感光材料9上の走査方向(図4中のY方向)および幅方向(図4中のX方向)にそれぞれ対応し、複数の2値要素は図4の複数の描画セル61にそれぞれ対応し、2値要素のピッチは最小可変幅(すなわち、サブピクセル幅)に対応する。変換画像では、y方向のいずれの位置においても、x方向に関して最小連続要素数以上の2値要素が連続して値1とされ、かつ、最小連続要素数以上の2値要素が連続して値0とされる。また、x方向のいずれの位置においても、y方向に関して最小連続要素数以上の2値要素が連続して値1とされ、かつ、最小連続要素数以上の2値要素が連続して値0とされる。変換画像における各2値要素の値は画像信号として描画制御部30に順次出力される。なお、後述するように、値1の2値要素は格子要素333の反射状態を指示し、値0の2値要素は回折状態を指示する。
変換画像が生成されると(または、変換画像の生成に並行して)、ドラム回転機構22による保持ドラム21の一定速度での回転が開始され、ヘッド部3による光の照射位置が感光材料9上を(+Y)方向に走査する(ステップS12)。また、ヘッド部3の幅方向への連続的な低速移動も開始される。続いて、光源31からの光の出射が開始され(ステップS13)、感光材料9上の光の照射位置が所定の描画開始位置へと到達すると、描画制御部30による描画制御が開始される(ステップS14)。
ここで、既述のように、図6の変換画像では、x方向のいずれの位置においても、y方向に関して値が1とされる2値要素が最小連続要素数である5個以上連続し、かつ、値が0とされる2値要素が5個以上連続しているため、x方向の各位置では、y方向に連続して並ぶ5個の2値要素(以下、「要素ブロック」という。)において画像信号の値が切り替わる2値要素の位置は1箇所または不存在となる。したがって、描画制御部30では、感光材料9上における照射位置が1つの要素ブロックに相当する距離(すなわち、Y方向に並ぶ5個の描画セル61分の距離であり、最小描画幅に等しい距離)を移動する毎に、次の最小描画幅の距離の移動の際に各格子要素333が回折状態と反射状態との間で遷移する位置または遷移の不存在を示す情報(以下、「遷移情報」という。)を光変調素子33のドライバ回路ユニット340に入力することにより、描画制御が行われる。
具体的には、図6の変換画像中において、符号72を付す破線の矩形にて囲むx方向に並ぶ複数の要素ブロック(以下、「注目要素ブロック群72」という。)に注目すると、図2の全体制御部50においてエンコーダ23からの信号に基づいて、感光材料9上の照射位置が注目要素ブロック群72の(−y)側の2値要素に対応する描画セル61の位置へと到達したことが特定されると、全体制御部50から描画制御部30にタイミング信号が出力される。これにより、注目要素ブロック群72に含まれる各要素ブロックの遷移情報が描画制御部30から対応するドライバ回路34に入力される。
図6中の符号721を付す実線の矩形にて囲む要素ブロック(注目要素ブロック群72に含まれる要素ブロック)では、(−y)側から(+y)方向に向かって5番目の2値要素721aが画像信号の値が切り替わる2値要素であるため、照射位置が2値要素721aに対応する描画セル61のY方向の位置(以下、「遷移位置」という。)に到達した際に、対応する格子要素333が状態を遷移すべきことを示す遷移情報(実際には、5番目の2値要素を示す値「5」のみ)が、この格子要素333のドライバ回路34に入力される。感光材料9上の照射位置が注目要素ブロック群72に対応する位置に到達した直後では、要素ブロック721に対応する格子要素333は、要素ブロック721の(−y)側の要素ブロック711に対応する位置を通過した直後の状態が維持されて回折状態となっている。そして、感光材料9上の照射位置が遷移位置に到達すると、格子要素333が回折状態から反射状態に遷移して、2値要素721aに対応する描画セル61が感光領域に含まれる。なお、光変調ユニット32では、タイミング信号が入力された後、内部クロックを計数することにより、照射位置が遷移位置へと到達する時刻が特定可能となっており、遷移情報は照射位置の最小描画幅の距離の移動の際に各格子要素333が回折状態と反射状態との間で遷移する時刻(または遷移の不存在)を示す情報であるともいえる。
また、図6中の符号722を付す実線の矩形にて囲む要素ブロックでは、値が切り替わる2値要素が不存在であるため、対応する格子要素333における状態の遷移の不存在を示す遷移情報(実際には、遷移の不存在を示す値「0」のみ)が、注目要素ブロック群72に対するタイミング信号に合わせてこの格子要素333のドライバ回路34に入力される。感光材料9上の照射位置が注目要素ブロック群72に対応する位置に到達した直後では、要素ブロック722に対応する格子要素333は、要素ブロック722の(−y)側の要素ブロック712に対応する位置を通過した直後の状態が維持されて反射状態となっているため、この格子要素333では照射位置が注目要素ブロック群72に対応する感光材料9上の領域を通過する間、反射状態が維持される。
一方で、描画制御部30では、注目要素ブロック群72に対する描画が行われている間に(または、この時刻よりも前に)、注目要素ブロック群72の(+y)側の要素ブロック群73(以下、「後続要素ブロック群73」という。)のそれぞれに対する遷移情報が取得される。
なお、先行する((−y)側の)要素ブロックの最後の((+y)側の端の)2値要素の値と、後続の要素ブロックの最初の2値要素の値とが異なる、すなわち、遷移情報が、要素ブロック内の最初の2値要素に対応する描画セル61が遷移位置であることを示す場合は、後続の要素ブロックに対応する位置に照射位置が到達した時点で格子要素333の状態遷移が行われる。
そして、感光材料9上の照射位置が後続要素ブロック群73の(−y)側の2値要素に対応する位置へと到達すると(すなわち、直前のタイミング信号が生成された位置から走査方向に5個の描画セル61分の距離だけ移動すると)、全体制御部50から描画制御部30にタイミング信号が出力され、後続要素ブロック群73に含まれる各要素ブロックの遷移情報が描画制御部30から対応するドライバ回路34に入力される。そして、要素ブロック721の(+y)側の要素ブロック731に対応する格子要素333では、状態の遷移の不存在を示す遷移情報に基づいて、照射位置が後続要素ブロック群73に対応する感光材料9上の領域を通過する間、反射状態が維持される。また、要素ブロック722の(+y)側の要素ブロック732に対応する格子要素333では、要素ブロック732中の(−y)側から(+y)方向に向かって3番目の2値要素732aに対応する遷移位置を示す遷移情報に基づいて、感光材料9上の照射位置が当該遷移位置に到達した際に、反射状態から回折状態に遷移して、2値要素732aに対応する描画セル61が感光領域に含まれなくなる。
このようにして、画像記録装置1では、照射位置が感光材料9上を最小描画線幅に等しい距離だけ移動する毎にタイミング信号が生成され、照射位置が次の最小描画線幅に等しい距離を移動する際の遷移情報が各ドライバ回路34に入力される。そして、常に、最小連続要素数以上の格子要素333を連続して回折状態とし、かつ、最小連続要素数以上の格子要素333を連続して反射状態としつつ、感光材料9上に描画が行われる。図4では、図6の変換画像に対応する感光材料9上の部位に描画される画像のエッジを太線の実線にて抽象的に図示している。感光材料9上において、幅方向のいずれの位置においても、走査方向に関して感光領域に含まれる描画セル61は最小連続要素数以上連続し、かつ、感光領域に含まれない描画セル61も最小連続要素数以上連続し、また、走査方向のいずれの位置においても、幅方向に関して感光領域に含まれる描画セル61は最小連続要素数以上連続し、かつ、感光領域に含まれない描画セル61も最小連続要素数以上連続する。
画像記録装置1では、実際には、ヘッド部3の幅方向への移動により、保持ドラム21がほぼ1回転する間に、感光材料9上の照射位置は光変調素子33の全格子要素数の描画セル61分の距離だけ幅方向に移動しており、照射位置は保持ドラム21の外周面上をほぼ螺旋状に連続して移動して、感光材料9の全体への描画が行われる(スパイラル露光)。そして、感光材料9の全体への描画が完了すると、光源31からの光の出射が停止されるとともに、保持ドラム21の回転も停止され(ステップS15,S16)、画像記録装置1における画像記録動作が終了する。
ここで、図7に示すように、複数のリボン対91(図7では3つのリボン対91)が変調制御の単位であるリボン集合92として1つのドライバ回路93に接続された比較例の画像記録装置(ただし、最小連続要素数に相当するリボン対91の個数は3とされている。)において、各リボン集合92に含まれる全てのリボン対91を反射状態または回折状態の間で一斉に遷移させて十分な消光比を得つつ感光材料上に画像を記録する場合には、通常、最小連続要素数のリボン対91の幅に対応する感光材料上の距離を幅方向のアドレス分解能として描画が行われる。これに対し、図1の画像記録装置1では、光変調素子33の各格子要素333が反射状態と回折状態との間で独立して遷移可能とされ、描画時に、常に、最小連続要素数以上の格子要素333が連続して回折状態とされ、かつ、最小連続要素数以上の格子要素333が連続して反射状態とされる。これにより、画像記録装置1では、1つの格子要素333の幅に対応する感光材料9上の距離を幅方向のアドレス分解能としつつ描画を行うことができる。したがって、仮に、図1の画像記録装置1および比較例の画像記録装置の双方で幅方向に関して同じアドレス分解能にて画像記録を行う場合には、画像記録装置1では光変調素子の投影倍率を比較例の画像記録装置よりも大きくすることができ、その結果、図1の画像記録装置1では高スループットにて画像記録を行うことが容易に実現される。
また、画像記録装置1では各格子要素333において状態の遷移が行われてから、最小描画線幅以上であり、かつ、最小可変幅(描画セル61の幅)の整数倍だけ照射位置が感光材料9上を走査方向に移動した後に、次の状態の遷移が行われる。これにより、走査方向および幅方向に関して、1つの格子要素333の幅に対応する同じアドレス分解能で感光材料9上に最小描画線幅以上の幅の画像を記録することが可能となる。
図8は、感光材料9上の走査方向の所定の位置においてヘッド部3から照射される光の幅方向の光量分布を示す図である。図8の縦軸は正規化した光量を示し、横軸は所定の基準点からの幅方向の距離を示している。図8では、符号81を付す線にて感光領域の境界(エッジ)近傍における境界に垂直な方向の光量分布を示しており、ここでは、正規化後の光量50%にて感光材料が感光するものとする。したがって、感光領域のエッジは基準点から0.5μmの位置となる。
ここで、感光材料上の一部の位置に対する照射領域に照射される光の量を変更して高アドレス分解能にて画像記録を行う手法(上述の特許文献2および非特許文献1の手法)により、図8中に符号89を付す矢印にて示すように、感光材料上に形成される感光領域のエッジの位置を距離0.5μmだけ変更しようとすると、光量分布の形状が図8中に符号82を付す線にて示すようになってしまう。具体的には、幅方向の距離に対する光量の変化率が、線81の場合に比べて小さくなってしまい、環境条件等、画像記録に係る各種条件に起因して感光材料が感光する露光量が僅かに変動した場合であっても、感光材料上の実際の感光領域のエッジの位置は大きく変化してしまう。
これに対し、画像記録装置1において、図8中の矢印89にて示すように、感光材料上に形成される感光領域のエッジの位置をアドレス分解能に相当する距離0.5μmだけ変更した場合には、光量分布は図8中に符号83を付す線にて示すようになり、光量分布の形状を変化させることなく感光領域のエッジの位置を変更することが可能となる。これにより、画像記録装置1では、感光材料の感光露光量の変動に対する感光領域のエッジ位置(または、線幅)の変化率が増大することが防止され、その結果、高アドレス分解能にて感光材料9上に安定して高精度な画像を記録することが実現される。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る画像記録装置1aの外観を示す斜視図であり、図10は画像記録装置1aの機能構成を示す図である。なお、図10中の全体制御部50および画像信号処理部51は図9中の制御ユニット10内に設けられている。
画像記録装置1aは、ガラスマスクやTFT(Thin Film Transistor)液晶パネル等の製造用のガラス基板9aを図9中の(+Z)側の面上に保持するテーブル24を備え、テーブル24のガラス基板9aとは反対側にはテーブル24を図9中のY方向(走査方向)に移動するテーブル移動機構25が基台26上に設けられる。基台26上には、基台26に対するテーブル24の位置を検出する位置検出モジュール23aが設けられる。テーブル24の上方にはガラス基板9aに向けて光を出射するヘッド部3aが配置され、ヘッド部3aはヘッド移動機構4aにより図9中のX方向(幅方向)に移動可能に支持される。また、基台26には、テーブル24を跨ぐようにしてフレーム27が設けられ、ヘッド移動機構4aはフレーム27に固定される。
図9の画像記録装置1aでは、光源31aがフレーム27上に設けられ、図示省略の光ファイバを介して光源31aからの光がヘッド部3aの内部へと導入される。本実施の形態におけるガラス基板9aの(+Z)側の主面上には紫外線の照射により感光する感光材料(レジスト)が予め形成されており、光源31aは、波長355nmの光を出射する3倍波固体レーザとされる。ヘッド部3aの構成は、光源31aが外部に設けられる点を除き、図2のヘッド部3と同様とされる。図10では、符号36を付す丸および符号33を付す四角にて、それぞれ投影光学系および光変調素子を抽象的に示している。
画像記録装置1aが、ガラス基板9a上の感光材料に画像を記録する動作は、図1の画像記録装置1と比較して感光材料上における光の照射位置の移動経路が異なる点を除き、図5と同様である。具体的には、まず、テーブル24が(−Y)方向へと移動することにより、感光材料上におけるヘッド部3aからの光の照射位置がガラス基板9aに対して(+Y)方向に相対的にかつ連続的に移動する。そして、ガラス基板9a上の照射位置が最小描画線幅だけ移動する毎に、位置検出モジュール23aからの信号に基づいて全体制御部50にてタイミング信号が生成され、描画制御部30から光変調素子33のドライバ回路に遷移情報が入力される。これにより、常に、最小連続要素数以上の格子要素を連続して回折状態とし、かつ、最小連続要素数以上の格子要素を連続して反射状態としつつ、感光材料上のY方向に長い帯状領域に描画が行われる。
照射位置がガラス基板9aの(+Y)側の端部まで到達すると、ヘッド部3aが帯状領域のX方向の幅に相当する距離だけ幅方向に間欠的に移動するとともにテーブル24の移動方向が反転される。そして、テーブル24の往路にて描画された帯状領域に対してX方向に連続する帯状の領域に、往復移動の復路において描画が行われる。このように、画像記録装置1aでは、テーブル24がY方向に往復しつつ、ヘッド部3aがX方向に間欠的に移動することにより、格子要素の幅に対応するアドレス分解能にて平面状の感光材料の全体に画像を適切に記録することができる。なお、画像記録装置1aではテーブル24の往復移動の往路および復路の間で、タイミング信号の生成位置を僅かにずらす(遅延させる)等して、感光材料上に記録される画像が帯状領域毎に走査方向にずれることが防止される。
ところで、液晶パネルの製造等における生産性の観点から、画像記録装置1aに用いられる光変調素子33における変調速度(すなわち、各格子要素の1秒当たりの状態の最大遷移回数)は200〜500Kbps(bit per second)程度とする必要がある。この場合に、連続発振ではない光源を用いるときには、光源の発振周波数によっては感光材料上の各位置(描画セル)に照射される光量にばらつきが生じることがあるが、画像記録装置1aでは、例えば発振周波数が80MHz(メガヘルツ)の3倍波固体レーザが用いられるため、仮に、光変調素子を上記変調速度よりも高速な1Mbpsにて動作させた場合であっても、感光材料上における照射位置が最小描画線幅に相当する距離だけ移動する間に、80回のパルス光の照射が行われる。したがって、3倍波固体レーザからのパルス光の出射タイミングと光変調素子における格子要素の状態の遷移タイミングとの非同期により、照射位置が最小描画線幅に相当する距離だけ移動する間の感光材料上の各位置へのパルス光の照射回数がばらついたとしても、感光材料上に付与される光量としては1%程度のばらつきに収まると考えられ、問題は生じない。よって、画像記録装置では高周波数での発振が可能なレーザ(すなわち、擬似連続発振(Quasi Continuous Wave)のレーザ)も、連続発振のものと同様に取り扱うことができ、このようなレーザとしては、例えば、コヒーレント社(米国カリフォルニア州サニーベール市)製の3倍波固体レーザ(商品名:パラディン(Paladin))が知られている。なお、光源31aとして、波長364nmの光を出射する紫外アルゴンレーザや、波長400〜415nmの光を出射する青紫半導体レーザを用いることも可能である。
図11は、ガラス基板9a上の感光材料に画像を記録する画像記録装置の他の例を示す斜視図であり、図12は他の例に係る画像記録装置1bの機能構成を示す図である。画像記録装置1bでは、ガラス基板9aの上方にて複数のヘッド部3aがX方向に配列して設けられる。他の構成は、図9および図10の画像記録装置1aと同様であり、同符号を付している。
図11および図12の画像記録装置1bでは、テーブル24の往復移動の往路において、複数のヘッド部3aのそれぞれからの光の照射位置が感光材料上を最小描画線幅だけ移動する毎に、描画制御部30から光変調素子33のドライバ回路に遷移情報が入力される。そして、各ヘッド部3aの光変調素子33上において、常に、最小連続要素数以上の格子要素を連続して回折状態とし、かつ、最小連続要素数以上の格子要素を連続して反射状態としつつ、感光材料上においてX方向に互いに離れた複数の帯状領域に描画が行われる。照射位置がガラス基板9aの端部まで到達すると、複数のヘッド部3aがX方向に帯状領域の幅に相当する距離だけ間欠的に移動するとともにテーブル24の移動方向が反転され、テーブル24の往路にて描画された複数の帯状領域のうち互いに隣接する2つの帯状領域間の細長い領域に対して各ヘッド部3aにより描画が行われる。これにより、図11の画像記録装置1bでは、ガラス基板9aの全体に高速に描画を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記実施の形態様々な変形が可能である。
上記第1および第2の実施の形態では、1つの可撓リボン331および1つの固定リボン332の組合せを変調制御の単位である格子要素333として画像記録が行われるが、交互に配列される複数の可撓リボンおよび複数の固定リボンの組合せが変調制御の単位である格子要素とされてもよい。このような複数の格子要素を含む画像記録装置において、1つの格子要素のみを反射状態とし、他の格子要素を回折状態とした際に、所定の走査速度において十分な量の光を感光材料上に照射することができない場合であっても、上記実施の形態と同様に、描画時に常時、十分な光量が得られる最小連続要素数以上の格子要素が連続して回折状態となり、かつ、最小連続要素数以上の格子要素が連続して反射状態となるように変調制御を行うことにより、1つの格子要素の幅に対応する感光材料上の幅をアドレス分解能としつつ、最小連続要素数の格子要素の幅に対応する感光材料上の幅以上の線幅にて画像を記録することができる。なお、光変調素子を用いた効率のよい画像記録を実現するには、1つの可撓リボンおよび1つの固定リボンの組合せが変調制御の単位である格子要素とされることが好ましい。
上記第1および第2の実施の形態では、最小連続要素数が5とされるが、所定の走査速度において十分な量の光を感光材料上に照射することができる場合には、最小連続要素数は2とされてもよい。すなわち、画像記録装置では、感光材料上に十分な光量を付与することが可能な2以上の所定個数の格子要素が連続して反射状態とされ、かつ、当該所定個数以上の格子要素が連続して回折状態とされることが重要となる。この場合、最小描画線幅は光変調素子上における当該所定個数分の格子要素の幅に対応し、感光材料上の感光領域のアドレス分解能は最小描画線幅の1/2以下となる。ただし、1つの可撓リボン331および1つの固定リボン332の組合せが1つの格子要素333とされる場合には、最小連続要素数が3以上とされることにより、一般的に、十分な量の光を感光材料上に照射することが可能となり、画像を適切に記録することができる。
可撓リボン331および固定リボン332は、配列方向に垂直な方向に伸びる帯状の反射面として捉えることができるのであるならば、厳密な意味でのリボン形状である必要はない。例えば、ブロック形状の上面が固定リボンの反射面としての役割を果たしてもよい。また、撓んでいない状態の可撓リボン331と固定リボン332との相対的位置関係が上記実施の形態とは異なり、可撓リボンが撓んだ状態で0次光が出射される光変調素子が用いられてもよい。
画像記録装置1,1a,1bでは、投影光学系36により光変調素子33からの0次光が感光材料上へと導かれるが、画像記録装置の設計によっては、光変調素子33からの0次光が遮蔽され、(±1)次回折光が感光材料上へと導かれてもよい。すなわち、光源からの光が照射される光変調素子33からの0次光または(±1)次回折光のいずれかが投影光学系36により感光材料上へと導かれることにより、画像記録装置において光変調素子33の変調制御による画像の記録が可能となる。
また、画像記録装置1,1a,1bでは、感光材料上の照射位置が走査方向に最小可変幅に相当する距離(描画セル61のピッチ)だけ移動する毎にタイミング信号が生成され、各格子要素333に対して反射状態または回折状態を指示する信号が入力されてもよい。ただし、描画制御部30から光変調素子33のドライバ回路34への信号の出力周期を長くして、高速な変調制御を容易に実現するには、感光材料9上における照射位置が最小描画線幅に等しい距離を移動する際に各格子要素333が反射状態と回折状態との間で遷移する時刻または遷移の不存在を示す遷移情報が、照射位置が最小描画線幅の距離だけ移動する毎に描画制御部30から光変調素子33の駆動回路であるドライバ回路34に入力されることが好ましい。
上記第2の実施の形態において、ヘッド部3aを走査方向に移動する機構が設けられ、感光材料上における光の照射位置が走査方向に走査してもよい。すなわち、画像記録装置において感光材料上における光の照射位置を走査方向に走査する走査機構は、様々な態様にて実現可能である。
基板上に形成された感光材料に画像を記録する画像記録装置1a,1bでは、ガラス基板上に形成された感光材料以外に、例えば、プリント配線基板や半導体基板上に形成された感光材料に画像が記録されてもよい。
第1の実施の形態に係る画像記録装置の構成を示す図である。 ヘッド部の内部構成を示す図である。 光変調ユニットの構成を示す図である。 感光材料上の描画セルを示す図である。 画像記録装置が感光材料上に画像を記録する動作の流れを示す図である。 変換画像を示す図である。 比較例の画像記録装置の光変調ユニットの構成を示す図である。 感光材料上に照射される光の幅方向の光量分布を示す図である。 第2の実施の形態に係る画像記録装置の外観を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る画像記録装置の機能構成を示す図である。 画像記録装置の他の例を示す斜視図である。 他の例に係る画像記録装置の機能構成を示す図である。
符号の説明
1,1a,1b 画像記録装置
9 感光材料
9a ガラス基板
22 ドラム回転機構
25 テーブル移動機構
30 描画制御部
31,31a 光源
33 光変調素子
34 ドライバ回路
36 投影光学系
331 可撓リボン
332 固定リボン
333,333a 格子要素

Claims (3)

  1. 光の照射により感光材料上に画像を記録する画像記録装置であって、
    光を出射する光源と、
    所定の配列方向に垂直な方向に伸びる複数の格子要素が前記配列方向に配列された回折格子型の光変調素子と、
    前記光源からの光が照射される前記光変調素子からの0次光または(±1)次回折光のいずれかを感光材料上へと導く光学系と、
    前記感光材料上における前記光変調素子からの光の照射位置を前記配列方向に対応する幅方向に垂直な走査方向に走査する走査機構と、
    前記照射位置の走査に同期して、前記複数の格子要素のそれぞれを個別に回折状態と反射状態との間で遷移させる描画制御部と、
    を備え、
    前記感光材料上の最小描画線幅が、前記光変調素子上において2以上の所定個数分の格子要素の幅に対応し、
    描画時に、常に、前記所定個数以上の格子要素が連続して回折状態とされ、かつ、前記所定個数以上の格子要素が連続して反射状態とされ、
    各格子要素において状態の遷移が行われてから次の状態の遷移が行われるまでの間に前記照射位置が前記感光材料上を移動する距離が、前記最小描画線幅以上であり、かつ、前記最小描画線幅を前記所定個数にて除した長さの整数倍であり、
    前記照射位置が前記最小描画線幅に等しい距離を移動する際に各格子要素が回折状態と反射状態との間で遷移する時刻または遷移の不存在を示す情報が、前記照射位置が前記最小描画線幅の距離だけ移動する毎に前記描画制御部から前記光変調素子の駆動回路に入力されることを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置であって、
    1つの格子要素が、前記配列方向に垂直な方向に伸びる帯状の固定反射面および帯状の可撓反射面を1組のみ有することを特徴とする画像記録装置。
  3. 請求項2に記載の画像記録装置であって、
    前記所定個数が3以上であることを特徴とする画像記録装置。
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