JP4552070B2 - 高吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性重合性モノマーを重合させてなる新規な高吸水性樹脂を製造する方法に関するものであり、詳しくは、水可溶成分が低減された衛生材料等に好適な高吸水性樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高吸水性樹脂は紙おむつや生理用品等の衛生材料のみならず、止水材、結露防止剤、鮮度保持剤、溶剤脱水剤等の産業分野、ならびに緑化、農園芸用途等にも利用されるようになっており、これまで数々のものが提案されている。
一般に紙おむつなどの衛生材料で、吸収性複合体を高性能化するためには、吸収性複合体中の高吸水性樹脂の吸収能力を向上させる手法が採られる。しかし、吸水能力を高くすることで、高吸水性樹脂中の水可溶成分が増大する傾向にあるのが現状である。水可溶成分が多い高吸水性樹脂を紙おむつなどの衛生材料に使用した場合、衛生材料の肌に接する面がジクジクして、常に濡れた状態になり、装着者は不快感を覚える。これは、高吸水性樹脂が体液などを吸収した際に膨潤ゲルとなり水可溶成分である低分子量の重合体が浸み出てくるためである。また、膨潤ゲル強度が低下するため、ゲルブロックを生じ、2度目以降の体液を十分に吸収できず、体液漏れを起こす等の問題が生じる。
【0003】
水可溶成分を低下させるためには、重合の際、架橋されていない低分子量の重合体が生成しないようにすればよい。その為には低分子量の重合体を架橋させて高吸水性樹脂粒子内部に係合しておく必要がある。通常の公知の架橋剤を多量に投入した場合、低分子量の重合体が水可溶成分として吸水ゲルから浸みだしてくることはないが、架橋点が多くなる為、吸水性能が大きく低下する問題が生じる。そこで、吸水能を低下させずに水可溶成分を低減させる方法として、特定の架橋剤を重合性モノマーと共に重合系に投入して重合し、生成した樹脂を加熱処理する方法(特開平6−9717号公報)が開示されている。しかし、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を主成分とする水溶性重合性モノマーと架橋剤を含有する水溶液を、分散剤および水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に疎水性有機溶媒中に懸濁させ、前記水溶性重合性モノマーの重合を液滴内で行うことからなるこの高吸水性樹脂の製造方法においては、重合中に液滴同士が凝集して塊状になり、所望の粒子を得ることが出来ない。原因は明確でないが、前記特許に使用される特定の架橋剤の分子構造中にポリオキシエチレン鎖やポリオキシプロピレン鎖等が含まれている為、高分子凝集剤に似た構造を持つことから懸濁系を不安定化する為と考えられる。また、この様にして得られた樹脂を加熱処理するに際し、他の架橋剤、例えばグリセリン等の多価アルコールを樹脂表面に反応させ、架橋密度を高め、吸水特性や経時安定性を改善することも示されている。
【0004】
更に、重合時に生成する樹脂の主体をなす水溶性重合性モノマーに対して小割合の架橋剤を含有するモノマー水溶液を重合させて架橋密度の小さい樹脂を生成させ、次いで得られた樹脂粒子に更に架橋剤を反応させて表面近傍の架橋密度を向上させる方法が開示されている(特公昭63−4843号公報)。この方法によれば諸物性のバランスの比較的良い高吸水性樹脂が得られるとされているが、表面近傍にのみ架橋剤を反応させるには、架橋剤が内部にまで浸透しないように、樹脂粒子の含水率を低下させておくことを必要としている。又、架橋剤を含有しないモノマー水溶液を重合させて樹脂粒子を製造し、これに架橋剤を含浸させて架橋構造を形成することも記載されているが、その場合、樹脂粒子は含水率を10〜40%に脱水しておくことが必要とされている。そして含水率の大きい樹脂粒子に架橋剤を含浸させて架橋構造を形成させたのでは、高吸水性樹脂としての好ましい物性を有するものが得られないことが示されている。本発明者らは、先に特開2001-40014公報において含水率40重量%以上の樹脂に架橋剤を含浸させて、架橋することで高吸水性樹脂の性能を向上する方法を提案しているが、水可溶成分の低減されたより高品質の高吸水性樹脂の開発が急がれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水溶性重合性モノマー水溶液を重合させて得られる吸水性樹脂の含水率を下げることなく特定の架橋剤を樹脂に含浸させて架橋反応させることにより、吸水性能を低下させることなく、水可溶成分を低下させた高吸水性樹脂を製造する方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、少なくとも部分的に中和された不飽和カルボン酸を主体とするモノビニルモノマー、重合開始剤及び次亜リン酸化合物を含むモノマー水溶液を重合させ、生成した含水樹脂に、下記一般式(1)で表される架橋剤を含浸させて架橋反応させることを特徴とする高吸水性樹脂の製造方法に存する。
【化3】
R1−(CH2―CH2−O)n−R2 (1)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立にカルボキシル基と反応し得る官能基を表し、nは、5〜25の整数を表す。)
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で高吸水性樹脂の製造に用いるモノビニルモノマーは不飽和カルボン酸、特にアクリル酸又はメタクリル酸を主体とするものである。不飽和カルボン酸は、少なくとも部分的にアルカリ金属塩又はアンモニウム塩に中和された形で重合に供する。通常は少なくとも20%以上、好ましくは30%以上がナトリウム塩又はカリウム塩に中和された形で重合に供する。なお、本発明では、これらの不飽和カルボン酸以外に、所望ならば他の水溶性モノビニルモノマーも少量共重合させることができる。このような共重合成分としては、2−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸のようなイオン性モノマー、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の非イオン性モノマー、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有するモノマーやその4級化物などが挙げられる。これらは上述の不飽和カルボン酸に対して20モル%以下の量で用いるのが好ましい。重合反応に供するモノマー水溶液中のモノマー濃度は、通常は20重量%以上であり、好ましくは25重量%ないし飽和濃度である。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」または「メタクリル」を意味し、例えば(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を表す。
【0008】
重合反応に供するモノマー水溶液中には、重合開始剤及び連鎖移動剤としての次亜リン酸化合物を含有させる。重合開始剤としては常用の水溶性ラジカル重合開始剤を用いればよく、例えば過酸化水素;過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)・2塩酸塩、2,2′−アゾビス−(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)・2塩酸塩、2,2′−アゾビス−{2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド}等のアゾ系化合物などが用いられる。重合開始剤は所望ならばいくつか併用することもできる。また、過酸化水素や過硫酸塩は亜硫酸塩やL−アスコルビン酸等の還元性物質やアミン塩等と組み合せて、レドックス系の開始剤として用いることもできる。重合開始剤は共存するモノマーに対し0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量%となるように用いればよい。
【0009】
次亜リン酸化合物としては、次亜リン酸又はその塩、例えば次亜リン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、バリウム塩などを用いればよいが、所望ならば他の塩を用いることもできる。また、これらを併用することもできる。次亜リン酸化合物は共存するモノマーに対して通常10〜5000ppm、好ましくは10〜1000ppmとなるように用いる。
重合反応における次亜リン酸化合物の作用は不詳であるが、重合過程で起る自己架橋を抑制するのではないかと考えられる。すなわち重合時の自己架橋という制御し難い現象が、次亜リン酸化合物により抑制されるので、生成する樹脂の構造が均一になるものと考えられる。
【0010】
本発明における不飽和カルボン酸を主体とするモノビニルモノマー、重合開始剤及び次亜リン酸化合物を含有するモノマー水溶液の重合は、常用の任意の方法で行うことができ、例えば、水溶液重合、逆相懸濁重合、沈殿重合等の各種の方法が採用できる。これらの方法の中、架橋反応に供する含水樹脂粒子が直接得られる点から疎水性有機溶媒を媒体とする逆相懸濁重合が好ましい。
疎水性有機溶媒としては、基本的には水に溶け難く、重合に不活性なものであれば任意のものを用いることができる。そのいくつかを例示すると、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらのなかでもn−ヘキサン、n−ヘプタン又はシクロヘキサンを用いるのが好ましい。疎水性有機溶媒は、モノマー水溶液に対し0.5〜10重量倍、好ましくは0.8〜3重量倍となるように用いる。モノマー水溶液に対する疎水性有機溶媒の比率が過少であると、重合途中で樹脂粒子が凝集し易い。逆にこの比率が過大であると生産性が低下する。
【0011】
疎水性有機溶媒には、モノマー水溶液を液滴として分散させるため、常法により分散剤を含有させるのが好ましい。分散剤としては下記式(2)で示されるリン酸エステル系のものを用いるのが好ましい。このものは毒性及び刺激性が少なく、安全性の高い分散剤である。
【化4】
(式中、R3は炭素数8ないし30のフェニル基で置換されていてもよいアルキル基又はアルキル基で置換されていてもよいアリール基を表わし、R4は水酸基又はR3O−(CH2−CH2−O)n−基を表わし、nは1ないし30の整数を表わす)
【0012】
式(2)において、R3は好ましくは炭素数8ないし23のアルキル基又はモノアルキルフェニル基である。nは1ないし20であるのが好ましい。R4がR3O−(CH2−CH2−O)n−基である場合には、2つのR3O−(CH2−CH2−O)n−基は同一であるのが好ましい。代表的かつ好ましいR3の例としては、ノニルフェニル基、オクチルフェニル基、トリデシル基、ラウリル基、2−エチルヘキシル基、オクタデシル基及びドデシルフェニル基等が挙げられる。市場で入手し得るこのリン酸エステル系分散剤は、通常はリン酸モノエステルとリンジエステルとの混合物である。
【0013】
分散剤の使用量は、重合反応に供するモノマーの種類や重合操作条件により異なるが、通常は疎水性有機溶媒に対して0.01ないし5重量%である。0.05ないし2重量%、特に0.10ないし1.0重量%が好ましい。分散剤の使用量が過少であると、モノマー水溶液の分散がうまく行かない。逆に使用量が過大であると、得られた樹脂粒子を乾燥する際に樹脂粒子が凝集を起す傾向がある。
【0014】
懸濁重合は、分散剤を含有する疎水性有機溶媒を重合条件下に保ち、これにモノマー水溶液を逐次供給しつつ重合させる方法によるのが好ましい。重合は重合開始剤にもよるが、通常40ないし150℃で行う。温度が高過ぎると、次亜リン酸化合物が存在していても自己架橋が盛んになるためか、得られる高吸水性樹脂の吸水能が低下する。逆に低温に過ぎると重合に長時間を要するばかりでなく、突発的な重合を引き起こして塊状物を生成する恐れがある。好適な重合温度は60ないし90℃であり、特に疎水性有機溶媒の還流条件下で重合を行うのが好ましい。
【0015】
本発明ではモノマー水溶液を重合して得た樹脂に架橋剤を含浸させて反応させ、架橋構造を有する高吸水性樹脂とする。重合を上述の懸濁重合により行った場合には、生成する樹脂粒子は大部分が高吸水性樹脂として用いるのに好適な300ないし1000μmの粒径を有しているので、そのまま後続する架橋反応に供するが、モノマー水溶液をそのまま重合させてゲル状樹脂を生成させた場合には、高吸水性樹脂として用いるのに好適な大きさに裁断してから架橋反応に供する。その場合、裁断した粒子の粒径は200〜1000μmとするのが好ましい。
【0016】
本発明では架橋剤として下記一般式(1)で示されるジ官能性化合物を使用することが必須である。
【化5】
R1−(CH2―CH2−O)n−R2 (1)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立にカルボキシル基と反応し得る官能基を表し、nは、5〜25の整数を表す。)
R1及びR2のカルボキシル基と反応し得る官能基としては、例えばジグリシジルエーテル化合物、ジハロエポキシ化合物、ジイソシアネート化合物が挙げられるが、本発明ではエチレンオキサイド単位数が5以上、好ましくは8以上ののポリエチレングリコールジグリシジルエーテルが好適に使用される。
エチレンオキサイド(オキシエチレン)単位数を表すnが5よりも小さい場合は水可溶性成分を低減することが出来るが、架橋間距離が短くなるため、ゲルが硬くなり吸水性能が低下する。nが25よりも大きくなると架橋剤分子が長い為、架橋剤として上手く架橋することが出来ず、また、架橋剤の投入量に対してグリシジル基が少なくなるため架橋点を増やすためには多量に投入させなくてはならないので経済的ではない。
上記に示す架橋剤の使用量は、通常吸水性樹脂(樹脂乾量基準)に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%、更に好ましくは0.01〜1重量%である。0.01重量%以下では水可溶性成分の低減は出来ず、5重量%以上では経済的ではない。
【0017】
本発明では、モノマー水溶液を重合して得た樹脂に架橋剤を含浸反応させ、架橋構造を有する吸水性樹脂とするが、吸水性能をより向上させるためには、吸水性能調整用架橋剤として知られている架橋剤を重合時に用いて樹脂の架橋構造を積極的に形成させることにより吸水性能を向上させることが好ましい。このような架橋剤として特に好ましいものは、前記重合性モノマ−のカルボキシル基及びカルボキシレート基と反応し得る2個の官能基を有する水溶性の化合物、例えばエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリオキシエチレンジグリシジルエ−テル等が好適に使用される。吸水性能の向上のためには官能基間のポリエチレングリコール鎖が短く、エチレンオキサイド(オキシエチレン)単位数は4個以下でなくてはならない。更にこの中で特に好ましいのは、エチレングリコールジグリシジルエーテルである。性能調整用の架橋剤でも水可溶性成分の低減を図ることは出来るが、架橋間距離が短いため、反面大幅な吸水能低下となる。よって性能改良用の架橋剤を使用する場合、その使用量は、モノマ−の仕込み量に対して0.001〜0.5重量%、好ましくは、0.005〜0.3重量%であり、特に好ましくは0.005〜0.1重量%と少なく設定する必要がある。
本発明においては、性能調整用架橋剤と樹脂に含浸反応させる架橋剤を併用し、その際ポリオキシエチレンジグリシジルエ−テル系化合物を用い、官能基間のポリエチレングリコール鎖が前者では短く、後者では長く選定することにより極めて高性能の吸水樹脂を製造することができる。
【0018】
架橋剤は樹脂中に均一に浸透するように、水性溶液として樹脂粒子に含浸させる。また、樹脂粒子の含水率は40重量%以上、好ましくは50重量%以上として、架橋剤が内部に均一に浸透し易いようにする。樹脂粒子の含水率が低すぎると、所望の水可溶成分が低減された高吸水性樹脂を得るのが困難となるが、これは架橋剤が内部にまで均一に浸透しないので、架橋が不均一になるためと思われる。樹脂粒子の含水率が多少低い場合には、架橋剤を希薄な水性溶液として用い、架橋剤を含浸した状態で、換言すれば生成する架橋樹脂の含水率が、所望の値となるようにしてもよい。
架橋剤を含浸させる方法は特に制限されず、架橋剤を水又は親水性有機溶剤に溶解させた溶液に樹脂を浸漬しても、溶液を噴霧などの公知技術で樹脂に含浸することも出来るが、特に架橋剤を水に溶解させた溶液を噴霧して含浸させることが好ましい。樹脂を一度にまとめて含浸した場合、攪拌状況が悪いと樹脂が凝集する可能性があるので、樹脂が十分に分散された攪拌状態で噴霧して含浸させることが更に好ましい。
【0019】
なお、架橋剤を含浸した状態での樹脂粒子の含水率の上限は80%以下、特に60%以下であるのが好ましい。含水率をこれ以上高くしても、得られる高吸水性樹脂の物性は向上しない。また生成した架橋樹脂の脱水には相当のエネルギーを要するので、必要以上に樹脂粒子の含水率を高くすることは不利である。従って樹脂粒子の含水率と架橋剤溶液の濃度は、上記した架橋剤の均一な含浸を可能とし、かつ生成する架橋樹脂の含水率が過大とならないように選択すべきである。架橋反応は、通常は架橋剤を十分に含浸させたのち加熱することにより行うが、架橋反応条件下に含浸させることもできる。架橋反応が完全に終了できない場合は、常法により脱水・乾燥する際に架橋を促進させることもできる。脱水・乾燥温度は160℃以下が好ましい。160℃以上ではカルボキシル基またはカルボキシレート基と反応することは出来るが、高温であるが故に架橋した後のエステル結合が切れたり、変色したりすることがあり、所望の性能を得られないことがある。また、吸水性能を向上させるため公知の表面処理を実施しても構わない。
【0020】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における各性能の測定は、以下の方法でおこなった。
【0021】
(1)生理食塩水吸水能
高吸水性樹脂0.50g(W1 g)を秤量し、250メッシュのナイロン袋(20cm×10cm)に入れ、室温の生理食塩水(濃度0.9重量%)500ml中に30分間浸漬する。次いでナイロン袋を引上げ、15分間懸垂して水切りしたのち、遠心分離機を用いて90Gで90秒間脱水する。脱水後のナイロン袋の重量(W2 g)を測定する。樹脂を入れないナイロン袋を用いて同様の操作を行い、その重量(W3 g)を測定する。
【数1】
生理食塩水吸水能=(W2 −W3 )/W1 (g/g)
【0022】
(2)加圧吸水速度
JIS K−7224に準じ、図1に示される装置を用いて測定した。小孔のあいた支持板に敷いた不織布上に支持円筒(内径2.5cm)を小孔が中心になるように載せ、樹脂粒子1.0gを均一な厚さとなるようにのせた。その後、樹脂粒子の上に重りを載せ均一加重が12g/cm2かかるように載せた。樹脂粒子層の下面を上記の人工尿と接触させて樹脂粒子が人工尿を吸収する量を測定した。開始後20分間に吸収した人工尿の量をもって吸水速度とした。
なお、人工尿としては下記の重量組成のものを用いた。
尿素 1.94%
塩化ナトリウム 0.80%
塩化カルシウム 0.06%
硫酸マグネシウム 0.11%
純水 97.09%
【0023】
(3)平均粒子径
ASTM式標準篩を上から8メッシュ、12メッシュ、20メッシュ、24メッシュ、32メッシュ、40メッシュ、60メッシュ、80メッシュ、100メッシュ、120メッシュ、受け皿の順に組み合わせ、最上の篩に高吸水性樹脂を約50g入れ、ロータップ式自動振盪器にて一分間振盪させた。各篩に残った樹脂粒子の重量を秤量し全体重を100%として重量分率を求めた。残留百分率Rを対数確率紙にプロットし、R=50%に相当する粒径を平均粒径とした。
【0024】
(4)水可溶成分の分析
1000mlのビ−カ−に高吸水性樹脂が0.5000gになるように秤量し、蒸留水800gに投入し後、攪拌下、一昼夜間放置して濾紙5Aで濾過した濾液を回収し、濾液の固形分重量を測定して下式で表した水可溶成分量Bを求めた。
【数2】
B(%)=[ (W1(g)×W2(重量%))/0.5000(g)]×100
式中、W1は蒸留水の重量、W2は濾液の固形分である。
【0025】
(5)おむつ評価
図2に示す構成からなる吸収体(おむつ)を作成した。吸水面は図の上面になるように製造した。各構造は、ポリエチレンフィルム(目付量20g/m2)、フラッフパルップと高吸水性樹脂粒子が均一混合した層(フラッフパルプシートをディスクタービン翼で解砕させ、フラッフパルプの目付量が256g/m2,高吸水性樹脂の目付量が256g/m2になる量を均一混合分散した後、一体化したパルプミックスシートとなした。)、ティッシュ紙(目付量18g/m2)及びポリエステル繊維の不織布(目付量30g/m2)からなる。
製造した各おむつについて人工尿の吸水速度及び加圧による人工尿の放出量を以下の方法で測定した。
中央に内径40mmの上方が開放された円筒が取り付けられており、かつ円筒が囲まれた部分に、直径5mmの7カ所の貫通孔がほぼ等間隔となるように設けられているアクリル板(100×100×10mm、全重量150g)を、製造した各おむつ(180×180mm)の中央に載せ、更にこれに直径100mmで中央部に直径45mmの孔のある円盤(500g)を円筒に挿通して載せた。円筒に人工尿を25mlいれ、これが吸収されるまでの時間をストップウオッチで測定した。10分後に円盤及びアクリル板を取り除き、濾紙(ADVANTEC No.424,100×100mm、東洋濾紙社製品)を20枚重ねたものを、おむつの上のアクリル板と同じ位置に載せ、更に濾紙上に4Kgの重りを載せた。5分後に重りを取り除き、濾紙の重量を測定して濾紙に吸収された人工尿量を測定した。上記の測定を3回反復した。なお吸水速度の単位は秒、放出水量の単位はgである。
【0026】
<実施例1>
アクリル酸145.4gに水9.4gを加え、これに25重量%水酸化ナトリウム水溶液242.3gを冷却しつつ加えて中和したのち、過硫酸カリウム0.0873g及び次亜リン酸ナトリウム・1水和物0.0146g、性能調整用架橋剤としてのエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成社製品、デナコール EX810)0.0727gを添加してモノマー水溶液を調製した(モノマー濃度45重量%、中和度75モル%)。
攪拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を付設した容量3リットルの四つ口丸底フラスコにシクロヘキサン624gを入れ、これに分散剤としてポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸エステル(第一工業製薬社製品、プライサーフ A210G、エチレンオキサイド平均単位数 約7)1.56gを加え、510rpmで攪拌した。フラスコを窒素ガスで置換したのち75℃に昇温してシクロヘキサンを還流させた。これに上記で調製したモノマー水溶液を13.2g/gの滴下速度で30分間にわたって供給した。滴下終了後、75℃でさらに20分間保持した。
生成した樹脂の含水率は55%であった。この生成した樹脂を含む75℃のスラリーに、架橋剤のポリオキシエチレンジグリシジルエーテル(エチレンオキサイド平均単位数9:ナガセ化成社製品、デナコール EX830)0.260g(対樹脂乾量基準で0.145重量%)を水10gに溶解した溶液を加え、75℃で30分間保持した。次いでシクロヘキサンとの共沸によって樹脂の含水率が7%になるまで脱水した。
攪拌を停止すると樹脂が沈降したのでデカンテーションにより樹脂を回収し、90℃で乾燥して顆粒状の高吸水性樹脂とした。このものの物性を表1に示す。
【0027】
<実施例2>
実施例1において、架橋剤をナガセ化成社製品 デナコールEX830 の代わりにナガセ化成社製品 デナコールEX841(ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル;エチレンオキサイド平均単位数13)0.346gに変更したこと以外は、実施例1と同操作および同手法で行い葡萄状粉体の樹脂を得た。
【0028】
<実施例3>
実施例1において、架橋剤をナガセ化成社製品 デナコールEX830 の代わりにナガセ化成社製品 デナコールEX861(ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル;エチレンオキサイド平均単位数22)0.552gに変更したこと以外は、実施例1と同操作および同手法で行い葡萄状粉体の樹脂を得た。
【0029】
<実施例4>
実施例3において、架橋剤のナガセ化成社製品 デナコールEX861(ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル;エチレンオキサイド平均単位数22)の投入量を1.104gに変更したこと以外は、実施例3と同操作および同手法で行い葡萄状粉体の樹脂を得た。
<実施例5>
実施例1において、性能調整用架橋剤を使用しないこと以外は、実施例1と同操作および同手法で行い葡萄状粉体の樹脂を得た。
【0030】
<比較例1>
実施例1で用いた架橋剤(ナガセ化成社製品 デナコールEX830)を使用しないこと以外は実施例1と同様な操作を行って、葡萄状粉体の樹脂を得た。
<比較例2>
実施例1で用いた架橋剤 ナガセ化成社製品 デナコールEX830 の代わりにナガセ化成社製品 デナコールEX821(ポリオキシエチレンジグリシジルエーテル;エチレンオキサイド平均単位数4)を0.145g重量部投入したこと以外は実施例1と同様な操作を行って、葡萄状粉体の樹脂を得た。
【0031】
<比較例3>
実施例1で用いた架橋剤 ナガセ化成社製品 デナコールEX830 の代わりにポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エチレンオキサイド平均単位数45)を1.046g投入すること以外は実施例1と同様な操作を行って、葡萄状粉体の樹脂を得た。
【0032】
<比較例4>
実施例1においてモノマー水溶液を滴下終了後、75℃でさらに20分間保持した後、次いでシクロヘキサンとの共沸によって樹脂の含水率が20%になるまで脱水した。この生成した樹脂を含む78℃のスラリーに、架橋剤のポリオキシエチレンジグリシジルエーテル(ナガセ化成社製品、デナコール EX830)0.260g(対樹脂乾量基準で0.145重量%)を水10gに溶解した溶液を加え(含水率24%)、75℃で30分間保持した。次いでシクロヘキサンとの共沸によって樹脂の含水率が7%になるまで脱水した。変更した操作以外の他の操作は実施例1と同様な操作を行った。
【0033】
<比較例5>
実施例4で用いた架橋剤 ナガセ化成社製品 デナコールEX860 1.104gをモノマー水溶液中に溶解させて重合を行ったこと以外は実施例4と同様な操作を行った。重合中に液滴同士が融着して塊状になったので途中で重合を停止した。
【0034】
上記実施例及び比較例で得られた樹脂粒子の平均粒子径、吸水能、吸水速度及びおむつ評価の測定結果を表1に示した。
尚、表1中、架橋剤名A〜Eは、下記の架橋剤を意味する。
A:デナコール EX830(エチレンオキサイド平均単位数9)
B:デナコール EX841(エチレンオキサイド平均単位数13)
C:デナコール EX861(エチレンオキサイド平均単位数22)
D:デナコール EX821(エチレンオキサイド平均単位数4)
E:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エチレンオキサイド平均単位数45)
【0035】
【表1】
【0036】
表1の結果から、比較例1は水可溶分の低減には架橋剤が必須であることを示し、架橋剤のポリエチレングリコール鎖が短鎖の架橋剤では水可溶成分を低減することは出来るが吸水性能が大きく低下し(比較例2)、他方ポリエチレングリコール鎖が超長鎖の架橋剤は水可溶性成分の低減も出来ず、性能も悪化する(比較例3)ことがわかる。
更に、比較例4は樹脂の含水率を下げると水可溶分を低減できず、これは含水率が低いが故に架橋剤が均一に含浸出来ないためである。
比較例5では、長鎖架橋剤が懸濁系を不安定化させるため重合粒子が得られない。
【0037】
【発明の効果】
本発明では、水溶性重合性モノマー水溶液を重合して得た樹脂を、特定の架橋剤を使用して、含浸架橋させることにより、吸水性能を低下させることなく、水可溶性成分も低減させることができる。本発明の優れた吸水能を有し、且つ水可溶成分の溶出が少ない吸水樹脂は、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料として極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 加圧吸水速度の測定装置を示す概略図
【図2】 吸収体試験に用いたおむつの構成を示す概略図
【符号の簡単な説明】
▲1▼ ポリエステル繊維の不織布
▲2▼ ティッシュ紙
▲3▼ フラッフパルップと高吸水性樹脂粒子の均一混合層
▲4▼ ポリエチレンフィルム
Claims (11)
- 少なくとも部分的に中和された不飽和カルボン酸を主体とするモノビニルモノマー、重合開始剤及び次亜リン酸化合物を含むモノマー水溶液を重合させ、生成した含水樹脂に、下記一般式(1)で表される架橋剤を含浸させて架橋反応させることを特徴とする高吸水性樹脂の製造方法。
【化1】
R1−(CH2―CH2−O)n−R2 (1)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立にカルボキシル基と反応し得る官能基を表し、nは、5〜25の整数を表す。) - 含水樹脂の含水率が少なくとも40重量%であることを特徴とする請求項1記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 架橋剤を水性溶液として含水樹脂に含浸させることを特徴とする請求項1又は2記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 含浸させる架橋剤量が含水樹脂に対して0.01〜5重量%(樹脂乾量基準)の範囲であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 架橋剤が、単位エチレンオキサイド数8〜22のポリオキシエチレンジグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- モノマー水溶液が、モノビニルモノマーに対し0.001〜0.5重量%の性能調整用架橋剤を含有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 性能調整用架橋剤が、単位エチレンオキサイド数1〜4のポリオキシエチレンジグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 重合条件下に維持された分散剤を含む疎水性有機溶媒に、モノマー水溶液を逐次供給して、疎水性有機溶媒中にモノマー水溶液が液滴として懸濁している状態で重合させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 式(2)のR3がオクチルフェニル基であることを特徴とする請求項9記載の高吸水性樹脂の製造方法。
- 式(2)のnが2〜15の整数であることを特徴とする請求項9又は10に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
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