JP4551797B2 - 電磁波照射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する発光ダイオードを有する発光装置と、その電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒作用を処理対象物に作用させる光触媒部材とを用いて、ハウジングの通路又は室内を通過する処理対象物に含まれている細菌や微生物等を殺菌、滅菌若しくは減少させたり、処理対象物自体の材質や特性等を改良、改質、変更等したりすることを目的とした電磁波照射装置に関するものである。
従来の、この種の電磁波照射装置としては、例えば、この特許出願人が先に特許出願したもので、特許文献1に記載されているようなものがある。この特許文献1には、浄水処理されて貯水タンクに蓄えられた浄水を給水バルブから随時取り出すようにした水処理装置に関するものが記載されている。この水処理装置は、「供給される浄水を25リットル以下の比較的小容量貯留することができる貯水タンクと、上記貯水タンクに取り付けられ且つ当該貯水タンク内に貯留された浄水を随時取り出すことができる給水バルブとを備え、上記給水バルブの開閉操作によって浄水が取り出される水処理装置において、上記貯水タンクは、水が注入される開口部が設けられたタンク本体と、上記タンク本体の上記開口部を開閉自在に閉じる蓋体とを有し、上記蓋体及び上記タンク本体の少なくとも一方の全体又は一部を180nm乃至480nmの波長範囲を含む電磁波を透過させる光透過性樹脂で形成し、当該貯水タンクの内部には、電磁波の照射を受けることにより光触媒反応を生じさせて浄水に含まれる細菌や微生物の増殖を抑制する光触媒部材を設けると共に、当該貯水タンクの上記光透過性樹脂部を透過させて貯水タンク内に上記電磁波を照射する光源を貯水タンクの外部で上記光触媒部材を照射可能な位置に配置して設けた」ことを特徴としている。
このような構成を有する水処理装置によれば、「微弱な紫外線或いは可視光線で光触媒部材を光励起させ、この光触媒部材の光触媒作用を通じて細菌や微生物の増殖を抑制し、衛生的で安全な水を長期間供給することができると共に、貯水タンクやフロート弁等の劣化を促進させることが無く、耐久性の高い水処理装置を提供することができる」という効果が得られる。
また、従来の、この種の電磁波照射装置に使用される発光ダイオードとしては、例えば、特許文献2に記載されているようなものがある。特許文献2には、二酸化チタンの薄膜からなる光触媒を担持し、その光触媒反応によって脱臭、殺菌、防汚、水の浄化等が可能な発光ダイオードが記載されている。この発光ダイオードは、「pn接合された光半導体の結晶体からなり、波長360〜400nmの紫外線を主に放射する1以上のLEDチップと、前記LEDチップを封止する透明なレンズと、前記レンズの外側表面に一体に被覆された透明なガラス材料からなるキャップと、前記キャップの表面に担持された光触媒とを具備する」ことを特徴としている。
このような構成を有する発光ダイオードによれば、「光触媒のそのような光触媒反応によって空気の浄化(脱臭)、殺菌(抗菌)、タバコのヤニ等の防汚、水の浄化等を行うことができる発光ダイオードを得ることができる」等の効果が期待される。
しかしながら、特許文献1に記載された水処理装置においては、紫外線ランプからなる光源を貯水タンクの外部に設ける構成となっていた。そのため、紫外線ランプを設置するためのスペースが大きくなり、装置全体が大型化されることから、小型で処理効率の優れた装置を得ることに制限があった。しかも、光源が紫外線ランプによって構成されていたため、紫外線ランプの寿命が比較的短くて耐久性が不十分であると共に、ガラス管を破損した場合には、ガラスの破片が周囲に撒き散らされるという問題点があった。
このような紫外線ランプの有する問題点に対する対策としては、特許文献2に記載されているような発光ダイオードを用いることが考えられる。ところが、特許文献2で開示された発光ダイオードにおいては、一端がLEDチップに接続された外部リードの他端が、ステムを貫通して外部に露出されているため、その外部リードの露出部に水や水分が付着し易い構成となっていた。その結果、外部リードの露出部に水や水分が付着すると、外部リードに錆が発生し、或いは両極間を短絡させて絶縁を破壊し、断線や発光不良を生じるおそれがあるという課題があった。特に、LEDチップから放射される電磁波が紫外線である場合には、放射される紫外線の影響によって外部リードに対する錆の進行が促進されたり、ステムの劣化が促進される等の問題点があった。
このような問題を詳しく説明すると、次の通りである。一般に、発光ダイオードは、少ない電力で明るく発光させることができ、発光効率が高くて寿命が長いと言う特徴があり、この点は紫外線を放射する発光ダイオード(以下「紫外線発光ダイオード」という。)の場合も同様である。その一方、紫外線発光ダイオードも一般の発光ダイオードと同様に、湿気の高い場所、水分を多く含む汚れた場所、或いは水中等において使用する場合には、十分な防水性を保有する構造として構成する必要がある。
また、ヒートシール加工が施される一般的な合成樹脂、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の合成樹脂は、紫外線によって影響を受け易い性質を有しており、紫外線が照射されると、その紫外線を吸収して劣化を生じ、組織が破壊されることになる。したがって、これらPEやPP等の紫外線に弱い合成樹脂は、紫外線の照射を受ける場所には使用することができなかった。
一方、紫外線に強く、紫外線の照射を受けても劣化を生じない合成樹脂として、紫外線透過性フッ素樹脂が知られている。この紫外線透過性フッ素樹脂は、一般的な合成樹脂のように紫外線を吸収するのではなく、紫外線を透過してしまうためにその紫外線による影響を受けることがなく、又は受けるとしても極めて少なく、紫外線による劣化を生ずることがほとんどなかった。そのため、このような紫外線透過性フッ素樹脂であれば、紫外線の照射を受ける場所に用いる場合にも、その紫外線によって劣化を生ずることなく、使用に耐えることが可能である。
ところが、紫外線透過性フッ素樹脂は、非常に加工性が悪く、これを用いて所定形状に成形することは極めて難しいという特徴がある。その一方、かかる紫外線透過性フッ素樹脂であっても、比較的厚さの薄いシート状、フィルム状或いはパイプ状の材料の場合には、ヒートシールによって比較的容易に接合できることが、本出願人によって確認された。
特開平11−47738号(特許第3616982号)公報 特開平9−8361号公報
解決しようとする問題点は、発光ダイオードを湿気の高い場所、塩素ガスのある場所、塩害を受ける場所、腐食性のある雰囲気に包まれた場所、水分を多く又は少量含む汚れた場所、或いは水中等において使用する場合には、発光ダイオードのリード線が露出している部分において、そのリード線に水や水分が付着して錆を生じたり、短絡を生じる原因になる。特に、発光ダイオードが紫外線を放射するものである場合、その紫外線の照射を受ける部分には紫外線に弱い一般的な合成樹脂を用いることができないため、紫外線に強い紫外線透過性フッ素樹脂を材料として使用する必要があるが、紫外線透過性フッ素樹脂は加工性が非常に悪いという問題点がある。
本出願の電磁波照射装置は、処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する発光ダイオード及びその発光ダイオードに接続されたリード線を有し、発光ダイオードを通路又は室に臨ませてハウジングに取り付けられる発光装置と、通路又は室内に配置されると共に発光装置から放射される電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、発光装置は、電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ発光ダイオード及びリード線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、リード線の一部を覆う筒体からなる樹脂製リード線カバーと、を有し樹脂製光源カバーは、一端又は両端が開かれた筒体からなり、樹脂製光源カバー内に発光ダイオードを収納し、樹脂製光源カバー内を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、樹脂製光源カバーのリード線が引き出された一端の開口部と樹脂製リード線カバーとを一緒にヒートシールし、又は、樹脂製光源カバーのリード線が引き出された一端の開口部と樹脂製リード線カバーとを一緒にヒートシールし且つ他端の開口部もヒートシールして、発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止したことを最も主要な特徴とする。
本出願の電磁波照射装置は、処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する発光ダイオード及びその発光ダイオードに接続されたリード線を有し、発光ダイオードを通路又は室に臨ませてハウジングに取り付けられる発光装置と、通路又は室内に配置されると共に発光装置から放射される電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、発光装置は、電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ発光ダイオード及びリード線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、リード線の一部を覆う筒体からなる樹脂製リード線カバーと、を有し樹脂製光源カバーは、重ね合わされた2枚の樹脂製シート部材又は2つに折り曲げられた1枚の樹脂製シート部材からなり、2枚の樹脂製シート部材間又は1枚の樹脂製シート部材で形成された2枚の樹脂製シート片間に発光ダイオードを収納し、2枚の樹脂製シート部材間又は2枚の樹脂製シート片間を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、2枚の樹脂製シート部材又は2枚の樹脂製シート片のリード線が引き出された非接合部と樹脂製リード線カバーとを一緒にヒートシールし且つその他の非接合部もヒートシールして、発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止したことを特徴とする。
本出願の電磁波照射装置は、処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する複数個の発光ダイオード及びその複数個の発光ダイオードにそれぞれ接続されたリード線並びに複数個の発光ダイオードが実装された配線基板を有し、発光ダイオードを通路又は室に臨ませてハウジングに取り付けられる発光装置と、通路又は室内に配置されると共に発光装置から放射される電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、発光装置は、電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ複数個の発光ダイオードが実装された配線基板及び配線基板から引き出された引出し線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、引出し線の一部を覆う筒体からなる樹脂製引出し線カバーと、を有し樹脂製光源カバーは、一端又は両端が開かれた筒体からなり、樹脂製光源カバー内に配線基板を収納し、樹脂製光源カバー内を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、樹脂製光源カバーの引出し線が引き出された一端の開口部と樹脂製引出し線カバーとを一緒にヒートシールし、又は、樹脂製光源カバーの引出し線が引き出された一端の開口部と樹脂製引出し線カバーとを一緒にヒートシールし且つ他端の開口部もヒートシールして、発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止したことを特徴とする。
また、本出願の電磁波照射装置は、処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する複数個の発光ダイオード及びその複数個の発光ダイオードにそれぞれ接続されたリード線並びに複数個の発光ダイオードが実装された配線基板を有し、発光ダイオードを通路又は室に臨ませてハウジングに取り付けられる発光装置と、通路又は室内に配置されると共に発光装置から放射される電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、発光装置は、電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ複数個の発光ダイオードが実装された配線基板及び配線基板から引き出された引出し線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、引出し線の一部を覆う筒体からなる樹脂製引出し線カバーと、を有し樹脂製光源カバーは、重ね合わされた2枚の樹脂製シート部材又は2つに折り曲げられた1枚の樹脂製シート部材からなり、2枚の樹脂製シート部材間又は1枚の樹脂製シート部材で形成された2枚の樹脂製シート片間に配線基板を収納し、2枚の樹脂製シート部材間又は2枚の樹脂製シート片間を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、2枚の樹脂製シート部材又は2枚の樹脂製シート片の引出し線が引き出された非接合部と樹脂製引出し線カバーとを一緒にヒートシールし且つその他の非接合部もヒートシールして、発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止したことを特徴とする。
本出願の電磁波照射装置によれば、樹脂製光源カバーのリード線又は引出し線が引き出された開口部及びその他の開口部を、その樹脂製光源カバーをヒートシールして発光ダイオードを気密に封止し、又は樹脂製光源カバー内を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながらヒートシールして一又は二以上の発光ダイオードを気密に封止し、その発光装置をハウジングの通路又は室に臨ませると共にその通路又は室内に光触媒部材を配置し、発光ダイオードから放射される電磁波を光触媒部材に照射すると共に、その状態で通路又は室内に処理対象物を通過させる。これにより、光触媒部材の光触媒層に光触媒反応を生じさせ、その光触媒反応により処理対象物の内部に含まれる細菌や微生物を殺菌若しくは滅菌し、或いは増殖を抑制等し、また、処理対象物の材質や特性等を改良、改質、変更等したり、合成、分解等することができる。しかも、樹脂製光源カバーの開口部から内部に水やその他の液体等が浸入して発光ダイオードに液体が付着するのを防止することができ、その液体による発光ダイオードとリード線との接合部やリード線自体の錆付き等を防ぎ、リード線が露出する部分の錆付きによる発光ダイオードの劣化を防止し、発光装置の出力低下を抑制することができる。
また、本出願の電磁波照射装置によれば、樹脂製光源カバーの樹脂製リード線カバー又は樹脂製引出し線カバーが引き出された開口部及びその他の開口部を、樹脂製光源カバーのみで又は樹脂製光源カバーと樹脂製リード線カバー若しくは樹脂製引出し線カバーと一緒にして、その樹脂製光源カバーをヒートシールして発光ダイオードを気密に封止し、又は樹脂製光源カバー内を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながらヒートシールして一又は二以上の発光ダイオードを気密に封止する。これにより、樹脂製光源カバーの開口部及び樹脂製リード線カバー又は樹脂製引出し線カバーの開口部から樹脂製光源カバーの内部に水やその他の液体が浸入して発光ダイオードに液体が付着するのを防止することができ、その液体による発光ダイオードとリード線又は引出し線との接合部やリード線又は引出し線自体の錆付き等を防ぎ、リード線又は引出し線が露出する部分の錆付きによる発光ダイオードの劣化を防止し、発光装置の出力低下を抑制することができる。
発光ダイオードやリード線、引出し線に水その他の液体が付着したり、塩素ガスのある場所、塩害のある場所(海水浴場や海に近い市街地等)、腐食性のある雰囲気の場所等において湿気が付着することにより発光ダイオード等が劣化して発光装置の出力が低下するのを防止すると共に、その発光装置から放射された電磁波を光触媒部材に照射させて光触媒反応を促進させるという目的を、樹脂製光源カバー及び/又は樹脂製リード線カバー若しくは樹脂製引出し線カバーを用いた簡単な構造によって実現することができ、その樹脂製光源カバー等が紫外線によっても材料の劣化を生ずることがなく、水中や水分の多い場所その他の液体等においても高い防水性、坊液性を確保し、電磁波照射装置の耐久性の向上を図ることができるようにする。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。図1〜図21は、本発明の電磁波照射装置の実施の形態を示すものである。即ち、図1A、B及びCは、本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第1の実施例を示す分解斜視図、一部断面した正面図及び側面図、図2A、B及びCは、図1の発光装置を用いた電磁波照射装置の第1の実施例を示す断面図、光触媒部材の第1及び第2の実施例を示す斜視図である。図3は、本発明の発光装置の第2の実施例を示す説明図、図4は、図3の発光装置を用いた電磁波照射装置の第2の実施例を示す説明図、図5は、図4の電磁波照射装置に用いた光触媒部材の第3の実施例を示す平面図、図6A、B及びCは、光触媒部材の第4、第5及び第6の実施例を示す斜視図である。
図7は、本発明の電磁波照射装置の第3の実施例を示す説明図、図8は、本発明の発光装置の第3の実施例を示す斜視図、図9は、本発明の発光装置の第4の実施例を示す説明図、図10は、本発明の電磁波照射装置の第4の実施例を示す説明図、図11は、本発明の発光装置の第5の実施例を示す説明図、図12は、本発明の電磁波照射装置の第5の実施例を示す説明図、図13A及びBは、光触媒部材の第7及び第8の実施例を示す説明図である。図14は、本発明の電磁波照射装置の第6の実施例を示す説明図、図15A及びBは、光触媒部材の第9及び第10の実施例を示す説明図である。
図16は、本発明の電磁波照射装置の第7の実施例を示す説明図、図17は、本発明の電磁波照射装置の第8の実施例を示す説明図、図18は、本発明の電磁波照射装置の第9の実施例を示す説明図、図19は、本発明の電磁波照射装置の第10の実施例を示す説明図、図20A及びBは、本発明の電磁波照射装置の第11の実施例を示す説明図及び光触媒部材の第11の実施例を示す説明図、図21は、本発明の電磁波照射装置の第12の実施例を示す説明図である。
ここで、本発明に係る「発光ダイオード」とは、pn接合された半導体からなる波長180nm〜480nmの範囲内にある電磁波(紫外線と可視光線の一部を含む。)を放射するLEDチップと、このLEDチップに接続されたリード線やリード極を有するものを言う、ものとする。したがって、「光」とは、一般的には可視光線を指すが、本願発明の場合には、可視光線に紫外線を含めた概念として用いるものとする。
図1A〜1Cに示すように、本発明の電磁波照射装置の第1の実施例に係る発光装置1は、予め設定された所定の波長を有する電磁波を放射する発光ダイオード2と、この発光ダイオード2に電気的に接続された2本の外部リードとしてのリード線4a,4bと、発光ダイオード2の発光部3の全体と2本のリード線4a,4bの発光部3側を覆う光源カバー5と、2本のリード線4a,4bの大部分を覆う2本のリード線カバー6,6と、から構成されている。
発光ダイオード2は、pn接合された半導体の結晶体からなる電磁波(光)を放射するLEDチップ7と、一般にセラミックス材料により形成されるベース部材としてのステム8と、このステム8のLEDチップ7側を覆うキャップ9とから構成されている。このキャップ9内において2本のリード線4a,4bの一端がLEDチップ7にそれぞれ接続され、それらの他端がステム8を貫通して外部に突出されている。
LEDチップ7としては、波長が180nmから480nmまでの範囲内の電磁波を主に放射するものを用いる。波長180nm〜400nmの電磁波は殺菌作用を有する紫外線であり、また、波長400nm〜480nmの電磁波は人が視認することのできる可視光線の一部である。波長範囲が180nm〜400nm内の電磁波は、殺菌装置の殺菌源として使用することができる。また、波長範囲が400nm〜480nmの電磁波である可視光線の一部を本願発明の範囲内に含めた理由は、この範囲内の可視光線は、紫外線の波長と極めて近いものであることに加えて、波長250nm〜360nmの電磁波よりは殺菌時間は長くなるが、一部の菌やウイルスによっては1分〜10分の照射で殺菌可能、若しくは菌の減少効果を期待できるからである。
すなわち、紫外線は、波長180nm〜400nmの範囲内では殺菌作用を有しており、特に、波長200nm〜360nmの範囲内では非常に強いエネルギを持っている。したがって、紫外線を放射するLEDチップ7を光源として用いることにより、細菌や微生物等の殺菌装置、或いは空気を浄化させる浄化装置等として使用することができる。
なお、LEDチップ7は、その半導体結晶体の種類、構造等によって放射される電磁波の波長を適宜に設定することができるため、使用目的に応じて放射される電磁波の波長を適宜に設定するようにする。また、キャップ9が紫外線を吸収する合成樹脂の場合には、吸収した紫外線によって合成樹脂に劣化が生じるため、キャップの材質としては、紫外線を吸収せずに当該紫外線を透過させる性質を有する材料、すなわち、石英ガラスか紫外線透過性フッ素樹脂を使用することが好ましい。
ステム8は円盤状の部材からなり、その中央部には所定の間隔をあけて2つの挿通孔が設けられている。各挿通孔には2本のリード線4a,4bが挿通されていて、一面側にそれぞれの端部を突出させた状態で各リード線4a,4bがステム8に接着剤又は溶着等の固着手段で固定されている。一方のリード線4aの先端に形成されたフレーム部4c上にLEDチップ7が実装されており、このLEDチップ7と他方のリード線4bの先端がワイヤ11によって接続されている。そして、LEDチップ7を覆うように断面U字状のキャップ9がステム8に装着されていると共に、接着剤又は溶着等の固着手段により固着されて一体的に構成されている。
このキャップ9とステム8とで気密室12が形成されている。気密室12には、LEDチップ7、2本のリード線4a,4b及びワイヤ11の酸化防止と、これらが発光する際に放出される熱を対流させて外部に効率よく放熱させて温度上昇の防止を図る等を目的として、不活性ガスや窒素ガス等を封入する。不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガスやヘリウムガス等を用いることができる。
キャップ9の材質としては、例えば、一般的なソーダ石灰ガラスや透明な合成樹脂を用いることができるが、紫外線を透過する石英ガラスや紫外線透過性フッ素樹脂等を用いることも好ましい。なお、接着剤としては、エポキシ系、シリコン系、ウレタン系等の適宜のものを使用できるが、紫外線に対する耐久力の高いものが好ましい。このLEDチップ7を作動させる電源は、一般の発光ダイオードの場合と同様であり、低い電圧で作動させることができる。そのため、一般の家庭用電源は勿論のこと、乾電池や充電式電池等を適宜に用いることができる。
また、上述したステム8とキャップ9に変えてモールドレンズを用い、モールドレンズの内部にLEDチップ7を埋没させる構造とすることもできる。このモールドレンズの材料としては、一般的には、エポキシ樹脂やアクリル系樹脂等の透明な合成樹脂材料が用いられるが、紫外線に対する耐久性を考慮すると、紫外線透過性フッ素樹脂を用いることが好ましい。また、モールドレンズは、LEDチップ7から放射される放射光に指向性を与えて外部に導くようにするため、凸レンズ形状に形成されている。その他、発光ダイオードとしては、各種の形状、構造のものを適用することができる。
光源カバー5は、一端が閉じられた円筒状の筒体からなり、その閉鎖側端部は、発光ダイオード2の発光部3に見合う形状、すなわち、この実施例では先頭球面状に形成されている。この光源カバー5の開口側から発光部3が挿入される。光源カバー5の長さは、発光部3の長さ(高さ)よりも十分に長くなるように形成し、その開口側は、後述するように1筋のヒートシール部15又は必要により2筋以上のヒートシール部15を設けて密封する。
更に、光源カバー5のヒートシールは、横方向に連続された1筋若しくは2筋以上の第1のヒートシール部に加えて、これと交差する縦方向に延在された1筋若しくは2筋以上の第2のヒートシール部を設ける構成とすることもできる。このように第1のヒートシール部に加えて第2のヒートシール部を設ける構成とした場合には、光源カバー5の接合面の接合強度を増大させてしっかりと固着できると共に、リード線カバー6も一緒に接合させて、リード線カバー6を抜け難くすることができる。なお、第2のヒートシール部は、光源カバー5だけが重なり合う部分に設けるようにしてもよく、また、光源カバー5とリード線カバー6とが重なり合う部分に設けるようにしてもよい。
また、光源カバー5の形態としては、両端が開口された円筒体を用いることもできる。この場合には、必要に応じて円筒体の一端又は両端からリード線の各端部を引き出し、光源カバー5だけが重なり合う部分をヒートシールし、或いは光源カバー5とリード線カバー6とが重なり合う部分をヒートシールする。そして、すべての開口部を、必要なタイミングでヒートシールして接合し、発光ダイオード2を確実に密封させるようにする。
リード線カバー6は、両端が開口された円筒状の筒体からなり、リード線4a,4bよりも若干短く形成する。2本のリード線カバー6には、それぞれリード線4a,4bが1本ずつ挿通される。そのため、リード線カバー6の直径は、光源カバー5の直径よりも十分に小さく形成する。なお、リード線カバー6は、必ずしも使用しなければならないものではなく、使用することが実施例として好ましいものである。
光源カバー5及びリード線カバー6の材料としては、紫外線を透過する材料であって、ヒートシールによる熱溶着の可能な紫外線透過性熱可塑性樹脂によって形成する。ここで、「紫外線を透過する材料」とは、紫外線を吸収することなく透過させて、その紫外線による影響(劣化、変質等)を受けることがないか、若しくは紫外線による影響が極めて小さい材料をいうものとする。この紫外線を透過する材料であって、ヒートシールによる熱溶着性を有するものとして具体的には、例えば、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)や四フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)等を挙げることができる。
PFAは、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)に匹敵する特性を持ち、かつ複雑な形状であっても熱溶融成形ができるという特性を有している。このPFAは、例えば、半導体工業分野(ウエハーバスケットなど)、ライニング、電線被覆、フィルム等に用いられている。また、FEPは、PTFEに比べて若干耐熱性は劣るが、他の特性は同等であり、熱溶融成形も可能である。このFEPは、例えば、電線被覆、フィルム(変圧器の絶縁、栽培室、破裂板のカバー、お菓子の焼型)、ライニング等に用いられている。
なお、光源カバー5及びリード線カバー6の厚さ(肉厚)は、薄ければ薄いほど好ましい。PFA及びFEPの紫外線透過性は、その厚さに比例して変化し、薄いものほど紫外線の透過率が高くなるからである。また、接合部に加えられる圧力と熱の大小によっても異なるが、一般に、厚さが薄い程熱溶着が容易であって、ヒートシール性に優れているということができる。
次に、前記構成を有する発光装置1の製造方法の一例について説明する。まず、図1Aに示すように、光源カバー5の穴の底部まで発光ダイオード2の発光部3を挿入すると共に、2本のリード線4a,4bに、それぞれリード線カバー6,6を根元部分まで差し込む。そして、光源カバー5の開口側の端部をリード線カバー6と共にヒートシールして、重なり合った二面が熱溶着されたヒートシール部15を設けて密封する。
このヒートシールと同時に、光源カバー5内の空気を、図示しないバキューム装置で吸引し、その内部を真空にするか又は適当な圧力となるまで減圧する。この光源カバー5内の空気は、できるだけ多量に吸引し、真空に近くなればなる程好ましい。このように、光源カバー5内の空気を吸引して真空にする理由は、ヒートシール後に光源カバー5内に空気が残っていると、その空気が発光ダイオード2の発光によって発生した熱で膨張し、その膨張によってヒートシール部15が破損するおそれがあるからである。このヒートシール部15が破損すると、光源カバー5やリード線カバー6を設けた意味が無くなり、発光ダイオード2のリード線4a,4bに水が付着することになり得る。
なお、ヒートシールの作業は、光源カバー5内の空気を抜いて真空若しくは減圧した後に行ってもよく、また、光源カバー5内を真空若しくは減圧しながら同時に行うようにしてもよい。更に、光源カバー5内に不活性ガスを注入した後若しくは不活性ガスを注入しながら光源カバー5の所定部位をヒートシールするようにしてもよい。
また、ヒートシール部15は、1箇所に周方向に連続させて1筋のみ設けてもよいが、必要により2箇所以上に2筋以上のヒートシール部15を設けてもよい。図1B及び1Cは、光源カバー5の開口側の3箇所に3筋のヒートシール部15,15a,15bを設けた実施例を示すものである。これらのヒートシール部15〜15bは、例えば、加熱した一対のローラによって所定の熱と圧力を加え、光源カバー5同士又は光源カバー5とリード線カバー6とが互いに重なり合った部分を加熱して接合することにより形成することができる。
そして、1箇所のヒートシール部15の密着力で耐えられる強度を考慮して、必要に応じてヒートシール部15の数を増加させるようにする。このヒートシール部15の強度は、その幅によっても異なるが、その数を増やすことによって増加させることができる。ヒートシール部15を複数箇所に設ける場合、隣り合うヒートシール部15間のピッチは、許される範囲内において適当に設定することができる。
このような構成を有する発光装置1は、例えば、図2に示すような電磁波照射装置に使用して好適である。図2は、この発明に係る電磁波照射装置の第1の実施例を示すものである。この実施例は、液体の流路に連通された電磁波照射装置としてのサンプリングバルブ20に、2個の発光装置1を用いたもので、流路内を流れる液体をサンプリングして取り出すときに使用されるものである。
このサンプリングバルブ20は、弁ケース21と弁本体22と弁キャップ23と弁ロッド24とハンドル25と、弁ケース21に取り付けられた2本の枝管26a,26bと、各枝管26a,26bに取り付けられた2個の発光装置1,1と、2本の枝管26a,26bの内側に配置された光触媒部材の第1の実施例を示す光触媒ロッド17,17と、弁本体22に取り付けられた光触媒部材の第2の実施例を示す光触媒リング27,27等を備えて構成されている。弁ケース21と弁キャップ23とによってハウジングが構成されている。
弁ケース21は、両端に外フランジが設けられた筒状の部材からなり、その中央部に貫通された軸方向穴21aの一端をテーパ面で絞り込むことによって開閉口28が設けられている。弁ケース21の軸方向穴21aには弁本体22が摺動自在に挿通されていて、その挿通側の開口部が弁キャップ23によって閉じられている。弁キャップ23の中央穴には弁ロッド24が回転自在に保持されており、この弁ロッド24の内側に設けたネジ軸部24aが弁本体22の一端に開口されたネジ孔31に螺合されている。弁ロッド24の弁キャップ23から外側に突出された軸部には、この弁ロッド24を回転操作するためのリング状のハンドル25が袋ナット29からなる固着手段によって固定されている。
弁本体22は、軸方向の中途部に設けた大径部22aと、この大径部22aの一側に連続された弁頭部22bと、大径部22aの他側に連続された連結部22cを有しており、連結部22cの中心に軸方向へ伸びるネジ孔31が設けられている。連結部22cの外周面にはキー32が装着されていて、このキー32を弁キャップ23のキー溝33に係合することにより弁本体22の回転が防止されている。符合34aは、弁ケース21と弁キャップ23の間を液密にシールするOリングである。また、符号35は、弁ケース21と弁キャップ23の間を位置決めする位置決めピンである。そして、弁キャップ23は弁ケース21に対して、締付金具36aによって着脱可能に締付固定されている。
更に、弁本体22の大径部22aの外周面には周方向に連続する環状溝37aが設けられていて、その環状溝37aには摺動用のOリング38とシール部材39が装着されている。弁本体22の弁頭部22bの外周面には、先端側の第1の環状溝37bと大径部22a側の第2の環状溝37cが設けられている。第1の環状溝37bにはOリング41が装着されている。ハンドル25を回して弁本体22を軸方向へ進退移動させることにより、Oリング41が開閉口28に押し付けられてサンプリングバルブ20が閉じられ、又はOリング41が開閉口28から引き離されてサンプリングバルブ20が開かれる。
更に、弁本体22の弁頭部22bの第2の環状溝37cには光触媒リング27が装着されている。光触媒リング27は、C字形に形成された弾性を有するリング体からなり、その外周面には、光触媒による触媒作用(触媒反応)を生じさせることができる光触媒の薄膜からなる光触媒層27aが設けられている。この光触媒としては、例えば、二酸化チタン(TiO)を挙げることができる。
この二酸化チタン(TiO)の薄膜からなる光触媒は、これに紫外線が照射されると、高い酸化触媒作用を生じて有機化合物等を分解させることができる。この光触媒の酸化触媒作用により、空気の脱臭や消臭等の浄化、微生物の殺菌や滅菌(抗菌)、水の浄化、タバコのヤニの汚染防止等を図ることができ、サンプリングバルブ20内を常に衛生的に維持し、このサンプリングバルブ20から細菌等が入り込んで本ラインが逆汚染されるのを防止することができる。なお、光触媒リング27の開口端は、第2の環状溝37cに対する着脱作業を容易にするため、それぞれ半円形に形成されている。
また、弁ケース21にはパイプ状をなす2つの支管部42a,42bが設けられている。2つの支管部42a,42bは、軸方向穴21aの直径方向に対向するように配置されており、各支管部42a,42bの中央部を貫通する給排口である径方向穴21b,21cが軸方向穴21aに連通するように設けられている。各支管部42a,42bの先端にはネジ部が設けられていて、各ネジ部に装着されたナット部材43によって枝管26a,26bと光触媒ロッド17,17とがそれぞれ着脱可能に取り付けられている。
2つの枝管26a,26bは、弁ケース21の穴内に充填された液体を外部から目で見ることができるようにするもので、紫外線や可視光線を透過させる透明な材料(例えば、紫外線透過性フッ素樹脂)によって形成されている。各枝管26a,26bは、軸方向の一端に外向きのフランジ部が設けられた透明なパイプ状の部材からなり、他端の開口部に発光装置1が1個ずつ取り付けられている。発光装置1は、紫外線や可視光線を透過させる透明な材料(例えば、紫外線透過性フッ素樹脂)で形成された閉じ栓44によって保持されている。その閉じ栓44を開口部に装着することにより、各枝管26a,26bの先端部に発光装置1が着脱可能に取り付けられている。
各枝管26a,26bの内側に、光触媒ロッド17が配設されている。光触媒ロッド17は、針状に形成されたロッド部18aと、このロッド部18aの根元部分が固定された円板状の固定部18bとからなっている。固定部18bには、液体を通過させることができる半月形をなす一対の貫通穴18c,18cが設けられている。この固定部18bの中央部分の両面とロッド部18aの全体表面とに、光触媒リング27の光触媒層27aと同様の光触媒層17aが設けられ手いる。
このような構成を有する光触媒ロッド17が、そのロッド部18aを各枝管26a,26bの中心部に配置するようにして取り付けられている。即ち、各支管部42a,42bの端面部に内側シール部材19aを介して光触媒ロッド17の固定部18bが重ね合わされ、その固定部18bの上に外側シール部材19bを介して各枝管26a,26bのフランジ部が重ね合わされている。そして、枝管26a,26bに挿入されたナット部材43の締め込みにより、光触媒ロッド17が各枝管26a,26bを介してナット部材43により押圧されて、弁ケース21にそれぞれ着脱可能に固定されている。
このとき、2つの発光装置1,1と2つの光触媒ロッド17,17と光触媒リング27とは、略同一直線上に配置されている。そのため、各発光装置1から放射される紫外線を含む電磁波は、光触媒ロッド17の光触媒層17aと光触媒リング27の光触媒層27aとに照射される。これにより、各光触媒層17a,27aには、紫外線を含む電磁波によって光触媒反応が生起され、内部の液体や気体は、発光ダイオードの微量熱で対流を起こして巡回され、常に衛生的な状態に維持される。
このような構成を有するサンプリングバルブ20は、例えば、液体やクリーンエアーやクリーンガスが流れる本配管47或いは、液体やクリーンエアーやクリーンガスが貯留される図示しない液体タンク等に取り付けられて使用される。本配管47は、例えば、牛乳や果汁飲料その他の飲料、或いは培養液や反応液等の液状薬品その他の液体の製造工程、或いはそれらの液体を他工程へ輸送する等の目的のために使用される。そして、本配管47を流れる液体を定期的或いは任意的に取り出してサンプリングし、その液体の成分や特性の検査、或いは他の無関係な菌の混入等を検査するために、このサンプリングバルブ20が用いられる。
本配管47には、サンプリングバルブ20を取り付けるための取付部48が設けられている。取付部48は、本配管47の長手方向の中途部において側方へ突出するように設けられており、その先端には弁ケース21の外フランジと同様の外フランジが設けられている。両外フランジは、Oリング34bを介在して当接され、その当接状態で締付金具36bが装着される。この締付金具36bを締め付けることにより、サンプリングバルブ20が本配管47に固定されている。
この第1の実施例で示すサンプリングバルブ20は、例えば、次のようにして使用される。まず、サンプリングバルブ20のハンドル25を回して本配管47に連通された開閉口28を開放する。これにより、本配管47内を流れる液体が、開閉口28から弁ケース21内の軸方向孔21a内に導入され、その液体によって光触媒リング27が浸漬される。更に、軸方向孔21a内に導入された液体は、弁ケース21の径方向穴21b,21c内にも入り込み、光触媒ロッド17の貫通穴18cを介して枝管26a,26b内に充填されることにより、その液体によって光触媒ロッド17も浸漬される。
この場合、枝管26a,26bを透明に形成しておくことにより、その内部に液体が充填されたことを目による視覚で認識することができる。また、ナット部材43を緩めて枝管26a(又は26b)と光触媒ロッド17を取り外すことにより、その枝管26a(又は26b)が取り付けられていた支管部42a(又は42b)の径方向穴21b(又は21c)から液体を取り出してサンプリングすることができる。
また、各枝管26a,26bの先端に装着されている発光装置1を発光することにより、その放射された電磁波(主に紫外線)が、光触媒ロッド17の表面に設けた光触媒層17aに照射されると共に、固定部18bに設けた貫通穴18c及び径方向穴21b,21cを通過して軸方向孔21a内に入り、弁本体22の弁頭部2bに保持されている光触媒リング27の外周面に設けた光触媒層27aに照射される。これにより、各光触媒層17a,27aにおいて、光触媒反応(光触媒作用)が励起され、例えば、光触媒として二酸化チタンを用いた場合には高い酸化触媒作用を生じさせることができる。その光触媒の酸化触媒作用により、無菌状態の液体を無菌状態のままに、無菌状態の気体を無菌状態のままに維持し、或いは液体や気体中にいる細菌や微生物等を殺菌、滅菌若しくは減少したり、その増殖を抑制したりすることができる。
図3は、本発明の紫外線照射装置に係る発光装置の第2の実施例を示すものである。この発光装置50は、図1に示した第1の実施例に係る発光装置1に、別の装置、機械、器具等に取り付けるための取付部51を設けたものである。取付部51は、光源カバー5と一体に形成してもよく、また、光源カバー5とは別の部材を用いて一体化させる構成としてもよい。この取付部51は、ヒートシール部とされており、取付部51の全体がヒートシールされている。取付部51の略中央部には、固定ネジのネジ部が挿通される取付孔52が開口されており、この取付孔52を用いて発光装置50が別の装置等に取り付けられるようになっている。
また、この実施例においては、3本のヒートシール部15,15a、15bからなる第1の溶着部53に加えて、4本のヒートシール部15,15a、15b,15cからなる第2の溶着部54を設けている。これら第1及び第2の溶着部53,54は、光源カバー5とリード線カバー6が共に重ね合わされて接合されており、ヒートシールされて偏平となっているリード線カバー6の上に、更に光源カバー5がヒートシールされて偏平となっている。更に、2本のリード線カバー6には、2本のヒートシール部15,15aからなる第3の溶着部55が設けられている。このように複数箇所に溶着部を設けることにより、密封性を向上させて防水性をより高めることができる。
図4は、図3に示した発光装置50の使用状態の一例を示すもので、電磁波照射装置の第2の実施例として示すシャワー装置60に適用した説明図である。シャワー装置60は、フレーム61と水道管62とシャワーカップ63とカバー64等を備えて構成されている。フレーム61とカバー64とによってハウジングが構成されている。フレーム61は偏平な樋状をなしていて、このフレーム61内に水道管62が配設されている。水道管62には、接続具66を介してシャワー配管67が取り付けられており、このシャワー配管67の先端にシャワーカップ63が固定されている。シャワーカップ63は半球殻状をなしており、その開口部がフレーム61の先端部に設けた収納部61aに挿入されている。
収納部61aには円板状の多孔板68が配置されており、この多孔板68の内側にシャワーカップ63の開口部が対向されている。また、フレーム61には立板61bが設けられており、その立板61bの上端に固定されたヒンジ69によってカバー64が、フレーム61に取り付けられている。更に、カバー64は、フレーム61の先端部上面を開閉可能とされており、このカバー64内に発光装置50が取り付けられている。発光装置50は、カバー64の内面に固定されたブラケット61cにネジ止めされて固定されている。このとき、発光装置50の発光部3は、シャワーカップ63の背面に対向されている。
シャワーカップ63は、少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を透過可能な材料によって形成する。そのような材料としては、石英ガラスの他に前述したPFAやFEP等を挙げることができる。このシャワーカップ63の半球状の凹部をなすカップ室65内には、光触媒部材の第3の実施例を示す光触媒羽根80が収納されている。光触媒羽根80は、円板状のベース部81aと、そのベース部81aに固定された4枚の羽根部81bとから構成されている。羽根部81bは、半円形をなす板体に曲面を設けたプロペラのような形状をしており、発光装置50から放射される電磁波を効率よく受けることができるようになされている。この光触媒羽根80の略全面には、光触媒をコーティング等することによって光触媒層80aが設けられている。
この実施例で示すシャワー装置60の作用は、例えば、次のようなものである。水道管62から供給される水は、接続具66及びシャワー配管67を介してシャワーカップ63のカップ室65内に導入される。カップ室65内に入った水は、シャワーカップ63の背面から放射される電磁波の照射を受けると共に、カップ室65内に収納されている光触媒羽根80に接触し、その表面に形成されている光触媒層80aに接触してその光触媒作用を受ける。このシャワー装置60では、発光装置50を1個設けたが、発光装置50を2以上設ける構成としてもよいことは勿論である。
この光触媒層80aの光触媒による酸化触媒作用によって水の浄化が行われる。そして、水に細菌や微生物等が含まれている場合には、その殺菌や滅菌(抗菌)、或いはその増殖が抑制される。カップ室65内の光触媒羽根80を通過した水は、多孔板68の多数の孔から外部に吐出される。このシャワー装置60によれば、発光装置50による紫外線殺菌と光触媒羽根80による酸化触媒反応を生じさせて、浄化され或いは殺菌等された衛生的な水を多孔板68から吐出することができる。また、カップ室65内に残留する水や気体が外部の空気と接触することで菌が繁殖し易くなるが、この酸化触媒反応によって菌の増殖を防止又は抑制し、逆汚染の発生を防止し得る機能を有するものである。
図6A〜Cは、この発明に係る光触媒部材の第4、第5及び第6の実施例を示すものである。図6Aにおいて第4の実施例として示す光触媒部材82は、円板状のベース部83aと、そのベース部83aに固定された円筒部83bとから構成したものである。この光触媒部材82の略全面には、光触媒をコーティング等することによって形成された光触媒層82aが設けられている。図6Bにおいて第5の実施例として示す光触媒部材84は、全体を十字形に形成すると共に、その全体を円弧状に湾曲させて形成したものである。この光触媒部材84の略全面に、光触媒をコーティング等することによって光触媒層84aが設けられている。
また、図6Cにおいて第6の実施例として示す光触媒部材85は、リング状のベース部86aと、そのベース部86aの一面において直径方向に架け渡すように設けた円弧状の架橋部86bとから構成したものである。この光触媒部材85の略全面にも、同じく光触媒をコーティング等することによって形成された光触媒層85aが設けられている。このような構成を有する光触媒部材82,84,85を、前記光触媒羽根80に替えて用いることができ、更に、光触媒部材の形状は、これら実施例に示すものに限定されるものではない。
図7は、本発明の紫外線照射装置の第3の実施例を示すものである。この紫外線照射装置70は、図4に示したシャワー装置60のカバー64の内側に、発光装置50に代えて発光装置71を設けたものである。この発光装置71は、適当な波長領域の電磁波(好ましくは紫外線)を放射する多数の発光ダイオードの集合体からなる棒状の光源部材72と、この光源部材72の両端を保持すると共に当該光源部材72と電源側とを電気的に接続する一対のソケット部73a,73bと、光源部材72の多数の発光ダイオードを発光動作させる電気回路部等から構成されている。
図8に示すように、光源部材72は、多数の発光ダイオード74と、その発光ダイオード74が実装された配線基板75と、その配線基板75の両端に設けられた一対の端子部76a,76bと、これらの全体を液密に覆う光源カバー77等から構成されている。配線基板75は細長い板材からなり、その一面に多数の発光ダイオード74が縦一列に並べられて実装されている。この配線基板75の他面に、蛍光灯用の安定器電源をLED用電源に変換する電源変換部79が設けられている。この電源変換部79に替えて、端子78,78から交流(AC)を直接入力させて直流(DC)に変換するAC/DCアダプタ部を設ける構成としてもよい。
配線基板75に実装される多数の発光ダイオード74は、2列以上に並べてもよく、また、例えば千鳥状に互い違いに配置してもよい。この配線基板75の両端に、それぞれ端子部76a,76bが固定されている。各端子部76a,76bには、それぞれ外側に突出する2本の端子78,78が設けられており、それらの端子78,78をソケット部73a,73bに係合することによって光源部材72が、カバー64の内面に着脱可能に取り付けられている。
光源カバー77は、両端又は一端が開口された筒状の部材からなり、両端に端子部76a,76bが固定された配線基板75を挿入した後、両端又は一端の開口を閉じて、全体として液密に構成する。この場合、光源カバー77の両端から端子78,78をそれぞれ突出させ、ソケット部73a,73bと電気的な接続を可能とする。この際、光源カバー77の端子78が突出する部分は肉厚を厚くする等して、液漏れが生じないようにする。このような光源カバー77は、前述した光源カバー5と同様に、紫外線に対する耐久性に優れた紫外線透過性フッ素樹脂(PFA、FEP等)を用いて形成する。
この実施例では、光源部材72の発光部を長くしたため、これに対応させてシャワー配管67を、シャワーカップ63と同じく紫外線透過性フッ素樹脂(PFA、FEP等)や石英ガラスによって形成する。これにより、シャワー配管67を経てシャワーカップ63に供給される水に対して、広い範囲で紫外線を照射することができ、殺菌効果等を高めることができる。なお、発光装置71は、カバー64内の略全体を一度に電磁波照射できる大きさとされているため、その分だけ消費される電力は大きなものとなっている。一方、発光装置50は、シャワーカップ63の近傍のみを紫外線照射することができる。
そこで、図示しないが、発光装置50と発光装置71の2つの装置を同時に設けることにより、次のような使い方をすることができる。即ち、シャワー装置60の使用頻度に応じて消費電力の異なる2つの発光装置50及び発光装置71を使い分けすることができる。例えば、使用頻度の比較的多い朝昼晩の食事時には、発光装置50及び発光装置71の両方又は主たる発光装置71のみを使用してシャワーカップ63及びシャワー配管67内の水の殺菌を行い、使用頻度の少ない夜間帯においては、消費電力の少ない発光装置50を使用する。これにより、消費電力の節約を図ることができる。
なお、光源カバーの材料として、その両端が共に開かれているパイプ状の部材を使用する場合には、発光ダイオード2を挿入する前にパイプ材の一端をヒートシールして接合してもよく、また、発光ダイオード2の挿入後にパイプ材の両端をヒートシールして接合してもよい。
図9は、本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第4の実施例を示すものである。この発光装置90は、光源カバーの材料として前記紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)を使用した1枚のシート部材を用いて構成したものである。光源カバー91は、四角形をなす1枚のシート部材を2つに折り曲げることによって2枚のシート片を形成すると共に、その2枚のシート片間に発光ダイオード2を介在させた後、3辺の非接合部をヒートシールして接合することによって構成されている。
すなわち、2枚のシート片の折り曲げ部92aと平行をなす平行非接合部92bには縦溶着部93が設けられている。縦溶着部93は、互いに平行をなす3本のヒートシール部93a,93b,93cによって形成されているが、このヒートシール部は1本若しくは2本でもよく、また、4本以上であってもよい。また、2枚のシート片の折り曲げ部92aと垂直をなす両側の垂直非接合部92c,92dには、第1及び第2の横溶着部94,95が設けられている。第1及び第2の横溶着部94,95は、互いに平行をなす2本のヒートシール部94a,94b及び95a,95bによって形成されているが、このヒートシール部は1本でもよく、また、3本以上であってもよい。
更に、各横溶着部94,95の外側のヒートシール部94a,95aは、この発光装置90を別の装置に取り付けるための取付部として他のヒートシール部よりも幅広に形成されている。各取付部96,96には、それぞれ取付孔96aが設けられている。そして、隣り合う発光ダイオード2間には、これを気密に仕切る中間ヒートシール部94cが設けられている。他の構成は、前記図3で示した実施例と同様である。なお、発光装置90は、折り曲げ部92aをヒートシールしてもよいことは勿論である。
図10には、図9に示した発光装置90を、図4に示したシャワー装置60に適用した実施例を示している。発光装置90は、5個の発光ダイオード2を1列に並べることによって構成されている。シャワー装置60のカバー64の内面には、一対のブラケット97,97が取り付けられている。この一対のブラケット97,97に両端を支持された発光装置90がシャワー配管67に沿って配置されている。シャワーカップ63とシャワー配管67は、紫外線を透過させる材料によって形成されており、シャワーカップ63のカップ室65内とシャワー配管67の管路内とに背面から紫外線が照射可能とされている。
また、シャワーカップ63のカップ室65内には、光触媒部材の第7の実施例を示す光触媒ラッパ98が収納されている。光触媒ラッパ98は、リング状に形成されたリング部99aと、そのリング部99aが先細側の先端部に固定されたベース部99bとから構成されている。リング部99aの略全面には、光触媒の薄膜からなる光触媒層98aが設けられている。ベース部99bは、リング部99aを支持するものであるが、その外面に光触媒をコーティング等して光触媒層を設けてもよい。
このように構成されたシャワー装置60によっても、前述したシャワー装置60と同様の効果を得ることができる。
この実施例の作用は、例えば、次のようなものである。水道管62からシャワー配管67を経てシャワーカップ63のカップ室65内に導入された水は、発光装置90の5個の発光ダイオード2から放射される紫外線の照射を受けることによって紫外線殺菌されると共に、カップ室65内において光触媒ラッパ98の表面に形成された光触媒層98aに電磁波が照射されることによって生ずる光触媒作用によって重ねて殺菌処理等が行われる。そのため、シャワーカップ63内を流れるか又は溜まるようにした構造によってシャワー配管67への逆汚染を防止し、水や気体に含まれる細菌や微生物を確実に殺菌等を行い、菌を減少し若しくは増殖を抑止することができ、衛生的な水を多孔板68から吐出させることができて、常にシャワーカップ63部分を衛生的に維持することができる。
図11は、本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第5の実施例を示すものである。この発光装置100は、フレキシブル配線基板102に多数の発光ダイオード103を実装して面状の発光部101を形成し、その発光部101を光源カバー104内に収納して構成したものである。フレキシブル配線基板102は、長方形の短冊状をなしていて、適当な強度及び柔軟性を有している。フレキシブル配線基板102の一面には所定形状に形成された配線パターンが設けられており、他面に実装された多数の発光ダイオード103のリード線とそれぞれ接続されている。
更に、フレキシブル配線基板102の配線パターンには引出し線105の一端が接続されている。引出し線105には、パイプ状に形成された引出し線カバー106が被せられている。引出し線カバー106は、光源カバー104の一端から外部に突出され、更に引出し線カバー106を貫通して引出し線105が外部に導出されている。光源カバー104及び引出し線カバー106の材質は前記実施例と同様であって、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)が好適である。
また、光源カバー104は、パイプ状の材料(筒体)を適当な長さで切断し、両端の開口部をそれぞれヒートシールして密封することによって構成されている。そして、筒体両端の2箇所に開口された開口部のうち、一方の開口部は1筋のヒートシール部107によって接合され、他方の開口部は2筋のヒートシール部108a,108bによって接合されている。この際、引出し線カバー106は一方の開口部から引き出されており、その引出し線カバー106が挿通される開口部では、引出し線カバー106の上から光源カバー104のヒートシールが行われている。このように、1つの開口部に対するヒートシール部の数を増やすことにより、より高度の気密性を確保することが可能となる。
なお、フレキシブル配線基板102に実装される発光ダイオード103としては、図1等に示した実施例の発光ダイオード2を用いることができることは勿論のこと、その他の周知の構造を有する各種の発光ダイオードを適用することができる。この実施例においては、柔軟性を有し且つ可撓性に富んだフレキシブル配線基板102に多数の発光ダイオード103を実装し、これを光源カバー104に収納した後、内部を真空にするか又は適当な圧力となるまで減圧して密封することによって発光装置100を構成した。この実施例で示す発光装置100は、例えば、次のようにして使用することができる。
図12は、図11に図示した発光装置100の使用例を示すもので、本発明の電磁波照射装置の第5の実施例である。図12に示す電磁波照射装置は、水や薬品、飲料等の液体が流通される配管装置110であり、流入管111と連結管112と流出管113等を備えて構成されている。流入管111と連結管112と流出管113とによってハウジングが構成されている。
流入管111は水平方向に延在されていて、その一端にL字状の第1の管継手114が接続されている。第1の管継手114の他端は上方に向けられており、その端部に連結管112が接続されている。連結管112の他端には電磁開閉弁116が接続され、その他端には第2の管継手115が接続されている。電磁開閉弁116の開閉動作によって連結管112が開閉される。第2の管継手115の他端は横方向に向けられており、その他端に流出管113の一端が接続されている。
流出管113はL字状に形成されており、その他端が下向きに開口されている。流出管113の開口部には、管閉じ蓋117が着脱可能に取り付けられている。管閉じ蓋117は、一端が閉じられた筒体からなり、その穴は開口側の直径を奥側の直径よりも広くしたテーパ状とされていて、テーパめねじが形成されている。これに対応して、流出管113の開口部には、管閉じ蓋117のテーパめねじに螺合されるテーパおねじが形成されている。これにより、管閉じ蓋117が流出管113に対してねじ止め可能とされている。なお、管閉じ蓋117は、テーパねじを設けることなく、固定ねじを使用して流出管113にねじ止めする構成としてもよい。
これら流入管111と連結管112と流出管113の材質としては、それぞれ紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成するのが好適であるが、加工が可能であれば波長が180nmから480nmまでの電磁波を透過するガラスであってもよい。これら管の外面の適当な位置に、それぞれ発光装置100A,100B,100Cが装着されている。更に、流出管113の内部には、光触媒部材の第8の実施例を示す第1の光触媒ワイヤ118が挿入され、流入管111及び連結管112には、光触媒部材の第9の実施例を示す第2の光触媒ワイヤ119が挿入されている。
第1の光触媒ワイヤ118は、適当に撓み変形可能とされたワイヤ体118aと、このワイヤ体118aの一端を固定保持する保持筒118bとから構成されている。保持筒118bは、流出管113の穴に挿入可能な大きさとされており、また、ワイヤ体118aは、流出管113の曲がりに沿って自由に撓むことができる材質のものによって形成されている。ワイヤ体118aの表面、必要により保持筒118bの表面には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。このワイヤ体118aを先にして保持筒118bまで流出管113の穴に差し込み、その後、管閉じ蓋117で開口部を閉じることにより、第1の光触媒ワイヤ118が流出管113の穴内に取り付けられている。
第2の光触媒ワイヤ119は、適当に撓み変形可能とされたワイヤ体119aと、このワイヤ体119aの一端を固定保持する保持リング119bとから構成されている。保持リング119bは、流入管111のフランジ部111aと配管121のフランジ部121aとの間に挟持可能とされたリング状の部材からなり、中央の架橋部にワイヤ体119aの一端が固定されている。また、ワイヤ体119aは、流入管111及び連結管112の曲がりに沿って自由に撓むことができる材質のものによって形成されている。
ワイヤ体119aの表面、必要により保持リング119bの表面には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。このワイヤ体119aを先にして保持リング119bまで流入管111及び連結管112の穴に差し込み、その後、流入管111のフランジ部111aと配管121のフランジ部121aで保持リング119bを挟持する。これにより、第2の光触媒ワイヤ119が流入管111と連結管112の穴内に取り付けられている。
そして、流入管111と連結管112と流出管113の外面に発光装置100A,100B,100Cがそれぞれ巻き付けられ、これにより、いわゆる外照式殺菌装置をなす配管装置110が構成されている。
なお、ワイヤ体118a,119aの材質としては、例えば、ばね鋼線、ピアノ線、針金、形状記憶合金線等の金属は勿論のこと、エンジニアリングプラスチック等を用いることもできる。
発光装置100Aは、フレキシブル配線基板102に実装された多数の発光ダイオード103を内側に設定して連結管112に巻き付けられている。これにより、連結管112内を流動する液体に紫外線を照射して紫外線殺菌を行うと共に、第2の光触媒ワイヤ119の光触媒層119aに電磁波が照射されることにより光触媒作用を生じさせて、その無菌状態の液体を無菌のままに、無菌状態の気体を無菌状態のままに維持し、或いは液体の更なる殺菌・滅菌、減少等の作用を増大させることができる。
また、発光装置100B,100Cは流出管113に巻き付けられており、例えば、発光装置100Bでは流出管113に入り込んだ液体の紫外線殺菌を行い、発光装置100Cでは流出管113から外部に流出する液体の紫外線殺菌を行うことができると共に、同じく第1の光触媒ワイヤ118の光触媒層118aに電磁波が照射されることにより光触媒作用を生じさせて、その液体や気体の更なる殺菌・滅菌等の作用を増大させることができる。特に、管内を流れる液体が水の場合、配管の外面には水が付着するため、その配管に巻き付ける発光装置100は防水性に優れたものである必要があるが、この実施例に係る発光装置100A〜100Cによれば、その要求に対して十分に対応することができる。
なお、発光装置100A〜100Cは、それぞれ接着テープ123で巻き付けられて固着されている。この接着テープ123としては、紫外線透過性フッ素樹脂製のフィルムに、同じく紫外線に対する抵抗力の多きな(劣化を生じ難い)性質を有する接着剤を塗布したものを用いることが好ましいが、一般的な接着テープを用いることもできる。また、接着テープに代えて、固定バンド等の取付具、針金や紐等の条体、粘着剤を塗布した布や紙、その他各種の固定手段を採用することができる。
図14は、図11の発光装置100を、図2に示したサンプリングバルブ20の変形実施例に係るサンプリングバルブ120に巻き付けるようにして取り付けたもので、電磁波照射装置の第6の実施例を示すものである。サンプリングバルブ120の構成がサンプリングバルブ20と異なるところは弁ケース125のみであり、他の部分は同一であるため、同一部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。弁ケース125と弁キャップ23とによってハウジングが構成されている。
弁ケース125は紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成されており、支管部126が一体に設けられている。支管部126には貫通穴127が設けられていて、その貫通穴127先端の開口部には、サンプル取り出し用の開閉栓128が着脱可能に取り付けられている。この開閉栓128には、前述した光触媒ロッド17と略同様の構成を有する光触媒ロッド129が設けられている。弁ケース125は、波長が180nmから480nmまでの電磁波を透過するガラスで作られていてもよい。
光触媒ロッド129は、真っ直ぐに伸びた棒状のロッド部129aと、このロッド部129aの一端を支持する支持板129bとから構成されている。支持板129bは開閉栓128の内部に埋没されており、これにより、一方の端面から突出したロッド部129aを支えるようにしている。ロッド部129aの表面全体には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。このロッド部129aを先にして開閉栓128の嵌合部を貫通穴127に嵌合させることにより、光触媒ロッド129が開閉栓128に保持されてサンプリングバルブ120に取り付けられている。サンプリングバルブ120の他の構成は、前記実施例と略同様である。
このような構成を有するサンプリングバルブ120の弁ケース125に第1の発光装置100Dが取り付けられ、支管部126に第2の発光装置100Eが取り付けられている。第1の発光装置100Dは弁ケース125の周方向に延在されており、接着テープ123で巻き付けられて固定されている。また、第2の発光装置100Eは支管部126の軸方向に延在されており、同じく接着テープ123で巻き付けられて固定されている。
このサンプリングバルブ120によれば、弁ケース125の軸方向穴21a内に導入された液体は、第1の発光装置100Dから放射される紫外線の照射を受けて波長180nm〜480nmの電磁波で紫外線殺菌されると共に、弁本体22の弁頭部22bに装着されている光触媒リング27の光触媒層27aに電磁波が照射されることにより光触媒作用を生じさせて、その残留する液体や気体の更なる殺菌や滅菌、菌の減少等の作用を増大させることができる。また、支管部126の貫通穴127内に残存する液体又は気体は、第2の発光装置100Eから放射される紫外線の照射を受けて紫外線殺菌されると共に、開閉栓128に保持されている光触媒ロッド129の光触媒層に電磁波が照射されることにより光触媒作用を生じさせて、サンプリングバルブ120内部が衛生的に維持され、次のサンプリングまでその液体や気体の更なる殺菌・滅菌、減少等の作用を増大させ、クリーン性を維持することができる。
図15A及びBは、図14に示した開閉栓128に保持された光触媒部材の第10及び第11の実施例を示すものである。即ち、図15Aに示す光触媒部材は、線材をコイル状に巻いてコイル部材を設け、そのコイル部材を光触媒コイルとして用いたものである。コイル部材の表面全体には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。また、図15Bに示す光触媒部材は、リボン状の部材をねじってリボンスクリュー部材を設け、そのリボンスクリュー部材を光触媒リボンとして用いたものである。リボンスクリュー部材の表面全体には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。このような形状、構造として光触媒部材を構成することによっても、前記実施例と同様の効果を得ることができる。
図16は、本発明の電磁波照射装置の第7の実施例を示すものである。この第7の実施例として示す電磁波照射装置は、シャワー装置に適用したものである。シャワー装置140は、水道水等の水が放水されるシャワー本体141と、このシャワー本体141の内部を流通する水を殺菌・滅菌等したりするための電磁波を放射する電磁波放射部142と、これらを保持するハウジング143とから構成されている。
シャワー本体141は、末端配管144と、シャワーカップ145と、シャワー板146と、押え部材147と、締付ナット148と、シール部材149等によって構成されている。末端配管144の一端は、図示しない水道管等の水供給源に接続され、その中途部に配置された加熱装置で加熱された温水又は加熱前の水が供給される。末端配管144の他端はシャワーカップ145内に挿入されており、その先端部を略直角に折り曲げることによって曲管部144aが形成されている。この末端配管144は、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成する。
シャワーカップ145内において、末端配管144の曲管部144aには、光触媒部材の第12の実施例を示す光触媒環151が掛け止められている。光触媒環151は、この実施例では三角形の環体として形成しているが、円形或いは楕円形であってもよく、また、四角形、五角形その他の多角形であってもよく、更に、波形その他の形状としてもよい。光触媒環151の表面全体には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。シャワーカップ145は、断面形状がU字形をなす容器体からなり、その開口部にシャワー板146が配置されている。
シャワーカップ145は、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成する。このシャワーカップ145の開口部には外向きのフランジ部145aが設けられており、そのフランジ部145aとシャワー板146との間にリング状をなすシール部材149が介在されている。シャワー板146は、表裏両面間を貫通する多数の細孔146aが略全体に設けられた円形の板体からなり、リング状をなす押え部材147によって前方から押えられている。押え部材147は、フランジ部145aの後方に配置された締付ナット148によって締め付けられ、これらの締め込みによってシャワー板146が挟持されている。シャワー板146と押え部材147との間には押えリング152aが介在され、フランジ部145aと締付ナット148との間には、O−リング153とバックアップリング152bとが介在されている。
このような構成を有するシャワー本体141の後方に電磁波放射部142が配置されている。電磁波放射部142は、配線基板154に多数の発光ダイオード155が実装された発光部156と、この発光部156を片持ち梁状に保持する光源変換器157等から構成されている。多数の発光ダイオード155は配線基板154の一面に実装されており、その反対側に配置された反射板158と共に袋状に形成された光源カバー159によって覆われている。
光源カバー159は、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成する。この光源カバー159の配線基板154等を挿入するための開口部がヒートシールされて、配線基板154等が液密に保持されている。そのヒートシール部である配線基板154の一側が、樹脂で固められて光源変換器157に固定されている。光源変換器157には、電源に接続するための接続端子157aが設けられている。
このような構成を有するシャワー装置140は、例えば、次のようにして使用される。水又は適当に温められた温水が、末端配管144を経てシャワーカップ145内に供給され、シャワー板146の多数の細孔146aから外部に吐出される。この際、末端配管144及びシャワーカップ145が紫外線透過性フッ素樹脂で形成されていると共に、後方に配置された電磁波放射部142から放射される波長180nm〜480nmの電磁波の照射を受けることにより、末端配管144等を通過する水等が紫外線によって殺菌・滅菌される。これと同時に、シャワーカップ145内に収納されている光触媒環151に電磁波が照射されることにより、その光触媒層によって光触媒作用が生起されるため、その液体の更なる殺菌・滅菌等の作用が増大される。その結果、衛生的できれいな水等をシャワー装置140から吐出することができる。更に、残留した液体が外部の空気と接触して内部に残る液体を汚染することがなく、シャワーカップ145の内部や末端配管144の内部を汚染して行くことを防止することができる。
図17は、図16に示したシャワー装置140の変形実施例を示すものである。このシャワー装置160は、シャワー装置140のシャワーカップ145の内部構造を変えたものである。そのため、ここでは、変更した部分を中心に説明し、前記実施例と同一部分には同一の符号を付して重複した部分の説明を省略する。シャワー本体141と電磁波放射部142は、ハウジング143によって保持されている。
末端配管144は、真っ直ぐに伸びた直管からなり、その一端がシャワーカップ145の側面に接着剤等により接合されて一体に構成されている。シャワーカップ145は、前記実施例のものと同じで有り、その開口部に円錐筒体161が装着されている。そして、円錐筒体161の外側にノズル板162が配置され、これらが押え部材147と締付ナット148とで挟持されて着脱可能に構成されている。円錐筒体161は、ラッパ状に形成された円錐形の筒状部材からなり、直径の細い側がシャワーカップ145の凹部内に挿入されている。
円錐筒体161は、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成する。この円錐筒体161の直径の細い側には、光触媒部材の第13の実施例を示す光触媒リング163が装着されている。光触媒リング163は、この実施例では円形に形成しているが、楕円形或いは三角形、四角形、五角形その他の多角形であってもよく、また、波形その他の形状であってもよい。光触媒リング163の表面全体には、光触媒をコーティングして光触媒層を設ける。光触媒リング163は、円錐筒体161と分離可能であってもよく、また、接着剤等を用いて一体的に固定してもよい。
円錐筒体161の直径の太い側にはフランジ部161aが設けられていて、そのフランジ部161aとノズル板162との間にリング状をなすシール部材149が介在されている。ノズル板162は、円形をなす板体の中央部にパイプ状のノズル部162aが設けられたノズル部材からなり、押え部材147によって前方から押えられている。この押え部材147に螺合する締付ナット148との締め込みによってノズル板162と円錐筒体161が挟持されて、シャワーカップ145に着脱可能とされている。
ノズル板162と押え部材147との間には押えリング152aが介在されている。また、円錐筒体161のフランジ部161aとシャワーカップ145のフランジ部145aとの間には、O−リング153aが介在されている。そして、フランジ部145aと締付ナット148との間には、O−リング153bとバックアップリング152bが介在されている。
このような構成を有するシャワー装置160は、例えば、次のようにして使用される。水又は適当に温められた温水が、末端配管144を経てシャワーカップ145内に供給され、カップ内に溢れて円錐筒体161の先端部からその内部に入り込み、その後、ノズル板162のノズル部162aの孔から外部に吐出される。この際、末端配管144、シャワーカップ145及び円錐筒体161が紫外線透過性フッ素樹脂で形成されていると共に、後方に配置された電磁波放射部142から放射される波長180nm〜480nmの電磁波の照射を受けることにより、末端配管144等を通過する水等が紫外線によって殺菌・滅菌される。
これと同時に、円錐筒体161に装着されている光触媒リング163に電磁波が照射されることにより、その光触媒層によって光触媒作用が生起されるため、その液体の更なる殺菌・滅菌等の作用が増大される。その結果、衛生的できれいな水等をシャワー装置140から吐出することができるし、そこに残留した液体が外部の空気と接触して内部に残る液体を汚染することがなく、シャワーカップ145の内部や末端配管144の内部を更に汚染して行くことを防止することができる。
図18は、本発明の電磁波照射装置の第9の実施例を示すものである。この第9の実施例として示す電磁波照射装置は、スクリューコンベア装置に適用したものである。このスクリューコンベア装置170は、例えば、デンプン粉や黄粉等の粉体、こしょうや唐辛子等の粒体、カマボコや竹輪の原料等の練り物等の処理対象物を搬送すると共に、その搬送時や作業終了後の洗浄や衛生保持用に前記電磁波を照射して紫外線殺菌等を行うものである。このスクリューコンベア装置170は、スクリューコンベア171と、ハウジングである搬送筒体172と、複数組の電磁波放射部173等を備えて構成されている。スクリューコンベア171が、光触媒部材の第14の実施例を構成している。
スクリューコンベア171は、回転軸174と、その回転軸174の外周面に沿って螺旋状に巻き付けられたリボンスクリュー175と、回転軸174の一端に設けられた駆動輪176とからなっている。リボンスクリュー175の表面全体には、光触媒をコーティングして光触媒層175aを設ける。リボンスクリュー175は、搬送筒体172によって回転自在に支持されている。駆動輪176は、図示しないが、駆動ベルト等の動力伝達部材を介して電動モータ等の動力発生装置と動力伝達可能に連結されており、この駆動輪176から入力される動力によってスクリューコンベア171が回転駆動される。
搬送筒体172には、回転軸174を回転自在に支持するための軸受部177が軸方向の両端に設けられている。更に、搬送筒体172の一方の軸受部177には、処理前の処理対象物が供給される供給ホッパ178が設けられ、他方の軸受部177には、処理後の処理対象物が吐出される排出口179が設けられている。そして、搬送筒体172の供給ホッパ178と排出口179との間には、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成された照射処理筒181が設けられている。この照射処理筒181の外側に複数組の電磁波放射部173が配置されており、これにより外照式の紫外線殺菌装置が構成されている。
電磁波放射部173は、図8に示した光源部材72と、その光源部材72を支持する光源ケーシング182と、その光源ケーシング182に取り付けられた光源変換器183等を備えて構成されている。各光源部材72の発光部はスクリューコンベア171に向けられており、その背面には図示しない反射板を設け、発光部から放射される電磁波が効率よくスクリューコンベア171に照射されるようにするとよい。光源ケーシング182には、吸気ファン184と排気ファン185が設けられており、光源部材72の軸方向の一側に吸気ファン184を配置し、軸方向の他側に排気ファン185を配置している。このように2種類のファンを配置することにより、光源ケーシング182内に空気の流れを生じさせて光源部材72を効率よく放熱することができる。
このような構成を有するスクリューコンベア装置170は、例えば、次のようにして使用される。黄粉やカマボコの原料等の処理対象物を搬送筒体172の供給ホッパ178に投入すると共に、スクリューコンベア171を回転駆動する。これにより、リボンスクリュー175の回転変位によって処理対象物が回転軸174の軸方向に搬送され、排出口179から排出される。
このとき、搬送筒体172の照射処理筒181が紫外線透過性フッ素樹脂で形成されていると共に、その後方に配置された電磁波放射部173から放射される紫外線の照射を受けることにより、照射処理筒181を通過する処理対象物が紫外線によって殺菌・滅菌反応が促進される。これと同時に、スクリューコンベア171にコーティングされている光触媒層175aに電磁波が照射されることにより、その光触媒層175aによって光触媒作用が生起される。その結果、その処理対象物の更なる殺菌・滅菌等や反応作用が増大され、衛生的に処理された処理対象物や反応促進された物が排出口179から排出される。また、作業終了後、洗浄してこれらの電磁波を放射し、光触媒作用を起こして、次の作業に移るまで、スクリューコンベア171の内部を衛生的に維持することができる。
図19は、本発明の電磁波照射装置の第10の実施例を示すものである。この第10の実施例として示す電磁波照射装置は、図18に示したスクリューコンベア装置170の変形実施例を示すものである。このスクリューコンベア装置190は、1つの原料又は材料(例えば、水、薬剤、飲料、気体、ガス等)に他の原料又は材料(例えば、薬剤、酸化剤、イオン化空気、反応用ガス、殺菌用ガス、湯、飲料等)を混合させて混合物を製造するものである。このスクリューコンベア装置190は、複数個のスクリュー191(この実施例では4個)と、ハウジングである搬送筒体192と、複数組の電磁波放射部193等を備えて構成されている。
4個のスクリューコンベア191は、位相を変化させて個別に固定されている。各スクリューコンベア191の表面全体には、光触媒をコーティングすることによって光触媒層191aが設けられている。搬送筒体192は、照射処理筒194と接続筒195とから構成されている。照射処理筒194は紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成されており、その穴内に4個のスクリューコンベア191が固定(回転自在に支持してもよい。)されている。この照射処理筒194の一端の開口部が排出口196とされ、他端の開口部に接続筒195が接続されている。
接続筒195は、T字形をした配管用の部材からなり、一方の接続部が第1の供給口197とされ、他方の接続部が第2の供給口198とされている。第1の供給口197からは、処理対象物の具体例を示す水、湯、薬剤、飲料等の液体が供給される。第2の供給口198にはノズル部材199が嵌合されていて、この第2の供給口198からは、処理対象物の具体例を示す薬剤、酸化剤、エアー、オゾン、イオン化空気、飲料等が供給される。ノズル部材199の先端には、直径の小さなノズル孔が穿設されており、このノズル孔を通過する際に流速を高めて、第1の供給口197から供給される処理対象物を攪拌して良く混ざるようにしている。
搬送筒体192の外側に複数組の電磁波放射部193が配置されており、これにより外照式の紫外線殺菌装置が構成されている。電磁波放射部193は、図18に示した電磁波放射部173と略同様の構成を有し、光源部材72と、その光源部材72を支持する光源ケーシング182と、その光源ケーシング182に取り付けられた光源変換器183等を備えて構成されている。その一方、この実施例では吸気ファンと排気ファンを廃止している。しかしながら、図18に示した実施例と同様に、光源ケーシング182に、吸気ファンと排気ファンを設ける構成としてもよいことは勿論である。スクリューコンベア191が、光触媒部材の第15の実施例を構成している。
このスクリューコンベア装置190は、例えば、次のようにして使用される。第1の供給口197から第1の処理対象物を供給すると共に、第2の供給口198のノズル部材199から第2の処理対象物を高速度で供給する。その結果、第2の処理対象物によって第1の処理対象物が攪拌され、その処理対象物が4個のスクリューコンベア191で更に攪拌されて、排出口196から排出される。
このとき、搬送筒体192の照射処理筒194が紫外線透過性フッ素樹脂で形成されていると共に、その外側に配置された電磁波放射部193から放射される紫外線の照射を受けることにより、照射処理筒194を通過する処理対象物が紫外線によって殺菌・滅菌反応が促進される。これと同時に、スクリューコンベア191にコーティングされている光触媒層191aに電磁波が照射されることにより、その光触媒層191aによって光触媒作用が生起される。その結果、その処理対象物の更なる殺菌・滅菌等や反応作用が増大され、衛生的に処理された処理対象物や反応促進された物が排出口196から排出される。また、作業終了後、洗浄してこれらの電磁波を放射し、光触媒作用を起こして、次の作業に移るまで、搬送筒体192の内部やスクリューコンベア191の表面を衛生的に維持することができる。
図20Aは、本発明の電磁波照射装置の第11の実施例を示すものである。この第11の実施例として示す電磁波照射装置は、光源の内側に流体を通過させるようにした外照式光照射装置に適用したものである。この過熱防止光照射装置200は、ハウジング201を有し、そのハウジング201内に流体通路を示す連通管202が上下方向へ延在するように挿通されている。この連通管202の上端には流入側の上接続パイプ203が連結され、下端には流出側の下接続パイプ204が連結されている。上接続パイプ203には、側方に開口する流入口が設けられ、下接続パイプ204には同じく側方に開口する流出口が設けられている。なお、流入口及び流出口は逆に設置してもよい。
連通管202は、紫外線を透過することができる材質(例えば、石英ガラス、紫外線透過性フッ素樹脂等)によって形成されている。ハウジング201内において、連通管202の周囲を囲むように、複数の光源部材72が配置されている。この光源部材72は、前述した実施例と同様のものであり、それぞれ光源カバー205によって液密に封止されている。ハウジング201の上下両端には、半径方向内側に展開された上テーパ部201aと下テーパ部201bとが設けられている。ハウジング201の上テーパ部201aに設けた穴には、上接続パイプ203に設けたフランジ部203aが嵌合されている。また、ハウジング201の下テーパ部201bに設けた穴には、下接続パイプ204に設けたフランジ部204aが嵌合されている。
更に、連通管202の内部には、光触媒部材の第16の実施例を示す光触媒羽根206が収納されている。光触媒羽根206は、図20Bに示すような構成を有している。即ち、光触媒羽根206は、羽根軸207と、この羽根軸207に設けた複数(この実施例では2枚)の羽根板208とから構成されている。羽根軸207は、上接続パイプ203と下接続パイプ204とによって両端支持されている。また、羽根板208は、連通管202の長さと略同程度の長さとされていて、その表面全体には、光触媒をコーティングすることによって光触媒層206aが設けられている。
また、ハウジング201の下部には側方に突出する給気口211が設けられ、上部には同じく側方に突出する排気口212が設けられている。給気口211は、図示しないガス発生装置が接続され、そのガス発生装置から窒素や不活性ガスや冷却用クリーンエアー等が供給可能とされている。また、排気口212には、図示しない真空発生装置が接続され、その真空発生装置でハウジング201内の空気を吸引して排気することにより、ハウジング201内を減圧にすることが可能とされている。
この光照射装置200は、例えば、次のようにして使用される。上接続パイプ203の供給口から水、薬剤等の処理対象物が供給され、その処理対象物が連通管202を経て下接続パイプ204の排出口から装置外に排出される。
このとき、連通管202が紫外線透過性フッ素樹脂等で形成されていると共に、その外側に配置された光源部材72から放射される紫外線の照射を受けることにより、連通管202を通過する処理対象物が紫外線によって殺菌・滅菌される。これと同時に、光触媒羽根206にコーティングされている光触媒層206aに電磁波が照射されることにより、その光触媒層206aによって光触媒作用が生起される。その結果、その処理対象物の更なる殺菌・滅菌等や反応作用が増大され、衛生的に処理された処理対象物が下接続パイプ204の排出口から排出される。
図21は、本発明の電磁波照射装置の第12の実施例を示すものである。この第12の実施例として示す電磁波照射装置は、半導体製造プロセスで多量に生成される使用済み超純水を再生する超純水再生装置に適用したり、飲料工場での水の殺菌に適用したもので、いわゆる内照式紫外線殺菌装置である。この超純水再生装置220は、上下方向に延在された筒体からなるハウジング221と、このハウジング221内に挿入された筒体からなる保護筒222と、この保護筒222内に挿入された光源部材223と、ハウジング221と保護筒222との間に介在された光触媒部材の第17の実施例を示す光触媒板224等を備えて構成されている。
ハウジング221の上面には上蓋225が取り付けられ、下面にはベース板226が固定されている。ハウジング221の下部には側方に突出する供給口227が設けられ、上部には同じく側方に突出する排出口228が設けられている。供給口227から処理対象物である超純水がハウジング221内に導入され、その超純水がハウジング221内を昇って、排出口228から装置外に排出される。上蓋225には、上面に開口された断面形状がU字形をなす保護筒222の上端部が保持されている。この保護筒222内に光源部材223が収納されている。
保護筒222は、紫外線を透過することができる材質(例えば、石英ガラス、PFA、FEP等)によって形成されている。この保護筒222の内部には、上蓋225に保持された給気パイプ231と排気パイプ232が挿通されている。給気パイプ231には、図示しない冷却ガス供給装置が接続され、その冷却ガス供給装置から冷却空気が供給可能とされている。保護筒222内に導入された空気は、保護筒222の内部を対流して排気パイプ232から外部に排出されるようになっている。これにより、保護筒222内に保持されている光源部材223を冷却して、発光ダイオードの発熱によって電磁波の放射が低下するのを防止又は抑制することができる。
ハウジング221内において、保護筒222の周囲には、複数個の光触媒板224が配置されている。この光触媒板224は、ハウジング221と略同程度の長さに形成されており、その表面全体には、光触媒をコーティングすることによって光触媒層224aが設けられている。そして、複数の光触媒板224は、たが状の保持環233で束ねられてバラバラとなり難いようにしている。また、光源部材223は、その周囲に電磁波を万遍なく放射できるように、多数の発光ダイオードが実装された複数枚の配線基板を組み合わせることによって構成されている。この光源部材223は、前記実施例と同様に、紫外線透過性フッ素樹脂(PFA又はFEP)で形成された光源カバーによって液密に封止されている。
この超純水再生装置220は、例えば、次のようにして使用される。ハウジング221の供給口227から超純水である処理対象物が供給され、その超純水がハウジング221の内部を通って排出口228から装置外に排出される。
このとき、保護環222が紫外線透過性フッ素樹脂等で形成されていると共に、その内側に配置された光源部材223から放射される紫外線の照射を受けることにより、ハウジング221内を通過する超純水が紫外線によって超純水化される。これと同時に、光触媒板224にコーティングされている光触媒層224aに電磁波が照射されることにより、その光触媒層224aによって光触媒作用が生起される。その結果、その超純水の更なる超純水化が促進され、混じりけのない超純水として処理された処理対象物が排出口228から外に排出される。また、飲料工場やその他の食品工場、薬品工場で使用する水であれば、十分な殺菌と残留効果のある水として製造することができる。
前述した光源カバー、リード線カバー及び引出し線カバーの肉厚としては、紫外線透過性の観点から考えるとなるべく薄い方がよく、その厚みの範囲としては0.05mm〜0.8mmの範囲内で適用することができ、好ましくは0.1mm〜0.5mm程度である。例えば、光源カバー5の肉厚として0.5mmを適用すると、その紫外線透過率は石英ガラスの紫外線透過率の50%になるが、さらに肉厚を薄くして0.2mmにすると、紫外線透過率は石英ガラスの透過率の75%になる。
前記実施例のように、光源カバー等を紫外線透過性フッ素樹脂で薄肉に形成することにより、紫外線の透過率を高くして多量の紫外線を透過させることができる。これにより、光源カバー、リード線カバー又は引出し線カバーの材質によって遮られる紫外線の量を少なくして、発光ダイオードから放射される紫外線を多量に且つ効率良く発光部から外部に放射させることができる。
なお、前記実施例では、配線基板に設けた配線パターンに多数の発光ダイオードを並列に接続することにより、1個の発光ダイオードに断線が生じた場合にも、他の発光ダイオードに通電させて紫外線放射を継続させることができる。また、図示しないが、例えば、配線基板の下部に冷却用のペルチェ素子を設け、その冷却作用で周囲の空気を対流させて発光ダイオードを冷却する構成とすることもできる。更に、配線基板に多数の穴を設け、その穴に空気を通過させて冷却作用を促進させる構成としても良い。また、これらの温度差や湿気で水分が付着しても、発光ダイオードがシールされているので、断線してショートすることがなくなった。
以上説明したが、本発明は上述した実施例に限定して使用されるものではなく、上述したサンプリングバルブ内の殺菌は勿論のこと、例えば、地下又は地上建物上に設置された受水槽内の殺菌、ダクトの殺菌、清涼飲料水や果汁飲料或いは加工食品等の殺菌、これら飲料等の製造ラインに設置される洗浄装置、充填装置、冷却装置、医療機械、半導体製造機、クリーンルーム内の生産ラインで使用される製品や製品タンク内の殺菌装置、浴槽その他各種の装置、機械、器具の殺菌、滅菌等、或いはコンベア若しくはエアーコンベアに設置したり、カビ等や湿気によって菌や汚れが付き易い機械、装置の内部、自動販売機や水を飲む機械等のカビや菌の増殖を防止しようとするところに使用される電磁波照射装置(紫外線照射装置)として用いて好適なものである。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第1の実施例を示すもので、同図Aは分解斜視図、同図Bは一部を断面した正面図、同図Cは側面図である。 図1の発光装置を用いた電磁波照射装置の第1の実施例を示すもので、同図Aは断面図、同図Bは光触媒部材の第1の実施例を示す斜視図、同図Cは光触媒部材の第2の実施例を示す斜視図である。 本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第2の実施例を示す説明図である。 図3の発光装置を用いた電磁波照射装置の第2の実施例を示す説明図である。 図4の電磁波照射装置に用いた光触媒部材の第3の実施例を示す平面図である。 図4の電磁波照射装置に用いて好適な光触媒部材の他の例を示すもので、同図Aは第4の実施例を示す斜視図、同図Bは第5の実施例を示す斜視図、同図Cは第6の実施例を示す斜視図である。 本発明の電磁波照射装置の第3の実施例を示す説明図である。 図4の電磁波照射装置に用いた発光装置の第3の実施例を示す斜視図である。 本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第4の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第4の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置に係る発光装置の第5の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第5の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置に係る光触媒部材の他の実施例を示すもので、同図Aは第8の実施例を示す説明図、同図Bは第9の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第6の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置に係る光触媒部材の他の実施例を示すもので、同図Aは第10の実施例、同図Bは第11の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第7の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第8の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第9の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第10の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の他の実施例を示すもので、同図Aは電磁波照射装置の第11の実施例、同図Bは光触媒部材の第16の実施例を示す説明図である。 本発明の電磁波照射装置の第12の実施例を示す説明図である。
符号の説明
1,50,71,90,100,100A,100B,100C,100D,100E‥発光装置、 2,74,103,155‥発光ダイオード、 3,101,156‥発光部、 4a,4b‥リード線、 5,77,91,104,159,205‥光源カバー、 6‥引出し線カバー、 7‥LEDチップ、 17‥光触媒ロッド(光触媒部材)、 17a,27a,80a,82a,84a,85a,98a,175a,191a,206a‥光触媒層、 20,120‥サンプリングバルブ(電磁波照射装置)、 21,125‥弁ケース、 22‥弁本体、 26a,26b‥枝管、 27‥光触媒リング(光触媒部材)、 53,54,93,94,95‥溶着部、 60,70,70A,140,160‥シャワー装置(電磁波照射装置)、 72,223‥光源部材、 75‥配線基板、 79‥電源変換部、 80‥光触媒羽根(光触媒部材)、 82,84,85‥光触媒部材、 92b,92c,92d‥非接合部、 93a,93b,93c,94a,94b,95a,95b,107,108a,108b‥ヒートシール部、 98‥光触媒ラッパ(光触媒部材)、 102‥フレキシブル配線板、 105‥引出し線、 106‥引出し線カバー、 110‥配管装置(電磁波照射装置)、 118,119‥光触媒ワイヤ(光触媒部材)、 129‥光触媒ロッド(光触媒部材)、 131‥光触媒コイル(光触媒部材)、 132‥光触媒リボン(光触媒部材)、 140‥配管装置(電磁波照射装置)、 142,173,193‥電磁波放射部、 143‥ハウジング、 144‥末端配管、 145‥シャワーカップ、 146‥シャワー板、 151‥光触媒環(光触媒部材)、 157,183‥光源変換器、 162‥ノズル板、 163‥光触媒リング(光触媒部材)、 170,190‥スクリューコンベア装置(電磁波照射装置)、 171‥スクリューコンベア、 172,192‥搬送筒体(ハウジング)、 181,194‥照射処理筒、 182‥光源ケーシング、 201,221‥ハウジング、 202‥過熱防止光照射装置(電磁波照射装置)、 220‥超純水再生装置(電磁波照射装置)、 224‥光触媒板(光触媒部材)

Claims (7)

  1. 処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、
    少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する発光ダイオード及び当該発光ダイオードに接続されたリード線を有し、前記発光ダイオードを前記通路又は室に臨ませて前記ハウジングに取り付けられる発光装置と、
    前記通路又は室内に配置されると共に前記発光装置から放射される前記電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を前記処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、
    前記発光装置は、前記電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ前記発光ダイオード及び前記リード線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、前記リード線の一部を覆う筒体からなる樹脂製リード線カバーと、を有し
    前記樹脂製光源カバーは、一端又は両端が開かれた筒体からなり、
    前記樹脂製光源カバー内に前記発光ダイオードを収納し、前記樹脂製光源カバー内を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、当該樹脂製光源カバーの前記リード線が引き出された一端の開口部と前記樹脂製リード線カバーとを一緒にヒートシールし、又は、当該樹脂製光源カバーの前記リード線が引き出された一端の開口部と前記樹脂製リード線カバーとを一緒にヒートシールし且つ他端の開口部もヒートシールして、前記発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止した
    ことを特徴とする電磁波照射装置。
  2. 処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、
    少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する発光ダイオード及び当該発光ダイオードに接続されたリード線を有し、前記発光ダイオードを前記通路又は室に臨ませて前記ハウジングに取り付けられる発光装置と、
    前記通路又は室内に配置されると共に前記発光装置から放射される前記電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を前記処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、
    前記発光装置は、前記電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ前記発光ダイオード及び前記リード線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、前記リード線の一部を覆う筒体からなる樹脂製リード線カバーと、を有し
    前記樹脂製光源カバーは、重ね合わされた2枚の樹脂製シート部材又は2つに折り曲げられた1枚の樹脂製シート部材からなり、
    前記2枚の樹脂製シート部材間又は1枚の樹脂製シート部材で形成された2枚の樹脂製シート片間に前記発光ダイオードを収納し、前記2枚の樹脂製シート部材間又は前記2枚の樹脂製シート片間を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、当該2枚の樹脂製シート部材又は2枚の樹脂製シート片の前記リード線が引き出された非接合部と前記樹脂製リード線カバーとを一緒にヒートシールし且つその他の非接合部もヒートシールして、前記発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止した
    ことを特徴とする電磁波照射装置。
  3. 処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、
    少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する複数個の発光ダイオード及び当該複数個の発光ダイオードにそれぞれ接続されたリード線並びに前記複数個の発光ダイオードが実装された配線基板を有し、前記発光ダイオードを前記通路又は室に臨ませて前記ハウジングに取り付けられる発光装置と、
    前記通路又は室内に配置されると共に前記発光装置から放射される前記電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を前記処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、
    前記発光装置は、前記電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ前記複数個の発光ダイオードが実装された前記配線基板及び当該配線基板から引き出された引出し線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、前記引出し線の一部を覆う筒体からなる樹脂製引出し線カバーと、を有し
    前記樹脂製光源カバーは、一端又は両端が開かれた筒体からなり、
    前記樹脂製光源カバー内に前記配線基板を収納し、前記樹脂製光源カバー内を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、当該樹脂製光源カバーの前記引出し線が引き出された一端の開口部と前記樹脂製引出し線カバーとを一緒にヒートシールし、又は、当該樹脂製光源カバーの前記引出し線が引き出された一端の開口部と前記樹脂製引出し線カバーとを一緒にヒートシールし且つ他端の開口部もヒートシールして、前記発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止した
    ことを特徴とする電磁波照射装置。
  4. 処理対象物が通過する通路又は室が設けられたハウジングと、
    少なくとも波長が180nmから480nmまでの範囲内にある電磁波を放射する複数個の発光ダイオード及び当該複数個の発光ダイオードにそれぞれ接続されたリード線並びに前記複数個の発光ダイオードが実装された配線基板を有し、前記発光ダイオードを前記通路又は室に臨ませて前記ハウジングに取り付けられる発光装置と、
    前記通路又は室内に配置されると共に前記発光装置から放射される前記電磁波の照射を受けることにより生じる光触媒反応を前記処理対象物に作用させる光触媒層が設けられた光触媒部材と、を備え、
    前記発光装置は、前記電磁波のうちの少なくとも紫外線を透過する樹脂で形成され且つ前記複数個の発光ダイオードが実装された前記配線基板及び当該配線基板から引き出された引出し線の一部を覆う樹脂製光源カバーと、前記引出し線の一部を覆う筒体からなる樹脂製引出し線カバーと、を有し
    前記樹脂製光源カバーは、重ね合わされた2枚の樹脂製シート部材又は2つに折り曲げられた1枚の樹脂製シート部材からなり、
    前記2枚の樹脂製シート部材間又は1枚の樹脂製シート部材で形成された2枚の樹脂製シート片間に前記配線基板を収納し、前記2枚の樹脂製シート部材間又は前記2枚の樹脂製シート片間を真空若しくは減圧した後又は真空若しくは減圧しながら、当該2枚の樹脂製シート部材又は2枚の樹脂製シート片の前記引出し線が引き出された非接合部と前記樹脂製引出し線カバーとを一緒にヒートシールし且つその他の非接合部もヒートシールして、前記発光ダイオードを樹脂製光源カバー内に気密に封止した
    ことを特徴とする電磁波照射装置。
  5. 前記樹脂製光源カバーのヒートシールした部分には、別の装置に取り付けるための取付孔を設けた
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4のいずれか一に記載の電磁波照射装置。
  6. 前記樹脂製光源カバーの前記ヒートシールは、当該樹脂製光源カバーの内部に不活性ガスを流通しながら行う
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4のいずれか一に記載の電磁波照射装置。
  7. 前記樹脂製光源カバーの前記ヒートシールは、1筋のヒートシール部、略平行する方向に延在された2筋以上のヒートシール部、又は1筋若しくは2筋以上の第1ヒートシール部と、当該第1のヒートシール部と交差する方向に延在された1筋若しくは2筋以上の第2のヒートシール部との組み合わせからなる
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4のいずれか一に記載の電磁波照射装置。
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