JP4547081B2 - 液浸物の密閉容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液浸物の密閉容器に関し、特には消毒用のアルコールを含浸させた脱脂綿やガーゼ,不織布その他の液浸物を液密性を保持して密封収納して、使用時には該液浸物を取り出すために蓋部材を繰り返して開閉操作することができて、液浸物の密封性と保存性に優れ、取り扱いの容易な液浸物の密閉容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から病院とか診療所等では、広口ビンでなるガラス容器に脱脂綿とかガーゼ,不織布その他の液浸物を入れ、消毒用アルコールを含浸させて使用に供している。また、予め脱脂綿等の液浸物に消毒用アルコールを含浸させた市販の消毒剤も提供されている。市販の消毒剤は上記消毒用アルコールを含浸した液浸物を袋詰めにした製品とか、プラスチック製の容器に液浸物を詰めた製品が一般に用いられている。
【0003】
その他、水性又は油性の薬剤等を紙,織布,不織布に含浸させて水分不透過性の袋に詰めたウエットティッシュの包装体とか、食品とか化粧品,薬品等の密封性が要求される包装体として、取り扱いが容易な柔軟な材料で構成された容器を用いて包装体を構成した例が一般に採用されている。
【0004】
上記に関し、特開平11−268765号公報には、容易に変形可能に形成され上方が開口された箱体と、この箱体の上方の開口部を密封状態に覆ったフィルム状の覆い部材と、この覆い部材に形成され、箱体内の収容物を取り出し可能な開口部と、この開口部の周囲に粘着して内部を密閉する開閉自在に設けられた蓋部材とを備えた密閉容器例が開示されている。また、蓋部材の一側縁部に切込線を形成するとともに該切込線の一部に、その切込線に対して直角方向に突起部を形成した構成も開示されている。
【0005】
かかる密閉容器によれば、蓋部材の繰り返し開閉操作が可能となって衛生的であるとともに、保管,持ち運びに便利であり、更に蓋部材の切込線に突起部を形成したことにより、蓋を開いた状態で維持することができて、操作性を高めた密閉容器が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、病院等で用いられているガラス容器に脱脂綿とかガーゼ,不織布その他の液浸物を入れて消毒用アルコールを含浸させた密閉容器は、使用の都度ガラス容器の蓋部材を手操作により外してピンセットにより液浸物を取り出し、その後アルコールの揮発を防止するため、直ちに蓋部材を被せて閉止する操作が必要であり、多くの場合、両手を使用した煩瑣な開閉動作を要するため、作業能率の低下を招いてしまうという課題がある。また、手作りのため大量生産が困難であり、流通過程に載せることも困難である。そのため、必要量を病院内で自製する必要があり負担となっている。その他脱脂綿等の液浸物に消毒用アルコールを含浸させた袋詰めの製品及びプラスチック製の容器に液浸物を詰めた製品の場合でも操作面からみてほぼ同様の問題点がある。
【0007】
前記特開平11−268765号公報に記載された密閉容器は、箱体上方の開口を密封する覆い部材と、この覆い部材に形成された開口部の周囲に粘着して開閉自在に設けられた蓋部材との二重構造となっているため、構成が複雑であるとともに覆い部材に形成された開口部の面積が箱体の開口部よりも小さくなってしまうため、箱体内部に収納された液浸物が取り出し難く、かつ、取り出し時に液浸物が覆い部材の開口縁部に触れて水性又は油性の薬剤により蓋部材の粘着性が低下する惧れがある。
【0008】
そこで本発明は上記の問題点を解決して、液浸物を取り出す開口部の面積が容器本体の開口部と同一の大きさを有して内部に収納された液浸物を容易に取り出すことができるとともに煩瑣な開閉操作を不要として作業能率を高め、取り出し時に薬剤によって外蓋の接着性が低下することが防止されるとともに、大量生産及び流通に適した液浸物の密閉容器を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、上面に開口部を有して、内部に液浸物を収納する容器本体と、開口部を被覆するように容器本体の開口縁部に密着・剥離可能に貼着したフィルム状の内蓋と、内蓋の上部で開口部を被覆するように容器本体に取り付けた外蓋とからなる液浸物の密閉容器において、容器本体の開口縁部の外周側に開口縁部と連接して外方、かつ、上方に拡開する傾斜面が付与された段部を形成し、容器本体の段部に密接する段部を外蓋に形成し、容器本体の段部と外蓋の段部に、相互に噛み合う凸状のリブをそれぞれ外側に向けてエンドレスに突設し、かつ、容器本体の開口縁部に凸状のリブを上方に向けてエンドレスに突設し、開口縁部に突設されたリブを挟むように開口縁部と対応して密接する外蓋の内面に凸状のリブを下方に向けてエンドレスに突設してなり、外蓋と容器本体を連接する位置にラベルを貼着し、該連接された外蓋と容器本体及びラベルによって外蓋を容器本体から開閉する際のヒンジ部を構成して該ヒンジ部を支点として外蓋の一端が回動して容器本体に密接・離反自在とするとともに、容器本体と外蓋の材質として可撓性,可塑性を有する合成樹脂材を使用し、該合成樹脂材の硬度を容器本体と外蓋とで異ならしめた液浸物の密閉容器を基本構成としている。
【0010】
また、容器本体の材質として軟質乃至は中硬質の樹脂を使用し、外蓋の材質として硬質の樹脂を使用する。容器本体の材質として硬質の樹脂を使用し、外蓋の材質として軟質乃至は中硬質の樹脂を使用する。
【0011】
更に、内蓋をヒートシールによって容器本体の開口縁部に固着し、或いは内蓋を感圧接着剤によって容器本体の開口縁部に繰り返して開閉可能に貼着した。
【0012】
また、外蓋を開閉操作するためのつまみ片を外蓋に形成し、内蓋を開閉操作するためのつまみ片を内蓋に形成し、硬質樹脂として、硬質樹脂の内面にシール性を有する軟質乃至は中硬質の樹脂を複合一体化した2層構造フィルムを使用した。
【0013】
そして、軟質乃至は中硬質の樹脂としてポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)、EVA又はこれらの複合樹脂を用い、硬質の樹脂としてポリエチレンテレフタレート(PET),ポリ塩化ビニル樹脂(硬質PVCL),アクリル,スチロール,アクリルスチロール(AS),アクリルブタジエンスチロール(ABS)又はこれらの複合樹脂を用いてある。
【0014】
かかる液浸物の密閉容器によれば、使用者が容器本体内に密閉収納された液浸物を取り出す際に、外蓋のつまみ片を把持して引き上げることにより、容器本体の段部と外蓋の段部のリブの噛み合い状態が外れて外蓋がヒンジ部を支点として回動し、或いは取り去られて容器本体の上面開口部が露出する。そこで使用者はフィルム状の内蓋のつまみ片を把持して内蓋を剥離して取り去り、或いは破断することによって、内蓋に被覆された上面開口部を開口させ、容器本体に収納された液浸物を取り出して使用することができる。初めて使用する際には内蓋が容器本体の上面開口部を覆っているため、この内蓋の存在によって密閉容器が未使用品であることを認識することができる。
【0015】
次に外蓋を閉じて元の密閉状態に戻すには、内蓋を元の状態に戻し、或いは取り去ったままの状態で外蓋の上面を片手で押さえて容器本体方向に押し戻すことにより、外蓋がヒンジ部により回動して容器本体の開口部を覆う位置に達し、容器本体の段部に突設された凸のリブと外蓋の段部に突設された凸のリブとが相互に噛み合って外蓋の位置決めが行われる。そして、外蓋の被覆後は容器本体の開口縁部に突設された凸のリブと、該リブを挟む位置の外蓋に形成された凸のリブによる密閉作用及び容器本体と外蓋の材質が有する密着性によって液浸物に含浸された消毒用アルコール等の揮散物の蒸散を防止することができる。
【0016】
また、フィルム状の内蓋の周縁部を容器本体の開口縁部に感圧接着剤を利用した接着部により接着固定したことにより、容器本体の開口縁部が露出してから内蓋のつまみ片を把持して引き上げることにより容器本体内の液浸物を取り出して利用に供することができる。内蓋の周縁部を容器本体の開口縁部に押し戻すことによって感圧接着剤の作用によって接着部が形成されるので、最小限の感圧接着剤によって内蓋を繰り返し開閉操作することが可能であり、外蓋を閉じた後はリブによる密閉作用とともに揮散物の蒸散を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明にかかる液浸物の密閉容器の実施の形態を説明する。図1は本発明を適用した液浸物の密閉容器1の斜視図であり、図2は外蓋を開いた状態を全体的に示す斜視図、図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は外蓋3を開いた状態の後面図である。図中の2は容器本体、3は容器本体2の上面開口部を覆う位置にあって該容器本体2に密接・離反自在に取り付けられた外蓋、4は容器本体2の開口縁部に貼着されたフィルム状の内蓋である。容器本体2は上面に開口部を有しているとともに内部に液浸物を収納できる所定の容積を有しており、その形状は図示例のように上面開口部の面積を底面の面積よりも大きくした側面視が逆台形状の箱状とするか、或いは平面視が円形,楕円形,多角形等の任意の形状とする。
【0018】
液浸物の容器本体2の材質として軟質乃至は中硬質の樹脂を使用し、外蓋3の材質として硬質の樹脂を使用するか、或いは容器本体2の材質として硬質の樹脂を使用し、外蓋3の材質として軟質乃至は中硬質の樹脂を使用する。即ち、容器本体2と外蓋3として使用する可撓性,可塑性を有する合成樹脂材の材質の硬度を容器本体2と外蓋3とで異ならしめている。これにより、容器本体2と外蓋3とが密着することとなり、密閉容器としての密封性を高めることができる。更に、硬質樹脂として、硬質樹脂の内面にシール性を有する軟質乃至は中硬質の樹脂を複合一体化した2層構造フィルム、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)の内面にポリエチレン(PE)を複合した2層構造フィルムを使用することにより更に密着性を高めることができる。
【0019】
軟質乃至は中硬質の樹脂としてはポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)、EVA又はこれらの複合樹脂が適当であり、硬質の樹脂としてはポリエチレンテレフタレート(PET),ポリ塩化ビニル樹脂(硬質PVCL),アクリル,スチロール,アクリルスチロール(AS),アクリルブタジエンスチロール(ABS)又はこれらの複合樹脂が適当である。例えば、適当な組み合わせとして容器本体2としてポリプロピレン(PP)を、外蓋3としてポリエチレンテレフタレート(PET)を使用することができ、更に容器本体2として強度を最適に維持するためにPP+EVA+PPの三層構造の素材を、外蓋3として前記したPETの内面にPEを複合した2層構造フィルムを使用することができる。なお、これらの合成樹脂材の厚さは0.2〜1mm程度が適当であるが、特に限定はない。この合成樹脂材を真空成形により前記した任意の形状を有する容器本体2及び外蓋3として成形するのがよい。
【0020】
また、内蓋4としては可撓性を有して容器本体2に密着・剥離可能な薄膜が選択されており、図2に示す例では容器本体2の開口縁部2aにヒートシール手段によって固着されている。4aはつまみ片であり、内蓋4を剥離する際の取っ手として使用するのであり、内蓋4から突出して開口縁部2aからはみ出ており、ヒートシールされていない。なお、内蓋4は液密性とガスバリヤー性のある素材であれば良く、材質は特に限定されない。
【0021】
図3に示したように、容器本体2の開口縁部2aの外周側には開口縁部2aと連接して外方、かつ、上方に拡開する傾斜面が付与された段部2bが形成されており、この段部2bに対応する部位の外蓋3にも段部2bに密接する同様な段部3bが形成されている。そして外蓋3の上面で一方側の段部3bの上面と側面を覆う位置にラベル5が貼着されている。このラベル5と外蓋3の段部3bとによって該外蓋3を容器本体2から開閉する際のヒンジ部6が構成されている。また、ヒンジ部6は容器本体2と外蓋3とを一体成形することによって形成することも可能である。更に、ラベル5を外蓋のみに貼着し、ヒンジ部6を形成することを省略することも可能である。ラベル5としては可撓性及び可塑性を有するプラスチックフィルム、或いは該プラスチックフィルムにアルミ箔を蒸着したフィルム、又はプラスチックフィルムに紙、不織布等を接合したものを用いることができる。なお、これらの段部2bと3bは相互に密着できる構成であればよく、傾斜の角度方向は自在のものでよく、又傾斜していない略直立した構成とすることも可能である。
【0022】
また、ラベル5が貼着されていない側の外蓋3の左右両端部には、外蓋3を開閉操作するためのつまみ片3a,3aが形成されており、このつまみ片3a,3aは対応する容器本体2の左右両端部から突出した構成となっている。即ち、つまみ片3a,3aに対応する部分には容器本体2の左右両端部は位置していない。
【0023】
図5に示したように、容器本体2の開口縁部2aの略中心位置に凸のリブ8が上方に向けてエンドレスに突設されており、この開口縁部2aと対応する外蓋3の該リブ8を挟む位置に、同様な凸のリブ9,9が下方に向けてエンドレスに突設されている。このリブ8とリブ9は、容器本体2内に収納される液浸物に含浸された消毒用アルコール等の不使用時の蒸散を防止する機能を有している。
【0024】
更に容器本体2の段部2bの略中心位置には外側に向けて凸のリブ10がエンドレスに突設されており、この段部2bに対応する外蓋3の段部3bの略中心位置にも外側に向けて凸のリブ11がエンドレスに突設されている。このリブ10とリブ11は容器本体2に対する外蓋3の密閉時に相互に噛み合って外蓋3の位置決めを行うとともに被覆動作を確実にする機能を有している。
【0025】
図6及び図7は外蓋3のつまみ片3aの他例を示すものであり、図6の例ではつまみ片3aを外蓋3の中央部に突設し、容器本体2側にもつまみ片3aと対応する支持片2cが突設されている。図7の例は容器本体2側の支持片2cを挟む位置に一対のつまみ片3a,3aを形成した例である。
【0026】
容器本体2内に収納する液浸物の一例として、消毒用の脱脂綿やガーゼ等が含有する薬剤例を簡単に述べると、外皮消毒剤及び皮膚、粘膜・口腔の清浄及び清拭用として塩化ベンザルコニウム,塩化ベンザトニウム,グリコン酸クロルヘキシジン,アクリノール,エタノール,過酸化水素,ポピドンヨード,ヨードチンキがある。本発明の利用分野は前記アルコールを含浸させた脱脂綿やガーゼ等の液浸物に限定されず、例えば水性又は油性の薬剤等を紙,織布,不織布に含浸して得られたウエットティッシュ用の密閉容器、更には食品とか化粧品,薬品等の密封性が要求され、蓋部材が繰り返して開閉使用されるものであればどのようなものであってもよい。
【0027】
かかる構成によれば、使用者が密閉容器1を利用して容器本体2内に密閉収納された脱脂綿やガーゼ等の液浸物を取り出して使用する際に、外蓋3の両端部に設けたつまみ片3aを把持して引き上げることにより、リブ10とリブ11の噛み合い状態が外れて外蓋3がヒンジ部6を支点として回動して容器本体2の上面開口部が露出する。なお、ヒンジ部6を形成していない場合には外蓋3を取り去るようにする。
【0028】
次に、使用者は容器本体2の開口縁部2aにヒートシールによって固着されたフィルム状の内蓋4のつまみ片4aを把持して内蓋4を開くことによって容器本体2の上面開口部が大きく開くので、容易に液浸物を取り出して使用に供することができる。初めて使用する際には内蓋4が容器本体2の上面開口部を覆っているため、この内蓋4の存在によって密閉容器1が未使用品であることを認識することができる。よって内蓋4はバージンシールとしての機能を有する。この内蓋4は完全に剥離して取り去ってもよく、或いは取り出しに必要な開口部を形成した後に一部を開口縁部に固着したままとして使用してもどちらでもよい。内蓋4を残しておいた場合には収納時に再度被覆して使用することも可能である。
【0029】
次に外蓋3によって容器本体2の開口部を塞いで元の密閉状態に戻すには、外蓋3の上面を片手で押さえて容器本体2方向に押し戻すことにより、外蓋3がヒンジ部6を支点として回動して、或いは再度被覆されることにより容器本体2の開口部を覆う位置に達し、容器本体2の段部2bに突設された凸のリブ10と外蓋3の段部3bに突設された凸のリブ11とが相互に噛み合って外蓋3の位置決めが行われ、該外蓋3の被覆動作が行われるとともに、外蓋3の被覆後は容器本体2の開口縁部2aに突設された凸のリブ8と、該リブ8を挟む位置の外蓋3に形成された凸のリブ9,9による密閉作用によって液浸物に含浸された消毒用アルコール等の揮散物の蒸散を確実に防止することができるように密着する。このとき前記したように容器本体2と外蓋3の材料樹脂の硬度を異ならしめているため、より密着性が高い。このとき内蓋4を完全に取り去っていたとしても、容器本体2と外蓋3によって密封性・液密性を保てるため、使い終わるまで十分な期間、内容物は乾燥することがなく、良好な使用状態を保つことができる。なお、特に上記の密閉容器1は、接着剤を使用していないことが特徴の一つとなっている。
【0030】
図6に示したように外蓋3のつまみ片3aの位置をずらして容器本体2側に支持片2cを形成するか、図7に示したように容器本体2側の支持片2cを挟む位置に一対のつまみ片3a,3aを形成したことによって外蓋3のつまみ片3aを把持して引き上げる際の操作性を高めることができる。
【0031】
図8は本発明の他の実施形態を示すものであって容器本体2から外蓋3を取り外した状態を示す平面図である。この例では容器本体2の上面開口部を被覆するフィルム状の内蓋4の周縁部が容器本体2の開口縁部2aに感圧接着剤を利用した接着部12により接着固定されている。4aは内蓋4の一端に形成されたつまみ片である。このつまみ片4aは感圧接着剤を利用した接着部12によって接着固定されていない。なお、接着部12は開口縁部2aではなく、内蓋4内面の開口縁部2aに密接する部分に形成してもよい。
【0032】
かかる実施形態によれば、使用者が密閉容器1を利用する際に、外蓋3の一端に設けたつまみ片3aを片手で把持して引き上げることによって外蓋3がヒンジ部6を支点として回動して容器本体2の上面開口部を覆う内蓋4が露出するので、その後内蓋4のつまみ片4aを把持して引き上げることにより接着部12から内蓋4が剥離して容器本体2の上面開口部が大きく開くので、容器本体2内の液浸物を取り出して利用に供することができる。利用後はフィルム状の内蓋4の周縁部を容器本体2の開口縁部2aに押し戻すことによって感圧接着剤の作用によって接着部12が形成されるので、前記例と同様に外蓋3の上面を容器本体2方向に押し戻すことによって外蓋3がヒンジ部6を支点として回動して容器本体2の開口部を覆う位置に達し、容器本体2の段部2bに突設された凸のリブ10とリブ11の噛み合いによって外蓋3の被覆動作が行われ、被覆後は内蓋4と容器本体2との接着作用とリブ8と9,9による密閉作用とによって揮散物の蒸散を防止することができる。この実施形態による密閉容器1は内蓋4の周縁部のみが容器本体2の開口縁部2aに感圧接着剤を用いて接着固定されているため、最小限の感圧接着剤を用いて内蓋4を繰り返し開閉操作することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば使用者が容器本体内の液浸物を取り出す際には、蓋体の一端に形成したつまみ片を片手で把持して引き上げることによって外蓋と容器本体との段部のリブの噛み合い状態が外れて外蓋がヒンジ部を支点として回動して容器本体の上面開口部が露出するので、使用者は容器本体の開口部を被覆しているフィルム状の内蓋を破断することによって容器本体の上面開口部が大きく開いて液浸物を取り出して使用することができる。内蓋は容器本体の開口部を被覆しており、その面積は容器本体の開口部の面積と同じ大きさであるため、液浸物の取り出しが容易であり、取り出し時に液浸物が開口縁部に触れて薬剤によって蓋部材の粘着性が低下する惧れがない。
【0034】
外蓋を閉じて元の密閉状態に戻した際には、外蓋が容器本体の開口部を覆う位置に達して容器本体と外蓋の段部に突設された凸のリブが相互に噛み合うとともに容器本体の開口縁部に突設された凸のリブと、該リブを挟む位置の外蓋に形成された凸のリブによる密閉作用によって液浸物に含浸された揮散物の蒸散を防止することができる。
【0035】
更に内蓋の周縁部を容器本体の開口縁部に感圧接着剤を利用して接着固定したことにより、内蓋のつまみ片を把持して引き上げることにより該内蓋が容器本体から剥離して液浸物を取り出して利用に供することができる。使用後には内蓋の周縁部を容器本体の開口縁部に押し戻すことによって最小限の感圧接着剤の作用によって接着部が形成されて容器本体が密閉されるので、操作が容易であるとともに再度の使用時には内蓋を繰り返して開閉することができる。また、外蓋を閉じた後はリブによる密閉作用とともに揮散物の蒸散を防止することができる。
【0036】
従って本発明によれば、構成が簡易化されているとともに外蓋と内蓋の開閉操作を容易として密閉容器内部に収納された液浸物を取り出すことができて作業能率を高め、かつ、取り出し時に薬剤によって外蓋と内蓋の接着性が低下することがなく、大量生産及び流通に適した液浸物の密閉容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した液浸物の密閉容器を全体的に示す斜視図。
【図2】外蓋を開いた状態を全体的に示す斜視図。
【図3】図1のA−A線に沿う断面図。
【図4】外蓋を開いた状態の後面図。
【図5】図3の要部拡大図。
【図6】本発明の他の実施形態を示す要部拡大斜視図。
【図7】本発明の他の実施形態を示す斜視図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す平面図。
【符号の説明】
1…密閉容器
2…容器本体
2a…開口縁部
2b,3b…段部
2c…支持片
3…外蓋
4…内蓋
5…ラベル
6…ヒンジ部
3a,4a…つまみ片
8,9,10,11…リブ
12…接着部
整理番号 P3185

Claims (9)

  1. 上面に開口部を有して、内部に液浸物を収納する容器本体と、開口部を被覆するように容器本体の開口縁部に密着・剥離可能に貼着したフィルム状の内蓋と、内蓋の上部で開口部を被覆するように容器本体に取り付けた外蓋とからなる液浸物の密閉容器において、
    容器本体の開口縁部の外周側に開口縁部と連接して外方、かつ、上方に拡開する傾斜面が付与された段部を形成し、容器本体の段部に密接する段部を外蓋に形成し、容器本体の段部と外蓋の段部に、相互に噛み合う凸状のリブをそれぞれ外側に向けてエンドレスに突設し、かつ、容器本体の開口縁部に凸状のリブを上方に向けてエンドレスに突設し、開口縁部に突設されたリブを挟むように開口縁部と対応して密接する外蓋の内面に凸状のリブを下方に向けてエンドレスに突設してなり、外蓋と容器本体を連接する位置にラベルを貼着し、該連接された外蓋と容器本体及びラベルによって外蓋を容器本体から開閉する際のヒンジ部を構成して、該ヒンジ部を支点として外蓋の一端が回動して容器本体に密接・離反自在とするとともに、容器本体と外蓋の材質として可撓性,可塑性を有する合成樹脂材を使用し、該合成樹脂材の硬度を容器本体と外蓋とで異ならしめたことを特徴とする液浸物の密閉容器。
  2. 容器本体の材質として軟質乃至は中硬質の樹脂を使用し、外蓋の材質として硬質の樹脂を使用した請求項記載の液浸物の密閉容器。
  3. 容器本体の材質として硬質の樹脂を使用し、外蓋の材質として軟質乃至は中硬質の樹脂を使用した請求項記載の液浸物の密閉容器。
  4. 内蓋をヒートシールによって容器本体の開口縁部に固着した請求項1,2又は記載の液浸物の密閉容器。
  5. 内蓋を感圧接着剤によって容器本体の開口縁部に繰り返して開閉可能に貼着した請求項1,2又は記載の液浸物の密閉容器。
  6. 外蓋を開閉操作するためのつまみ片を外蓋に形成した請求項1,2,3,4又は記載の液浸物の密閉容器。
  7. 蓋を開閉操作するためのつまみ片を内蓋に形成した請求項1,2,3,4,5又は記載の液浸物の密閉容器。
  8. 硬質樹脂として、硬質樹脂の内面にシール性を有する軟質乃至は中硬質の樹脂を複合一体化した2層構造フィルムを使用した請求項2,3,4,5,6又は記載の液浸物の密閉容器。
  9. 軟質乃至は中硬質の樹脂としてポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)、EVA又はこれらの複合樹脂を用い、硬質の樹脂としてポリエチレンテレフタレート(PET),ポリ塩化ビニル樹脂(硬質PVCL),アクリル,スチロール,アクリルスチロール(AS),アクリルブタジエンスチロール(ABS)又はこれらの複合樹脂を用いた請求項2,3,4,5,6,7又は記載の液浸物の密閉容器。
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