JP4546198B2 - 光変調素子を利用したマスクレス露光装置、及び、光変調素子によるパターン生成性能の監視方法 - Google Patents

光変調素子を利用したマスクレス露光装置、及び、光変調素子によるパターン生成性能の監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積回路装置の製造等に用いられる露光装置に係り、特に、原版としてのフォトマスク(レチクル)を使用しないマスクレス露光に関する。本発明は、光を変調する光変調素子(「空間光変調器」ともいう。)を利用した露光装置における欠陥監視に好適である。
従来より、半導体デバイスや液晶パネル等を製造する際に、マスク上のパターンを感光剤が塗布された基板上に露光転写する投影露光装置が使用されている。しかし、デバイスの集積度の向上や大面積化に伴い、マスクパターンの一層の微細化や大型化が要求されるため、マスクのコストの増大が問題になっている。そこで、マスクを用いずに露光するマスクレス露光が検討されている。
マスクレス露光の一例として、位相変調型の光変調素子を用いてパターンの像を基板上に投影する方法が注目されている。光変調素子は並列型のデバイスであるため、単位時間に処理できるピクセル数を非常に大きくできる可能性がある。位相変調方式は、必要なミラーの変位が微小で高速動作が可能である。特に、回折格子状の変調パターンを使用するGrating Light Valve(GLV)方式の光変調素子は、その動作性から大容量データ転送に向いているため、膨大なデータ量を転写するマスクレス露光装置に好適である。マスクレス露光装置は、マスクの代わりに光変調素子で所望パターンに応じて露光光を変調し、投影光学系を介して集光し、基板上にパターンを形成する。GLVは、例えば、非特許文献1に開示されている。
以下、従来のGLV20の動作原理を図10を参照して説明する。ここで、図10(a)は、GLV20がオフ状態のGLV20の断面と位相差の関係を示す図である。図10(b)は、GLV20がオン状態のGLV20の断面と位相差の関係を示す図である。
GLV20は一つの要素22が2本の光反射帯(以下、リボン)21からなっており、要素22が3個集まった一つの画素(以下、ピクセル)23が複数個並べられた反射型位相変調素子である。各要素22の一方のリボン21は図示しないスイッチに接続され、例えば、リボン21の下に電圧を印加することで高さが変更可能に構成されている。
動作においては、スイッチがオフの状態では、図10(a)に示すように、全てのリボン22が等しい高さになっている。一方、スイッチがオンになると、図10(b)に示すように、リボン21が一つおきに照射波長の4分の1の高さだけ下がり、結果として反射光は隣り合うリボン21で位相差180度を持つ。スイッチ21がオフの状態では反射光は位相変調を受けずにそのまま反射するので0次回折光の反射しかない。しかるに、スイッチがオンの状態では反射光は位相変調を受けるため±1次回折光の方向に光が反射される。
以下、図11(a)を参照して、GLV20を利用した回折光の制御について説明する。ここで、図11(a)は、GLV20を利用した回折制御を説明するための模式図である。図11(a)に示すように、レンズ31とGLV20の間に0次光を遮光するフィルタ32を設置する。スイッチがオフのときはレンズ31に光が入射しない。しかし、スイッチがオンになれば±1次回折光がレンズ31に入射する。マスクの代わりにGLV20を搭載してレンズ31を投影光学系(投影レンズ)とみなせば、露光光を制御するマスクレス露光装置を構築することができる。
その他の従来技術としては非特許文献2がある。
オプティックス・レターズ、17号、1992年、688−690頁(Optics Letters, vol. 17, pp.688−690(1992)) ジェー・ダブリュー・グッドマン、フーリエ光学への入門、第2版、ISBN0−07−114257−6(J.W. Goodman、Introductionto FourierOptics 2nded.:ISBN 0−07−114257−6)
マスクレス露光は、露光転写時に光変調素子がマスクパターンに代わるパターンを生成するため、パターン生成の適否を確認することが重要である。もちろん、最終的なデバイスが正常に動作すれば露光が正常に行われたことの確認にはなるが、デバイスが動作不能である場合には、問題が露光にあるのか、その他のプロセスにあるのかを突き止めることができない。この結果、歩留まりの向上が困難になる。このため、パターン生成の適否を露光中に確認することが好ましい。
パターンの生成不良の原因としては、大別して、1)データ転送エラー又はGLVの動作不良による設定パターンからの外れ(以下、かかる原因を「欠陥」と呼ぶ。)と、2)GLVの汚れなどによる光量不足(以下、かかる原因を「画面照度むら」と呼ぶ。)を挙げることができる。欠陥は、意図しないパターンの生成や光量不足に帰結するため、最終的なデバイスが作動しない可能性が極めて高い。画面照度むらは、画面内での線幅ばらつきとなって現れ、デバイスの性能劣化をもたらす。特に、最先端の半導体製造技術では線幅ばらつきは極めて厳しく管理する必要があり、今後マスクレス露光装置を最先端分野に適用させていくには画面照度むらの除去も必要である。
これらの原因が露光時に発生した場合、光変調素子のチェックと共に、修正可能な欠陥や画面照度むらについては補正(又は補助)露光、修正不能な欠陥についてはデバイスの破棄ないしはレジストを再塗布して露光をやり直すといった対応が必要になる。補正露光で対応する場合には、補正が必要な領域で光量が想定よりどの程度低下しているか、又は、露光領域全体でどのような光量分布となっているかといった情報を持っている必要がある。これら情報は露光時かつ露光位置毎のものが必要とされる。
そこで、本発明は、位相変調型の光変調素子を利用したマスクレス露光装置において、露光転写時に照度むらや欠陥を監視するパターン監視方法、並びに、当該機能を備えた露光装置を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面としてのパターン監視方法は、入射光に複数の位相差を与える要素を少なくとも1つ有する光変調素子と、前記光変調素子からの出射光のうち第1の回折光を用いて被露光体上にパターンを投影する投影光学系とを備える露光装置におけるパターン監視方法であって、前記要素は変位可能な光反射帯を複数有し、前記光変調素子からの出射光のうち前記第1の回折光とは次数が異なる第2の回折光であって、前記第1の回折光の次数をm、前記光反射帯の数をN、kを任意の整数とすると、(N×k+m)次の回折光、および、(N×k+m)次以外の次数の回折光を検出するステップと、該検出ステップによる検出結果に基づいて前記被露光体上に投影される前記パターンの状態を取得するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明の別の側面としての露光装置は、入射光に複数の位相差を与える要素を少なくとも1つ有する光変調素子と、前記光変調素子からの出射光のうち第1の回折光を用いて被露光体上にパターンを投影する投影光学系と、前記光変調素子からの出射光のうち前記第1の回折光とは次数が異なる第2の回折光であって、前記第1の回折光の次数をm、前記光反射帯の数をN、kを任意の整数とすると、(N×k+m)次の回折光、および、(N×k+m)次以外の次数の回折光を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて前記被露光体上に投影される前記パターンの状態を取得する取得手段とを備え、前記要素は変位可能な光反射帯を複数有することを特徴とする。
更に、本発明の更に別の側面としてのデバイス製造方法は、かかるマスクレス露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、前記露光された前記被露光体を現像するステップとを有する。上述の露光装置の作用と同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサ、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、位相変調型の光変調素子を利用したマスクレス露光装置において、露光転写時に照度むらや欠陥を監視するパターン監視方法、並びに、当該機能を備えた露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明に適用可能な光変調素子(GLV)120及びそれを利用したマスクレス露光装置100を詳細に説明する。GLV120は、光量を規格化しており、一ピクセル121の長さ(即ち、リボン123の幅にリボン123の本数を乗じた長さ)は不変である。また、ピクセル121内での周期を2に規格化する。そのため、フーリエ面上では±0.5の位置に±1次光が発生する。
図2を参照して、本発明の一実施例のGLV120について説明する。図2(a)は、GLV120がオン状態のGLV120の断面と位相差の関係を示す図であり、図2(b)は、GLV120による反射光の光強度分布を従来のGLV20と比較して示したグラフである。GLV120がオフ状態の場合の図2(a)に相当する図10(a)と同様である。
GLV120は複数のピクセル121を有し、各ピクセル121は3つの要素(エレメント)122を有している。各要素122は6本のリボン123を有し、6本のリボン123は、それぞれ、0度、60度、120度、180度、240度、300度の位相差をこの順番で反射光に与える。このため、GLV120は6位相3周期のGLVである。このような位相差を与えるには、例えば、リボン123の下に印加する電圧を変えることによって実現することができる。
オン状態では位相差に対応する変位量Δはλ/(2N)に設定されている。Nは各要素に含まれるリボン123の数であり、ここでは6、λは入射光41の波長である。GLV120に入射光41が入射した場合、反射光の光強度分布は、図2(b)に示すように、1次回折光成分42はあるが−1次回折光の強度が非常に弱い。また、GLV120は7次回折光43と−5次回折光44も形成する。オフ状態では、42〜44に相当する反射回折光は現れず、0次回折光に相当する反射光のみが生じる。
このように、GLV120は、オン状態では±1次回折光のうち+1次回折光成分42に光量を集中させることができる。このような性質は好ましい。以下、かかる理由について図11を参照して説明する。
図11(a)に示す、GLV20を搭載したマスクレス露光装置においては、投影光学系31は±1次回折光を受容する広がりを持たなければならないため、装置が大型になる。また、2光束を投影光学系31に入射すると干渉して不要なパターンの形成をもたらす。そこで、図11(b)に示すようなGLV20と斜入射照明との組み合わせが考えられる。かかる構成では、スイッチがオフの状態ではGLV20からの出射光が0次光しかないためレンズ31に光が照射することはない。また、スイッチがオンになると±1次回折光が発生し、GLVへの照射角度を調節してどちらか一方(図11(b)では−1次回折光)をレンズ31に入射させることができる。この結果、投影光学系31は小型で済み、また、1光束のみを投影光学系31に入射することによって所望のパターンのみを被露光体上へ解像する高品質な露光を実現することができる。しかし、±1次光のどちらか一方を捨ててしまうため露光光量が低下してしまい、スループットが低下するという問題が発生する。かかる問題をGLV120は解決している。即ち、GLV120は、−1次回折光を捨てて1次回折光のみを利用しても光量損失はGLV20よりも小さいため、1次回折光42を露光に使用してもスループットの低下を防止することができる。
なお、ここでは露光に使用する第1の回折光42を1次回折光としたが、場合によっては−1次とすることもある。これは次数の定義や座標系の向きによって変わりうるが、通常1次と−1次を特に区別する必要はない。また、変位量Δの値を大きくすることで1次より大きい高次の光量を向上させることも可能であるが、通常は光量の集中度(回折効率)が1次に最適になるよう設定した場合に比べて低下する。以下では1次回折光を転写投影に使用する次数とするが、これによって一般性が失われることはない。
GLV120がオンの状態にあるとき、第1の回折光である1次回折光のみではなく、回折効率は小さいものの、他の次数の光である第2の回折光も現れる。特に重要なものは、各要素122内のリボン123の個数をNとし、各リボン123の隣接した帯に対する段差が正確にΔ=λ/(2N)となる状態でも現れる(N×k+)次の次数である。ここで、mは第1の回折光の次数、kは任意の整数である。以下では、(N×k+)次のことを随伴次数と呼ぶ。
図2(a)では1次に最も近い随伴次数として、−5次回折光44と7次回折光43(k=±1に相当)を示している。随伴次数の特徴として、例えば、要素122中の一つのリボン123がオン状態をした時に稼働しなかった場合、1次回折光42の回折効率低下と同じ割合で随伴次数の回折効率も低下することが挙げられる。また、ピクセル121がコンタミを受けた場合、反射率全体が低下するのみで、1次回折光42と他の随伴次数との回折効率の分配は変化しないため、やはり1次回折光42の光量変化に追従することになる。
この事実を利用して、随伴次数を監視すれば転写投影に使用する1次回折光42の光量の振る舞いを知ることができる。
随伴次数を監視して1次回折光42の光量変化を知ることができれば、転写投影の際の露光ミスを判別することが可能になるが、ピクセル121内のリボン123の欠陥か、GLV120の汚れかを判別することはできない。このため、1次回折光42及び随伴次数以外の次数の回折光を監視することが必要である。GLV120の汚れの場合、GLV120での反射率全体が低下する一方、1次回折光42と他の次数との回折効率の分配は変化しない。しかし、リボン123が稼働しない場合は1次回折光42及び随伴次数の回折効率は低下するが、その他の次数の回折効率は増加する。従って、随伴次数以外の次数を監視することでGLV120の欠陥を判別することができる。
次数の監視が重要な役割を担う状況として、GLV120で振幅変調を行う場合も考えられる。半導体露光装置におけるパターン転写において、しばしば解像しない程度の大きさの補助パターンをマスク上に設けて所望のパターンの解像を光学的に強調させることがある。しかしながら、GLV120を用いたマスクレス露光装置を考えたとき、GLV120の一つのピクセル121の大きさは全て同じでなければならないので、このような補助パターンを設定することが困難である。光学的には、補助パターンは光学的には弱い光を発生させるパターンであるため、GLV120の回折光強度を制御することができれば補助パターンの代用になる。
回折光の強度を制御するためには、図3(a)に示すGLV120Aを使用すればよい。GLV120Aはピクセル121Aを複数有し、各ピクセル121Aは3つの要素122Aを有している。各要素122Aは6本のリボン123Aを有し、6本のリボン123Aは、それぞれ、0度、0度、120度、120度、240度、240度の位相差をこの順番で反射光に与える。このため、GLV120Aは6位相3周期のGLVで3位相3周期と等価なGLVを構成したものである。このような位相差を与えるには、例えば、リボン123Aの下に印加する電圧を変えることによって実現することができる。図3(b)に、GLV120とGLV120Aの回折光強度分布の比較を示す。GLV120Aから射出される1次回折光の強度は、GLV120Aから射出される1次回折光の強度より弱くなっていることが理解される。
多段型のGLVによって回折光の強度を変更(振幅変調ともいう)させ、補助パターンを作成することが可能となる。n段型GLVは、理想的な状態としてあるピクセル121内での隣り合うリボン間の位相差が、0度と360度を等価としたときに、(360/n)度になるように構成されるこの位相差を連続的に変化させることで理想状態の強度を1として0から1の間の任意の変調が可能となるという特徴がある。更に、振幅変調と位相変調を組み合わせれば、いわゆるハーフトーンマスク(バックグラウンドが一定の光強度をもち、かつ、バックグラウンドが一定の位相を保っているようなマスク)を実現できることは明らかである。
振幅変調は、換言すれば、隣接するリボン123の段差Δを理想の値 λ/(2N)からずらすことによって達成される。この場合、リボン123が作動しなかった場合と同様に随伴次数、随伴次数以外に関わらず反射回折光が発生する。この光量、即ち、回折効率は1次、随伴次数、随伴次数以外のいずれも計算によって求めることができるため、1次以外の次数を監視することにより、振幅変調の精度を高めることができる。
かかる事実は、GLV120をバイナリオプティクス(BO)素子と同様に扱うことで導出できる。BO素子は、非特許文献2に開示されている。但し、リボン123の幅が使用する光の波長λと同程度になると、Δを理想的にλ/(2N)としても随伴次数以外の光の回折効率が増加することが知られている。通常、リボン123の幅は波長よりも大きく取るため問題はないが、波長と同程度となり随伴次数以外が顕著に現れた状態でも予め発生する光量を計測しておくことで較正することが可能である。
以下、本発明の第1の実施例の監視方法について、図4及び図5を参照して説明する。ここで、図4は、本発明の第1の実施例を説明するための概略ブロック図である。図5は、図4に示す制御部60による動作を説明するためのフローチャートである。
照明光源51から発せられた光は図2(a)に示すGLV120を照明する。GLV120は、オン状態において、転写投影に使用される1次回折光(露光光)42と、転写投影に使用されない随伴次数の回折光44を反射回折光として発生させる。一般に次数の絶対値が小さいものほど回折効率が大きく監視に有利であるため、本実施例は随伴次数としては7次回折光43ではなく−5次回折光44を使用する。
露光光42は投影光学系130を介して像面141上に結像するよう構成される。
一方、随伴次数44はGLV120によって反射回折された露光光42と同等の情報を持っている。これを監視するため、折り曲げミラー59によって光路を露光光42と分離した後、光学系57によってイメージセンサ58上に結像される。このイメージセンサ58上のパターンは随伴次数による像となるため、光学系57が十分な解像力を有している場合、露光光42の像面141上のイメージと照度を除いては同等である。従って、イメージセンサ58上のパターンを精査することで像面141上の画面照度むらや欠陥を判別することができる。イメージセンサ58は、制御部60に接続され、制御部60のイメージセンサ58による検出結果に基づいてGLV120によるパターン生成の適否を判断する。
以下、図5を参照して、制御部60による判断処理を説明する。まず、制御部60は、照明装置110に対してGLV120を照明するように命令し、これにより、プレート140上にパターン転写を行う露光処理を行う(ステップ101)。同時に、イメージセンサ58を介して随伴次数の光量ないし像の情報を取得する(ステップ102)。
次に、制御部60は、イメージセンサ58による測定結果に基づいて、図示しないメモリに格納されている光量データ又は像データとイメージセンサ58による測定結果と比較する。それによって、露光光42の光量分布が所定の範囲内であるか、ないしは所望の像が得られているかの判断を行う(ステップ103)。制御部60は、ステップ103において、露光光42の光量分布が所定の範囲内である、又は、所望の像が得られていると判断すれば露光を完了させ(ステップ104)、その後、処理を終了する(ステップ107)。
一方、制御部60は、ステップ103において、露光光42の光量分布が所定の範囲内ではない、又は、所望の像が得られていないと判断すれば、補正(又は補助)露光を行うか否かを判断する(ステップ105)。制御部60は、ステップ105において、補正露光によっても十分な結果が得られないと判断すれば、露光失敗とし(ステップ106)処理を終了し、露光をやり直す。補正露光によって十分な結果が得られない場合としては、本来暗部である位置を露光した場合や所定の露光量を大きく超えた場合が挙げられる。
一方、制御部60は、ステップ105において、補正露光によって十分な結果が得られると判断すれば、露光すべきに位置に対して必要な露光量を与えて(ステップ108)補正露光を行う(ステップ101)。
以上の監視プロセスでは、制御部60は、露光中に随伴次数の光量や像の検出結果を判断しているが、ステップ102での計測結果を図示しないメモリに保持しておき、ステップ103及び105に使用してもよい。
なお、ここでは光学系57とイメージセンサ58との組み合わせにより、随伴次数44を監視しているが、監視の方法はイメージセンサに限らず、光量検出装置を使用することもできる。この場合、2次元検出はできないが、光量検出の時間分割および当該時間でのGLV52の照明位置を記憶することで2次元検出と同等の結果を得ることが可能となる。
また、GLV120の構成は図2(a)に示す構成に限定されない。4位相1周期4位相2周期(即ち、4本のリボン123が0度、90度、180度、270度の位相差を与え、各ピクセル121内の要素122の数が1であるものや、2であるもの)も適用することができる。しかし、一般に、少なくとも2つ以上が変位可能な複数のリボンを有することが好ましい。4位相3周期(各ピクセル121内の要素数が3のもの)や3位相3周期(即ち、3本のリボン123が0度、120度、240度の位相差を与え、各ピクセル121内の要素122の数が3であるもの)など3種類以上の位相差を与えるものである。一般に、位相差の種類数が増加するに従って露光用の次数の回折光の強度を相対的に高めることができるからである。一方、Nが大きくなりすぎるとGLV120の作成が困難になる。このため、適当なNは2乃至6である。
以下、本発明の第1の実施例の監視方法について、図6を参照して説明する。ここで、図6は、本発明の第2の実施例を説明するための概略ブロック図である。図7は、図6に示す制御部60による動作を説明するためのフローチャートである。
照明光源51から発せられた光はGLV120を照明する。本実施例のGLV120は、図2(a)に示す構成であるが、上述のように、別の構成であってもよい。入射光41を、転写投影に使用される1次回折光(露光光)42と、転写投影に使用されない次数の内随伴次数の回折光44、随伴次数以外(例えば、4次)の回折光45を反射回折光として発生させる。随伴次数以外としては、0次、即ち、正反射光もあるが、オフ状態でも入射すること、露光光との分離が難しいことなどから、0次光の使用は好ましくない。さらに、−N以上N以下の次数を使用するのが好適である。これは、図2(b)や図3(b)で例示されるように、前記範囲以外の次数の場合、光反射帯の位置変化に対して光量変化が小さく計測が難しいためである。なお、光束の分離を考えると、随伴次数としてk=1を使用した場合は負の次数、k=−1を使用した場合は正の次数を計測するように構成するのが好ましい。
露光光42は投影光学系130を介して像面141上に結像するよう構成される。
一方、随伴次数の回折光44はGLV120によって反射回折された露光光42と同等の情報を持っている。これを監視するため、折り曲げミラー59によって光路を露光光42と分離した後、光学系57によってイメージセンサ58上に結像される。このイメージセンサ58上のパターンは随伴次数による像となるため、光学系57が十分な解像力を有している場合、露光光42の像面141上の像と照度を除いては同等である。従って、イメージセンサ58上のパターンを精査することで像面141上の画面照度むらや欠陥を判別することができる。
随伴次数以外の監視光45は折り曲げミラー52により露光光42、及び、随伴次数44と光路を分離した後、光量センサ54へ入射する。回折光45はGLV120をオン状態にしたときにピクセル121内のリボン123が想定通りに稼働しない場合に発生する。従って、回折光45を回折光44(又は回折光43)と同時に計測することにより、GLV120上の各ピクセル121が正しく作動しているかを判断することができる。また、GLV120で振幅変調を行う場合も随伴次数44の計測により変調された光量を追うことができ、随伴次数以外も同時に計測することでその精度を高めることができる。
光量センサ54とイメージセンサ58は、制御部60に接続され、制御部60の光量センサ54とイメージセンサ58による検出結果に基づいてGLV120によるパターン生成の適否を判断する。
以下、図7を参照して、制御部60による判断処理を説明する。まず、制御部60は、照明装置110に対してGLV120を照明するように命令し、これにより、プレート140上にパターン転写を行う露光処理を行う(ステップ110)。同時に、イメージセンサ58及び光量センサ54を介して回折光44及び45の光量ないし像の情報を取得する(ステップ111)。
次に、制御部60は、イメージセンサ58による測定結果に基づいて、図示しないメモリに格納されている光量データ又は像データとイメージセンサ58による測定結果と比較する。これによって、露光光42の光量分布が所定の範囲内であるか、ないしは所望の像が得られているかの判断を行う(ステップ112)。制御部60は、ステップ112において、露光光42の光量分布が所定の範囲内である、又は、所望の像が得られていると判断すれば露光を完了させ(ステップ117)、その後、処理を終了する(ステップ118)。
一方、ステップ112において、露光光42の光量分布が所定の範囲内ではない、又は、所望の像が得られていないと判断すれば、光量が範囲外であると判定された位置に相当するピクセル121の光量判断の履歴をチェックする(ステップ113)。この履歴において、制御部60は、当該ピクセル121が光量の問題を起こしているかどうかを判断する(ステップ114)。
制御部60は、当該ピクセル121が光量の問題を起こしていないと判断した場合は、補正(又は補助)露光を行うか否かを判断する(ステップ115)。制御部60は、ステップ115において、補正露光によっても十分な結果が得られないと判断すれば、露光失敗とし(ステップ116)処理を終了し、露光をやり直す。補正露光によって十分な結果が得られない場合としては、本来暗部である位置を露光した場合や所定の露光量を大きく超えた場合が挙げられる。
一方、制御部60は、ステップ115において、補正露光によって十分な結果が得られると判断すれば、露光すべきに位置に対して必要な露光量を与えて(ステップ125)補正露光を行う(ステップ110)。
一方、制御部60は、ステップ114において、当該ピクセル121に光量の問題があると判断すれば、随伴次数以外の次数の回折光45の光量を確認する(ステップ119)。次いで、制御部60は、回折光45の光量が予め規定された値よりも大きいかどうかを判断する(ステップ120)。
制御部60は、ステップ120において、回折光45の光量が予め規定された値よりも小さいと判断した場合は、当該ピクセル121に汚れがあると判断し、GLV120のクリーニングが必要かどうかを判断する(ステップ121)。制御部60は、ステップ121において、クリーニングが必要であると判断した場合は、露光処理を中断し、クリーニングを行い、その後再露光を行う(ステップ122)。一方、制御部60は、ステップ121において、クリーニングが必要でないと判断すれば、ステップ115に移行する。
ピクセルの汚れによる露光光42の強度低下は通常補正露光で対応されることになるピクセルの強度周辺に比べて著し低下、又は強度の低下しているピクセルの数の増大によって、補正露光に時間がかかる場合や素子全体での強度が設置直後の強度に対して低下した場合等のスループット低下が顕著になる状況が生じる。すると、クリーニングが必要と判断される。判断基準としては、露光対象などに依存するが、30%のスループット低下が挙げられる。
一方、制御部60は、ステップ120において、回折光45の光量が予め規定された値よりも大きいと判断した場合は、ピクセル121内のリボン123の欠陥が考えられる。この場合、GLV120の交換の必要性を判断し(ステップ123)、必要であればGLV120を交換後に再露光を行い(ステップ124)、交換が不要であればステップ115に移行する。ステップ123においては、制御部60は、ピクセル121単位ではなく、個々のリボン123が汚れた場合を想定し、クリーニング後に光量のチェックを行い、リボン123の稼動不良との切り分けを行うことが好ましい。素子の交換の回数は最小限に抑える必要があるのは言うまでもない。露光光42の強度が不足する場合は補正露光による対応できるので、交換を行う判断は、オフ状態で露光光42がある一定以上の強度で発生する場合に行う。この場合、フレアが発生するのと同等であるので、これも露光条件や露光対象にも依存するが、上記一定以上の強度の基準として例えばオン状態の強度の5%とするとよい。
以上の監視プロセスでは、制御部60は、露光中に随伴次数の光量や像の検出結果を判断しているが、ステップ102での計測結果を図示しないメモリに保持しておき、ステップ115及び117に使用してもよい。
なお、ここでは光学系57とイメージセンサ58との組み合わせにより随伴次数44を、光量センサ54で随伴次数以外の監視光45を監視しているが、監視の方法はこれらに限定されない。随伴次数に光量センサを、随伴次数以外にイメージセンサを使用することもできる。
以下、図1を参照して、本発明の画面照度むら及び欠陥監視方法を備えたマスクレス露光装置100について説明する。ここで、図1は、本発明の例示的な露光装置100の概略ブロック断面図である。照明装置110は上述のGLV120を照明し、光学系115は随伴次数または随伴次数以外を監視するためのものである。投影光学系130は照明されたGLV120から生じる回折光をプレート140に投影し、ステージ145はプレート140を支持する。
露光装置100は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィ工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、マスクに対してウェハを連続的にスキャン(走査)して所望のパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。
照明装置110は、転写用の回路パターンに応じて制御されたGLV120を照明するための光源部112と、照明光学系114とを有する。
例えば、光源部112の光源は波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約153nmのFレーザーなどを使用することができる。しかし、光源の種類は限定され、その光源の個数も限定されない。また、光源部112にレーザが使用される場合、レーザ光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザ光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。
照明光学系114は、GLV120を照明する光学系であり、レンズ、ミラー、ライトインテグレーター、絞り等を含む。例えば、コンデンサーレンズ、ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で整列する等である。照明光学系114は、軸上光、軸外光を問わずに使用することができる。ライトインテグレーターは、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーター等を含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。
GLV120は、例えば、外部から電気的にスイッチがオン/オフされ回折光を制御し、図示しないステージに支持及び駆動される。GLV120から発せられた回折光のうち転写投影に使用される1次回折光42は、投影光学系130を通りプレート140上に投影される。GLV120とプレート140は、光学的に共役の関係にある。本実施形態の露光装置100は、スキャナーであるため、プレート140を縮小倍率比の速度比でスキャンする間にGLV120はオン/オフを繰り返すことによりGLV120のパターンをプレート140上に転写する。
GLV120から発せされた回折光のうち監視として使用される光125(光43乃至45)は光量センサ又はイメージセンサ等の観測手段を備えた光学系115によって監視される。監視光125は随伴次数又は随伴次数以外のどちらでもよいし、図1では一つの監視光のみを図示しているが、両者を同時に監視してもよい。監視光125として好適な次数は、随伴次数の場合、1次回折光42に近く、かつ回折効率の高いものであり、例えば、各要素122のリボン121の個数Nが6の場合、−5次が最適である。但し、センサの仕様・能力によってはこの限りではない。随伴次数以外の次数の回折光45を監視する場合は、光路の分離が容易な次数が好適である。
投影光学系130は、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の気のフォームなどの回折光学素子とを有する光学系が使用できる。また、複数のレンズ素子のみからなる光学系や全ミラー型の光学系等も使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
プレート140は、ウェハや液晶基盤などの被処理体でありフォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
ステージ145は、プレート140を支持する。ステージ145は、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及び動作の説明は省略する。例えば、ステージ145は、リニアモーターを利用してXY方向にプレートを移動することができる。GLV120とプレート140とは、例えば、同期走査され、ステージ145と図示しないステージの位置は、例えば、レーザ干渉計などにより監視され、ステージ145の駆動に合わせてGLV120はオン/オフされる。ステージ145は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、ステージ及び投影光学系130は、例えば、床等に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
露光において、光源部112から発せられた光束は、照明光学系114によりGLV120を、例えば、ケーラー照明する。GLV120で反射してパターンを反映する光は、投影光学系130によりプレート140に結像される。露光装置100が使用するGLV120は、NAを無駄にすることもなく、光量を損失することもないため作業性を高めて従来よりも高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
次に、図8及び図9を参照して、上述の露光装置100を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図8は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターン形成をするために露光中のGLV動作、すなわちGLVへの入力信号を設定する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、GLVとウェハを用いて本発明のリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図9は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、上述の露光装置100によってGLVで形成される回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例のデバイス製造方法によれば、マスクを使わずとも高品位なデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明によれば、原版としてのマスクを使用しないマスクレス露光装置において、転写投影時の素子の欠陥や画面照度むらを観測することが可能となり、装置コストとデバイスの生産性が両立した装置の開発が可能となる。
本発明の一実施例による露光装置の概略ブロック図である。 図1に示す露光装置に適用可能なGLVの構造と当該GLVによる反射光の光強度分布を示す図である。 図2に示すGLVの変形例と当該GLVによる反射光の光強度分布を示す図である。 本発明の第1の実施例を説明するための概略ブロック図である。 図4に示す制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施例を説明するための概略ブロック図である。 図6に示す制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図8に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。 従来のGLVの構造及び動作を模式的に示す図である。 図10に示すGLVを利用した光を照射制御する光学系を模式的に示す図である。
符号の説明
100 露光装置
120 光変調素子(GLV)
121 光反射帯(リボン)
122 要素
123 画素(ピクセル)

Claims (5)

  1. 入射光に複数の位相差を与える要素を少なくとも1つ有する光変調素子と、前記光変調素子からの出射光のうち第1の回折光を用いて被露光体上にパターンを投影する投影光学系とを備える露光装置におけるパターン監視方法であって、
    前記要素は変位可能な光反射帯を複数有し、
    前記光変調素子からの出射光のうち前記第1の回折光とは次数が異なる第2の回折光であって、前記第1の回折光の次数をm、前記光反射帯の数をN、kを任意の整数とすると、(N×k+m)次の回折光、および、(N×k+m)次以外の次数の回折光を検出するステップと、
    該検出ステップによる検出結果に基づいて前記被露光体上に投影される前記パターンの状態を取得するステップとを備えることを特徴とするパターン監視方法。
  2. N×k+m)以外の次数は−NからNの範囲内にあることを特徴とする請求項記載のパターン監視方法。
  3. 入射光に複数の位相差を与える要素を少なくとも1つ有する光変調素子と、
    前記光変調素子からの出射光のうち第1の回折光を用いて被露光体上にパターンを投影する投影光学系と、
    前記光変調素子からの出射光のうち前記第1の回折光とは次数が異なる第2の回折光であって、前記第1の回折光の次数をm、前記光反射帯の数をN、kを任意の整数とすると、(N×k+m)次の回折光、および、(N×k+m)次以外の次数の回折光を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に基づいて前記被露光体上に投影される前記パターンの状態を取得する取得手段とを備え
    前記要素は変位可能な光反射帯を複数有することを特徴とする露光装置。
  4. 前記要素は、変位可能な光反射帯を3つ以上有することを特徴とする請求項3記載の露光装置。
  5. 請求項3又は4記載の露光装置を利用して前記被露光体を露光するステップと、
    前記露光された前記被露光体を現像するステップとを有するデバイス製造方法。
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