JP4544934B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4544934B2
JP4544934B2 JP2004221391A JP2004221391A JP4544934B2 JP 4544934 B2 JP4544934 B2 JP 4544934B2 JP 2004221391 A JP2004221391 A JP 2004221391A JP 2004221391 A JP2004221391 A JP 2004221391A JP 4544934 B2 JP4544934 B2 JP 4544934B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction vessel
plasma processing
processing apparatus
plasma
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004221391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005159289A (ja
Inventor
泰志 池田
淳史 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2004221391A priority Critical patent/JP4544934B2/ja
Publication of JP2005159289A publication Critical patent/JP2005159289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4544934B2 publication Critical patent/JP4544934B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、エッチング装置やプラズマCVD装置等に用いられるプラズマ処理装置に関し、特に、成膜装置やエッチング装置に用いるチャンバーやベルジャー等の反応容器を備えたプラズマ処理装置に関するものである。
半導体集積回路、フラットパネルディスプレイ、マイクロメカニクスなどの素子は、プラズマCVDなどによる各種膜の形成工程、プラズマエッチングなどによる膜のエッチング工程、プラズマアッシングなどによるレジストのアッシング工程、プラズマクリーニングなどによるクリーニング工程等を適宜繰り返して製造される。
これらの工程に用いられる従来のプラズマ処理装置は、減圧可能な反応容器、その反応容器内に原料ガスを供給する原料ガス供給手段、該反応容器内に高周波電力を供給するマイクロ波供給部及び高周波電源、上記反応容器内に配置された被処理物保持手段、その反応容器内の反応後のガスを排気する排気手段とから構成されている。
そして、反応容器内に原料ガスを減圧状態で供給するとともに、上述の高周波電源で発生させた高周波電力をマイクロ波供給部に供給し、被処理物保持手段により保持される被処理物とマイクロ波供給部との間にプラズマを発生させて被処理物に積層膜を形成している。
ところで、上述する反応容器の材質としては、従来から石英ガラスを用いた材質が提案されていたが、塩素やフッ素等の腐食性の強い元素を含んだプラズマに用いると、石英ガラスは高速でエッチングされてしまうため、誘電体の部品パーツの交換周期が非常に短くなり、装置の稼働率が著しく低下していた。また、石英ガラスのエッチング生成物であるSiやOがプラズマ中に混入し、プラズマの特性を大きく変えてしまい、しかも、パーツが削れてその形状が刻々と変化するため、それに合わせてプラズマ状態(均一性や密度)も変動してしまうことがあった。
そのため、腐食性ガスに対する耐食性があり、且つ誘電特性の良い材料として、アルミナ及び窒化アルミニウム、イットリア、YAG(イットリア−アルミナ−ガーネット)が検討されている(特許文献1〜7参照)。
特開平5−217946号公報 特開2001−240474号公報 特開2003―112964号公報 特開2001−151559号公報 特開2000−191370号公報 特開2001−102365号公報 特開2001−31484号公報
ところが、アルミナは、セラミック材料としては最も広く普及している材料であるが、耐熱衝撃性に弱く且つ熱伝導率が低いため、高パワーの高周波電力を投入すると、局所的に高温になり、熱応力で破壊してしまうといった課題があり、また、窒化アルミニウムは、室温での誘電特性はアルミナと同等であり、その他の物性でアルミナより優れているが、マイクロ波の透過率が使用時間とともに徐々に低下し、プラズマ処理速度が低くなるといった課題があった。
また、イットリア、YAGなどの材質は、耐食性について石英ガラス、アルミナ、窒化アルミニウムよりも優れるが、強度、耐熱衝撃性が低くなるため、高パワーの高周波電力が使用される条件では熱応力で破壊してしまうといった課題があった。
ところで、上述した石英ガラス、アルミナ、窒化アルミニウム、イットリア及びYAGを誘電体とした場合、比誘電率εrがいずれも12以下と低い値である。そして、これらの材質を反応容器として使用する場合、プラズマ密度を高める為には、印加電圧の出力を高めなければならないといった課題があった。
一般的に比誘電率εrの誘電体に対し、その誘電体の内部では電磁波の波長がおよそ1/εr1/2に短縮されるので、誘電体の比誘電率εrが大きいと誘電体を伝搬する電磁波の波長が短くなり、電磁界エネルギーを誘電体に集中させた後、放電することができるため、プラズマ密度が高まり、プラズマの放電が安定することが知られている。
従って、従来の反応容器に使用されている比誘電率の低い石英ガラス、アルミナ等は、プラズマ処理装置に用いる場合には、プラズマ密度を高める為に、出力を高めなければならないといった課題があった。
一方、比誘電率εrの値の高い材質として、一般的に共振器等に利用されているチタン酸バリウムや酸化チタン系セラミックスが挙げられる。この誘電体をプラズマ処理装置の反応容器として用いた場合、出力の大きな高周波電力を印加すると、結晶界面の応力を誘発して亀裂進展による絶縁破壊を招きやすく、プラズマ密度を向上させることが困難であった。つまり、高い高周波電力を印加すると放電電流が大きくなるものの、アーク放電が発生するので粒界部分の耐電圧を越えてしまうことにより絶縁破壊を起こしやすいものと考える。
特に、比誘電率εrが190以上の材料の代表としてチタン酸バリウム系のセラミックスがあるが、この材料はtanδの値が0.03以上と大きいので、電磁界エネルギーの多くが熱エネルギーに変換され、大きく発熱しやすく、電磁界エネルギーを効率良くプラズマに伝達できないため、プラズマ密度を向上させることが極めて困難であるという課題があった。
従って、チタン酸バリウム系のセラミックスはtanδの値が大きいので、電磁界エネルギーの多くが熱エネルギーに変換され大きく発熱しやすく、電磁界エネルギーを効率良くプラズマに伝達できないため、プラズマ密度を向上させることが極めて困難であるという課題があった。
また、tanδの値が大きいと、特に反応容器の高周波印加用のRFコイルを配置する部分だけが発熱するため、反応容器の発熱状態に分布が生じるということがあった。プラズマ処理の際、反応ガスとして使用されているハロゲン系腐食性ガスは、反応容器の内壁面のセラミックスと反応して内壁面上にハロゲン化物を生成し、反応生成物として堆積するが、反応容器に生じた温度分布の要因で内周面の位置によっては堆積量に差が生じてしまう。そのため反応生成物の堆積が多い部分で、堆積可能な許容量を超えると、被処理物上に剥がれ落ちてパーティクルとなるという課題があった。
また、特許文献6のように反応容器の母材は強度に優れたセラミックス材を用い、その内壁にのみ耐食性に優れるセラミックスをコーティングする反応容器が提案されているが、耐食性の改善はされても、誘電率自体は従来の材質からあまり変化しないことから、得られるプラズマ密度は従来のレベルのものであった。
そこで、本発明のプラズマ処理装置は、内部が排気可能で減圧可能な反応容器と、該反応容器内に原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、上記反応容器内に高周波電力を供給する高周波電力供給部と、上記反応容器内に配置された被処理物保持手段と、上記反応容器内の反応後のガスを排気する排気手段とを有し、上記反応容器内に配置された被処理物にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、上記反応容器が、MgをMgO換算で1〜15重量%含有し、かつ、NaO含有量を100ppm以下としたMgTiO及びCaTiOの結晶相を主成分とし、13.56MHzのマイクロ波でtanδが3×10−4以下で、かつ、比誘電率εrが20以上である焼結体から構成したものである。
上記反応容器の内面に算術平均粗さが1〜7μmの範囲の粗面部を備えたことを特徴とするものである。
上記焼結体には、Si、Mn、Ni、Ce及びCrから選ばれる少なくとも1種以上が、それぞれSiO、MnO、NiO、CeO及びCr換算で合計が5重量%以下含有されていることを特徴とするものである。
上記焼結体の平均ボイド占有率が5%以下、粒界層の厚みが20nm以下であることを特徴とするものである。
上記焼結体の平均結晶粒径が1〜15μmの範囲であることを特徴とするものである。
上記反応容器の内面に耐熱性樹脂膜を形成したことを特徴とするものである。
上記反応容器の内面にイットリア、YAG、マグネシア、アルミナのいずれか1種の被膜を形成したことを特徴とするものである。
本発明の構成のプラズマ処理装置によれば、上記反応容器が、MgをMgO換算で1〜15重量%含有し、かつ、NaO含有量を100ppm以下としたMgTiO及びCaTiOの結晶相を主成分とし、13.56MHzのマイクロ波でtanδが3×10−4以下で、かつ、比誘電率εrが20以上としたために、高周波電力により高圧放電、アーク放電による破損を防止し、また、発熱を抑えることができるので熱応力による破損を防止することができるとともに、高周波の出力を上げずに高密度な安定したプラズマを発生させることができる。そのため、電力消費を抑えても従来のプラズマ処理が可能となる。
また、電磁界エネルギーが熱エネルギーに変換される割合が低いため、反応容器の温度分布を均一にさせることができ、プラズマ処理により発生したハロゲン化物が反応容器の内壁面に均一に付着させることが可能となる。これにより、ハロゲン化物の保持量を増加させることが可能となり、反応容器のクリーニングまでの期間を長くすることが可能となる。
また、比誘電率が20以上と高くなっているので、反応容器の厚みを増すことが可能となり、その結果、強度を向上させることが可能となる。また、大型のプラズマ処理装置となっても、発熱による変形や破損がなくなる。また、マイクロ波の透過率が使用時間とともに徐々に低下することなく、プラズマ処理速度が安定したものとなる。また、プラズマに対する耐食性も高く、大きく削られて、その形状が刻々と変化してプラズマ状態(均一性やプラズマ密度)が損なわれることがない。
また、上記反応容器の内面に算術平均粗さが1〜7μmの範囲の粗面部を備えたことを特徴とするので、腐食性ガスと反応して生成したハロゲン化物の密着力を高めることが可能となる。また、付着したハロゲン化物の脱落によるパーティクル発生の危険性を少なくすることが可能である。
また、本発明のプラズマ処理装置は、上記基体に、Si、Mn、Ni、Ce及びCrから選ばれる少なくとも1種以上が、それぞれSiO、MnO、NiO、CeO及びCr換算で合計が5重量%以下含有されているので、放電時における結晶界面の亀裂進展が進行して絶縁破壊に至ることを抑制することが可能となる。
また、本発明のプラズマ処理装置は、上記基体の平均ボイド占有率が5%以下、粒界層の厚みが20nm以下としたことにより、放電ガスに浸食されず、さらに放電時における結晶界面の亀裂進展が進行して絶縁破壊に至ることを抑制することができる。
さらに、上記焼結体の平均結晶粒径が1〜15μmの範囲であるので、粒子同士の結合力が十分となるため強度を向上させて安定することが可能となる。
またさらに、上記反応容器の内面に、耐熱性樹脂膜やイットリア、YAG、マグネシア、アルミナのいずれか1種の被膜を形成するので、プラズマによる耐食性を向上させると同時に、高いプラズマ密度をそのまま維持することが可能となる。また、プラズマにより母材中のMg、Ti、Ca元素が腐食されて被加工物上にコンタミネーションとなることを防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係るプラズマ処理装置の一実施例を示す断面概略図である。
本発明のプラズマ処理装置1は、内部が排気可能で減圧可能な反応容器2と、反応容器2内に原料ガスを供給するガス導入部23を有する原料ガス供給手段と、反応容器2内に誘導コイル21を介して高周波電力を供給する第一の高周波電力供給部22と、反応容器2内に配置された被処理物保持手段14と、反応容器2内の反応後のガスを排気する排気手段15と、被処理物保持手段の一方には第二の高周波電力供給部が配置して構成されている。
そして、反応容器2内に、ガス導入部23から原料ガスを減圧状態で供給するとともに、誘導コイル21に高周波電力を供給し、反応容器2を誘電体とすることで、被処理物保持手段13により保持される被処理物14の上面に、反応容器2の内部でプラズマを発生させる構成である。誘導コイル21は反応容器2の一部を構成するプレート状の天板2aの上面に螺旋状に配置されており、その一部に高周波電力を印加することが可能となっている。
ところで、図1では、反応容器2は筒状体の側面部2bとプレート状の天板2aから構成したものを示しているが、反応容器2を一体もので製作しても機能上問題はない。また、側面部2bに関してもさらに細かく分割し、下部チャンバー10を形成したものでも問題はない。
ここで、被処理物保持手段13としては、半導体ウエハなどを保持する公知な手段であればよく、真空で使用する場合は、静電チャックで吸着させ、サセプタカバーを用いれば良い。また、反応容器2の下側を占める下部チャンバー10が処理室とならない場合には、ステンレスなどの金属製のものを使用しても良いが、反応容器2と同様な材質とする方が好ましい。また、反応容器2と下部チャンバー10を一体もので製作しても問題ない。
本発明のプラズマ処理装置1に用いる反応容器2の基体3は、MgをMgO換算で1〜15重量%含有し、かつ、NaO含有量を100ppm以下としたMgTiO及びCaTiOの結晶相を主成分と13.56MHzのマイクロ波でtanδが3×10−4以下で、かつ、比誘電率εrが20以上である焼結体から構成したために、例えば、Arプラズマを生成するプラズマ処理装置に用いた場合、反応容器2にアルミナを用いた場合と比較して、数倍のプラズマ電子密度を得ることができ発生効率の高いプラズマ処理装置1を得ることができる。
ところで、比誘電率εrは高い程好ましく、比誘電率εrが高い程、装置の小型化が可能となり、電気的損失が小さく、高性能となる。例えば、印加電圧を上げなくとも、充分に高いプラズマ密度を得ることが可能となる。13.56MHzのマイクロ波において、上述したような従来の材質よりもプラズマ電子密度の高いプラズマ処理装置を得ることが可能で、好ましくは比誘電率εrが80〜190の範囲であれば良く、さらに好ましくは100〜190の範囲であることが良い。
他方、tanδが3×10−4を超える場合には、電磁界エネルギーが熱エネルギーに変換される割合が高くなるため、反応容器の温度分布が生じてしまう。そのためプラズマ処理により発生したハロゲン化物が反応容器の内壁面に均一に付着させられなくなる。これにより、ハロゲン化物の保持量が少なくなり、反応容器のクリーニングまでの期間が短くなるという問題が多くなる。
これらの効果は、基体3の高い誘電率と低いtanδによる作用と考えられ、高誘電率による表面波の短波長化と低tanδの電磁界と熱との低エネルギー交換率によるものと推測される。
また、本発明のプラズマ処理装置1のプラズマ電子密度の軸方向依存性は、その上流部において極めて高い値となる傾向にある。この効果に対しても、基体3の高い誘電率と低いtanδを反映したものと推測される。
ところで、一般にCaTiOは、MgTiOとは固溶し難い。その為、焼結体中にCaTiOからなる結晶とMgTiOからなる結晶が混在する場合には、MgTiOからなる結晶がCaTiOからなる結晶に対して転位をピン止めする作用を奏し、耐絶縁破壊性、耐放電スパッタ性を向上させることができると考えられる。尚、ここで言う「ピン止め」とは、結晶中の転位の伝搬を抑制する作用のことを言う。
上記ピン止め効果は、次のようなメカニズムによって起こると考えられ、一般的に、絶縁破壊はCaTiO結晶の誘電現象の機構に起因する。即ち、絶縁性を有するCaTiO結晶に電圧を印加して内部に電界を生じさせると、結晶内部で電界の向きに沿った分極が起こり電位差を持つ。これが誘電性を発現する仕組みであり、金属酸化物は電界強度に対する分極の度合いが大きい為、一般に比誘電率εrの大きな材料となり得る。その一方で結晶内部の分極は結晶の歪みを伴い、結晶界面に応力を誘発する、結晶界面に発生する応力は、分極の度合いが大きいほど(=比誘電率εrが大きいほど)高い。結晶内部の分極によって生じた結晶歪み応力によって結晶粒界に亀裂が生じ、それが徐々に進展し、ついには絶縁破壊する。
上記亀裂を抑制するためには、比誘電率εrの高いCaTiO結晶界面で発生する応力に伴って生じる転位をピン止めできる作用を有する結晶を上記結晶界面に存在させることが望ましい。この作用を有する結晶相がMgTiOである。
本発明に用いる基体3にMgTiOからなる結晶相を含有させることにより、分極により生じたCaTiO結晶粒界の亀裂はその進展を抑制され、絶縁破壊を起こし難くなって機械的強度の向上が見られる。
また、その際の焼結体としてMgがMgO換算で1〜15重量%することが必要である。基体3の比誘電率εrに対し、基体3の内部では電磁波の波長がおよそ1/εr1/2に短縮される。そして、基体3の比誘電率εrが大きいと基体3を伝搬する電磁波の波長が短くなり、電磁界エネルギーを基体3に集中させた後、放電することができるため、プラズマの放電が安定する。従って、放電プラズマを安定させるためには、基体3のεrの値は大きい方が好ましい。つまり、本発明の基体3において、Mg量が少ない方が好ましいが、1重量%未満では前記ピン止め効果が小さくなり、耐絶縁破壊性の向上が抑制される。また、逆に15重量%を超えるとMgを含む粒子のクラスター化によって亀裂進展の経路が増加し、耐絶縁破壊性の向上が著しくなる。よって、Mgの含有量はMgO換算で1〜15重要%が必要で、好ましくは1〜12重量%の範囲が良い。
ところで、基体3のNaO量が100ppm以下としているのは、100ppmより含有量が多い場合、放電ガス中にNa成分が混入され、被処理物14にNa成分が付着し、その後の工程において欠陥になってしまう。その為、NaO量は100ppmであることが重要で、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは30ppm以下であることが良い。
尚、Naの定量分析としては、ICP−MASSやフレームレス原子吸光分光分析などを用いれば良い。
そして、Na成分が少ない程、基体3のtanδの値を小さくすることができ、13.56MHzのマイクロ波でtanδが3×10−4以下である場合に、放電の際の高周波がかかっても破損の無い基体3を得ることができる。
また、本発明の基体3は、電磁界エネルギーが熱エネルギーに変換される割合が低く、プラズマ密度を向上させることができる。つまり、13.56MHzのマイクロ波でtanδが3×10−4以下であるために、放電の際に高周波がかかっても基体3が発熱し難いからである。
さらに、本発明のプラズマ処理装置1に用いる基体3は、プラズマに対する耐食性が高いことも起因していると考えられ、大きく削られて、その形状が刻々と変化してプラズマ状態(均一性やプラズマ密度)が損なわれることがない。
また、本発明の反応容器2の内面は、算術平均粗さが1〜7μmの範囲の粗面部を形成することが良い。粗面部を形成することで、腐食性ガスと反応して生成したハロゲン化物などの生成物の密着力を高めることが可能となる。また、付着したハロゲン化物の脱落によるパーティクル発生の危険性を少なくすることが可能となる。
ところで算術平均粗さが1〜7μmとしているのは、1μmよりも小さいと粗面としての効果が小さく、生成物の密着力が損なわれる。また、7μmよりも大きいと基体3へのダメージが大きく、基体自体のパーティクルが発生しやすくなる。その為、反応容器2の内面の算術平均粗さは1〜7μmの範囲が好ましく、さらに好ましい範囲としては算術平均粗さが2〜5μmの範囲であることが良い。
ところで、これらの算術平均粗さの粗面部を形成する為には、ブラストなどにより内面をエッチングしてやればよい。あるいは、芯金などの金型面の表面を粗くしたもので成型することで、面状態を転写するのでも構わない。
また、本発明の基体3は、放電時における亀裂進展が進行して絶縁破壊に至ることを抑制するために、Mn、Ni、Co、Ce、Al、WおよびCrの少なくとも1種をそれぞれMnO、NiO、CoO、Al、WOおよびCr換算で合計5重量%以下含有することが望ましい。これらの成分を含有することにより、放電時に亀裂進展の進行を抑制できる理由は、これらの成分が、MgTiOからなる結晶粒子内に固溶し、上記ピン止めの作用を向上させるためである。
本発明の基体3中にMn、Ni、Co、Ce、Al、WおよびCrのいずれかを含有する場合、その存在量はICP発光分光分析法により測定し、それぞれMnO、NiO、CoO、Al、WOおよびCrの重量%に換算する。
さらに、基体3の平均ボイド占有率が5%以下とすることが望ましいのは、平均ボイド占有率が5%を超えると結晶粒界に気孔が集中して存在することがあり、その結果、上記ピン止め効果が小さくなり、結晶界面を起点として絶縁破壊が起こりやすくなるからである。その為、耐絶縁破壊性を向上させるために、平均ボイド占有率は5%以下であることが必要で、好ましくは1%以下がよい。さらには0.3%以下が好ましい。また、高い耐絶縁破壊性の他に、放電ガスに対する耐腐食性および高気密性を有し、さらに装置内に不純物ガスを発生させないためにも少ない方が良い。
尚、これらの平均ボイド占有率を測定する方法としては、試料片を採取し、表面を鏡面加工後に、ニレコ社製の「LUZEX−FS」画像解析処理装置にて測定すればよい。条件の一例としては、倍率100倍、測定面積9.0×10μm、測定ポイント10箇所、測定総面積9.0×10μmの範囲を測定すればよい。
また、粒界層の厚みを20nm以下とするのは、上記ピン止め効果を発現するためであり、粒界層の厚みが20nmを超えると、粒界が起点となって絶縁破壊が起こりやすくなるため、耐絶縁破壊性が低下する。さらに、粒界層は放電ガスに対して耐食性が低いことが多く、耐食性を損なわない観点からも粒界層はできるだけ狭い方がよい。粒界層の厚みとしては20nm以下であることが重要で、好ましくは10nm以下、さらに好ましくは3nm以下であることがよい。また実質的に粒界層が存在しない場合においても上記ピン止め効果により、耐絶縁性を著しく向上させることは可能である。
本発明の基体3は、小型でかつ耐絶縁破壊性を向上できるという観点から比誘電率εrが20以上であることが望ましい。特に望ましくは比誘電率εrが110〜160の値の範囲である。
ところで、MgTiO及びCaTiOの各結晶相の存在はX線回折法により確認することができる。例えば、本発明の基体3をX線回折法にて分析した結果、Mg量およびCa量をICP発光分光分析法で測定し、Mg量をMgTiO量に換算、CaをCaTiO量に換算し、得られたMgTiO量とCaTiO量を合計で100重量%となるように重量%に換算する。
また、基体3の平均結晶粒径が1〜15μmの範囲であることが好ましい。ところで、平均結晶粒径が1〜15μmの範囲とするのは、1μmよりも小さいものを製作するのが困難で、また、15μmよりも大きくなると、強度が損なわれ、高周波電力を印加した際に破損しやすくなってしまう。その為、平均結晶粒径は1〜15μmの範囲であることが好ましく、部材自体の材料強度を向上させ安定させることが可能となる。さらに好ましい範囲として、5〜12μmの範囲が良い。
また、本発明のプラズマ処理装置は、図1に限らず、図2や図3に示すようなプラズマ処理装置1にも適用可能である。
図2は曲率を備えたドーム形状の反応容器2で、その外周には螺旋状に誘導コイル20が配置されている。そして、反応容器2の内部には複数のガス供給ノズル19が配置されている。
また、図3は反応容器2がベルジャー形状をしており、上端の開口部にガス導入部23を形成しており、ガス導入部23のすぐ下部の狭くなった部分の外周にのみ誘導コイル24を螺旋状に配置している。
次に、本発明にかかるプラズマ処理装置1の製造方法について説明する。例えば、以下の工程(1a)〜(6a)から成る。
(1a)出発原料として、高純度の炭酸マグネシウムおよび酸化チタンの各粉末を用いて、所望の割合となるように秤量後、純水を加え、混合原料の平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmとなるまで1〜100時間、ジルコニアボール等を使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行って混合物を得る。この混合物を乾燥後、900〜1100℃で1〜10時間仮焼し、仮焼物Aを得る。
(2a)出発原料として、高純度の炭酸カルシウムおよび酸化チタンの各粉末を用いて、所望の割合となるように秤量後、純水を加え、混合原料の平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmとなるまで1〜100時間、ジルコニアボール等を使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行って混合物を得る。この混合物を乾燥後、900〜1100℃で1〜10時間仮焼し、仮焼物Bを得る。
(3a)得られた仮焼物A、BおよびMnO、NiO、CoO、Al、WOおよびCrのうち少なくとも1種を混合し、純水を加え、平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmとなるまで1〜100時間、ジルコニアボール等を使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行う。
(4a)更に、3〜10重量%のバインダーを加えてから脱水し、その後公知の例えばスプレードライ法等により造粒または整粒し、得られた造粒体又は整粒粉体等を公知の成型法、例えば冷間静水圧プレス法、押し出し成形法、インジェクション成形法等の公知の成形方法によりプラズマ処理装置1を得るための形状に成形する。
尚、造粒体又は整粒粉体等の形態は粉体等の固体のみならず、スラリー等の固体、液体混合物でも良い。この場合、液体は水以外の液体、例えばIPA(イソプロピルアルコール)、メタノ−ル、エタノ−ル、トルエン、アセトン等でも良い。
(5a)得られた成形体を大気中1250〜1350℃で、5〜10時間保持して焼成する。
(6a)得られた焼成体をさらに大気中1100〜1200℃に加熱後、平均降温速度15〜40℃/時間で降温して熱処理する。
上述の製造方法により、MgTiO及びCaTiOの結晶相を有するプラズマ処理装置1を得ることができる。
本発明の材料を使用することにより、プラズマ発生条件として、特に出力を少なく出来るという特徴がある。そのため従来プラズマ処理容器用材料として使用されている石英部材、アルミナ焼結体、窒化アルミニウム焼結体、イットリア焼結体、YAG焼結体を使用した時よりもプラズマ発生条件の出力を落として同じプラズマ密度を確保出来るという特徴がある。また、同一のプラズマ条件では、アルミナより耐食性が優れるものの、イットリア、YAGよりは耐食性が劣るが、プラズマの出力条件を低く設定出来るため、耐食性を損なわないことが可能となる。
しかしながら、本発明の基体3中に含有するMg、Ti,Caなどの元素を完全に嫌うユーザーである場合には、反応容器2の内面に、耐熱性樹脂膜を形成すればよい。
反応容器2内に供給される処理ガスと反応膜を形成することなく蒸発し、ガスとして排出させることが出来るため、反応膜がエッチングされることによる微粉の発生がなく、コンタミネーションやパーティクルの付着を防ぐことが可能となるとともに、再成膜することで繰り返し使用可能となり、反応膜除去のため反応容器2の難しい洗浄を行う必要がなくなる。
ところで、形成する耐熱性樹脂膜としてはプラズマ処理の雰囲気温度(200〜500℃)に耐えるとともに、フッ素系や塩素系等の腐食性ガスに対して、高い耐腐食性を有するものであることが必要で、例えば、ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン・ハーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂やポリイミド樹脂(PABM)、ポリベンズイミダゾール樹脂(PBI)などが好適に使用することができる。特に、これらの中でもポリベンズイミダゾール樹脂(PBI)は耐熱温度が600℃と充分な耐熱性を備えると共に、腐食性ガスに対するエッチングレートも460〜560A/minとアルミナの2倍程度の腐食しやすさであるので、樹脂膜の再被着回数が少なく経済的である。
また、耐熱性樹脂膜以外にも、反応容器2の内面にイットリア、YAG、マグネシア、アルミナのいずれか1種の被膜を形成してやればよく、基体3よりも耐食性の優れた材料をコーティングすることにより、基体3の表面から問題元素が脱落しない工夫も可能となる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更は何等差し支えない。
次に、実施例を挙げて本発明のプラズマ処理装置をより詳細に説明する。
(実施例1)
以下の1)〜4)の焼結体を作製した。
1)まず、以下の(1b)〜(6b)に示す手順にて本発明のプラズマ処理装置に用いる焼結体を作製した。
(1b)出発原料として、高純度の炭酸マグネシウムおよび酸化チタンの各粉末を用いて、所望の割合となるように秤量後、純水を加え、混合原料の平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmとなるまで100時間、ジルコニアボール等を使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行って混合物を得る。この混合物を乾燥後、1000℃で8時間仮焼し、仮焼物Aを得る
(2b)出発原料として、高純度の炭酸カルシウムおよび酸化チタンの各粉末を用いて、所望の割合となるように秤量後、純水を加え、混合原料の平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmとなるまで100時間、ジルコニアボール等を使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行って混合物を得る。この混合物を乾燥後、1000℃で8時間仮焼する。
(3b)得られた仮焼物およびMnO、NiO、CoO、Al、WOおよびCrのうち少なくとも1種を混合し、イオン交換水を加え、平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmとなるまで100時間、ジルコニアボール等を使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行う。
(4b)更に、7重量%のバインダーを加えてから脱水し、その後公知の例えばスプレードライ法等により造粒または整粒し、得られた造粒体又は整粒粉体等を公知の成型法、例えば冷間静水圧プレス法(CIP法)、押し出し成形法、インジェクション成形法等の公知の成形方法によりプラズマ処理装置1を得るための形状に成形する。
尚、造粒体又は整粒粉体等の形態は粉体等の固体のみならず、スラリー等の固体、液体混合物でも良い。この場合、液体は水以外の液体、例えばIPA(イソプロピルアルコール)、メタノ−ル、エタノ−ル、トルエン、アセトン等でも良い。
(5b)得られた成形体を大気中1300℃で、8時間保持して焼成する。
(6b)得られた焼成体をさらに大気中1150℃に加熱後、平均降温速度25℃/時間で降温して熱処理する。
上述の製造方法により、MgTiO及びCaTiOの結晶相を有する焼結体を得た。
2)次に比較例として用いた99.5%純度アルミナの製法について説明する。
出発原料として、99.5%純度のアルミナ粉末を用いて、所望の割合となるように酸化マグネシウムを加え、イオン交換水、高純度アルミナボールを使用して湿式粉砕、混合を繰り返し、平均粒径3μm以下のアルミナスラリーを製作する。好ましくは1.5〜2.5μmが良い。これに7重量%の有機バインダーを加えてから、前記スラリーをスプレードライ法にて造粒、整粒する。得られた造粒体をゴム型に充填し、蓋をしてシールし、CIP法にて78.5MPaにて成形を行う。所望の形状に切削加工を施し、トップ温度1650℃の大気雰囲気にて焼成を行い焼結体を得た。
3)次に比較例として用いたイットリアの製法について説明する。
出発原料として、99.9%純度のイットリア粉末を用いて、イオン交換水、ジルコニアボールを使用して湿式粉砕を繰り返し、平均粒径3μm以下のイットリアスラリーを製作する。これに7重量%程度の有機バインダーを加えてから、スラリーをスプレードライ法にて造粒を行う。得られた造粒体をゴム型に充填し、蓋をしてシールし、CIP法にて78.5MPaにて成形を行う。所望の形状に切削加工を施し、トップ温度1700℃の大気雰囲気にて焼成を行って焼結体を得た。
4)石英ガラスについては、公知な信越石英社製の石英ガラスを所定の形状に加工した部材を購入し、比較用材料とした。
上述のようにして作製した本発明の焼結体(試料No.1)、比較例の純度99.5重量%のアルミナ焼結体(試料No.2)、イットリア焼結体(試料No.3)、石英ガラス(試料No.4)をフッソ系腐食ガス下でプラズマに曝した時の耐食性について実験を行った。
本実験では、本発明及び従来の耐食性部材を25.4mm×25.4mm×厚み2mmに製作した後、表面にラップ加工を施して鏡面にしたものを試料とし、この試料をRIE(Reactive Ion Etching)装置にセットしてCF+CHF+Arガス雰囲気下でプラズマ中に4時間曝した後、処理前後の重量の減少量から1分間当たりのエッチングレートを算出した。エッチングレートの数値は、99.5重量%アルミナ焼結体(試料No.2)のエッチングレートを10とした時の相対比較で示す。
各試料の結果は表1に示すとおりである。
Figure 0004544934
この結果、本発明の誘電体部材(試料No.1)は、フッソ系腐食ガスに対して、従来の耐食性部材と比較して優れた耐食性を有していた。
(実験例2) 反応容器の基体として、本発明のもので比誘電率ε=138と、比誘電率ε=3.8の石英ガラス、比誘電率ε=9.9(13.56MHz)の99.5重量%アルミナ焼結体、比誘電率ε=11.4の99.9重量%イットリア焼結体からなる4種類の窓を取り付けて動作させた時の電子密度のマイクロ波電力依存性を示している。このデータを採るための実験は以下のように行った。アンテナよりマイクロ波供給部を介して導入し、Arプラズマを生成した。そしてマイクロ波発振器を調整して、マイクロ波の供給出力を100W〜1000Wまでの範囲で断続的に変化させてその出力に対応したプラズマ電子密度をプラズマ発生室内の所定の軸方向位置(Z=20cm)にプローブを配置して測定した。
従来の石英ガラスに比べて2〜3倍程度、耐食性部材に比べて1.5〜2.5倍の電子密度が得られた。また、マイクロ波発振器の出力を下げても、所望の高密度プラズマを生じることが判明した。そして、供給されるマイクロ波エネルギーの出力を下げられるので、部材の耐食性が抑制出来る。そのため、同一プラズマ密度の条件下では耐食性に優れるイットリア焼結体とほぼ同等の耐食性が得られる。
これらの結果は、本発明の基体3の高い誘電率と低いtanδによる効果と考えられ、高誘電率による表面波の短波長化によるものと考えられる。本発明の基体3がダウンストリームプラズマの生成に極めて有利であることが判る。
本発明のプラズマ処理装置は、高電圧放電やアーク放電発生時においても誘電体が破損することなく、安定であり、高密度なプラズマの電子密度を得ることが出来るプラズマ処理装置に好適である。また、放電時における亀裂進展が進行して絶縁破壊に至ることを抑制し、被処理物のNa付着を低減するために、プラズマ処理装置に好適である。
特にエッチング装置やCVD成膜装置に好適である。
本発明に係るプラズマ処理装置の一実施例を示す断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の一実施例を示す断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の一実施例を示す断面図である。 Arガスプラズマによる各材質のマイクロ波出力と電子密度との比較データを示すグラフである。
符号の説明
1…プラズマ処理装置
2…反応容器
10…下部チャンバー
11…DC電源
12…第二の高周波電力供給部
13…被処理物保持手段
14…被処理物
15…排気手段
17…バルブ
19…ガス供給ノズル
20、21、24…誘導コイル
22…第一の高周波電力供給部
23…ガス導入部

Claims (7)

  1. 内部が排気可能で減圧可能な反応容器と、該反応容器内に原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、上記反応容器内に高周波電力を供給する高周波電力供給部と、上記反応容器内に配置された被処理物保持手段と、上記反応容器内の反応後のガスを排気する排気手段とを有し、上記反応容器内に配置された被処理物にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、上記反応容器が、MgをMgO換算で1〜15重量%含有し、かつ、NaO含有量を100ppm以下としたMgTiO及びCaTiOの結晶相を主成分とし、13.56MHzのマイクロ波でtanδが3×10−4以下で、かつ、比誘電率εrが20以上である焼結体から構成したことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 上記反応容器の内面は算術平均粗さが1〜7μmの範囲の粗面部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 上記焼結体には、Si、Mn、Ni、Ce及びCrから選ばれる少なくとも1種以上が、それぞれSiO、MnO、NiO、CeO及びCr換算で合計が5重量%以下含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 上記焼結体の平均ボイド占有率が5%以下、粒界層の厚みが20nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  5. 上記焼結体の平均結晶粒径が1〜15μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 上記反応容器の内面に耐熱性樹脂膜を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 上記反応容器の内面にイットリア、YAG、マグネシア、アルミナのうちいずれか1種の被膜を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
JP2004221391A 2003-10-30 2004-07-29 プラズマ処理装置 Expired - Fee Related JP4544934B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004221391A JP4544934B2 (ja) 2003-10-30 2004-07-29 プラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003370202 2003-10-30
JP2003370203 2003-10-30
JP2004221391A JP4544934B2 (ja) 2003-10-30 2004-07-29 プラズマ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005159289A JP2005159289A (ja) 2005-06-16
JP4544934B2 true JP4544934B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=34743454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004221391A Expired - Fee Related JP4544934B2 (ja) 2003-10-30 2004-07-29 プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4544934B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4671662B2 (ja) * 2003-10-30 2011-04-20 京セラ株式会社 放電プラズマクリーニング装置
JP5125031B2 (ja) * 2006-08-29 2013-01-23 東京エレクトロン株式会社 真空処理装置及び真空処理方法
JP2008177209A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Taiyo Nippon Sanso Corp プラズマエッチング方法
JP2013102075A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Fujitsu Semiconductor Ltd エッチング装置
JP7392524B2 (ja) * 2020-03-05 2023-12-06 三菱マテリアル株式会社 プラズマ処理装置用内壁部材及びプラズマ処理装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002280198A (ja) * 2001-03-21 2002-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置及び方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002280198A (ja) * 2001-03-21 2002-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005159289A (ja) 2005-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6645585B2 (en) Container for treating with corrosive-gas and plasma and method for manufacturing the same
EP1114805B1 (en) Plasma-resistant member and plasma treatment apparatus using the same
JP4679366B2 (ja) Y2o3質焼結体、耐食性部材およびその製造方法並びに半導体・液晶製造装置用部材
JP2006089338A (ja) 耐食性部材とその製造方法、およびこれを用いた半導体・液晶製造装置用部材
JP3527839B2 (ja) 半導体素子製造装置用部材
JP4780932B2 (ja) 耐食性部材とその製造方法および半導体・液晶製造装置用部材
JP4544934B2 (ja) プラズマ処理装置
JP5361141B2 (ja) プラズマ処理装置用部材およびこれを用いたプラズマ処理装置
JP2004292270A (ja) 耐食性部材及びその製造方法
US20230174429A1 (en) Sintered material, semiconductor manufacturing apparatus including the same, and method of manufacturing the sintered material
JP2001240482A (ja) 耐プラズマ部材、高周波透過部材およびプラズマ装置
JP5421092B2 (ja) アルミナ質焼結体
US20030087751A1 (en) Ceramic member for semiconductor manufacturing equipment
JP2001151559A (ja) 耐食性部材
JP4969488B2 (ja) アルミナ質焼結体および半導体製造装置用部材ならびに液晶パネル製造装置用部材
JP2004099400A (ja) 放電用電極部材およびこれを用いたオゾン発生器
JP4623794B2 (ja) アルミナ質耐食部材及びプラズマ装置
JP2005154262A (ja) 放電発生部材
JP2007096256A (ja) 負イオン発生用電極と負イオン処理装置及び負イオン処理方法
JP2005158675A (ja) プラズマ処理装置
JP5435932B2 (ja) アルミナ質焼結体およびその製法ならびに半導体製造装置用部材、液晶パネル製造装置用部材および誘電体共振器用部材
JP5371372B2 (ja) アルミナ質焼結体ならびに半導体製造装置用部材、液晶パネル製造装置用部材および誘電体共振器用部材
JP4671662B2 (ja) 放電プラズマクリーニング装置
JP5274508B2 (ja) 耐食性部材とその製造方法および半導体・液晶製造装置用部材
US20240055266A1 (en) Plasma etching apparatus component for manufacturing semiconductor comprising composite sintered body and manufacturing method therefor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100629

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4544934

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees